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図面 (5)

課題

外光反射に基づく映り込みによる視認性の低下をなくし、良好な表示品質を与える携帯電話表示窓材を提供する。

解決手段

携帯電話の表示窓1を構成する基板の表面の少なくとも一部に、反射防止層を設ける。この反射防止層は、表示窓基板の表面に設けられた少なくとも二層からなり、表示窓基板側の第1層が、その上の第2層よりも高い屈折率を有するようにするのが有利であり、さらには、不飽和二重結合を少なくとも2個有し、活性化エネルギー線照射により重合可能化合物又はそのオリゴマー(A)、有機ケイ素化合物又はその重合体(B)並びに、酸化ジルコニウム酸化チタン酸化スズ及び酸化アンチモンから選ばれる金属酸化物粒子(C)を含有する被膜硬化してなる高屈折率の第1層と、有機ケイ素化合物の硬化物からなる低屈折率の第2層とで構成するのが一層有利である。

概要

背景

近年、携帯電話が広く普及しており、通話機能以外に多岐に渡る機能が付されるようになってきている。携帯電話の代表的な形状を図1〜図3にそれぞれ斜視図で示すが、いずれの携帯電話も、表示窓1、操作部3、アンテナ4などで構成されている。図1に示すものは、最も一般的な携帯電話であり、特別なカバー機構を有しない。図2に示すものは、不使用時に操作部3を蓋5で覆う構造となっている。図3に示すものは、表示窓1を含む表示部2が、不使用時には閉じて操作部3を覆う構造となっている。

携帯電話の表示窓1には、電話番号やメール情報など、さまざまな情報が表示され、その面積は徐々に大きくなってきている。さらに、ディスプレイカラー表示も普及し始めている。この表示窓には、その保護板として透明樹脂が使用されており、表面の傷付きを防止するため、一般には架橋被膜によるハードコート層耐擦傷性被膜)が設けられている。

概要

外光反射に基づく映り込みによる視認性の低下をなくし、良好な表示品質を与える携帯電話表示窓材を提供する。

携帯電話の表示窓1を構成する基板の表面の少なくとも一部に、反射防止層を設ける。この反射防止層は、表示窓基板の表面に設けられた少なくとも二層からなり、表示窓基板側の第1層が、その上の第2層よりも高い屈折率を有するようにするのが有利であり、さらには、不飽和二重結合を少なくとも2個有し、活性化エネルギー線照射により重合可能化合物又はそのオリゴマー(A)、有機ケイ素化合物又はその重合体(B)並びに、酸化ジルコニウム酸化チタン酸化スズ及び酸化アンチモンから選ばれる金属酸化物粒子(C)を含有する被膜硬化してなる高屈折率の第1層と、有機ケイ素化合物の硬化物からなる低屈折率の第2層とで構成するのが一層有利である。

目的

ところで、このような携帯電話は屋外で使用されることが多く、外光反射による映り込みで画面上の情報や画像の視認性が低くなる。そこで本発明の目的は、外光反射に基づく映り込みによる視認性の低下をなくし、良好な表示品質を与える携帯電話表示窓材を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
10件

この技術が所属する分野

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請求項1

表面の少なくとも一部に反射防止層を設けたことを特徴とする携帯電話表示窓材。

請求項2

反射防止層が、表示窓基板の表面に設けられた少なくとも二層からなり、表示窓基板側の第1層の方が、その上に設けられた第2層よりも高い屈折率を有する請求項1記載の携帯電話表示窓材。

請求項3

反射防止層が、不飽和二重結合を少なくとも2個有し、活性化エネルギー線照射により重合可能化合物又はそのオリゴマー(A)、有機ケイ素化合物又はその重合体(B)並びに、酸化ジルコニウム酸化チタン酸化スズ及び酸化アンチモンから選ばれる金属酸化物粒子(C)を含有する被膜硬化してなる高屈折率層と、有機ケイ素化合物の硬化物からなる低屈折率層とが、表示窓基板の側からこの順で表面に積層されている請求項2記載の携帯電話表示窓材。

請求項4

高屈折率層が、重合可能な化合物又はそのオリゴマー(A)、有機ケイ素化合物又はその重合体(B)及び金属酸化物の粒子(C)の合計100重量部を基準に、重合可能な化合物又はそのオリゴマー(A)を20〜80重量部、有機ケイ素化合物又はその重合体(B)を1〜20重量部、及び金属酸化物の粒子(C)を10〜70重量部それぞれ含有する被膜を硬化してなる請求項3記載の携帯電話表示窓材。

請求項5

表示窓基板が、表面にハードコート層を有する樹脂基材である請求項2〜4のいずれかに記載の携帯電話表示窓材。

技術分野

0001

本発明は、携帯電話表示窓材に関するものである。

背景技術

0002

近年、携帯電話が広く普及しており、通話機能以外に多岐に渡る機能が付されるようになってきている。携帯電話の代表的な形状を図1図3にそれぞれ斜視図で示すが、いずれの携帯電話も、表示窓1、操作部3、アンテナ4などで構成されている。図1に示すものは、最も一般的な携帯電話であり、特別なカバー機構を有しない。図2に示すものは、不使用時に操作部3を蓋5で覆う構造となっている。図3に示すものは、表示窓1を含む表示部2が、不使用時には閉じて操作部3を覆う構造となっている。

0003

携帯電話の表示窓1には、電話番号やメール情報など、さまざまな情報が表示され、その面積は徐々に大きくなってきている。さらに、ディスプレイカラー表示も普及し始めている。この表示窓には、その保護板として透明樹脂が使用されており、表面の傷付きを防止するため、一般には架橋被膜によるハードコート層耐擦傷性被膜)が設けられている。

発明が解決しようとする課題

0004

ところで、このような携帯電話は屋外で使用されることが多く、外光反射による映り込みで画面上の情報や画像の視認性が低くなる。そこで本発明の目的は、外光反射に基づく映り込みによる視認性の低下をなくし、良好な表示品質を与える携帯電話表示窓材を提供することにある。

課題を解決するための手段

0005

研究の結果、携帯電話表示窓材の表面の少なくとも一部に、反射防止層を設けることにより、周辺環境などの映り込みが低減できることを見出した。また、その反射防止層が、表示窓基板の表面に設けられた少なくとも二層からなり、表示窓基板側の第1層の方が、その上に設けられた第2層よりも高い屈折率を有するようにすることで、視認性とともに硬度も改良できる。特にこの第1層は、不飽和二重結合を少なくとも2個有し、活性化エネルギー線照射により重合可能化合物又はそのオリゴマー(A)、有機ケイ素化合物又はその重合体(B)並びに、酸化ジルコニウム酸化チタン酸化スズ及び酸化アンチモンから選ばれる金属酸化物粒子(C)を含有する組成物からなる被膜硬化されてなる高屈折率層とし、第2層は有機ケイ素化合物の硬化物からなる低屈折率層とした場合には、反射防止性だけでなく、十分な耐擦傷性をも有する携帯電話表示窓材が提供できることを併せて見出した。

発明を実施するための最良の形態

0006

携帯電話表示窓材に用いる基板は、透明樹脂であれば特に限定されないが、例えば、アクリル樹脂ポリカーボネート樹脂ポリスチレン樹脂スチレンアクリル共重合体トリアセチルセルロース樹脂、ポリエステル樹脂のようなプラスチック材料、及び無機ガラスのような無機材料が挙げられる。このような基板材料中には、染料顔料のような着色剤紫外線吸収剤酸化防止剤など、各種の添加剤が含まれていても構わない。この基板は、単層でも構わないし、異なる樹脂同士又は着色層透明層等との二層構成、あるいはそれ以上の層からなる多層構成でも構わない。表示窓基板の厚さは特に限定されないが、通常は0.1〜2mm程度である。表示窓基板の表面は、平滑であってもよいし、微細凹凸が設けられていてもよい。また平面形状でもよいし、曲面を有していても構わない。

0007

このような表示窓基板の表面の少なくとも一部に反射防止層が設けられる。この反射防止層は、高屈折率層と低屈折率層とから構成され、表示窓基板上に高屈折率層、低屈折率層の順で形成するのが好ましい。

0008

そして高屈折率層は、分子中に不飽和二重結合を少なくとも2個有し、活性化エネルギー線の照射により重合可能な化合物又はそのオリゴマー(A)、有機ケイ素化合物又はその重合体(B)並びに、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化スズ及び酸化アンチモンから選ばれる金属酸化物の粒子(C)を含有する組成物からなる被膜を硬化させて形成するのが好ましい。以下、高屈折率層を形成するために用いられる、活性化エネルギー線の照射により重合可能な化合物又はそのオリゴマー(A)を成分(A)と、有機ケイ素化合物又はその重合体(B)を成分(B)と、また酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化スズ及び酸化アンチモンから選ばれる金属酸化物の粒子(C)を成分(C)と呼ぶことがある。

0009

成分(A)は、不飽和二重結合を少なくとも2個有する化合物である。かかる化合物は、活性化エネルギー線の照射を受けて重合することができる。不飽和二重結合を少なくとも2個有する化合物としては、例えば、多官能アクリレート化合物などが挙げられる。ここで、多官能アクリレート化合物とは、分子中に少なくとも2個のアクリロイルオキシ基及び/又はメタクロイルオキシ基を有する化合物をいう。以下、アクリロイルオキシ基とメタクロイルオキシ基とをまとめて(メタ)アクリロイルオキシ基と呼ぶ。

0010

成分(A)となりうる多官能アクリレート化合物としては、例えば、次のようなものを挙げることができる。

0012

エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールエタントリメタクリレート、テトラメチロールメタントリメタクリレート、テトラメチロールメタンテトラメタクリレート、ペンタグリセロールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、グリセリントリメタクリレート、ジペンタエリスリトールトリメタクリレート、ジペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールペンタメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、トリス(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、

0013

ホスファゼン化合物ホスファゼン環に(メタ)アクリロイルオキシ基が導入されたホスファゼン系(メタ)アクリレート化合物、分子中に少なくとも2個のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物と少なくとも1個の(メタ)アクリロイルオキシ基及び少なくとも1個の水酸基を有するポリオール化合物とを反応させて得られるウレタン(メタ)アクリレート化合物、分子中に少なくとも2個のカルボニル基を有するカルボン酸ハロゲン化物と少なくとも1個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有するポリオール化合物とを反応させて得られるポリエステル(メタ)アクリレート化合物など。

0014

成分(A)を構成するこれらの化合物は、それぞれ単独で又は2種以上混合して用いることができる。また成分(A)は、これら各化合物の2量体、3量体などのオリゴマーであってもよい。

0015

これらの重合性化合物は市販されているものもあるので、それをそのまま用いることもできる。市販されている重合性化合物としては、例えば、“NKエステルA-TMM-3L”〔化学名テトラメチロールメタントリアクリレート、新中化学(株)で販売〕、“NK エステル A-9530”〔化学名ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、新中村化学(株)で販売〕、“KAYARADDPCAシリーズ”〔ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの誘導体、日本化薬(株)で販売〕、“アロニックスM-8560”〔ポリエステルアクリレート化合物、東亞合成(株)で販売〕、“ニューフロンティアTEICA”〔化学名トリス(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、第一工業製薬(株)で販売〕、“PPZ”〔ホスファゼン系メタクリレート化合物共栄社化学(株)で販売〕などが例示される。また、溶剤と混合した状態で市販されているものを用いることもでき、このような市販品としては、例えば、“アロニックス UV3701”〔東亞合成(株)で販売〕、“ユニディック 17-813”〔大日本インキ化学工業(株)で販売〕、“NKハードM-101”〔新中村化学(株)で販売〕などが挙げられる。

0016

成分(B)は、有機ケイ素化合物又はその重合体であり、ここで有機ケイ素化合物としては、例えば、アルコキシシラン化合物ハロゲン化シラン化合物アシロキシシラン化合物、シラザン化合物などが挙げられる。これらの有機ケイ素化合物は、その分子中に、アルキル基アリール基ビニル基アリル基、(メタ)アクリロイルオキシ基、エポキシ基アミノ基、メルカプト基などの置換基を有していてもよい。 このような有機ケイ素化合物の例を挙げると、テトラメトキシシランテトラエトキシシランテトラクロロシランメチルトリメトキシシランメチルトリクロロシランフェニルトリメトキシシランフェニルトリエトキシシランジメチルジメトキシシランジメチルジエトキシシランビニルトリメトキシシランビニルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ—アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ—アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシランのようなアルコキシシラン化合物、ヘキサメチルジシラザンのようなシラザン化合物などがあり、これらは、それぞれ単独で又は2種以上混合して用いることができる。

0017

成分(B)は、このような有機ケイ素化合物の単量体であってもよいし、2量体〜10量体程度のオリゴマー又は重合度が10を超えるポリマーなどであってもよい。また成分(B)は、このような有機ケイ素化合物が加水分解されたものであってもよい。加水分解生成物は、上記有機ケイ素化合物に、塩酸リン酸酢酸のような酸又は、水酸化ナトリウム酢酸ナトリウムのような塩基を加えることにより、生成させることができる。

0018

成分(C)は、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化スズ及び酸化アンチモンから選ばれる金属酸化物の粒子である。これらの粒子は、その一次粒子径が、通常0.1μm 以下、好ましくは0.05μm 以下であり、また通常は0.001μm以上である。一次粒子径があまり大きくなると、得られる高屈折率層の透明性が低下する傾向にある。これらの粒子は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。

0019

本発明において、反射防止層を構成するのに好ましい高屈折率層は、以上の成分(A)、成分(B)及び成分(C)からなる被膜が硬化されてなるものであるが、この被膜は、成分(A)、成分(B)及び成分(C)の合計100重量部を基準に、成分(A)を通常20〜80重量部、好ましくは30〜60重量部、成分(B)を通常1〜20重量部、好ましくは3〜15重量部、成分(C)を通常10〜70重量部、好ましくは40〜70重量部それぞれ含有する。成分(A)の含有量が20重量部を下回ると、得られる反射防止層の硬度が小さくなる傾向にあり、80重量部を超えると、得られる高屈折率層の屈折率が小さくなる傾向にある。成分(B)の含有量が1重量部を下回ったり、20重量部を超えたりすると、得られる反射防止層の硬度が小さくなる傾向にある。また成分(C)の含有量が10重量部を下回ると、得られる高屈折率層の屈折率が小さくなる傾向にあり、70重量部を超えると、得られる反射防止層の硬度が小さくなる傾向にある。

0020

高屈折率層の厚みは、表示窓基板の屈折率、高屈折率層の屈折率、低屈折率層の屈折率及び厚みなどに応じて適宜選択されるが、通常は0.01〜0.5μm 程度である。その厚みが0.01μmを下回ると、反射率が大きくなる傾向にあり、また0.5μmを超えると、反射率が大きくなるとともに、高屈折率層及び表示窓基板の屈折率によっては、干渉による虹模様が現れ易くなる傾向にある。この高屈折率層は、通常、成分(A)の硬化物中に成分(B)及び成分(C)が分散された構造の層となる。

0021

成分(A)、成分(B)及び成分(C)を含有する組成物は、溶剤で希釈されていてもよい。溶剤としては、これらの成分を溶解又は分散することができ、塗布後に揮発しうるものであれば、特に限定されるものではなく、これが塗布される基板の材質や形状、塗布方法などに応じて適宜選択される。例えば、メタノールエタノールプロパノールイソプロパノールn−ブタノール2−ブタノールイソブタノール、tert−ブタノールジアセトンアルコール2−エトキシエタノール2−ブトキシエタノール、3−メトキシプロパノール、1−メトキシ2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノールのようなアルコール類アセトンメチルエチルケトンメチルイソブチルケトンのようなケトン類トルエンキシレンのような芳香族炭化水素類酢酸エチル酢酸ブチルのようなエステル類などが挙げられる。溶剤の使用量は、表示窓基板の材質及び形状、さらには塗布方法、目的とする高屈折率層の厚みなどに応じて適宜選択されるが、通常は、成分(A)、成分(B)及び成分(C)の合計100重量部を基準に、50〜10,000重量部程度である。

0022

高屈折率層を形成するための組成物は、以上説明した各成分のほかに、重合開始剤増感剤安定化剤、酸化防止剤、着色剤などの添加剤を含有していてもよい。重合開始剤としては、例えば、フェニルケトン系化合物、ベンゾフェノン系化合物など、通常のものが使用でき、例えば、“イルガキュア907”(化学名2−メチル−1−〔4−(メチルチオフェニル〕−2−モルホリノプロパン−1−オン)、“イルガキュア 184”(化学名1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)、“ダロキュア1173”(化学名2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン)(以上、チバ・スペシャルティーケミカルズ(株)で販売)、“エザキュアKIP”(2−ヒドロキシ−2−メチル−1−〔4−(1−メチルビニル)フェニル〕プロパン−1−オンのオリゴマー、日本シイベルへグナー(株)で販売)などが挙げられる。 増感剤としては、例えば、“エザキュア EDB”(化学名4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、日本シイベルへグナー(株)で販売)などが挙げられる。重合開始剤や増感剤は、組成物を基板表面に塗布後、活性化エネルギー線を照射することにより速やかに硬化させるために含有される。

0023

以上のような組成物を表示窓基板の表面に塗布することにより、成分(A)、成分(B)及び成分(C)を含む被膜が形成される。表示窓基板の表面に組成物を塗布するには、通常と同様の方法、例えば、マイクログラビアコート法ロールコート法ディッピングコート法、スピンコート法ダイコート法キャスト転写法スプレーコート法などの方法が採用できる。

0024

次いで、この被膜に活性化エネルギー線を照射する。活性化エネルギー線としては、例えば、紫外線電子線、放射線などが挙げられ、成分(A)の種類に応じて適宜選択される。活性化エネルギー線の照射時間は特に限定されないが、通常は0.1〜60秒程度の範囲である。また、活性化エネルギー線は通常、10〜40℃程度の雰囲気下で照射することができる。組成物が溶剤を含有する場合には、被膜が溶剤を含有した状態のままで活性化エネルギー線を照射してもよいし、溶剤を揮発させた後に活性化エネルギー線を照射してもよい。

0025

本発明の携帯電話表示窓材では、かかる高屈折率層の上に低屈折率層が積層されている。この低屈折率層は、高屈折率層の屈折率よりも小さい屈折率を示す層であり、有機ケイ素化合物の硬化物からなるのが好ましい。低屈折率層を形成する有機ケイ素化合物としては、先に成分(B)として説明したものと同様の有機ケイ素化合物が挙げられる。また、有機ケイ素化合物の硬化物には、これらの化合物の重合体又は加水分解生成物の硬化物も含まれる。

0026

この低屈折率層は、シリカ粒子を含有していてもよい。シリカ粒子としては、その一次粒子径が通常0.3〜100nmであり、コロイド状に分散してシリカゾルを形成しうる粒子が好ましく使用される。粒子径が100nmを超えると、透明性が低下し易い傾向にある。かかるシリカ粒子は、多孔質であってもよい。シリカ粒子を用いる場合、その使用量は、シリカ粒子及び有機ケイ素化合物〔酸化ケイ素(SiO2 )に換算〕の合計100重量部あたり、通常60重量部以下、また0.01重量部以上である。

0027

低屈折率層の厚みは、表示窓基板の屈折率、高屈折率層の屈折率及び厚み、低屈折率層の屈折率などに応じて適宜選択されるが、通常は0.01〜0.5μm 程度である。その厚みが0.01μm を下回ったり0.05μm を超えたりすると、得られる表示窓材の反射率が大きくなる傾向にある。

0028

低屈折率層は、高屈折率層の上に形成される。この低屈折率層の形成には、有機ケイ素化合物を含有する組成物を塗布して被膜を得る方法が採用される。有機ケイ素化合物を含有する組成物としては、例えば、有機ケイ素化合物と溶剤との混合物が用いられる。シリカ粒子をさらに含有する組成物を用いることにより、有機ケイ素化合物の硬化物中にシリカ粒子が分散された低屈折率層を得ることができる。この組成物に用いられる溶剤としては、有機ケイ素化合物を溶解することができ、塗布後に揮発し、シリカ粒子を用いる場合にはこれを分散しうるものであれば、特に限定されるものではなく、低屈折率層の種類、基板の材質及び形状、塗布方法などに応じて適宜選択されるが、高屈折率層の組成物において例示したのと同様の溶剤から、適宜選択して用いることができる。

0029

低屈折率層用の組成物は、反応促進剤、安定化剤、酸化防止剤、着色剤などの添加剤を含有していてもよい。また、有機ケイ素化合物として、その加水分解生成物を用いる場合には、塩酸やリン酸、酢酸のような酸又は、水酸化ナトリウムや酢酸ナトリウムのような塩基などを組成物に加えてもよい。

0030

塗布方法は、通常と同様の方法、例えば、マイクログラビアコート法、ロールコート法、ディッピングコート法、スピンコート法、ダイコート法、キャスト転写法、スプレーコート法などが採用できる。かくして、有機ケイ素化合物を含有する組成物からなる被膜が形成される。

0031

次いで、この被膜を硬化させる。硬化には、例えば、加熱による方法が用いられる。加熱温度や加熱時間は、用いる有機ケイ素化合物の種類や使用量などに応じて適宜選択される。かくして、表示窓基板の表面に高屈折率層及び低屈折率層からなる反射防止層が設けられた表示窓材が得られるが、この表示窓材は、反射防止層の硬度が十分であるので、耐擦傷性にも優れている。

0032

表示窓基板と反射防止層の間には、ハードコート層を有していてもよい。ハードコート層としては、例えば、分子中に少なくとも2個の官能基を有する化合物からなる被膜を硬化したものが挙げられる。ハードコート層を形成するための官能基としては、例えば、(メタ)アクリロイルオキシ基のような不飽和二重結合を有する基、エポキシ基やシラノール基のような反応性の置換基などが挙げられる。なかでも、不飽和二重結合を有する基は、紫外線や電子線のような活性化エネルギー線の照射により容易に硬化しうるので、好ましく用いられる。不飽和二重結合を有する基を分子中に少なくとも2個有する化合物としては、例えば、成分(A)として先に説明したのと同様の化合物が挙げられる。かかる化合物は、溶剤に希釈された状態で「ハードコート剤」として市販されているものを使用することもでき、市販のハードコート剤として具体的には、成分(A)となりうる市販品として先に説明したのと同様のものが挙げられる。

0033

ハードコート層は、通常の方法、例えば、ハードコート剤を樹脂基材の表面に塗布することにより被膜とし、これに活性化エネルギー線を照射することにより設けることができる。塗布方法としては、例えば、マイクログラビアコート法、ロールコート法、ディッピングコート法、スピンコート法、ダイコート法、フローコート法、スプレーコート法などが挙げられる。ハードコート層の厚みは、通常0.5〜50μm 程度、好ましくは1〜20μm 程度である。その厚みが0.5μm 未満であると、耐擦傷性が不十分となる傾向にあり、また50μm を超えると、ハードコート層に亀裂が発生し易くなる傾向にある。

0034

かかるハードコート層は、帯電防止性のハードコート層であってもよい。帯電防止性のハードコート層としては、例えば、導電性粒子が分散されたハードコート層、界面活性剤を含有するハードコート層などが挙げられる。導電性粒子が分散されたハードコート層としては、不飽和二重結合を少なくとも2個有する化合物が硬化されてなる硬化被膜に、導電性粒子が分散されてなる層などが挙げられる。導電性粒子としては、例えば、スズ、アンチモンチタンインジウムの如き金属の酸化物や、これらの金属の複合酸化物、例えば、インジウムスズ複合酸化物(ITO)やアンチモンドープ酸化スズなどの粒子が挙げられる。導電性粒子の粒子径は、一次粒子径で通常、0.001〜0.1μm 程度である。その一次粒子径が0.1μm を超えると、透明性が低下する傾向にある。

0035

このようなハードコート層は、導電性粒子を含有するハードコート剤、界面活性剤を含有するハードコート剤などを表示窓基板の表面に塗布した後、硬化させる方法により設けることができる。導電性粒子を含有するハードコート剤としては、例えば、“シントロンC-4456”(神東塗料(株)で販売)、“スミファインR-311”(住友大阪セメント(株)で販売)などが市販されている。かくして得られるハードコート層は、帯電防止性能永久的に持続させることも可能である。

0036

本発明の携帯電話表示窓材は、表示窓基板の表面に反射防止層を設けたものであり、特に高屈折率層とその上に積層された低屈折率層とで反射防止層を構成したものであるが、この携帯電話表示窓材は、以上説明したように、例えば、表示窓基板の表面に、成分(A)、成分(B)及び成分(C)を含有する組成物を塗布して被膜を設け、この被膜に活性化エネルギー線を照射して高屈折率層を形成し、次いで有機ケイ素化合物を含有する組成物を塗布して被膜を設け、この被膜を硬化させて低屈折率層を形成することにより、製造できる。反射防止層は、表示窓基板の片面に設けてもよいし、両面に設けてもよいが、少なくとも、携帯電話使用者視認側の面には、この反射防止層を設けておくのが好ましい。

0037

以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。なお、実施例で得た表示窓材は、以下の方法で評価した。

0038

(a)反射率
表示窓材の一方の面をスチールウールで粗面化し、そこに黒色ペンキを塗って乾燥し、次いでもう一方の面(反射防止層側)の入射角度5°における絶対鏡面反射スペクトルを、紫外線可視分光光度計〔(株)島津製作所製の“UV-3100”〕を用いて測定し、反射率が最小値を示す波長とその反射率の最小値を求めた。

0039

(b)耐擦傷性
ガーゼに49N/cm2 の圧力を加えながら、表示窓材の反射防止層が設けられた側の表面を往復させて、目視で表面に傷が確認されるまでの往復回数で評価した。

0040

(c)密着性
JIS K 5400 に規定される「碁盤テープ法」に従って、反射防止層側の表面に設けた碁盤目100個あたりの剥離数で評価した。

0041

実施例1
(1)高屈折率層の形成
ペンタエリスリトールトリアクリレート1.0重量部、テトラエトキシシラン0.1重量部、平均一次粒子径0.01μm である酸化ジルコニウムの粒子1.7重量部、重合開始剤である1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン0.2重量部及び溶剤であるイソブチルアルコール97重量部を混合して、高屈折率層用のコーティング組成物とした。耐擦傷性ハードコートアクリル樹脂板〔住友化学工業(株)製の“スミペックスEMR200”、厚み1mm〕の上に、この高屈折率層用のコーティング組成物をディップコート法にて引上げ速度20cm/分で塗布し、40℃で10分間乾燥したのち、紫外線を照射して、高屈折率層を設けた。なお、ここで用いた高屈折率層用のコーティング組成物をアクリル樹脂板に塗布し、硬化させた状態で測定した屈折率は、1.72であった。

0042

(2)低屈折率層の形成
テトラエトキシシラン0.8重量部、溶剤であるエタノール98.4重量部、及び0.1N塩酸0.8重量部を混合して、低屈折率層用のコーティング組成物とした。上記 (1)で設けた高屈折率層の上に、この低屈折率層用のコーティング組成物をディップコート法にて引上げ速度20cm/分で塗布し、室温で5分間乾燥した後、80℃で20分間加熱して低屈折率層を設け、携帯電話表示窓材を得た。この携帯電話表示窓材は、アクリル樹脂板のハードコート層の上に、高屈折率層及び低屈折率層がこの順に設けられている。この表示窓材の評価結果を表1に示す。また、この表示窓材の反射スペクトル図4に示す。なお、ここで用いた低屈折率層用のコーティング組成物をアクリル樹脂板に塗布し、硬化させた状態で測定した屈折率は、1.44であった。

0043

実施例2
平均一次粒子径が0.01μm である酸化ジルコニウム粒子1.7重量部、ペンタエリスリトールトリアクリレート1.0重量部、テトラメトキシシランオリゴマー〔三菱化学(株)で販売の“MKCシリケートMS51”)0.1重量部、溶剤であるイソブチルアルコール97重量部及び重合開始剤である1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン0.2重量部を混合して、高屈折率層用のコーティング組成物とした。実施例1で用いたのと同じ耐擦傷性ハードコートアクリル樹脂板の表面に、この高屈折率層用のコーティング組成物を適用する以外は、実施例1と同様に操作して高屈折率層を設け、次いで実施例1と同様の低屈折率層を設けて、携帯電話表示窓材を得た。この表示窓材の評価結果を表1に示す。

0044

実施例3
平均一次粒子径が0.01μm である酸化ジルコニウム粒子1.7重量部、ペンタエリスリトールトリアクリレート1.0重量部、溶剤であるイソブチルアルコール97重量部及び重合開始剤である1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン0.3重量部を混合して、高屈折率層用のコーティング組成物とした。実施例1で用いたのと同じ耐擦傷性ハードコートアクリル樹脂板の表面に、この高屈折率層用のコーティング組成物を適用する以外は、実施例1と同様に操作して高屈折率層を設け、次いで実施例1と同様の低屈折率層を設けて、携帯電話表示窓材を得た。この表示窓材の評価結果を表1に示す。

0045

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
反射率が最小値を示す耐擦傷性密着性
波長反射率
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
実施例1 564nm 0.23% 100往復以上 0
実施例2 592nm 0.24% 100往復以上 0
実施例3 578nm 0.23% 10往復 84
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

0046

これらの実施例からわかるように、本発明に従って反射防止層を設けた表示窓材は、反射率が小さく、したがって高い光線透過率を示すものとなる。特に、実施例1及び2のように、高屈折率層に有機ケイ素化合物を含有させることで、耐擦傷性や密着性にも優れたものとなる。

発明の効果

0047

本発明により反射防止層を形成した携帯電話表示窓材は、高い光線透過率を示し、視認性に優れている。特に、この反射防止層を特定の二層構造とした場合には、耐擦傷性が良好で、十分な硬度を備え、また密着性も良好となる。

図面の簡単な説明

0048

図1携帯電話の一形態を示す斜視図である。
図2携帯電話の別の形態を示す斜視図である。
図3携帯電話のさらに別の形態を示す斜視図である。
図4実施例1で得た携帯電話表示窓材の反射スペクトルを示す図であり、横軸は波長を、縦軸は反射率をそれぞれ表す。

--

0049

1……表示窓、
3……操作部、
4……アンテナ、
5……蓋。

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