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技術 ホログラム偏光分離素子とそのホログラム偏光分離素子を用いた偏光分離色分離光学系

出願人 大日本印刷株式会社
発明者 市川信彦谷口幸夫
出願日 2000年7月12日 (19年8ヶ月経過) 出願番号 2000-211409
公開日 2002年1月23日 (18年2ヶ月経過) 公開番号 2002-022963
状態 拒絶査定
技術分野 回折格子、ホログラム光学素子 レンズ以外の光学要素 回折格子、偏光要素、ホログラム光学素子 投影装置 液晶4(光学部材との組合せ) 偏光要素 投影機 特殊カラー写真 その他の光学系・装置、色の干渉・色の制御 その他の光学系・装置、光の干渉・色の制御 液晶4(光学部材との組合せ)
主要キーワード 対角面 配置角 波長分布特性 赤色反射光 白色入射光 緑色反射光 撮影波長 緑色偏光
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (9)

課題

ホログラム偏光分離機能を利用した作製容易な偏光分離素子とそれを用いた偏光分離色分離光学系

解決手段

ホログラム11R 、11G 、11B を用いて照明光22、27、32の中、特定の直線偏光成分のみを回折させ、それと直交する直交偏光成分を透過させ、透過した直交偏光成分を2分の1波長板16R 、16G 、16B を通過させてその偏光方向を回折した直線偏光成分の偏光方向に揃えるようにする。透過した直交偏光成分を反射板15R 、15G 、15B で反射偏向させて回折した直線偏光成分と同方向へ向けることが望ましい。

概要

背景

透過型液晶表示素子を背後から照明光照明して投影表示する液晶プロジェクターにおいては、照明光の偏光をある一定の直線偏光に揃える必要がある。このため、光源と液晶表示素子との間に偏光板を配置し、一方向の直線偏光を取り出している。

しかしながら、偏光板では一方向の偏光を取り出すことができるが、それに直交する偏光成分は全て吸収してしまい、このため偏光板の透過効率は50%未満に止まっている。この点は、液晶プロジェクターの効率を低減させる原因の1つとなっている。

概要

ホログラム偏光分離機能を利用した作製容易な偏光分離素子とそれを用いた偏光分離色分離光学系

ホログラム11R 、11G 、11B を用いて照明光22、27、32の中、特定の直線偏光成分のみを回折させ、それと直交する直交偏光成分を透過させ、透過した直交偏光成分を2分の1波長板16R 、16G 、16B を通過させてその偏光方向を回折した直線偏光成分の偏光方向に揃えるようにする。透過した直交偏光成分を反射板15R 、15G 、15B で反射偏向させて回折した直線偏光成分と同方向へ向けることが望ましい。

目的

しかしながら、この素子40は作製工程が複雑であり、価格も高価なことが課題である。

本発明は従来技術のこのような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、ホログラムの偏光分離機能を利用した作製容易な偏光分離素子とそれを用いた偏光分離色分離光学系を提供することである。

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
0件

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請求項1

ホログラムを用いて照明光の中、特定の直線偏光成分のみを回折させ、それと直交する直交偏光成分を透過させ、透過した直交偏光成分又は回折した直線偏光成分を2分の1波長板を通過させてその偏光方向を回折した直線偏光成分の偏光方向又は透過した直交偏光成分の偏光方向に揃えるようにしたことを特徴とするホログラム偏光分離素子

請求項2

前記の透過した直交偏光成分又は前記の回折した直交偏光成分を反射板反射偏向させて前記の回折した直線偏光成分又は前記の透過した直交偏光成分と同方向へ向けることを特徴とする請求項1記載のホログラム偏光分離素子。

請求項3

同方向へ向けられ偏光方向が揃えられた光路中に両光束の境界が目立たなくする光学手段が配置されていることを特徴とする請求項2記載のホログラム偏光分離素子。

請求項4

前記ホログラムが透過型ホログラムからなることを特徴とする請求項1から3の何れか1項記載のホログラム偏光分離素子。

請求項5

前記ホログラムが反射型ホログラムからなることを特徴とする請求項1から3の何れか1項記載のホログラム偏光分離素子。

請求項6

前記ホログラムが透明プリズムの透明媒体中に配置されていることを特徴とする請求項1から5の何れか1項記載のホログラム偏光分離素子。

請求項7

前記ホログラムが回折する偏光成分はホログラムに対してS偏光であることを特徴とする請求項1から6の何れか1項記載のホログラム偏光分離素子。

請求項8

ホログラムを用いて照明光の中、特定の波長域の特定の直線偏光成分のみを回折させ、それと直交する特定の波長域の直交偏光成分とその波長域以外の光を透過させ、透過した特定の波長域の直交偏光成分又は回折した特定の波長域の特定の直線偏光成分を2分の1波長板を通過させてその偏光方向を90°回転させて偏光方向に揃えるようにしたホログラム偏光分離素子を青色、緑色、赤色それぞれの波長域用に3組備え、青色、緑色、赤色の中の第1の波長域用のホログラムを透過又は回折した第1の波長域の偏光成分を反射し、他の波長域の光を透過する第1の波長選択性反射板と、第1の波長選択性反射板を透過した光路中に配置された青色、緑色、赤色の中の第2の波長域用のホログラムを透過又は回折した第2の波長域の偏光成分を反射し、他の波長域の光を透過する第2の波長選択性反射板と、第2の波長選択性反射板を透過した光路中に配置された青色、緑色、赤色の中の第3の波長域用のホログラムを透過又は回折した第3の波長域の偏光成分を少なくとも反射する第3の反射板とを備え、少なくとも前記の第1の波長域用及び第2の波長域用の2分の1波長板は、前記第1の波長選択性反射板及び第2の波長選択性反射板で反射された光路中に配置されていることを特徴とするホログラム偏光分離素子を用いた偏光分離色分離光学系

請求項9

少なくとも前記第1の波長域用のホログラム及び第2の波長域用のホログラムの回折効率波長分布と、前記第1の波長選択性反射板及び第1の波長選択性反射板の反射率波長分布とが略同じ形状であることを特徴とする請求項8記載のホログラム偏光分離素子を用いた偏光分離色分離光学系。

請求項10

表示画像の青色分解像緑色分解像と赤色分解像をそれぞれ異なる3個の液晶表示素子に表示し、表示された各色分解像を重畳して投影表示する3板式液晶投影装置各液晶表示素子照明用に使用することを特徴とする請求項8又は9記載のホログラム偏光分離素子を用いた偏光分離色分離光学系。

技術分野

0001

本発明は、ホログラム偏光分離素子とそのホログラム偏光分離素子を用いた偏光分離色分離光学系に関し、特に、照明光を無駄なく効率的に利用可能なホログラム偏光分離素子とそのホログラム偏光分離素子を用いた偏光分離色分離光学系に関するものである。

背景技術

0002

透過型液晶表示素子を背後から照明光で照明して投影表示する液晶プロジェクターにおいては、照明光の偏光をある一定の直線偏光に揃える必要がある。このため、光源と液晶表示素子との間に偏光板を配置し、一方向の直線偏光を取り出している。

0003

しかしながら、偏光板では一方向の偏光を取り出すことができるが、それに直交する偏光成分は全て吸収してしまい、このため偏光板の透過効率は50%未満に止まっている。この点は、液晶プロジェクターの効率を低減させる原因の1つとなっている。

発明が解決しようとする課題

0004

この問題を改善するため、両偏光成分を一方向に揃えるものが知られている。図8はその1例の構成を簡単に示す図であり、透明な板状体41内に偏光ビームスプリット面42、43を45°傾けて平行に配置し、一方の偏光ビームスプリット面42に対応する位置の射出側に2分の1波長板44を貼り付けてなる構造を持つ素子40を使用し、この素子40の一方の偏光ビームスプリット面42に入射するランダム偏光(自然偏光)の光45の中、S偏光成分は偏光ビームスプリット面42で反射され、隣接する偏光ビームスプリット面43の裏面で反射して素子40から出て行くと共に、P偏光成分は偏光ビームスプリット面42で反射せずに透過し、貼り合わされた2分の1波長板44によってS偏光に変換される。したがって、入射光45の全ての偏光成分はS偏光となって素子40から平行光46として射出するので、入射光45のランダム偏光は大きな損失なく一方向の直線偏光に揃えて利用できる。

0005

しかしながら、この素子40は作製工程が複雑であり、価格も高価なことが課題である。

0006

本発明は従来技術のこのような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、ホログラムの偏光分離機能を利用した作製容易な偏光分離素子とそれを用いた偏光分離色分離光学系を提供することである。

課題を解決するための手段

0007

上記目的を達成する本発明のホログラム偏光分離素子は、ホログラムを用いて照明光の中、特定の直線偏光成分のみを回折させ、それと直交する直交偏光成分を透過させ、透過した直交偏光成分又は回折した直線偏光成分を2分の1波長板を通過させてその偏光方向を回折した直線偏光成分の偏光方向又は透過した直交偏光成分の偏光方向に揃えるようにしたことを特徴とするものである。

0008

この場合、透過した直交偏光成分又は回折した直交偏光成分を反射板で反射偏向させて回折した直線偏光成分又は透過した直交偏光成分と同方向へ向けるようにすることが望ましい。

0009

また、同方向へ向けられ偏光方向が揃えられた光路中に両光束の境界が目立たなくする光学手段が配置されていることが望ましい。

0010

また、そのホログラムは透過型ホログラムからなっていても、反射型ホログラムからなっていてもよい。

0011

また、そのホログラムは透明プリズムの透明媒体中に配置されていてもよい。

0012

また、ホログラムが回折する偏光成分はホログラムに対してS偏光であるのが通常であるが、透過型ホログラムの場合は、P偏光を回折させるようにすることも可能である。

0013

本発明のホログラム偏光分離素子を用いた偏光分離色分離光学系は、ホログラムを用いて照明光の中、特定の波長域の特定の直線偏光成分のみを回折させ、それと直交する特定の波長域の直交偏光成分とその波長域以外の光を透過させ、透過した特定の波長域の直交偏光成分又は回折した特定の波長域の特定の直線偏光成分を2分の1波長板を通過させてその偏光方向を90°回転させて偏光方向に揃えるようにしたホログラム偏光分離素子を青色、緑色、赤色それぞれの波長域用に3組備え、青色、緑色、赤色の中の第1の波長域用のホログラムを透過又は回折した第1の波長域の偏光成分を反射し、他の波長域の光を透過する第1の波長選択性反射板と、第1の波長選択性反射板を透過した光路中に配置された青色、緑色、赤色の中の第2の波長域用のホログラムを透過又は回折した第2の波長域の偏光成分を反射し、他の波長域の光を透過する第2の波長選択性反射板と、第2の波長選択性反射板を透過した光路中に配置された青色、緑色、赤色の中の第3の波長域用のホログラムを透過又は回折した第3の波長域の偏光成分を少なくとも反射する第3の反射板とを備え、少なくとも前記の第1の波長域用及び第2の波長域用の2分の1波長板は、前記第1の波長選択性反射板及び第2の波長選択性反射板で反射された光路中に配置されていることを特徴とするものである。

0014

この場合、少なくとも第1の波長域用のホログラム及び第2の波長域用のホログラムの回折効率波長分布と、第1の波長選択性反射板及び第1の波長選択性反射板の反射率波長分布とが略同じ形状であることが望ましい。

0015

このようなホログラム偏光分離素子を用いた偏光分離色分離光学系は、例えば、表示画像の青色分解像緑色分解像と赤色分解像をそれぞれ異なる3個の液晶表示素子に表示し、表示された各色分解像を重畳して投影表示する3板式液晶投影装置各液晶表示素子照明用に使用することができる。

0016

本発明においては、ホログラムを用いて照明光の中、特定の直線偏光成分のみを回折させ、それと直交する直交偏光成分を透過させ、透過した直交偏光成分又は回折した直線偏光成分を2分の1波長板を通過させてその偏光方向を回折した直線偏光成分の偏光方向又は透過した直交偏光成分の偏光方向に揃えるようにしたので、入射光のランダム偏光を大きな損失なく一方向の直線偏光に揃えて利用することがきると共に、作製容易なホログラムと2分の1波長板の組み合わせで構成できるため簡単に作製でき、価格も高価にならない。このようなホログラム偏光分離素子を用いることにより、簡単な構成で明るく効率良い3板式液晶投影装置等の照明装置を構成することができる。

発明を実施するための最良の形態

0017

本発明は、光源からのランダム偏光をホログラムによってS偏光のみを回折させ、一方、ホログラムで回折されないP偏光は隣接する反射板によって折り曲げてS偏光回折方向射出方向を揃え、続いてそのP偏光は2分の1波長板によりS偏光へと変換することにより、入射光のランダム偏光を大きな損失なく一方向の直線偏光に揃えて利用することが可能な偏光分離素子である。

0018

また、この偏光選択性のあるホログラムと反射板と2分の1波長板からなる3つの素子それぞれを青色、緑色、赤色の何れかのみに対応した特性とすることで、偏光分離機能と色分離機能とを同時に達成する偏光分離色分離光学系を可能にするものである。

0019

以下、本発明のホログラム偏光分離素子とそのホログラム偏光分離素子を用いた偏光分離色分離光学系を実施例に基づいて説明する。

0020

図1(a)に、体積ホログラム記録材料1に参照光2と物体光3を同じ側から入射させて透過型ホログラムを記録する配置を示す。このときの記録条件を選択することにより、図1(b)に示すように、S偏光を回折し、P偏光を透過させて偏光分離が可能なホログラム11が得られる。すなわち、図1(a)において、体積ホログラム記録材料1に入射する参照光2の入射角をθr 、物体光3の入射角をθo とすると、図1(b)に示すように、記録されたホログラム11に、記録のときの参照光2の入射角θr に相当する入射角θr で入射するランダム偏光(自然偏光)の入射光12は、そのS偏光成分が回折効率1に近い値で記録のときの物体光3の透過方向回折角θo で回折光13として回折され、P偏光成分が透過率1に近い値で記録のときの参照光2の透過方向へ射出角θr で透過光14として透過して行く。

0021

具体例を示す。青色の中心波長を460nm、緑色の中心波長を550nm、赤色の中心波長を630nmとし、それぞれの波長で上記のような偏光分離可能なホログラム11B 、11G 、11R が得られる。

0022

青色のホログラム11B は次の条件で撮影する。
撮影波長:460nm
ホログラム記録材料屈折率:1.52
記録屈折率変調:0.07
ホログラム記録材料の膜厚:1.75μm
参照光入射角θr :45°
物体光入射角θo :−45°
干渉縞ピッチ:0.213993μm
媒質中での値)このようにして記録された青色のホログラム11B の入射角45°での回折効率波長分布特性は、図2のようになる。この図から明らかなように、このホログラム11B は、入射角θr =45°で入射するランダム偏光の白色入射光12の中、波長460nmを中心とする青色波長域のS偏光成分を略回折し、青色波長域のP偏光成分及び他の色の波長域の光を略透過する特性を有することが分かる。

0023

また、緑色のホログラム11G は次の条件で撮影する。
撮影波長:550nm
ホログラム記録材料の屈折率:1.52
記録屈折率変調:0.07
ホログラム記録材料の膜厚:2.5μm
参照光入射角θr :45°
物体光入射角θo :−45°
干渉縞ピッチ:0.255861μm
(媒質中での値)このようにして記録された緑色のホログラム11G の入射角45°での回折効率波長分布特性は、図3のようになる。この図から明らかなように、このホログラム11G は、入射角θr =45°で入射するランダム偏光の白色入射光12の中、波長550nmを中心とする緑色波長域のS偏光成分を略回折し、緑色波長域のP偏光成分及び他の色の波長域の光を略透過する特性を有することが分かる。

0024

また、赤色のホログラム11R は次の条件で撮影する。
撮影波長:630nm
ホログラム記録材料の屈折率:1.52
記録屈折率変調:0.07
ホログラム記録材料の膜厚:2.5μm
参照光入射角θr :45°
物体光入射角θo :−45°
干渉縞ピッチ:0.297729μm
(媒質中での値)このようにして記録された赤色のホログラム11R の入射角45°での回折効率波長分布特性は、図4のようになる。この図から明らかなように、このホログラム11R は、入射角θr =45°で入射するランダム偏光の白色入射光12の中、波長550nmを中心とする赤色波長域のS偏光成分を略回折し、赤色波長域のP偏光成分及び他の色の波長域の光を略透過する特性を有することが分かる。

0025

そこで、本発明においては、このような偏光分離機能を持つホログラム11B、11G 、11R を用いて3板式液晶投影装置の照明光源を構成することと考える。その実施例を図5に示す。

0026

図5は、本発明による偏光分離色分離光学系を用いた3板式液晶投影装置の主要部の構成を示す図であり、表示画像の色分解した青色分解像を表示する青色用透過型液晶表示素子液晶パネル)19B と、緑色分解像を表示する緑色用透過型液晶表示素子(液晶パネル)19G と、赤色分解像を表示する赤色用透過型液晶表示素子(液晶パネル)19R との3枚の液晶パネルが備えられ、それぞれに各色分解像が表示される。3枚の液晶パネルは、図示のように、コの字状に配置され、その間に赤色の波長域の光のみを反射し、他の波長域の光を透過するダイクロイックミラー20R と、青色の波長域の光のみを反射し、他の波長域の光を透過するダイクロイックミラー20B とが交差するように対角方向に配置され、赤色分解像が表示された赤色用液晶パネル19R からの赤色光はダイクロイックミラー20R で反射され、青色分解像が表示された青色用液晶パネル19B からの青色光はダイクロイックミラー20B で反射され、緑色分解像が表示された緑色用液晶パネル19G からの緑色光はダイクロイックミラー20R 、20B を透過するようになっている。そのため、3枚の液晶パネル19B 、19G 、19Rに表示された青色、緑色、赤色3色の色分解像は、このダイクロイックミラー20R 、20B で重畳されたカラー像となり、投影レンズ37によりスクリーン38上に拡大投影される。

0027

これらの液晶パネル19B 、19G 、19R を単一の白色光源21からの照明光22をそれぞれS偏光の青色照明光36B 、緑色照明光31G 、赤色照明光26R に偏光分離、色分離して照明するための光学系には、上記の青色用ホログラム11B 、緑色用ホログラム11G 、赤色用ホログラム11R が用いられる。そのためには、図5に示すように、照明光22の光路中に、まず、赤色用ホログラム11R が入射角45°に配置され、その−45°方向の回折光23R は赤色波長帯域のS偏光となっており、赤色用ホログラム11R の透過方向下流には、赤色の波長域の光のみを反射し、他の波長域の光を透過するダイクロイックミラー15R が光路に対してホログラム11R の配置角とは反対の45°になるように配置され、赤色用ホログラム11R の透過光の中、赤色波長域の透過成分であるP偏光を回折光23R と同じ方向に反射光24R として反射する。その反射光24R の光路中には、赤色波長域の光にπの位相差を与える赤色用2分の1波長板16R がその光学軸がP偏光の偏光方向に対して45°の角度をなすように配置されており、反射光24R は回折光23R と同じS偏光の光25R に変換され、2つの赤色波長域の光23R と25R は並列して反射鏡17に入射して反射され、上記のS偏光の赤色照明光26R となる。

0028

赤色用ホログラム11R を透過した照明光27中には緑色成分青色成分の光が主に含まれているが、その照明光27は、赤色用ホログラム11R と同様に入射角45°になるように配置された緑色用ホログラム11G に入射し、その−45°方向にS偏光の緑色波長帯域の回折光28G が回折され、緑色用ホログラム11G の透過方向下流に、ダイクロイックミラー15R と同様に、ホログラム11G の配置角とは反対の45°になるように配置された緑色の波長域の光のみを反射し、他の波長域の光を透過するダイクロイックミラー15G により緑色用ホログラム11G の透過光の中、緑色波長域の透過成分であるP偏光を回折光28G と同じ方向に反射光29G として反射する。その反射光29G の光路中には、緑色波長域の光にπの位相差を与える緑色用2分の1波長板16G がその光学軸がP偏光の偏光方向に対して45°の角度をなすように配置されており、反射光29G は回折光28G と同じS偏光の光30G に変換され、2つの緑色波長域の光28G と30G は並列して上記のS偏光の緑色照明光31G となる。

0029

緑色用ホログラム11G を透過した照明光32中には青色成分の光が主に含まれているが、その照明光32は、赤色用ホログラム11R 、緑色用ホログラム11G と同様に入射角45°になるように配置された青色用ホログラム11B に入射し、その−45°方向にS偏光の青色波長帯域の回折光33B が回折され、青色用ホログラム11B の透過方向下流に、ダイクロイックミラー15R 、15Gと同様に、ホログラム11B の配置角とは反対の45°になるように配置された青色の波長域の光のみを反射し、他の波長域の光を透過するダイクロイックミラー15B により青色用ホログラム11B の透過光の中、青色波長域の透過成分であるP偏光を回折光33B と同じ方向に反射光34B として反射する。なお、このダイクロイックミラー15B の代わりに通常の反射鏡を用いてもよい。その反射光34B の光路中には、青色波長域の光にπの位相差を与える青色用2分の1波長板16B がその光学軸がP偏光の偏光方向に対して45°の角度をなすように配置されており、反射光34B は回折光33B と同じS偏光の光35B に変換され、2つの青色波長域の光33B と35B は並列して反射鏡18に入射して反射され、上記のS偏光の青色照明光36B となる。

0030

なお、図5中には示さなかったが、赤色用ホログラム11R 、緑色用ホログラム11G 、青色用ホログラム11B は何れも、屈折率1.52の立方体プリズムの対角面に配置されている。

0031

このように、本発明におていは、偏光分離機能を持つホログラム11B 、11G 、11R と2分の1波長板16B 、16G 、16R とを組み合わせることにより、ランダム偏光の照明光22、27、32を大きな損失なくS偏光あるいはP偏光に揃えて利用することできる(P偏光にするには、2分の1波長板16B 、16G 、16R を回折光33B 、28G 、23R の光路中に配置する。)。また、このような構成のホログラム偏光分離素子を3組用意し、それぞれを青色、緑色、赤色の何れかのみに対応した特性として図5のように組み合わせることにより、偏光分離機能と色分離機能とを同時に持つ、効率が良くて明るく、作製が容易な3板式液晶投影装置用の照明装置を構成することができる。

0032

なお、図5の構成において、ホログラム11R 、11G 、11B の図2図4のようなS偏光回折効率波長分布と、ダイクロイックミラー20B 、20G 、20B の反射率波長分布とが略同じ特性であることが、効率良い3原色照明を行うためには望ましい。

0033

ところで、以上は、偏光分離機能を有するホログラム11として透過型のものを用いるものとしたが、反射型ホログラムでもランダム偏光をP偏光とS偏光に分離することができる。詳細は特開平7−234316号参照。

0034

このような反射型のホログラムを用いて分離されたP偏光とS偏光を一方のP偏光あるいはS偏光に揃えて、入射光のランダム偏光を大きな損失なく一方向の直線偏光に揃えて透過型液晶表示素子のバックライトとして利用する実施例について次に説明する。

0035

図6において、ホログラム51は上記のように、偏光分離機能を有する反射型ホログラムであり、透明プリズム52中に設定されているときにランダム偏光中のP偏光成分を透過し、S偏光成分を反射方向に回折するものである。図6の実施例では、入射角45°のランダム偏光の入射光57中のS偏光成分を回折角−45°で回折する特性のものとしているが、これに限定されるものではない。図6(a)の配置においては、透明プリズム52の入射面54が入射光57に対して垂直に設けられており、入射面54からプリズム52中に入射した入射光57は、ホログラム51に入射し、そのS偏光成分58はホログラム51で回折され、透明プリズム52の射出面55から外へ出る。入射光57のP偏光成分59はホログラム51を透過するが、ホログラム51の射出側には、反射面、全反射面あるいはダイクロイックミラー53が設けられており、透過したP偏光成分59はこの反射面53でS偏光成分58と並列方向に反射されて透明プリズム52の射出面55から外へ出るが、その射出面55の位置に2分の1波長板56が貼り付けられており、P偏光成分59はこの2分の1波長板56を通ることによりS偏光に変換され、S偏光成分58と並列した同じS偏光の光60として射出面55から出て行く。

0036

図6(b)の配置においては、透明プリズム52の入射面54が入射光57に対して垂直に設けられており、入射面54からプリズム52中に入射した入射光57は、ホログラム51に入射し、そのS偏光成分58はホログラム51回折されるが、この場合は、ホログラム51の回折側に、反射面、全反射面あるいはダイクロイックミラー53が設けられており、回折されたS偏光成分58はこの反射面53で反射され、透明プリズム52の射出面55から外へ出るが、その射出面55の位置に2分の1波長板56が貼り付けられており、S偏光成分58はこの2分の1波長板56を通ることによりP偏光に変換される。一方、入射光57のP偏光成分59はホログラム51を透過し、透明プリズム52の射出面55からそのまま外へ出る。ここで、反射面53は、反射されたS偏光成分58と透過したP偏光成分59が並列して平行になる角度に設定されている。そのため、P偏光成分59と、2分の1波長板56でS偏光からP偏光に変換され光61とは並列してプリズム52の射出面55から並列して出て行く。

0037

これらの実施例も、反射面53をダイクロイックミラーとすることにより、図5のような、偏光分離機能と色分離機能とを同時に持つ3板式液晶投影装置用の照明装置を構成することができることは明らかである。

0038

ところで、以上の実施例において、ホログラム11R 、11G 、11B 、51で分離され、回折光あるいは透過光の光路中に配置された2分の1波長板により一方の偏光に揃えられた光は、並列されて平行に進む2本の光束からなるものであり、その間に境界が存在し得るので、そのまま液晶パネル19R 、19G 、19B を照明すると、照明むらが生じる可能性がある。

0039

そこで、このように本発明により偏光方向に揃えられ平行な光束70(例えば、図6参照)中に、その境界71を目立たないようにするインテグレータ照明光学系72(例えば、「光技術コンタクト」Vol.37,No.9(1999)pp.39〜47参照)を挿入して液晶パネル73を均一に照明するようにすることが望ましい。その様子を図7に示す。インテグレータ照明光学系72は第1レンズアレー721 と第2レンズアレー722 とからなり、第1レンズアレー721 は平行光束70を第2レンズアレー722 上の各レンズ毎に集光し、第2レンズアレー722 の各レンズはそれらの集光点からの光を液晶パネル73上に整合重畳して照明するものであり、入射光束70に境界71があっても液晶パネル73上では目立たず、均一に照明できるものである。

0040

以上、本発明のホログラム偏光分離素子とそのホログラム偏光分離素子を用いた偏光分離色分離光学系を実施例に基づいて説明してきたが、本発明はこれら実施例に限定されず種々の変形が可能である。

発明の効果

0041

以上の説明から明らかなように、本発明のホログラム偏光分離素子によると、ホログラムを用いて照明光の中、特定の直線偏光成分のみを回折させ、それと直交する直交偏光成分を透過させ、透過した直交偏光成分又は回折した直線偏光成分を2分の1波長板を通過させてその偏光方向を回折した直線偏光成分の偏光方向又は透過した直交偏光成分の偏光方向に揃えるようにしたので、入射光のランダム偏光を大きな損失なく一方向の直線偏光に揃えて利用することがきると共に、作製容易なホログラムと2分の1波長板の組み合わせで構成できるため簡単に作製でき、価格も高価にならない。このようなホログラム偏光分離素子を用いることにより、簡単な構成で明るく効率良い3板式液晶投影装置等の照明装置を構成することができる。

図面の簡単な説明

0042

図1偏光分離機能を持つホログラムの作製方法とその作用を説明するための図である。
図2青色用ホログラムの1例のS偏光とP偏光回折効率波長分布特性を示す図である。
図3緑色用ホログラムの1例のS偏光とP偏光回折効率波長分布特性を示す図である。
図4赤色用ホログラムの1例のS偏光とP偏光回折効率波長分布特性を示す図である。
図5本発明による1実施例の偏光分離色分離光学系を用いた3板式液晶投影装置の主要部の構成を示す図である。
図6本発明による別の実施例のホログラム偏光分離素子の構成と作用を説明するための図である。
図72本の光束の境界を目立たないようにするインテグレータ照明光学系を説明するための図である。
図8従来例の偏光分離素子の構成と作用を説明するための図である。

--

0043

1…体積ホログラム記録材料
2…参照光
3…物体光
11…ホログラム
11R …赤色用ホログラム
11G …緑色用ホログラム
11B …青色用ホログラム
12…入射光(ランダム偏光)
13…回折光(S偏光)
14…透過光(P偏光)
15R …赤色用ダイクロイックミラー
15G …緑色用ダイクロイックミラー
15B …青色用ダイクロイックミラー
16R …赤色用2分の1波長板
16G …緑色用2分の1波長板
16B …青色用2分の1波長板
17…反射鏡
18…反射鏡
19R …赤色用透過型液晶表示素子(液晶パネル)
19G …緑色用透過型液晶表示素子(液晶パネル)
19B …青色用透過型液晶表示素子(液晶パネル)
20R …赤色用ダイクロイックミラー
20B …青色用ダイクロイックミラー
21…白色光源
22…照明光
23R …赤色回折光
24R …赤色反射光
25R …赤色偏光変換
26R …赤色照明光
27…照明光
28G …緑色回折光
29G …緑色反射光
30G …緑色偏光変換光
31G …緑色照明光
32…照明光
33B …青色回折光
34B …青色反射光
35B …青色偏光変換光
36B …青色照明光
37…投影レンズ
38…スクリーン
40…偏光分離素子
41…透明板状体
42、43…偏光ビームスプリット面
44…2分の1波長板
45…入射光
46…射出光
51…ホログラム
52…透明プリズム
53…反射面、全反射面又はダイクロイックミラー
54…透明プリズムの入射面
55…透明プリズムの射出面
56…2分の1波長板
57…入射光
58…回折光成分
59…透過光成分
60…偏光変換
61…偏光変換光
70…平行光束
71…境界
72…インテグレータ照明光学系
721 …第1レンズアレー
722 …第2レンズアレー
73…液晶パネル

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