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技術 非水電解質二次電池

出願人 パナソニック株式会社
発明者 岩本和也尾浦孝文
出願日 2000年7月17日 (19年7ヶ月経過) 出願番号 2000-215518
公開日 2002年1月31日 (18年0ヶ月経過) 公開番号 2002-033119
状態 特許登録済
技術分野 二次電池(その他の蓄電池)
主要キーワード 環状ホウ酸エステル PF5 低誘電率溶媒 二無水ピロメリット酸 高融点化合物 無水ホモフタル酸 求核試剤 環状亜硫酸エステル
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重要な関連分野

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課題

非水電解液として環状炭酸エステル鎖状炭酸エステルとの混合溶媒を用ると、鎖状炭酸エステルによるエステル交換反応が起こり、その中間体としてメトキシ基あるいはエトキシ基といった強力な求核試剤であるアルコキシドラジカルが生じて、環状エステルである炭酸エチレン開環・分解を促進し、ガスを発生させる。あるいは正極活物質の金属を溶解し、結晶構造破壊することで特性を低下させる。

解決手段

電解液溶媒に、環状エステル、環状エーテル環状酸無水物およびこれら化合物誘導体からなる群より選ばれた二種以上の化合物を用い、そのうち少なくとも一種融点が−20℃以下である化合物とした溶媒に、リチウムカチオンとして有する支持電解質及び界面活性剤を溶解させた。

概要

背景

近年、移動体通信機器携帯電子機器主電源として利用されているリチウム二次電池は、起電力が高く、高エネルギー密度である特長を有している。

リチウム二次電池は、負極材料金属リチウムリチウム合金リチウム吸蔵・放出しうる炭素材料あるいは金属酸化物が用いられる。しかしながら、金属リチウムおよびリチウム合金は、充電時にデンドライトが生じやすく、これがセパレータを貫通して、内部短絡を招く恐れがあるため、市販されている実用電池にはリチウムを吸蔵・放出しうる炭素材料あるいは金属酸化物が用いられている。

一方、正極材料高電圧・高エネルギー密度の電池を達成するべく、コバルト酸リチウムニッケル酸リチウムマンガン酸リチウムのような遷移金属酸化物が多く用いられる。これらの材料は金属リチウムの電位を基準にして4V以上の高電位を有する。

また、非水電解質電池に用いられる電解液溶媒としては、炭酸プロピレン(PC)、炭酸エチレン(EC)に代表される環状炭酸エステルや、炭酸ジエチル(DEC)、炭酸ジメチルDMC)に代表される鎖状炭酸エステルγ−ブチロラクトン(GBL)、γ−バレロラクトン(GVL)に代表される環状カルボン酸エステルジメトキシメタン(DMM)や1,3−ジメトキシプロパン(DMP)などの鎖状エーテルテトラヒドロフラン(THF)あるいは1,3−ジオキソランDOL)等の環状エステルが多く用いられている。

これらの溶媒を非水電解質二次電池に適用する際には、電気伝導率が高い物が望ましい。そのためには比誘電率が高く、粘度の低い溶媒が好ましく用いられる。しかし比誘電率が高いということは極性が強いことにほかならず、粘度も高いものとなる。そのために現在の実用電池では、上述の電解液のうち、炭酸エチレン(誘電率ε=90)のような高誘電率溶媒と、炭酸ジメチル(DMC、ε=3.1)や炭酸エチルメチルEMC、ε=2.9)に代表される低誘電率溶媒とを併用して多く用いられている。

非水電解質電池に用いられる電解液は上述の溶媒に、1モル濃度程度の支持電解質を溶解したものが用いられている。支持電解質としては、過塩素酸リチウム(LiClO4)、ほうフッ化リチウム(LiBF4)、リンフッ化リチウム(LiPF6)に代表される無機酸アニオンリチウム塩や、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム(LiSO3CF3)、ビストリフルオロメタンスルホン酸イミドリチウム((CF3SO2)2NLi)等の有機酸アニオンリチウム塩が用いられている。

概要

非水電解液として環状炭酸エステルと鎖状炭酸エステルとの混合溶媒を用ると、鎖状炭酸エステルによるエステル交換反応が起こり、その中間体としてメトキシ基あるいはエトキシ基といった強力な求核試剤であるアルコキシドラジカルが生じて、環状エステルである炭酸エチレンの開環・分解を促進し、ガスを発生させる。あるいは正極活物質の金属を溶解し、結晶構造破壊することで特性を低下させる。

電解液溶媒に、環状エステル、環状エーテル環状酸無水物およびこれら化合物誘導体からなる群より選ばれた二種以上の化合物を用い、そのうち少なくとも一種融点が−20℃以下である化合物とした溶媒に、リチウムをカチオンとして有する支持電解質及び界面活性剤を溶解させた。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
9件
牽制数
7件

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請求項1

非水電解液セパレータおよびリチウム吸蔵・放出が可能な正極と負極を備えた非水電解質二次電池において、前記非水電解液は、複数の環状化合物からなる溶媒にリチウムをカチオンとして有する支持電解質および界面活性剤を溶解させたものである非水電解質二次電池。

請求項2

環状化合物の溶媒が、環状エステル環状エーテル環状酸無水物およびこれら化合物誘導体からなる群より選ばれた二種以上の混合物である請求項1記載の非水電解質二次電池。

請求項3

界面活性剤が、フッ素系界面活性剤である請求項1記載の非水電解質二次電池。

請求項4

複数の環状化合物のうち少なくとも1つは、その融点が−20℃以下である請求項1または2記載の非水電解質二次電池。

請求項5

環状エステルが、環状炭酸エステル環状カルボン酸エステル環状リン酸エステル環状亜リン酸エステル環状ホウ酸エステル環状亜硫酸エステル環状硫酸エステル、環状亜硝酸エステル、環状硝酸エステルおよび環状ケイ酸エステルからなる群のいずれかである請求項2記載の非水電解質二次電池。

請求項6

非水電解液、セパレータおよびリチウムの吸蔵・放出が可能な正極と負極を備えた非水電解質二次電池において、前記非水電解液は、複数の環状化合物からなる溶媒にリチウムをカチオンとして有する支持電解質を溶解したものであって、その電解質としてヘキサフルオロリン酸リチウム(LiPF6)またはテトラフルオロほう酸リチウム(LiBF4)と、以下の(化1)で示す構造式をもったビストリフルオロメタンスルホン酸イミドリチウム(CF3SO2)2NLiまたは(化2)で示す構造式をもったビスペンタフルオロエタンスルホン酸イミドリチウム(C2F5SO2)2NLiとが併用されている非水電解質二次電池。

請求項

ID=000003HE=025 WI=035 LX=0425 LY=2100

請求項

ID=000004HE=025 WI=045 LX=0375 LY=2400

技術分野

0001

本発明は、非水電解質二次電池用電解液の改良に関し、電池として保存特性が改善された、携帯情報端末携帯電子機器家庭用小型電力貯蔵装置モーター動力源とする自動二輪車電気自動車ハイブリッド電気自動車等に好適な非水電解質二次電池に関するものである。

背景技術

0002

近年、移動体通信機器、携帯電子機器の主電源として利用されているリチウム二次電池は、起電力が高く、高エネルギー密度である特長を有している。

0003

リチウム二次電池は、負極材料金属リチウムリチウム合金リチウム吸蔵・放出しうる炭素材料あるいは金属酸化物が用いられる。しかしながら、金属リチウムおよびリチウム合金は、充電時にデンドライトが生じやすく、これがセパレータを貫通して、内部短絡を招く恐れがあるため、市販されている実用電池にはリチウムを吸蔵・放出しうる炭素材料あるいは金属酸化物が用いられている。

0004

一方、正極材料高電圧・高エネルギー密度の電池を達成するべく、コバルト酸リチウムニッケル酸リチウムマンガン酸リチウムのような遷移金属酸化物が多く用いられる。これらの材料は金属リチウムの電位を基準にして4V以上の高電位を有する。

0005

また、非水電解質電池に用いられる電解液の溶媒としては、炭酸プロピレン(PC)、炭酸エチレン(EC)に代表される環状炭酸エステルや、炭酸ジエチル(DEC)、炭酸ジメチルDMC)に代表される鎖状炭酸エステルγ−ブチロラクトン(GBL)、γ−バレロラクトン(GVL)に代表される環状カルボン酸エステルジメトキシメタン(DMM)や1,3−ジメトキシプロパン(DMP)などの鎖状エーテルテトラヒドロフラン(THF)あるいは1,3−ジオキソランDOL)等の環状エステルが多く用いられている。

0006

これらの溶媒を非水電解質二次電池に適用する際には、電気伝導率が高い物が望ましい。そのためには比誘電率が高く、粘度の低い溶媒が好ましく用いられる。しかし比誘電率が高いということは極性が強いことにほかならず、粘度も高いものとなる。そのために現在の実用電池では、上述の電解液のうち、炭酸エチレン(誘電率ε=90)のような高誘電率溶媒と、炭酸ジメチル(DMC、ε=3.1)や炭酸エチルメチルEMC、ε=2.9)に代表される低誘電率溶媒とを併用して多く用いられている。

0007

非水電解質電池に用いられる電解液は上述の溶媒に、1モル濃度程度の支持電解質を溶解したものが用いられている。支持電解質としては、過塩素酸リチウム(LiClO4)、ほうフッ化リチウム(LiBF4)、リンフッ化リチウム(LiPF6)に代表される無機酸アニオンリチウム塩や、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム(LiSO3CF3)、ビストリフルオロメタンスルホン酸イミドリチウム((CF3SO2)2NLi)等の有機酸アニオンリチウム塩が用いられている。

発明が解決しようとする課題

0008

しかしながら、非水電解液として炭酸エチレンのような環状炭酸エステルと炭酸ジメチルあるいは炭酸メチルエチルといった鎖状炭酸エステルの混合溶媒を用いた場合、非水電解液中で鎖状炭酸エステルによるエステル交換反応が起こり、その中間体としてメトキシ基、あるいはエトキシ基といったアルコキシドラジカルが生じる。

0009

とりわけ、炭酸エチルメチルのような非対称な鎖状炭酸エステルのエステル交換反応は分析によって明らかになりやすいものの、炭酸ジメチルのような対称な鎖状炭酸エステルはその構造上変化がないために、分析しても明らかとはなりにくい。しかしながら、これら対称な鎖状炭酸エステルにおいてもエステル交換は起こっているものと考えられる。このエステル交換により生じたこれらのラジカルは、強力な求核試剤であり、環状エステルである炭酸エチレンの開環・分解を促進し、ガス発生を生じるか、あるいは正極活物質の金属を溶解し、結晶構造破壊することにより特性を低下させる。この正極活物質の溶出についてはスピネル型マンガン酸リチウムに顕著な課題となっている。

0010

さらに支持電解質として、ほうフッ化リチウム、リンフッ化リチウムといった含フッ素無機アニオン塩は電解液中に僅かに含まれる水と反応して、分解し、フッ酸を生じる。エステル交換反応は酸またはアルカリ触媒として進行する。したがって、前記で発生した酸分(フッ酸)が非水電解液のエステル交換反応を促進する触媒作用を示し、エステル交換反応が加速される。そのために、上述のように、ガス発生、活物質劣化を促進し、電池の繰り返し充放電特性や高温保存特性が低下するといった課題を有する。リンフッ化リチウム(LiPF6)の分解反応下式に表す。

0011

LiPF6→PF5+LiF
PF5+H2O→POF3+2HF
POF3+3H2O→H3PO4+3HF

課題を解決するための手段

0012

本発明は、非水電解質、セパレータおよびリチウムの吸蔵・放出が可能な正極と負極を備えた非水電解質二次電池において、前記非水電解質の溶媒が、環状エステル、環状エーテル環状酸無水物およびこれら化合物誘導体からなる群より選ばれた二種以上の混合物であって、好ましくはそのうち少なくとも一種融点が−20℃以下である化合物からなる溶媒に、リチウムをカチオンとして有する支持電解質を溶解させたものを用いる。また、ここで用いる環状化合物ポリエチレン及びポリプロピレンあるいはこれらの複合体といったポリオレフィン系セパレータを濡らしにくく、大電流充放電が困難となるため、界面活性剤を添加するとよい。

0013

このような電解液を用いた場合には、エステル交換反応が極めて起こりにくく、すなわち強力な求核試剤であるアルコキシド基の発生がほとんどなく、非水電解質の化学的定性が高められる結果、充電時・高温保存時のガス発生ならびに活物質、特に正極材料の金属溶出に起因する特性劣化を抑制する効果を見出したことに基づき、広い温度範囲で使用でき、高エネルギー密度かつ電池の繰り返し使用による放電容量の低下が少なく、かつ高率充放電特性に優れた新規な非水電解質二次電池を提供することができる。

発明を実施するための最良の形態

0014

本発明に用いられる正極及び負極は、リチウムイオン電気化学的かつ可逆的に吸蔵・放出できる正極活物質や負極材料に導電剤結着剤等を含む合剤層集電体の表面に塗着して作製されたものである。

0015

本発明の請求項1〜請求項4に記載の発明は、負極にリチウムを吸蔵・放出しうる炭素材料を、正極としてリチウム含有の遷移金属酸化物を用い、複数の環状化合物からなる溶媒にリチウムをカチオンとして有する支持電解質を溶解させたものを非水電解質として用いるものである。

0016

これにより広い温度範囲で使用でき、高エネルギー密度かつ電池の繰り返し使用による放電容量の低下が少なく、かつ高率充放電特性に優れた新規な非水電解質二次電池を提供するものである。

0017

本発明に用いられる非水電解質は、溶媒としての環状化合物と、これに溶解するリチウム塩とから構成されている。本発明で用いられる環状化合物としては、環状エステル、環状エーテル、環状酸無水物からなる群より選ばれた二種以上の化合物であって、そのうち少なくとも一種の融点が−20℃以下である化合物からなる溶媒に、リチウムをカチオンとして有する支持電解質を溶解させたことを特徴とする。

0018

環状エステルには、環状炭酸エステル、環状カルボン酸エステル、環状リン酸エステル環状亜リン酸エステル環状ホウ酸エステル環状亜硫酸エステル環状硫酸エステル、環状硝酸エステル、環状亜硝酸エステル、環状ケイ酸エステルが挙げられる。

0019

環状炭酸エステルとしては、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、炭酸ブチレン炭酸ビニレン、1,3−ジオキサン−2−オンおよびこれら化合物の誘導体を例示することができる。また、環状カルボン酸エステルとしては、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、γ−カプロラクトンβ−プロピオラクトン、6−ヘキサラクトン、γ−ヘプタノラクトン、ブテノライドおよびこれら化合物の誘導体を用いることができる。

0020

環状リン酸エステルとしては、リン酸エチレンおよび該化合物の誘導体を用いることができ、さらに環状亜リン酸エステルとして亜リン酸エチレンおよびその誘導体を用いることができる。リン酸エステル、亜リン酸エステルは一般に引火点が高く、電解液の難燃化を助ける効果も有し、好ましく用いられる。

0021

環状ホウ酸エステルとしては、ホウ酸トリメチレン、2−ブトキシ−4、4,6−トリメチル−1、3,2−ジオキサボリナンおよびこれら化合物の誘導体を用いることができる。

0022

環状硫酸エステルとしては、4,5−ジフェニル−(1、3、2)ジオキサチオール2,2−ジオキサイド、1,3−ブタンジオールサイクリックサルフェイトおよびこれら化合物の誘導体を用いることができる。環状亜硫酸エステルとしては、プロパンサルトンおよびその誘導体を用いることができる。

0023

また、環状エーテルが、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピランおよびこれら化合物の誘導体を用いることができる。テトラヒドロフランに代表される環状エーテル類電気化学的還元に強く、負極上での溶媒の還元分解が極めて少ない。従って金属リチウム、リチウム合金、リチウムを吸蔵・放出する炭素材料を負極としたリチウム二次電池の電解液として好ましく用いられる。

0024

さらに、環状酸無水物については、無水イタコン酸無水グルタル酸、無水シトラコン酸無水フタル酸、無水メチルジン酸、無水コハク酸無水マレイン酸二無水ピロメリット酸、無水1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、無水1,8−ナフタル酸、無水ホモフタル酸、無水ジフェン酸無水イサト酸およびこれら化合物の誘導体を用いることができる。

0025

これら化合物のうち、炭酸エチレンあるいは炭酸ビニレンのように融点が高いものもあるが、これらの高融点化合物は融点−20℃以下の低融点の環状化合物と混合することで0℃以下の低温下でも問題なく用いることができる。

0026

これらの溶媒に溶解するリチウム塩としては、例えばLiClO4、LiBF4、LiPF6、LiAlCl4、LiSbF6、LiSCN、LiCF3SO3、LiCF3CO2、Li(CF3SO2)2、LiAsF6、LiB10Cl10、低級脂肪族カルボン酸リチウム、LiCl、LiBr、LiI、クロボランリチウム、ビス(1,2−ベンゼンジオレート(2−)−O,O’)ほう酸リチウム、ビス(2,3−ナフタレンジオレート(2−)−O,O’)ほう酸リチウム、ビス(2,2’−ビフェニルジオレート(2−)−O,O’)ほう酸リチウム、ビス(5−フルオロ−2−オレート−1−ベンゼンスルホン酸−O,O’)ほう酸リチウム等のほう酸塩類、ビストリラフルオロメタンスルホン酸イミドリチウム((CF3SO2)2NLi)、テトラフルオロメタンスルホン酸ノナフルオロブタンスルホン酸イミドリチウム(LiN(CF3SO2)(C4F9SO2))、ビスペンタフルオロエタンスルホン酸イミドリチウム((C2F5SO2)2NLi)等のイミド塩類等を挙げることができ、これらを使用する電解液等に単独または二種以上を組み合わせて使用することができる。

0027

また、これらのうち有機酸アニオン系リチウム塩は、過塩素酸リチウム、リンフッ化リチウムに代表される無機酸アニオン系リチウム塩に比べて熱安定性にも優れており、高温使用時あるいは高温保存時において、これら支持電解質が熱分解し、電池の特性を劣化させることはなく、より好ましく用いられる。

0028

請求項6に記載の発明は請求項1記載のリチウムをカチオンとして有する支持電解質をヘキサフルオロリン酸リチウム(LiPF6)、テトラフルオロほう酸リチウム(LiBF4)のいずれかと、ビストリラフルオロメタンスルホン酸イミドリチウム((CF3SO2)2NLi)のいずれかを併用したものである。

0029

(化3)で示す構造式をもったビストリラフルオロメタンスルホン酸イミドリチウム((CF3SO2)2NLi)については白金電極上での還元分解耐圧がリチウム基準極に対して0V、酸化分解耐電圧が同4.7Vである。

0030

また、(化4)で示すビスペンタフルオロエタンスルホン酸イミドリチウム((C2F5SO2)2NLi)については白金電極上での還元分解耐圧が同0V、酸化分解耐電圧が同4.7Vである。

0031

0032

0033

また、ビス(5−フルオロ−2−オレート−1−ベンゼンスルホン酸−O,O’)ほう酸リチウムは白金電極上での還元分解耐圧が同0V、酸化分解耐電圧が同4.5Vで、またビス(2,2’−ビフェニルジオレート(2−)−O,O’)ほう酸リチウムは白金電極上での還元分解耐圧が同0V、酸化分解耐電圧が同4.1V以上である。従ってこれらの有機酸アニオンリチウム塩はコバルト酸リチウムやニッケル酸リチウム、マンガン酸リチウムといったリチウム基準極に対して4V以上の高電圧を発生する活物質に適用することは、電池の高エネルギー密度化の点で好ましい。

0034

一方、ビス(1,2−ベンゼンジオレート(2−)−O,O’)ほう酸リチウムは白金電極上での還元分解耐圧がリチウム基準極に対して0V、酸化分解耐電圧が同3.6Vであり、ビス(2,3−ナフタレンジオレート(2−)−O,O’)ほう酸リチウムは白金電極上での還元分解耐圧が同0V、酸化分解耐電圧が同3.8Vである。これらの支持電解質を溶解した電解液をコバルト酸リチウムやニッケル酸リチウム、マンガン酸リチウムといったリチウム基準極に対して4V以上の高電圧を発生する活物質に適用することは支持電解質の分解を伴う。しかし二硫化チタンリチウム(LiTiS2)やに硫化モリブデンリチウム(LiMoS2)といったリチウム基準極に対して3V程度の起電力である遷移金属硫化物は、この電位領域使用可能である。

0035

本発明において電解質を電池内に添加する量は特に限定されないが、正極材料や負極材料の量や電池のサイズによって必要量を用いることができる。支持電解質の非水溶媒に対する溶解量も特に限定されないが、0.2〜2mol/lが好ましい。特に、0.5〜1.5mol/lとするとよい。

0036

本発明に用いられる界面活性剤としては、カルボン酸塩スルホン酸塩硫酸エステル塩リン酸エステル塩等のアニオン系界面活性剤脂肪族アミン塩およびその4級アンモニウム塩芳香族4級アンモニウム塩、複素環4級アンモニウム塩等のカチオン系界面活性剤カルボキシベタインスルホベタインアミノカルボン酸塩イミダゾリン誘導体等の両性界面活性剤ポリオキシエチレンエーテルシュガーエステルグリセリンエステル等のノニオン系界面活性剤パーフルオロアルキルスルホン酸塩等のフッ素系界面活性剤を用いることができる。とりわけ化学的、熱的安定性が高く、電極反応に影響を与えにくく、かつ、少ない添加量で効果が認められるフッ素系界面活性剤が好ましく用いられる。フッ素系界面活性剤としては、パーフルオロアルキル(C2〜C20)カルボン酸、N−パーフルオロオクタンスルホニルグルタミン酸ジナトリウム、3−〔フルオロアルキル(C6〜C11)オキシ〕−1−アルキル(C3〜C4)スルホン酸ナトリウム、3−〔ω−フルオロアルカノイル(C6〜C8)−N−エチルアミノ〕−1−プロパンスルホン酸ナトリウム、N−〔3−(パーフルオロオクタンスルホンアミドプロピル〕−N、N−ジメチル−N−カルボキシメチレンアンモニウムベタインパーフルオロアルキルカルボン酸(C7〜C13)、パーフルオロオクタンスルホン酸ジエタノールアミド、パーフルオロアルキル(C4〜C12)スルホン酸塩(Li、Na、K)、N−プロピル−N−(2−ヒドロキシエチル)パーフルオロオクタンスルホンアミド、パーフルオロアルキル(C6〜C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル(C6〜C10)−N−エチルスルホニルグリシン塩(K)、リン酸ビス(N−パーフルオロオクチスルホニル−N−エチルアミノエチル)、モノパーフルオロアルキル(C6〜C16)エチルリン酸エステルが挙げられる。

0037

本発明においてフッ素系界面活性剤を電解液に添加する量は、0.00001から1wt%が望ましい。電池の電極反応への影響をさらに少なくするためには、0.00001〜0.3wt%添加とすることが好ましい。

0038

本発明に用いられる負極用導電剤は、電子伝導性材料であれば何でもよい。例えば、天然黒鉛鱗片状黒鉛など)、人造黒鉛などのグラファイト類、アセチレンブラックケッチェンブラックチャンネルブラックファーネスブラックランプブラックサーマルブラック等のカーボンブラック類炭素繊維金属繊維などの導電性繊維類、フッ化カーボン、銅、ニッケル等の金属粉末類およびポリフェニレン誘導体などの有機導電性材料などを単独またはこれらの混合物として含ませることができる。これらの導電剤のなかで、人造黒鉛、アセチレンブラック、炭素繊維が特に好ましい。導電剤の添加量は特に限定されないが、1〜50重量%が好ましく、特に1〜30重量%が好ましい。なお、本発明の負極材料はそれ自身電子伝導性を有するため、導電剤を添加しなくても電池として機能させることは可能である。

0039

本発明に用いられる負極用結着剤としては、熱可塑性樹脂熱硬化性樹脂のいずれであってもよい。本発明において好ましい結着剤は、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレンPTFE)、ポリフッ化ビニリデンPVDF)、スチレンブタジエンゴムテトラフルオロエチレンヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−クロロトリフルオロエチレン共重合体、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体ETFE樹脂)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、フッ化ビニリデン−ペンタフルオロプロピレン共重合体プロピレン−テトラフルオロエチレン共重合体、エチレン−クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−パーフルオロメチルビニルエーテル−テトラフルオロエチレン共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体または前記材料の(Na+)イオン架橋体、エチレン−メタクリル酸共重合体または前記材料の(Na+)イオン架橋体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体または前記材料の(Na+)イオン架橋体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体または前記材料の(Na+)イオン架橋体を挙げる事ができ、これらの材料を単独または混合物として用いることができる。また、これらの材料の中でより好ましい材料は、スチレンブタジエンゴム、ポリフッ化ビニリデン、エチレン−アクリル酸共重合体または前記材料の(Na+)イオン架橋体、エチレン−メタクリル酸共重合体または前記材料の(Na+)イオン架橋体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体または前記材料の(Na+)イオン架橋体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体または前記材料の(Na+)イオン架橋体である。

0040

本発明に用いられる負極用集電体としては、構成された電池において化学変化を起こさない電子伝導体であれば何でもよい。例えば材料としてステンレス鋼、ニッケル、銅、チタン炭素導電性樹脂などの他に、銅やステンレス鋼の表面にカーボン、ニッケルあるいはチタンを処理させたものなどが用いられる。特に、銅あるいは銅合金が好ましい。これらの材料の表面を酸化して用いることもできる。また、表面処理により集電体表面凹凸を付けることが望ましい。またその形状は、フォイルの他、フィルムシートネットパンチングされたもの、ラス体、多孔質体発泡体繊維群成形体などが用いられる。厚みは特に限定されないが、1〜500μmのものが用いられる。

0041

本発明に用いられる正極材料には、リチウム含有または非含有の化合物を用いることができる。例えば、LixCoO2、LixNiO2、LixMnO2、LixCoyNi1-yO2、LixCoyM1-yOz、LixNi1-yMyOz、LixMn2O4、LixMn2-yMyO4(なおMはNa、Mg、Sc、Y、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Al、Cr、Pb、Sb、Bのうち少なくとも一種)、(ここでx=0〜1.2、y=0〜0.9、z=2.0〜2.3)があげられる。ここで、上記のx値は、充放電開始前の値であり、充放電により増減する。ただし、遷移金属カルコゲン化物バナジウム酸化物およびそのリチウム化合物ニオブ酸化物およびそのリチウム化合物、有機導電性物質を用いた共役系ポリマーシェブレル相化合物等の他の正極活物質を用いることも可能である。また、複数の異なった正極活物質を混合して用いることも可能である。正極活物質粒子平均粒径は、特に限定はされないが、1〜30μmであることが好ましい。

0042

本発明で使用される正極用導電剤は、用いる正極材料の充放電電位において、化学変化を起こさない電子伝導性材料であれば何でもよい。例えば鱗片状黒鉛など天然黒鉛、人造黒鉛などのグラファイト類、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、チャンネルブラック、ファーネスブラック、ランプブラック、サーマルブラック等のカーボンブラック類、炭素繊維、金属繊維などの導電性繊維類、フッ化カーボン、銅、ニッケル、アルミニウム、銀等の金属粉末類、酸化亜鉛チタン酸カリウムなどの導電性ウィスカー類、酸化チタンなどの導電性金属酸化物あるいはポリフェニレン誘導体などの有機導電性材料などを単独またはこれらの混合物として含ませることができる。これらの導電剤のなかで、人造黒鉛、アセチレンブラック、ニッケル粉末が特に好ましい。導電剤の添加量は特に限定されないが、1〜50重量%が好ましく、特に1〜30重量%が好ましい。カーボンやグラファイトでは2〜15重量%が特に好ましい。

0043

本発明に用いられる正極用結着剤としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂のいずれであってもよい。本発明での好ましい結着剤は、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロエチレン共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−クロロトリフルオロエチレン共重合体、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE樹脂)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、フッ化ビニリデン−ペンタフルオロプロピレン共重合体、プロピレン−テトラフルオロエチレン共重合体、エチレン−クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−パーフルオロメチルビニルエーテル−テトラフルオロエチレン共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体または前記材料の(Na+)イオン架橋体、エチレン−メタクリル酸共重合体または前記材料の(Na+)イオン架橋体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体または前記材料の(Na+)イオン架橋体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体または前記材料の(Na+)イオン架橋体を挙げることができる。特にこの中で最も好ましいのは、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)およびポリテトラフルオロエチレン(PTFE)である。

0044

本発明に用いられる正極用集電体としては、用いる正極材料の充放電電位において化学変化を起こさない電子伝導体であれば何でもよい。例えば材料としてステンレス鋼、アルミニウム、チタン、炭素、導電性樹脂などの他に、アルミニウムやステンレス鋼の表面にカーボン、あるいはチタンを処理させたものが用いられる。特に、アルミニウムあるいはアルミニウム合金が好ましい。これらの材料の表面を酸化して用いることもできる。また、表面処理により集電体表面に凹凸を付けることが望ましい。その形状は、フォイルの他、フィルム、シート、ネット、パンチングされたもの、ラス体、多孔質体、発泡体、繊維群、不織布体の成形体などが用いられる。厚みは特に限定されないが、1〜500μmのものがよい。

0045

電極合剤には、導電剤や結着剤の他、フィラー分散剤イオン導伝剤及びその他の各種添加剤を用いることができる。フィラーは、構成された電池において化学変化を起こさない繊維状材料であれば何でも用いることができる。通常、ポリプロピレン、ポリエチレンなどのオレフィン系ポリマーガラス、炭素などの繊維が用いられる。フィラーの添加量は特に限定されないが、0.5〜30重量%が好ましい。

0046

本発明における負極板正極板の構成は、少なくとも正極合剤面と対向して負極合剤面が存在していることが好ましい。

0047

本発明に用いられるセパレータとしては、大きなイオン透過度を持ち、所定の機械的強度があり、しかも絶縁性微多孔性薄膜が用いられる。また、一定温度以上で孔を閉塞し、抵抗をあげるシャットダウン機能を持つものが好ましい。耐有機溶剤性疎水性からポリプロピレン、ポリエチレンなどの単独または組み合わせたオレフィン系ポリマーあるいはガラス繊維などからつくられたシートや不織布または織布が用いられる。セパレータの孔径は、電極シートより脱離した正・負極材料、結着剤、導電剤が透過しない範囲であることが望ましく、例えば、0.01〜1μmであるものが望ましい。セパレータの厚みは、一般的に、10〜300μmが用いられる。また、空孔率は、電子やイオンの透過性素材や膜圧に応じて決定されるが、一般的に30〜80%であることが望ましい。

0048

また、ポリマー材料に、溶媒とその溶媒に溶解するリチウム塩とから構成される有機電解液吸収保持させたものを正極合剤、負極合剤に含ませ、さらに有機電解液を吸収保持するポリマーからなる多孔性のセパレータを正極、負極と一体化した電池を構成することも可能である。このポリマー材料としては、有機電解液を吸収保持できるものであればよく、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンとの共重合体が特に好ましい。

0049

電池の形状はコイン型、ボタン型、シート型積層型円筒型偏平型、角型、電気自動車等に用いる大型のものなどいずれにも適用できる。

0050

また、本発明の非水電解質二次電池は、携帯情報端末、携帯電子機器、家庭用小型電力貯蔵装置、自動二輪車、電気自動車、ハイブリッド電気自動車等にも用いることができる。

0051

以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明する。

0052

(実施例1)
円筒型電池の製造方法
図1に本発明における円筒型電池の縦断面図を示す。正極板5及び負極板6がセパレータ7を介して複数回渦巻状に巻回されて電池ケース1内に収納されている。そして、上記正極板5からは正極リード5aが引き出されて封口板2に接続され、負極板6からは負極リード6aが引き出されて電池ケース1の底部に接続されている。電池ケースやリード板は、耐有機電解液性の電子伝導性をもつ金属や合金を用いることができる。例えば、鉄、ニッケル、チタン、クロムモリブデン、銅、アルミニウムなどの金属あるいはそれらの合金が用いられる。特に、電池ケースはステンレス鋼板、Al−Mn合金板を加工したもの、正極リードはアルミニウム、負極リードはニッケルが最も好ましい。また、電池ケースには、軽量化を図るため各種エンジニアリングプラスチックス及びこれと金属の併用したものを用いることも可能である。8は絶縁リング極板群4の上下部にそれぞれ設けられている。そして、電解液を注入し、封口板を用いて電池缶を封口する。このとき、安全弁を封口板に組み込むことができる。安全弁の他、従来から知られている種々の安全素子を備えつけても良い。例えば、過電流防止素子として、ヒューズバイメタルPTC素子などが用いられる。また、安全弁のほかに電池ケースの内圧上昇対策として、電池ケースに切込みを入れる方法、ガスケット亀裂方法、封口板亀裂方法あるいはリード板の切断方法を利用することができる。また、充電器過充電過放電対策を組み込んだ保護回路具備させるか、あるいは独立に接続させてもよい。また過充電対策として、電池内圧の上昇により電流遮断する方式を具備することもできる。このとき、内圧を上げる化合物を合剤の中あるいは電解質の中に含ませることができる。内圧を上げる化合物としてはLi2CO3、LiHCO3、Na2CO3、NaHCO3、CaCO3、MgCO3などの炭酸塩などがあげられる。キャップ、電池ケース、シート、リード板の溶接法は、例えば直流または交流電気溶接レーザー溶接超音波溶接等を用いることができる。封口用シール剤は、アスファルトなどの従来から知られている化合物や混合物を用いることができる。

0053

負極板6は、人造黒鉛粉末75重量%に対し、導電剤である炭素粉末20重量%と結着剤のポリフッ化ビニリデン樹脂5重量%を混合し、これらを脱水N−メチルピロリジノンに分散させてスラリーを作製し、銅箔からなる負極集電体上に塗布し、乾燥後、圧延して作製した。

0054

一方、正極板5は、コバルト酸リチウム粉末85重量%に対し、導電剤の炭素粉末10重量%と結着剤のポリフッ化ビニリデン樹脂5重量%を混合し、これらを脱水N−メチルピロリジノンに分散させてスラリーを作製し、アルミ箔からなる正極集電体上に塗布し、乾燥後、圧延して作製した。

0055

以上のようにして作製した極板群を電池ケースに装填し、(表1)に示したような種々の環状化合物と電解質塩の組み合わせに基づいた非水電解液を注液して、電池を試作した。なお、作製した円筒型電池は直径17mm、高さ50mmである。

0056

これらの電池を100mAの定電流で電圧4.1Vになるまで充電した後、同じく定電流100mAで2.0Vになるまで放電する充放電サイクルを繰り返した。尚、充放電は200サイクルまで繰り返し行い、初期の放電容量および200サイクル目の放電容量を(表2)に示した。更に、(表2)には同じ構成で100mAの定電流で、4.1Vになるまで充電し、一旦、2.0Vになるまで放電して、初期の電池容量をチェックした後、再度同条件で4.1Vまで充電した電池を60℃で20日間保存した際の保存後の放電容量ならびに保存後の電池に穴をあけ、流動パラフィン中で捕集したガス量を示した。

0057

0058

0059

本発明によれば、(表2)に示したとおり、ガス発生が極めて少なく、サイクル寿命、高温保存特性に優れた高信頼性のリチウム二次電池を得ることができる。

0060

なお、本実施例での正極材料はコバルト酸リチウムについて説明したが、ニッケル酸リチウムやマンガン酸リチウムのような他の遷移金属酸化物や二硫化チタンや二硫化モリブデンといった遷移金属硫化物などを用いた場合でも同様の効果が得られることは明らかである。また、本実施例での負極材料は人造黒鉛を用いて説明したが、金属リチウム、リチウム合金、化合物負極、リチウムを吸蔵・放出しうる人造黒鉛以外の炭素材料等用いた場合でも本発明の本質を変えることなく、同様の効果が得られる。

0061

さらに、電極作製方法についても本発明の本質を変えるものではなければよく、本実施例に限定されない。

0062

また、本実施例に用いた電解液の組み合わせならびに混合比、支持電解質の添加量は一意に決まるものではなく、任意の組み合わせ、混合比および添加量とすることが可能であり、またその場合にも同様な効果が得られた。ただし、支持電解質についてはその耐酸化電圧の関係から、用いる正極材料によってその種別選定が必要となる。

発明の効果

0063

以上のように本発明によれば、エステル交換反応が極めて起こりにくくでき、強力な求核試剤であるアルコキシド基の発生がほとんどなく、非水電解質の化学的安定性が高められる結果、充電時・高温保存時のガス発生ならびに活物質、特に正極材料の金属溶出に起因する特性劣化を抑制できる。このことから広い温度範囲で使用でき、高エネルギー密度を持ち、かつ電池の繰り返し使用による放電容量の低下が少なく、かつ高率充放電特性に優れた非水電解質二次電池が得られる。

図面の簡単な説明

0064

図1本発明の実施形態による円筒型電池の縦断面を略図

--

0065

1電池ケース
2封口板
絶縁パッキング
4極板群
5正極板
5a正極リード
6 負極板
6a負極リード
7セパレータ
8 絶縁リング

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