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技術 光ファイバ用母材の加工方法

出願人 信越化学工業株式会社
発明者 藤井秀紀
出願日 2000年7月21日 (21年6ヶ月経過) 出願番号 2000-220304
公開日 2002年1月29日 (20年0ヶ月経過) 公開番号 2002-029770
状態 特許登録済
技術分野 ガラス繊維の製造、処理 光ファイバの素線、心線 光ファイバ、光ファイバ心線
主要キーワード 溶断加工 加熱開始位置 火炎加工 線引機 シリカガラス微粒子 最小外径 ダミーガラス 火炎研磨
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この項目の情報は公開日時点(2002年1月29日)のものです。
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課題

光ファイバ用母材の表面に生じたシリカ微粒子曇りや、内部に残留歪を生じさせずに、光ファイバ用母材の両端部を溶断して円錐形状に加工することのできる方法を提供する。

解決手段

回転する光ファイバ用母材を火炎にて研磨する火炎研磨方法において、光ファイバ用母材の軸方向の少なくとも一方の端部に、該母材の有効部が有する平均径の1/10〜1/2の最小外径部を形成した後、火炎研磨を行うことを特徴としている。

概要

背景

光ファイバ用母材は、通常、光ファイバ線引機にあわせて所定の外径延伸される。このとき、光ファイバ用母材に曲がり等がある場合には、同時に曲がりの修正が行なわれる。この延伸した光ファイバ用母材の一端にダミーガラス棒を溶着し、線引機にダミーガラス棒の部分で把持して装着し、線引して光ファイバを製造している。光ファイバ用母材の表面に傷があると、線引の際に傷の箇所で断線したり、また、表面に凹凸があると、コア径クラッド径の比が均一な光ファイバが得られない等、の問題を生じる。さらに、光ファイバ用母材の表面に不純物が存在すると、光ファイバの特性に悪影響を及ぼす。

一方、光ファイバ用母材の内部に大きな残留歪があると、加工中あるいは運搬中に、非常に小さな衝撃でも破損することがある。そのため、光ファイバ用母材としては、表面は平滑で、かつ不純物が付着していないこと、さらに内部の残留歪が小さいことが必須とされる。

このような光ファイバ用母材を得るために、鎖状炭化水素または水素燃焼ガスとする火炎火炎研磨することが一般に行われている。光ファイバ用母材を火炎研磨する場合、傷や凹凸部のある部分のみを火炎研磨すると、その周縁シリカ微粒子による曇りや内部に残留歪を生じるため、母材全体を火炎研磨しなければならない。一般には、図1に示すように、光ファイバ用母材1の両端にガラス支持体2a,2bを接続し、母材とガラス支持体との一方の界面3aから、他方の界面3bにわたってバーナ4で火炎研磨を施している。

光ファイバ用母材を線引に供するには、一端が図2のように円錐状をしていることが望ましいため、少なくとも一端を円錐状に加工しなければならない。そのために、再び火炎で端部を加熱溶融して円錐形状に火炎加工しつつガラス支持体と切り離しているが、火炎加工の際に、表層石英ガラスがSiOとなって昇華し、大気中の酸素と結合し、再びシリカガラス微粒子となって、再度母材の表面に付着して表面がってしまったり、端部に歪を発生させることとなり、再び全表面にわたって火炎研磨しなければならない場合があり、効率が悪かった。また、再加熱を避けるために、火炎研磨に続けて、端部を円錐形状に加工しつつガラス支持体と切り離すようにしても、円錐形状への溶断加工で必要とされる火力が火炎研磨の火力に比べて極めて大きいため、すでに火炎研磨された部分にシリカ微粒子による曇りを生じる。

さらに、光ファイバ用母材の出荷形状としては、図3に示すように、両端が円錐形状に加工されている場合が多い。この場合は、出荷に際して、両端部を溶断して円錐形状に加工しているが、その際に端部に同様の曇りや、内部に残留歪が発生する。

概要

光ファイバ用母材の表面に生じたシリカ微粒子の曇りや、内部に残留歪を生じさせずに、光ファイバ用母材の両端部を溶断して円錐形状に加工することのできる方法を提供する。

回転する光ファイバ用母材を火炎にて研磨する火炎研磨方法において、光ファイバ用母材の軸方向の少なくとも一方の端部に、該母材の有効部が有する平均径の1/10〜1/2の最小外径部を形成した後、火炎研磨を行うことを特徴としている。

目的

本発明は、上記事情に鑑みて、光ファイバ用母材の表面に生じたシリカ微粒子の曇りや、内部に残留歪を生じさせずに、光ファイバ用母材の両端部を溶断して円錐形状に加工することのできる方法を提供することを課題としている。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

回転する光ファイバ用母材火炎にて研磨する火炎研磨方法において、光ファイバ用母材の軸方向の少なくとも一方の端部に、該母材の有効部が有する平均径の1/10〜1/2の最小外径部を形成した後、火炎研磨を行うことを特徴とする光ファイバ用母材の加工方法

請求項2

火炎研磨の加熱開始及び加熱終了位置が、光ファイバ用母材の軸方向両端部に形成された最小外径部である請求項1に記載の光ファイバ用母材の加工方法。

請求項3

火炎研磨の加熱終了位置である最小外径部に達する前に、該火炎研磨の火力を弱める請求項2に記載の光ファイバ用母材の加工方法。

技術分野

0001

本発明は、表面にシリカ微粒子による曇りや、内部に残留歪の無い光ファイバ用母材を得るために行なわれる表面処理係り、特には、火炎研磨で表面処理を行なう光ファイバ用母材の加工方法に関する。

背景技術

0002

光ファイバ用母材は、通常、光ファイバ線引機にあわせて所定の外径延伸される。このとき、光ファイバ用母材に曲がり等がある場合には、同時に曲がりの修正が行なわれる。この延伸した光ファイバ用母材の一端にダミーガラス棒を溶着し、線引機にダミーガラス棒の部分で把持して装着し、線引して光ファイバを製造している。光ファイバ用母材の表面に傷があると、線引の際に傷の箇所で断線したり、また、表面に凹凸があると、コア径クラッド径の比が均一な光ファイバが得られない等、の問題を生じる。さらに、光ファイバ用母材の表面に不純物が存在すると、光ファイバの特性に悪影響を及ぼす。

0003

一方、光ファイバ用母材の内部に大きな残留歪があると、加工中あるいは運搬中に、非常に小さな衝撃でも破損することがある。そのため、光ファイバ用母材としては、表面は平滑で、かつ不純物が付着していないこと、さらに内部の残留歪が小さいことが必須とされる。

0004

このような光ファイバ用母材を得るために、鎖状炭化水素または水素燃焼ガスとする火炎で火炎研磨することが一般に行われている。光ファイバ用母材を火炎研磨する場合、傷や凹凸部のある部分のみを火炎研磨すると、その周縁にシリカ微粒子による曇りや内部に残留歪を生じるため、母材全体を火炎研磨しなければならない。一般には、図1に示すように、光ファイバ用母材1の両端にガラス支持体2a,2bを接続し、母材とガラス支持体との一方の界面3aから、他方の界面3bにわたってバーナ4で火炎研磨を施している。

0005

光ファイバ用母材を線引に供するには、一端が図2のように円錐状をしていることが望ましいため、少なくとも一端を円錐状に加工しなければならない。そのために、再び火炎で端部を加熱溶融して円錐形状に火炎加工しつつガラス支持体と切り離しているが、火炎加工の際に、表層石英ガラスがSiOとなって昇華し、大気中の酸素と結合し、再びシリカガラス微粒子となって、再度母材の表面に付着して表面がってしまったり、端部に歪を発生させることとなり、再び全表面にわたって火炎研磨しなければならない場合があり、効率が悪かった。また、再加熱を避けるために、火炎研磨に続けて、端部を円錐形状に加工しつつガラス支持体と切り離すようにしても、円錐形状への溶断加工で必要とされる火力が火炎研磨の火力に比べて極めて大きいため、すでに火炎研磨された部分にシリカ微粒子による曇りを生じる。

0006

さらに、光ファイバ用母材の出荷形状としては、図3に示すように、両端が円錐形状に加工されている場合が多い。この場合は、出荷に際して、両端部を溶断して円錐形状に加工しているが、その際に端部に同様の曇りや、内部に残留歪が発生する。

発明が解決しようとする課題

0007

本発明は、上記事情に鑑みて、光ファイバ用母材の表面に生じたシリカ微粒子の曇りや、内部に残留歪を生じさせずに、光ファイバ用母材の両端部を溶断して円錐形状に加工することのできる方法を提供することを課題としている。

課題を解決するための手段

0008

本発明者は、鋭意検討を重ねた結果、光ファイバ用母材を火炎研磨する際に、光ファイバ用母材の端部近傍細径部を設けておくと、光ファイバ用母材の有効部側に曇りや残留歪が生じない程度の火力でガラス支持体から溶断して切り離すことができることを知見し、本発明をなすに至ったものである。本発明の光ファイバ用母材の加工方法は、回転する光ファイバ用母材を火炎にて研磨する火炎研磨方法において、光ファイバ用母材の軸方向の少なくとも一方の端部に、該母材の有効部が有する平均径の1/10〜1/2の最小外径部を形成した後、火炎研磨を行うことを特徴としている。火炎研磨の加熱開始及び加熱終了位置を、光ファイバ用母材の軸方向両端部に形成された最小外径部とし、火炎研磨の加熱終了位置である最小外径部に達する前に、火炎研磨の火力を弱めるのが望ましい。

発明を実施するための最良の形態

0009

以下、本発明をさらに詳細に説明する。本発明の光ファイバ用母材の加工方法は、上記したように、回転する光ファイバ用母材を火炎にて研磨する火炎研磨方法において、光ファイバ用母材の軸方向の少なくとも一方の端部に、該母材の有効部が有する平均径の1/10〜1/2の最小外径部を形成した後、火炎研磨を行うことにある。なお、母材の有効部とは、線引きすることで光学特性の安定した光ファイバが得られるほぼ径の一様な部分を指している。ここで、最小外径部を母材有効部の平均径の1/10〜1/2とするのは、この部分で母材に接続されたガラス支持体を切り離す際に行なわれる火炎加熱によって、加熱部近傍の母材表面にシリカ微粒子による曇りが発生せず、かつ内部に歪が発生しない熱量で切り離すことができる太さである。最小外径部が母材有効部の平均径の1/10より細いと、火炎研磨の際に自重支えきれずに母材が歪んだり、落下したりする。また、母材有効部の平均径の1/2より太いと、切り離すのに、より大きな火力を必要とし、シリカ微粒子による曇りや内部に残留歪が発生する。なお、火炎研磨は、鎖状炭化水素または水素を燃焼ガスとし、これを酸素とともに燃焼させて生じた火炎を用いて行なえばよい。

0010

火炎研磨の加熱開始及び加熱終了位置を、光ファイバ用母材の軸方向両端部に形成された最小外径部とするのは、母材の有効部を最も効率よく加熱することができるためである。通常、火炎研磨は、火炎の点火と同時に母材の長手方向に沿って加熱源を相対的に移動させることにより行なわれるが、その際の加熱開始位置が母材の有効部平均径の1/2より太いと、加熱当初は母材中心部まで暖めることができず、歪を生じて亀裂が入る。

0011

また、火炎研磨を母材の有効部と同じ火炎火力で、加熱終了位置である最小外径部に達するまで加熱を続けると、最小外径部は軟化し、母材を支えきれなくなって、母材がたわんでしまったり、予め端部が細く加工されている場合は、最悪の場合落下してしまうため、加熱源が最小外径部に達する前に火炎研磨の火力を弱める必要がある。

0012

以下、実施例と比較例によって本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)ガラス旋盤にて、延伸して平均径がφ60mmに調製された光ファイバ用母材の両端にガラス支持体を接続し、加熱終了側の端部に平均径の1/2にあたるφ30mmの最小外径部を設けた後、酸水素炎にて火炎研磨を行い、最小外径部で加熱源を停止させた。その後、母材をガラス支持体と切り離すために最小外径部を火炎加熱して溶断した。溶断された端部近傍にはシリカ微粒子による曇りもなく、内部の残留歪も小さく問題の無いレベルであった。

0013

(実施例2)ガラス旋盤にて、延伸して平均径がφ60mmに調製された光ファイバ用母材の両端にガラス支持体を接続し、両端部に平均径のおよそ1/3にあたるφ18mmの最小外径部を設けた後、酸水素炎にて火炎研磨を行った。この際、加熱源を加熱停止位置である最小外径部の50mm手前で燃焼ガス量を3分の2に減少させた。さらに、ガラス支持体と切り離すために、最小外径部を火炎加熱して溶断した。溶断された母材の両端部近傍にはシリカ微粒子による曇りもなく、内部の残留歪も小さく問題の無いレベルであった。

0014

(比較例1)実施例1と同様にして、平均径がφ60mmに延伸された光ファイバ用母材を、予め加熱終了側の端部を縮径することなく酸水素炎にて火炎研磨を行った後、端部を火炎加熱して溶断し、ガラス支持体と切り離した。溶断された端部近傍にはシリカ微粒子による曇りが発生し、かつ無視できない程度の歪があり、再び火炎研磨を行う必要があった。

0015

(比較例2)加熱源が加熱停止位置に達するまで、火炎研磨のガス量を変化させなかったことを除いて、実施例2と同様にして火炎研磨を行ったところ、加熱源が加熱停止位置である最小外径部の20mm手前に達したところで、自重を支えきれなくなり母材が落下してしまった。

発明の効果

0016

上述したように本発明によれば、光ファイバ用母材をその軸方向の少なくとも一方の端部の最小外径が該母材有効部平均径の1/10〜1/2になるように、予め調製してから火炎研磨を行うことにより光ファイバ用母材の表面にシリカ微粒子による曇りが無く、かつ母材内部に残留歪の少ない光ファイバ用母材が得られる。

図面の簡単な説明

0017

図1従来の火炎研磨の加熱開始・終了位置を説明する概略図である。
図2プリフォームの端部形状を示す概略図である。
図3プリフォームの出荷形状を示す概略図である。
図4本発明による火炎研磨の加熱開始・終了位置を説明する概略図である。

--

0018

1……………光ファイバ用母材
2a,2b…ガラス支持体
3a,3b…界面
4……………バーナ

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