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技術 サブスタンスPアンタゴニストとしてのピペリジニルアミノメチルトリフルオロメチル環状エーテル化合物

出願人 ファイザー株式会社
発明者 佐竹邦夫
出願日 1998年10月26日 (20年11ヶ月経過) 出願番号 2000-521096
公開日 2001年11月27日 (17年10ヶ月経過) 公開番号 2001-523680
状態 特許登録済
技術分野 フラン系化合物 ピラン系化合物 複数複素環系化合物 他の有機化合物及び無機化合物含有医薬 化合物または医薬の治療活性 非環式または炭素環式化合物含有医薬
主要キーワード 周囲気圧 赤外吸光スペクトル 残渣固形物 参照文 チャンネル結合 芳香付け ジョーン 分別物
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2001年11月27日)のものです。
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図面 (1)

構成

本発明は式:

化1

(式中、R1はC1〜C6アルキルであり;R2は水素、C1〜C6アルキル、ハロC1〜C6アルキル又はフェニルであり;R3は水素又はハロであり;R4及びR5は独立して水素、C1〜C6アルキル又はハロC1〜C6アルキルであり;そしてnは1、2又は3である)の化合物及びその製薬的許容可能な塩を提供する。これらの化合物は、哺乳動物対象、特にヒトにおいて、鎮痛剤又は抗炎症剤として、或いは心血管疾患アレルギー疾患脈管形成CNS障害嘔吐胃腸障害日光皮膚炎尿失禁、又はヘリコバクターピロリで引き起こされる疾病、疾患若しくは有害状態等の治療において有用である。式(I)の化合物の製造中間体も開示する。

概要

背景

概要

本発明は式:

(式中、R1はC1〜C6アルキルであり;R2は水素、C1〜C6アルキル、ハロC1〜C6アルキル又はフェニルであり;R3は水素又はハロであり;R4及びR5は独立して水素、C1〜C6アルキル又はハロC1〜C6アルキルであり;そしてnは1、2又は3である)の化合物及びその製薬的許容可能な塩を提供する。これらの化合物は、哺乳動物対象、特にヒトにおいて、鎮痛剤又は抗炎症剤として、或いは心血管疾患アレルギー疾患脈管形成CNS障害嘔吐胃腸障害日光皮膚炎尿失禁、又はヘリコバクターピロリで引き起こされる疾病、疾患若しくは有害状態等の治療において有用である。式(I)の化合物の製造中間体も開示する。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
4件

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請求項1

式(I):

請求項

ID=000004HE=051 WI=078 LX=0665 LY=0555の化合物及びその製薬的許容可能な塩であって、上記式中、R1はC1〜C6アルキルであり;R2は水素、C1〜C6アルキル、ハロC1〜C6アルキル又はフェニルであり;R3は水素又はハロであり;R4及びR5は独立して水素、C1〜C6アルキル又はハロC1〜C6アルキルであり;そしてnは1、2又は3である。

請求項2

R1がC1〜C3アルキルであり;R2が水素、C1〜C3アルキル、ハロC1〜C3アルキル又はフェニルであり;R3が水素又はフッ素であり;R4及びR5が独立して水素、C1〜C3アルキル又はハロC1〜C3アルキルであり;そしてnが1又は2である請求項1に記載の化合物。

請求項3

R1がメチルであり;R2が水素、メチル、トリフルオロメチル又はフェニルであり;R3が水素であり;そしてR4及びR5が水素である請求項2に記載の化合物。

請求項4

(2S,3S)−3−(6−メトキシ−3−トリフルオロメチル−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−イルメチルアミノ−2−フェニルピペリジン又はその塩;(2S,3S)−3−(6−メトキシ−1−メチル−1−トリフルオロメチルイソクロマン−7−イル)メチルアミノ−2−フェニルピペリジン又はその塩;(2S,3S)−3−(6−メトキシ−3−メチル−3−トリフルオロメチル−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−イル)メチルアミノ−2−フェニルピペリジン又はその塩;(2S,3S)−3−(6−メトキシ−3−フェニル−3−トリフルオロメチル−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−イル)メチルアミノ−2−フェニルピペリジン又はその塩;及び(2S,3S)−3−[1−(6−メトキシ−3−メチル−3−トリフルオロメチル−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−イル)エチルアミノ]−2−フェニルピペリジン又はその塩、から選択される請求項3に記載の化合物。

請求項5

上記化合物が(2S,3S)−3−[(1R)−6−メトキシ−1−メチル−1−トリフルオロメチルイソクロマン−7−イル]メチルアミノ−2−フェニルピペリジン若しくはその塩;又は(2S,3S)−3−[(3R)−(6−メトキシ−3−メチル−3−トリフルオロメチル−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−イル)]メチルアミノ−2−フェニルピペリジン若しくはその塩、である請求項4に記載の化合物。

請求項6

式(III):

請求項

ID=000005HE=034 WI=078 LX=0665 LY=2255の化合物であって、上記式中、Wは水素又はQ(O=)C−(式中、QはH、C1〜C6アルキル又はハロC1〜C6アルキルである)であり;R1はC1〜C6アルキルであり;R2は水素、C1〜C6アルキル、ハロC1〜C6アルキル又はフェニルであり;そしてnは1、2又は3である。

請求項7

上記化合物が:5−メトキシ−1−トリフルオロメチル−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン;6−メトキシ−3−トリフルオロメチル−1,3−ジヒドロベンゾフラン−5−カルボアルデヒド;5−メトキシ−1,1−ビストリフルオロメチル−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン;6−メトキシ−3,3−ビス(トリフルオロメチル)−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−カルボアルデヒド;6−メトキシ−1−メチル−1−トリフルオロメチルイソクロマン;6−メトキシ−1−メチル−1−トリフルオロメチルイソクロマン−7−カルボアルデヒド;5−メトキシ−1−メチル−1−トリフルオロメチル−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン;6−メトキシ−3−メチル−3−トリフルオロメチル−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−カルボアルデヒド;1−トリフルオロメチル−5−メトキシ−1−フェニル−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン;3−トリフルオロメチル−6−メトキシ−3−フェニル−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−カルボアルデヒド;5−アセチル−3−メチル−6−メトキシ−3−トリフルオロメチル−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン;(1R)−6−メトキシ−1−メチル−1−トリフルオロメチルイソクロマン;(1R)−6−メトキシ−1−メチル−1−トリフルオロメチルイソクロマン−7−カルボアルデヒド;(1S)−6−メトキシ−1−メチル−1−トリフルオロメチルイソクロマン;(1S)−6−メトキシ−1−メチル−1−トリフルオロメチルイソクロマン−7−カルボアルデヒド;(1R)−5−メトキシ−1−メチル−1−トリフルオロメチル−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン;(1R)−6−メトキシ−3−メチル−3−トリフルオロメチル−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−カルボアルデヒド;(1S)−5−メトキシ−1−メチル−1−トリフルオロメチル−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン;及び(1S)−6−メトキシ−3−メチル−3−トリフルオロメチル−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−カルボアルデヒド、から選択される請求項6に記載の化合物。

請求項8

哺乳動物においてサブスタンスPに対するアンタゴニスト活性を必要としている疾患又は状態を治療するための製薬組成物であって、この組成物は、上記疾患又は状態を治療するのに有効な量の請求項1に記載の化合物又はその製薬的に許容可能な塩及び製薬的に許容可能な担体を含んでいる。

請求項9

哺乳動物において心血管疾患アレルギー疾患脈管形成胃腸障害中枢神経系障害炎症性疾患嘔吐尿失禁疼痛偏頭痛重度不安症、ストレス障害、不安、主うつ病、不安性主うつ病、うつ病、日光皮膚炎、性的機能不全、両相性疾患、サブスタンス使用障害精神分裂病運動障害認識障害、並びにヘリコバクターピロリによって引き起こされる疾病、疾患及び有害状態から選択される疾患又は状態を治療するための製薬組成物であって、この組成物は、上記疾患又は状態を治療するのに有効な量の請求項1に記載の化合物又はその製薬的に許容可能な塩及び製薬的に許容可能な担体を含んでいる。

請求項10

哺乳動物においてサブスタンスPに対するアンタゴニスト活性を必要としている疾患又は状態を治療する方法であって、この方法はこのような疾患又は状態を治療するのに有効な量の請求項1に記載の化合物又はその製薬的に許容可能な塩をこのような予防又は治療を必要としている哺乳動物に投与することを含んでいる。

請求項11

哺乳動物において心血管疾患、アレルギー疾患、脈管形成、胃腸障害、中枢神経系障害、炎症性疾患、嘔吐、尿失禁、疼痛、偏頭痛、重度不安症、ストレス障害、不安、主うつ病、不安性主うつ病、うつ病、日光皮膚炎、性的機能不全、両相性疾患、サブスタンス使用障害、精神分裂病、運動障害、認識障害、並びにヘリコバクター・ピロリによって引き起こされる疾病、疾患及び有害状態から選択される疾患又は状態を治療する方法であって、この方法はこのような疾患又は状態を予防又は治療するのに有効な量の請求項1に記載の化合物又はその製薬的に許容可能な塩をこのような予防又は治療を必要としている哺乳動物に投与することを含んでいる。

技術分野

0001

本発明は新規ピペリジニルアミノメチルトリフルオロメチル環状エーテル化合物及びこれらの製薬的許容可能な塩、このような化合物を含有する製薬組成物、並びにこのような化合物をサブスタンスPアンタゴニストとして使用することに関する。

背景技術

0002

サブスタンスPはペプチドタキキニンファミリーに属する天然生起ウンデカペプチドであり、タキキニンファミリーは平滑筋組織に対する迅速な刺激作用のためにこのように呼ばれている。更に詳細には、サブスタンスPは、哺乳動物内で産生され(元々は腸から単離された)そして米国特許4680283中でディエフ.ベーバー(D.F. Veber)他によって示されている特徴的なアミノ酸配列を有している製薬的に活性神経ペプチドである。多数の疾病病理生理学においてサブスタンスPと他のタキキニンが広範に係わっていることは当該技術分野で十分に証明されている。例えば、サブスタンスPは疼痛又は偏頭痛の伝達、並びに不安や精神分裂病のような中枢神経系障害呼吸器及び炎症性疾患、例えばそれぞれ喘息及びリウマチ様関節炎、並びに潰瘍性大腸炎過敏性腸症候群クローン病等のような胃腸障害及びGI管疾病に関与していることが最近示されている。タキキニンアンタゴニストが心血管疾患アレルギー状態免疫調節血管拡張気管支痙攣内臓反射性又はニューロン制御、アルツハイマータイプの老人性痴呆嘔吐日光皮膚炎及びヘリコバクターピロリ感染症の治療に有用であることも報告されている。

0003

国際特許公開番号WO97/08144は、サブスタンスPアンタゴニストとして、酸素原子を有する融合環部分を含んでいる置換基を有するピペリジン化合物を含む多種多様置換ピペリジン化合物を開示している。

0004

活性が改善されており且つ副作用がより少ないサブスタンスPアンタゴニストが望ましい。
発明の簡単な説明

0005

本発明は次の化学式(I):
(式中、

0006

R1はC1〜C6アルキルであり;

0007

R2は水素、C1〜C6アルキル、ハロC1〜C6アルキル又はフェニルであり;

0008

R3は水素又はハロであり;

0009

R4及びR5は独立して水素、C1〜C6アルキル又はハロC1〜C6アルキルであり;そして

0010

nは1、2又は3である)のピペリジニルアミノメチルトリフルオロメチル環状エーテル化合物及びこれらの製薬的に許容可能な塩を提供する。

0011

これらの化合物はサブスタンスPアンタゴニストとして有用であり、そしてそれ故、哺乳動物、特にヒトにおいて心血管疾患、アレルギー疾患脈管形成、胃腸障害、中枢神経系障害、炎症性疾患、嘔吐、尿失禁、疼痛、偏頭痛、重度不安症、ストレス障害、不安、主うつ病、不安性主うつ病、うつ病、日光皮膚炎、性的機能不全、両相性疾患、サブスタンス使用障害、精神分裂病、運動障害認識障害、並びにヘリコバクター・ピロリによって引き起こされる疾病、疾患及び有害状態等から選択される疾患又は状態を治療するのに有用である。これらの化合物は抗炎症剤若しくは制吐剤又はCNS障害治療剤として特に有用である。このようなCNS障害には主うつ病、うつ病、不安性主うつ病、胸腺障害、躁うつ病(両相性又は循環気質性疾患)、不安症、強迫神経症(OCD)、パニック障害恐怖症外傷後ストレス症候群、神経痛及び認識障害、例えば痴呆症及び健忘症が含まれる。これらの化合物はまたタウレッテ(Tourette)症候群無動硬直症候群、パーキンソン病に関連した運動障害、遅発性ジスキネジー及び他のジスキネジーに対しても有用である。これらの化合物は、急性、遅発性又は前兆性嘔吐、例えば化学療法剤放射線手術妊娠運動前庭障害トキシン、偏頭痛及び頭蓋内圧の変化によって誘導される嘔吐又は悪心を含む嘔吐の治療において特に有用である。最も詳細には、これらの化合物は、癌治療法で使用される抗新生物剤を含む抗新生物剤によって誘導される嘔吐、並びにロリプラム又はモルヒネのような他の薬理学的作用剤によって誘導される嘔吐の治療において使用される。これらの化合物はまた、哺乳動物対象、特にヒトにおいて代謝をより受け難いサブスタンスPアンタゴニストとしても有用である。これらの化合物はまた、過剰鎮痛性疼痛、神経障害性疼痛術後疼痛及び神経損傷に関連した疼痛を含む慢性及び急性疼痛に対しても有用である。

0012

本発明はまた、哺乳動物においてサブスタンスPに対するアンタゴニスト活性を必要としている疾患又は状態を治療するための製薬組成物にも関係しており、そしてこの組成物は、上記疾患又は状態の治療に有効な量の式(I)の化合物又はその製薬的に許容可能な塩及び製薬的に許容可能な担体を含んでいる。

0013

本発明はまた、哺乳動物においてサブスタンスPに対するアンタゴニスト活性が必要とされる疾患又は状態を治療する方法にも関係しており、そしてこの方法は、上記治療が必要な哺乳動物に、上記疾患又は状態の治療に有効な量の式(I)の化合物又はその製薬的に許容可能な塩を投与することを含んでいる。

0014

本発明はまた、哺乳動物、特にヒトにおいて心血管疾患、アレルギー疾患、脈管形成、胃腸障害、中枢神経系障害、炎症性疾患、嘔吐、尿失禁、疼痛、偏頭痛、重度不安症、ストレス障害、不安、主うつ病、不安性主うつ病、うつ病、日光皮膚炎、性的機能不全、両相性疾患、サブスタンス使用障害、精神分裂病、運動障害、認識障害、並びにヘリコバクター・ピロリによって引き起こされる疾病、疾患及び有害状態から選択される疾患又は状態を治療するための製薬組成物にも関係しており、そしてこの組成物は上記疾患又は状態の治療に有効な量の式(I)の化合物又はその製薬的に許容可能な塩及び製薬的に許容可能な担体を含んでいる。

0015

本発明はまた、哺乳動物、特にヒトにおいて心血管疾患、アレルギー疾患、脈管形成、胃腸障害、中枢神経系障害、炎症性疾患、嘔吐、尿失禁、疼痛、偏頭痛、重度不安症、ストレス障害、不安、主うつ病、不安性主うつ病、うつ病、日光皮膚炎、性的機能不全、両相性疾患、サブスタンス使用障害、精神分裂病、運動障害、認識障害、並びにヘリコバクター・ピロリによって引き起こされる疾病、疾患及び有害状態から選択される疾患又は状態の治療方法にも関係しており、そしてこの方法はこのような治療を必要としている哺乳動物に、上記疾患又は状態を予防又は治療するのに有効な量の式(I)の化合物又はその製薬的に許容可能な塩を投与することを含んでいる。

0016

本明細書で使用するとき、用語「治療する」とは、この用語が適用される疾患又は状態、或いはこのような疾患又は状態の1つ又はそれより多くの症状を逆転させるか、緩和するか、これらの進行を阻止するか、又は予防することを言う。本明細書で使用するとき、用語「治療」とは治療する行為を言い、そして「治療する」は直前に定義されているとおりである。
発明の詳細な説明

0017

本明細書では、用語「ハロ」とはF、Cl、Br及びI、好ましくはCl又はFを意味する。

0018

本明細書で使用するとき、用語「アルキル」とは直鎖又は分枝鎖飽和基を言い、メチルエチル、n−プロピルイソプロピル及びt−ブチルを含むがこれらに限定されない。

0019

用語「ハロC1〜C6アルキル」は本明細書では、1個又はそれより多く(好ましくは1〜7個)のハロで置換された直鎖、分枝又は環状C1〜C6アルキルを意味するように使用される。これらの化合物にはトリフルオロメチル、ジフルオロエチルトリフルオロエチルペンタフルオロエチルトリフルオロイソプロピル、テトラフルオロイソプロピル、ペンタフルオロイソプロピル、ヘキサフルオロイソプロピル等が含まれるが、これらに限定されない。

0020

式(I)の化合物は少なくとも2個のキラル中心を有しているので、エピマーを含む光学異性体の少なくとも2つのジアステレオ異性体対として存在する。本発明には、式(I)の化合物の個々の異性体の混合物一緒に、これら個々の異性体が共に含まれる。

0021

式(I)の化合物の好ましい群は、この式において、R1がC1〜C3アルキルであり;R2が水素、C1〜C3アルキル、ハロC1〜C3アルキル又はフェニルであり;R3が水素又はフッ素であり;R4及びR5が独立して水素、C1
〜C3アルキル又はハロC1〜C3アルキルであり;そしてnが1又は2である化合物群である。

0022

式(I)の化合物の更に好ましい群は、この式において、R1がメチルであり;R2が水素、メチル、トリフルオロメチル又はフェニルであり;R3が水素であり;そしてR4及びR5が水素である化合物群である。

0023

式(I)の化合物は好ましくは、ピペリジン環に関して(2S,3S)−立体配置を有している。

0024

好ましい個々の化合物は次のとおりである:

0025

(2S,3S)−3−(6−メトキシ−3−トリフルオロメチル−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−イルメチルアミノ−2−フェニルピペリジン又はその塩;

0026

(2S,3S)−3−(6−メトキシ−1−メチル−1−トリフルオロメチルイソクロマン−7−イル)メチルアミノ−2−フェニルピペリジン又はその塩;

0027

(2S,3S)−3−(6−メトキシ−3−メチル−3−トリフルオロメチル−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−イル)メチルアミノ−2−フェニルピペリジン又はその塩;

0028

(2S,3S)−3−(6−メトキシ−3−フェニル−3−トリフルオロメチル−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−イル)メチルアミノ−2−フェニルピペリジン又はその塩;及び

0029

(2S,3S)−3−[1−(6−メトキシ−3−メチル−3−トリフルオロメチル−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−イル)エチルアミノ]−2−フェニルピペリジン又はその塩。

0030

特に好ましい個々の化合物は、(2S,3S)−3−[(1R)−6−メトキシ−1−メチル−1−トリフルオロメチルイソクロマン−7−イル]メチルアミノ−2−フェニルピペリジン又はその塩及び(2S,3S)−3−[(3R)−6−メトキシ−3−メチル−3−トリフルオロメチル−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−イル]メチルアミノ−2−フェニルピペリジン又はその塩である。

0031

さらに、本発明は式(III):
(式中、Wは水素又はQ(O=)C−(式中、QはH、C1〜C6アルキル又はハロC1〜C6アルキルである)であり;R1はC1〜C6アルキル(好ましくはメチル)であり;R2は水素、C1〜C6アルキル、ハロC1〜C6アルキル又はフェニル(好ましくは水素、メチル、トリフルオロメチル又はフェニルである)であり;そしてnは1、2又は3(好ましくは1又は2)である)の化合物を提供する。

0032

これら式(III)の化合物は式(I)の化合物を製造する中間体として使用することができる。式(III)の化合物は1個のキラル中心を有している。それ故、本発明にはまた、式(III)の化合物の個々の異性体の混合物と一緒にこれら個々の異性体が共に含まれる。

0033

式(III)の好ましい化合物には

0034

5−メトキシ−1−トリフルオロメチル−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン;

0035

6−メトキシ−3−トリフルオロメチル−1,3−ジヒドロベンゾフラン−5−カルボアルデヒド

0036

5−メトキシ−1,1−ビストリフルオロメチル−1,3−ジヒドロベンゾフラン;

0037

6−メトキシ−3,3−ビス(トリフルオロメチル)−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−カルボアルデヒド;

0038

6−メトキシ−1−メチル−1−トリフルオロメチルイソクロマン;

0039

6−メトキシ−1−メチル−1−トリフルオロメチルイソクロマン−7−カルボアルデヒド;

0040

5−メトキシ−1−メチル−1−トリフルオロメチル−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン;

0041

6−メトキシ−3−メチル−3−トリフルオロメチル−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−カルボアルデヒド;

0042

1−トリフルオロメチル−5−メトキシ−1−フェニル−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン;

0043

3−トリフルオロメチル−6−メトキシ−3−フェニル−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−カルボアルデヒド;及び

0044

5−アセチル−3−メチル−6−メトキシ−3−トリフルオロメチル−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン、
エナンチオマー対が含まれる。

0045

式(III)の特に好ましい化合物には:

0046

(1R)−6−メトキシ−1−メチル−1−トリフルオロメチルイソクロマン;

0047

(1R)−6−メトキシ−1−メチル−1−トリフルオロメチルイソクロマン−7−カルボアルデヒド;

0048

(1S)−6−メトキシ−1−メチル−1−トリフルオロメチルイソクロマン;

0049

(1S)−6−メトキシ−1−メチル−1−トリフルオロメチルイソクロマン−7−カルボアルデヒド;

0050

(1R)−5−メトキシ−1−メチル−1−トリフルオロメチル−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン;

0051

(1R)−6−メトキシ−3−メチル−3−トリフルオロメチル−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−カルボアルデヒド;

0052

(1S)−5−メトキシ−1−メチル−1−トリフルオロメチル−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン;及び

0053

(1S)−6−メトキシ−3−メチル−3−トリフルオロメチル−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−カルボアルデヒド、
が含まれる。
一般的な合成:

0054

本発明の式(I)のピペリジニルアミノメチルトリフルオロメチル環状エーテル化合物は次の反応スキームに記載されているようにして製造することができる。

0055

他に示さない限り、以下の反応スキームにおいては、R1、R2、R3、R4
、R5、Q及びnは上記で定義したとおりであり、そしてZは水素又はアミノ保護基を表す。

0056

スキーム1は、化合物(II)を化合物(III)で還元的にアルキル化して式(Ia)の化合物を製造する方法を示している。

0057

Zが水素又はアミノ保護基である式(Ia)の化合物は、国際特許公開番号WO
97/03066に記載されているような既知の手順に従って、式(II)のアミン化合物と式(III)の化合物との還元的アルキル化によって合成することができる。この反応は反応不活性溶媒中、適当な還元剤の存在下で実施することができる。適当な還元剤は、例えば、トリアセトキシホウ水素化ナトリウム(NaB(OAc)3H)、ホウ水素化ナトリウム(NaBH4)及びシアノホウ水素ナトリウム(NaBH3CN)のようなホウ水素化物ボラン類水素化アルミニウムリチウム(LiAlH2)並びにトリアルキルシランである。適当な溶媒には、メタノールエタノール塩化メチレンテトラヒドロフラン(THF)、ジオキサン及び酢酸エチルのような極性溶媒が含まれる。この反応は約−78℃から溶媒の還流温度まで、好ましくは0から25℃までで5分間から48時間まで、好ましくは0.5から12時間までの間行うことができる。好ましくは、Qが水素以外である化合物(Ia)は化合物(II)を、Wがアシル基である化合物(III)と反応させることによって得ることができる。この反応は、ジクロロメタンのような反応不活性溶媒中NaBH3CNのような還元剤及び塩化スズ(IV)(TiCl4)のようなルイス酸の存在下で行うことができる(Tetrahedron Letter、31巻、5547頁、1990年)。Zがアミノ保護基であるとき、このアミノ保護基は還元的にアルキル化した後、当該技術分野の熟練者に知られている方法(例えば、Protective Groups in Organic Synthesis、T. W. Greene他、John Wieley & Sons, Inc.、1991年参照)を使用して除去して、式(I)の化合物を得ることができる。詳細には、Zがtert−ブトキシカルボニル(「Boc」と略される)であるとき、Bocは不活性雰囲気下(例えば、窒素雰囲気下)でメタノールのような反応不活性溶媒中、HClのような酸の存在下で除去することができる。

0058

式(II)の出発物質は、例えば、国際特許公開番号WO
92/17449に記載されているような既知の方法で製造することができる(2S,3S)−3−アミノ−2−フェニルピペリジン化合物窒素を保護することによって製造することができる。式(II)の化合物のピペリジン環の窒素保護は、例えば、国際特許公開番号WO
97/03066に記載されているような既知の方法に従って、実施することができる。適当な保護基は、例えばBoc、ベンジロキシカルボニルクロリドCbzと略される)又はトリフルオロアセチルである。例えば、Bocによる窒素保護は、水酸化ナトリウム重炭酸ナトリウム又はトリエチルアミンのような塩基の存在下、(2S,3S)−3−アミノ−2−フェニルピペリジン化合物を(t−BuOCO)2Oで処理して実施することができる。

0059

式(III)の化合物は、スキーム2に示されているように、式(IV)の化合物のホルミル化又はアシル化によって製造することができる。

0060

既知のホルミル化又はアシル化方法を使用することができる。例えば、直接的なホルミル化は、適当な触媒の存在下で化合物(IV)を適当なホルミル化剤と接触させて達成することができる。適当なホルミル化剤/触媒系にはジクロロメチルメチルエーテル塩化チタン(IV)(CH2CHOCH3/TiCl4)、トリフルオロ酢酸(CF3CO2H)/ヘキサメチレンテトラミン(修飾ダッフ条件)及び塩化ホスホリル(POCl3)/DMF(ヴィルスマイヤー条件)が含まれる。更に詳細には、CH2CHOCH3/TiCl4による化合物(IV)のホルミル化は窒素雰囲気下反応不活性溶媒中で行うことができる。適当な溶媒には、約−120℃から室温までで約1分から10時間まで、好ましくは−78℃で5分〜4時間までにおけるジクロロメタン及び1,2−ジクロロエタンが含まれる。ダッフ反応はまた国際特許公開番号WO
94/24081に開示されている反応条件に従ってホルミル化に適用することもできる。

0061

さらに、適当な間接的ホルミル化方法は、(i)化合物(IV)をハロゲン化し、(ii)上記ハロゲン原子シアノ基で置換し、そしてその後(iii)得られたシアノ置換化合物を還元に付すことも含んでいる。(i)上記ハロゲン化はジー.エイ.オラー(G.A. Olah)他(J. Org. Chem.、58巻、3194頁〜、1983年)によって報告されているような既知の方法に従って実施することができる。(ii)上記ハロゲン原子のシアノ基による置換はディ.エムチャエム(D.M. Tschaem)他(Synth. Commun.、24巻、887頁〜、1994年)又はケイタカギ(K. Takagi)他(Bull. Chem. Soc. Jpn.、64巻、1118頁〜、1991年)によって報
告されているような既知の方法に従って達成することができる。(iii)本明細書で使用される還元は、ジクロロメタン中ジイソプロピル水素化アルミニウム(DIBAL−H)又はギ酸ラネーNiの存在下で達成することができる。

0062

アシル化は、ジェリー・マーチ(Jerry March)によってAdvanced Organic Chemistry、ジョーンウィーリィ・アンドサンズ(John Wiely & Sons)、第4版、1992年、539頁及びこの参照文献中に記載されている周知のフリーデルクラフトアシル化によって達成することができる。更に詳細には、化合物(IV)は酸触媒の存在下でアシル化剤と反応させて、化合物(III)を得ることができる。適当なアシル化剤には塩化アシル、フッ化アシル及び無水物、好ましくは塩化アシルが含まれる。適当な酸触媒には、硫酸及び、例えば塩化アルミニウムのようなルイス酸、好ましくは塩化アルミニウムが含まれる。この反応は典型的には、約−10℃から室温までの温度で約5分間から2時間までの間、好ましくは約0℃で約1時間実施することができる。

0063

式(IV)の環状エーテルは、ダブリュ.イー.パーハム(W.E. Parham)他
(J. Org. Chem.、39巻、2048頁以下、1974年)によって報告されているような
既知の方法又はスキーム3に示す方法に従って、式(Va)又は(Vb)の化合物から製造することができる。

0064

スキーム3の経路Aでは、式(IV)の化合物は、Y1がBr、I又はCl(好ましくはBr)でありそしてY2が水素又はヒドロキシ保護基(好適には、「THP」と略記されるテトラヒドロピラニル)である式(Va)の化合物から合成することができる。式(Va)の化合物は有機金属化合物で処理して金属化することができる。続いて、この反応混合物を、CF3C(=O)R2で表されるカルボニル化合物で処理してジオール(Vc)を得ることができる。必要な場合、ジオール(Vc)のヒドロキシ保護基Y2を除去することができる。次いで、このジオール(Vc)を環化に付して環状エーテル化合物(IV)を得ることができる。

0065

化合物(Va)の金属化は、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム又はtert−ブチルリチウムのような有機金属化合物の存在下で実施することができる。この金属化及びそれに続くCF3C(=O)R2との反応は、不活性雰囲気下、例えば窒素下約−150℃から室温までで15分〜12時間、好ましくは−120℃から−30℃までで10分〜6時間の間、THF、エーテル及びヘキサンのような反応不活性溶媒中で実施することができる。保護基Y2によるヒドロキシ保護及び脱保護は、既知の方法(例えば、John Wiely & Sons, Inc.発
行のT.W. Greene他によるProtecting Group in Organic Synthesis 参照)に従
って選択される保護基に依存して、適当な条件下で達成することができる。

0066

上記ジオール(Vc)の環化は、例えばダブリュ.イー.パーハム他(Synthesis、116頁〜、1976年)又はディ.ゼーバッハ(D. Seebach)他(Chem. Ber.、116巻、8354頁〜、1994年)によって報告されているような既知の方法に従って
、酸の存在下で実施することができる。適当な酸には、例えば、HCl、H2SO4、p−トルエンスルホン酸又はトリフルオロ酢酸(TFAと略される)である。この反応は約室温から約200℃までで10分〜12時間、好ましくは60℃〜150℃で30分〜6時間の間実施することができる。

0067

或いは、上記環化はミツノブ(Mitsunobu)反応として知られている方法又は
ジェイ.アールファルク(J.R.
Falck)他(J. Am. Chem. Soc.、116巻、8354頁〜、1994年)によって報告され
ている方法に従って実施することができる。例えば、ミツノブ反応は、窒素下でジクロロメタンのような適当な溶媒中約0℃で約5分間から6時間までの間トリフェニルホスフィンジエチルアゾジカルボキシレートの存在下で実施することができる。

0068

スキーム3の経路Bでは、式(IV)の環状エーテル化合物は、Y3が脱離基である式(Vb)の化合物を、適当な塩基の存在下CF3C(=O)R2との一工程環化に付して合成することができる(例えば、J. Org. Chem.、41巻、1184
頁〜、1976年参照)。適当な離脱基にはCl、Br、トシレートメシレート及びトリフレートが含まれる。適当な塩基には、n−BuLi、sec−BuLi又はt−BuLiのようなアルキルリチウムが含まれる。例えば、上記反応は先ず、窒素下約−120℃〜0℃までで約5分〜12時間、好ましくは−100℃〜−60℃で10分〜6時間の間、式(Vb)の化合物をTHF/ヘキサンのような適当な反応不活性溶媒中n−BuLiで処理することによって実施することができる。続いて、上記反応混合物にカルボニル化合物CF3C(=O)R2を添加することができ、そして温度を約−50℃〜室温まで上昇させることができる。

0069

他方、例えば、R1がメチルである式(Va)及び(Vb)の出発原料は、既知の方法(例えば、J. Org. Chem.、58巻、7507頁〜、1993年及びJ. Org. Chem.、46巻、118頁〜、1981年)に従って、既知又は商業的に入手可能なアニソール
化合物のパラ位臭素化によって製造することができる。

0070

他に示されない限り、上記各反応の圧力は重要ではない。一般的に、これらの反応は約1〜約3気圧、好ましくは周囲気圧(約1気圧)で実施されよう。

0071

式(I)の化合物及び上記反応スキームで示されている中間体は、再結晶又はクロマトグラフィー分離のような慣用の方法で単離しそして精製することができる。

0072

本発明のピペリジニルアミノメチルトリフルオロメチル環状エーテル化合物は少なくとも2個の非対称中心を有しているので、これら化合物は種々の立体異性体又は立体配置で生起することができる(例えば、エピマーを含むジアステレオ異性体)。それ故、これらの化合物は分離した(+)光学活性体及び(−)光学活性体、並びにこれらの混合物で存在することができる。本発明はその範囲内に上記の全ての形態を含んでいる。式(I)及び(II)の化合物の全ての光学異性体及び立体異性体並びにこれらの混合物は本発明の範囲内にあると考える。式(I)及び(II)の化合物に関しては、本発明はラセミ体、1つ若しくはそれより多くのエナンチオマー、1つ若しくはそれより多くのジアステレオマー、又はこれらの混合物の使用を含んでいる。式(I)及び(II)の化合物はまた互変異性体として存在することもできる。本発明はこのような全ての互変異性体及びそれらの混合物の使用に関するものである。個々の異性体は、中間体若しくは式(I)の化合物又はこれらの適当な塩のジアステレオマー混合物光学分割分別結晶クロマトグラフィー又はH.P.L.C.のような既知の方法によって得ることができる。さらに、個々の立体異性体は、本明細書に記載した一般的な方法のいずれかを使用して、適当な光学活性出発物質又は中間体から合成することもできる。

0073

本発明のピペリジニルアミノメチルトリフルオロメチル環状エーテル化合物が塩基性化合物である限り、これらは全て種々の無機及び有機酸と多種多様な異なる塩を形成することができる。動物に投与するためには上記塩は製薬的に許容可能でなければならないが、実務では本発明の塩基化合物を製薬的に許容可能でない塩として上記反応混合物から先ず単離し、そしてその後アルカリ試薬で処理して遊離塩基化合物に単に変換し、そしてその後この遊離塩基を製薬的に許容可能な酸付加塩に変換することがしばしば望ましい。本発明の塩基性化合物の酸付加塩は、水性溶媒又は適当な有機溶媒、例えばメタノール又はエタノール中で上記塩基性化合物を実質的に当量の選択された鉱酸又は有機酸で処理して容易に製造される。溶媒を注意して留去すると、所望の固形物塩が容易に得られる。上記した本発明の塩基性化合物の製薬的に許容可能な酸付加塩を製造するために使用される酸は、非毒性の酸付加塩、即ち製薬的に許容可能な陰イオンを含有する塩、例えば塩酸塩臭化水素酸塩ヨウ化水素酸塩、硝酸塩、硫酸塩又は重硫酸塩リン酸塩又は酸性リン酸塩酢酸塩乳酸塩クエン酸塩又は酸性クエン酸塩、酒石酸塩又は重酒石酸塩、コハク酸塩マレイン酸塩フマル酸塩グルコン酸塩糖酸塩、安息香酸塩メタンスルホン酸塩エタンスルホン酸塩ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩及びパモエート(pamoate)(即ち、
1,1’−メチレン−ビス−(2−ヒドロキシ−3−ナフトエート)塩)を形成する酸である。

0074

本発明のピペリジニルアミノメチルトリフルオロメチル環状エーテル化合物は顕著なサブスタンスPレセプター結合活性を示し、そしてそれ故過剰の上記サブスタンスP活性の存在を特徴とする多種多様な臨床状態の治療において価値がある。このような状態には、哺乳動物、特にヒトにおける心血管疾患、アレルギー疾患、脈管形成、胃腸障害、中枢神経系障害、炎症性疾患、嘔吐、尿失禁、疼痛、偏頭痛、重度不安症、ストレス障害、不安、主うつ病、不安性主うつ病、うつ病、日光皮膚炎、性的機能不全、両相性疾患、サブスタンス使用障害、精神分裂病、運動障害、認識障害、並びにヘリコバクター・ピロリによって引き起こされる疾病、疾患及び有害状態が含まれる。嘔吐の治療では、これらの化合物は好ましくは、5HTレセプターアンタゴニストと組み合わせて使用することができる。

0075

本発明の式(I)の活性ピペリジニルアミノメチルトリフルオロメチル環状エーテル化合物又はこれらの製薬的に許容可能な塩は経口、非経口(例えば、静脈内、筋肉内又は皮下)又は局所経路のいずれかによって哺乳動物に投与することができる。一般的に、これら化合物は最も望ましくは、1日当たり約0.3mgから750mgまでの範囲の投与量でヒトに投与されるが、治療される対象の体重及び状態並びに選択される特別の投与経路に依存して必然的に変更されよう。しかしながら、最も望ましくは、1日当たり体重1kg当たり約0.06mgから約6mgまでの範囲内の投与量値が使用される。

0076

それにも拘わらず、治療される動物種や上記医薬品投与に対する個体応答、並びに選択される製薬製剤のタイプ及びこのような投与が行われる期間や間隔に依存して更に変更されよう。或る場合には、上記した範囲の下限未満の投与量値が一層適切である場合があり、一方他の場合には、1日全体を通して投与するために更により高い投与量値を最初に幾つかの小投与量に分割する場合、有害な副作用を引き起こすことなくこのようなより高い投与量値を使用することができる。

0077

本発明のピペリジニルアミノメチルトリフルオロメチル環状エーテル化合物は単独でか又は製薬的に許容可能な担体若しくは希釈剤と組み合わせて、予め指示された上記経路のいずれかで投与することができ、そしてこのような投与は単回又は多数回投与量で実施することができる。更に詳細には、本発明の新規治療剤は多種多様の異なる投与形態で投与することができる。即ち、これら治療剤は錠剤カプセルロゼンジトローチ、硬糖衣錠散剤スプレークリーム、ろう膏、坐剤ゼリーゲルペーストローション軟膏水性懸濁剤注射用溶液エリキシルシロップ等の形態で種々の製薬的に許容可能な不活性担体と組み合わせることができる。このような担体には固形の希釈剤又は充填剤無菌水性媒体及び種々の非毒性有機溶媒等が含まれる。さらに、経口製薬組成物は好適には甘味付けしそして/又は芳香付けすることができる。一般的に、本発明の治療的に有効な化合物は上記投与形態中約5.0重量%〜約70重量%の範囲の濃度値で存在している。

0078

経口投与用には、ポリビニルピロリドンスクロースゼラチン及びアラビアゴムのような顆粒形成結合剤に加えて、殿粉(そして好ましくは、コーンジャガイモ又はタピオカ殿粉)、アルギン酸及びある種の複雑なケイ酸塩のような種々の崩壊剤と一緒に、微細結晶セルロースクエン酸ナトリウム炭酸カルシウムリン酸二カルシウム及びグリシンのような種々の賦形剤を含有している錠剤を使用することができる。加えて、ステアリン酸マグネシウムラウリル硫酸ナトリウム及びタルクのような滑沢剤は、錠剤形成目的のためしばしば非常に有用である。同様なタイプの固形組成物はまた、ゼラチンカプセルの充填剤として使用することもできる;これに関連した好ましい物質にはラクトース又は乳糖並びに高分子量ポリエチレングリコールも含まれる。経口投与用に水性懸濁剤及び/又はエリキシルが望ましいとき、本発明の活性成分は、水、エタノール、プロピレングリコールグリセリン及びこれらの種々の同様な組合せ物のような希釈剤に加えて、種々の甘味剤若しくは芳香剤着色物質又は染料と、そして所望の場合には乳化剤及び/又は懸濁化剤も、組み合わせることができる。

0079

非経口投与用には、本発明化合物のゴマ油若しくはピーナッツ油又は水性プロピレングリコール溶液を使用することができる。必要な場合、上記水性溶液は好適には緩衝化され(好ましくは、pH>8)、そして上記液体希釈剤が先ず等張化されよう。これらの水性溶液は静脈内注射目的に適している。油状溶液は動脈内、筋肉内及び皮下注射目的に適している。これら全ての溶液の無菌条件下での調製は、当該技術分野の熟練者に良く知られている標準的な製薬技術によって容易に達成される。

0080

さらに、例えば、皮膚の炎症状態を治療するとき、本発明の化合物を局所投与することもでき、そしてこれは好ましくは、標準的な製薬実務に従って、クリーム、ゼリー、ゲル、ペースト、軟膏等によって行うことができる。

0081

サブスタンスPアンタゴニストとしての本発明の化合物の活性は、放射性試薬を使用して、NK1レセプターを発現するCHO細胞又はIM−9細胞のサブスタンスPレセプター部位でのサブスタンスPの結合を阻害する能力によって測定することができる。本明細書に記載したピペリジニルアミノメチルトリフルオロメチル環状エーテル化合物のサブスタンスPアンタゴニスト活性は、ディ.ジー.パヤン(D.G. Payan)他(The Journal of Immunology、133巻、3260頁、1984年)によって記載されている標準的なアッセイ方法を使用して評価することができる。この方法は本質的には、上記の単離ウシ組織又はIM−9細胞のサブスタンスPレセプター部位における放射標識サブスタンスP(SP)試薬の量を50%減少させるのに必要な個々の化合物の濃度を測定し、そしてそれによって各試験化合物の特徴的なIC50値を得ることに係わっている。更に詳細には、化合物による[3H]SPとヒトIM−9細胞との結合阻害はアッセイ緩衝液(50mM
トリス−HCl(pH 7.4)、1mM MnCl2、0.02%ウシ血清アルブミンバシトラシン(40μg/ml)、ロイペプチン(4μg/ml)、キモスタチン(2μg/ml)及びホスホラミドン(30μg/ml))中で測定される。この反応は0.56nMの[3H]SP及び種々の濃度の化合物を含有するアッセイ緩衝液に細胞を添加して開始し(総容量;0.5ml)、そして4℃で120分間インキュベーションする。GF/Bフィルター(0.1%のポリエチレンイミン中に予め2時間浸漬)上にろ過してインキュベーションを終了させる。非特異的結合は、1μMのSPの存在下で残存する放射能として定義される。上記フィルターを管に入れ、そして液体シンチレーションカウンターを使用して計数する。

0082

或いは、哺乳動物対象の末梢における本発明化合物の抗炎症活性は、エイ.ナガヒサ(A. Nagahisa)他(European Journal of Pharmacology、217巻、191〜195頁、1992年)によって記載されている方法を使用して、カプサイシン誘導性血漿溢出試験で証明される。この試験では、抗炎症活性はペントバルビタール麻酔(25mg/kgの腹腔内)雄ハーティモルモット(体重300〜300g)の尿管における血漿タンパク質溢出阻害パーセントとして測定される。血漿溢出は、カプサイシン(0.1BSA含有緩衝液中30μM、10ml/動物)を一夜絶食している動物に腹腔内注射して誘導する。本発明の化合物は0.1%メチルセルロース−水に溶解し、そしてカプサイシン抗原投与の1時間前に経口投与した。抗原投与5分前に、エバンスブルー染料(30mg/kg)を静脈内に投与した。カプサイシン注入10分後に動物を屠殺し、そして左右の両尿管を除去した。組織染料含有量は、一夜ホルムアミドで抽出した後に600nmでの吸光度で定量した。

0083

本発明の実施例3で製造された化合物は0.03mg/kgで98%阻害を示し、一方WO97/08114の実施例18の構造的に最も近接した化合物は同じ投与量で72%を示した。

0084

Ca2+チャンネル結合親和性に不利益な作用はラット心臓膜調製物におけるベラパミル結合試験によって測定される。更に詳細には、ベラパミル結合はレイノルズ(Reynolds)他(J. Pharmacol.
Exp. Ther. 237巻、731頁、1986年)によって以前に記載されたようにして実施
される。簡単に述べると、0.25nMの[3H]デスメトキシベラパミル及び種々の濃度の化合物を含有する管に組織を添加してインキュベーションを開始する(総量1ml)。非特異的結合は3〜10μMのメトキシベラパミルの存在下で残存する放射性リガンド結合として定義される。

0085

CNS障害に対する本発明化合物の活性は、エヌ.エム.ジェイ
ラプニアック(N.M.J
Rupniak)(European Journal of Pharmacology、265巻、179〜183頁、1994年)及びエル.ジェイ.ブリトウ(L. J. Bristow)(European Journal of Pharmacology、253巻、245〜252頁、1994年)の方法の修正を使用して、アレチネズミにおける[Sar9,Met(O2)11]サブスタンスP誘導性打診試験で測定される。更に詳細には、本発明の化合物を先ずアレチネズミに皮下投与する。二番目に、アレチネズミをエーテルで軽く麻酔し、そして頭骨表面を露出させる。三番目に、[Sar9,Met(O2)11]サブスタンスP(5μl)を、ラムダの3.5mm下に挿入した25ゲージ針から側脳室に直接投与する。その後、アレチネズミを個々に1リットルビーカーに入れ、そして反復後肢打診をモニターする。

0086

本発明化合物の制吐活性は、フェレットにおけるシスプラチン誘導性嘔吐試験で証明することができる。本発明の化合物は、シスプラチン注入30分前にフェレット(雄、体重=1.3〜1.6kg)に皮下投与する。シスプラチンをフェレットに腹腔内注入し、そしてこれらの嘔吐エピソード(即ち、悪心、嘔吐及び吐き気)はビデオカメラで4時間記録する。エピソードの頻度を計数する。

0087

本発明の化合物のなかには上記試験で良好な制吐活性を示したものがある(0.05mg/kg〜0.1mg/kgのED90)。

0088

本発明化合物の代謝感受性は、(a)試料化合物を、担体物質中で特異的なシトクロムP−450(例えば、CYP2D6)アイソザイムをプア・メタボライザー(PMと略される)肝ミクロソーム(即ち、上記の特異的シトクロムP−450アイソザイムを欠いているヒト肝ミクロソーム)に添加して調製される試薬組成物と接触させ、そして(b)HPLC高性能液体クロマトグラフィー)と連結したマススペクトロメーターで上記基質分析することを含んでいるインビトロアッセイで評価することができる。更に詳細には、上記基質(1μM)は、100mMのリン酸カリウム緩衝液総容量1.2ml中にそれぞれ、1.3mMNADPニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸)、0.9mM
NADH(還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)、3.3mM
MgCl2及び8単位/mlのG−6−PDH(グルコース−6−リン酸デヒドロゲナーゼ)の存在下で、組換えCYP2D6発現ミクロソーム(0.01mg/ml)又は対照ベクターミクロソームを補充したPMヒト肝ミクロソーム(Keystone Skin Bank製造)と共にインキュベートする。上記溶液のpHは7.4であり、そしてインキュベーション温度は37℃である。特定のインキュベーション時間(0、5、10、30及び60分)で、100μl分別物を上記反応混合物から取り出し、そして内部標準として5ng/mlの(2S,3S)−3−(2−メトキシベンジルアミノ)−2−ジフェニルメチル−1−アザビシクロ[2.2.2]オクタン(WO90/05729に開示されている方法に従って製造された)を含有するアセトニトリル(ACN)1mlと混合する。続いて、タンパク質遠心して沈殿させ(1,800×gで10分間)、そして得られた上清液を取る。上記試料溶液中の基質及び生成物の濃度はヒュレットパッカードHP1090
HPLCシステムと連結したシエックス(Sciex)API−IIIマススペクト
メーターで分析する。各試料溶液中に残存する基質の濃度(残存%)を所望のインキュベーション時間に対してプロットする。各グラフでT1/2の値を得る。試験化合物のT1/2値の比を計算する(即ち、T1/2比=(対照ベクターミクロソームによるT1/2)/(CYP2D6発現ミクロソームを補充したPMヒト肝ミクロソームによるT1/2))。

0089

以下の実施例で製造される化合物のなかには、国際特許公開WO
97/08144の構造的に最も近接した化合物と比較して、代謝に対してより低い感受性を示したものもある。
実施例

0090

本発明を以下の実施例によって説明する。しかしながら、本発明はこれら実施例の特定の細部には限定されないと理解すべきである。融点はブッチ(Buchi)
微小融点装置で得られ、そして補正しなかった。赤外吸光スペクトル(IR)は島津赤外分光計(IR−470)で測定した。他に指示されない限り、1H核磁気共鳴スペクトル(NMR)はJEOL
NMR分光計(JNM−GX270、1Hで270MH2)によってCDCl3
中で測定し、そしてピーク位置はテトラメチルシラン下方領域の百万分率(ppm)で表す。これらのピーク形状は次のように示されている:s、シングレット;d、ダブレット;t、トリプレット;m、マルチプレット
実施例1
(2S,3S)−3−(6−メトキシ−3−トリフルオロメチル−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−イル)メチルアミノ−2−フェニルピペリジン二塩酸塩の製造
(i)2−ブロモ−5−メトキシベンジルアルコール

0091

水素化アルミニウムリチウム(1.2g、30.6mmol)の乾燥テトラヒドロフラン(40ml)攪拌懸濁液に、2−ブロモ−5−メトキシ安息香酸メチル(5.0g、20.4mmol)の乾燥テトラヒドロフラン(80ml)溶液を窒素下0℃で滴下して加えた。この反応混合物を0℃で1時間攪拌した。この反応混合物に硫酸ナトリウム十水和物及びフッ化カリウムを添加した。得られた混合物を室温で1時間攪拌し、そしてセライトパッドでろ過した。ろ液濃縮して粗製生成物白色結晶として得た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーでヘキサンと酢酸エチルの傾斜(10:1、8:1、6:1)で溶出して精製して、標題化合物を白色結晶として得た(4.2g、94.9%)。

0092

1H−NMR(CDCl3):7.42(d、J=8.8Hz、1H)、7.07(d、J=2.9Hz、1H)、6.72(dd、J=8.8、2.9Hz、1H)、4.71(d、J=6.2Hz、2H)、3.81(s、3H)、1.98(t、J=6.2Hz、1H)
(ii)2−(2−ブロモ−5−メトキシベンジロキシ)テトラヒドロピラン

0093

2−ブロモ−5−メトキシベンジルアルコール(3.91g、18.0mmol)とジヒドロピラン(3.3ml、36.0mmol)の乾燥ジクロロメタン(80ml)中攪拌混合物に、窒素下0℃でショウノウスルホン酸(210mg、0.9mmol)を添加した。この反応混合物を0℃で1時間攪拌した。この反応混合物は、飽和重炭酸ナトリウム水溶液で反応を停止させ、そしてジクロロメタンで抽出した。有機抽出物食塩水洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、そして濃縮して粗製生成物を得た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーでヘキサンと酢酸エチル(20:1)の混合溶媒で溶出して精製して、標題化合物を無色油状物として得た(5.68g、定量的)。

0094

1H−NMR(CDCl3):7.40(d、J=8.8Hz、1H)、7.10(d、J=3.3Hz、1H)、6.69(dd、J=8.8、3.3Hz、1H)、4.80〜4.76(m、2H)、4.53(d、J=13.6Hz、1H)、3.97〜3.88(m、1H)、3.79(s、3H)、3.60〜3.53(m、1H)、1.93〜1.54(m、6H)
(iii)2,2,2−トリフルオロ−1−(4−メトキシ−2−(テトラヒドロピラン−2−イルオキシメチル)フェニル)エタノール

0095

2−(2−ブロモ−5−メトキシベンジロキシ)テトラヒドロピラン(1.0g、3.32mmol)の乾燥テトラヒドロフラン(20ml)攪拌溶液に、窒素下、−78℃でn−ブチルリチウム(2.6ml、4.32mmol)を滴下して添加した。この反応混合物を−40℃で2.5時間攪拌した。この反応混合物にトリフルオロメチルアセトアルデヒド(0.7ml)の乾燥テトラヒドロフラン(2ml)溶液を−78℃で滴下して添加した。上記と同じ温度で2時間後に、この反応物飽和塩アンモニウム水で反応を停止させ、そしてジクロロメタンで抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、そして濃縮して粗製生成物を得、そしてこれら生成物はシリカゲルカラムクロマトグラフィーでヘキサンと酢酸エチルの傾斜(30:1、20:1、10:1、6:1、5:1)で溶出して精製して、標題化合物を無色油状物として得た(390mg、36.7%)。

0096

1H−NMR(CDCl3):7.53(d、J=8.4Hz、1H)、6.94(d、J=2.9Hz、1H)、6.89(dd、J=8.4、2.9Hz、1H)、5.36〜5.25(m、1H)、4.85及び4.78(各々d、J=12.1Hz、全体で1H)、4.69〜4.63(m、1H)、4.58及び4.51(各々d、J=12.1Hz、全体で1H)、3.88〜3.70(m、2H)、3.81(s、3H)、3.56〜3.51(m、1H)、1.85〜1.50(m、6H)
(iv)2,2,2−トリフルオロ−1−(2−ヒドロキシメチル−4−メトキシフェニル)エタノール

0097

2,2,2−トリフルオロ−1−(4−メトキシ−2−(テトラヒドロピラン−2−イルオキシメチル)フェニル)エタノール(390mg、1.22mmol)と、酢酸:テトラヒドロフラン:水の混合溶媒(4:2:1、24ml)との混合物を室温で2時間攪拌した。反応温度を上昇させ、そして40℃で1.5時間、そしてその後60℃で2時間保持した。溶媒を除去し、そして残渣を真空下で乾燥して標題化合物の粗製物質を僅かに黄色の油状物として得た(410mg)。この物質はそれ以上精製しないで使用した。
(v)5−メトキシ−1−トリフルオロメチル−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン

0098

2,2,2−トリフルオロ−1−(2−ヒドロキシメチル−4−メトキシフェニル)エタノール(160mg、0.54mmol)及びトリフェニルホスフィン(312mg、1.19mmol)の乾燥ジクロロメタン(6ml)氷冷攪拌溶液にジエチルアゾジカルボキシレート(0.255ml、1.62mmol)の乾燥ジクロロメタン(2ml)溶液を窒素下で滴下して添加した。この黄色反応混合物を0℃で30分間、そしてその後室温で2時間攪拌した。ジクロロメタン及び水を上記反応混合物に加え、そして水性層をジクロロメタンで抽出した。抽出物を合わせ、そして濃縮して粗製生成物を得、そしてこの生成物は、ヘキサン:酢酸エチル(100:1〜20:1)で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、標題化合物を無色油状物として得た(67mg、56.9%)

0099

1H−NMR(CDCl3):7.29(d、J=8.4Hz、1H)、6.88(dd、J=8.4、2.2Hz、1H)、6.80(ブロードs、1H)、5.42〜5.39(m、1H)、5.28〜5.12(m、2H)、3.83(s、3H)
(vi)6−メトキシ−3−トリフルオロメチル−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−カルボアルデヒド

0100

5−メトキシ−1−トリフルオロメチル−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン(67mg、0.31mmol)の乾燥ジクロロメタン(5ml)攪拌溶液に、窒素下、−78℃で塩化チタン(IV)(0.074ml、0.68mmol)を加えた。15分後、上記の黄色溶液に同じ温度でジクロロメチルメチルエーテル(0.056ml、0.61mmol)の乾燥ジクロロメタン(1ml)溶液を加えた。この反応混合物を−78℃で1時間攪拌し、−水上に注ぎ、そして室温で30分間攪拌した。水性層を塩化メチレンで抽出した。抽出物を食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、そして濃縮して粗製生成物を得た。この生成物はシリカゲルカラムクロマトグラフィーでヘキサンと酢酸エチルの傾斜(10:1、8:1、6:1)で溶出して精製して、標題化合物を白色結晶として得た(63mg、82.5%)。

0101

1H−NMR(CDCl3):10.45(s、1H)、7.87(s、1H)、6.92(s、1H)、5.46〜5.39(m、1H)、5.30(dd、J=13.9、2.2Hz、1H)、5.19(d、J=13.9Hz、1H)、3.97(s、3H)
(vii)1−tert−ブトキシカルボニル−(2S,3S)−3−(6−メトキシ−3−トリフルオロメチル−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−イル)メチルアミノ−2−フェニルピペリジン

0102

国際特許公開WO97/03066に記載されている方法で製造された1−tert−ブトキシカルボニル−(2S,3S)−3−アミノ−2−フェニルピペリジン(71mg、0.26mmol)と6−メトキシ−3−トリフルオロメチル−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−カルボアルデヒド(63mg、0.26mmol)の乾燥ジクロロメタン(3ml)攪拌溶液に、窒素下室温でトリアセトキシホウ水素化ナトリウム(76mg、0.36mmol)を分割して添加した。この反応混合物を室温で5時間攪拌した。pHを飽和重炭酸ナトリウム溶液で10未満に調節し、ジクロロメタンで抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥し、そして濃縮して粗製生成物を得た。この生成物はシリカゲルカラムクロマトグラフィーでジクロロメタンとメタノールの傾斜(50:1、25:1、20:1)で溶出して精製して、標題化合物を白色無晶形固形物として得た(130mg、98.7%)。

0103

1H−NMR(CDCl3):7.60〜7.54(m、2H)、7.35〜7.22(m、4H)、6.70(s、1H)、5.46〜5.36(m、2H)、5.24及び5.23(各々d、J=12.1Hz、全体で1H)、5.12(d、J=12.1Hz、1H)、3.98〜3.91(m、1H)、3.88〜3.80(m、2H)、3.72(s、3H)、3.05〜2.96(m、2H)、1.82〜1.61(m、4H)、1.50〜1.36(m、1H)、1.40(s、9H)
(viii)(2S,3S)−3−(6−メトキシ−3−トリフルオロメチル−1,3−ジヒドロ−イソベンゾフラン−5−イル)メチルアミノ−2−フェニルピペリジン二塩酸塩

0104

1−tert−ブトキシカルボニル−(2S,3S)−3−(6−メトキシ−3−トリフルオロメチル−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−イル)メチルアミノ−2−フェニルピペリジン(130mg、0.26mmol)の酢酸エチル(5ml)攪拌溶液にメタノール性HCl溶液(2.5ml)を窒素下室温で滴下して添加した。この反応混合物を室温で8時間攪拌した。溶媒を除去し、そしてエタノールから再結晶して標題化合物を白色結晶として得た(38mg、30.5%)。
融点:180〜187℃

0105

1H−NMR(遊離アミン、CDCl3):7.28〜7.25(m、5H)、7.01及び6.96(各々s、全体で1H)、6.57及び6.55(各々s、全体で1H)、5.32〜5.30(m、1H)、5.24〜5.07(m、2H)、3.89(d、J=2.2Hz、1H)、3.70及び3.64(各々d、J=13.9Hz、全体で1H)、3.51〜3.48(各々s、全体で3H)、3.40及び3.38(各々d、J=13.9Hz、全体で1H)、3.31〜3.25(m、1H)、2.87〜2.76(m、2H)、2.14〜1.57(m、3H)、1.46〜1.41(m、1H)

0106

ジヒドロイソベンゾフラン環の3位におけるエピマーのジアステレオマー比
1H−NMRで5:4であると決定された。
実施例2
(2S,3S)−3−(6−メトキシ−3,3−ビス(トリフルオロメチル)−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−イル)メチルアミノ−2−フェニルピペリジン二塩酸塩の製造
(i)1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−(4−メトキシ−2−(テトラヒドロピラン−2−イルオキシメチル)フェニル)プロパン−2−オール

0107

2−(2−ブロモ−5−メトキシベンジロキシ)テトラヒドロピラン(1.0g、3.32mmol)の乾燥テトラヒドロフラン(20ml)攪拌溶液にn−ブチルリチウム(2.6ml、4.32mmol)を窒素下、−78℃で滴下して添加した。この反応混合物を−40℃で1.5時間攪拌した。この反応混合物にヘキサフルオロアセトン(1ml)の乾燥テトラヒドロフラン(2ml)溶液を−78℃で滴下して添加した。得られた混合物は0℃で3時間放置した。この混合物は飽和塩化アンモニウム溶液で反応を停止させ、そしてジクロロメタンで抽出した。有機抽出物を硫酸マグネシウムで乾燥し、そして濃縮して粗製生成物を得、そしてこの生成物はシリカゲルカラムクロマトグラフィーでヘキサンと酢酸エチルの傾斜(30:1、25:1、20:1、15:1)で溶出して精製して、標題化合物を得た(890mg、69.0%)。

0108

1H−NMR(CDCl3):7.68〜7.25(m、1H)、7.42(s、1H)、6.95〜6.90(m、2H)、5.08(d、J=11.7Hz、1H)、4.78〜4.73(m、1H)、4.71(d、J=11.7Hz、1H)、3.83(s、3H)、3.83〜3.75(m、1H)、3.58〜3.54(m、1H)、1.79〜1.52(m、6H)
(ii)1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−(2−ヒドロキシメチル−4−メトキシフェニル)プロパン−2−オール

0109

実施例1の2,2,2−トリフルオロ−1−(2−ヒドロキシメチル−4−メトキシフェニル)エタノールの製造方法に従って、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−(4−メトキシ−2−(テトラヒドロピラン−2−イルオキシメチル)フェニル)プロパン−2−オール(350mg、0.90mmol)を標題化合物に変換した(354mg)。この化合物はそれ以上精製しないで使用した。
(iii)5−メトキシ−1,1−ビストリフルオロメチル−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン

0110

1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−(2−ヒドロキシメチル−4−メトキシフェニル)プロパン−2−オール(300mg)と濃塩酸(3ml)の混合物を120℃で6時間攪拌した。冷却後、反応混合物を水で希釈し、ジクロロメタンで抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、そして濃縮して標題化合物の粗製物質を得た(258mg)。この物質はそれ以上精製しないで使用した。
(iv)6−メトキシ−3,3−ビス(トリフルオロメチル)−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−カルボアルデヒド

0111

実施例1の6−メトキシ−3−トリフルオロメチル−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−カルボアルデヒドの製造方法に従って、5−メトキシ−1,1−ビストリフルオロメチル−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン(258mg)を標題化合物に変換した(167mg、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−(2−ヒドロキシメチル−4−メトキシフェニル)プロパン−2−オールから69.0%)。

0112

1H−NMR(CDCl3):10.44(s、1H)、7.98(s、1H)、6.98(s、1H)、5.36(s、2H)、4.00(s、3H)
(v)1−tert−ブトキシカルボニル−(2S,3S)−3−(6−メトキシ−3,3−ビス(トリフルオロメチル)−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−イル)メチルアミノ−2−フェニルピペリジン

0113

実施例1の1−tert−ブトキシカルボニル−(2S,3S)−3−(6−メトキシ−3−トリフルオロメチル−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−イル)メチルアミノ−2−フェニルピペリジンの製造方法に従って、6−メトキシ−3,3−ビス(トリフルオロメチル)−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−カルボアルデヒド(191mg、0.61mmol)を標題化合物に変換した(327mg、93.3%)。

0114

1H−NMR(CDCl3):7.57〜7.54(m、2H)、7.39(s、1H)、7.35〜7.23(m、3H)、6.71(s、1H)、5.43(m、1H)、5.29(s、2H)、3.99〜3.95(m、1H)、3.84(s、2H)、3.75(s、3H)、3.07〜2.99(m、2H)、1.87〜1.33(m、5H)、1.39(s、9H)
(vi)(2S,3S)−3−(6−メトキシ−3,3−ビス(トリフルオロメチル)−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−イル)メチルアミノ−2−フェニルピペリジン二塩酸塩

0115

実施例1の(2S,3S)−3−(6−メトキシ−3−トリフルオロメチル−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−イル)メチルアミノ−2−フェニルピペリジン二塩酸塩の製造方法に従って、1−tert−ブトキシカルボニル−(2S,3S)−3−(6−メトキシ−3,3−ビス(トリフルオロメチル)−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−イル)メチルアミノ−2−フェニルピペリジン(327mg、0.57mmol)を標題化合物に変換した(226mg、72.4%)。
融点:180〜187℃

0116

1H−NMR(遊離アミン、CDCl3):7.28〜7.20(m、5H)、7.16(s、1H)、6.56(s、1H)、5.27(s、2H)、3.89(d、J=2.6Hz、1H)、3.69(d、J=13.9Hz、1H)、3.52(s、3H)、3.35(d、J=13.9Hz、1H)、3.28〜3.25(m、1H)、2.85〜2.75(m、2H)、2.17〜2.11(m、1H)、2.04〜1.85(m、1H)、1.68〜1.57(m、1H)、1.46〜1.40(m、1H)
実施例3
(2S,3S)−3−(6−メトキシ−1−メチル−1−トリフルオロメチルイソクロマン−7−イル)メチルアミノ−2−フェニルピペリジン二塩酸塩の製造
(i)2−(2−ブロモ−5−メトキシフェニル)エタノール

0117

3−メトキシフェネチルアルコール(1.18g、7.8mmol)とピリジン(0.75ml、9.3mmol)の乾燥ジクロロメタン(10ml)中攪拌混合物に、窒素下0℃で臭素(0.47ml、18.0mmol)を滴下して添加した。この橙色溶液を室温で4時間攪拌した。この反応混合物は10%重亜硫酸ナトリウム水溶液を添加して反応を停止させ、そしてジクロロメタンで抽出した。有機抽出物を食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、そして濃縮して粗製生成物を得、そしてこれら生成物はシリカゲルカラムクロマトグラフィーでヘキサンと酢酸エチルの傾斜(10:1、8:1、5:1)で溶出して精製して、標題化合物を無色油状物として得た(1.5g、83.2%)。

0118

1H−NMR(CDCl3):7.43(d、J=8.8Hz、1H)、6.83(d、J=3.3Hz、1H)、6.67(dd,J=8.8、3.3Hz、1H)、3.91〜3.81(m、2H)、3.78(s、3H)、2.99(t、J=6.6Hz、2H)
(ii)2−(2−(2−ブロモ−5−メトキシフェニル)エトキシ)テトラヒドロピラン

0119

実施例1の2−(2−ブロモ−5−メトキシベンジロキシ)テトラヒドロピランの製造方法に従って、2−(2−ブロモ−5−メトキシフェニル)エタノール(1.5g、6.5mmol)を標題化合物に変換した(2.05g、定量的)。

0120

1H−NMR(CDCl3):7.40(d、J=8.8Hz、1H)、6.86(d、J=2.9Hz、1H)、6.65((dd、J=8.8、2.9Hz、1H)、4.63〜4.60(m、1H)、3.99〜3.90(m、1H)、3.82〜3.74(m、1H)、3.78(s、3H)、3.68〜3.59(m、1H)、3.50〜3.45(m、1H)、3.02(t、J=7.0Hz、2H)、1.83〜1.52(m、6H)
(iii)1,1,1−トリフルオロ−2−(4−メトキシ−2−(2−(テトラヒドロピラン−2−イルオキシ)エチル)フェニル)プロパン−2−オール

0121

2−(2−(2−ブロモ−5−メトキシフェニル)エトキシ)テトラヒドロピラン(1.0g、3.17mmol)の乾燥テトラヒドロフラン(20ml)攪拌溶液に窒素下、−78℃でn−ブチルリチウム(2.5ml、4.12mmol)を滴下して添加した。この反応混合物を−40℃で1時間攪拌した。この反応混合物に無水の塩化セリウム(884mg、3.58mmol)の乾燥テトラヒドロフラン(15ml)懸濁液を−78℃で滴下して添加し、そして1時間攪拌した。この反応混合物にトリフルオロアセトン(0.5ml、5.59mmol)を加え、そして得られた混合物を−78℃で1時間攪拌した。この混合物は、飽和塩化アンモニウム溶液で反応を停止させ、ジクロロメタンで抽出した。合わせた有機抽出物を硫酸マグネシウムで乾燥し、そして濃縮して粗製生成物を得、そしてこの生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーでヘキサンと酢酸エチルの傾斜(20:1、15:1、12:1、10:1)で溶出して精製して、標題化合物を得た(555mg、50.3%)。

0122

1H−NMR(CDCl3):7.35〜7.31(m、1H)、6.78〜6.74(m、2H)、5.70及び5.62(各々s、全体で1H)、4.63及び4.48(各々m、全体で1H)、4.18〜4.11及び3.99〜3.92(各々m、全体で1H)、3.80(s、3H)、3.77〜3.43(m、3H)、3.33〜2.90(m、2H)、1.80及び1.78(各々s、全体で3H)、1.75〜1.26(m、6H)
(iv)6−メトキシ−1−メチル−1−トリフルオロメチルイソクロマン

0123

1,1,1−トリフルオロ−2−(4−メトキシ−2−(2−(テトラヒドロピラン−2−イルオキシ)エチル)フェニル)−プロパン−2−オール(470mg、1.35mmol)と濃塩酸(4ml)の混合物を120℃で3時間攪拌した。冷却後、反応混合物を水で希釈し、そして水性層をジクロロメタンで抽出した。有機抽出物を硫酸マグネシウムで乾燥し、そして濃縮して標題化合物を褐色油状物として得た(460mg)。これはそれ以上精製しないで使用した。
(v)6−メトキシ−1−メチル−1−トリフルオロメチルイソクロマン−7−カルボアルデヒド

0124

実施例1の6−メトキシ−3−トリフルオロメチル−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−カルボアルデヒドの製造方法に従って、6−メトキシ−1−メチル−1−トリフルオロメチルイソクロマン(460mg)を標題化合物に変換した(179mg、1,1,1−トリフルオロ−2−(4−メトキシ−2−(2−(テトラヒドロピラン−2−イルオキシ)エチル)フェニル)−プロパン−2−オールから48.3%)。

0125

1H−NMR(CDCl3):10.41(s、1H)、7.82(s、1H)、6.78(s、1H)、4.19〜4.11(m、1H)、3.94(s、3H)、3.94〜3.87(m、1H)、2.91(t、J=4.4Hz、2H)、1.67(s、3H)
(vi)1−tert−ブトキシカルボニル−(2S,3S)−3−(6−メトキシ−1−メチル−1−トリフルオロメチルイソクロマン−7−イル)メチルアミノ−2−フェニルピペリジン

0126

実施例1の1−tert−ブトキシカルボニル−(2S,3S)−3−(6−メトキシ−3−トリフルオロメチル−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−イル)メチルアミノ−2−フェニルピペリジンの製造方法に従って、6−メトキシ−1−メチル−1−トリフルオロメチルイソクロマン−7−カルボアルデヒド(184mg、0.67mmol)を標題化合物に変換した(330mg、91.8%)。

0127

1H−NMR(CDCl3):7.59〜7.55(m、2H)、7.34〜7.17(m、4H)、6.56(s、1H)、5.44(m、1H)、4.16〜4.08(m、1H)、3.99〜3.84(m、2H)、3.80(m、2H)、3.72及び3.71(各々s、全体で3H)、3.06〜2.98(m、2H)、2.83〜2.81(m、2H)、1.85〜1.61(m、4H)、1.63及び1.61(各々s、全体で3H)、1.50〜1.40(m、1H)、1.39(s、9H)
(vii)(2S,3S)−3−(6−メトキシ−1−メチル−1−トリフルオロメチルイソクロマン−7−イル)メチルアミノ−2−フェニルピペリジン二塩酸塩

0128

実施例1の(2S,3S)−3−(6−メトキシ−3−トリフルオロメチル−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−イル)メチルアミノ−2−フェニルピペリジン二塩酸塩の製造方法に従って、1−tert−ブトキシカルボニル−(2S,3S)−3−(6−メトキシ−1−メチル−1−トリフルオロメチルイソクロマン−7−イル)メチルアミノ−2−フェニルピペリジン(325mg、0.61mmol)を標題化合物に変換した(88mg、28.4%)。
融点:193〜201℃

0129

1H−NMR(主異性体、遊離アミン、CDCl3):7.33〜7.20(m、5H)、6.95(s、1H)、6.43(s、1H)、4.13〜4.09(m、1H)、3.92〜3.84(m、2H)、3.62(d、J=13.9Hz、1H)、3.51(s、3H)、3.33(d、J=13.9Hz、1H)、3.31〜3.24(m、1H)、2.84〜2.74(m、4H)、2.12〜2.07(m、1H)、1.94〜1.82(m、1H)、1.67〜1.62(m、1H)、1.59(s、3H)、1.43〜1.38(m、1H)

0130

イソクロマン環の1位におけるエピマーのジアステレオマー比は1H−NMRで5:1(1R:1S)であると決定された。これらの異性体は(2S,3S)−3−[(1R)−6−メトキシ−1−メチル−1−トリフルオロメチルイソクロマン−7−イル]メチルアミノ−2−フェニルピペリジン及び(2S,3S)−3−[(1R)−6−メトキシ−1−メチル−1−トリフルオロメチルイソクロマン−7−イル]メチルアミノ−2−フェニルピペリジンである。

0131

より一層可溶性のエピマーは母液から回収された。イソクロマン環の1位におけるエピマーのジアステレオマー比は1H−NMRで1:3(1R:1S)であると決定された。

0132

標題化合物の絶対立化学は、再結晶によって更に精製した後、(3R)異性体のX線結晶学によって決定された。

0133

1H−NMR(主異性体、遊離アミン、CDCl3):7.33〜7.20(m、5H)、6.99(s、1H)、6.40(s、1H)、4.13〜4.09(m、1H)、3.92〜3.84(m、2H)、3.62(d、J=13.9Hz、1H)、3.45(s、3H)、3.33(d、J=13.9Hz、1H)、3.31〜3.24(m、1H)、2.84〜2.74(m、4H)、2.12〜2.07(m、1H)、1.94〜1.82(m、1H)、1.67〜1.62(m、1H)、1.59(s、3H)、1.43〜1.38(m、1H)
実施例4
(2S,3S)−3−(6−メトキシ−3−メチル−3−トリフルオロメチル−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−イル)メチルアミノ−2−フェニルピペリジンの製造
(i)2−ブロモ−5−メトキシベンジルクロリド

0134

ジクロロメタン(400ml)中に溶解した3−メトキシベンジルクロリド(37.2g、0.238mol)とピリジン(23.1ml、0.286mol)の攪拌溶液に0℃で臭素(23ml、0.880mol)を添加した。得られた混合物を0℃で1時間、次いで室温で18時間攪拌した。これをチオ硫酸ナトリウム飽和水溶液で希釈し、そしてジクロロメタンで抽出した。合わせた抽出物をチオ硫酸ナトリウムの飽和水溶液、水、2N
HCl、水及び食塩水で順次洗浄した。抽出物を硫酸マグネシウムで乾燥し、そして濃縮して粗製生成物を僅かに黄色の結晶として得た。これを酢酸エチルに溶解し、そして沈殿物をろ過した。ろ液を洗浄し、そして濃縮して僅かに黄色の結晶を得、そしてこれをヘキサンで洗浄して標題化合物を白色結晶として得た(43g、77%)。

0135

1H−NMR(CDCl3):7.44(d、J=8.8Hz、1H)、7.02(d、J=3.3Hz、1H)、6.74(dd、J=8.8、3.3Hz、1H)、4.64(s、2H)、3.79(s、3H)
(ii)5−メトキシ−1−メチル−1−トリフルオロメチル−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン

0136

乾燥テトラヒドロフラン(330ml)とヘキサン(110ml)の混合物中2−ブロモ−5−メトキシベンジルクロリド(13.8g、0.059mol)の攪拌溶液に窒素下、−100℃で30分かけてヘキサン中n−ブチルリチウム(37.2ml、0.062mol)を滴下して添加し、そしてこの反応混合物を−100℃で2.5時間攪拌した。次いで、同じ温度でこの混合物に、乾燥テトラヒドロフラン(15ml)及びヘキサン(5ml)に溶解した1,1,1−トリフルオロアセトン(6.3ml、0.071mol)溶液を滴下して添加し、そして得られた混合物を−30℃まで上昇させた。この混合物は水で反応を停止させ、そして溶媒を留去して除去した。残渣をヘキサンで抽出した。有機抽出物を硫酸マグネシウムで乾燥し、そして濃縮して粗製生成物を僅かに黄色の油状物として得た(13.6g)。この粗製油状物(13.6g)、グリシン(575mg、7.66mmol)及び水酸化カリウム(703mg、12.53mmol)をエタノール(30ml)と水(20ml)の混合物中に溶解し、そして2時間還流して攪拌した。冷却後、反応混合物を食塩水で希釈し、そしてヘキサンで抽出した。有機抽出物を硫酸マグネシウムで乾燥し、そして蒸発濃縮して僅かに黄色の油状物(12.6g)を得、そしてこれを蒸留(94〜98℃/1.5mmHg)精製して、標題化合物を無色油状物として得た(10.8g、78.7%)。

0137

1H−NMR(CDCl3):7.20(d、J=8.4Hz、1H)、6.87(dd、J=8.4、2.6Hz、1H)、6.76(d、J=2.6Hz、1H)、5.21〜5.09(m、2H)、3.82(s、3H)、1.65(d、J=1.1Hz、3H)
(iii)3−メチル−3−トリフルオロメチル−6−メトキシ−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−カルボアルデヒド

0138

5−メトキシ−1−メチル−1−トリフルオロメチル−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン(10.8g、0.046mol)の乾燥ジクロロメタン(280ml)攪拌溶液に窒素下、−78℃で塩化チタン(IV)(11.2ml、0.102mol)を滴下して添加し、そして得られた溶液を15分間攪拌した。得られた褐色溶液に−78℃で、ジクロロメチルメチルエーテル(8.4ml、0.093mol)の乾燥ジクロロメタン(20ml)溶液を添加し、そして1.5時間攪拌した。この混合物を氷−水に注ぎ、そして室温で30分間攪拌した。有機層を分離し、そして水性層をジクロロメタンで抽出した。合わせた有機抽出物を食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、そして濃縮して標題化合物を僅かに黄色の結晶として得た(12.1g、定量的)。

0139

1H−NMR(CDCl3):10.45(s、1H)、7.79(s、1H)、6.88(s、1H)、5.25〜5.13(m、2H)、3.97(s、3H)、1.68(m、3H)
(iv)(2S,3S)−3−(6−メトキシ−3−メチル−3−トリフルオロメチル−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−イル)メチルアミノ−2−フェニルピペリジン

0140

国際特許公開WO92/17449に記載されている方法で製造した(2S,3S)−2−フェニル−3−アミノピペリジン(4.1g、23.1mmol)と3−メチル−3−トリフルオロメチル−6−メトキシ−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−カルボアルデヒド(6.1g、23.3mol)の乾燥ジクロロメタン(200ml)攪拌溶液に、窒素下室温でトリアセトキシホウ水素化ナトリウム(7.8g、36.9mmol)を分割して添加し、そして得られた混合物を同じ温度で16時間攪拌した。飽和重炭酸ナトリウム水溶液を使用してpHを10未満に調整し、そしてジクロロメタンで抽出した。抽出物を硫酸マグネシウムで乾燥し、そして濃縮して僅かに黄色の無晶形固形物(10.1g)を得た。酢酸エチルに溶解した上記粗製生成物にメタノール性HCl溶液を添加した。形成した固形物をろ過して集め、真空下で乾燥し、そしてその後メタノールから結晶化して精製して、標題化合物を白色結晶として得た。
融点:200〜207℃

0141

1H−NMR(主異性体、遊離アミン、CDCl3):7.31〜7.21(m、5H)、6.89(s、1H)、6.54(s、1H)、5.16〜5.04(m、2H)、3.90(d、J=2.3Hz、1H)、3.68(d、J=14.3Hz、1H)、3.52(s、3H)、3.40(d、J=14.3Hz、1H)、3.29〜3.26(m、1H)、2.85〜2.75(m、2H)、2.14〜2.09(m、1H)、1.95〜1.76(m、1H)、1.66〜1.54(m、1H)、1.60(s、3H)、1.44〜1.40(m、1H)

0142

1H NMRによる分析で、ジヒドロイソベンゾフラン環の3位におけるジア
ステレオマー比は98:2(3R:3S)であることが示された。これらの異性体は(2S,3S)−3−[(3R)−6−メトキシ−3−メチル−3−トリフルオロメチル−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−イル]メチルアミノ−2−フェニルピペリジンと(2S,3S)−3−[(3S)−6−メトキシ−3−メチル−3−トリフルオロメチル−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−イル]メチルアミノ−2−フェニルピペリジンである。

0143

残渣母液から、ジヒドロイソベンゾフラン環の3位における他のエピマーが9:1(3S:3R)混合物として回収された。

0144

標題化合物の絶対立体化学は、再結晶によって更に精製した後に(3R)異性体のX線結晶学で決定された。

0145

1H−NMR(主異性体、遊離アミン、CDCl3):7.31〜7.19(m、5H)、6.94(s、1H)、6.51(s、1H)、5.16〜5.04(m、2H)、3.89(d、J=2.2Hz、1H)、3.67(d、J=14.3Hz、1H)、3.48(s、3H)、3.37(d、J=14.3Hz、1H)、3.28〜3.24(m、1H)、2.85〜2.75(m、2H)、2.14〜2.09(m、1H)、1.97〜1.86(m、1H)、1.69〜1.56(m、1H)、1.59(s、3H)、1.45〜1.40(m、1H)
実施例5
(2S,3S)−3−(6−メトキシ−3−フェニル−3−トリフルオロメチル−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−イル)メチルアミノ−2−フェニルピペリジン二塩酸塩の製造
(i)1−トリフルオロメチル−5−メトキシ−1−フェニル−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン

0146

乾燥テトラヒドロフラン(60ml)とヘキサン(20ml)の混合物中2−ブロモ−5−メトキシベンジルクロリド(3.0g、12.7mmol)の攪拌溶液に窒素下、−85℃で15分かけてヘキサン中n−ブチルリチウム(8.4ml、13.4mmol)を滴下して添加し、そしてこの反応混合物を−85℃で2時間攪拌した。次いで、この混合物に乾燥テトラヒドロフラン(20ml)に溶解した2,2,2−トリフルオロアセトフェノン(2.70g、15.3mmol)溶液を同じ温度で滴下して添加し、そして得られた混合物を室温にまで上昇させた。この混合物は水で反応を停止させ、そして溶媒を留去して除去した。残渣をジクロロメタンで抽出した。有機抽出物を硫酸マグネシウムで乾燥し、そして濃縮して粗製生成物を暗黄色の油状物として得た。この粗製油状物は、実施例4で5−メトキシ−1−メチル−1−トリフルオロメチル−1,3−ジヒドロイソベンゾフランの合成に関して記載したグリシンを使用する方法及びシリカゲル(20g)カラムクロマトグラフィーでヘキサン−酢酸エチル(20:1)を使用して精製して、標題化合物を淡黄色油状物として得た(760mg、20.3%)。

0147

1H−NMR(CDCl3):7.74〜7.66(m、2H)、7.52〜7.28(m、4H)、6.90(dd、J=8.6、2.5Hz、1H)、6.80〜6.76(m、1H)、5.33(d、J=12.2Hz、1H)、5.23(d、J=12.2Hz、1H)、3.82(s、3H)
(ii)3−トリフルオロメチル−6−メトキシ−3−フェニル−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−カルボアルデヒド

0148

実施例1の6−メトキシ−3−トリフルオロメチル−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−カルボアルデヒドの製造方法に従って、1−トリフルオロメチル−5−メトキシ−1−フェニル−1,3−ジヒドロイソベンゾフランを変換し、そして粗製生成物をシリカゲル(70g)カラムクロマトグラフィーでヘキサン−酢酸エチル(5:1)を使用して精製して、標題化合物を黄色の粘性油状物として得た(507mg、61.7%)。

0149

1H−NMR(CDCl3):10.45(s、1H)、8.06(s、1H)、7.75〜7.66(m、2H)、7.44〜7.30(m、3H)、6.90(s、1H)、5.38(d、J=13.4Hz、1H)、5.27(d、J=13.4Hz、1H)、3.96(s、3H)
(iii)1−tert−ブトキシカルボニル−(2S,3S)−3−(6−メトキシ−3−フェニル−3−トリフルオロメチル−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−イル)メチルアミノ−2−フェニルピペリジン

0150

実施例1の1−tert−ブトキシカルボニル−(2S,3S)−3−(6−メトキシ−3トリフルオロメチル−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−イル)メチルアミノ−2−フェニルピペリジンの製造方法に従って、3−トリフルオロメチル−6−メトキシ−3−フェニル−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−カルボアルデヒド(453mg、1.41mmol)を変換し、そしてこの粗製生成物をシリカゲル(40g)カラムクロマトグラフィーでジクロロメタン−メタノール(80:1)を使用して精製して、標題化合物(657mg)を淡黄色油状物として得た。この油状物はそれ以上精製しないで次の工程に使用した。
(iv)(2S,3S)−3−(6−メトキシ−3−フェニル−3−トリフルオロメチル−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−イル)メチルアミノ−2−フェニルピペリジン

0151

1−tert−ブトキシカルボニル−(2S,3S)−3−(6−メトキシ−3−フェニル−3−トリフルオロメチル−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−イル)メチルアミノ−2−フェニルピペリジン(657mg)の酢酸エチル(25ml)攪拌溶液に、氷冷しながら濃塩酸(3ml)を加えた。この反応混合物を室温で1.5時間攪拌した。この混合物のpHは、氷冷しながら2N水酸化ナトリウムで10未満に調整した。有機層を分離し、そして水性層を酢酸エチルで抽出した。合わせた抽出物を食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、そして濃縮して粗製生成物(559mg)を黄色油状物として得た。この粗製生成物はシリカゲル(18g)カラムクロマトグラフィーでジクロロメタン−メタノール(40:1〜10:1)を使用して精製して、標題化合物を黄色粘性油状物として得た(497mg、87.9%)。
(v) (2S,3S)−3−(6−メトキシ−3−フェニル−3−トリフルオロメチル−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−イル)メチルアミノ−2−フェニルピペリジン二塩酸塩

0152

(2S,3S)−3−(3−トリフルオロメチル−6−メトキシ−3−フェニル−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−イル)メチルアミノ−2−フェニルピペリジン(497mg、1.03mmol)を10%塩化水素メタノール溶液(20ml)で処理した。溶媒を真空下で除去した後、残渣を熱エタノールで洗浄して標題化合物を白色固形物として得た。
融点:203〜204℃

0153

ジヒドロイソベンゾフラン環の3位におけるエピマーのジアステレオマー比は
1H−NMRで6.5:1であると決定された。

0154

1H−NMR(主異性体、遊離アミン、CDCl3):7.71〜7.62(m、2H)、7.45〜7.17(m、9H)、6.55(s、1H)、5.29(d、J=12.2Hz、1H)、5.19(d、J=12.2Hz、1H)、3.88(d、J=2.1Hz、1H)、3.67(d、J=14.3Hz、1H)、3.51(s、3H)、3.42(d、J=14.3Hz、1H)、3.35〜3.23(m、1H)、2.89〜2.73(m、2H)、2.20〜1.78(m、4H)、1.70〜1.35(m、2H)

0155

より一層可溶性のエピマーは母液から2:1混合物として回収された。

0156

1H−NMR(主異性体、遊離アミン、CDCl3):7.70〜7.60(m、2H)、7.45〜7.15(m、9H)、6.52(s、1H)、5.29(d、J=12.2Hz、1H)、5.19(d、J=12.2Hz、1H)、3.90(d、J=2.5Hz、1H)、3.72(d、J=14.0Hz、1H)、3.47(s、3H)、3.33(d、J=14.0Hz、1H)、3.33〜3.21(m、1H)、2.88〜2.72(m、2H)、2.18〜1.78(m、4H)、1.72〜1.35(m、2H)
実施例6
(2S,3S)−3−[1−(6−メトキシ−3−メチル−3−トリフルオロメチル−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−イル)エチルアミノ]−2−フェニルピペリジン二塩酸塩の製造
(i)5−アセチル−3−メチル−6−メトキシ−3−トリフルオロメチル−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン

0157

塩化アルミニウム(689g、5.17mmol)の乾燥ジクロロメタン(10ml)溶液に0℃で塩化アセチル(0.37ml、5.17mmol)を添加し、そして10分間攪拌した。5−メトキシ−1−メチル−1−トリフルオロメチル−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン(1.00g、4.31mmol)の乾燥ジクロロメタン(10ml)溶液を0℃で上記混合物に滴下して添加し、そして得られた溶液を同じ温度で1時間攪拌した。この混合物を氷−塩酸(1N)混合物上に注ぎ、そして有機層を分離した。水性層をジクロロメタンで抽出し、そして有機フラクションを合わせた。この有機抽出物を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、そして減圧下で濃縮した。残渣はシリカゲルカラムクロマトグラフィーでヘキサン及び酢酸エチル(8:1)を使用して精製して、標題化合物を白色結晶として得た(1.10g、93%)。

0158

1H−NMR(CDCl3):7.69(s、1H)、6.86(s、1H)、5.21(d、J=13.2Hz、1H)、5.14(d、J=13.2Hz、1H)、3.94(s、3H)、2.62(s、3H)、1.67(s、3H)
(ii)(2S,3S)−3−[1−(6−メトキシ−3−メチル−3−トリフルオロメチル−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−イル)エチルアミノ]−2−フェニルピペリジン

0159

(2S,3S)−2−フェニル−3−アミノピペリジン(350mg、1.99mmol)、5−アセチル−3−メチル−6−メトキシ−3−トリフルオロメチル−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン(545mg、1.99mmol)及びトリエチルアミン(0.83ml、5.96mmol)の乾燥ジクロロメタン(20ml)中攪拌混合物に0℃で四塩化チタン(0.11ml、0.99mmol)を添加した。この混合物を室温で1時間攪拌し、そしてその後0℃に冷却した。同じ温度でメタノール(5ml)中シアノホウ水素化ナトリウム(374mg、5.96mmol)を添加し、そしてこの混合物を室温まで加温し、そして30分間攪拌した。塩酸(1N、15ml)を添加し、そしてこの混合物を室温で1時間攪拌した。得られた混合物に酢酸エチル(80ml)を加え、そしてこの混合物を塩酸(1N、60ml×3)で抽出した。合わせた水性抽出物を酢酸エチル(60ml×2)で洗浄し、そして飽和炭酸カリウム水でpHをpH9に調整した。水性層を酢酸エチル(60ml×3)で抽出し、そして合わせた有機フラクションを飽和重炭酸ナトリウム溶液(60ml)で洗浄した。有機溶液を硫酸ナトリウムで乾燥し、そして真空下で留去して粗製生成物を得た。この生成物はシリカゲルカラムクロマトグラフィーでヘキサン:酢酸エチル(10:1)で溶出して精製して、標題化合物を無色泡状物として得た(145mg、17%)。

0160

1H−NMR分析で、これがジヒドロイソベンゾフランのC−3とエチルアミノ部分のC1に基づく4個のジアステレオマーの5:5:2:2混合物から構成されていることが示された。

0161

1H−NMR(C6D6、部分データ):1.70、1.59、1.56及び1.52(4個のシングレット、全体で3H。比率はそれぞれ5:5:2:2であった。)
(iii)(2S,3S)−3−[1−(6−メトキシ−3−メチル−3−トリフルオロメチル−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−イル)エチルアミノ]−2−フェニルピペリジン二塩酸塩

0162

(2S,3S)−3−[1−(6−メトキシ−3−メチル−3−トリフルオロメチル−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−イル)エチルアミノ]−2−フェニルピペリジン(106mg、0.24mmol)のメタノール(1ml)攪拌溶液に、10%メタノール性塩化水素(10ml)を添加し、続いて室温で30分間攪拌した。この混合物を真空下で濃縮し、そして残渣をメタノール及びジエチルエーテルから結晶化して白色固形物を得た(45mg、36%)。

0163

この固形物のジアステレオマー比は1H−NMR分析で20:30:1:3であると決定された。

0164

1H−NMR(遊離塩基、C6D6、部分データ):6.06(s、1H)、5.00(d、J=12.0Hz、1H)、4.83(d、J=12.0Hz、1H)、3.59〜3.36(m、2H)、3.18、3.17及び3.13(3s、全体で3H)、3.07〜3.01(m、1H)、2.68〜2.63(m、1H)、2.49〜2.37(m、1H)、1.73、1.62、1.56及び1.53(4個のシングレット、全体で3H。この比率はそれぞれ20:30:1:3であった)、1.31、1.28、1.07及び1.01(4個のダブレット、それぞれ、J=5.6、5.6、6.3及び6.6Hz、全体で3H)

0165

母液は減圧下で留去した。残渣固形物をジエチルエーテルで洗浄し、そして乾燥して淡黄色固形物を得た(39mg、32%)。

0166

この固形物の1H−NMR分析によってジアステレオマー比は5:1:5:4であることが示された。

0167

1H−NMR(遊離塩基、C6D6、部分データ):6.06(s、1H)、5.03〜4.96(m、1H)、4.85〜4.77(m、1H)、3.18、3.17及び3.13(3s、全体で3H)、1.71、1.58、1.53及び1.52(4個のシングレット、全体で3H。この比率はそれぞれ5:1:5:4)、1.29、1.26、1.05及び1.00(4個のダブレット、それぞれ、J=4.5、4.5、6.3及び6.6Hz、全体で3H)
実施例7
(2S,3S)−3−[(1R)−6−メトキシ−1−メチル−1−トリフルオロメチルイソクロマン−7−イル]メチルアミノ−2−フェニルピペリジン二塩酸塩の製造
(i)6−ヒドロキシ−1−メチル−1−トリフルオロメチルイソクロマン

0168

6−メトキシ−1−メチル−1−トリフルオロメチルイソクロマン(71g、0.29mol)のAcOH(600ml)攪拌溶液に、48%HBr水(300ml)を加え、そしてこの混合物を130℃で13時間攪拌した。真空下でAcOHを除去した後、pHが5〜6になるまで上記反応混合物を水性NaOH(8M)で処理した。得られた溶液をEtOAc(400ml×2)で抽出し、そして合わせたEtOAc抽出物を食塩水(100ml)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、そして真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、15×20cm、17%AcOEt−ヘキサン)によって6−ヒドロキシ−1−メチル−1−トリフルオロメチルイソクロマン(67g、100%)が無色油状物として得られた。

0169

1H−NMR(CDCl3):7.22(d、J=9.1Hz、1H)、6.73(dd、J=9.1、2.6Hz、1H)、6.63(d、J=2.6Hz、1H)、5.00(s、1H)、4.17〜4.07(m、1H)、3.90(dt、J=11、5.8Hz、1H)、2.84〜2.78(m、2H)、1.64(s、3H)
(ii)6−アセトキシ−1−メチル−1−トリフルオロメチルイソクロマン

0170

6−ヒドロキシ−1−メチル−1−トリフルオロメチルイソクロマン(79g、0.34mol)及びトリエチルアミン(120ml、0.88mol)のTHF(680ml)攪拌溶液に0℃で塩化アセチル(31ml、0.44mol)を加え、そしてこの混合物を室温で1時間攪拌した。この反応物は1N−HCl水(400ml)を添加して反応を停止させ、そしてAcOEt(500ml)で抽出した。抽出物を飽和NaHCO3水(100ml)及び食塩水(100ml)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、そして真空下で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、15×20cm、6%AcOEt−ヘキサン)で精製して6−アセトキシ−1−メチル−1−トリフルオロメチルイソクロマン(83g、89%)を無色油状物として得た。

0171

1H−NMR(CDCl3):7.36(d、J=7.2Hz、1H)、6.98(dd、J=7.2、2.5Hz、1H)、6.91(d、J=2.5Hz、1H)、4.18〜4.08(m、1H)、3.92(dt、J=11、5.4Hz、1H)、2.86(t、J=5.4Hz、2H)、2.30(s、1H)、1.66(s、3H)
(iii)(1R)−6−アセトキシ−1−メチル−1−トリフルオロメチル−イソクロマン及び(1S)−6−ヒドロキシ−1−メチル−1−トリフルオロメチル−イソクロマン

0172

ラセミ体の6−アセトキシ−1−メチル−1−トリフルオロメチルイソクロマン(38.4g、0.140mol)、ヘキサン中10%のsec−ブタノール溶液(1.3L)及びリパーゼPS(35g)の混合物を室温で23時間激しく攪拌した。ろ過後、ろ液を減圧下で濃縮して混合物を得た。この混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーでヘキサンと酢酸エチルの傾斜(15:1、5:1、2:1)で溶出して精製して、先ず、(1R)−6−アセトキシ−1−メチル−1−トリフルオロメチル−イソクロマンを無色油状物として得た(17.3g、45%、94%ee)。この化合物の1H−NMRスペクトルはラセミ体のスペクトルと同一であった。第2のフラクションから(1S)−6−ヒドロキシ−1−メチル−1−トリフルオロメチル−イソクロマンを結晶として得た(16.9g、52%、83%ee)。この物質の1H−NMRスペクトルはラセミ体のスペクトルと同一であった。
(iv)(1R)−6−ヒドロキシ−1−メチル−1−トリフルオロメチル−イソクロマン

0173

(1R)−6−アセトキシ−1−メチル−トリフルオロメチル−イソクロマン(35.5g、0.129mol)、メタノール(860ml)及び水(340)の攪拌混合物に0℃で炭酸カリウム(35.7g、0.258mol)を加え、次いでこの混合物を室温で1時間攪拌した。得られた混合物を2N塩酸で酸性化し(pH3)、そして真空下で留去してメタノールを除去した。残渣を酢酸エチルで抽出した。有機層を水及び食塩水で洗浄し、そして硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過後、ろ液を減圧下で濃縮して標題化合物を無色油状物として得た(28.0g、93%)。この油状物はそれ以上精製しないで使用した。この化合物の1H−NMRスペクトルはラセミ体のスペクトルと同一であった。
(v)(1R)−6−メトキシ−1−メチル−1−トリフルオロメチル−イソクロマン

0174

水素化ナトリウム(3.47g、0.145mol)のDMF(50ml)中攪拌混合物に0℃で、(1R)−6−ヒドロキシ−1−メチル−1−トリフルオロメチルイソクロマン(28.0g、0.121mol)のDMF(370ml)溶液を添加し、次いでこの混合物を室温で1時間攪拌した。この反応混合物は水を使用して反応を停止させ、そして飽和塩化アンモニウム水で希釈した。これを酢酸エチル−トルエン(4:1)で抽出した。有機フラクションを水及び食塩水で洗浄し、そして硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を真空下で除去し、残渣はシリカゲルカラムクロマトグラフィーでヘキサン及び酢酸エチル(40:1)で溶出して精製して、標題化合物を無色油状物として得た(29.1g、98%)。この物質の1H−NMRスペクトルはラセミ体のスペクトルと同一であった。
(vi)(2S,3S)−3−[(1R)−6−メトキシ−1−メチル−1−トリフルオロメチルイソクロマン−7−イル]メチルアミノ−2−フェニルピペリジン二塩酸塩

0175

上記の(1R)−6−メトキシ−1−メチル−1−トリフルオロメチル−イソクロマンを実施例3の製造方法に従って標題化合物に更に変換して、標題化合物を単一のジアステレオマー形態で得た。
旋光度:[α]27D=+75.44°(c=0.424、MeOH)

0176

実施例1〜7で製造した式(I)の化合物の化学構造を下記表に要約する。

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