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技術 ヒーティングカート用のトレイ

出願人 昭和飛行機工業株式会社
発明者 原島正徳
出願日 2000年6月12日 (20年8ヶ月経過) 出願番号 2000-174895
公開日 2001年12月18日 (19年2ヶ月経過) 公開番号 2001-346635
状態 特許登録済
技術分野 テーブル、机、サービス用ワゴン 食品、食器の加温、保温装置;台所用容器・台
主要キーワード 介装状態 ヒーターパッド 発熱プレート パンタグラフ構造 断熱材製 熱均一性 トレイ受け コーナー型
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2001年12月18日)のものです。
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図面 (7)

課題

第1に、部品点数が削減される等、材料コストが低減されると共に、製造に際し、組立て加工が簡単容易化され時間も短縮される等、製造コストも低減され、更に重量も軽量化され、もってコスト面や重量面に優れた、ヒーティングカート用のトレイを提案する。第2に、製造に際し、接着シーリング材硬化するまで固定しておく工程が不要化され、その分、設備コストスペースがかからず、組立て加工が簡単容易化され時間も短縮されると共に、取付け固定強度も向上する、ヒーティングカート用のトレイを提案する。

解決手段

第1に、このトレイ9では、ヒーター11のベースフレーム24が、トレイ本体22と一体構造をなし、トレイ本体22の一部をなしている。第2に、このトレイ9では、ヒーター11の発熱プレート23を、ベースフレーム24に対し、ロック構造接着構造とを併用して取付け固定してなる。

概要

背景

例えば、航空機内における乗客への食事等の提供サービスには、従来よりヒーティングカートが使用されており、このヒーティングカート内には、トレイが、出し入れ自在なとして上下多段収納されている。そして、この各トレイには、それぞれヒーターが組み込まれており、載せられた食器内食品加熱調理保温する。図2の(2)図は、この種従来例のトレイの要部の分解説明図である。同図にも示したように、この種従来例のトレイAでは、全体を構成する樹脂製のトレイ本体Bと、部分的に配されたヒーター発熱部分たるヒーターパッドCとが、別体構造をなしていた。

すなわち、この種従来例のトレイAにおいて、ヒーターパッドCは、上から順に、金属製の発熱プレートD,ヒーターE,断熱材F,サーモスタットG,ヒューズH,配線J,樹脂製のベースフレームK、等を備えていた。そして、このようなヒーターパッドCにおいて、ヒーターE,断熱材F,サーモスタットG,ヒューズH等は、上側の発熱プレートDと下側のベースフレームKとで、上下から密に被覆されており、上側の発熱プレートDの垂下された外周端部Lが、下側のベースフレームKに立設された嵌合溝部Mに、嵌合されると共に、接着シーリング材Nにて取付け固定されていた。図3の(3)図は、このような取付け固定状態の説明に供する、要部の拡大した縦断面図である。そして、このような発熱プレートD,断熱材F,ヒーターE,ベースフレームK等よりなるヒーターパッドCが、トレイ本体Bに対し、取付け固定されていた。すなわち、ヒーターパッドC側のベースフレームKが、シール用のOリングPを介し、下側のトレイ本体Bに対し、スクリューQにて取付け固定されていた。この種従来例のトレイAは、このように構成されていた。

概要

第1に、部品点数が削減される等、材料コストが低減されると共に、製造に際し、組立て加工が簡単容易化され時間も短縮される等、製造コストも低減され、更に重量も軽量化され、もってコスト面や重量面に優れた、ヒーティングカート用のトレイを提案する。第2に、製造に際し、接着シーリング材が硬化するまで固定しておく工程が不要化され、その分、設備コストスペースがかからず、組立て加工が簡単容易化され時間も短縮されると共に、取付け固定強度も向上する、ヒーティングカート用のトレイを提案する。

第1に、このトレイ9では、ヒーター11のベースフレーム24が、トレイ本体22と一体構造をなし、トレイ本体22の一部をなしている。第2に、このトレイ9では、ヒーター11の発熱プレート23を、ベースフレーム24に対し、ロック構造接着構造とを併用して取付け固定してなる。

目的

本発明は、このような実情に鑑み、上記従来例の課題を解決すべくなされたものであって、請求項1では、ヒーターのベースフレームを、トレイ本体と一体構造化したことにより、コスト面や重量面に優れた、ヒーティングカート用のトレイを提案することを目的とする。請求項2では、ヒーターの発熱プレートを、ベースフレームに対しロック構造と接着構造を併用して取付け固定したことにより、コスト面や強度面に優れた、ヒーティングカート用のトレイを提案することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

この技術が所属する分野

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請求項1

箱状をなしドアキャスターを備え、内部にトレイ出し入れ自在なとして多段収納し、該トレイ上に載せられた食器内食品加熱調理保温する、サービス用のヒーティングカートにおいて、該トレイは、全体を構成するトレイ本体と、部分的に配された面状のヒーターと、該ヒーターを芯材として上下から被覆する上側の発熱プレートと下側のベースフレームと、を有してなり、該発熱プレートは、垂下された外周端部にて該ベースフレームに取付け固定されており、該ベースフレームは、該トレイ本体と一体構造をなし該トレイ本体の一部をなしていること、を特徴とするヒーティングカート用のトレイ。

請求項2

箱状をなしドアとキャスターを備え、内部にトレイを出し入れ自在な棚として多段に収納し、該トレイ上に載せられた食器内の食品を加熱調理,保温する、サービス用のヒーティングカートにおいて、該トレイは、全体を構成するトレイ本体と、部分的に配された面状のヒーターと、該ヒーターを芯材として上下から被覆する上側の発熱プレートと下側のベースフレームと、を有してなり、該発熱プレートは、垂下された外周端部にて該ベースフレームに対し、嵌合されると共に、係止突起係止穴によるロック構造と、接着シーリング材による接着構造とにより、取付け固定されていること、を特徴とするヒーティングカート用のトレイ。

技術分野

0001

本発明は、ヒーティングカート用のトレイに関する。すなわち、サービス用のヒーティングカート内出し入れ自在なとして多段収納され、組み込まれたヒーターにて食品加熱調理保温する、トレイに関するものである。

背景技術

0002

例えば、航空機内における乗客への食事等の提供サービスには、従来よりヒーティングカートが使用されており、このヒーティングカート内には、トレイが、出し入れ自在な棚として上下多段に収納されている。そして、この各トレイには、それぞれヒーターが組み込まれており、載せられた食器内の食品を加熱調理,保温する。図2の(2)図は、この種従来例のトレイの要部の分解説明図である。同図にも示したように、この種従来例のトレイAでは、全体を構成する樹脂製のトレイ本体Bと、部分的に配されたヒーター発熱部分たるヒーターパッドCとが、別体構造をなしていた。

0003

すなわち、この種従来例のトレイAにおいて、ヒーターパッドCは、上から順に、金属製の発熱プレートD,ヒーターE,断熱材F,サーモスタットG,ヒューズH,配線J,樹脂製のベースフレームK、等を備えていた。そして、このようなヒーターパッドCにおいて、ヒーターE,断熱材F,サーモスタットG,ヒューズH等は、上側の発熱プレートDと下側のベースフレームKとで、上下から密に被覆されており、上側の発熱プレートDの垂下された外周端部Lが、下側のベースフレームKに立設された嵌合溝部Mに、嵌合されると共に、接着シーリング材Nにて取付け固定されていた。図3の(3)図は、このような取付け固定状態の説明に供する、要部の拡大した縦断面図である。そして、このような発熱プレートD,断熱材F,ヒーターE,ベースフレームK等よりなるヒーターパッドCが、トレイ本体Bに対し、取付け固定されていた。すなわち、ヒーターパッドC側のベースフレームKが、シール用のOリングPを介し、下側のトレイ本体Bに対し、スクリューQにて取付け固定されていた。この種従来例のトレイAは、このように構成されていた。

発明が解決しようとする課題

0004

ところで、このような従来例にあっては、次の問題が指摘されていた。まず第1に、この種従来例のトレイAでは上述したように、ヒーター発熱部分たるヒーターパッドCと、トレイ本体Bとが、完全に別体構造とされていたので、その分、コスト高となり重量も重かった。ヒーターパッドCに関し、まず、発熱プレートD,ヒーターE,断熱材F,サーモスタットG,ヒューズH,配線J等は、ヒーター発熱部分の構成部材として、必須的である。しかしながらヒーターパッドCに関し、ベースフレームKが単体として使用されると共に、そのトレイ本体Bへの取付け用に、OリングPやスクリューQが使用されている。そこで、その分だけ、部品点数が多くなり材料コストが高くつくと共に、製造に際し組立て加工に手間取り時間がかかる等、製造コストも高くなり、更に、重量も増加し、軽量化が望まれる例えば航空機における使用上、好ましくなかった。このように、この種従来例のトレイAについては、コスト面や重量面に問題が指摘されていた。

0005

第2に、この種従来例のトレイAでは、前述したようにヒーターパッドCにおいて、上側の発熱プレートDの垂下された外周端部Lが、下側のベースフレームKに立設された嵌合溝部Mに対し、嵌合されて接着シーリング材Nにて取付け固定されていたので、この面からもコスト高となり、強度も不足しやすかった。すなわち製造に際し、発熱プレートDをベースフレームKの嵌合溝部Mに嵌入した後、両者間に塗布,介装された接着シーリング材Nを、硬化させる専用工程が必要であった。つまり、塗布された接着シーリング材Nが硬化するまで、固定させておかなければならなかった。そして、このような接着シーリング材Nの硬化工程に際しては、発熱プレートD,ベースフレームK,更にはトレイA全体を、挟持・位置決めしておく装置・器具設備等が必要であると共に、硬化のための場所・スペースが必要であり、しかも、手間がかかり所定の硬化時間を経過させることも要する。もってその分だけ、製造に際し設備コストがかさみ、スペースも取り、手間や時間がかかる等、製造コストが高くついていた。

0006

更に発熱プレートDを、ベースフレームKに対し接着シーリング材Nを用いて取付け固定していたので、接着強度限界が指摘されており、発熱プレートDが剥離しやすいという指摘もあった。そこで、この種従来例では、このような接着強度不足をカバーするため、樹脂製のトレイ本体BやベースフレームKの材質として、強度に優れた高価なものが、選択使用されていた。例えば、2,000円/kg程度するウルテムが使用されており、より安価な材質の使用は困難とされ、見送られていた。このように、この種従来例のトレイAは、この面からも、材料コストが高くつきコスト面に問題が指摘されていた。

0007

本発明は、このような実情に鑑み、上記従来例の課題を解決すべくなされたものであって、請求項1では、ヒーターのベースフレームを、トレイ本体と一体構造化したことにより、コスト面や重量面に優れた、ヒーティングカート用のトレイを提案することを目的とする。請求項2では、ヒーターの発熱プレートを、ベースフレームに対しロック構造接着構造を併用して取付け固定したことにより、コスト面や強度面に優れた、ヒーティングカート用のトレイを提案することを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

このような課題を解決する本発明の技術的手段は、次のとおりである。まず、請求項1については次のとおり。すなわち、この請求項1のトレイは、箱状をなしドアキャスターを備え、内部にトレイを出し入れ自在な棚として多段に収納し、該トレイ上に載せられた食器内の食品を加熱調理,保温する、サービス用のヒーティングカートにおいて用いられる。該トレイは、全体を構成するトレイ本体と、部分的に配された面状のヒーターと、該ヒーターを芯材として上下から被覆する上側の発熱プレートと下側のベースフレームと、を有してなる。そして該発熱プレートは、垂下された外周端部にて該ベースフレームに取付け固定されており、該ベースフレームは、該トレイ本体と一体構造をなし該トレイ本体の一部をなしていること、を特徴とする。

0009

請求項1のトレイは、このようになっているので、次のようになる。この請求項1のトレイでは、部分的に配されたヒーターが、上側の発熱プレートと下側のベースフレームとで被覆されており、発熱プレートの垂下された外周端部が、ベースフレームに取付け固定されている。そしてベースフレームが、全体を構成するトレイ本体と一体構造をなし、共通化されその一部をなしているので、その分だけ、このトレイは部品点数が削減されており、製造に際し、組立て加工が簡単容易化され時間も短縮化されると共に、重量も軽減される。

0010

次に、請求項2については、次のとおり。すなわち、この請求項2のトレイは、箱状をなしドアとキャスターを備え、内部にトレイを出し入れ自在な棚として多段に収納し、該トレイ上に載せられた食器内の食品を加熱調理,保温する、サービス用のヒーティングカートにおいて用いられる。該トレイは、全体を構成するトレイ本体と、部分的に配された面状のヒーターと、該ヒーターを芯材として上下から被覆する上側の発熱プレートと下側のベースフレームと、を有してなる。そして該発熱プレートは、垂下された外周端部にて該ベースフレームに対し、嵌合されると共に、係止突起係止穴によるロック構造と、接着シーリング材による接着構造とにより、取付け固定されていること、を特徴とする。

0011

請求項2のトレイは、このようになっているので、次のようになる。この請求項2のトレイでは、全体を構成するトレイ本体に対し部分的に配されたヒーターが、上側の発熱プレートと下側のベースフレームとで被覆されており、発熱プレートの垂下された外周端部が、ベースフレームに嵌合され、ロック構造と接着構造とを併用して取付け固定されている。もって、このトレイは製造に際し、まず、嵌合によりロック構造が実現され、発熱プレートがベースフレームに位置決め,取付け固定されるので、事後はそのままの状態で、塗布,介装されていた接着シーリング材が硬化し、接着構造が実現される。このように、接着シーリング材の硬化用の専用工程が不要化されるので、その分、設備やスペースを要せず、組立て加工が簡単容易化され、時間も短縮化される。又、ロック構造と接着構造により、取付け固定強度が向上しており、トレイ本体やベースフレームについて、強度面を特に配慮する必要がなく、安価な材質の樹脂を使用可能となる。

発明を実施するための最良の形態

0012

以下本発明を、図面に示す発明の実施の形態に基づいて、詳細に説明する。図1図2の(1)図,図3の(1)図,(2)図等は、本発明の実施の形態の説明に供する。そして図1は、トレイの要部の縦断面図、図2の(1)図は、トレイの要部の分解説明図、図3の(1)図は、取付け固定前のトレイについて要部を拡大した縦断面図、図3の(2)図は、取付け固定後のトレイについて要部を拡大した縦断面図である。図4の(1)図は、トレイの1例の平面図、図4の(2)図は、トレイの他の例の平面図、図4の(3)図は、ヒーティングカートの要部の正断面図である。図5は、トレイを用いた食事の提供サービスの1例を示す、工程斜視図である。図6は、ヒーティングカートの斜視図である。

0013

《ヒーティングカート1について》まず、図4図5図6等により、加熱型カートたるヒーティングカート1について説明する。このヒーティングカート1は、例えば航空機内や新幹線内等において、乗客に対し食事等の提供サービスを行う際に使用され、ドア2とキャスター3を備えてなり、手で押して移動,運搬されると共に適宜保管される。ヒーティングカート1は、天板4,床板5,左右の側板6,リア板7等を備え、箱状をなし、ドア2は前面に取付けられ、キャスター3は床板5の四隅下に付設されている。天板4,床板5,側板6,リア板7,ドア2等は、それぞれ断熱材製パネル構造よりなり、縦横つまり上下,左右,前後等に骨組として配された軽金属製の各コーナー型材に、組み付けられている。なお図6の例は、リア板7(図5を参照)に代えてドア2が配され、もって前後にドア2を備えたタイプよりなる。

0014

このサービス用のヒーティングカート1の左右の側板6内面には、トレイ受けたるガイドレール8が、左右で高さレベルを揃えて対向しつつ、上下多段に固設されている。そして、左右の各ガイドレール8間には、略平板状のトレイ9が、出し入れ自在な棚として多数枚保持される。つまりトレイ9は、ヒーティングカート1の内部に、前後に出し入れ自在な棚として、上下多段に搭載,収納されている。各トレイ9は樹脂製よりなり、それぞれ、ヒーターパッド10を備えてなり、ヒーターパッド10には、通電により発熱する面状のヒーター11が組み込まれている。そして、ヒーターパッド10は、載せられたキャセイロール内のミール、つまり食器12内の食品13を加熱調理,保温する。食品13としては、料理,その他のおかず,御飯,めん類,パスタパン等の食材が考えられ、ヒーター11の発熱により、単に加熱調理されるのみか、加熱調理されると共に事後保温されるか、予め別途加熱調理されていたものが保温されるか、予め別途加熱調理されていたものが更に加熱調理されるか、等々各種のパターンが考えられる。

0015

図6中14は、ヒーティングカート1上部に付設されたカート側コネクタであり、このカート側コネクタ14が、外部の航空機側の電源側コネクタ15に接続されることにより、ヒーティングカート1の内部配線パンタグラフ構造のその接点端子(図示せず),トレイ9側のコンタクト部たる接点端子16,トレイ9内部の配線17(図4の(1)図,(2)図を参照)等々を介し、各トレイ9のヒーターパッド10のヒーター11に対し電力が供給され、もってヒーター11が通電,発熱される。図中18はストッパであり、このストッパ18は、トレイ9のヒーターパッド10の周囲に各々リブ状に立設されており、ヒーターパッド10上に載せられた食器12が、ヒーティングカート1の移動,運搬に際し、ずれたり,移動したり,倒れたり,落下したり、しないように規制する。

0016

さて、このようなトレイ9のヒーター11としては、従来は、図4の(1)図や図2に示した抵抗ヒーターRが使用されていたが、これに加え今後は、図4の(2)図に示したPTCヒーターSの使用も予想される。まず抵抗ヒーターRは、サーモスタット19付よりなり、通電により発熱温度所定温度に達すると、以降は、サーモスタット19にて通電が断続され、もって発熱温度が所定温度に温度制御されるタイプよりなる。これに対しPTC(Positive Temperature Coefficient)ヒーターSは、酸化物半導体で構成された正温度特性をもったサーミスタよりなり、サーモスタット19を使用しない。そして、通電により発熱温度が所定温度に達すると、以降は抵抗値が高く電流値が低く変化し、もって発熱温度が所定温度に温度制御される、自己温度制御タイプよりなる。

0017

さてヒーティングカート1は、図5に示したように使用される。まずステップで、準備された各トレイ9について、それぞれステップで、食品13を入れた食器12が、ヒーターパッド10上に載せられる。ステップで、このように食品13の食器12が載せられた各トレイ9が、ヒーティングカート1内に上下多段に収納され、ヒーターパッド10のヒーター11の通電,発熱により、加熱調理,保温される。それからステップで、電源への接続が解除されて移動,運搬されたヒーティングカート1から、各トレイ9が取り出される。その際、取り出された各トレイ9について、加熱調理,保温された食品13の食器12の横に、適宜必要に応じ、野菜その他の食品20の食器21や、ナイフフォークナプキン,その他の用具等が載せられる。このように1食分の食品13,20等が載せられたトレイ9は、ステップで、乗客等への配膳に供される。ヒーティングカート1は、このようになっている。

0018

《トレイ9について》次に、図1図2の(1)図,図3の(1)図,(2)図等により、トレイ9について詳述する。トレイ9は、全体を構成するトレイ本体22と、トレイ本体22に対し部分的に配されたヒーターパッド10と、を備えてなる。そして、部分的に配されたヒーター発熱部たるヒーターパッド10は、上から順に、発熱プレート23,ヒーター11,断熱材F,サーモスタット19(なお前述したようにヒーター11がPTCヒーターSよりなる場合は、サーモスタット19は設けられない。以下同様),ヒューズH,ベースフレーム24、等を備えてなる。

0019

このようなトレイ9について、更に詳述すると、まずトレイ本体22は、トレイ9の全体を構成し略平板状をなし、ウルテム,ペス,ピーク,その他の樹脂製よりなる。ヒーターパッド10の発熱プレート23は、アルミ,その他の軽金属製よりなり、熱伝導性熱均一性に優れており、ヒーター11上面を覆うに足る大きさ・広さよりなると共に、外周端部25が、内フランジ状に垂下されている。そして、このような上側の発熱プレート23と、下側のベースフレーム24とにより、ヒーター11,グラスウールその他の断熱材F,サーモスタット19,ヒューズH,これらの配線17等が、芯材として内部に収納,密封され、外周面が密に被覆されている。ヒーターパッド10の面状のヒーター11については、前述したので、その説明は省略する。ヒーター11は、サーモスタット19やヒューズHを介し、配線17にて、トレイ9のトレイ本体22の側部等に付設された接続端子16に接続されている(図4の(1)図や(2)図も参照)。

0020

ヒーターパッド10のベースフレーム24は、トレイ本体22と一体構造をなし、トレイ本体22の一部をなしている。すなわちベースフレーム24は、トレイ本体22と同一の樹脂製よりなり、トレイ本体22と共に一体的に射出成形される。このようなトレイ本体22との一体成形品たるベースフレーム24について、その外周部(形状的・外形的には、トレイ本体22との境界は存せず、あくまでも概念的な外周部)に、嵌合溝部26が一体的に立設されている。この周設された嵌合溝部26の上面が開放された周溝27内に、上方から、前述した発熱プレート23の垂下された外周端部25の下部が、嵌入可能となっている。

0021

そして、図3の(1)図,(2)図に示したように、発熱プレート23の外周端部25は、このようにベースフレーム24の嵌合溝部26の周溝27に対し、嵌合されると共に、係止突起28と係止穴29によるロック構造と、接着シーリング材Nによる接着構造とにより、取付け固定されている。図示例では、発熱プレート23側の外周端部25に係止穴29が設けられると共に、ベースフレーム24側の嵌合溝部26の内壁側に係止突起28が設けられているが、これによらず逆に、発熱プレート23の外周端部25側に係止突起28が設けられると共に、ベースフレーム24の嵌合溝部26側に係止穴29が設けられる例も可能である。いずれにしても、図3の(1)図に示した状態から、発熱プレート23の外周端部25が、ベースフレーム24の嵌合溝部26の周溝27内に嵌入され、相互間で一旦弾性変形して元に復帰するステップを辿ることにより、図3の(2)図に示したように、外周端部25が周溝27内に嵌合されると共に、係止穴29に係止突起28が係入し、もってロック構造が実現される。なお、対をなす係止穴29と係止突起28は、発熱プレート23の外周端部25側と、ベースフレーム24の嵌合溝部26側とについて、対をなしつつ例えば2箇所、その他複数箇所に設けられる。

0022

又、接着シーリング材Nによる接着構造については、次のとおり。まず、図3の(1)図に示したように、発熱プレート23の外周端部25がベースフレーム24の嵌合溝部26の周溝27内に嵌入される直前の段階において、それぞれの係止穴29や係止突起28付近には、接着シーリング材(接着剤兼シーリング材)Nが、塗布,付着せしめられる。更に接着シーリング材Nは、その周辺、例えば周溝27内にも、十分に塗布,付着せしめられる。しかる後、図3の(2)図に示したように、発熱プレート23の外周端部25がベースフレーム24の嵌合溝部26の周溝27内に嵌入,嵌合され、係止穴29と係止突起28によるロック構造が実現されると、その付近,周囲に付着せしめられていた接着シーリング材Nが、介装状態となる。そして時間経過により、このように介装されていた接着シーリング材Nが、硬化することにより、接着構造が実現される。このような接着構造により、係止穴29と係止突起28間を始め、発熱プレート23の外周端部25の下部と、ベースフレーム24の嵌合溝部26との間が、硬化した接着シーリング材Nにより、強固に密に接着される。

0023

なお、図1および図2の(1)図中、30は安全弁である。この安全弁30は、ベースフレーム24に縦に付設されており、例えば0.9kg/cm2程度にて作動する逆止弁よりなり、発熱プレート23とベースフレーム24とで囲まれ密封された内部と、外部間に介在している。そして、このような内部に、例えばトレイ9の洗浄時にもしも水が浸入するようなことがあった場合において、事後のヒーター11の加熱により、このように浸入していた水が、内部で蒸発して内部の圧を高めるようなことがあると、危険である。このようなケースについて、いわゆる水蒸気爆発の危険を回避し、内部の圧を外に逃がすべく、この安全弁30は機能する。このトレイ9そしてヒーティングカート1が、航空機内において使用されることに鑑み、安全対策上の観点から、このような安全弁30が、トレイ9のヒーターパッド10のベースフレーム24に付設されている。トレイ9は、このようになっている。

0024

《作用等について》本発明は、以上説明したように構成されている。そこで、以下のようになる。このトレイ9は、ヒーティングカート1内に多数枚収納され、それぞれ、載せられた食器12内の食品13を、加熱調理,保温する(図4図5図6等を参照)。そして、このトレイ9では、全体を構成するトレイ本体22に対し部分的に配された面状のヒーター11が、上側の発熱プレート23と下側のベースフレーム24とで、被覆されている。又、上側の発熱プレート23の垂下された外周端部25が、下側のベースフレーム24に取付け固定されている。

0025

そして、まず図1および図2の(1)図に示した例にあっては、次のようになる。このトレイ9において、そのベースフレーム24は、全体を構成するトレイ本体22と一体構造をなし、トレイ本体22と共通化され、トレイ本体22の一部をなしている。もってこのトレイ9は、その分だけ、部品点数が削減されると共に、製造に際し、組立て加工が簡単容易化され、時間が短縮化されると共に、重量も軽減される。すなわち、前述した図2の(2)図に示したこの種従来例のトレイAでは、そのトレイ本体BとヒーターパッドCとが完全に別体構造とされており、単体・単独のベースフレームK,OリングP,スクリューQ等が使用されていたのに対し、このトレイ9では、トレイ本体22とヒーターパッド10とが、一部一体化,共通化されている。つまり、このトレイ9では、トレイ本体22とヒーターパッド10側のベースフレーム24とが、一体化,共通化されており、OリングPやスクリューQは使用されない。もってその分、部品点数が削減され、組立て加工が簡単容易化され、時間が短縮化されると共に、重量も軽減される。図1および図2の(1)図に示した例にあっては、このようになる。

0026

次に、図3の(1)図,(2)図に示した例にあっては、次のようになる。このトレイ9では、発熱プレート23の垂下された外周端部25が、嵌合されたベースフレーム24に対し、係止突起28と係止穴29によるロック構造と、接着シーリング材Nによる接着構造とを併用して、取付け固定されている。従ってこのトレイ9は、製造に際し、まず、嵌合によりロック構造が実現され、もって発熱プレート23がベースフレーム24に対し、位置決め,取付け固定される。そして事後、そのままの状態で放置することにより、塗布,介装されていた接着シーリング材Nが硬化し、接着構造が実現される。このように、接着シーリング材Nを硬化せしめる専用工程が不要化されるので、その分、設備やスペースを要せず、組立て加工が簡単容易化され、時間も短縮化される。

0027

すなわち、前述した図3の(3)図に示したこの種従来例のトレイAでは、接着構造のみが採用されており、接着シーリング材Nを硬化させる専用工程を要していた。つまり、この種従来例のトレイAでは、ロック構造が併用されていなかったので、塗布,介装せしめられた接着シーリング材Nが硬化するまで、発熱プレートD,ベースフレームK,トレイA全体を固定しておかなければならず、挟持・位置決めする装置・器具・設備等が必要であり、硬化用の場所・スペースも必要であり、硬化時間を待つ必要もあった。これに対し、このトレイ9では、ロック構造と接着構造とが併用されているので、これらの必要がなくなり、その分、設備,スペース,組立て加工の手間,時間、等が削減される。

0028

更に、このトレイ9は、ロック構造と接着構造とを併用したことにより、発熱プレート23のベースフレーム24に対する取付け固定強度が向上する。すなわち、係止突起28と係止穴29によるロック構造が、介装,硬化した接着シーリング材Nによる接着構造により、不動補強されると共に、接着シーリング材Nによる周溝27内を中心とした接着構造が、係止突起28と係止穴29によるロック構造により、骨組み的に補強される。このようにして、軽金属製の発熱プレート23と樹脂製のベースフレーム24間の取付け固定強度が、接着構造のみが採用されていた図3の(3)図に示した前述したこの種従来例に比し、大きく向上する。そこで、ベースフレーム24そしてトレイ本体22について、前述したこの種従来例のように、強度面を特に配慮する必要がなくなり、比較的安価な材質の樹脂を使用可能となる。図3の(1)図,(2)図に示した例にあっては、このようになる。

0029

《その他》なお第1に、図1および図2の(1)図に示した例は、図2の(2)図に示したこの種従来例とは異なり、ヒーターパッド10のベースフレーム24が、トレイ本体22と一体構造をなし、共通化されていることを特徴とする。そこで、ヒーターパッド10の発熱プレート23外周端部25のベースフレーム24に対する取付け固定に関しては、図3の(1)図,(2)図に示した例のように、ロック構造と接着構造とを併用してもよいが、これによらず、図3の(3)図に示した例のように、接着構造のみを採用してもよい。

0030

なお第2に、図3の(1)図,(2)図に示した例は、図3の(3)図に示したこの種従来例とは異なり、ロック構造と接着構造とを併用したことを特徴とする。そこで、そのヒーターパッド10のベースフレーム24とトレイ本体22との関係に関しては、図1および図2の(1)図に示した例のように、一体構造とし共通化してもよいが、これによらず、図2の(2)図に示した例のように、別体構造としてもよく、トレイ本体Bとは別体・単独・独立したベースフレームKを用い、OリングPやスクリューQ等を使用して、トレイ本体Bに取付け固定するようにしてもよい。

0031

なお第3に、図1および図2の(1)図に示した例にあっては、上側の発熱プレート23の垂下された外周端部25下部が、下側のベースフレーム24の嵌合溝部26の周溝27に対し、嵌合されて取付け固定されているので、次のような利点がある。すなわち、このような発熱プレート23とベースフレーム24間に収納,被覆,密封された、ヒーター11,サーモスタット19,ヒューズH等について、故障等によりメインテナンスの必要が生じた場合、その取扱いが容易である。この場合は、上側の発熱プレート23の外周端部25下部のベースフレーム24について、下側の周溝27に対する取付け固定そして嵌合を解いた後、上側の発熱プレート23を上方に持ち上げることにより、容易にメインテナンスが行われる。つまり、発熱プレート23の垂下された外周端部25上部は、外部に露出しているので、上述した取付け固定の解除や嵌合の解除等は、外部から簡単容易に実施可能である。図1および図2の(1)図に示した例は、このような利点もある。

発明の効果

0032

本発明の請求項1のヒーティングカート用のトレイは、以上説明したように、ヒーターのベースフレームを、トレイ本体と一体構造化したことにより、次の効果を発揮する。

0033

コスト面や重量面に優れている。すなわち、このトレイでは、ヒーターのベースフレームがトレイ本体と共通化され、その一部をなしている。そこでその分、部品点数が削減される等、材料コストが低減される。更に、製造に際し、組立て加工が簡単容易化され、時間も短縮化される等、製造コスト面に優れている。これと共に、重量も軽量化され、少しでも軽量化が望まれる例えば航空機における使用に、好適である。つまり、トレイ本体とヒーターパッドとが完全に別体構造とされていた、前述したこの種従来例に比し、材料コスト,製造コスト等でコストダウンが実現されると共に、重量も軽減される。

0034

次に、請求項2のヒーティングカート用のトレイは、ヒーターの発熱プレートを、ベースフレームに対しロック構造と接着構造を併用して取付け固定したことにより、次の効果を発揮する。

0035

コスト面や強度面に優れている。すなわち、このトレイでは、ヒーターの発熱プレートが、ベースフレームにロック構造と接着構造を併用して、取付け固定されている。そこで製造に際しては、まずロック構造にて、発熱プレートがベースフレームに位置決め,取付け固定されるので、接着シーリング材が硬化するまで固定しておく専用工程が不要化され、その分、設備コストがかからず、スペースがも取らず、組立て加工が簡単容易化され、時間も短縮化される。つまり、接着構造のみを採用していた前述したこの種従来例のように、接着シーリング材の硬化工程を要せず、製造コストのコストダウンが実現される。

0036

更に、ロック構造と接着構造を併用したことにより、接着構造のみの前述したこの種従来例に比し、取付け固定強度が向上し、発熱プレートが剥離する不安が解消される。そこで、トレイ本体やベースフレームについて、比較的安価な材質の樹脂を、選択使用可能となる。前述したこの種従来例のように、接着強度不足をカバーすべくウルテム等の高価な樹脂を使用する必要がなくなり、例えば1,300円/kg程度のペスを使用可能となる。もって、材料コストが低減され、この面からもコストダウンが実現される。このように、この種従来例に存した課題がすべて解決される等、本発明の発揮する効果は、顕著にして大なるものがある。

図面の簡単な説明

0037

図1本発明に係るヒーティングカートのトレイについて、発明の実施の形態の説明に供する、要部の縦断面図である。
図2トレイの要部の分解説明図であり、(1)図は、本発明の実施の形態の説明に供し、(2)図は、この種従来例の説明に供する。
図3トレイの要部を拡大した縦断面図であり、(1)図は、取付け固定前の本発明の実施の形態の説明に供し、(2)図は、取付け固定後の本発明の実施の形態の説明に供し、(3)図は、取付け固定後のこの種従来例の説明に供する。
図4(1)図は、トレイの1例の平面図であり、(2)図は、トレイの他の例の平面図であり、(3)図は、ヒーティングカートの要部の正断面図である。
図5トレイを用いた食事の提供サービスの1例を示す、工程斜視図である。
図6ヒーティングカートの斜視図である。

--

0038

1ヒーティングカート
2ドア
3キャスター
9トレイ
11ヒーター
12食器
13食品
22 トレイ本体
23発熱プレート
24ベースフレーム
25外周端部
28係止突起
29係止穴
N接着シーリング材

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