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技術 焦点調整用治具および同焦点調整用治具を用いた焦点調整方法

出願人 ノーリツ鋼機株式会社
発明者 中村滋孝
出願日 2000年6月6日 (21年8ヶ月経過) 出願番号 2000-168682
公開日 2001年12月21日 (20年1ヶ月経過) 公開番号 2001-350224
状態 未査定
技術分野 投影型複写機一般 イメージ入力 FAXの走査装置
主要キーワード 十字状溝 三角形孔 検出画像情報 傾斜エッジ 辺どうし 完成プリント 存在部分 搬送横幅方向
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (6)

課題

写真フィルム等を副走査方向に搬送する機構と、主走査方向に延びた多数の受光素子と、写真フィルムを通過して受光素子に到る光路を形成する光源と、写真フィルムの像を受光素子上に結像するレンズとを備えた画像読み取り装置において、写真フィルムの受光素子上での結像状態を調整するために写真フィルムの搬送路上に配置して撮像可能な焦点調整用被写体を備えた焦点調整用治具において、写真フィルムの搬送路上に載置するだけで焦点調整に利用できながら、主走査と副走査の両方方向の成分についてより同等に焦点調整を行うことの可能な焦点調整用治具を提供する。

解決手段

焦点調整用被写体が、主走査と副走査の両方向に対して傾斜した傾斜エッジDEを含む焦点調整用治具FCとした。

概要

背景

上記の焦点調整用治具は、スキャニング操作時に実際に搬送路上に配置されるスキャニング用原稿の画像の代わりに、搬送路上にチャートとして載置(搬送はせず静止状態で用いる)するための治具であり、対象とする画像読み取り装置ラインセンサによって、この焦点調整用治具上に設けられた明確な形状のエッジなどを捕らえることで、結像状態の確認に役立てることができる。

そして、従来このような焦点調整用治具としては、主に副走査方向に延びたエッジを備えた薄板状の治具が用いられてきた。これは、主走査方向に一列に延びた画素からなり、副走査方向には画素が並んでいないラインセンサ(一般にCCDからなる)では、焦点調整用治具に形成された主走査方向に延びたエッジの結像状態を確認することはできないからである。

ところで、センサ面上に結像される像には、主走査方向と副走査方向との収差による僅かなボケが含まれているが、上記の形態を備えた従来の焦点調整用治具では、結像状態の確認は主走査方向の成分についてのみ可能で、副走査方向の成分については結像状態の確認ができないため、画像読み取り装置のレンズ乃至はラインセンサの位置調整取付け状態は、専ら主走査方向の成分に基づいて調整されていた。

概要

写真フィルム等を副走査方向に搬送する機構と、主走査方向に延びた多数の受光素子と、写真フィルムを通過して受光素子に到る光路を形成する光源と、写真フィルムの像を受光素子上に結像するレンズとを備えた画像読み取り装置において、写真フィルムの受光素子上での結像状態を調整するために写真フィルムの搬送路上に配置して撮像可能な焦点調整用被写体を備えた焦点調整用治具において、写真フィルムの搬送路上に載置するだけで焦点調整に利用できながら、主走査と副走査の両方方向の成分についてより同等に焦点調整を行うことの可能な焦点調整用治具を提供する。

焦点調整用被写体が、主走査と副走査の両方向に対して傾斜した傾斜エッジDEを含む焦点調整用治具FCとした。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

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請求項1

スキャニング用原稿副走査方向に搬送する搬送機構と、前記副走査方向と交差する主走査方向に延びた多数の受光素子からなるラインセンサと、スキャニング用原稿を通過して前記ラインセンサに到る光路を形成する光源と、前記光源に基づく前記スキャニング用原稿の像を前記ラインセンサ上に結像可能なレンズとを備えた画像読み取り装置において、前記スキャニング用原稿の前記ラインセンサ上での結像状態を調整するために前記スキャニング用原稿の搬送路上に配置して前記ラインセンサによって撮像可能な焦点調整用被写体が形成された焦点調整用治具であって、前記焦点調整用被写体が、前記主走査方向と前記副走査方向の双方に対して斜めに延びる傾斜エッジを有することを特徴とする焦点調整用治具。

請求項2

前記傾斜エッジが直線状に延びている請求項1に記載の焦点調整用治具。

請求項3

前記傾斜エッジは、前記主走査方向に沿って互いに離間した少なくとも2つの傾斜エッジからなる請求項1または2に記載の焦点調整用治具。

請求項4

さらに、前記主走査方向と直角に延びた直交エッジを備えた請求項1から3のいずれか1項に記載の焦点調整用治具。

請求項5

前記傾斜エッジを一辺とする開口部を備えた金属板からなる請求項1から4のいずれか1項に記載の焦点調整用治具。

請求項6

前記光路に対して前記主走査方向または前記副走査方向に沿った軸芯周りに傾斜した光線分岐用ミラーが、前記光路上における前記搬送路の下流側に配置されており、前記ラインセンサは前記光線分岐用ミラーを透過した光を受光する請求項1から5のいずれか1項に記載の焦点調整用治具。

請求項7

スキャニング用原稿を副走査方向に搬送する搬送機構と、前記副走査方向と交差する主走査方向に延びた多数の受光素子からなるラインセンサと、スキャニング用原稿を通過して前記ラインセンサに到る光路を形成する光源と、前記光源に基づく前記スキャニング用原稿の像を前記ラインセンサ上に結像可能なレンズとを備えた画像読み取り装置において、前記スキャニング用原稿の前記ラインセンサ上での結像状態を改善するための焦点調整方法、前記焦点調整方法は以下の各工程を有する:〈1〉前記主走査方向と前記副走査方向の双方に対して斜めに延びる傾斜エッジを有する焦点調整用治具を前記スキャニング用原稿の搬送路上に配置する;および〈2〉前記ラインセンサによって得られる前記傾斜エッジの像がよりシャープとなるように、前記レンズと前記ラインセンサの少なくとも一方について、位置及び取付け状態の少なくとも一方を調整する。

技術分野

0001

本発明は、ラインセンサ上に結像される像の焦点を調整するための焦点調整用治具および同焦点調整用治具を用いた焦点調整方法に関する。より具体的には、本発明は、スキャニング用原稿副走査方向に搬送する搬送機構と、前記副走査方向と交差する主走査方向に延びた多数の受光素子からなるラインセンサと、スキャニング用原稿を通過して前記ラインセンサに到る光路を形成する光源と、前記光源に基づく前記スキャニング用原稿の像を前記ラインセンサ上に結像可能なレンズとを備えた画像読み取り装置において、前記スキャニング用原稿の前記ラインセンサ上での結像状態を調整するために前記スキャニング用原稿の搬送路上に配置して前記ラインセンサによって撮像可能な焦点調整用被写体が形成された焦点調整用治具、並びに、同焦点調整用治具を用いた焦点調整方法に関する。

背景技術

0002

上記の焦点調整用治具は、スキャニング操作時に実際に搬送路上に配置されるスキャニング用原稿の画像の代わりに、搬送路上にチャートとして載置(搬送はせず静止状態で用いる)するための治具であり、対象とする画像読み取り装置のラインセンサによって、この焦点調整用治具上に設けられた明確な形状のエッジなどを捕らえることで、結像状態の確認に役立てることができる。

0003

そして、従来このような焦点調整用治具としては、主に副走査方向に延びたエッジを備えた薄板状の治具が用いられてきた。これは、主走査方向に一列に延びた画素からなり、副走査方向には画素が並んでいないラインセンサ(一般にCCDからなる)では、焦点調整用治具に形成された主走査方向に延びたエッジの結像状態を確認することはできないからである。

0004

ところで、センサ面上に結像される像には、主走査方向と副走査方向との収差による僅かなボケが含まれているが、上記の形態を備えた従来の焦点調整用治具では、結像状態の確認は主走査方向の成分についてのみ可能で、副走査方向の成分については結像状態の確認ができないため、画像読み取り装置のレンズ乃至はラインセンサの位置調整取付け状態は、専ら主走査方向の成分に基づいて調整されていた。

発明が解決しようとする課題

0005

その結果、主走査方向の成分については焦点が正確に合っているが、副走査方向の成分については主走査方向の成分に比して焦点の合い方が曖昧な、全体として不自然印象の画像が、ラインセンサを介して画像読み取り装置によって読み取られる場合が生じた。

課題を解決するための手段

0006

したがって、本発明の目的は、上に例示した従来技術による焦点調整用治具の持つ前述した欠点に鑑み、スキャニング用原稿の搬送路上に静止状態で載置するだけで焦点調整に利用できる簡単な治具としての焦点調整用治具でありながら、主走査方向と副走査方向の両方の成分についてより同等に焦点調整を行うことの可能な焦点調整用治具、並びに、同焦点調整用治具を用いた焦点調整方法を提供することにある。

0007

上記目的を達成するために、本発明に係る焦点調整用治具は、特許請求の範囲の第1項から第6項に記された特徴構成を備えている。

0008

すなわち、本発明の特許請求の範囲第1項による焦点調整用治具は、前記焦点調整用被写体が、前記主走査方向と前記副走査方向の双方に対して斜めに延びる傾斜エッジを有することを特徴としている。

0009

このような特徴を備えているために、本発明の特許請求の範囲第1項による焦点調整用治具では、このような主走査方向と副走査方向の双方に対して斜めに延びる傾斜エッジが、対応する位置のラインセンサ上に結像されて得られる像には、主走査方向のボケと副走査方向のボケの双方の成分が含まれているので、従来の焦点調整治具と違って、副走査方向のボケの成分についても、ラインセンサ上での結像状態を確認することができる。したがって、この焦点調整治具を用いれば、画像読み取り装置のレンズ乃至はラインセンサの位置や取付け状態を、主走査方向成分についての結像状態の他に、副走査方向の成分についての結像状態も良好となるように調整することができる。その結果、副走査方向の成分についても、主走査方向の成分と同等レベルに焦点の合った、全体として自然な印象の画像が、ラインセンサを介して画像読み取り装置によって読み取られるようにできる。

0010

尚、焦点調整治具上の前記傾斜エッジは、前記主走査方向に沿って互いに離間した少なくとも2つの傾斜エッジからなる構成とすることができる。

0011

このように構成すれば、このように主走査方向に沿って互いに離間した2つの傾斜エッジがラインセンサ上に形成する像の双方について焦点を合わせることで、特に主走査方向に沿った搬送路の全体について、焦点調整ができる。この結果、副走査方向に沿った軸芯周りでの揺動方向に関するラインセンサの向き(ラインセンサの主走査方向が光軸と厳密に垂直でない一種の「あおり」の方向)も正しく調整でき、レンズの軸芯方向を光軸と合致させる調整も可能となる。

0012

さらに、前記傾斜エッジとは別に、前記主走査方向と直角に延びた直交エッジを備えた構成とすることができる。

0013

このように構成すれば、焦点調整の第1工程として、先ず、直交エッジを用いて主走査方向の成分について充分に焦点を合わせ、次に、第2工程として、上記で既に充分に調整した主走査方向の成分に関する焦点が大きく崩れない範囲で、傾斜エッジを用いて副走査方向の成分についての焦点調整を行うという手順をたどれば、主走査方向と副走査方向の双方の成分についてバランス良く焦点を合わせる操作が効率的にできる。

0014

尚、焦点調整治具を、前記傾斜エッジを一辺とする開口部を備えた金属板で構成することができる。

0015

このように構成すれば、金属板に形成されたエッジは、可視光線のみならず赤外線なども実質的に反射するので、同じ一つの焦点調整治具を、可視光線用の焦点調整治具としてのみならず、赤外線など用の焦点調整治具としても使用することができる。現実写真処理操作では、搬送路上のスキャニング用原稿(通常は、複数の画像が副走査方向に並んだ写真フィルム)を透過した赤外線をラインセンサで捕らえれば、写真フィルムに付いた埃や疵を検出できる。

0016

前記光路に対して前記主走査方向または前記副走査方向に沿った軸芯周りに傾斜した光線分岐用ミラーが、前記光路上における前記搬送路の下流側に配置されており、前記ラインセンサは前記光線分岐用ミラーを透過した光を受光する構成とすることができる。

0017

このように構成すれば、前記搬送路のスキャニング用原稿を透過した透過光に含まれる可視光線については、例えば光線分岐用ミラーで反射される主光軸に配置された第1ラインセンサで読み取り、同透過光に含まれる赤外線については、更に光線分岐用ミラーを透過することで前記主光軸から分岐する副光軸に配置された第2ラインセンサで読み取る等の構成を実施できるので、スキャニング用原稿に担持される本来の画像情報の読み取りと、画像情報に含まれている虞のある埃や疵の検出とを、同時に正確に行うことができる(赤外線を用いて読み取られた埃や疵のパターンは、画像情報に含まれた埃や疵の情報をキャンセルするための情報として利用できる)。

0018

そして、光線分岐用ミラーを透過した光(上記の例では赤外線)については、光線分岐用ミラーを構成している所定厚さのガラス板屈折率及び光路に対する傾斜のために、図3に例示したように、レンズの有効径内における副走査方向の一端(レンズ上の点:P1)を通過する光線と他端(レンズ上の点:P2)を通過する光線の間で光路長の違いが生じ(L1≠L2)、しかも、この副走査方向の光路長は、主走査方向の光路長と異なるものとなるため、副走査方向の成分の実質的な結像位置に幅が生じ(f1〜f2)、しかも、副走査方向の成分に関する実質的な結像位置が、主走査方向の成分の結像位置と光軸に沿ってずれる現象が生じる(尚、図3では、生じる光路長の違いを図示するために故意に厚さの大きなガラス板が描かれているが、実際の装置では、できるだけ薄い光線分岐用ミラーが用いられている)。従って、レンズ自体の収差を超えて主走査方向と副走査方向との間に収差が生じることになる。

0019

しかし、本願の焦点調整用治具を用いて、主走査方向成分のみならず副走査方向成分の双方についても焦点調整を行えば、例えば、主走査方向成分についても、また、副走査方向成分についてもそれほど大きくは焦点がずれていない状態に焦点調整することによって、埃や疵の像がより正確に得られる。

0020

また、上記目的を達成するために、本発明に係る焦点調整方法は、特許請求の範囲の第7項に記された特徴構成を備えている。

0021

すなわち、本発明の特許請求の範囲第7項による焦点調整方法は、以下の各工程を有することを特徴としている:
〈1〉前記主走査方向と前記副走査方向の双方に対して斜めに延びる傾斜エッジを有する焦点調整用治具を前記スキャニング用原稿の搬送路上に配置する工程;および
〈2〉前記ラインセンサによって得られる前記傾斜エッジの像がよりシャープとなるように、前記レンズと前記ラインセンサの少なくとも一方について、位置及び取付け状態の少なくとも一方を調整する工程。

0022

このような特徴を備えているために、本発明の特許請求の範囲第6項による焦点調整方法では、このような主走査方向と副走査方向の双方に対して斜めに延びる傾斜エッジが対応する位置のラインセンサ上に結像されて得られる像には、主走査方向と副走査方向の双方の成分が一定の割合で含まれているので、従来の焦点調整治具と違って、この傾斜エッジの像がラインセンサ上にできるだけシャープに得られるように、レンズやラインセンサを調整すれば、主走査方向成分についての結像状態の他に、副走査方向の成分についての結像状態も良好となるように調整されることになる。その結果、副走査方向の成分についても、主走査方向の成分と同等レベルに焦点の合った、全体として自然な印象の画像が、ラインセンサを介して画像読み取り装置によって読み取られるようにできる。

0023

本発明によるその他の特徴および利点は、以下図面を用いた実施形態の説明により明らかになるであろう。

発明を実施するための最良の形態

0024

本発明の一実施形態について、図を参照しながら解説する。図1は、デジタル露光式を採用した画像プリント装置IPを示す。画像プリント装置IPは、現像処理済み写真フィルム1(以後単にフィルムと称す)のコマ画像デジタル画像データとして読み取るフィルムスキャナ3(写真フィルム画像読取装置の一例)と、取得されたデジタル画像データを処理してプリントデータを作成するコントローラ7と、このプリントデータに基づいて印画紙2にコマ画像に対応する画像を露光するデジタルプリント部5と、露光された印画紙2を現像処理する現像処理部6とを備えている。現像処理部6で現像された印画紙2は、乾燥工程を経て仕上がりプリントとして排出される。

0025

フィルムスキャナ3は、主な構成要素として、フィルム1(スキャニング用原稿の一例)を副走査方向に搬送するフィルム搬送ユニット9(フィルム搬送機構の一例)と、前記副走査方向と交差する主走査方向に延びた多数のCCD受光素子からなる画像読取用センサIS(ラインセンサの一例)と、フィルム搬送ユニット9によって搬送されるフィルム1を通過して画像読取用センサISに到る光路を形成するハロゲンランプ31a(光源の一例)と、ハロゲンランプ31aに基づくフィルム1の像を画像読取用センサIS上に結像可能なズームレンズユニット32a(レンズの一例)を備えている。画像読取用センサISは、フィルム1の画像を読み取る可視光用センサ33a(第1ラインセンサの一例)と、フィルム1上の埃や疵に基づく画像を読み取る赤外光用センサ34a(第2ラインセンサの一例)とからなる。尚、ここでは、画像読取用センサISに達する可視光と赤外光用センサ34aに達する赤外光の双方ともハロゲンランプ31aから出射される構成となっている。また、フィルムスキャナ3のフィルム搬送ユニット9には、図4に例示されるような基本的に平坦な底面を備えた十字状溝9aが形成されている。主走査方向に延びた光路用のスリット9sが、フィルム搬送ユニット9の十字状溝9aの中央に貫通形成されている。図4には、スキャニング実施時にフィルム1の下面、すなわち乳剤面を支持する搬送面9b,9bが示されているが、十字状溝9aの底面はこの搬送面9b,9bと同じレベルに位置する。因みに、これらの搬送面9b,9bは、フィルム1を下方から支持しつつその搬送方向を案内するためのフィルム搬送路(スキャニング用原稿の搬送路の一例)を形成している。

0026

尚、ハロゲンランプ31aは、ハロゲンランプ31aの光を反射して略平行光にする反射鏡31bと,赤外線カットフィルタ31cと,ハロゲンランプ31aの出射光を所望の色バランスに調整するための調光フィルタ31dと,光の色分布強度分布を均一にするためのミラートンネル31eとを備えた照明光学系31に組み込まれている。また、ズームレンズユニット32aは、光路を構成する光線の一部を屈曲させる光路分岐手段としてのコールドミラー32b(光線分岐用ミラーの一例)と、赤外線カットフィルタ32cと、ズームレンズユニット32aと赤外光用センサ34aとの間に配置されて、フォーカス位置を光軸方向に位置ずれさせるガラス板40とを備えた撮像光学系32に組み込まれている。

0027

前述したように、画像読取用センサISは、フィルム1の可視画像を検出する可視光用センサ33aの他に、フィルム1に付いている疵や埃の状態を画像情報として得るための赤外光用センサ34aを備えている。このため、赤外線カットフィルタ31cは、原則として約780nm〜約1100nmの赤外線の波長範囲透過率を低くしているが、赤外光用センサ34aの検出対象となる約820nm〜約890nmの波長範囲で透過率を若干高く設定している。又、調光フィルタ31dは、約780nmよりも短波長側の可視光領域で透過率に所定の波長依存性を持たせて色バランスを調整すると共に、約790nm〜約1000nmの赤外線の範囲では原則として透過率を低くしながらも、赤外光用センサ34aの検出対象となる約820nm〜約890nmの波長範囲で透過率を若干高く設定している。

0028

ズームレンズユニット32aは、フィルム1のサイズ(すなわち、画面寸法が約24×36mmの135フィルムか、それとも、幅が60mmの120フィルムか、また、120フィルムの中でも、画面寸法が45×60mm、60×60mm、60×70mm、60×90mmのいずれであるか等)に応じて複数段階倍率を変更するようにコントローラ7によって操作される。この倍率は、具体的には、1倍付近の複数段階で設定される低倍率のグループと2倍程度の高倍率のグループとに設定される。コールドミラー32bは、可視光を反射してその進路を90度屈曲させ、一方、赤外光の大部分を透過させて赤外光用センサ34bに到達させる。赤外線カットフィルタ32cは、コールドミラー32bによって反射された若干の赤外光を確実に除去する。これは、赤外線カットフィルタ31cとは異なり、約820nm〜約890nmの赤外線の波長範囲においても透過率を十分低くして、可視光用センサ33aに赤外光が入射するのを阻止している。

0029

ガラス板40は、ズームレンズユニット32aの倍率の変更と連動して、ズームレンズユニット32aから赤外光用センサ34aに到る光路内に進入した作用位置と光路内から出た非作用位置の間で、駆動手段(不図示)によって出退操作できる。ガラス板40が前記作用位置に切り換えられると、フィルム1の画像が結像されるフォーカス位置がズームレンズユニット32aから遠ざかる方向に移動する。ところで、上述のようにズームレンズユニット32aは低倍率のグループと高倍率のグループとに設定されるが、ズームレンズユニット32aは、可視光に対しては、ズームレンズユニット32aの倍率の切換に関らず、フォーカス位置が正確に可視光用センサ33aに来るように設計されている。しかし、赤外光に対しては、ズームレンズユニット32aの倍率の切換に伴ってフォーカス位置が若干変化してしまう。

0030

すなわち、図2(イ)に示すように、ズームレンズユニット32aの位置を「A」とすると、可視光のフォーカス位置は「B」の位置に存在し、これはズームレンズユニット32aの倍率を上述の低倍率グループと高倍率グループの間で切り換えても変化しない。一方、赤外光のフォーカス位置は、ズームレンズユニット32aを低倍率に設定したときは「C」の位置となり、高倍率に設定したときは「D」の位置となる。このような赤外光に関しての低倍率と高倍率の間でのフォーカス位置の変動は、フィルム画像読み取り用の光路内にガラス板40を出退操作することで吸収されるように構成されている。例えば、図2(イ)の例では、低倍率と高倍率とのフォーカス位置の差(Δf)が「0.2mm」なので、ガラス板40の屈折率と厚さは、ガラス板40を光路内の作用位置に切り換えることでフォーカス位置が「0.2mm」だけズームレンズユニット32aから遠ざかるように設定されている。そして、図2(ロ)に示すように、赤外光用センサ34aの受光面を、ガラス板40が非作用位置でズームレンズユニット32aが高倍率の際のフォーカス位置「D」に配置しておき、ズームレンズユニット32aの低倍率への変更に応じてガラス板40が作用位置に切り替わるようの構成しておけば、ズームレンズユニット32aの倍率切換に関らず赤外光のフォーカス位置が同じ「D」に来ることになる。

0031

可視用光センサ33aは、撮像光学系32によって導かれた光ビームのうち可視光を光電変換するもので、赤色(R),緑色(G),青色(B)の各色に対応して設けられたCCDラインセンサを1チップ集積して構成しており、各CCDラインセンサは、主走査方向つまりフィルム1の幅方向に多数(例えば5000個)配列された受光素子が備えられて、それらの各受光素子の受光面には夫々R,G,Bのいずれかのカラーフィルタが形成されている。可視光用センサ33aが獲得した検出信号は、可視光用信号処理回路33bによって増幅及びA/D変換等の処理を行ってコントローラ7に出力される。赤外光用センサ34aは、可視光用センサ33aと同様の構成であるが、可視光用センサ33aがR,G,Bの各波長に対応して3種類のCCDラインセンサが備えられているのに対し、赤外光用のCCDラインセンサのみが設けられている。赤外光用センサ34aの検出信号は、赤外光用信号処理回路34bにて増幅及びA/D変換等の処理を行ってコントローラ7に出力される。

0032

フィルム1のコマ画像が所定のスキャン位置位置決めされると、コマ画像の読取処理が開始される。コマ画像の投影光像は、フィルム搬送ユニット9によるフィルム1の副走査方向への送り操作により、複数のスリット画像に分割された形で順次可光用センサ33a及び赤外光用センサ34aによって読み取られ、R、G、Bの色成分の画像信号並びに赤外成分の画像信号に光電変換され、生のデジタル画像データとしてコントローラ7に送られる。このような、フィルムスキャナ3の照明光学系31、撮像光学系32、画像読取用センサISの各制御はコントローラ7によって行われる。フィルムスキャナ3は、上述のフィルムの画像データの読み取り機能の他に、磁気読取ヘッド(不図示)にて、フィルムに磁気記録されているプリントサイズ情報等を読み取る機能をも備えている。

0033

デジタルプリント部5には、この実施形態では、PLZTシャッター方式が採用されている。つまり、露光ヘッド5aとして、PLZT素子からなるシャッタアレイを採用したものである。各シャッターには光源ユニット5bから光ファイバ束53を介してR、G、B各色の光が導入される。このシャッタアレイは印画紙2の幅方向、つまり搬送方向の横断方向に沿って2列に並んだ印画紙2にわたって水平に延びており、各シャッターに所定レベル電圧印加されると、光透過状態開き状態)になり、その電圧の印加が停止されると光遮断状態(閉じ状態)となる。各シャッターが露光する画像の画素に対応し、各シャッターの開閉により、一度に印画紙搬送方向で1画素分の幅で搬送横幅方向に延びる1ライン分の画像のデータが露光される。

0034

光源ユニット5bには、図示を省略するが、フィルムスキャナ3のものとは別の光源ランプ,光源ランプの出射光を所望の色バランスに調整する調光フィルタ,及び,回転フィルタ等が備えられている。回転フィルタは,回転の周方向に配置された赤色(R),緑色(G),青色(B)の3色夫々の光学フィルタからなる。この回転フィルタを常時一定速度で高速回転させると、R、G、Bの内の1つ光学フィルタが交互に光源に対向することになり、各瞬間に光源に対向している光学フィルタを介して、選択色の光が光ファイバー53を通じて露光ヘッド5aのシャッタアレイに送られる。コントローラ7は、フィルムスキャナ3から入力された画像の画像情報に基づいて、印画紙2にその画像が適正に再現されるように各画素毎つまりシャッター毎に、そして上述のR,G,Bの各露光色毎に、シャッターが開く時間の長さを露光量として設定する。デジタルプリント部の方式としては、このPLZTシャッター方式以外に液晶シャッター方式蛍光ビーム方式、FOCRT方式などが知られており、露光仕様に応じて任意に選択することができる。

0035

上記デジタルプリント部5まで印画紙2を搬送し、更にデジタルプリント部5にて露光処理された印画紙2を更に現像処理部6まで搬送するための印画紙2の搬送系は、図1に示すように、印画紙2を単列で搬送する印画紙供給ライン8Aと、印画紙2を2列で搬送する露光搬送ライン8Bと現像搬送ライン8Cとに区分けされ、印画紙供給ライン8Aと露光搬送ライン8Bとの間に、印画紙供給ライン8Aから順次送られてくる印画紙2を露光搬送ライン8Bの2列に振り分け振り分け装置4が設けられている。

0036

図1から明らかなように、印画紙供給ライン8Aは、長尺の印画紙2をロール状に収納している2つの印画紙マガジン10のいずれか一方から選択的に印画紙2を引き出す引き出しローラ群8aと、振り分け装置4に印画紙2を受け渡す振り分け前ローラ群8bとから構成されている。引き出しローラ群8aの搬送下流側には、印画紙マガジン10から引き出された印画紙2を各画像を露光するための領域に相当するプリントサイズに合わせて切断するペーパーカッター11が設けられている。

0037

露光搬送ライン8Bは、幅広駆動ローラ83と、互いに独立的に圧着圧着解除操作可能な右列用の圧着ローラ84aと左列用の圧着ローラ84bとからなる。右列用の圧着ローラ84aと左列用の圧着ローラ84bは、2枚のカット印画紙2を順番受け取り保持し、同時に2枚の印画紙2を露光位置EPへ送り出すことができる。露光位置EPの上下には、コントローラ7からの制御により圧着状態解除状態との切り換え可能な第1と第2搬送ローラ対R1,R2が備えられている。印画紙2が露光位置EPを経由して搬送される途中で、第1と第2搬送ローラ対R1,R2は、、第1搬送ローラR1のみで印画紙2が搬送される状態、第1搬送ローラR1及び第2搬送ローラR2の両方に搬送される状態、第2搬送ローラR2のみによって搬送される状態の3つの搬送状態に順次切り換えられる。

0038

次に、上記構成の画像プリント装置IPにおけるプリント作製動作を概略的に説明する。先ず、プリントを作製するためのフィルム1を、フィルムスキャナ3に装填すると、フィルム搬送ユニット9にて搬送されながらフィルム1の各駒の画像の読み取りが行われる。このフィルム1の画像の読み取りは、可視光用センサ33aにてフィルム1に撮影されている本来の画像情報を読み取ると共に、赤外光用センサ34aにてフィルム1に撮影されている本来の画像情報以外のフィルム1の画面に付いている疵や埃の画像情報を読み取る。赤外光用センサ34aにてこのような画像情報を読みとれるのは、フィルム1に入射した赤外光はフィルム1に記録されている撮影画像自体には影響を受けないが、フィルム1に上記疵や埃が存在するとそれらに散乱されて透過光量が低下し、疵や埃の存在を画像情報として得ることができることによる。

0039

可視光用センサ33aにて検出された可視画像及び赤外光用センサ34aにて検出された赤外画像は夫々可視光用信号処理33b,赤外光用信号処理回路34bを経てコントローラ7に入力される。コントローラ7では、可視光用センサ33aから入力された可視画像の各色毎に濃度情報に基づいて、露光ヘッド5aにて露光する画像の各色について各画素毎に露光量を設定する。このとき、フィルム1上に疵や埃が存在すると、可視光用センサ33aにて検出した画像における疵や埃の存在部分検出濃度が本来の画像の濃度情報から変化しており、そのまま露光量を設定すると、得られたプリントは、疵や埃の存在部分で画質劣化してしまう。このためコントローラ7では、赤外光用センサ34aの検出情報に基づいてフィルム1の疵や埃の存在位置を特定し、可視光用センサ33aの検出画像情報のうちの疵や埃の存在部分の検出濃度情報をそれらの周囲の画像の濃度情報から補完処理等にて補正し、補正後の濃度情報に基づいて露光量を設定する。尚、コントローラ7には、可視光用センサ33aの検出画像情報を表示可能なモニター7M、及び、前記補正操作等をオペレータによって入力可能な操作卓7Kが連結されている。

0040

このようにして各画素毎に露光量を設定すると、露光搬送ライン8Bを搬送されて露光位置EPを通過する印画紙2に対して、設定した露光量で露光ヘッド5aに露光作動させて画像を露光する。露光処理が完了した印画紙2は、現像処理部6に搬送されて現像処理され、乾燥後に完成プリントとして排出される。

0041

(焦点調整用治具と焦点調整方法)フィルムスキャナ3のズームレンズユニット32a乃至はラインセンサ(可視光用センサ33a及び赤外光用センサ34a)の位置や取付け状態を、フィルム1の画像がより正確に可視光用センサ33a上に結像し、フィルム1上の埃や疵に基づく画像がより正確に赤外光用センサ34a上に結像するように調整するための方法(焦点調整方法)と、同方法に用いられる焦点調整用治具FCについて解説する。

0042

(焦点調整用治具)図4及び図5(イ)に示されるように、焦点調整用治具FCは平面視において、概して十字状の輪郭形状を有する。焦点調整用治具FCの前記十字状の輪郭形状は、フィルム搬送ユニット9の十字状溝9aと正確に合致するように加工されている。したがって、図4の一点鎖線で示されるように、焦点調整用治具FCを十字状溝9a内に嵌合させる形で前記フィルム搬送路に配置すれば、焦点調整用治具FCは、フィルム搬送ユニット9に対して極めて正確に位置決めされる。

0043

焦点調整用治具FCには、2種類の形状の貫通孔がチャートとして形成されている。一つの貫通孔は、焦点調整用治具FCの第1軸芯Xに沿って直線状に多数並べられた矩形孔20aである。個々の矩形孔20aには、正確な直線状に延びた直交エッジPEが形成されている。焦点調整用治具FCが十字状溝9a内に嵌合された状態では、直交エッジPEは、副走査方向に沿って、言い換えれば、主走査方向と直角に延びている。もう一つの貫通孔は、焦点調整用治具FCの第1軸芯Xに沿って設けられた一対の三角形孔20bである。一対の三角形孔20bは、三角形を構成する全ての辺どうしが、焦点調整用治具FCの第2軸芯Yに関して正確に対称形に配置されるように形成されている。個々の三角形孔20bの一辺は、主走査方向と副走査方向の双方に対して斜めに、且つ、正確な直線状に延びた傾斜エッジDEとなっている。焦点調整用治具FCが十字状溝9a内に嵌合された状態では、2つの傾斜エッジDEは、主走査方向に対して正確に30°傾斜している。また、2つの傾斜エッジDEは、焦点調整用治具FCの主走査方向の両端付近に位置し、これらの位置は、フィルムスキャナ3の稼動時に搬送ユニット9内を搬送されるフィルム1の画像面内に位置し、しかも、2つの傾斜エッジDEどうしはフィルム1の幅方向に互いに離間している。

0044

尚、焦点調整用治具FCを十字状溝9a内に嵌合させた状態では、直交エッジPEと傾斜エッジDEの下端の角部は、フィルムスキャナ3の稼動時にフィルム搬送ユニット9内を搬送される写真フィルム1の下面(すなわち、画像面であり乳剤面でもある面)のレベルと合致するように構成されている。また、焦点調整用治具FCが十字状溝9a内に嵌合された状態では、フィルム搬送ユニット9のスリット9sは、焦点調整用治具FCに配列された全ての貫通孔、すなわち、矩形孔20aと一対の三角形孔20bのほぼ中央付近に配置されることになる。言い換えれば、焦点調整用治具FCが十字状溝9a内に嵌合された状態では、フィルム搬送ユニット9のスリット9sが、必ず全ての直交エッジPE及び2つの傾斜エッジDEと交差するように構成されている。

0045

(焦点調整方法)フィルムスキャナ3のズームレンズユニット32a及びラインセンサ(可視光用センサ33a及び赤外光用センサ34a)の位置や取付け状態の調整方法については、種々の手順が考えられるが、ここでは、説明を単純化するために、ズームレンズユニット32a及び赤外光用センサ34aの位置と取付け状態の調整方法について説明する。

0046

〈1〉主走査方向と副走査方向の双方に対して斜めに延びる傾斜エッジDEを有する焦点調整用治具FCを、フィルム搬送ユニット9の十字状溝9a内に嵌合させる。
〈2〉赤外光用センサ34aによって得られる直交エッジPEと傾斜エッジDEの像を、オシロスコープまたは画像プリント装置IPのモニター7M上に位置と信号強度の関係として表示させる。この時、直交エッジPEと傾斜エッジDEの前記下端の角部が一次元像として撮像される。
〈3〉先ず、直交エッジPEの像がよりシャープ(より先鋭)となるように、すなわち、エッジ位置での信号強度の段差がより明確となるように、ズームレンズユニット32a及び赤外光用センサ34aの少なくとも一方について、位置または取付け状態或いは双方を調整する。この操作によって、焦点調整用治具FCから発し、ズームレンズユニット32aとコールドミラー32bを貫通して赤外光用センサ34aに到る光ビームの内の主走査方向の成分について完全に焦点を合わせることができる。

0047

〈4〉次に、傾斜エッジDEの像がよりシャープとなるように、ズームレンズユニット32a及び赤外光用センサ34aの少なくとも一方について、位置または取付け状態或いは双方を調整する。この「傾斜エッジDEの像がよりシャープとなるように調整する」操作では、焦点調整用治具FCから発し、ズームレンズユニット32aとコールドミラー32bを貫通して赤外光用センサ34aに到る光ビームの内の主走査方向の成分及び副走査方向の成分についてのボケを調整することになり、焦点調整用治具FCから発し、ズームレンズユニット32aとコールドミラー32bを貫通して赤外光用センサ34aに到る光ビームの主走査方向と副走査方向の両方の成分について考慮した焦点の調整が達成される。上記の各工程を順番に実行することにより、主走査方向成分についての結像状態の他に、副走査方向の成分についての結像状態も良好となるように、ズームレンズユニット32a及び赤外光用センサ34aの位置や取りつけ状態を調整することができる。

0048

さらに、上記の直交エッジPE或いは傾斜エッジDEを用いての焦点調整方法では、主走査方向に沿って互いに離間した多数の直交エッジPEの可能な限り全て、及び、2つの傾斜エッジDEの双方について焦点を合わせれば、特に主走査方向に沿った搬送路の全体について焦点調整ができる。この結果、副走査方向に沿った軸芯周りでの揺動方向に関する各ラインセンサ33a,34aの向き(ラインセンサの主走査方向が光軸と厳密に垂直でない一種の「あおり」の方向)も正しく調整でき、ズームレンズユニット32aの軸芯方向を光軸と合致させる調整も可能となる。

0049

尚、傾斜エッジDEを用いれば、光源からラインセンサに向かう光ビームに含まれる副走査方向の成分についても、ラインセンサ上での結像状態を確認することができる理由については、次のような説明が可能である。図5(ロ)は、焦点調整用治具FCの図5(イ)における上側の傾斜エッジDEの拡大図である。ここで、スリット9sを介して光源から入力される光ビームの存在する幅が、2本の破線で挟まれた領域Rによって示されているとして、以下、傾斜エッジDE上の仮想的な3点(点Q+1、点Qo、及び点Q-1)を設定して説明する。副走査方向で焦点が理想的に合っている時は、これら3点のうちの点Qoからの光のみが、受光素子に入射するものとして、3点それぞれの間の間隔を想定する。従って、副走査方向の成分について理想的に焦点調整が行われている時には、一つの点Qoが、ラインセンサの受光素子によって撮像され、点Q-1及びQ+1は撮像されない。しかし、副走査方向の成分についての焦点調整が前記理想よりも僅かに不完全であれば、副走査方向(図5のY方向)に関して僅かに広い範囲の傾斜エッジDEが撮像されてしまう。すなわち、点Q0 の他に、これと副走査方向(図5のY方向)にて点Q0 の前後に隣接する点Q-1及びQ+1までが撮像されてしまう。すなわち、点Q-1或いはQ+1は、点Q0 に対してY方向と同時にX方向(すなわち主走査方向)にもずれた位置にあるので、これらの点Q-1或いはQ+1の像が、主走査方向にて対応する受光素子によって撮像されることになる。副走査方向でのボケの情報が主走査方向に延びるラインセンサの検出情報に反映されるのである。尚、主走査方向でのボケについては、特に説明を要しないので、省略する。

0050

可視光用センサ33aの位置と取付け状態の調整方法も、前述のズームレンズユニット32a及び赤外光用センサ34aについての説明と同様に実施できる。本実施形態における画像プリント装置IPのフィルムスキャナ3では、コールドミラー32bを貫通することなくコールドミラー32bの上面にて反射した可視光のみが、可視光用センサ33aに達するため、コールドミラー32bの貫通時に基づく副走査方向に関する焦点位置のずれは生じないが、ズームレンズユニット32aの光学的特性によって、ズームレンズユニット32aの副走査方向に関する一端側を通過する光線と他端側を通過する光線の間に光路長の差異が考えられる場合には、副走査方向の成分について焦点調整用治具FCを用いて上述の方法と同様の調整を行えば良い。

0051

また、焦点調整用治具FCは前述したように、貫通孔以外は可視光の赤外光も透過しない金属板で形成されているので、同じ一つの焦点調整治具を、可視光用の焦点調整治具としてのみならず、赤外線など用の焦点調整治具として兼用できる。

0052

〔別実施形態〕
<1>上記の実施形態の焦点調整方法では、主走査方向成分に関する調整用としては専ら直交エッジPEの像を用い、傾斜エッジDEの像は、専ら副走査方向成分に関する調整用として用いられた。しかし、傾斜エッジDEの像には既に、主走査方向と副走査方向の双方の成分が含まれている。したがって、直交エッジPEが省略され、傾斜エッジDEのみを備えた焦点調整治具として、傾斜エッジDEが少しでもシャープな像になるように焦点調整を行うことで、主走査方向成分に関する調整と副走査方向成分に関する調整とを同時に行うことも可能である。

0053

<2>傾斜エッジDEが、対応する位置のラインセンサ上に結像されて得られる像に含まれる主走査方向成分と副走査方向成分の割合は、傾斜エッジDEの傾斜角度によって定まる。そこで、種々の傾斜角度の傾斜エッジが主走査方向に沿って並んだ焦点調整治具とすれば、副走査方向成分に関する焦点調整操作と主走査方向成分に関する焦点調整操作の間の重み付けを自由に変更することができる。或いは、互いに傾斜エッジの傾斜角度の異なる数種類の焦点調整治具を用意しておいて、適宜使い分けても良い。

0054

<3>フィルム1の画像を読み取る可視光用センサ33aに関する専用の可視光焦点調整治具としてであれば、写真フィルムの構成材料のような透明な素材に傾斜エッジの画像を銀塩などによって形成したものでも良い。このように銀塩などで形成された傾斜エッジの画像は赤外光を透過し易いので、赤外光用の焦点調整治具としても用いるためには、写真フィルムに所定の厚さの金属蒸着膜を形成すれば良い。

図面の簡単な説明

0055

図1画像プリント装置の概略ブロック構成
図2フォーカス位置変更用透光体の作用を示す略図
図3コールドミラーによって生じる副走査方向における光路長の差を示す略図
図4本発明による焦点調整治具とフィルム搬送路を示す斜視図
図5本発明による焦点調整治具の平面図

--

0056

1写真フィルム
9フィルム搬送ユニット
9a十字状溝
9sスリット
31a光源
32aズームレンズユニット(レンズ)
32b光路分岐手段(コールドミラー)
33a可視光用センサ
34a赤外光用センサ
40ガラス板(フォーカス位置変更用透光体)
FC焦点調整用治具
DE 直交エッジ
PE 傾斜エッジ

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