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技術 電子取引システムと電子取引方法およびその処理プログラムを記録した記録媒体

出願人 三菱商事株式会社株式会社日立情報システムズ
発明者 酒井篤司加古史明衛藤知彦
出願日 2000年6月1日 (20年5ヶ月経過) 出願番号 2000-164800
公開日 2001年12月14日 (18年11ヶ月経過) 公開番号 2001-344449
状態 特許登録済
技術分野 特定用途計算機
主要キーワード 累計期間 予約解除処理 メンバーグループ 鉄鋼メーカ 注文生産 限度情報 中止情報 価格マスタ
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (11)

課題

従来の技術では、例えば鋼材取引等におけるオーナ役割を考慮した安全且つ柔軟な商取引を効率的に行うことができない。

解決手段

例えば、鋼材取引を仲買する商社(オーナ)が、自分の販売網である専用の電子取引システムを開設する際、取引に参加できる売側と買側を、メンバ設定処理部2bにより、そのID情報をメンバマスタ3aに登録することにより制限する。さらに、どの買側が、どの売側の、どの種類の商品購入できるかを、販売設定処理部2cにより販売マスタ3bに当該情報を登録することにより制限する。また、買側に対する価格を、価格設定処理部2dにより価格マスタ3cに登録することにより特定し、そして、買側の取引可能限度額を、限度設定処理部2eにより限度マスタ3dに登録して設定する。

概要

背景

近年、インターネットの普及に伴い、WWW(World Wide Web)を用いた電子取引システム推進が図られている。このような電子取引システムには、例えば、電子ショッピングシステムなど多数の例があり、企業対個人、個人対個人、ならびに、企業対企業における商品取引に広く活用されている。

これらの電子取引システムは、企業対個人、企業対企業のどちらの場合でも、売側と買側の直接取引前提にしているのが通例である。一般には、売側が販売対象商品を電子取引システム上で紹介し、買側が所望の商品を選択して売側から購入する。

この購入に際し、企業対個人の場合には、代金回収クレジット会社などが代行する場合があるが、企業対企業の場合は、売側企業と買側企業に取引基本契約が存在し、電子取引といえど、この取引基本契約の中での商取引行為と位置付け、電子取引システムが運用されている。

このような電子取引システムの処理内容は、次のように、大きく次の二つに分類される。

第一の処理では、売側が商品を電子取引システムで提示し、この商品の購入を希望する複数の買側が売側に対し、電子取引システムにおいて購入希望意思表示を行う。この意思表示の中には購入希望価格購入条件が含まれ、電子取引システムでは、任意の一定期間に集まった買側の購入希望の意思表示を購入条件と伴に売側に提示し、売側は、このようにして電子取引システムから提示された各購入希望の中から最も売側に有利な条件を提示した買側に対して商品を販売する売側主導の取引である。

第二の処理では、買側が購入希望の商品を購入条件と伴に電子取引システムで提示し、この商品の販売を希望する複数の売側が買側に対し、電子取引システムを通じて販売希望の意思表示を行う。意思表示の中には、販売希望価格販売条件が含まれ、電子取引システムでは、任意の一定期間に集まった売側の販売希望の意思表示を販売条件と伴に買側に提示し、買側は、このようにして電子取引システムから提示された各販売条件の中から最も買側に有利な条件を提示した売側から商品を購入する買側主導の取引である。

しかし、このようなインターネットおよびWWWを用いた従来の電子取引システムは、例えば、鋼材取引のような特殊な取引内容を持つ取引には適用することができない。

例えば、鋼材取引においては、商品を製造する鉄鋼メーカや、商品の販売と取りまとめている商社、商品を鋼材加工業者需要家などにしている鋼材問屋、鋼材を加工して需要家に提供する鋼材加工業者、および、鋼材を利用する需要家などが取引に関わっており、そして、大きく紐付取引と店売取引に分類される。

紐付取引は、需要家がその商品の仕様や、鋼材加工業者、商社、鉄鋼メーカなどを指定して、需要家専用の商品として注文を行う注文生産商品であり、商取引の流れ(商流)も物流も注文の段階から決まっており、流通過程でこの商品が他の需要家に販売されることは原則的には無い商品に関する取引である。

店売取引は、商社が鋼材問屋や鋼材加工業者、需要家などの紐付取引以外の需要市場対象として、その販売量予測して、鉄鋼メーカに注文し、商品をこの市場向けに販売するものや、同様な市場を対象として鋼材問屋あるいは鋼材加工業者が保有する商品や鉄鋼メーカの余剰品および流通過程で余剰となった在庫などの転売を目的としたものや、突発的な需要による紐付取引の不足を補うことを目的とした取引である。そのため、要因多岐にわたる中で取引され、商流や物流においても、鉄鋼メーカ、商社、鋼材問屋、鋼材加工業者、需要家が複雑にからみ、かつ商品の種類、商流の影響を強く受けた販売網が複数存在する。

このような取引状況の中で、鋼材取引の、特に店売取引の電子取引システムへの適用を考えた場合、従来の売側主導の取引方式、または、買側主導の取引方式の電子取引システムでは満たし得ない機能要素、例えば、「オーナの取引に対する介在」がある。

すなわち、鋼材取引の、一般的な売側主導の取引方式や買側主導の取引方式との最も大きな違いは、売側と買側の間に取引をまとめる仲買人が存在することである。ここでは、この仲買人を、「オーナ」と称する。

鋼材取引においては、多岐にわたる取引要因の中で、商品をどの売側から調達し、どの買側に販売すれば良いか、また、売側と買側の連結は商流上問題ないか、などを確認した取引がなされているため、自然発生的に販売網が形成され、そこにはそれらを取りまとめるオーナが存在するようになった。

例えば、鋼材取引においては、売側から見ると、買側の信用保証が問題となる。すなわち、売った後の支払の問題に伴い買側の経営状態調査の上、取引を実施しなければならない。取引に関する基本契約があっても、買側の経営状態は常に変化し、売側は一定のリクスをかかえながらの取引となる。

また、買側から見ると、売側の商品に対する品質保証が問題となる。すなわち、鋼材は多様な品質が求められているが、電子取引システムでは、買側が現品を確認できる範囲が限られており、従来にもまして、誰が売側なのかという売側の信用が問題となり、買側はリスクを回避するのであれば、売側を選択せざるを得ない。

このような状況の中で、買側の経営状態を常に把握し、売側に対して買側の債務保証する、あるいは、売側の商品を確認し、買側に対して当該商品の品質を保証する、あるいは、商品の商流を考慮し、全体として、どの売側とどの買側なら取引をしても良いかを判断し、かつ、取引が活性化するよう適切な売側と買側を商品により選択していくことが、オーナの役割となっている。

従来の電子取引システムにおいては、このようなオーナの役割を考慮した安全な取引を実現することができない。さらには、このようなオーナの役割を考慮していない以上、各オーナ間における販売委託、すなわち、あるオーナでは保証していないが他のオーナでは保証している買側がいる場合、あるオーナから他のオーナに商品を提供し、この商品を他のオーナの責任において当該買側に間接的に販売する販売委託を考慮した柔軟な取引に関しても、従来の電子取引システムでは実現することができない。

概要

従来の技術では、例えば鋼材取引等におけるオーナの役割を考慮した安全且つ柔軟な商取引を効率的に行うことができない。

例えば、鋼材取引を仲買する商社(オーナ)が、自分の販売網である専用の電子取引システムを開設する際、取引に参加できる売側と買側を、メンバ設定処理部2bにより、そのID情報をメンバマスタ3aに登録することにより制限する。さらに、どの買側が、どの売側の、どの種類の商品を購入できるかを、販売設定処理部2cにより販売マスタ3bに当該情報を登録することにより制限する。また、買側に対する価格を、価格設定処理部2dにより価格マスタ3cに登録することにより特定し、そして、買側の取引可能限度額を、限度設定処理部2eにより限度マスタ3dに登録して設定する。

目的

本発明の目的は、これら従来技術の課題を解決し、例えば鋼材取引等、従来の電子取引システムにおける売側主導の取引や買側主導の取引では対応できない、高信頼な商取引を、活性化を妨げることなく効率的に行うことを可能とする電子取引システムと電子取引方法およびその処理プログラムを記録した記録媒体を提供することである。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
2件

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請求項1

コンピュータネットワーク上に開設され、商品売買取引処理を行う電子取引システムであって、開設元のオーナコンピュータから入力される、取引に参加できるメンバ識別に用いるメンバ情報、売側および買側のメンバ毎に許可する取引商品を特定する販売情報、買側のメンバに対する商品価格を示す価格情報、および、買側のメンバに対する取引限度額を示す限度情報記憶装置に記録する第1の情報登録処理手段と、取引参加を要求してきたコンピュータから入力されたメンバ情報を、上記記憶装置から読み出した上記メンバ情報と照合して、該コンピュータを操作しているメンバの取引参加を制限する認証処理手段と、取引参加を許可した売側メンバのコンピュータから入力された販売要求内容を、上記記憶装置から読み出した上記販売情報と照合して、該売側メンバが販売できる商品を制限する商品登録処理手段と、取引参加を許可した買側メンバのコンピュータから入力された購入要求内容を上記記憶装置から読み出した上記販売情報と照合して、該買側メンバが購入できる商品を制限する選択処理手段と、購入を許可した買側メンバに対する購入対象となる商品の価格を、上記記憶装置から読み出した上記価格情報を参照して求め、該買側メンバのコンピュータに通知する価格処理手段と、買側メンバの購入成約合計額を算出し、上記記憶装置から読み出した上記限度情報と比較して、該買側メンバの購入を制限する限度処理手段とを有することを特徴とする電子取引システム。

請求項2

請求項1に記載の電子取引システムであって、上記開設元のオーナコンピュータから入力される、予約取引を許可する買側メンバの予約メンバ情報と予約取引の対象となる商品を特定する予約商品識別情報とを記憶装置に記録する第2の情報登録処理手段と、取引参加を許可した買側メンバのコンピュータから入力された商品の購入予約要求内容を、上記記憶装置から読み出した上記予約メンバ情報および上記予約商品識別情報と照合して、上記予約取引を制限する予約検索処理手段とを有することを特徴とする電子取引システム。

請求項3

請求項1、もしくは、請求項2のいずれかに記載の電子取引システムであって、上記開設元のオーナコンピュータから入力される、他システムの開設元のオーナ(他オーナ)を特定するオーナ識別情報と該他オーナのシステムでの販売を許可する販売委託商品を特定する委託商品情報および該販売委託商品の上記他オーナのシステムでの販売価格情報を上記記憶装置に記録する第3の情報登録処理手段と、取引参加を要求してきたコンピュータから入力されたメンバ情報を、上記記憶装置から読み出した上記オーナ識別情報と照合して、該コンピュータを操作している他オーナの取引参加を制限する他オーナ認証処理手段と、取引参加を許可した他オーナのコンピュータから入力された委託販売要求内容を、上記記憶装置から読み出した上記委託商品情報と照合して、該他オーナのシステムで販売できる上記販売委託商品を制限する商品選択処理手段とを有し、上記他オーナのシステムに上記販売委託商品の販売に係わる品質保証代金回収とを委託することを特徴とする電子取引システム。

請求項4

コンピュータネットワーク上に開設され、商品の売買取引処理を行う電子取引システムの電子取引方法であって、開設元のオーナコンピュータから入力される、取引に参加できるメンバの識別に用いるメンバ情報、および、売側および買側のメンバ毎に許可する取引商品を特定する販売情報とを記憶装置に記録するステップと、取引参加を要求してきたコンピュータから入力されたメンバ情報を、上記記憶装置から読み出した上記メンバ情報と照合して、該コンピュータを操作しているメンバの取引参加を制限するステップと、取引参加を許可した売側メンバのコンピュータから入力された販売要求内容を、上記記憶装置から読み出した上記販売情報と照合して、該売側メンバが販売できる商品を制限するステップと、取引参加を許可した買側メンバのコンピュータから入力された購入要求内容を上記記憶装置から読み出した上記販売情報と照合して、該買側メンバが購入できる商品を制限するステップとを有することを特徴とする電子取引方法。

請求項5

請求項4に記載の電子取引方法であって、上記開設元のオーナコンピュータから入力される、買側のメンバに対する商品価格を示す価格情報、および、買側のメンバに対する取引限度額を示す限度情報とを記憶装置に記録するステップと、購入を許可した買側メンバに対する購入対象となる商品の価格を、上記記憶装置から読み出した上記価格情報を参照して求め、該買側メンバのコンピュータに通知するステップと、買側メンバの購入成約合計額を算出し、上記記憶装置から読み出した上記限度情報と比較して、該買側メンバの購入を制限するステップとを有することを特徴とする電子取引方法。

請求項6

請求項4、もしくは、請求項5のいずれかに記載の電子取引方法であって、上記開設元のオーナコンピュータから入力される、予約取引を許可する買側メンバの予約メンバ情報、および、予約取引の対象となる商品を特定する予約商品識別情報とを記憶装置に記録するステップと、取引参加を許可した買側メンバのコンピュータから入力された商品の購入予約要求内容を、上記記憶装置から読み出した上記予約メンバ情報および上記予約商品識別情報と照合して、上記予約取引を制限するステップとを有することを特徴とする電子取引方法。

請求項7

請求項4から請求項6のいずれかに記載の電子取引方法であって、上記開設元のオーナコンピュータから入力される、他システムの開設元のオーナ(他オーナ)を特定するオーナ識別情報と該他オーナのシステムでの販売を許可する販売委託商品を特定する委託商品情報および該販売委託商品の上記他オーナのシステムでの販売価格情報とを上記記憶装置に記録するステップと、取引参加を要求してきたコンピュータから入力されたメンバ情報を、上記記憶装置から読み出した上記オーナ識別情報と照合して、該コンピュータを操作している他オーナの取引参加を制限するステップと、取引参加を許可した他オーナのコンピュータから入力された委託販売要求内容を、上記記憶装置から読み出した上記委託商品情報と照合して、該他オーナのシステムで販売できる上記販売委託商品を制限するステップとを有することを特徴とする電子取引方法。

請求項8

コンピュータネットワーク上に開設され、商品の売買取引処理を行う電子取引システムの電子取引方法の処理手順記述したプログラムをコンピュータに読み取り可能に記録する記録媒体であって、請求項4から請求項7のいずれかに記載の電子取引方法における各ステップを、上記コンピュータに実行させるための処理プログラムを記録したことを特徴とする記録媒体。

技術分野

0001

本発明は、インターネット等のネットワークを介してコンピュータ間での商取引を行う電子取引システムに係わり、特に、高信頼取引を効率的に行うのに好適な電子取引システムと電子取引方法およびその処理プログラムを記録した記録媒体に関するものである。

背景技術

0002

近年、インターネットの普及に伴い、WWW(World Wide Web)を用いた電子取引システムの推進が図られている。このような電子取引システムには、例えば、電子ショッピングシステムなど多数の例があり、企業対個人、個人対個人、ならびに、企業対企業における商品取引に広く活用されている。

0003

これらの電子取引システムは、企業対個人、企業対企業のどちらの場合でも、売側と買側の直接取引を前提にしているのが通例である。一般には、売側が販売対象商品を電子取引システム上で紹介し、買側が所望の商品を選択して売側から購入する。

0004

この購入に際し、企業対個人の場合には、代金回収クレジット会社などが代行する場合があるが、企業対企業の場合は、売側企業と買側企業に取引基本契約が存在し、電子取引といえど、この取引基本契約の中での商取引行為と位置付け、電子取引システムが運用されている。

0005

このような電子取引システムの処理内容は、次のように、大きく次の二つに分類される。

0006

第一の処理では、売側が商品を電子取引システムで提示し、この商品の購入を希望する複数の買側が売側に対し、電子取引システムにおいて購入希望意思表示を行う。この意思表示の中には購入希望価格購入条件が含まれ、電子取引システムでは、任意の一定期間に集まった買側の購入希望の意思表示を購入条件と伴に売側に提示し、売側は、このようにして電子取引システムから提示された各購入希望の中から最も売側に有利な条件を提示した買側に対して商品を販売する売側主導の取引である。

0007

第二の処理では、買側が購入希望の商品を購入条件と伴に電子取引システムで提示し、この商品の販売を希望する複数の売側が買側に対し、電子取引システムを通じて販売希望の意思表示を行う。意思表示の中には、販売希望価格販売条件が含まれ、電子取引システムでは、任意の一定期間に集まった売側の販売希望の意思表示を販売条件と伴に買側に提示し、買側は、このようにして電子取引システムから提示された各販売条件の中から最も買側に有利な条件を提示した売側から商品を購入する買側主導の取引である。

0008

しかし、このようなインターネットおよびWWWを用いた従来の電子取引システムは、例えば、鋼材取引のような特殊な取引内容を持つ取引には適用することができない。

0009

例えば、鋼材取引においては、商品を製造する鉄鋼メーカや、商品の販売と取りまとめている商社、商品を鋼材加工業者需要家などにしている鋼材問屋、鋼材を加工して需要家に提供する鋼材加工業者、および、鋼材を利用する需要家などが取引に関わっており、そして、大きく紐付取引と店売取引に分類される。

0010

紐付取引は、需要家がその商品の仕様や、鋼材加工業者、商社、鉄鋼メーカなどを指定して、需要家専用の商品として注文を行う注文生産商品であり、商取引の流れ(商流)も物流も注文の段階から決まっており、流通過程でこの商品が他の需要家に販売されることは原則的には無い商品に関する取引である。

0011

店売取引は、商社が鋼材問屋や鋼材加工業者、需要家などの紐付取引以外の需要市場対象として、その販売量予測して、鉄鋼メーカに注文し、商品をこの市場向けに販売するものや、同様な市場を対象として鋼材問屋あるいは鋼材加工業者が保有する商品や鉄鋼メーカの余剰品および流通過程で余剰となった在庫などの転売を目的としたものや、突発的な需要による紐付取引の不足を補うことを目的とした取引である。そのため、要因多岐にわたる中で取引され、商流や物流においても、鉄鋼メーカ、商社、鋼材問屋、鋼材加工業者、需要家が複雑にからみ、かつ商品の種類、商流の影響を強く受けた販売網が複数存在する。

0012

このような取引状況の中で、鋼材取引の、特に店売取引の電子取引システムへの適用を考えた場合、従来の売側主導の取引方式、または、買側主導の取引方式の電子取引システムでは満たし得ない機能要素、例えば、「オーナの取引に対する介在」がある。

0013

すなわち、鋼材取引の、一般的な売側主導の取引方式や買側主導の取引方式との最も大きな違いは、売側と買側の間に取引をまとめる仲買人が存在することである。ここでは、この仲買人を、「オーナ」と称する。

0014

鋼材取引においては、多岐にわたる取引要因の中で、商品をどの売側から調達し、どの買側に販売すれば良いか、また、売側と買側の連結は商流上問題ないか、などを確認した取引がなされているため、自然発生的に販売網が形成され、そこにはそれらを取りまとめるオーナが存在するようになった。

0015

例えば、鋼材取引においては、売側から見ると、買側の信用保証が問題となる。すなわち、売った後の支払の問題に伴い買側の経営状態調査の上、取引を実施しなければならない。取引に関する基本契約があっても、買側の経営状態は常に変化し、売側は一定のリクスをかかえながらの取引となる。

0016

また、買側から見ると、売側の商品に対する品質保証が問題となる。すなわち、鋼材は多様な品質が求められているが、電子取引システムでは、買側が現品を確認できる範囲が限られており、従来にもまして、誰が売側なのかという売側の信用が問題となり、買側はリスクを回避するのであれば、売側を選択せざるを得ない。

0017

このような状況の中で、買側の経営状態を常に把握し、売側に対して買側の債務保証する、あるいは、売側の商品を確認し、買側に対して当該商品の品質を保証する、あるいは、商品の商流を考慮し、全体として、どの売側とどの買側なら取引をしても良いかを判断し、かつ、取引が活性化するよう適切な売側と買側を商品により選択していくことが、オーナの役割となっている。

0018

従来の電子取引システムにおいては、このようなオーナの役割を考慮した安全な取引を実現することができない。さらには、このようなオーナの役割を考慮していない以上、各オーナ間における販売委託、すなわち、あるオーナでは保証していないが他のオーナでは保証している買側がいる場合、あるオーナから他のオーナに商品を提供し、この商品を他のオーナの責任において当該買側に間接的に販売する販売委託を考慮した柔軟な取引に関しても、従来の電子取引システムでは実現することができない。

発明が解決しようとする課題

0019

解決しようとする問題点は、従来の技術では、例えば鋼材取引等におけるオーナの役割を考慮した安全且つ柔軟な商取引を効率的に行うことができない点である。

0020

本発明の目的は、これら従来技術の課題を解決し、例えば鋼材取引等、従来の電子取引システムにおける売側主導の取引や買側主導の取引では対応できない、高信頼な商取引を、活性化を妨げることなく効率的に行うことを可能とする電子取引システムと電子取引方法およびその処理プログラムを記録した記録媒体を提供することである。

課題を解決するための手段

0021

上記目的を達成するため、本発明の電子取引システムと電子取引方法は、例えば商社等の仲買人が参加する仲買人取引機能を有する電子取引システムと方法であって、例えば鋼材取引を仲買するオーナが、自分の販売網である専用の電子取引システムを開設する際、取引に参加できる売側と買側を、メンバ情報登録することにより制限し、また、どの買側が、どの売側の、どの種類の商品を購入できるかを、販売情報を登録することにより制限し、さらに、買側に対する価格を、価格情報を登録することにより特定し、そして、買側の取引可能限度額を、予め限度情報を登録することにより設定する。

0022

そして、電子取引システムへの参加時に売側、買側から入力された認証情報に対して、予め登録したメンバ情報を参照することにより、それぞれの参加資格正当性を確認する。また、売側の商品情報登録や、買側の商品検索要求情報による取引時も、メンバ情報を参照することにより、売側、買側の正当性を確認する。

0023

このようにして正当性が確認された後、売側は自システムを操作して、販売を希望する商品を商品情報により入力して電子取引システム送信し、オーナは、電子取引システムにおいてこの情報を判読し、自電子取引システム上で販売しても良い商品か否かを確認した後に、正式に販売対象商品として登録してシステム上で提示する。尚、オーナが販売できないと判断した商品は、商品情報として再び売側に戻され、売側にて登録を削除する。

0024

また、買側は、自システムにおいて、商品検索要求情報を入力・送信することにより、購入商品の参照を行う。この商品検索要求情報に基づき、本例の電子取引システムでは、買側に販売できる商品を、商品情報と販売情報から抽出し、価格を商品情報と価格情報から決定し、買側のシステムに提示する。尚、予約商品が存在する場合、予約商品を、前記抽出した買側に販売する商品から除外する。

0025

そして、買側は、販売できるとして提示された各商品を参照し、購入希望の商品がある場合は、注文情報を入力して購入する、あるいは、予約が認められている買側の場合で、かつ予約希望の商品がある場合は、予約情報を入力して予約する。尚、この予約は、メンバ情報でオーナにより予約期間が定められており、予約期間が過ぎた商品に関しては自動的に予約が解除される。また、買側は、予約した商品を予約照会要求情報により知ることができ、購入希望の商品がある場合は、注文情報を入力することにより購入する。この際、当該商品に関する予約は解除される。

0026

また、買側の取引限度については、買側からの注文情報が入力された時点で、電子取引システムにおいて、限度情報と、買側の一定期間の取引累計を比較することにより行う。そして、取引限度に達していない取引は、取引成立とみなし、取引明細を記録するとともに、取引累計を更新し、取引の成立を成約通知情報にて、オーナ、売側、買側にそれぞれ通知する。この通知が終了すると該当する商品情報が削除される。

0027

また、本発明の電子取引システムと電子取引方法では、例えば、複数の鋼材取引システムが存在する中で、オーナは販売委託をする他オーナをメンバ情報に登録し、この他オーナに対して、自電子取引システムのどの売側の、どの商品を販売委託可能にするかを販売情報に登録し、かつ、他オーナに対する販売委託価格を価格情報に登録する。そして、販売委託商品を参照する目的での、他オーナからの認証情報が入力されれば、メンバ情報を参照することによりその正当性を確認する。さらに、他オーナの商品検索要求情報による取引時も、メンバ情報を参照することにより正当性を確認する。

0028

正当性が確認された他オーナは、販売委託商品を参照する際には、自システムから商品選択要求情報を入力・送信する。この商品選択要求情報を受信して、電子取引システムでは、他オーナに販売委託できる商品を、商品情報と販売情報から抽出し、価格を商品情報と価格情報から決定し、他オーナのシステムに送信して提示させる。尚、この際、予約の機能は提供されない。

0029

他オーナは、自システムで提示された各販売委託できる商品を参照し、希望の商品がある場合は、商品選択情報を入力することにより選択する。この商品選択情報を受信した電子取引システムでは、当該商品を、他オーナの電子取引システムの商品情報に登録する。

0030

このようにして、販売委託商品が、他オーナの電子取引システムの商品情報に登録された後、取引が成立した時点で、販売委託に関与している全オーナに成約通知情報を出力する。また、予約解除の条件が発生した場合、販売委託に関与している全オーナの電子取引システムの、当該商品にかかわる予約を解除する。また、 成約通知情報出力後、販売委託に関与している全オーナの電子取引システムの、当該商品に関(かか)わる商品情報を削除する。

発明を実施するための最良の形態

0031

以下、本発明の実施の形態を、図面により詳細に説明する。本例の電子取引システムとその電子取引方法では、従来の電子取引システムにおいては実現できない、いわゆるオーナの役割を考慮した取引を実現するためのものである

0032

すなわち、鋼材取引などの取引においては、買側の経営状態を常に把握し、売側に対して買側の債務を保証する、あるいは、売側の商品を確認し、買側に対して当該商品の品質を保証する、あるいは、商品の商流を考慮し、全体として、どの売側とどの買側なら取引をしても良いかを判断し、かつ、取引が活性化するよう適切な売側と買側を商品により選択する仲買(オーナ)が必要であり、このような、オーナが介在する鋼材取引を電子取引システムで実現するためには、次のように、(1)オーナの取引に対する介在に関する基本的な機能要素、および、それらに基づく(2)オーナ間の販売委託に関する機能要素が必要となることに着目して、本例の電子取引システムとその電子取引方法が考案されている。

0033

(1)オーナの取引に対する介在に関する基本的な機能要素:第一に、オーナは、オーナが取りまとめる販売網に、どの売側あるいは買側が参加可能かを予め決めて登録し、売側、買側からの電子取引システムに対する取引を適切な形で認証できる機能が提供される必要がある。

0034

電子取引システムの利用者は、売側、買側、あるいはその両者に分類されるが、オーナは、売側になれない利用者からの取引、あるいは、買側になれない利用者からの取引を監視し、該取引を中止する仕組みが必要となる。

0035

第二に、オーナはどの売側の商品をどの買側に提示できるかを制御できる手段が提供される必要がある。上記に述べたように、本機能がオーナとして最も重要なものとなる。

0036

第三に、オーナは、商品の種類(以降、「商品分類」と称する場合がある。)によっては、さらに買側を絞る機能が提供される必要がある。状況としては、鉄鋼メーカの余剰品、流通過程の在庫を取扱う場合など、原則的には無い紐付取引の商品も含まれる場合があり、売側は、該商品が通常指定している買側よりさらに絞り込んで、秘匿性を高めた形での取引を希望する場合がある。

0037

第四に、オーナは売側の同一商品を、買側に対して価格を変えて提示する機能が提供される必要がある。買側への価格は一律でなく、買側の購入量などにより、取引の多い買側に対しては、ディスカウントも考慮する必要がある。

0038

また、オーナは直接取引による異常なまでの価格の変動を未然に防ぎ、販売網内の価格をある一定の範囲に保持するため、売側から販売網に対して直接価格が提示されることをがないようにする機能を必要としている。尚、価格の制御に関しては、買側および商品の種類により価格を制御できる機能が必要となる。

0039

第五に、オーナは買側の取引限度を設定し、限度を超える買側の取引を中止する機能が提供される必要がある。オーナは買側の債務を保証するため、買側に対して一定期間の取引金額あるいは取引数量の上限を定め、買側が取引の上限を超えて商品を購入することがないよう制御する必要がある。

0040

第六に、オーナは買側の予約を許可し、予約期間を設定できる機能が提供される必要がある。オーナは、取引の多い買側に対しては、他の買側より優先的に商品を確保できるように配慮が必要である。

0041

第七に、オーナは売側の商品を確認できる手段が提供される必要がある。売側商品を一定の品質に保つのはオーナの役割であり、オーナの確認無しには、売側は、商品を買側に提示できない仕組みが必要となる。本例においては、以上の仕組みを持たせた電子取引システムを基本取引モデルという。

0042

(2)オーナ間の販売委託に関する機能要素:上述の基本的な機能のうえに、次に説明するオーナ間の販売委託に関しての機能も必要となる。

0043

以下、オーナ間の販売委託について説明する。オーナが介在する電子取引システムでは、オーナが取りまとめる販売網の中に、買側が要望する商品があったとしても、オーナがこの買側を、当販売網の中で取引することを認めていなくては、買側は商品を購入することができない。

0044

従来の電子取引システムでは、買側は、当該販売網に参加し、売側との間で直接取引できることが前提となっているが、オーナが介在する取引の場合、買側の債務を保証する前提では、前記のように、買側の経営状態によっては、オーナは、この販売網への参加を認めることができない買側も存在する。

0045

一方、オーナとしては、取引を活性化させるために、販売網を拡大し商品の購入を希望する買側を増やしたいという目論見が存在する。 この場合、オーナは、買側を当販売網の利用者として認めていないが、この買側を利用者として認める別のオーナの販売網が存在する場合がある。

0046

このような場合には、元のオーナと、別のオーナとの間で、商品の販売委託が成立すれば、元のオーナは、本来は利用者として認めていない買側に間接的に商品を販売することができる。

0047

従って、電子取引システムとしては、このオーナ間の販売委託を可能にする機能が、それぞれのオーナに対して提供される必要がある。

0048

本例においては、まず、上述の(1)オーナの取引に対する介在に関する基本的な機能要素に関しての仕組みを持たせた電子取引システムを基本取引モデルとして説明し、その後、この基本取引モデルをベースとしてさらに(2)オーナ間の販売委託に関しての仕組みも持たせた電子取引システムを拡張取引モデルとして説明する。以下、図2を用いて鋼材取引システムの基本取引モデルについて説明する。

0049

図2は、本例の鋼材取引システムの基本取引モデルの構成例を示すブロック図である。基本取引モデルは、本図2に示すように、単数のオーナ21と、複数の売側メンバ24a,24b,・・・、および、複数の買側メンバ25a,25b,・・・により構成され、オーナ21と各メンバ(売側メンバ24a,24b,・・・、買側メンバ25a,25b,・・・)の集合メンバグループ22と称する。

0050

尚、各メンバは、同一メンバで売側にも買側にもなることができる。取引の流れとしては、本図2に示すように、売側が商品23を提供し、オーナ21が、この商品23を確認し、メンバグループ22という場でこの商品23を販売し、買側がこの商品23を購入する。

0051

オーナの役割は、メンバの該メンバグループへの参加審査、商品確認、買側に対して提供する売側商品の選択、商品分類の選択、買側に対する価格の決定、買側の取引限度の管理を行い、メンバ間の取引に関する責任を負うものとする。このような基本取引モデルのハードウエア構成例を図1に示す。

0052

図1は、本発明に係わる鋼材取引システムのハードウェア構成例を示すブロック図である。本例の鋼材取引システム2は、サーバ1内に、データベース3と共に構成されており、サーバ1は、複数台オーナ情報処理システム5a,5b,・・・、複数台の売側メンバ情報処理システム6a,6b,・・・、および、複数台の買側メンバ情報処理システム7a,7b,・・・、がネットワーク4で接続されている。

0053

サーバ1とオーナ情報処理システム5a,5b,・・・、売側メンバ情報処理システム6a,6b,・・・、買側メンバ情報処理システム7a,7b,・・・は、それぞれ、相互に情報を交換する通信手段を有する。

0054

また、オーナ情報処理システム5a,5b,・・・、売側メンバ情報処理システム6a,6b,・・・、買側メンバ情報処理システム7a,7b,・・・のそれぞれは、鋼材取引システム2から出力される情報を表示する表示装置および格納する記憶装置と、鋼材取引システム2に情報を入力するための入力装置を有する。

0055

また、オーナ情報処理システム5a,5b,・・・、売側メンバ情報処理システム6a,6,・・・、買側メンバ情報処理システム7a,7b,・・・のそれぞれは、図8に示すテーブル(1)80における情報区分の各報に対して、キー項目を設定して、このキー項目に基づき、情報区分が示す情報を、鋼材取引システム1を介してデータベース3を参照して抽出・入手し、自システムの表示装置に表示および記憶装置に格納する機能を有する。

0056

図8は、本例の鋼材取引システムで用いられるテーブルの構成例を示す説明図である。本例のテーブル(1)80は、「情報区分」と「キー項目」および「その他の項目」の各項目欄が設けられ、以降で説明する、図1における鋼材取引システム2での各処理で参照される。その詳細は、以降の鋼材取引システム2での各処理の説明と併せて説明する。

0057

図1において、オーナおよび各メンバには、鋼材取引システム全体で一意識別可能なユーザIDが割り振られる。そして、オーナを示すユーザIDを入力した情報処理システムがオーナ情報処理システム5a,5b,・・・、また、売側メンバを示すユーザIDを入力した情報処理システムが売側メンバ情報処理システム6a,6b,・・・、そして、買側メンバを示すユーザIDを入力した情報処理システムが買側メンバ情報処理システム7a,7b,・・・、となる。

0058

オーナは鋼材取引システム上にメンバグループを開設する時、図8に示す情報の内、マスタおよびファイルに関する情報を制御する為のリソースが、当該メンバグループ専用に割当てられ、各情報に対するデータベース3の参照権限更新権限が与えられる。

0059

また、オーナのユーザIDおよびパスワードによる認証は、鋼材取引システム2により行われる。

0060

以下、図10を用いて、サーバ1、オーナ情報処理システム5a,5b,・・・、売側メンバ情報処理システム6a,6b,・・・、買側メンバ情報処理システム7a,7b,・・・に用いられるコンピュータ装置の構成について説明する。

0061

図10は、図1におけるサーバとオーナ情報処理システムと売側メンバ情報処理システムおよび買側メンバ情報処理システムのハードウェア構成例を示すブロック図である。

0062

図10において、101はCRT(Cathode Ray Tube)やLCD(Liquid Crystal Display)等からなる表示装置、102はキーボードマウス等からなる入力装置、103はHDD(Hard Disk Drive)等からなる外部記憶装置、104はCPU(Central Processing Unit)104aや主メモリ104b等を具備してコンピュータ処理を行なう情報処理装置、105は本発明に係わるプログラムやデータを記録したCD−ROM(Compact Disc-Read Only Memory)もしくはDVD(Digital Video Disc/Digital Versatile Disc)等からなる光ディスク、106は光ディスク105に記録されたプログラムおよびデータを読み出すための駆動装置、107はLAN(Local Area Network)接続装置モデム等からなる通信装置である。

0063

光ディスク105に格納されたプログラムおよびデータを情報処理装置104により駆動装置106を介して外部記憶装置103内にインストールした後、外部記憶装置103から主メモリ104bに読み込みCPU104aで処理することにより、情報処理装置104内に次に説明する図4および図5に示す構成の電子取引システムが構成される。

0064

以下、図4および図5を用いて、本例の鋼材取引システム2の詳細構成とその動作を説明する。まず、図4での説明を行う。

0065

図4は、本発明に係わる電子取引システムの基本取引モデルでの第1の詳細構成例を示すブロック図である。本図における電子取引システムは、鋼材取引システムを例としており、まず、この鋼材取引システムによる各種登録処理マスタ登録商品登録の順で説明する。

0066

マスタ登録は、商品取引に先立ちオーナが行う登録操作に基づき、図4におけるマスタ登録処理部2aにおいて行われる。

0067

まず、オーナは、参加希望メンバの審査を行った後、オーナ情報処理システム5aを介して、各メンバに関するメンバマスタ3a、限度マスタ3d、販売マスタ3b、価格マスタ3cの登録を行う。尚、これらの登録内容は随時変更が可能であり、各マスタに関連する情報を入力できるのは、オーナ情報処理システム5aのみとする。

0068

メンバマスタ3aは、メンバからの取引を認めるためのメンバ情報が、オーナ情報処理システム5aから鋼材取引システムにおけるマスタ登録処理部2aのメンバ設定処理部2bに入力され、図1のデータベース3に格納されることにより登録される。

0069

本例におけるメンバ情報は、図8のテーブル(1)80に示すように、メンバ情報を特定するための「キー項目」としてユーザIDとメンバグループ番号が用いられ、その内容は「その他の項目」として登録されたパスワード、売側マーク、買側マーク、予約期間、他オーナマークである。

0070

具体的には、メンバ情報のキー項目に、参加を認めたメンバのユーザIDを入力し、その他の項目に該ユーザIDのパスワードを入力する。メンバには、売側になれるメンバと、買側になれるメンバと、その両者になれるメンバがあり、その種別をオーナが決め、メンバ情報の売側マーク、買側マークを入力する。

0071

そして、売側マーク有りで売側を、買側マーク有りで買側を示し、両者になれるメンバは、両方のマークを有りとする。さらにメンバマスタ(3a)では、買側になれるメンバに対して、メンバ毎に予約後の商品保留期間を予約期間として入力できる。尚、予約期間が設定されていないメンバは、予約が認められていないことを示す。

0072

図4における販売マスタ3bは、買側メンバ毎に対する商品の販売範囲を示す販売情報が、オーナ情報処理システム5aから、鋼材取引システムのマスタ登録処理部2aにおける販売設定処理部2cに入力され図1のデータベース3に格納されることにより登録される。

0073

これによりオーナは、どの買側メンバに、どの売側メンバの商品を販売するか、さらには、どの商品分類を販売するかを決めることができる。

0074

具体的には、図8のテーブル(1)80における「情報区分」が販売情報(販売マスタ)に示される内容であり、そのキー項項目に、買側メンバのユーザIDを入力し、ユーザID(売側メンバ)に、この買側メンバに商品を販売しても良いと判断した複数の売側メンバのユーザIDを入力し、商品分類(品種グレード等)に、この買側メンバに販売しても良いと判断した複数の商品分類を入力することにより登録を行う。

0075

図4における価格マスタ3cは、買側メンバおよび商品分類毎に対する商品の価格設定を示す価格情報が、オーナ情報処理システム5aから鋼材取引システムのマスタ登録処理部2aにおける価格設定処理部2dに入力され図1のデータベース3に格納されることにより登録される。

0076

これにより、オーナは、同一商品に対して買側メンバおよび商品分類毎に個別の価格設定を行うことができる。具体的には、図8のテーブル(1)80における「情報区分」が価格情報(価格マスタ)に示される内容であり、そのキー項目に、買側メンバのユーザIDおよび商品分類を入力し、その他の項目に、商品情報に設定された価格に対するエキストラ価格の割合(%)を入力することにより登録を行う。

0077

また、図4における限度マスタ3dは、買側メンバ毎の取引限度を示す限度情報が、オーナ情報処理システム5aから鋼材取引システムのマスタ登録処理部2aにおける限度設定処理部2eに入力され図1のデータベース3に格納されることにより登録される。これによりオーナは、各メンバの一定期間の取引上限を、取引金額か、あるいは取引数量で決めることができる。

0078

具体的には、図8のテーブル(1)80における「情報区分」が限度情報(限度マスタ)に示される内容であり、そのキー項目に、買側メンバのユーザIDを入力し、その他の項目に、この買側メンバの取引上限金額と、その上限金額を確認する取引上限金額一定期間、取引上限数量と、その上限数量を確認する取引上限数量一定期間の、どちらかあるいはその両方を入力することにより登録を行う。

0079

次に、図4における鋼材取引システムでの売側メンバによる商品の登録処理に関して説明する図4に示すように、商品登録をする売側メンバは、売側メンバ情報処理システム6aから認証情報(その各項目の詳細は、図8に示されている)を鋼材取引システム側の認証処理部2fに入力する。

0080

認証処理部2fでは、図8のテーブル(1)80における「情報区分」が認証情報の内容に基づき、認証情報のメンバグループ番号をキー項目として、このメンバグループ番号が示すメンバグループのメンバマスタ3aを参照し、この認証情報のユーザIDが当該メンバマスタ3aに登録されているか否かを確認し、登録されていない場合は取引中止情報認証不可)を売側メンバ情報処理システム6aに出力し、以降の取引を中止する。

0081

認証許可がなされれば、商品登録が行われる。すなわち、商品を示す商品情報(その項目の詳細は図8に示されている)が、売側メンバ情報処理システム6aから商品登録処理部2gに入力され図1のデータベース3に格納されることにより行われる。

0082

商品登録処理部2gでは、入力された商品情報が、図8のテーブル(1)80における「情報区分」が商品情報(ファイル)に示される内容のものであり、ユーザIDをキー項目として、メンバマスタ3aを参照し、このユーザIDが売側マーク有りとなっていることを確認する。

0083

尚、売側マークが有りとなっていない場合、このユーザIDは、商品登録をオーナより許可されていないため取引中止情報を当該売側メンバ情報処理システム6aに出力し、以降の取引を中止する。

0084

商品登録処理部2gでは、売側メンバ情報処理システム6aから入力された商品情報一件毎に、鋼材取引システム全体で一意に識別可能な商品番号を割り振る。

0085

このようにして、図1のデータベース3に格納された各商品情報は、商品登録処理部2gより、オーナ情報処理システム5aに出力され表示あるいは格納される。

0086

オーナ情報処理システム5aでは、この商品情報の内容を確認し、メンバグループ内に販売しても良い商品情報に有効マークをつけ、鋼材取引システムの商品登録処理部2hに入力し、図1のデータベース1に格納する。

0087

オーナ情報処理システム5aから入力された有効マークのついた商品情報以外の各商品情報は、商品登録処理部2hより、売側メンバ情報処理システム6aに出力され、表示あるいは、格納される。売側メンバ情報処理システム6aでは、この商品情報の内容を確認し、削除マークをつけ、鋼材取引システムの商品登録処理部2iに入力する。

0088

商品登録処理部2iでは、このような削除マークのついた商品情報を図1のデータベース3から削除する。次に、図5を用いて、商品の取引動作に関して説明する。

0089

図5は、本発明に係わる電子取引システムの基本取引モデルでの第2の詳細構成例を示すブロック図である。本図では、電子取引システムの例とした鋼材取引システムでの商品取引の流れを示すものであり、商品取引をする買側メンバは、買側メンバ情報処理システム7aから認証情報を、鋼材取引システムの認証処理部2jに入力する。

0090

認証処理部2jでは、この認証情報のメンバグループ番号をキー項目として、メンバグループ番号が示すメンバグループのメンバマスタ3aを参照し、この認証情報のユーザIDが当該メンバマスタ3aに登録されているか否かを確認し、登録されていない場合は取引中止情報(認証不可)を買側メンバ情報処理システム7aに出力し、以降の取引を中止する。認証された買側メンバは、以降の商品照会、予約照会が可能となる。

0091

商品照会は、商品照会要求情報(項目の詳細は、図8に示されている)が、認証された買側メンバ情報処理システム7aから、鋼材取引システムの商品取引処理部2kにおける売側選択処理部2lに入力されることにより行われる。

0092

売側選択処理部2lでは、図8のテーブル(1)の内容に基づき、商品照会要求情報のユーザIDをキー項目として、メンバマスタ3aを参照し、このユーザIDが買側マーク有りとなっていることを確認する。

0093

尚、買側マークが有りとなっていない場合、このユーザIDは、商品照会をオーナより許可されていないため取引中止情報を、買側メンバ情報処理システム7aに出力し、以降の取引を中止する。

0094

次に、売側選択処理部2lにおいて、商品照会要求情報のユーザIDをキー項目として、販売マスタ3bを参照し、この販売マスタ3b中のユーザID(売側メンバ)を抽出し、抽出した売側メンバのユーザIDをキー項目として、商品情報を参照し、ユーザIDが一致し、かつ有効マークが有りとなっている商品情報を抽出する。

0095

次に、商品取引処理部2kは、分類選択処理部2mにおいて、販売マスタ3b中の商品分類を抽出し、売側選択処理部2lにおいて抽出された商品情報から商品分類が一致する商品情報を抽出する。

0096

次に、商品取引処理部2kは、価格処理部2nにおいて、商品照会要求情報のユーザIDおよび分類選択処理部2mにおいて抽出した商品情報の商品分類をキー項目として、価格マスタ3cを参照し、エキストラ価格の割合(%)を抽出し、抽出した商品情報の価格に掛け合わせ買側メンバに対する価格(以降、買側メンバ価格と称する。)を求める。

0097

次に、商品取引処理部2kは、予約分削除処理部2oにおいて、商品照会要求情報のユーザIDをキー項目として、予約商品情報を参照し、商品情報から、予約商品情報に該当する商品情報を削除し、販売商品情報(項目の詳細は、図8に示されている)として図1のデータベース3に格納する。

0098

尚、この販売商品情報を図1のデータベース3に格納する際、次の当該買側メンバ情報処理システム7aからの商品照会に備え、価格および属性情報がキー項目として追加される。

0099

販売商品情報が図1のデータベース3に生成されると、商品取引処理部2kは、商品検索処理部2pから商品検索受付情報(項目の詳細は、図8に示されている)が、買側メンバ情報処理システム7aに出力される。

0100

買側メンバ情報処理システム7aでは、この商品検索受付情報により、販売商品情報の参照が可能なキー項目を知ることができる。そして、買側メンバ情報処理システム7aは、販売商品情報の参照可能なキー項目の内容を、商品検索要求情報(項目の詳細は、図8に示されている)として、鋼材取引システムの商品取引処理部2kにおける商品検索処理部2pに入力する。

0101

商品検索処理部2pは、販売商品情報3fを参照し、対応する販売商品情報を抽出して買側メンバ情報処理システム7aに出力する。買側メンバ情報処理システム7aは、受け取った販売商品情報を表示装置に表示または記憶装置に格納する。

0102

次に、買側メンバ情報処理システム7aのメンバは、このように表示または格納した商品情報の内容を確認し、購入したい商品がある場合、予約または注文を行う。

0103

この予約および注文は、買側メンバ情報処理システム7aから、予約情報または注文情報(それぞれの情報の項目の詳細は、図8に示されている)を、鋼材取引システムに対し入力することで行われる。

0104

買側メンバ情報処理システム7aからの予約情報は、鋼材取引システムの商品取引処理部2kにおける予約登録処理部2qに入力され、予約登録処理部2qでは、商品番号をキー項目として販売商品情報3fを参照し、この予約情報に対して、買側メンバのユーザID、予約登録年月日時分秒を追加し、予約商品情報3g(項目の詳細は、図8に示されている)として図1のデータベース3に格納される。

0105

このようにして登録された予約商品情報3gは、鋼材取引システムが定める一定時間毎予約解除処理部2sにより参照され、当該予約商品情報のユーザID(買側メンバ)をキー項目としてメンバマスタ3aを参照し、メンバマスタ3aの当該予約期間と、予約商品情報3gにおける当該予約商品情報の予約登録年月日時分秒からの経過時間を比較し、予約期間を超えている予約商品情報を図1のデータベース3から削除する。

0106

次に、このような予約の照会に関して説明する。予約照会は、予約照会要求情報(項目の詳細は、図8に示されている)が、買側メンバ情報処理システム7aから鋼材取引システムの商品取引処理部2kにおける予約検索処理部2rに入力されると開始される。

0107

予約検索処理部2rは、予約照会要求情報のユーザIDをキー項目として、予約商品情報3gを参照し、当該予約商品情報を買側メンバ情報処理システム7aに送信する。

0108

買側メンバ情報処理システム7aは、送信されてきた予約商品情報を表示装置に表示または記憶装置に格納する。買側メンバは、このようにして表示または格納された予約商品情報の内容を確認し、購入したい商品がある場合、買側メンバ情報処理システム7aを介して注文を行う。この注文情報が、買側メンバ情報処理システム7aから鋼材取引システムに入力されることで注文処理が開始される。

0109

以下、その注文処理に関して説明する。買側メンバ情報処理システム7aから注文情報が鋼材取引システムの成約処理部2tに対し入力されると、成約処理部2tでは、商品番号をキー項目として、商品照会からの注文の場合は販売商品情報3eを、また、予約照会からの注文の場合は予約商品情報3gをそれぞれ参照する。

0110

ここで、まず、取引限度判定を行う。すなわち、成約処理部2tにおいて取引成立の処理を実施する前に、取引限定処理部2uにおいて、その取引が予め定められた取引限度を超えているか否かを確認する。

0111

この取引限度の判定は、成約処理部2tから、取引限定処理部2uにおける限度処理部2vに、当該注文情報および当該販売商品情報あるいは予約商品情報が通知され、限度処理部2vにおいて、この販売商品情報や予約商品情報から、価格、数量を参照し、注文情報にて商品番号が複数指定されている場合はそれらの価格や数量の総和を求め、それに当該注文情報のユーザIDをキー項目として、成約情報3hから取引累計金額および取引累計数量を参照したものを加え、それらが、当該ユーザIDをキー項目として限度マスタ3dを参照して得られる取引上限金額あるいは取引上限数量を超えているか否かを比較することにより行う。超えている場合は取引中止情報を、買側メンバ情報処理システム7aに出力し、以降の取引を中止する。

0112

超えていなければ次の成約情報更新の処理を行う。すなわち、取引上限金額あるいは、取引上限数量を超えていない場合は、通知を要求した成約処理部2tに、取引限度処理部2uから処理が戻され、取引成立と見なし、成約処理部2tにおいて、商品番号単位に、オーナ用、買側メンバ用、売側メンバ用の成約情報が、それぞれのユーザIDをキー項目として作成・更新される。

0113

買側メンバ用成約情報の取引累計金額、取引累計数量に関しては、注文の価格、数量の総和を、取引累計金額および、取引累計数量に加え、データベースに格納し、成約情報を更新する。

0114

その際、成約処理部2tは、取引累計金額、取引金額累計期間に関して、注文情報のユーザIDをキー項目として、限度マスタ3dの取引上限金額一定期間を参照し、成約情報の取引金額累計期間が限度マスタ3dにおける取引上限金額一定期間に達している場合は、成約情報の取引累計金額、および取引金額累計期間をゼロとし、達していない場合は取引金額累計期間を更新する。

0115

また、取引累計数量、取引数量累計期間に関しても同一の処理が行われる。尚、オーナ用および売側メンバ用の成約情報のこの情報に関する更新は行われない。

0116

成約情報には図8におけるテーブル(1)80の「その他の項目」において示されるように、取引明細が含まれ、この取引明細は商品番号単位に記録され、オーナ用、買側メンバ用、売側メンバ用それぞれに、成約年月日時分秒を記録し、当該販売商品情報または当該予約商品情報の内容を取引明細に記録する。

0117

この取引明細の価格に関しては、オーナ用は、価格1に当該販売商品情報または当該予約商品情報の買側メンバ価格が、価格2に商品情報の価格が記録される。商品情報の価格に関しては、当該注文情報の商品番号をキー項目として商品情報3eを参照する。

0118

買側メンバ用の取引明細は、価格1に買側メンバ価格を記録し、価格2は空欄とする。また、売側メンバ用の取引明細は、価格1は空欄とし、価格2に商品情報の価格を記録する。

0119

買側メンバの価格2を空欄にするのは、買側メンバに対して、オーナの仕入れ価格を秘匿するためであり、また、売側メンバの価格1を空欄にするのは、売側メンバに対して、オーナの売り価格を秘匿するためである。

0120

この後、成約処理部2tにおいて、成約通知が行われる。すなわち、成約処理部2tでは、オーナ情報処理システム5a、買側メンバ情報処理システム7a、売側メンバ情報処理システム6aのそれぞれに成約通知情報(項目の詳細は、図8に示されている)を出力する。

0121

この成約通知情報は、オーナ、買側メンバ、売側メンバのそれぞれに対応した成約情報3hにある取引成立した取引明細を参照して作成される。

0122

この成約通知処理後、次に予約解除処理を行う。予約解除においては、予約照会からの注文の場合は、成約処理部2tにおいて、注文情報の商品番号をキー項目として、予約商品情報3gを参照し、当該情報を図1のデータベース3から削除する。

0123

さらに、この予約解除処理後に商品情報の更新処理を行う。すなわち、成約処理部2tにおいて、注文情報の商品番号をキー項目として、商品情報3eを参照し、当該情報を図1のデータベース3から削除する。

0124

以上で基本取引モデルに関しての説明を終わり、次に、拡張取引モデルに関しての説明を行う。

0125

図3は、本例の鋼材取引システムの拡張取引モデルの構成例を示すブロック図である。本例の鋼材取引システムは、本図3に示すように、図2における基本取引モデルをメンバグループ単位に複数形成することが可能である。

0126

図3の例では、図2における基本取引モデルのメンバグループが、メンバグループA32aとメンバグループB32bおよびメンバグループC32cとして3グループ形成され、各グループが基本取引モデルに従い独立して取引が行われている。

0127

この独立しているという意味は、本例では、オーナB31bが管理するメンバグループB32bにおける買側メンバ(B1)36a,36bと、オーナC31cが管理するメンバグループC32cにおけるおよび買側メンバ(C1)37a,37bは、オーナA31aが管理するメンバグループA32aの売側メンバ(A1)34a,34bと直接取引ができない、つまりオーナA31aは、買側メンバB1、買側メンバC1を、メンバグループAに参加することを認めていないという状況での取引が行われている。

0128

本例の拡張取引モデルでは、このようにそれぞれ独立した取引が行われている複数の基本取引モデルの集合の中で、任意のメンバグループ上の商品33a,33b,33cを他のメンバグループでも購入することができることを、実現するものである。

0129

取引の流れとしては、メンバグループのオーナが、メンバグループ内の商品を、商品毎にどの他メンバグループのオーナに提供するかを決め、他メンバグループのオーナは、提供された商品の中からどの商品を自分のメンバーグループ内に販売するかを決定する。

0130

販売する商品が決定すると、オーナの責任において、当該商品を自分のメンバーグループ内の商品として販売し、当該メンバグループの買側メンバが購入する。

0131

図3の例では、まずメンバグループA32aの売側メンバ(A1)34aの商品33aが、オーナA31aによりオーナB31bに提供され、オーナB31bの責任で、当該商品33aが商品33bとしてメンバグループBにおいて販売される。

0132

さらに、オーナB31bは、この商品33bをオーナC31cに提供し、オーナC31cは、オーナC31cの責任で、当該商品33b(商品33a)をメンバグループC32cにおいて、商品33cとして販売する。

0133

このようにすることで、売側メンバ(A1)34aの商品33aは、買側メンバ(B1)36a、買側メンバ(C1)37aが購入することが可能になると同時に、買側メンバ(B1)36aが購入した場合の取引に関する責任は、オーナB31bが負い、また、買側メンバ(C1)37aが購入した場合の取引に関する責任は、オーナC31cが負う。

0134

これにより、オーナA31aは、その責任を負わないため、買側メンバ(B1)36a、買側メンバ(C1)37aが、メンバグループA32aに属さなくても取引を成立させることが可能となる。

0135

このような拡張取引モデルを構成する各システム、すなわち、オーナ情報処理システムや売側メンバ情報処理システムおよび買側メンバ情報処理システムのハードウェア構成などは、基本取引モデルと同じである。

0136

以下、図6図7を用いて、本例の拡張取引モデルとしての鋼材取引システムの詳細構成とその動作を説明する。まず、図6での説明を行う。

0137

図6は、本発明に係わる電子取引システムの拡張取引モデルでの詳細構成例を示すブロック図である。本図6における電子取引システムは、鋼材取引システムを例としており、まず、この鋼材取引システムによる各種登録処理をマスタ登録から説明する。

0138

本例は、図3に示した拡張取引モデルにおけるメンバグループA32aの売側メンバ(A1)34aの商品33aを、メンバグループB32bの買側メンバ(B1)36aが購入する部分の実現方式を説明したものである。

0139

尚、図3における売側メンバ(A1)34aの商品33aを、オーナC31cがメンバグループC32cにおいて販売し、買側メンバ(C1)37aが購入する部分は、本図6の説明において、メンバグループAをメンバグループBに、メンバグループBをメンバグループCに置き換え、オーナAをオーナBに、オーナBをオーナCに、また、買側メンバB1を買側メンバC1にそれぞれ置き換えたものであり、同様の説明となるため省略する。

0140

まず、図6におけるマスタ登録の処理について説明する。オーナBのメンバグループAへの取引を可能にするため、オーナAはメンバマスタにオーナBを登録しておく必要がある。その際、メンバ情報として、オーナBのユーザIDとパスワードを入力し、さらに他オーナマークを有りとする。

0141

オーナAは、オーナBに提供する商品を決めるため、オーナB用の販売マスタ3bでの登録を予め行う。具体的には、販売マスタ3bのキー項目にオーナBのユーザIDを登録し、ユーザID(売側メンバ)にメンバグループAの売側メンバの内、商品登録された商品をオーナBに提供しても良いと判断した複数の売側メンバのユーザIDを登録し、商品分類にオーナBに提供しても良いと判断した複数の商品分類を登録する。

0142

また、オーナAは、メンバグループAの商品を、オーナBに提供する際のエキストラ価格を価格マスタ3cに登録する。具体的には、価格マスタ3cのキー項目にオーナBのユーザIDおよび商品分類を登録し、その他の項目にオーナBに対するエキストラ価格の割合(%)を登録する。

0143

次に、商品選択の処理に関しての説明を行う。オーナAからオーナBへの商品提供は、本図6に示すように、オーナB情報処理システム5bから、メンバグループAの鋼材取引システムにおける売側選択処理部2Lに対して商品選択要求情報を入力することで行われる。この商品選択要求情報を含む各情報の構成を図9に示す。

0144

図9は、拡張取引モデルにおける鋼材取引システムで用いられるテーブルの構成例を示す説明図である。本例のテーブル(2)90は、「情報区分」と「キー項目」および「その他の項目」の各項目欄が設けられ、以降で説明する拡張取引モデルにおける鋼材取引システムでの各処理で参照される。その詳細は、図6に示す、以降の鋼材取引システムでの各処理の説明と併せて説明する。

0145

図6において、売側選択処理部2Lでは、オーナB情報処理システム5bから受け取った商品選択要求情報のユーザIDをキー項目として、メンバマスタを参照し、当該ユーザIDがメンバマスタに登録されていること、かつ、他オーナマークが有りとなっていることを確認し、もし、登録されていない場合は取引中止情報をオーナB情報処理システム5bに出力し、以降の取引を中止する。

0146

商品選択は、基本取引モデルで記載した予約に関する処理を除く商品照会と同様に行われ、オーナAからオーナBに提供される商品が、販売商品情報として作成され、その中で、オーナBがメンバグループBに販売したい商品がある場合、商品選択情報(図9の例では、ユーザIDをキー項目として用いられ、その他の項目の商品番号が参照される)をオーナB情報処理システム5bから商品選択処理部2Pに入力され、商品登録が行われる。

0147

すなわち、商品選択処理部2Pでは、商品選択情報が入力されると、商品番号をキー項目として、メンバグループAの販売商品情報を参照し、当該販売商品情報をメンバグループBの商品登録処理部2Iに入力する。

0148

メンバグループBの商品登録処理部2Iでは、この販売商品情報をメンバグループBの商品情報としてデータベースに格納する。尚、メンバグループBの商品登録処理部2Iでは、このようにして商品情報を格納する際、自メンバグループのオーナからの登録であるため、商品情報の有効マークを有りとする。

0149

メンバグループAの商品選択処理部2Pでは、上記処理の過程で、商品オーナ情報を生成する。この商品オーナ情報は、商品がどのオーナからどのオーナに渡されたかを記録するものであり、図9において示されている項目内容となっている。

0150

この内容に基づき、図6の場合であれば、商品選択処理部2Pでは、商品オーナ情報のキー項目に商品番号を、その他の項目の、レコード先頭に、オーナAのユーザIDを、続いてオーナBのユーザIDを入力し、データベースに格納する。

0151

以下、図6におけるメンバグループB側での処理を説明する。上記のように、商品がオーナAからオーナBに渡された後のメンバグループB側の処理は、成約処理部2Tでの処理を除いて、基本取引モデルと同じであり、以下、成約処理部2Tでの、基本取引モデルとの処理の違いを説明する。

0152

成約処理部2Tにおいて、注文情報の商品番号をキー項目として、商品オーナ情報を参照し、オーナのユーザIDを確認する。この情報が記録されていることは、オーナ間をわたった商品であることを示し、成約処理部2Tでは、この商品オーナ情報のその他項目に記載のあるオーナのユーザIDを全て抽出する。

0153

尚、成約処理部2Tでは、当該商品がオーナをわたった商品であることから、成約情報の作成・更新、成約通知、予約解除、商品情報更新を、取引に関与した全オーナの、それぞれが管理するメンバグループ全てを対象に実施する必要がある。

0154

これらの成約情報の作成・更新、成約通知、予約解除、商品情報更新に係わる処理を順に説明する。まず、成約情報の作成・更新について説明する。

0155

図5に示した基本取引モデルでは、成約処理部2tにおいて、オーナ用、買側メンバ用、売側メンバ用に成約情報を作成・更新したが、図6における成約処理部2Tでは、売側メンバは、他メンバグループであり、さらに、オーナAが取引に関与しているため、次のようにして、オーナA用の成約情報を作成する必要がある。

0156

まず、成約情報の取引累計金額、取引金額累計期間、取引累計数量、取引数量累計期間に関する処理は、基本取引モデルと同一で、買側メンバにのみ更新する。

0157

次に、取引明細の価格を除いた部分は、オーナA用、オーナB用、買側メンバ用、売側メンバ用それぞれに、成約年月日時分秒を記録し、メンバグループBの販売商品情報または、予約商品情報の内容を取引明細に記録する。

0158

尚、取引明細のユーザID(オーナ)は、オーナA用であっても買側メンバのオーナであるオーナBが記録される。これは、当該取引の責任を買側メンバのオーナ、すなわちオーナBが負うため、その責任の所在が記録される。取引明細の価格については、図7を用いて説明する。

0159

図7は、図6の電子取引システムにおける価格の遷移と各情報の関係をまとめた例を示す説明図である。本図7にしめすように、オーナBおよび買側メンバの価格(1)、価格(2)については、基本取引モデルと同様に、メンバグループBの販売商品情報または予約商品情報および商品情報を参照して記録される。

0160

売側メンバの価格(2)は、メンバグループが異なるため、基本取引モデルと同一の求め方をすると価格Bとなってしまうため、メンバグループAの商品情報を参照し価格Aを記録する。

0161

具体的には、商品オーナ情報から、売側メンバのオーナを求め、当該オーナが管理する商品情報を、商品番号をキー項目として参照し、当該商品情報中の価格を求める。尚、価格(1)は空欄であることは、基本取引モデルと同一である。

0162

オーナAに関する価格は、価格(1)は、オーナBに提供した価格、すなわち図7の価格Bを記録し、また、価格(2)は、売側メンバあるいは他のオーナから仕入れた価格、すなわち図7の価格Aを記録する。この価格(1)に価格Bを記録する理由は、オーナAが提供した商品に対し、オーナBはいくらで買側メンバに売ったのかを秘匿するためである。

0163

次に、成約通知に関する処理を説明する。図6における成約処理部2Tでは、オーナA情報処理システム5a、オーナB情報処理システム5b、買側メンバB1情報処理システム7b、売側メンバ(A1)情報処理システム6aに成約通知を出力する。成約通知は、オーナA、オーナB、買側メンバB1、売側メンバA1のそれぞれの成約情報3hにある取引明細を参照し作成される。

0164

次に、予約解除に関する処理を説明する。予約照会からの注文の場合は、成約処理部2Tでは、対象となる各メンバグループの予約商品情報を注文情報の商品番号をキー項目として参照し、当該情報をデータベースから削除する。

0165

次に、商品情報更新に関する処理を説明する。成約処理部2Tにおいて、対象となる各メンバグループの商品情報を、注文情報の商品番号をキー項目として参照し、当該商品情報をデータベースから削除する。

0166

以上、図1図10を用いて説明したように、本例の電子取引システムと方法では、鋼材取引を仲買するオーナが、自分の販売網である専用の電子取引システムを開設する際、取引に参加できる売側と買側を、メンバ情報を登録することにより制限し、また、どの買側が、どの売側の、どの種類の商品を購入できるかを、販売情報を登録することにより制限し、さらに、買側に対する価格を、価格情報を登録することにより特定し、そして、買側の取引可能限度額を、予め限度情報を登録することに設定する。

0167

そして、電子取引システムへの参加時に売側、買側から入力された認証情報に対して、予め登録したメンバ情報を参照することにより、それぞれの参加資格の正当性を確認する。

0168

また、売側の商品情報や、買側の商品検索要求情報による取引時も、メンバ情報を参照することにより、売側、買側の正当性を確認する。

0169

このようにして正当性が確認された後、売側は、販売を希望する商品を商品情報により入力し、オーナは、この情報を判読し、電子取引システム上で販売しても良い商品か否かを確認した後に、正式に販売対象商品として登録してシステム上で提示する。尚、オーナが販売できないと判断した商品は、商品情報として再び売側に戻され、売側にて登録を削除する。

0170

また、買側は、商品検索要求情報を入力することにより、購入商品の参照を行う。この商品検索要求情報に基づき、本例の電子取引システムでは、買側に販売できる商品を、商品情報と販売情報から抽出し、価格を商品情報と価格情報から決定する。尚、予約商品が存在する場合、予約商品を、前記抽出した買側に販売する商品から除外する。

0171

そして、買側は、販売できるとして提示された各商品を参照し、購入希望の商品がある場合は、注文情報を入力して購入する、あるいは、予約が認められている買側の場合で、かつ予約希望の商品がある場合は、予約情報を入力して予約する。

0172

尚、この予約は、メンバ情報でオーナにより予約期間が定められており、予約期間が過ぎた商品に関しては自動的に予約が解除される。また、買側は、予約した商品を予約照会要求情報により知ることができ、購入希望の商品がある場合は、注文情報を入力することにより購入する。この際、当該商品に関する予約は解除される。

0173

また、買側の取引限度については、買側からの注文情報が入力された時点で、限度情報と、買側の一定期間の取引累計を比較することにより行う。そして、取引限度に達していない取引は、取引成立とみなし、取引明細を記録するとともに、取引累計を更新し、取引の成立を成約通知情報にて、オーナ、売側、買側にそれぞれ通知する。この通知が終了すると該当する商品情報が削除される。

0174

さらに、本例の電子取引システムと電子取引方法では、以上のような基本取引モデルをベースに拡張取引モデルを構成できる。すなわち、複数の鋼材取引システムが存在する中で、オーナは販売委託をする他オーナをメンバ情報に登録し、この他オーナに対して、自電子取引システムのどの売側の、どの商品を販売委託可能にするかを販売情報に登録し、かつ、他オーナに対する販売委託価格を価格情報に登録する。

0175

そして、販売委託商品を参照する目的での、他オーナからの認証情報は、メンバ情報を参照することによりその正当性を確認する。さらに、他オーナの商品検索要求情報による取引時も、メンバ情報を参照することにより正当性を確認する。

0176

正当性が確認された他オーナは、販売委託商品を参照する際には、自システムから商品選択要求情報を入力・送信する。この商品選択要求情報を受信して、自電子取引システムでは、他オーナに販売委託できる商品を、商品情報と販売情報から抽出し、価格を商品情報と価格情報から決定し、他オーナのシステムに送信して提示させる。尚、この際、予約の機能は提供されない。

0177

他オーナは、自システムで提示された各販売委託できる商品を参照し、希望の商品がある場合は、商品選択情報を入力することにより選択する。この商品選択情報を受信した電子取引システムでは、当該商品を、他オーナの電子取引システムの商品情報に登録する。

0178

販売委託商品が、他オーナの電子取引システムの商品情報に登録された後、取引が成立した時点で、販売委託に関与している全オーナに成約通知情報を出力する。また、予約解除の条件が発生した場合、販売委託に関与している全オーナの電子取引システムの、当該商品にかかわる予約を解除する。また、 成約通知情報出力後、販売委託に関与している全オーナの電子取引システムの、当該商品にかかわる商品情報を削除する。

0179

尚、本発明は、図1図10を用いて説明した例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能である。例えば、本例においては、鋼材取引を例に説明したが、他の、鋼材と同様な商品特性、取引特性を有する他の商品の取引等、例えば商社が仲買する取引全般等に適用することができる。

0180

また、本例では、光ディスクを記録媒体として用いているが、FDを記録媒体として用いることでも良い。また、プログラムのインストールに関しても、通信装置を介してネットワーク経由でプログラムをダウンロードしてインストールすることでも良い。

発明の効果

0181

本発明によれば、例えば鋼材取引等、従来の電子取引システムにおける売側主導の取引や買側主導の取引では対応できない、高信頼な商取引を、活性化を妨げることなく効率的に行うことが可能となる。

0182

具体的には、まず、商社等のオーナが開設する電子取引システムに、オーナ自身がどの売側、どの買側を参加させるかを制御し、その取引許可の正当性を制御することができる。

0183

また、オーナは、どの買側が、どの売側の商品を購入し、かつどの商品の種類を購入できるかを制御することができる。さらに、オーナは、買側毎に価格を制御することができる。

0184

また、オーナは、買側の取引上限を設定し、上限を超えた取引を制御できる。さらに、オーナは、買側に対して予約期間を設定し、期間内の予約を制御することができる。また、オーナは、売側の販売希望商品の確認を行い商品の登録を制御できる。

0185

また、あるオーナが、他オーナの電子取引システムの商品を、自電子取引システムの商品として販売することができ、複数のオーナ間による商品販売委託が可能となる。

図面の簡単な説明

0186

図1本発明に係わる鋼材取引システムのハードウェア構成例を示すブロック図である。
図2本例の鋼材取引システムの基本取引モデルの構成例を示すブロック図である。
図3本例の鋼材取引システムの拡張取引モデルの構成例を示すブロック図である。
図4本発明に係わる電子取引システムの基本取引モデルでの第1の詳細構成例を示すブロック図である。
図5本発明に係わる電子取引システムの基本取引モデルでの第2の詳細構成例を示すブロック図である。
図6本発明に係わる電子取引システムの拡張取引モデルでの詳細構成例を示すブロック図である。
図7図6の電子取引システムにおける価格の遷移と各情報の関係をまとめた例を示す説明図である。
図8本例の鋼材取引システムで用いられるテーブルの構成例を示す説明図である。
図9拡張取引モデルにおける鋼材取引システムで用いられるテーブルの構成例を示す説明図である。
図10図1におけるサーバとオーナ情報処理システムと売側メンバ情報処理システムおよび買側メンバ情報処理システムのハードウェア構成例を示すブロック図である。

--

0187

1:サーバ、2:鋼材取引システム、2a:マスタ登録処理部、2b:メンバ設置処理部、2c:販売設定処理部、2d:価格設定処理部、2e:限度設定処理部、2f:認証処理部、2g〜2i,2I:商品登録処理部、2j:認証処理部、2k:商品取引処理部、2l,2L:売側選択処理部、2m,2M:分類選択処理部、2n,2N:価格処理部、2o:予約分削除処理部、2p:商品検索処理部、2P:商品選択処理部、2q:予約登録処理部、2r:予約検索処理部、2s:予約解除処理部、2t,2T:成約処理部、2u:取引限度処理部、2v:限度処理部、3:データベース、3a:メンバマスタ、3b:販売マスタ、3c:価格マスタ、3d:限度マスタ、3e:商品情報、3f:販売商品、3g:予約商品、3h:成約情報、4:ネットワーク、5a,5b:オーナ情報処理システム、6a,6b:売側メンバ情報処理システム、7a,7b:買側メンバ情報処理システム、21:オーナ、22:メンバグループ、23:商品、24a,24b:売側メンバ、25a,25b:買側メンバ、31a:オーナA、31b:オーナB、31c:オーナC、32a:メンバグループA、32b:メンバグループB、32c:メンバグループC、33a〜33c:商品、34a,34b:売側メンバA1、35a,35b:買側メンバA1、36a,36b:買側メンバB1、37a,37b:買側メンバC1、80:テーブル(1)、90:テーブル(2)、101:表示装置、102:入力装置、103:外部記憶装置、104::情報処理装置、104a:CPU、104b:主メモリ、105:光ディスク、106:駆動装置、107:通信装置。

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