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課題

シリカ製品を製造するための新規ゾルゲル加工方法を提供する。

解決手段

前記課題は、コアロッドサブストレートチューブ、直後オーバークラッド排気式ファイバレーザ及び平面型導波路などのような様々な用途に関して有用な塊状のゲルマニウム注入(germaniumu-doped)コアロッドを製造するためのゾル・ゲル法により解決される。本発明の方法は、(a)シリカ粒子をゲルマニウム酸の第四アンモニウム塩(例えば、ゲルマニウム酸テトラメチルアンモニウム溶液に分散させた分散液を供給するステップと、(b)この分散液をゲル化させてゲル体を形成するステップと、(c)このゲル体を乾燥、加熱処理及び焼成してゲルマニウム注入シリカガラスを形成するステップとからなる。

概要

背景

光伝送ファイバは一般的に、場合によりゲルマニウムのような屈折率を上昇させる元素ドーパントとして注入された高純度シリカガラスコアと、場合によりフッ素のような屈折率を低下させる元素がドーパントとして注入された高純度シリカガラスの内側クラッドと、ドーパントが注入されていない外側クラッドとを有する。或る製造方法では、このようなファイバを製造するためのプリフォームは、外側クラッドのためのオーバークラッドチューブを形成し、そして、コア材料を含有するロッドと内側クラッド材料とを別々に形成することにより製造される。コア/内側クラッドは例えば、軸付け法(vapor axial deposition, VAD)、外付け法(outside vapor deposition, OVD)、内付け法(modified chemical vapor deposition,MCVD)などのような当業者に公知の様々な蒸着法により製造される。MCVD法は米国特許第4217027号明細書、同第4262035号明細書及び同第4909816号明細書に記載されている。MCVD法は、高純度ガス(例えば、シリコンとゲルマニウムとを含む混合ガス)をシリカチューブサブストレートチューブと呼ばれる)の内側に通すことからなる。この際、このサブストレートチューブの外側を左右移動式の酸水トーチで加熱し続ける。このチューブの被加熱領域では、気相反応生起し、管壁粒子堆積する。酸水素トーチの前方に生成する堆積物は、堆積物上をトーチが通過するにつれて、焼結される。この処理は、必要な品質シリカ及び/又はゲルマニウムがドープされたシリカが堆積されるまで、連続的に繰り返される。堆積が完了したら、この堆積物体を加熱し、サブストレートチューブをコラプス(collapse)させ、合体されたコアロッドを得る。このコアロッドでは、サブストレートチューブは内側クラッド材料の外側部分を構成する。最終製品のプリフォームを得るために、一般的に、コアロッドの外側にオーバークラッドチューブを配設し、これらの構成材料を加熱し、そして、コラプスさせ、固体の合体プリフォームを得る。これらの一連処理方法は米国特許第4775401号明細書に開示されている。

ファイバの外側クラッドは透過光から離れているので、オーバークラッドガラスは必ずしも全てのケースにおいて、コア及び内側クラッドが必ず満たさなければならない光学性能規格を満たす必要は無い。このため、ファイバプリフォームを簡単に、しかも素速く製造する努力は、オーバークラッドチューブの製造方法に集中された。このような努力のうちの一つの分野がゾルゲル注型方法の使用である。米国特許第5240488号明細書には、重量が1kg以上のクラックの無いオーバークラッドプリフォームを製造することができるゾル・ゲル法が記載されている。この特許明細書に記載された方法では、pH値が2〜4のコロイドシリコン分散液(例えば、ヒュームドシリカ)が得られる。分散液の適性な安定性を維持し、凝集を防止するために、塩基を使用し、pH値を約10から約14にまで上昇させる。一般的に、市販の分散液は、水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)のような塩基を使用することにより、前記のpH値に調整されて、事前に安定化されている。TMAHを投入するとpH値が上昇する。その他の水酸化第四アンモニウムも同様な挙動を示す。pH値が上昇されたら、シリカは、下記に示される反応式に従って、その表面に存在するシラノール基イオン化により、表面電荷は陰に帯電するものと思われる。
-Si-OH + OH- ⇒ -Si-O- + H2O
シリカ粒子陰電荷は相互析力を発生し、実質的な凝集を防止し、分散液の安定性を維持する。この状態では、粒子のゼータζ電位は負の値である。(ゼータ電位は、帯電コロイド粒子を取り囲むイオン拡散層の電位であり、一般的に、電気泳動易動度から測定される。電気泳動易動度は、コロイド粒子溶液中に配置された帯電電極間を移動する速度である。(例えば、C.J.Brinker and G.W.Scherer, Sol-Gel Science, Academic Press, 242-243参照)

この方法では、後の段階において、米国特許第5240488号明細書の第15欄39〜65頁に記載されるように、蟻酸メチルのようなゲル化剤を添加し、pH値を下げる。その他のエステルも同様に使用できる。このエステルは反応して塩基を中和し、そして、シリカ粒子の陰電荷は、下記の反応式に従って中和される。
-Si-O- + H+ ⇒ -Si-OH
ゲル化が誘発される程度にまでシリカを中和するために、十分な量のエステルを添加しなければならない。(本明細書で使用される「ゲル化」という用語は、コロイドシリカ粒子が、少量の間入性液体と共に3次元網状構造を形成することを意味する。このような3次元網状構造の存在は一般的に、分散液が概ね非流動性になるとき、例えば、室温で固体様の挙動を示すようになるときに、示される。)ゲル化に続いて、ゾル・ゲル体は一般的に、モールドから取り出され、そして、米国特許第5240488号明細書の11欄〜12欄の表に示されるように、乾燥、熱処理及び焼成のためにオーブン内に配置される。

このようなゾル・ゲル法の可能性が改善され、かつ拡大されるに応じて、このゾル・ゲル法を光ファイバ製造方法に使用したり、ゾル・ゲル法をその他の光学用途に応用することが強く望まれるようになってきた。従って、このような方法を開発することが望ましい。

概要

シリカ系製品を製造するための新規なゾル・ゲル加工方法を提供する。

前記課題は、コアロッド、サブストレートチューブ、直後オーバークラッド、排気式ファイバレーザ及び平面型導波路などのような様々な用途に関して有用な塊状のゲルマニウム注入(germaniumu-doped)コアロッドを製造するためのゾル・ゲル法により解決される。本発明の方法は、(a)シリカ粒子をゲルマニウム酸の第四アンモニウム塩(例えば、ゲルマニウム酸テトラメチルアンモニウム)溶液に分散させた分散液を供給するステップと、(b)この分散液をゲル化させてゲル体を形成するステップと、(c)このゲル体を乾燥、加熱処理及び焼成してゲルマニウム注入シリカガラスを形成するステップとからなる。

目的

従って、本発明の目的はシリカ系製品を製造するための新規なゾル・ゲル加工方法を提供することである。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

(a)シリカ粒子ゲルマニウム酸の第四アンモニウム塩溶液に分散させた分散液を供給するステップと、(b)ゲル化体を生成するために、前記分散液をゲル化させるステップと、(c)焼成ゲルマニウム注入シリカ体を生成するために、前記ゲル化体を処理するステップとからなる、ことを特徴とする製品の製造方法。

請求項2

前記分散液の供給ステップ(a)は、(イ)二酸化ゲルマニウム粉末入手するステップと、(ロ)ゲルマニウム酸の第四アンモニウム塩溶液を生成するために、前記二酸化ゲルマニウム粉末を、水酸化第四アンモニウム水溶液と混合するステップと、(ハ)シリカを前記ゲルマニウム酸の第四アンモニウム塩溶液と混合するステップとからなる、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。

請求項3

前記二酸化ゲルマニウムは概ね100%の六方晶系である、ことを特徴とする請求項2に記載の方法。

請求項4

前記ゲルマニウム酸の第四アンモニウム塩溶液は、ゲルマニウム酸テトラアルキルアンモニウム溶液であり、前記アルキルは、メチルエチルプロピル及びブチルからなる群から選択される少なくとも一つの基である、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。

請求項5

前記アルキルはメチルである、ことを特徴とする請求項4に記載の方法。

請求項6

前記水酸化第四アンモニウム塩溶液は、水酸化テトラアルキルアンモニウム溶液であり、前記アルキルは、メチル、エチル、プロピル及びブチルからなる群から選択される少なくとも一つの基である、ことを特徴とする請求項2に記載の方法。

請求項7

前記分散液をゲル化するステップ(b)は、(イ)前記分散液に第2の塩基を添加するステップと、(ロ)ゲル化剤を添加するステップとからなる、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。

請求項8

前記第2の塩基は前記分散液の等電点を上昇させる、ことを特徴とする請求項7に記載の方法。

請求項9

前記第2の塩基は、水酸化アンモニウム第一アミン第二アミン第三アミン、又は第一、第二及び/又は第三アミンの組合せを含有する化合物類からなる群から選択少なくとも一つの化合物からなる、ことを特徴とする請求項8に記載の方法。

請求項10

前記第2の塩基は、N,N’−ビス(2−アミノエチルピペラジン、N,N’−ビス(3−アミノプロピル)ピペラジン、ジエチレントリアミンヘキサメチレンジアミン及びトリス(2−アミノエチル)アミンからなる群から選択される少なくとも1種類の化合物からなる、ことを特徴とする請求項9に記載の方法。

請求項11

前記二酸化ゲルマニウム粉末は、(i)水と四塩化ゲルマニウム水とを、H20:GeCl4が3:1〜10:1の範囲内の容量比で、撹拌しながら混合し、二酸化ゲルマニウムを該混合物から沈殿させるステップと、

技術分野

0001

本発明はシリカ製品を製造するためのゾルゲル加工方法に関する。

背景技術

0002

光伝送ファイバは一般的に、場合によりゲルマニウムのような屈折率を上昇させる元素ドーパントとして注入された高純度シリカガラスコアと、場合によりフッ素のような屈折率を低下させる元素がドーパントとして注入された高純度シリカガラスの内側クラッドと、ドーパントが注入されていない外側クラッドとを有する。或る製造方法では、このようなファイバを製造するためのプリフォームは、外側クラッドのためのオーバークラッドチューブを形成し、そして、コア材料を含有するロッドと内側クラッド材料とを別々に形成することにより製造される。コア/内側クラッドは例えば、軸付け法(vapor axial deposition, VAD)、外付け法(outside vapor deposition, OVD)、内付け法(modified chemical vapor deposition,MCVD)などのような当業者に公知の様々な蒸着法により製造される。MCVD法は米国特許第4217027号明細書、同第4262035号明細書及び同第4909816号明細書に記載されている。MCVD法は、高純度ガス(例えば、シリコンとゲルマニウムとを含む混合ガス)をシリカチューブサブストレートチューブと呼ばれる)の内側に通すことからなる。この際、このサブストレートチューブの外側を左右移動式の酸水トーチで加熱し続ける。このチューブの被加熱領域では、気相反応生起し、管壁粒子堆積する。酸水素トーチの前方に生成する堆積物は、堆積物上をトーチが通過するにつれて、焼結される。この処理は、必要な品質のシリカ及び/又はゲルマニウムがドープされたシリカが堆積されるまで、連続的に繰り返される。堆積が完了したら、この堆積物体を加熱し、サブストレートチューブをコラプス(collapse)させ、合体されたコアロッドを得る。このコアロッドでは、サブストレートチューブは内側クラッド材料の外側部分を構成する。最終製品のプリフォームを得るために、一般的に、コアロッドの外側にオーバークラッドチューブを配設し、これらの構成材料を加熱し、そして、コラプスさせ、固体の合体プリフォームを得る。これらの一連処理方法は米国特許第4775401号明細書に開示されている。

0003

ファイバの外側クラッドは透過光から離れているので、オーバークラッドガラスは必ずしも全てのケースにおいて、コア及び内側クラッドが必ず満たさなければならない光学性能規格を満たす必要は無い。このため、ファイバプリフォームを簡単に、しかも素速く製造する努力は、オーバークラッドチューブの製造方法に集中された。このような努力のうちの一つの分野がゾル・ゲル注型方法の使用である。米国特許第5240488号明細書には、重量が1kg以上のクラックの無いオーバークラッドプリフォームを製造することができるゾル・ゲル法が記載されている。この特許明細書に記載された方法では、pH値が2〜4のコロイドシリコン分散液(例えば、ヒュームドシリカ)が得られる。分散液の適性な安定性を維持し、凝集を防止するために、塩基を使用し、pH値を約10から約14にまで上昇させる。一般的に、市販の分散液は、水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)のような塩基を使用することにより、前記のpH値に調整されて、事前に安定化されている。TMAHを投入するとpH値が上昇する。その他の水酸化第四アンモニウムも同様な挙動を示す。pH値が上昇されたら、シリカは、下記に示される反応式に従って、その表面に存在するシラノール基イオン化により、表面電荷は陰に帯電するものと思われる。
-Si-OH + OH- ⇒ -Si-O- + H2O
シリカ粒子陰電荷は相互析力を発生し、実質的な凝集を防止し、分散液の安定性を維持する。この状態では、粒子のゼータζ電位は負の値である。(ゼータ電位は、帯電コロイド粒子を取り囲むイオン拡散層の電位であり、一般的に、電気泳動易動度から測定される。電気泳動易動度は、コロイド粒子溶液中に配置された帯電電極間を移動する速度である。(例えば、C.J.Brinker and G.W.Scherer, Sol-Gel Science, Academic Press, 242-243参照)

0004

この方法では、後の段階において、米国特許第5240488号明細書の第15欄39〜65頁に記載されるように、蟻酸メチルのようなゲル化剤を添加し、pH値を下げる。その他のエステルも同様に使用できる。このエステルは反応して塩基を中和し、そして、シリカ粒子の陰電荷は、下記の反応式に従って中和される。
-Si-O- + H+ ⇒ -Si-OH
ゲル化が誘発される程度にまでシリカを中和するために、十分な量のエステルを添加しなければならない。(本明細書で使用される「ゲル化」という用語は、コロイドシリカ粒子が、少量の間入性液体と共に3次元網状構造を形成することを意味する。このような3次元網状構造の存在は一般的に、分散液が概ね非流動性になるとき、例えば、室温で固体様の挙動を示すようになるときに、示される。)ゲル化に続いて、ゾル・ゲル体は一般的に、モールドから取り出され、そして、米国特許第5240488号明細書の11欄〜12欄の表に示されるように、乾燥、熱処理及び焼成のためにオーブン内に配置される。

0005

このようなゾル・ゲル法の可能性が改善され、かつ拡大されるに応じて、このゾル・ゲル法を光ファイバ製造方法に使用したり、ゾル・ゲル法をその他の光学用途に応用することが強く望まれるようになってきた。従って、このような方法を開発することが望ましい。

発明が解決しようとする課題

0006

従って、本発明の目的はシリカ系製品を製造するための新規なゾル・ゲル加工方法を提供することである。

課題を解決するための手段

0007

前記課題は、コアロッド、サブストレートチューブ、直後オーバークラッド、排気式ファイバレーザ及び平面型導波路などのような様々な用途に関して有用な塊状のゲルマニウム注入(germanium-doped)コアロッドを製造するためのゾル・ゲル法により解決される。本発明の方法は、(a)シリカ粒子をゲルマニウム酸の第四アンモニウム塩(例えば、ゲルマニウム酸テトラメチルアンモニウム)溶液に分散させた分散液を供給するステップと、(b)この分散液をゲル化させてゲル体を形成するステップと、(c)このゲル体を乾燥、加熱処理及び焼成してゲルマニウム注入シリカガラスを形成するステップとからなる。

0008

分散液を供給するステップは、六方晶系の二酸化ゲルマニウム粉末を準備し、この二酸化ゲルマニウム粉末を水酸化第四アンモニウムの水溶液と混合してゲルマニウム酸の第四アンモニウム塩溶液を生成し、そして、シリカをこのゲルマニウム酸の第四アンモニウム塩溶液と混合することからなる。(本明細書で使用される「ゲルマニウム酸の第四アンモニウム塩溶液」という用語は、二酸化ゲルマニウムと水酸化第四アンモニウム水溶液とを混合させた結果物を示す。)分散液のゲル化ステップは一般的に、第2の塩基を分散液に添加して等電点を上昇させ、この分散液を熟成させ、次いで、常用のゲル化剤を添加し、ゲル化を誘発するためにpH値を低下させることからなる。(等電点はゼータ電位がゼロであるpH尺度上のポイントである。C.J.Brinker and G.W.Scherer, Sol-Gel Science,前掲書参照。ゲル化剤はシリカ分散液のゲル化を誘発することができる材料を示す。)

0009

本発明の方法は様々な利点を有する。例えば、本発明の方法によれば、ゾル・ゲル技法により完全なファイバプリフォームを製造することができる。実際、ゾル・ゲル技法によるGe注入コアロッドの製造はMCVD法のような従来の技法よりも簡単であると思われる。このゾル・ゲル体はまた、このような従来の技法よりも一層多量のゲルマニウムを保有する。実際、本発明のゾル・ゲル体は、ゲル体に導入されたゲルマニウムを少なくとも80%以上保持する傾向がある。(残りは例えば、加熱処理及び焼成などの処理中に喪失される。)これにより、本発明の方法は一層効率的となり、幾つかの用途(例えば、LAN/WAN用途について使用される多モードファイバ)により必要とされる高ドーピングベルを容易に達成する方法も提供される。また、本発明によれば、ゲルを適当な形状に注型することにより簡単に、様々な形状及びサイズ(例えば、フィルム又は粉末)のゲルマニウム注入シリカ体を製造することもできる。

0010

更に、六方晶系として販売されている市販の二酸化ゲルマニウムは実際には、少量の正方晶系二酸化ゲルマニウムも含有していることが発見された。この正方晶系二酸化ゲルマニウムは水酸化第四アンモニウム溶液不溶性であり、従って、本発明の方法では望ましくない物質である。しかし、本発明によれば、従来の方法よりも実際に遙かに簡単な方法により、概ね100%の六方晶系二酸化ゲルマニウムの製造方法が発見された。特に、従来の方法は、四塩化ゲルマニウムアンモニア水加水分解することを含む(例えば、F.Glocking, The Chemistryof Germaniumu, Academic Press, 35 (1969)参照)。これに対して、本発明によれば、四塩化ゲルマニウムを過剰量の脱イオン水に、好ましくは激しく撹拌しながら添加し、二酸化ゲルマニウムを沈殿させるステップを含む方法により六晶方系二酸化ゲルマニウムを生成する。(「過剰量」とは、水対四塩化ゲルマニウムの容量比が少なくとも3:1、一般的に、3:1〜10:1であることを示す。)その後、この沈殿物洗浄し、そして乾燥させ、概ね100%の六晶方系の多結晶二酸化ゲルマニウムを生成する。すなわち、X線回折は六晶方系の存在だけを示す。(起こりそうもないが、若干の非晶質二酸化ゲルマニウムも存在することができる。なぜなら、非晶質二酸化ゲルマニウムはX線回折により検出されず、また、水酸化第四アンモニウム溶液に可溶性だからである。)この生成方法は、本発明のゲルマニウム注入シリカ体の上出来な製造を促進する。

発明を実施するための最良の形態

0011

本発明の或る実施態様では、ゲルマニウム注入シリカ体は次のようにして製造される。

0012

四塩化ゲルマニウムを過剰量の脱イオン水にゆっくりと添加し、この混合物を激しく撹拌して二酸化ゲルマニウムの沈殿を誘発させることにより六晶方系二酸化ゲルマニウムを製造する。この反応は激しい発熱を起こすので、四塩化ゲルマニウムをゆっくりと添加することは重要である。反応混合物を室温にまで冷却した後、沈殿した二酸化ゲルマニウムを濾過することにより単離する。次いで、この沈殿物を洗浄し、(a)沈殿物を激しく撹拌しながら脱イオン水と混合するか、又は(b)沈殿物を濾過器上で脱イオン水で数回洗浄することにより、HClを除去する。その後、この粉末を室温(25℃)〜約100℃の範囲内の温度で乾燥させる。得られた二酸化ゲルマニウムは概ね100%の六方晶系の多結晶二酸化ゲルマニウムである。すなわち、X線回折では六方晶系の存在しか示されなかった。しかし、X線回折測定では記録されないような少量のアモルファス(非晶質)材料も存在し得る。アモルファス(非晶質)材料は本発明の方法にとって有害ではない。なぜなら、非晶質系及び六方晶系の両方とも水酸化第四アンモニウム溶液に可溶性だからである。実際、このような非晶質系の二酸化ゲルマニウムも本発明で使用することができる。しかし、非晶質系の市販価格は非常に高い。

0013

ゲルマニウムの第四アンモニウム塩水溶液は、六方晶系二酸化ゲルマニウムを水酸化第四アンモニウム水溶液に溶解させることにより生成される。代表的な水酸化第四アンモニウムは、水酸化テトラアルキルアンモニウムであり、該アルキルメチルエチルプロピル又はブチルである。一層典型的な水酸化第四アンモニウム溶液は、水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)水溶液であり、六方晶系二酸化ゲルマニウムと混合されると、ゲルマニウム酸テトラメチルアンモニウム(TMAGe)溶液を生成する。(好ましい実施態様を説明するために以下の記載において、TMAHとTMAGeを使用する。しかし、関連するゲルマニウム酸第四アンモニウム塩を獲得するためにその他の水酸化第四アンモニウムも使用することができる。)

0014

好ましい実施態様では、二酸化ゲルマニウムは25wt%TMAHからなる水溶液に添加される。十分な量の二酸化ゲルマニウムを使用することにより、二酸化ゲルマニウムを33wt%含有する溶液が得られる。TMAGe溶液中のテトラメチルアンモニウム及びゲルマニウムの正確な役割は不明であるが、本発明の全体的方法におけるTMAGe溶液の機能は下記の記載から明かとなる。100%六方晶系(又は六方晶系と非晶質系)ではない二酸化ゲルマニウムを使用すると、不溶性の正方晶系二酸化ゲルマニウムの存在により濁った溶液となる。正方晶系二酸化ゲルマニウムの存在は、最終製品の均一性を低下させる傾向があるので、望ましくない。

0015

その後、シリカをTMAGe溶液に添加する。分散液全体は一般的に、シリカを約20wt%〜約70wt%含有する。この場合、シリカの表面積は一般的に、5〜200m2/gの範囲内である。

0016

所望の特性(例えば、安定性、粘度、pH)を有するシリカ分散液を獲得するために、TMAを特定の範囲内で存在させる必要が時々ある(米国特許出願第09/365191号明細書参照)。更に、追加のTMAにより追加のゲルマニウムが生じる。従って、ゲルマニウムの所望のドーピングレベルに応じて、或る場合には、反応混合物に更なるTMAH又は更なるTMAH安定化シリカを添加することが望ましい。これらのことを考慮すれば、TMAGeの量は一般的に、ドーピング所望レベルに応じて調整される。TMAGeは一般的に、3〜20wt%の範囲内の量で存在する。シリカの添加、必要ならばTMAGe含量の調整及び/又は更なるTMAH又は更なるTMAH安定化シリカの添加の後、安定化分散液のpH値は一般的に10超である。得られた分散液は安定性が非常に高く、比較的低い粘度を示し、また、低〜中程度の剪断速度に暴露されたときでさえも、例えば、ポンプ輸送又は混合されたときでさえも、この比較的低い粘度を維持する。この分散液も少なくとも6ヶ月以上、典型的にはもっと長くこれらの特性を維持する傾向がある。

0017

米国特許第5240488号明細書に記載されているように、この分散液にその他の添加剤(例えば、高分子添加剤又はバインダー)を添加することができる。

0018

一般的に、この分散液は遠心分離され、凝集物及び/又は粒状汚染物を除去する。米国特許第5344475号明細書参照。

0019

その後、この分散液をゲル化させ、所望の形状に注型する。ゲル化方法は前記の米国特許第5240488号明細書に記載された方法と異なる。特に、(分散液中で安定化塩基として作用するTMAGeの他に)第2の塩基がゲル化前に添加される。第2の塩基は一般的に、分散液の等電点(IEP)、従って、ゲル化点を上昇させるような材料である。(前記のように、C.J.Brinker and G.W.Scherer, Sol-Gel Science,前掲書に記載されるように、等電点はゼータ電位がゼロであるpH尺度上のポイントである。ゲル化点は一般的に、等電点よりもpH値が約1〜2単位程度高い。特に、pH値が等電点に接近するにつれて、粒子のゼータ電位、従って、相互反発力は、通常の熱エネルギー即ちブラウン運動が、ゲル化が始まるように、反発バリヤをうち破ることができるポイントにまで低下する。)好適な材料は例えば、水酸化アンモニウム第一アミン第二アミン第三アミン、又は第一、第二及び/又は第三アミンの組合せを含有する化合物類などである。第一、第二及び/又は第三アミンの組合せを含有する化合物類は例えば、N,N’−ビス(2−アミノエチルピペラジン、N,N’−ビス(3−アミノプロピル)ピペラジンなどである。有用な第2の塩基化合物は例えば、ジエチレントリアミンヘキサメチレンジアミン及びトリス(2−アミノエチル)アミンなどである。

0020

第2の塩基の添加量化合物の特定の作用に応じて変化する。少量の或る種の化合物は別の化合物の数倍以上に匹敵する作用を有する。更に、ゲルの特性は使用される特定のIEP変性化合物に大いに左右される。IEPを調整するために化合物類を使用することは、例えば、米国特許第5944866号明細書に記載されている。IEP変性化合物の選択も、得られたゲルを注型するか又は押し出すか何れを希望するかに応じて変化する。所望の製品の特定の形状に応じて、注型の他に、本発明のゲルマニウム注入シリカゲルの押し出しも企図される。

0021

第2の塩基が添加されたら、分散液は一般的に、短時間、例えば、1時間未満の間、熟成される。その後、常用のゲル化剤を添加し、pH値をゲル化点にまで低下させる。このゲル化剤は一般的に、塩基(例えば、エステル、アミド又はハロゲン化物)を消費するための加水分解を受け、それによりpH値を低下させる水溶性液体である。有用なゲル化剤は酢酸メチル乳酸メチル及び乳酸エチルなどである。場合により、ゲル化の全体を通して、pH値は約10.5又はこれ以上に維持される。このようなpH値を維持するためには2つの基本的な方法がある。第1の方法は、ゲル化剤がpH値を所望の値以下に低下させないように、ゲル化剤を選択し、制御することである。第2の方法は、分散液のpH値を所望の値以上に維持する緩衝作用をもたらすようなゲル化剤を使用することである。本発明で有用であることが判明したその他のゲル化剤は例えば、N−(2−ヒドロキシエチルトリクロロアセトアミド、N−(2−ヒドロキシエチル)トリフロロアセトアミド、N,N’−{ジ(2−ヒドロキシエチル)}トリフロロアセトアミド、1−クロロ−2−プロパノールモノイソ酪酸グリセリル、2−ヒドロキシイソ酪酸メチル、2−ヒドロキシイソ酪酸エチル、イソ酪酸メチル、N−(2−ヒドロキシエチル)琥珀酸イミドメタクリル酸2−ヒドロキシエチル及びメタクリル酸2−ヒドロキシプロピルなどである。

0022

ゲル化剤を添加した後、分散液は一般的に、モールド又は押出機に移され、そこでゲル化される。ゲル化は一般的に、約15分間〜約20時間の期間にわたって起こる。ゲル化体をモールドに注型される場合、ゲルは一般的に、モールド内で約5時間〜48時間にわたって熟成される。押出しの場合、ゲルは一般的に、数時間未満にわたって熟成される。熟成により、良好なパッキング、粒子の周囲の若干の液体の排除及びモールド内におけるゲルの付随収縮(このプロセスはシネレシスとして知られている)などを引き起こす、粒子の望ましい再配置が起こる。シネレシスは強度を付加し、そして、収縮により、モールドからの取り出しが容易になる。熟成されたら、ゲルをモールドから所望の形状に取り出されるか又は押出される。その後、ゲルは乾燥される。典型的には、比較的穏和な条件下で、例えば、25℃未満の温度及び50%超の相対湿度で乾燥される。乾燥速度が遅くなるに応じて、湿度は一般的に低下され、継続的乾燥が可能になる。乾燥は一般的に、約2〜3wt%の水分がゲル化体中に残留する時点で停止され、残りの水分は後続の処理ステップにより除去される。

0023

その後、ゲル化体の熱処理が行われる。(本明細書における「熱処理」という用語は、水、有機物質金属汚染物及び/又はその他の望ましからざる元素類を除去するような任意の多数のステップ又はステップの併用を意味する。)一般的に、ゲル化体は25〜400℃の温度にまで加熱され、水の除去を開始させ、かつ、有機物の除去を開始させる。温度が250℃〜400℃にまで上昇されるに応じて、一般的に、空気が導入され、残りの有機物を酸化させる。金属汚染物は一般的に、400℃〜1000℃の温度で塩素含有雰囲気に暴露させることにより除去される。一般的に、追加的な空気処理が行われ、ゲル化体から塩素を除去する。その後、このゲル化体を窒素中で冷却し、焼成が行われるまで、乾燥雰囲気中で保存される。有用な処理を下記の実施例で詳細に例証する。望ましからざる物質類を完全に除去することができる別の処理方法も使用できる。例えば、米国特許第5356447号明細書及び米国特許出願第09/109827号明細書参照。前記のゲル化において説明したように、シリカ体に適用可能な処理は本発明のゲルマニウム注入シリカ体に直接適用する必要はない。このような処理の本発明のゲルマニウム注入シリカ体への適用可能性レベルは対照試験により容易に決定することができる。

0024

本発明によれば、半径方向に変化する屈折率プロファイルは、シリカ体を塩化チオニル内で処理するステップによりもたらされる。例えば、高温度で、シリカ体上に塩化チオニル及び窒素を流すことにより行われる。塩化チオニルはシリカ体からゲルマニウムを食刻することが発見された。塩化チオニルの作用は、塩化チオニルがシリカ体中に拡散できる程度に応じて変化するので、ゲルマニウム食刻の程度を制御することができる。この食刻効果は下記の実施例3で例証されている。

0025

熱処理後、このシリカ体を焼成する。一般的に、シリカ体は、気孔を除去するために、少なくとも1100℃の温度にまで加熱される。残りの塩素が焼成温度にまで上昇させている過程で、酸素を導入することにより除去することができる。一般的に、シリカ体から拡散させることができないガス閉じ込めを軽減するために、焼成の最終段階ヘリウム中で行われる。有用な焼成方法は下記の実施例で例証される。

0026

得られた焼成体は一般的に、ゲルマニウムが約80%残っていることを示す屈折率を示す。その他の20%は、(ゲルマニウムを除去するように企図された塩化チオニル処理のようなステップ無しに)焼成中に除去されたものと思われる。ゲルマニウムは、その他の添加剤の焼尽の際に、焼成体中に単に沈降又は堆積するものと思われる。

0027

本発明のゲルマニウム注入シリカ体は、クラックの無い均質なシリカ体であり、変色も無く、しかも水分含有率が非常に低い。本発明によれば、このような特性を有する比較的大きな、例えば、1kg超のようなシリカ体を形成することができる。

0028

本発明のゲルマニウム注入シリカ体は、コアロッド、サブストレートチューブ、直後オーバークラッド用チューブ、排気式ファイバレーザ、平面型導波路、格子構造又はシリコン/ゲルマニウムスパッタリングターゲットなどのような様々な用途において有用である。コアロッドの場合、ファイバの線引き中に遭遇する高温度に曝されている最中のセグリゲーションを軽減又は避けるために、微細なシリカ粒子を使用することが好ましいと思われる。ゲルマニウム注入オーバークラッドチューブは標準的なファイバには一般的に不必要であるが、幾つかの複合ファイバデザインについては有用である。スパッタリングターゲットに関して、、現用ターゲットは本発明により製造されたシリカ体よりも均質性が非常に低いので、本発明により製造されたターゲットは全体的なスパッタリング処理を改善するものと思われる。平面型導波路及び平面型格子構造にとって必要な比較的厚い(例えば、数ミクロン)層は本発明により簡単に生成される。

0029

本発明の方法により製造される有用な或る特定のファイバは、LAN/WAN(ローカルエリアネットワークワイド・エリア・ネットワーク)用途のための多モードファイバである。このようなファイバは比較的多量のゲルマニウムドーピングが必要である。このような多量のゲルマニウムドーピングは或る場合には、慣用の方法では達成困難であるか又は高コストである。

0030

前記のように、ゲルマニウムの濃度勾配分布形、例えば、屈折率分布形のシリカ体を製造することもできる。前記のように、この方法の一例は、濃度勾配をもたらすためにシリカ体の外面から少量のゲルマニウムを食刻することである。また、平面型導波路又はファイバ用途の何れかのために、様々な量のゲルマニウムを有する分散液を層分けして被着させることもできる。このような、所謂、自由形形成方法は本明細書に記載されたガイドラインに基づいて、本発明に応用することができる。自由形形成方法は例えば、H.Marcus et al., "Solid FreeformFabrication: An Overview, "IMECE Symposium on Rapid Response Manufacturing, ASME manufacturing Division, November, 1996;及びS.Kang et al., "Fabrication of High quarity ceramic parts using Mold SDM, "Proc. Solid Freeform Fabrication Symposium, 427-434, University of Texas at Austin, August1999などの文献に記載されている。

0031

以下、実施例により本発明を更に具体的に例証する。

0032

実施例1
ゲルマニウム注入シリカ体を下記の方法により製造した。四塩化ゲルマニウムを大過剰量の脱イオン水に、四塩化ゲルマニウム約500g対水2500mlの比率で、この混合物を激しく撹拌しながらゆっくりと添加することにより二酸化ゲルマニウムを生成した。この混合物を室温にまで冷却した後、沈殿した二酸化ゲルマニウムを濾過することにより除去した。激しく撹拌しながら沈殿物を脱イオン水に添加し、再濾過することにより、沈殿物を洗浄しHClを除去した。この粉末を100℃未満で乾燥させた。

0033

二酸化ゲルマニウムを33wt%含有する混合物をもたらすのに十分な量の二酸化ゲルマニウム粉末を25wt%のTMAH水溶液に添加した。粉末が完全に溶解し、視認できる微粒子が存在しなくなるまで、この混合物を撹拌し、TMAGe溶液を形成した。ヒュームドシリカ(Degussa-Huls社から市販されているOX−50)を、TMAGe溶液と脱イオン水を含有する分散機中に、高剪断力で混合しながら、ゆっくりと添加した。シリカの添加が完了した際、得られた混合物は、シリカ20重量部と、TMAGe溶液3重量部と水8.7重量部とから構成されていた。シリカの最終添加に引き続いて1時間混合した後、脱イオン水及びTMAGe溶液を添加し、9wt%のTMAGe溶液と、55wt%のシリカと残余の水とからなる最終組成物を生成した。

0034

この分散液を15分間遠心分離し、デカントし、その後、注型用に使用した。この分散液に、0.59wt%のトリス(2−アミノエチル)アミンを添加し、次いで、この分散液を30分間熟成させた。酢酸メチルを2.4wt%の量で添加し、この混合物を約30秒間撹拌した。得られた混合物を、直径2cmで長さが25cmの管状モールド内に注ぎ入れ、そして、真空に5分間曝すことにより脱気した。モールドを密閉し、ゲルを約24時間熟成させた。

0035

物体をモールドから取り出した後、この物体を、窒素ガス流雰囲気の湿度調節乾燥チャンバ内に配置した。温度及び湿度は、乾燥が進むにつれて、相対湿度約65%、温度25℃から相対湿度約5%、温度25℃になった。物体の含水率が2〜3wt%になるまで乾燥を継続した。この物体を加熱炉に移し、物体の温度を、窒素ガス流中で、25℃から350℃にまで上昇させた。窒素を空気で置換し、温度を650℃にまで上昇させ、加熱炉内に空気と塩化チオニルを流しながら物体をこの温度に維持した。続いて、同じ温度で空気中で処理した。この物体を乾燥窒素雰囲気中で1000℃にまで加熱することにより焼成した。窒素を空気で置換し、温度を2時間かけて1100℃にまで上昇させた。この物体をこの温度でヘリウム雰囲気中で更に2時間維持した。この際、温度は1400℃にまで上昇した。この物体をヘリウム中で110℃にまで冷却し、次いで、大気雰囲気中で冷却した。

0036

得られたゲルマニウム注入シリカガラスは均質であり、クラックは皆無であり、視認可能な変色は存在せず、水分含有率は1ppm未満であった。

0037

図1はゲルマニウム注入シリカガラスの屈折率プロファイルを示す。y軸は純粋なシリカからの屈折率差を示す。このプロファイルは、ガラス全体を通してゲルマニウムが均一に分布していることを示し、また、導入されたゲルマニウムの約80%が保持されていることも示す。

0038

実施例2
3wt%のTMAGe溶液を含有する分散液を用いて実施例1の方法を行った。この溶液は、実施例1の9wt%分散液を、55wt%のシリカと1.5wt%のTMAHと残余の水を含有する非ドープシリカ分散液で希釈することにより形成した。特に、9wt%分散液1部を非ドープ分散液2部と混合した。

0039

図2の屈折率プロファイルにより示されるように、得られた物体の屈折率は純粋なシリカの屈折率よりも約0.001高かった。(図2でも、y軸は純粋なシリカの屈折率に対する物体の屈折率を示す。)実施例と同様に、この物体も均質であり、クラックが無く、視認可能な変色は存在せず、水分含有率は1ppm未満であった。図2のプロファイルは物体の全体を通してゲルマニウムが均一に分布していることを示し、また、導入されたゲルマニウムの約80%が保持されていることも示す。

0040

実施例3
屈折率分布型ガラスを形成するために熱処理を変更したこと以外は、実施例2に述べた方法を繰り返した。特に、物体を650℃の温度に保持しながら加熱炉内に空気及び塩化チオニルを流すことに代えて、この温度で加熱炉内に窒素及び塩化チオニルを流した。この変更により、物体からゲルマニウムの一部をエッチングすることができた。

0041

得られた物体の屈折率プロファイルを図3に示す。(この図においても、y軸は純粋なシリカに対する物体の屈折率を示す。)物体の中心は実施例2のゲルマニウムレベルと同様のレベルのゲルマニウムを含有しており、屈折率はロッドの外面に向かって徐々に低下していた。

発明の効果

0042

以上説明したように、本発明によれば、ゾル・ゲル法により完全なファイバプリフォームを製造することができる。実際、本発明のゾル・ゲル法によるGe注入コアロッドの製造はMCVD法のような従来の方法よりも簡単である。本発明によるゾル・ゲル体はまた、前記のような従来の方法により得られるゾル・ゲル体よりも一層多量のゲルマニウムを保有する。実際、本発明のゾル・ゲル体は、ゲル体に導入されたゲルマニウムを少なくとも80%以上保持することができる。これにより、本発明の方法は一層効率的となり、幾つかの用途(例えば、LAN/WAN用途について使用される多モードファイバ)により必要とされる高ドーピングレベルを容易に達成することができる。また、本発明によれば、ゲルを適当な形状に注型することにより簡単に、様々な形状及びサイズ(例えば、フィルム又は粉末)のゲルマニウム注入シリカ体を製造することもできる。

0043

特許請求の範囲の発明の要件の後に括弧で記載した番号がある場合は本発明の一実施例の態様関係を示すものであって、本発明の範囲を限定するものと解釈してはならない。

図面の簡単な説明

0044

図1本発明の実施態様によるゲルマニウム注入シリカ体の屈折率プロファイルを示す特性図である。
図2本発明の別の実施態様によるゲルマニウム注入シリカ体の屈折率プロファイルを示す特性図である。
図3本発明の更に別の実施態様によるゲルマニウム注入シリカ体の屈折率プロファイルを示す特性図である。

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