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技術 アントシアニン系色素の精製方法

出願人 三菱化学株式会社
発明者 得丸出細川文夫安部修一石川誠
出願日 2000年6月7日 (20年6ヶ月経過) 出願番号 2000-170390
公開日 2001年12月18日 (19年0ヶ月経過) 公開番号 2001-348507
状態 拒絶査定
技術分野 食品の着色及び栄養改善 染料
主要キーワード ガス相成分 多孔質吸 弱酸性水溶液 赤ダイコン色素 カラム通過液 イオウ成分 ジメチルトリスルフィド 膜処理前
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この項目の情報は公開日時点(2001年12月18日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

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課題

赤ダイコンから得られるアントシアニン系色素溶液中に含まれる臭気成分の除去及び戻り臭の抑制。

解決手段

赤ダイコンから得られるアントシアニン系色素溶液を、RO膜又はUF膜を用いて濾過することを特徴とするアントシアニン系色素の精製方法

概要

背景

従来、UF膜限外濾過膜)又はRO膜逆浸透膜)を利用したアントシアニン系色素精製方法が提案されている。例えば、特開昭52−21032号公報には、ブドウから抽出されたアントシアニン系色素を限外濾過工程と逆浸透工程との組み合わせにより処理している。また、特開昭59−223756号公報では、紫トウモロコシ、赤キャベツベリー類又はブドウ果皮等のアントシアニン系色素を、カチオン性又は吸着性樹脂と限外濾過膜を用いて処理している。しかしながら、赤ダイコン特有臭気成分であるスルフィド類等の除去については何ら記載も示唆もされていない。

赤ダイコンから抽出されるアントシアニン系色素は、上記したように他の植物からの赤色素よりも有用であるが、一方で、ダイコン特有の臭いが移り香等となったり、戻り臭がある等の問題があり、これまで多用されることはなかった。

概要

赤ダイコンから得られるアントシアニン系色素溶液中に含まれる臭気成分の除去及び戻り臭の抑制。

赤ダイコンから得られるアントシアニン系色素溶液を、RO膜又はUF膜を用いて濾過することを特徴とするアントシアニン系色素の精製方法。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

赤ダイコン類から得られるアントシアニン系色素溶液を、RO膜又はUF膜を用いて濾過することを特徴とするアントシアニン系色素の精製方法

請求項2

請求項1に記載の濾過を行ったアントシアニン系色素溶液を合成吸着樹脂接液することを特徴とするアントシアニン系色素の精製方法。

請求項3

赤ダイコン類から得られるアントシアニン系色素溶液を合成吸着樹脂と接液し、その後請求項1に記載の濾過を行うことを特徴とするアントシアニン系色素の精製方法。

技術分野

0001

本発明は、アントシアニン系色素精製方法に関し、更に詳しくは、赤ダイコン色素抽出液等の臭気成分を含むアントシアニン系色素溶液より臭気成分を除去するアントシアニン系色素の精製方法に関する。

0002

赤ダイコン色素等の天然のアントシアニン系色素は、食品添加物カラーインク等の色素医薬品や化粧品への着色料等として有用な物質である。

0003

赤ダイコンの色素はアントシアニン系色素の中のペラルゴニジン色素であり、酸性下で安定な性質を示し、他の植物からの赤色素よりも鮮明な赤を出すことで特に有用である。

背景技術

0004

従来、UF膜限外濾過膜)又はRO膜逆浸透膜)を利用したアントシアニン系色素の精製方法が提案されている。例えば、特開昭52−21032号公報には、ブドウから抽出されたアントシアニン系色素を限外濾過工程と逆浸透工程との組み合わせにより処理している。また、特開昭59−223756号公報では、紫トウモロコシ、赤キャベツベリー類又はブドウ果皮等のアントシアニン系色素を、カチオン性又は吸着性樹脂と限外濾過膜を用いて処理している。しかしながら、赤ダイコン特有の臭気成分であるスルフィド類等の除去については何ら記載も示唆もされていない。

0005

赤ダイコンから抽出されるアントシアニン系色素は、上記したように他の植物からの赤色素よりも有用であるが、一方で、ダイコン特有の臭いが移り香等となったり、戻り臭がある等の問題があり、これまで多用されることはなかった。

発明が解決しようとする課題

0006

本発明の課題は、赤ダイコン類から得られるアントシアニン系色素溶液中に含まれる臭気成分の除去及び戻り臭の抑制である。

課題を解決するための手段

0007

本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、先ず、赤ダイコン色素水溶液の微量臭気成分は、ヘッドスペース法で該赤ダイコン抽出液のガス相成分濃縮させた特殊GC分析法/臭いピーク確認GC法/GC−MS法等により、ジメチルジスルフィドジメチルトリスルフィド等のCH3−(S)n−CH3(式中n=2〜6)で表されるテトラペンタヘキサ体等のスルフィド類であることを見出した。

0008

次に、本発明者らは、赤ダイコン色素と臭気成分との分子量の違いを利用し、RO膜又はUF膜処理を施すことにより、臭気が軽減された赤ダイコン色素溶液を得ることができることを見出した。更に、上記膜処理により、戻り臭の原因の1つと考えられる低分子量の含イオウ成分(以下、含S成分と称す)をも低減させ、戻り臭も防止できることを見出し、本発明を完成するに至った。

0009

すなわち、本発明の要旨は、赤ダイコン類から得られるアントシアニン系色素溶液を、RO膜又はUF膜を用いて濾過することを特徴とするアントシアニン系色素の精製方法にある。

発明を実施するための最良の形態

0010

本発明で用いることができるアントシアニン系色素水溶液は、臭気成分としてのスルフィド類と天然のアントシアニン系色素を含む赤ダイコン類から得られたものである。具体的には、例えば、赤ダイコン、赤カブ等の抽出液が挙げられる。これらの中でも赤ダイコンが好ましい。

0011

アントシアニン系色素水溶液は、例えば上記植物を色素が抽出可能な程度に裁断し、適量の水を加えて浸漬し、所望により攪拌して該植物に含まれる色素成分を抽出し、濾過することにより得られる。この場合、水溶液のpHを酸性側に保持して抽出することが望ましい。抽出液のpHは、通常7以下であり、4以下が好ましく、約1〜4の範囲がより好ましい。pHの調整に用いられる酸としては、例えば、クエン酸酒石酸リンゴ酸酢酸などの有機酸あるいは塩酸硫酸リン酸などの無機酸を挙げることができる。

0012

かくして得られる抽出液は、アントシアニン系色素成分と臭気成分としてのスルフィド類を含んでいる。

0013

次に、上記臭気成分と色素成分を含む水溶液をRO膜又はUF膜で処理し、臭気成分及び低分子量含S成分の除去を行う。膜処理の方法としては、例えば、色素溶液クロスフロー方式濾過処理し、臭気成分を含むろ液を連続的に抜き出しながら、色素溶液に抜けた濾液見合いの水又は弱酸性水溶液を連続的に添加していき、最終的な濾液の抜き出し量と水又は弱酸性水溶液の添加量が色素溶液の1〜10倍量になるまで濾過処理を行う方法が挙げられる。

0014

使用するRO膜としては、通常、食塩阻止率10〜70%の比較的ルーズなRO膜が用いられ、その具体例としては、日東電工NTR−7410、NTR−7430、NTR−7450等が挙げられる。使用するUF膜としては通常、分画分子量6000以下の比較的分画分子量の小さいUF膜が用いられ、その具体例としては、旭化成製SEP−0013、SAP−0013、SIP−0013等が挙げられる。弱酸性水溶液としては、上述した有機酸又は無機酸の水溶液が挙げられる。本膜処理により、臭気の軽減された色素溶液を得ることが出来る。

0015

本発明で用いるアントシアニン系色素水溶液は、上記したごとくRO膜又はUF膜で処理されることにより精製されるが、膜処理前又は後に合成吸着樹脂処理に供することが望ましい。合成吸着樹脂処理の方法としては、例えば、合成吸着樹脂カラムに色素成分と臭気成分を含む色素溶液を通液し、先ず該樹脂に臭気成分と色素成分の両方を吸着させ、先に破過して出て来る色素成分を含む通過液から回収を開始し、後から破過して出てくる臭気成分を含む通過液までの間の色素液を回収する方法が挙げられる。

0016

本発明で用いる合成吸着樹脂としては、スチレンジビニルベン共重合体系樹脂又はアクリルエステル共重合体系樹脂等の網目分子構造を持つ無極性多孔質吸着樹脂が好ましい。その具体例としては、ダイアイオンHP−20、HP−50、SP−206、SP−825(以上、三菱化学社製);アンバーライトXAD−2、XAD−4、XAD−7、XAD−8(以上、ロームアンドハース社製)等が挙げられる。

0017

また通液は、臭気成分と色素成分を含む水溶液に引き続いて、これらの成分を含まない水溶媒で行っても良い。通液に用いる水溶媒のpHは4以下が好ましく、約1〜4の範囲がより好ましい。pHの調整に用いられる酸は前記したものが用いられる。

0018

液の通過速度は特に限定されないが、流量が多いと装置当たりの処理量が確保できるが、流水乱れとか吸着帯長が長くなる等が起こるので限界があり、速度を落とすほど吸着は良くなるが、逆に単位時間当たりの処理量が低下する。従って、通液速度は通常SV=0.1〜10が適当である。

0019

色素成分の破過が始まるまでの通液量はベッドボリューム(以下、これを「BV」と称することがある)の3〜4倍(3〜4BV)程度であり、回収の開始は、通常1〜10BV、好ましくは2〜6BVの通液後から行なえばよい。

0020

また、色素成分が樹脂に吸着している間は、通過液は透明であり、色素成分が破過し始めると赤色に変化するので、通過液の吸光度チェックして回収開始点を決めるのが好ましい。回収の終点は、上記のとおり臭気成分の破過点をベッドボリュームで予め確認しておいて判断してもよいし、人間が臭いを嗅いでも十分に判断が可能であり、ヘッドスペースGC法を用いる気相サンプルのスルフィド類の分析によっても判断できる。本樹脂処理により、ほとんど臭いのない色素溶液が得られる。

0021

上記膜処理により、臭いが少なくかつ戻り臭の少ない色素溶液が得られる。さらに、膜処理と樹脂処理を組み合わせることにより、ほとんど無臭で、かつ戻り臭の少ない色素液を得ることができる。なお、膜処理と樹脂処理の順序処理回数並びに膜及び樹脂種類の組み合わせについては、特に限定されない。

0022

かくして得られる色素溶液は、それ自体既知通常用いられる方法により濃縮溶液とすることもできる。

0023

以下に実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。

0024

実施例1
赤ダイコン1Kgを適当な大きさに裁断し、大型抽出器にて、クエン酸1%の水溶液5リットル仕込み常温下で8時間程で抽出し3回繰り返す。該抽出液を分離回収集液したものを加熱減圧濃縮器を用いて、水分を蒸発除去濃縮した液を樹脂接液させる為の赤ダイコン色素抽出液を製造した。該液の一部分を孔径1.6μmのガラス繊維ろ紙でろ過後、赤ダイコン色素原液として以下に述べるテストに供した。なお該赤ダイコン色素原液の512nmにおける吸光度(A512値)は290であった。

0025

上記赤ダイコン色素原液500mLを、日東電工製RO膜NTR−7430を用いてクロスフロー方式でろ過処理し、臭気成分を含むろ液を連続的に抜き出しながら、色素原液に抜けたろ液見合いの0.1%クエン酸水溶液を連続的に添加していき、最終的なろ液の抜き出し量と添加クエン酸水溶液量が1.5Lなるまでろ過処理を行い、500mLの赤ダイコンRO膜処理液を得た。該処理液のA512値は265であった。該処理液をヘッドスペースGCにてスルフィド類を分析すると同時に、官能試験により臭気の評価を行った。その結果を表1に示した。更に、該処理液を冷蔵庫(約4℃)で1ヶ月間保存し、その後ヘッドスペースGCにてスルフィド類を分析すると同時に、官能試験により臭気の評価を行った。その結果を表2に示した。

0026

実施例2
実施例1と同様の方法にて、500mLの赤ダイコンRO膜処理液を得、該処理液を、径12.5mmφのガラス製カラムにつめた20cm3の合成吸着樹脂ダイアイオンHP20(三菱化学社製)をSV=3の流速で通過させ、BV=5からカラム通過液を回収し始めて、樹脂通過液410mLを得た。該処理液のA512値は260であった。該処理液をヘッドスペースGCにてスルフィド類を分析すると同時に、官能試験により臭気の評価を行った。その結果を表1に示した。更に、該処理液を冷蔵庫(約4℃)で1ヶ月間保存し、その後ヘッドスペースGCにてスルフィド類を分析すると同時に、官能試験により臭気の評価を行った。その結果を表2に示した。

0027

実施例3
600mLの赤ダイコン色素原液を径12.5mmφのガラス製カラムにつめた20cm3の合成吸着樹脂ダイアイオンHP20(三菱化学社製)をSV=3の流速で通過させ、BV=3からカラム通過液を回収し始めて、樹脂通過液500mLを得た。該色素処理液を、旭化成製UF膜SEP−0013を用いてクロスフロー方式でろ過処理し、ろ液を連続的に抜き出しながら、色素処理液に抜けたろ液見合いの1%クエン酸水溶液を連続的に添加していき、最終的なろ液の抜き出し量と添加クエン酸水溶液量が1.5Lになるまでろ過処理を行い、480mLの赤ダイコンUF膜処理液を得た。該処理液のA512値は125であった。該処理液をヘッドスペースGCにてスルフィド類を分析すると同時に、官能試験により臭気の評価を行った。その結果を表1に示した。更に、該処理液を冷蔵庫(約4℃)で1ヶ月間保存し、その後ヘッドスペースGCにてスルフィド類を分析すると同時に、官能試験により臭気の評価を行った。その結果を表2に示した。

0028

比較例1
600mLの赤ダイコン色素原液を径12.5mmφのガラス製カラムにつめた20cm3の合成吸着樹脂ダイアイオンHP20(三菱化学社製)をSV=3の流速で通過させ、BV=3からカラム通過液を回収し始めて、樹脂通過液500mLを得た。該処理液のA512値は280であった。該処理液をヘッドスペースGCにてスルフィド類を分析すると同時に、官能試験により臭気の評価を行った。その結果を表1に示した。更に、該処理液を冷蔵庫(約4℃)で1ヶ月間保存し、その後ヘッドスペースGCにてスルフィド類を分析すると同時に、官能試験により臭気の評価を行った。その結果を表2に示した。

0029

A512スルフィト相対値官能評価
赤タ゛イコン色素原液 290 1.0 ++++
実施例1 265 0.2 +
実施例2 260 0.04 −
実施例3 125 0.02 −
比較例 280 0.1 +
−:臭いなし +〜++++:+が多いほど臭いが強い

0030

スルフィト゛相対値官能評価
赤タ゛イコン色素原液 1.0 ++++
実施例1 0.3 ++
実施例2 0.2 +
実施例3 0.2 +
比較例 0.7 +++
−:臭いなし +〜++++:+が多いほど臭いが強い

0031

本発明によれば、臭気成分としてスルフィド類を含むアントシアニン系色素溶液をRO処理又はUF膜処理に供することにより、臭気が低減されかつ戻り臭の少ない色素溶液を得ることが可能となる。更に、RO膜処理又はUF膜処理と合成吸着樹脂処理とを組み合わせた精製処理を行うことにより、上記した効果があがる。

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