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技術 セラミックグリーンシート製造用工程フィルム

出願人 リンテック株式会社
発明者 中村徹柴野富四
出願日 2000年6月28日 (19年7ヶ月経過) 出願番号 2000-195196
公開日 2002年1月15日 (18年1ヶ月経過) 公開番号 2002-011710
状態 特許登録済
技術分野 高分子成形体の被覆 積層体(2) 材料からの成形品の製造 高分子組成物
主要キーワード 紫外線照射出力 電子部品用セラミックス プレス切断 無電極紫外線ランプ チタン酸バリウム粉体 付加反応型シリコーン樹脂 エマルジョン型シリコーン 積層インダクタ素子
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課題

セラミックグリーンシートを製造する際に使用され、優れたスラリーぬれ性グリーンシートに対する適度の剥離性を有するセラミックグリーンシート製造用工程フィルムを提供すること。

解決手段

基材フィルムの少なくとも片面に剥離層を形成してなり、該剥離層がシリコーン系剥離剤セルロース誘導体とから成るものであるセラミックグリーンシート製造用工程フィルム。

概要

背景

コンデンサー積層インダクタ素子圧電部品サーミスタバリスタ等のセラミック電子部品を製造する場合、セラミック粉有機バインダー可塑剤溶剤有機溶剤または水)等から成る高誘電率用や磁性用など上記電子部品に適したセラミックスラリー工程フィルムに塗工しグリーンシートを形成し(工程)、その上にパラジウム、銀、ニッケル等の電極スクリ−ン印刷で設け(工程)、その後、グリーンシートを工程フィルムより剥がして多層積層し(工程)、プレス切断工程を経てセラミックグリーンチップをつくる(工程)。このようにして得られたチップは、その後焼成され(工程)、銀、銀パラジウム、ニッケル、銅等の端子電極を設け(工程)、セラミック電子部品を得る。また、最近では、上述の工程と工程を複数回繰返したのち、工程以降へ移る新しい製造法も提案されている(特開平8−130150)。

近年、セラミック電子部品の小型化・軽量化・性能向上に伴って、グリ−ンシート薄膜化が急速に進行し、厚さが4μm以下のものが要求されるまでになっているが、従来のシリコーン系剥離剤を使用した工程フィルムでは、セラミックスラリーを塗工した際に塗工厚が薄いためハジキが発生し、均一な塗膜が形成できないという問題が起こっており、セラミックスラリーのぬれ性のよい工程フィルムの開発が急がれている。また、上記の工程と工程とを複数回繰返し、多層化する方法においては、従来の工程フィルムでは、剥離性が過剰のため2度目以降のセラミックスラリーの重ね塗り時に、最初に形成させたグリーンシートが工程フィルムから浮いたり剥がれたりし、多層塗工がうまく行えないという問題もあり、グリーンシートとの適度な剥離性を有する工程フィルムの開発が急がれている。

概要

セラミックグリーンシートを製造する際に使用され、優れたスラリーのぬれ性とグリーンシートに対する適度の剥離性を有するセラミックグリーンシート製造用工程フィルムを提供すること。

基材フィルムの少なくとも片面に剥離層を形成してなり、該剥離層がシリコーン系剥離剤とセルロース誘導体とから成るものであるセラミックグリーンシート製造用工程フィルム。

目的

本発明は、このような状況下で、セラミック電子部品に用いられるセラミックグリーンシートを製造する際に使用され、セラミックスラリーの塗工時のハジキ及び繰返し塗工時のグリーンシートの浮き・剥がれのない工程フィルムを提供することを目的とするものである。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

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請求項1

基材フィルムの少なくとも片面に剥離層を設けてなり、該剥離層がシリコーン系剥離剤セルロース誘導体とからなることを特徴とするセラミックグリーンシート製造用工程フィルム

請求項2

シリコーン系剥離剤が付加反応型シリコーン剥離剤である請求項1記載のセラミックグリーンシート製造用工程フィルム。

請求項3

セルロース誘導体がエチルセルロースメチルセルロースヒドロキシエチルセルロースカルボキシメチルセルロース及びヒドロキシプロピルセルロースからなる群から選ばれた1種以上の化合物である請求項1記載のセラミックグリーンシート製造用工程フィルム。

請求項4

離型層におけるシリコーン系剥離剤とセルロース誘導体との固形分重量比(シリコーン系剥離剤:セルロース誘導体)が90:10〜3:97である、請求項1記載のセラミックグリーンシート製造用工程フィルム。

請求項5

基材フィルムがポリエチレンテレフタレートである請求項1記載のセラミックグリーンシート製造用工程フィルム。

技術分野

0001

本発明は、セラミックグリーンシート製造用工程フィルム、さらに詳しくは、セラミック電子部品の製造におけるセラミックグリーンシート製造工程で使用される、優れたセラミックスラリーぬれ性グリーンシートに対する適度の剥離性を有する工程フィルムに関するものである。

背景技術

0002

コンデンサー積層インダクタ素子圧電部品サーミスタバリスタ等のセラミック電子部品を製造する場合、セラミック粉有機バインダー可塑剤溶剤有機溶剤または水)等から成る高誘電率用や磁性用など上記電子部品に適したセラミックスラリーを工程フィルムに塗工しグリーンシートを形成し(工程)、その上にパラジウム、銀、ニッケル等の電極スクリ−ン印刷で設け(工程)、その後、グリーンシートを工程フィルムより剥がして多層積層し(工程)、プレス切断工程を経てセラミックグリーンチップをつくる(工程)。このようにして得られたチップは、その後焼成され(工程)、銀、銀パラジウム、ニッケル、銅等の端子電極を設け(工程)、セラミック電子部品を得る。また、最近では、上述の工程と工程を複数回繰返したのち、工程以降へ移る新しい製造法も提案されている(特開平8−130150)。

0003

近年、セラミック電子部品の小型化・軽量化・性能向上に伴って、グリ−ンシート薄膜化が急速に進行し、厚さが4μm以下のものが要求されるまでになっているが、従来のシリコーン系剥離剤を使用した工程フィルムでは、セラミックスラリーを塗工した際に塗工厚が薄いためハジキが発生し、均一な塗膜が形成できないという問題が起こっており、セラミックスラリーのぬれ性のよい工程フィルムの開発が急がれている。また、上記の工程と工程とを複数回繰返し、多層化する方法においては、従来の工程フィルムでは、剥離性が過剰のため2度目以降のセラミックスラリーの重ね塗り時に、最初に形成させたグリーンシートが工程フィルムから浮いたり剥がれたりし、多層塗工がうまく行えないという問題もあり、グリーンシートとの適度な剥離性を有する工程フィルムの開発が急がれている。

発明が解決しようとする課題

0004

本発明は、このような状況下で、セラミック電子部品に用いられるセラミックグリーンシートを製造する際に使用され、セラミックスラリーの塗工時のハジキ及び繰返し塗工時のグリーンシートの浮き・剥がれのない工程フィルムを提供することを目的とするものである。

課題を解決するための手段

0005

本発明者らは、これらの要求性能を有するセラミックグリーンシート製造用工程フィルムを開発すべく鋭意研究を重ねた結果、剥離層を形成する剥離剤としてシリコーン系剥離剤とセルロース誘導体との混合物を使用することにより、その目的に適合しうる工程フィルムとなし得ることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。

0006

すなわち、本発明は、(1)基材フィルムの少なくとも片面に剥離層を設けてなり、該剥離層がシリコーン系剥離剤とセルロース誘導体とからなることを特徴とするセラミックグリーンシート製造用工程フィルム、(2)シリコーン系剥離剤が付加反応型シリコーン系剥離剤である上記(1)のセラミックグリーンシート製造用工程フィルム、(3)セルロース誘導体がエチルセルロースメチルセルロースヒドロキシエチルセルロースカルボキシメチルセルロース及びヒドロキシプロピルセルロースからなる群から選ばれた1種以上の化合物である上記(1)のセラミックグリーンシート製造用工程フィルム、(4)離型層におけるシリコーン系剥離剤とセルロース誘導体との固形分重量比(シリコーン系剥離剤:セルロース誘導体)が90:10〜3:97である上記(1)のセラミックグリーンシート製造用工程フィルム、及び(5)基材フィルムがポリエチレンテレフタレートである上記(1)のセラミックグリーンシート製造用工程フィルム、を提供するものである。

発明を実施するための最良の形態

0007

本発明で、剥離剤の一方成分として使用されるシリコーン系剥離剤は、従来公知の付加反応型シリコーン系剥離剤であり、付加反応型シリコーン樹脂からなる主剤に、架橋剤と触媒とを加えたものであり、更に所望により、付加反応抑制剤剥離調整剤密着向上剤などを加えてもよい。また、剥離剤の塗工後の硬化プロセスで熱の他に紫外線照射を行う場合は光増感剤を加えてもよい。シリコーン系剥離剤の形態としては、シリコーン樹脂付加反応型ならば、溶剤型でもエマルジョン型でも無溶剤(ソルベントフリー)型いずれでもよいが、溶剤型が品質、取扱い易さの点で適している。

0008

上記付加反応型シリコーン樹脂としては、特に制限はなく、従来の熱硬化付加反応型シリコーン樹脂剥離剤として慣用されているものを用いることができ、例えば分子中に、官能基としてアルケニル基を有するポリオルガノシロキサンの中から選ばれる少なくとも一種を挙げることができる。上記の分子中に官能基としてアルケニル基を有するポリオルガノシロキサンの好ましいものとしては、ビニル基を官能基とするポリジメチルシロキサンヘキセニル基を官能基とするポリジメチルシロキサン及びこれらの混合物などが挙げられる。

0009

架橋剤としては、例えば一分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合した水素原子を有するポリオルガノシロキサン、具体的には、ジメチルハイドロジェンシロキシ基末端封鎖ジメチルシロキサンメチルハイドロジェンシロキサン共重合体トリメチルシロキシ基末端封鎖ジメチルシロキサン−メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、トリメチルシロキシ基末端封鎖ポリメチルハイドロジェンシロキサン)、ポリハイドロジェンシルセスキオキサン)などが挙げられる。架橋剤の使用量は、付加反応型シリコーン樹脂100重量部に対し、0.1〜100重量部、好ましくは0.3〜50重量部の範囲で選定される。

0010

触媒としては、白金系触媒パラジウム系触媒ロジウム系触媒などが挙げられ、重合反応を促進させるため適量が使用される。

0011

剥離調整剤としては、例えばジメチルポリシロキサンシリコーンレジンなどが挙げられる。付加反応抑制剤は、該組成物に室温における保存安定性を付与するために用いられる成分であり、具体例としては、3,5−ジメチル1−ヘキシン−3−オール、3−メチル−1−ペンテン−3−オール、3−メチル−3−ペンテン−1−イン、3,5−ジメチル−3−ヘキセン−1−イン、テトラビニルシロキサン環状体ベンゾトリアゾールなどが挙げられる。

0012

光増感剤としては特に制限はなく、従来紫外線硬化型樹脂に慣用されているものの中から、任意のものを適宜選択して用いることができる。この光増感剤としては、例えばベンゾイン類、ベンゾフェノン類アセトフェノン類、α−ヒドロキシケトン類、α−アミノケトン類、α−ジケトン類、α−ジケトンジアルキルアセタール類、アントラキノン類チオキサントン類、その他化合物などが挙げられる。

0013

これらの光増感剤は、単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。また、その使用量は、前記付加反応型シリコーン樹脂及び架橋剤の合計量100重量部に対し、通常0.01〜30重量部、好ましくは0.05〜20重量部の範囲で選定される。

0014

本発明において剥離剤の他方成分として使用されるセルロース誘導体としては、エチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース及びヒドロキシプロピルセルロースからなる群から選ばれた1種以上を使用するのが適当である。但し、種類によって有機溶剤、水に対する溶解性が異なるので、溶剤型シリコーン系剥離剤にはトルエン酢酸エチル等の有機溶剤に溶解し易いセルロース誘導体を、エマルジョン型シリコーン系剥離剤には、水に溶解し易いセルロース誘導体を選ぶことがよい。例えば、溶剤型シリコーン系剥離剤には、エチルセルロース、メチルセルロース、あるいはヒドロキシエチルセルロースを組み合わせるのがよい。エマルジョン型シリコーン系剥離剤にはカルボキシセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースを組み合わせるとよい。尚、上記セルロース誘導体は、シリコーン系剥離剤との相溶性をより良くするために予めシランカップリング処理シリコーン処理されていてもよい。無溶剤型のシリコーン系剥離剤には、予めこれらの処理を行ったものを組み合わせるとよい。尚、性能、価格的な面からは、エチルセルロース、メチルセルロース及びカルボキシセルロースが好ましい。

0015

本発明におけるシリコーン系剥離剤とセルロース誘導体との使用比率は、使用するセラミックスラリーの種類により異なるが、固形分重量比(シリコーン系剥離剤:セルロース誘導体)として、90:10〜3:97が適当であり、特に、87:13〜40:60が好ましい。シリコーン系剥離剤の使用比率がこの範囲よりも多くなると、剥離層表面の臨界表面張力の減少にともないぬれ性が低下し、ハジキが発生して良好な塗膜形成が出来なくなり、一方セルロース誘導体の使用比率がこの範囲よりも少くなると、剥離性能不足し、前記工程でグリーンシートを工程フィルムから剥がすことが困難となる。而して、上記の範囲内において、工程フィルムから剥がしにくいタイプのセラミックスラリーを使用したグリーンシートの製造に使用する場合は、シリコーン樹脂の比率を多くし、反対に剥がし易いタイプのセラミックスラリーを使用する場合はセルロース誘導体を多くするのが適当である。

0016

本発明における基材フィルムとしては、特に制限はなく、セラミックグリーンシート製造用工程フィルムの基材フィルムとして使用しうる従来公知のものの中から、任意のものを適宜選択して用いることができる。このような基材フィルムとしては、例えばポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレートなどのポリエステルフィルムポリプロピレンポリメチルペンテンなどのポリオレフィンフィルムポリカーボネートフィルムポリ酢酸ビニルフィルムなどを挙げることができるが、これらの中でポリエステルフィルムが好ましく、特に平滑性耐熱性、価格的な面からは、二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムが好適である。この基材フィルムとしては、通常12〜125μmの厚みを有するものが用いられる。

0017

本発明における工程フィルムを得るには、先ず、前記のシリコーン系剥離剤とセルロース誘導体とを、所定の割合で含む塗工液を調製する。調製にあたっては溶剤型シリコーン系剥離剤/セルロース誘導体の系では、トルエン、ヘキサン、酢酸エチル、メチルエチルケトンヘプタン及びこれらの混合物を希釈剤として用い、エマルジョン型シリコーン系剥離剤/セルロース誘導体の系では、一般に水を希釈剤として用いて、塗工可能な粘度を有する塗工液とする。塗工液には、必要に応じて、填料静電気防止剤染料顔料その他の添加剤を添加してもよい。このようにして調製した塗工液を、前記の基材フィルムの片面又は両面に、例えばグラビアコート法バーコート法マルチロールコート法などにより塗工する。塗工量は、固形分換算塗工量として、0.01〜1.0g/m2 が適当であり、特に0.03〜0.5g/m2 が好ましい。この塗工量が0.01g/m2 未満ではセラミックグリーンシートの剥離性が悪く、一方1.0g/m2 を超えるとセラミックスラリー塗工時にハジキが発生する可能性が生じ、このハジキを押さえようとセルロース誘導体の使用比率を上げると、所望の剥離性が得られない場合がある。

0018

塗工した塗工液を硬化させるには塗工機オーブン加熱処理するか、加熱処理した後紫外線照射を併用するか、いずれでもよいが、後者の方が基材フィルムの熱収縮しわの発生防止、シリコーン樹脂の硬化性、基材フィルムへの剥離剤の密着性の点で望ましい。加熱処理のみの場合、70〜160℃の温度範囲で、十分硬化するまでの時間であれば特に制限はないが通常5〜120秒間加熱するのが適当である。加熱・紫外線照射併用の場合は、まず好ましくは40〜120℃の範囲の温度で加熱処理して、光増感剤を添加した塗工液を予備硬化させる。この加熱処理温度が40℃未満では乾燥や予備硬化が不充分となるおそれがあり、一方120℃を超えると熱収縮しわが生じ、本発明の目的が達せられない場合がある。乾燥や予備硬化度及び熱収縮しわの発生などを考慮すると、この加熱処理温度は、50〜100℃の範囲がさらに好ましい。また加熱時間は、前記加熱処理のみの場合に比べ短くすることができる。

0019

本発明においては、このようにして加熱処理された塗工液の予備硬化層に、インラインで紫外線照射を行い、完全に硬化させる。この際、紫外線ランプとして、従来公知のもの、例えば高圧水銀ランプメタルハライドランプハイパワーメタルハライドランプ、無電極紫外線ランプなどを用いることができるが、紫外線発光効率、赤外線照射量などから、基材に対する熱損傷が少なく、かつシリコーン樹脂の硬化性が良いことなどから、無電極紫外線ランプが好ましい。この無電極紫外線ランプには、フュージョン社製のDバルブ、Hバルブ、H+バルブ、Vバルブなどがあるが、特にフュージョン社製のHバルブ及びH+バルブが好適である。紫外線照射出力については、通常は30W/cm〜600W/cm、好ましくは50W/cm〜360W/cmである。

0020

なお、基材フィルムと剥離層との密着性をさらに良くするため、基材フィルムに予め接着増強処理、例えばコロナ放電処理オゾン処理フレーム処理アンカーコート剤塗工などを行ってもよい。また、剥離剤の塗工は基材フィルムの全面への塗工でも、また、基材フィルムの一部、例えば両端部に未塗工部分を設けて、剥離性と密着性とを調節するパターン塗工でもよい。

0021

かくして得られる本発明の工程フィルムは、セラミックグリーンシート製造用として用いられるが、グリーンシートの厚みが好ましくは20μm以下、より好ましくは10μm以下、特に好ましくは4μm以下のセラミックグリーンシート製造用として好適である。更に、本発明の工程フィルムは、シリコーン系剥離剤のセラミックスラリーへの移行が少ないためセラミックグリーンシートを多層積層する際のシート間の接着性が良いという特徴も有している。なお、セラミックグリーンシートの製造に使用される電子部品用セラミックスラリーとしては、大別して溶剤系と水系とがあるが、本発明の工程フィルムはそれらのいずれにも有用である。

0022

次に、本発明を実施例により更に詳しく説明するが、本発明は、これらの例によって何ら制限されるものではない。なお、実施例及び比較例で得られた工程フィルムの諸特性を、以下に示す要領に従い評価した。
(1)セラミックスラリーのぬれ性
チタン酸バリウム粉体100重量部、アクリル樹脂5重量部、塩化メチレン40重量部、アセトン25重量部、ミネラルスピリット6重量部を配合し、φ10mmジルコニアビーズを用い、ポット架台により24時間混合し、高誘電率用セラミックスラリーを得た。このセラミックスラリーを、工程フィルム剥離面に乾燥後の厚みが3μmとなるようにスロットダイコーターで塗工し、乾燥処理しグリーンシートを作製した。この際の、セラミックスラリーのぬれ性(ハジキ、塗工ムラの有無)を目視観察し、下記の判定基準に従い、評価した。
◎:ハジキ及び塗工ムラはなく、塗工面は極めて良好である(実用上問題なし)。
○:ハジキはない(実用上問題なし)。
×:ハジキがある(実用上問題あり)。

0023

(2)グリーンシート浮き・剥がれ
上記(1)の方法で作製したグリーンシートの上に、さらに(1)の方法に準じてスラリーを重ね塗りした際の工程フィルムと最初に形成させたグリーンシートとの浮き、剥がれの発生の有無を目視判定した。
○:浮き・剥がれはない(実用上問題なし)。
×:浮き・剥がれがある(実用上問題あり)。
(3)グリーンシートの剥離性
上記(2)の方法で作製したグリーンシートの剥離性を手剥がしテストにより評価した。
◎:シートの変形なく、スムースに剥がれた(実用上問題なし)。
○:シートの変形なく剥がれた(実用上問題なし)。
×:シートの変形著しく、剥がれ難い(実用上問題あり)。
××:剥がれない(実用上問題あり)。

0024

実施例1
ビニル基を官能基とするポリジメチルシロキサンと架橋剤(ポリメチルハイドロジェンシロキサン)とを主成分とした溶剤型付加反応型シリコーン系剥離剤(東レ・ダウコーニングシリコーン社製、商品名:SRX−211、固形分濃度30重量%)に、予めトルエンで10重量%濃度に希釈したエチルセルロースを添加し、シリコーン系剥離剤とエチルセルロースとの固形分重量比が75:25となるよう調整し、トルエンを主成分とする有機溶剤で希釈した後、白金系触媒(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製、商品名:SRX−212、固形分濃度100重量%)を前記シリコーン系剥離剤の製品重量で100重量部に対し製品重量で2重量部加え、固形分濃度2重量%の塗工液を調整した。この塗工液を、厚み38μmの二軸延伸PETフィルム上に、固形分塗工量0.1g/m2 になるようにグラビアコート法により均一に塗工した。次いで、110 ℃の熱風循環式乾燥機にて30秒間加熱処理し、塗工液を硬化させ、工程フィルムを作製した。この工程フィルムの諸特性を第1表に示す。

0025

実施例2
実施例1の塗工液に、光増感剤としてアセトフェノンを、シリコーン系剥離剤の製品重量100重量部に対し固形分0.1重量部添加し、90℃の熱風循環式乾燥機にて20秒間加熱処理したのち、直ちに、フュージョンHバルブ240W/cm1灯取付照射距離102mmのコンベア紫外線照射機により、コンベアスピード100m/分の条件で紫外線照射する以外は、実施例1に準じて工程フィルムを作製した。この工程フィルムの諸特性を第1表に示す。

0026

実施例3
実施例2において、シリコーン系剥離剤とエチルセルロースとの固形分重量比を85:15とし、その他の条件は実施例2に準じて工程フィルムを作製した。この工程フィルムの諸特性を第1表に示す。

0027

実施例4
実施例2において、シリコーン系剥離剤とエチルセルロースとの固形分重量比を25:75とし、その他の条件は実施例2に準じて工程フィルムを作製した。この工程フィルムの諸特性を第1表に示す。

0028

実施例5
実施例2において、シリコーン系剥離剤とエチルセルロースとの固形分重量比を5:95とし、その他の条件は実施例2に準じて工程フィルムを作製した。この工程フィルムの諸特性を第1表に示す。

0029

実施例6
ビニル基を官能基とするポリジメチルシロキサンと架橋剤(ポリメチルハイドロジェンシロキサン)を主成分としたエマルジョン型付加反応型シリコーン系剥離剤(信越化学工業社製、商品名:X−52−195、固形分濃度40重量%)を水で希釈し、白金系触媒(信越化学工業社製社製、商品名:PM−10A、固形分濃度20重量%)を、シリコーン系剥離剤製品重量100重量部に対し製品重量5重量部加え、さらに水に溶解したカルボキシメチルセルロースを、シリコーン系剥離剤とカルボキシメチルセルロースとの固形分重量比が80:20となるよう添加し、固形分濃度6重量%の塗工液を調整した。この塗工液を、厚み38μmの二軸延伸PETフィルム上に、固形分塗工量0.3g/m2 になるようにグラビアコート法により均一に塗工した。次いで、120℃の熱風循環式乾燥機にて30秒間加熱処理し、この塗工液を硬化させ、工程フィルムを作製した。この工程フィルムの諸特性を第1表に示す。

0030

比較例1
溶剤型付加反応型シリコーン系剥離剤(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製、商品名:SRX−211、固形分濃度30重量%)100製品重量部に白金系触媒(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製、商品名:SRX−212、)を製品重量2重量部加え、トルエンを主成分とする有機溶剤で希釈して、固形分濃度2重量%の塗工液を調整した。この塗工液を、厚み38μmの二軸延伸PETフィルム上に、固形分塗工量0.1g/m2 になるようにグラビアコート法により均一に塗工した。次いで、110℃の熱風循環式乾燥機にて30秒間加熱処理し、塗工液を硬化させ、工程フィルムを作製した。この工程フィルムの諸特性を第1表に示す。

0031

発明の効果

0032

本発明の工程フィルムは、優れたセラミックスラリーぬれ性とグリーンシートに対する適度の剥離性を有しており、セラミックスラリーを薄く塗工した場合もハジキが起こることはなく、またセラミックスラリーの塗工と電極の印刷工程を繰返し行う場合でのセラミックスラリーの塗り重ね工程においてもグリーンシートの浮き・剥がれが起こることもない。

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