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技術 塩化第二銅・塩素酸ナトリウム系エッチング液の管理システム

出願人 小林義和
発明者 小林義和
出願日 2000年6月6日 (20年5ヶ月経過) 出願番号 2000-169690
公開日 2001年12月18日 (18年11ヶ月経過) 公開番号 2001-348685
状態 特許登録済
技術分野 エッチングと化学研磨(つや出し)
主要キーワード pH計 イオン式 比重センサ 増巾器 エチャント 液管理装置 エッチングファクタ 補給指示
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2001年12月18日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (7)

課題

塩化第二銅塩素酸ナトリウムエッチング液の実用的な管理システムを提供する。

解決するための手段

塩化第二銅・塩素酸ナトリウム系エッチング液による銅エッチングによって生じる塩化第一銅を、塩素酸ナトリウム及び塩酸を用いて式:

6CuCl + NaClO3 + 6HCl → 6CuCl2 + NaCl + 3H2O

の反応により再生する際に、エッチング液のpHを0.5〜2.5、ORP値を+500mV〜+1200mV、塩素酸ナトリウム濃度を0ないし1モル比重を1.25〜1.45の範囲内に夫々設定することを特徴とする塩化第二銅・塩素酸ナトリウム系エッチング液の管理方法。前記方法は試料測定セルとpHセンサ、ORPセンサ比重センサおよび温度センサを設け、かつこれら各センサからの信号出力を処理する制御とを備えた装置によって実施される

概要

背景

エッチング技術によるプリント回路等の形成には、従来から塩化第二鉄エッチング反応および塩化第二銅エッチング反応を利用する方法が主として用いられている。塩化第二銅による方法は過酸化水素による再生で常にエッチング液を新液の状態に維持することができ管理が容易なため広く用いられているが、エッチングファクタ等の点に改善すべき余地が残されている。

近年塩化第二銅エッチング液の第一銅の再生に塩素酸ナトリウム(NaClO3)を用いる方法が提案され、エッチングファクタの良好な点や液比重が大きく回収処理の容易な点等で注目されている。しかし塩化第二銅・塩素酸ナトリウム系エッチング液(以下クロレートエチャントという)はそのエッチング液としての性状挙動が充分解明されてはおらず実用的な液管理手段が具体的に知られていない。管理項目としてのpH、塩酸濃度、塩素酸ナトリウム濃度、第一、二塩化銅濃度自体については、従来から種々の測定手段が知られているが、これらは実際のクロレートエチャントについては精度や測定時間等の点で必ずしも適確なものではない。またクロレートエチャントに関しては作業中に極めて危険な二酸化塩素塩素ガスが発生するおそれがあるため、特にpHについてはリアルタイムでの厳重な管理が必要である。

本発明の課題はクロレートエチャントの管理方法について前記各項目総合的管理することのできる液管理方法および比較的簡単な構成によってこの方法を実施することのできる装置を提供することにある。

概要

塩化第二銅・塩素酸ナトリウム系エッチング液の実用的な管理システムを提供する。

塩化第二銅・塩素酸ナトリウム系エッチング液による銅エッチングによって生じる塩化第一銅を、塩素酸ナトリウム及び塩酸を用いて式:

6CuCl + NaClO3 + 6HCl → 6CuCl2 + NaCl + 3H2O

の反応により再生する際に、エッチング液のpHを0.5〜2.5、ORP値を+500mV〜+1200mV、塩素酸ナトリウム濃度を0ないし1モル比重を1.25〜1.45の範囲内に夫々設定することを特徴とする塩化第二銅・塩素酸ナトリウム系エッチング液の管理方法。前記方法は試料測定セルとpHセンサ、ORPセンサ比重センサおよび温度センサを設け、かつこれら各センサからの信号出力を処理する制御とを備えた装置によって実施される

目的

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
0件

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請求項1

塩化第二銅塩素酸ナトリウムエッチング液による銅エッチングによって生じる塩化第一銅を、塩素酸ナトリウム及び塩酸を用いて式:6CuCl + NaClO3 + 6HCl → 6CuCl2 + NaCl + 3H2Oの反応により再生する際に、エッチング液のpHを0.5〜2.5、ORP値を+500mV〜+1200mV、塩素酸ナトリウム濃度を0ないし1モル比重を1.25〜1.45の範囲内に夫々設定することを特徴とする塩化第二銅・塩素酸ナトリウム系エッチング液の管理方法

請求項2

塩化第二銅・塩素酸ナトリウム系エッチング液による銅エッチングによって生じる塩化第一銅を、塩素酸ナトリウム及び塩酸を用いて式:6CuCl + NaClO3 + 6HCl → 6CuCl2 + NaCl + 3H2Oの反応により再生するために、pHセンサ、ORPセンサ比重センサおよび温度センサを備えたエッチング液の測定セルと、前記各センサからの出力信号の処理部および処理結果に応じて補給信号等を発生する補給指示部とを備えた制御装置を有することを特徴とする塩化第二銅・塩素酸ナトリウム系エッチング液の管理装置

請求項3

前記塩素酸ナトリウムの濃度の滴定分析装置をさらに有する請求項2記載の塩化第二銅・塩素酸ナトリウム系エッチング液管理装置

技術分野

0001

本発明は塩化第二銅塩素酸ナトリウムエッチング液の管理システム係り、塩化第二銅による銅のエッチングによって生じる第一銅を塩素酸トリム塩酸によって再生する際の前記エッチング液の管理方法および装置に関する。

背景技術

0002

エッチング技術によるプリント回路等の形成には、従来から塩化第二鉄エッチング反応および塩化第二銅エッチング反応を利用する方法が主として用いられている。塩化第二銅による方法は過酸化水素による再生で常にエッチング液を新液の状態に維持することができ管理が容易なため広く用いられているが、エッチングファクタ等の点に改善すべき余地が残されている。

0003

近年塩化第二銅エッチング液の第一銅の再生に塩素酸ナトリウム(NaClO3)を用いる方法が提案され、エッチングファクタの良好な点や液比重が大きく回収処理の容易な点等で注目されている。しかし塩化第二銅・塩素酸ナトリウム系エッチング液(以下クロレートエチャントという)はそのエッチング液としての性状挙動が充分解明されてはおらず実用的な液管理手段が具体的に知られていない。管理項目としてのpH、塩酸濃度、塩素酸ナトリウム濃度、第一、二塩化銅濃度自体については、従来から種々の測定手段が知られているが、これらは実際のクロレートエチャントについては精度や測定時間等の点で必ずしも適確なものではない。またクロレートエチャントに関しては作業中に極めて危険な二酸化塩素塩素ガスが発生するおそれがあるため、特にpHについてはリアルタイムでの厳重な管理が必要である。

0004

本発明の課題はクロレートエチャントの管理方法について前記各項目総合的管理することのできる液管理方法および比較的簡単な構成によってこの方法を実施することのできる装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

0005

前記本発明の課題は塩化第二銅・塩素酸ナトリウム系エッチング液による銅エッチングによって生じる塩化第一銅を、塩素酸ナトリウム及び塩酸を用いて式:
6CuCl + NaClO3 + 6HCl → 6CuCl2 + NaCl + 3H2O
の反応により再生する際に、エッチング液のpHを0.5〜2.5、ORP値を+500mV〜+1200mV、塩素酸ナトリウム濃度を0〜1モル比重を1.25〜1.45の範囲内に夫々設定することを特徴とする塩化第二銅・塩素酸ナトリウム系エッチング液の管理方法によって達成される。

0006

前記塩化第二銅・塩素酸ナトリウム系エッチング液の管理方法は塩化第二銅・塩素酸ナトリウム系エッチング液による銅エッチングによって生じる塩化第一銅を、塩素酸ナトリウム及び塩酸を用いて
6CuCl + NaClO3 + 6HCl → 6CuCl2 + NaCl + 3H2O
の反応により再生するために、pHセンサ、ORPセンサ比重センサおよび温度センサを備えたエッチング測定セルと、前記各センサからの出力信号の処理部および処理結果に応じて補給信号を発生する補給指示部とを備えた制御装置を有することを特徴とする塩化第二銅・塩素酸ナトリウム系エッチング液の管理装置によって実施することができる。

0007

ー従来のエッチング法
銅のエッチング法には前記のように塩化第二鉄溶液および塩化第二銅溶液が主として用いられている。

0008

ー塩化第二鉄エッチング反応ー
塩化第二鉄エッチング液による銅のエッチング反応は下記のとおりである。
2FeCl3 + Cu → 2FeCl2 + CuCl2
2Fe3+ + Cu0 → 2Fe2+ + Cu2+ (イオン式

0009

エッチングによってたとえば基材上に設けた銅箔がFe3+で酸化されてCu+となりさらに周辺にあるFe3+で酸化されてCu2+となってエッチング液中に溶解する。銅箔を酸化したFe3+は、Fe2+にる。エッチングの結果として、液中にCu2+、Fe2+が生じ、Cu2+は銅箔のエッチングを有するが、Fe2+は銅箔のエッチング能を有しない。塩化第二鉄による銅箔エッチング反応は外部から塩素イオン補給を必要とせず、比較的高いpHでエッチングが行われ、生成したFe2+は空気中の酸素によって酸化される。
4FeCl2 + O2 + 4HCl → 4FeCl3 + 2H2O

0010

この反応で塩酸が消費されてpHが上昇し、水酸化鉄スラッジが発生する。このため、pH上昇を防ぐことを主目的として塩素イオンを含んだ酸(塩酸)が必要となるので、ある程度塩酸が存在する状態(0.2〜1%)でエッチングが行われる。

0011

ー塩化第二銅エッチング反応ー
塩化第二銅エッチングは下記の反応式により進行する。
CuCl2 + Cu → 2CuCl
Cu2+ + Cu0 → 2Cu+ (イオン式)

0012

すなわち基材上の銅箔はCu2+によって酸化されてCu+になり、周辺にある大量の塩素イオンによって第一銅錯塩として液中に溶解する。生成したCu+には銅のエッチングはないが、このCu+は酸化剤で容易にCu2+に再生することができる。一般に酸化剤としては過酸化水素が使われ、次のように第一銅から第二銅への酸化が行われる。
2CuCl + H2O2 + 2HCl → 2CuCl2 + 2H2O

0013

前記反応式が示すように、過酸化水素によるCu+の酸化では塩酸を必要とし、塩酸を補充しないで再生を行うと、エッチング液のpHが上昇し、過酸化水素のCu+に対する酸化反応は成り立たず、加えた過酸化水素はCu+に触れた瞬間に自己分解を起こしてしまう。したがって、過酸化水素による再生では、塩酸濃度2〜4モルと高くして十分な量の塩素イオンと低いpHが確保される。エッチング液に過酸化水素が過剰に入ると過酸化水素は自己分解を起こす。

0014

ークロレートエッチャントにおける再生反応
塩化第二銅・塩素酸ナトリウム系エッチング液によるエッチング反応自体は塩化第二銅エッチング液による前記反応式で表され、こゝで生成したCu+は塩素酸ナトリウム溶液を加えることによって次式の反応により再生される。
6CuCl + NaClO3 + 6HCl → 6CuCl2 + NaCl + 3H2O

0015

この反応は過酸化水素による再生と同じく塩酸(塩素イオン)を必要とする。過酸化水素による再生は副生成物として水を生じるが、クロレートエッチャントでは塩化ナトリウム食塩)が生じる。塩化第二銅・塩素酸ナトリウム系エッチング液における再生管理では、Cu+(還元剤)が無い状態で、塩酸濃度が高い液(pHが約0.5以下や塩酸が2〜3Mある従来の塩化第二銅エッチング液)に塩素酸ナトリウムが投入された場合、塩素酸ナトリウムは塩酸と直接反応して、危険な二酸化塩素(Chlorine Dioxide)と塩素ガス(Chlorine gas)が発生する。
2NaClO3 + 4HCl → 2ClO2 + Cl2 + 2NaCl + 2H2O

0016

二酸化塩素は水に易溶であるが実際の塩化第二銅・塩素酸ナトリウム系エッチング液による工程条件下ではほとんどのものが気体として放出される。二酸化塩素ガスおよび塩素ガスの相対蒸気密度は夫々2.3および2.5と空気より重く、過酸化水素とは異なって、人命に直接関わる可能性があるため厳重で迅速な管理が必要となる。

0017

ーpH管理ー
塩酸は前記のように再生反応で必要であると共に二酸化塩素、塩素ガス発生の要因となる。すなわち、pHが高いと再生反応は進まず、pHが低いと二酸化塩素、塩素ガスが発生する。すなわち、塩酸濃度が非常に低い状態で再生反応が起きると塩酸は急激に消費されてpHは直ちに上昇し、約pH3以上では水酸化銅が発生しエッチングできなくなる。一方pH値が1.3以下では前記のようにNaOCl3とHClとの反応で二酸化塩素を生じるおそれがある。このようにクロレートエッチャントではpHは最も重要な管理項目である。そのため、リアルタイムでの正確なpHコントロール(塩酸濃度管理)が必要であり、適切なpH値は1.3〜1.5の範囲である。

0018

クロレートエチャントによるエッチングにおいても、従来の塩化第二銅エッチングの場合の過酸化水素と同様に酸化剤としての塩素酸ナトリウムによって、エッチングで生じたCu+をCu2+に酸化するが、この場合に必要な量だけの塩素酸ナトリウムを補給する方法(当量管理法)と常に一定過剰の塩素酸ナトリウムを存在させてエッチングする方法(過剰管理法)とがある。

0019

前者は従来から提案されている塩化第二銅・塩化ナトリウム(塩化カリウム)系エッチング液に他ならず、この場合でもpHを高く(塩酸濃度を低く)維持すれば高比重(銅を大量に溶かせる)の液が得られる。

0020

後者では、エッチングで生じた銅箔表面に留まっているCu+をクロレートエッチャントで剥ぎ取ることができ、これは塩化第二鉄エッチングで銅表面に留まっているCu+をFe3+が剥ぎ取るのと同じである。ある程度クロレートエッチャントが過剰に入ってはじめてこの液の特徴が発揮される。異なる点は、塩化第二鉄エッチングでは剥ぎ取ると、Fe3+はFe2+になり、クロレートエッチャントエッチングでは剥ぎ取ると食塩ができることである。

0021

ー塩化第一銅・第二銅濃度の管理ー
エッチング液中の塩化第二銅・第二銅の濃度測定としてには一般的には光学的濃度による方法やORP計による酸化/還元電極による測定法等が考えられる。図1にクロレートエッチャントのスペクトルを示す。

0022

図1は塩化第二銅3M、塩酸0.1Mのクロレートエッチャントの波長1100〜200nm(赤外光から紫外光)のスペクトルである。520nm付近に光をよく通す谷(Valley)があり緑色に見える波長である。通常の測定(光源に5〜50Wのランプを使用した場合)では約400nm以下、約700nm以上の吸収は飽和してしまい、スペクトルの変化をみることはできないため、一般的な光学技術では谷の変化をみることになる。Cu+が生成するとこの谷は浅くなり、520nm付近の吸収が大きくなって液が黒味を帯びる。この現象に基いてCu+の濃度を測定することはできるが、Cu2+濃度、塩酸濃度、ClO3濃度の情報は全く得られない。

0023

光源を図1の場合より1000倍位強くして、測定したスペクトルを図2に示す。強力な光源を使用すると前記520nmの谷の他に約830nmに山(Peak)が認められる。これはCu2+の吸収で、この波長の吸収度合い(高さ)からCu2+濃度の測定が可能となる。このような光学的測定方法で第一銅濃度、第二銅濃度の測定が可能になるが、第二銅濃度は正確に把握する必要はなく、その管理には比重管理(全体の液密度)でも充分である。又、第一銅は本来ClO3が過剰に有れば存在することはなく、また酸化剤の制御が目的であれば、ORP計や2電極又は3電極ポテンショスタット装置(定電位電解法)を用いればよいので特に光学的測定法を導入する意義はない。

0024

塩素酸ナトリウム1Mのスペクトルを図3に示す。図に示すように約300nm以下のみに吸収が有るが、この領域では図1図2に示す通り、他物質の方が圧倒的に吸収が大きく、NaClO3によるの吸収は隠れてしまうため測定する意味がない。多くの物質は300nm以下に大きな吸収があり、この吸収が塩素酸ナトリウム特有であるとはいえない。したがって、一般的な光学測定では、第一銅濃度が求められるだけで光学測定を用いる大きなメリットはない。特に、過剰管理法では第一銅が検出された時点(塩素酸ナトリウムの不足状態)で酸化剤を補給するのではリアルタイムの管理にならない。

0025

ー塩酸濃度の管理ー
前記のように、塩酸濃度が高いと二酸化塩素、塩素ガスが発生し、塩酸濃度が低いと酸化反応は完結しない。塩酸濃度を非常に低く保つと、再生反応で直ちに塩酸不足状態が起こるのでリアルタイムに塩酸を補給しなければならない。塩酸濃度を測定する手段としては、滴定分析電導度、pHコントローラ等が考えられるが、滴定分析は正確であっても分析結果が出るまでに時間を要し迅速な補給が不可能である。電導度計の使用は塩酸濃度が非常に低いために適していない。塩化第二銅エッチング液で電導度計を塩酸センサーとして使用可能なのは塩酸濃度が2〜4Mと高く、また塩化第二銅の電導度より塩酸の電導度の方が遙かに高いためである。クロレートエッチャントは、塩酸がほとんど存在しない状態で使うので、電導度は全体のイオンの量を計ることとなり、測定結果は比重にほぼ比例してしまう。したがって塩酸濃度はpH計で管理するのが最も実用的であり、この場合には測定値温度補償が必要となる。またpH計では電極寿命の問題があり、エッチャントの汚染による比較電極劣化を防ぐため、ダブルジャンクション構造内部液が多量に入る構造が要求される。

0026

ー比重管理ー
クロレートエチャントでは塩酸濃度が低いため大量の銅を溶解する事ができ、エッチング液は1.4以上の高比重となりエッチング槽内の液料が減少するのでエッチング液の回収処理等において利点がある。一方全体のイオン量が増加(比重が上がる)すると、必ず飽和が生じ結晶が発生するので飽和状態監視する上でも比重管理が必要となる。比重の設定範囲は1.25〜1.45とすることが好ましい。

0027

ー酸化剤(塩素酸ナトリウム)の管理ー
クロレートエチャントで生成したCu+を酸化するだけの量の酸化剤を補給する方法(当量管理法)では、ORP計によって塩素酸ナトリウムの補給量を制御することができる。一方常に酸化剤(塩素酸ナトリウム)を一定過剰量で存在させる過剰液管理法ではCu+(還元剤)は存在せず、Cu2+も酸化剤、ClO3も酸化剤で全てが酸化剤であるため、Cu2+とClO3の酸化還元電位の差こそあれ、ORP計の指示値に基いて酸化剤(塩素酸ナトリウム)を制御することは不可能になる。さらにH+の量(pH)によってもORPは大きな影響を受けるので、Cu+を酸化するまでは正しく動作するがそれ以降(Cu+がCu2+になり、さらに過剰に酸化剤が投入された場合)指示値は信頼性がない。したがって、この場合のClO3の濃度測定は滴定分析かイオンクロマトしかなく、後者はプロセス中で使用するのは困難なため、滴定方式を用いることになる。ClO3は第一鉄イオンと特有の反応をするので、この方法で滴定分析しClO3濃度を一定に管理する。塩素酸ナトリウムの範囲は0〜1モルとすることが好ましい。

0028

ークロレートエッチャント管理装置ー
図5は塩素酸ナトリウム当量液管理装置おけるフロー図である。この装置は図5に示すように夫々が増巾器と接続されたpHセンサ、ORPセンサ、比重センサおよび温度センサを有する試料の測定セル(図示せず)と、前記各センサの増巾器からの信号をマルチプレクサおよびA/D変換器を介して入力されるCPUを有する制御装置からなる。

0029

制御装置はCPUで入力信号を処理し、夫々のセンサ信号所定レベルにしたがって、補給信号/警報を出力部から出力する。たとえばpH信号に関してはpHを1.3〜1.5に保つ様に塩酸補給信号が出力され、pHが一定以下の場合、警報を出力し薬液補給を停止する。当量液管理の場合は、ORPセンサ信号により塩素酸ナトリウム再生液の補給信号を出力し、ORP値が一定値以上になると警報を出力し薬液補給を停止する。また比重センサーでは比重が一定値(1.43)以上になると、水補給信号を出力し比重を低下させる。温度センサの示す温度が一定値以下の場合、薬液補給はしない。pH、OPRセンサーの各センサーの内部液が不足した場合、警報を出力する。

0030

尚塩素酸ナトリウム過剰液管理装置の場合には、図5のフロー図に加えて測定セル側に塩素酸ナトリウム過剰量制御のための滴定分析セルが設けられ不足分を自動的に補給する。この場合前記ORPセンサは二酸化塩素や塩素ガス発生の検知器として用いることができる。

0031

図6は過剰液管理装置に前記塩素酸ナトリウムの分析装置組合せた構成を示す。エッチング槽からの試料液ポンプを介して注入される分析セルには、過マンガン酸カリウム滴定液モール塩および希硫酸が夫々導入されるようになされており、その他の測定手段としてのpHセンサ、ORPセンサ、温度センサ等がこの分析セルに設けられている。分析セルからの各センサの信号出力は制御装置のCPUに入力され、信号処理の結果にしたがって、たとえば塩素酸ナトリウム補給信号が出力されて適量の酸化剤がエッチャーに補給される。

0032

エッチングによりCu+が生成すると、ORP計によって検出が行われて補給信号が出力されそれに見合う分だけ塩素酸ナトリウムが加えられる。このとき塩酸を加えなければ、再生反応により塩酸は消費され濃度は下がって行き、水を加えなければ比重が上昇して行く。そして、pHが約1.3〜1.5になるまでは、塩素酸ナトリウムの添加のみを行い、又、比重が1.43を越えた場合は、水を加える。pHが約1.5まで上昇した時点で、pH1.3〜1.5を保つように塩酸の自動供給を開始する。このままの管理を続ければ、塩素酸ナトリウム当量エッチング液となる。

0033

塩素酸ナトリウム過剰量管理の場合には、図6に示す塩素酸ナトリウム分析計で制御を行う。塩素酸ナトリウム定量の滴定分析方法では、分析セル内に注入した一定量の試料に対して、濃度の既知のモール塩(硫酸第一鉄アンモニウム溶液)を加えて一定時間加熱反応させ、残量のモール塩に希硫酸を加え硫酸酸性として過マンガン酸カリウム標準液で滴定して定量する。

0034

エッチレートの比較ー
他のエッチング液とのエッチレートの比較を図4に示す。
図中:
1.比重1.40塩化第二銅エッチング液(塩酸0.5M、第二銅3.5M)
2.塩化第二銅・塩素酸ナトリウムエッチャント(塩酸0.1M、第二銅3M、塩素酸ナトリウム0.5M)
3.比重1.25塩化第二銅エッチャント(従来の塩化第二銅エッチング液)
4.38ボーメ塩化第二鉄エッチャント(新液)

発明の効果

0035

以上のように本発明によれば塩化第二銅・塩素酸ナトリウム系エッチング液の管理において、エッチング液のpH値、ORP計指示値、比重、温度を夫々所定範囲管理制御することにより、塩化第二銅・塩素酸ナトリウム系エッチング液の特性を充分に生かした実質的なエッチングが可能となり、かつpHセンサ、ORPセンサ、比重センサおよび温度センサを組合せた簡単な構成の装置によってこの管理を適確に実施することができる。

図面の簡単な説明

0036

図1塩素酸ナトリウムエッチャントのスペクトル図である。
図2より強力な光源を用いた塩素酸ナトリウムエッチャントのスペクトル図である。
図3塩素酸ナトリウム1M溶液のスペクトル図である。
図4各エッチング液間でのエッチレートの比較図である。
図5塩化第二銅・塩素酸ナトリウム系エッチング液の管理装置のフロー図である。
図6塩化第二銅・塩素酸ナトリウム系エッチング液の過剰液管理装置の概要を示す図である。

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