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技術 液体吐出装置及び該装置の吐出性能維持回復方法

出願人 キヤノン株式会社
発明者 弾塚俊光
出願日 2001年3月29日 (18年9ヶ月経過) 出願番号 2001-097035
公開日 2001年12月11日 (18年1ヶ月経過) 公開番号 2001-341329
状態 特許登録済
技術分野 インクジェット(インク供給、その他)
主要キーワード 各液体吐出口 パルス形 キャップ内空間 吸引能力 加圧動作 記録ヘッド単位 搬送ローラ群 液体供給路
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2001年12月11日)のものです。
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図面 (6)

課題

同時に吐出性能維持回復処理が行われる液体吐出口の数が変化しても、各液体吐出口から必要量液体を排出させることによって各液体吐出口の吐出性能を維持回復させることができ、かつ吐出性能維持回復処理で消費される液体の量を低減させる。

解決手段

2つの記録ヘッドに対応したドットカウンタチェックして(S51)、回復処理を一方の記録ヘッドのみに対して行うのか両方の記録ヘッドに対して行うのかを判定する(S52)。一方の記録ヘッドに対してのみ回復処理を行うのであれば、吸引ポンプの駆動速度は予め設定されている規定値のままで変更せず、両方の記録ヘッドに対して回復処理を行うのであれば、吸引ポンプの駆動速度を規定値に対して20%増加するように設定する(S53)。

概要

背景

従来から、インクジェットプリンタ等の液体吐出装置は、広く研究・開発されており、民生機器として一般に普及している。

インクジェットプリンタでは、インク吐出口(ノズル)からインク溶媒蒸発することによってインクの増粘等が生じ、このため吐出性能が低下する場合がある。これを防止するために、多くのインクジェットプリンタには、ノズルからインクを強制的に排出させる、吸引手段あるいは加圧手段を含んだ回復手段が備えられている。

また最近では、記録速度向上に対する要求が増大しており、これに応えるため、同一種類のインクが供給されるノズルの数やインクジェットヘッドの数を増加させる傾向にある。

概要

同時に吐出性能維持回復処理が行われる液体吐出口の数が変化しても、各液体吐出口から必要量液体を排出させることによって各液体吐出口の吐出性能を維持回復させることができ、かつ吐出性能維持回復処理で消費される液体の量を低減させる。

2つの記録ヘッドに対応したドットカウンタチェックして(S51)、回復処理を一方の記録ヘッドのみに対して行うのか両方の記録ヘッドに対して行うのかを判定する(S52)。一方の記録ヘッドに対してのみ回復処理を行うのであれば、吸引ポンプの駆動速度は予め設定されている規定値のままで変更せず、両方の記録ヘッドに対して回復処理を行うのであれば、吸引ポンプの駆動速度を規定値に対して20%増加するように設定する(S53)。

目的

本発明は以上のような状況に鑑みてなされたものであり、同時に吐出性能維持回復処理が行われる液体吐出口の数が変化しても、各液体吐出口から必要量の液体を排出させることによって各液体吐出口の吐出性能を維持回復させることができ、かつ吐出性能維持回復処理で消費される液体の量を低減させることができる液体吐出装置及び該装置の吐出性能維持回復方法を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

同一の液体貯留手段に貯留された液体が供給される複数の液体吐出口と、前記複数の液体吐出口のうちの選択された液体吐出口から強制的に液体を排出させる吐出性能維持回復手段と、前記吐出性能維持回復手段の吐出性能維持回復動作によって、各液体吐出口から排出される液体の量が、選択された液体吐出口の数によらず略等しくなるように、前記選択された液体吐出口の数に応じて、前記吐出性能維持回復手段を制御する制御手段と、を備えることを特徴とする液体吐出装置

請求項2

前記吐出性能維持回復手段は、負圧発生手段を含み、該負圧発生手段の発生した負圧によって、前記選択された液体吐出口の液体吐出面から強制的に液体を排出させることを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。

請求項3

前記吐出性能維持回復手段は、前記複数の液体吐出口への液体供給路圧力発生手段を含み、該圧力発生手段の発生した圧力によって、前記選択された液体吐出口の液体吐出面から強制的に液体を排出させることを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。

請求項4

前記複数の液体吐出口は、それぞれ同数の液体吐出口が属する複数の液体吐出口群に分割され、前記吐出性能維持回復手段は、前記複数の液体吐出口群のうちの選択された液体吐出口群に属する液体吐出口から強制的に液体を排出させ、前記制御手段は、前記吐出性能維持回復手段の吐出性能維持回復動作によって、各液体吐出口群から排出される液体の量が、選択された液体吐出口群の数によらず略等しくなるように、前記選択された液体吐出口群の数に応じて、前記吐出性能維持回復手段の制御を行う、ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の液体吐出装置。

請求項5

前記同数の液体吐出口が属する複数の液体吐出口群は、それぞれの液体吐出ヘッド具備され、前記吐出性能維持回復手段は、前記複数の液体吐出ヘッドのうちの選択された液体吐出ヘッドに属する液体吐出口から強制的に液体を排出させ、前記制御手段は、前記吐出性能維持回復手段の吐出性能維持回復動作によって、各液体吐出ヘッドから排出される液体の量が、選択された液体吐出ヘッドの数によらず略等しくなるように、前記選択された液体吐出ヘッドの数に応じて、前記吐出性能維持回復手段の制御を行う、ことを特徴とする請求項4に記載の液体吐出装置。

請求項6

前記吐出性能維持回復動作が必要な液体吐出口を検出する検出手段を更に備えることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の液体吐出装置。

請求項7

前記液体吐出装置は、熱エネルギーを利用して液滴を吐出することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の液体吐出装置。

請求項8

前記液体吐出装置は、記録媒体上に液滴を吐出して記録を行うことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の液体吐出装置。

請求項9

同一の液体貯留手段に貯留された液体が供給される複数の液体吐出口を有する液体吐出装置の吐出性能維持回復方法であって、前記複数の液体吐出口のうちの選択された液体吐出口から強制的に液体を排出させる吐出性能維持回復動作を行う吐出性能維持回復工程と、前記吐出性能維持回復動作の間に、各液体吐出口から排出される液体の量が、前記選択された液体吐出口の数によらず略等しくなるように、前記選択された液体吐出口の数に応じて、前記吐出性能維持回復動作を制御する制御工程と、を備えることを特徴とする液体吐出装置の吐出性能維持回復方法。

請求項10

前記吐出性能維持回復工程では、負圧発生手段の発生した負圧によって、前記選択された液体吐出口の液体吐出面から強制的に液体が排出されることを特徴とする請求項9に記載の液体吐出装置の吐出性能維持回復方法。

請求項11

前記吐出性能維持回復工程では、前記複数の液体吐出口への液体供給路に設けられた圧力発生手段の発生した圧力によって、前記選択された液体吐出口の液体吐出面から強制的に液体が排出されることを特徴とする請求項9に記載の液体吐出装置の吐出性能維持回復方法。

請求項12

前記複数の液体吐出口は、それぞれ同数の液体吐出口が属する複数の液体吐出口群に分割され、前記吐出性能維持回復工程では、前記複数の液体吐出口群のうちの選択された液体吐出口群に属する液体吐出口から強制的に液体が排出され、前記制御工程では、前記吐出性能維持回復動作の間に、各液体吐出口群から排出される液体の量が、選択された液体吐出口群の数によらず略等しくなるように、前記選択された液体吐出口群の数に応じて、前記吐出性能維持回復動作の制御が行われる、ことを特徴とする請求項9から11のいずれか1項に記載の液体吐出装置。

請求項13

前記同数の液体吐出口が属する複数の液体吐出口群は、それぞれの液体吐出ヘッドに具備され、前記吐出性能維持回復工程では、前記複数の液体吐出ヘッドのうちの選択された液体吐出ヘッドに属する液体吐出口から強制的に液体が排出され、前記制御工程では、前記吐出性能維持回復動作の間に、各液体吐出ヘッドから排出される液体の量が、選択された液体吐出ヘッドの数によらず略等しくなるように、前記選択された液体吐出ヘッドの数に応じて、前記吐出性能維持回復動作の制御が行われる、ことを特徴とする請求項12に記載の液体吐出装置の吐出性能維持回復方法。

請求項14

前記吐出性能維持回復動作が必要な液体吐出口を検出する検出工程を更に備えることを特徴とする請求項9から13のいずれか1項に記載の液体吐出装置の吐出性能維持回復方法。

請求項15

請求項9から14のいずれか1項に記載の液体吐出装置の吐出性能維持回復方法を実現するプログラムのコードを格納することを特徴とする記憶媒体

技術分野

0001

本発明は液体吐出装置及び該装置の吐出性能維持回復方法に関し、なかでも、記録媒体上に液滴(インク滴)を吐出して記録を行うインクジェット記録装置及び該装置の回復方法に関する。

背景技術

0002

従来から、インクジェットプリンタ等の液体吐出装置は、広く研究・開発されており、民生機器として一般に普及している。

0003

インクジェットプリンタでは、インク吐出口(ノズル)からインク溶媒蒸発することによってインクの増粘等が生じ、このため吐出性能が低下する場合がある。これを防止するために、多くのインクジェットプリンタには、ノズルからインクを強制的に排出させる、吸引手段あるいは加圧手段を含んだ回復手段が備えられている。

0004

また最近では、記録速度向上に対する要求が増大しており、これに応えるため、同一種類のインクが供給されるノズルの数やインクジェットヘッドの数を増加させる傾向にある。

発明が解決しようとする課題

0005

しかしながら、同一種類のインクが供給されるノズルの数やインクジェットヘッドの数を増加させた場合に、全てのノズルからインクを排出させるように回復手段を構成すると、回復処理消費されるインクの量が増え、ランニングコストが上昇するという問題が生じる。

0006

この問題に対しては、ノズルをいくつかのグループに分割して、インク排出の必要なノズルが属するグループ毎に回復処理を行うように構成すればよい。

0007

しかし、回復処理の必要なグループの数が回復処理を行う度に異なり、そのため同時に回復処理の行われるグループの数が各回復処理で異なる場合や、各回復処理において同時に回復処理が行われるグループの数は同じであるが、各グループに属するノズルの数が異なる場合等の、同時に回復処理が行われるノズルの数が回復処理を行う度に異なる場合に、各回復処理における回復動作が同じであると、一般的に同一種類のインクは同一のインク貯留手段に貯留されているため、各回復処理毎に、1つのノズルから排出されるインクの量が異なってしまい、各ノズルの吐出性能の維持回復に必要な量のインク排出が行えない、あるいは、過度にインクが排出されてしまう、という問題が発生する。

0008

本発明は以上のような状況に鑑みてなされたものであり、同時に吐出性能維持回復処理が行われる液体吐出口の数が変化しても、各液体吐出口から必要量液体を排出させることによって各液体吐出口の吐出性能を維持回復させることができ、かつ吐出性能維持回復処理で消費される液体の量を低減させることができる液体吐出装置及び該装置の吐出性能維持回復方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0009

上記目的を達成するために本発明の液体吐出装置は、同一の液体貯留手段に貯留された液体が供給される複数の液体吐出口と、前記複数の液体吐出口のうちの選択された液体吐出口から強制的に液体を排出させる吐出性能維持回復手段と、前記吐出性能維持回復手段の吐出性能維持回復動作によって、各液体吐出口から排出される液体の量が、選択された液体吐出口の数によらず略等しくなるように、前記選択された液体吐出口の数に応じて、前記吐出性能維持回復手段を制御する制御手段と、を備えている。

0010

また、上記目的を達成する本発明の液体吐出装置の吐出性能維持回復方法は、同一の液体貯留手段に貯留された液体が供給される複数の液体吐出口を有する液体吐出装置の吐出性能維持回復方法であって、前記複数の液体吐出口のうちの選択された液体吐出口から強制的に液体を排出させる吐出性能維持回復動作を行う吐出性能維持回復工程と、前記吐出性能維持回復動作の間に、各液体吐出口から排出される液体の量が、前記選択された液体吐出口の数によらず略等しくなるように、前記選択された液体吐出口の数に応じて、前記吐出性能維持回復動作を制御する制御工程と、を備えている。

0011

すなわち、本発明では、同一の液体貯留手段に貯留された液体が供給される複数の液体吐出口を有する液体吐出装置において、複数の液体吐出口のうちの選択された液体吐出口から強制的に液体を排出させる吐出性能維持回復動作を行い、吐出性能維持回復動作の間に、各液体吐出口から排出される液体の量が、選択された液体吐出口の数によらず略等しくなるように、選択された液体吐出口の数に応じて、吐出性能維持回復動作を制御する。

0012

これによれば、同一の液体貯留手段に貯留された液体が供給される複数の液体吐出口に対して行われる吐出性能維持回復処理において、同時に吐出性能維持回復処理が行われる液体吐出口の数が変化し、該液体吐出口の数が増えた場合にも、各液体吐出口から吐出性能の維持回復に必要な量の液体を排出させることができ、かつ、同時に吐出性能維持回復処理が行われる液体吐出口の数が減った場合にも、各液体吐出口から必要量以上の液体を排出させることがないため、吐出性能維持回復処理で消費される液体の量を低減させることができる。

0013

従って、同時に吐出性能維持回復処理が行われる液体吐出口の数が変化しても、各液体吐出口から吐出性能を維持回復するのに十分な量の液体を排出させて液体吐出装置本来の性能を維持することができ、かつ吐出性能維持回復処理で消費される液体の量を低減して液体吐出装置のランニングコストを低下させることができる。

0014

なお、吐出性能維持回復手段の構成としては、負圧発生手段を含み、該負圧発生手段の発生した負圧によって、選択された液体吐出口の液体吐出面から強制的に液体を排出させる構成、あるいは、複数の液体吐出口の液体供給路圧力発生手段を含み、該圧力発生手段の発生した圧力によって、選択された液体吐出口の液体吐出面から強制的に液体を排出させる構成とすることができる。

0015

また、複数の液体吐出口が、それぞれ同数の液体吐出口が属する複数の液体吐出口群に分割されるとき、吐出性能維持回復手段は、複数の液体吐出口群のうちの選択された液体吐出口群に属する液体吐出口から強制的に液体を排出させ、制御手段は、吐出性能維持回復手段の吐出性能維持回復動作によって、各液体吐出口群から排出される液体の量が、選択された液体吐出口群の数によらず略等しくなるように、選択された液体吐出口群の数に応じて、吐出性能維持回復手段の制御を行うように、構成、制御するのがよい。

0016

更に、同数の液体吐出口が属する複数の液体吐出口群が、それぞれの液体吐出ヘッド具備されるとき、吐出性能維持回復手段は、複数の液体吐出ヘッドのうちの選択された液体吐出ヘッドに属する液体吐出口から強制的に液体を排出させ、制御手段は、吐出性能維持回復手段の吐出性能維持回復動作によって、各液体吐出ヘッドから排出される液体の量が、選択された液体吐出ヘッドの数によらず略等しくなるように、選択された液体吐出ヘッドの数に応じて、吐出性能維持回復手段の制御を行うように、構成、制御するのがよい。

0017

加えて、吐出性能維持回復動作の必要な液体吐出口を検出する検出手段を更に備えるのが好ましい。

発明を実施するための最良の形態

0018

以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。

0019

なお、以下の実施形態では、液体吐出装置として、記録媒体上に液滴(インク滴)を吐出して記録を行う、インクジェットプリンタを例に挙げて、説明する。

0020

また、本明細書において、「記録」(「プリント」という場合もある)とは、文字、図形等有意の情報を形成する場合のみならず、有意無意を問わず、また人間が視覚知覚し得るように顕在化したものであるか否かを問わず、広く記録媒体上に画像、模様パターン等を形成する、または、媒体の加工を行う場合も言うものとする。

0021

ここで、「記録媒体」とは、一般的な記録装置で用いられる紙のみならず、広く、布、プラスチックフィルム金属板ガラスセラミックス、木材、皮革等、インクを受容可能なものも言うものとする。

0022

さらに、「インク」(「液体」と言う場合もある)とは、上記「記録(プリント)」の定義と同様広く解釈されるべきもので、記録媒体上に付与されることによって、画像、模様、パターン等の形成または記録媒体の加工、或いはインクの処理(例えば記録媒体に付与されるインク中の色剤凝固または不溶化)に供され得る液体を言うものとする。

0023

[第1の実施形態]図1は、本発明の第1の実施形態であるインクジェットプリンタの概略構成を示す部分断面斜視図である。

0024

図1において、記録媒体(以下、メディアとも称する)Mは、副走査モータ1の駆動に伴って図中矢印R方向に回転するプラテンローラ2及び不図示の搬送ローラ群によって、図中矢印F方向に送られる。

0025

このメディア搬送方向(副走査方向)と垂直な方向にガイドシャフト3a及び3bが平行に置かれており、キャリッジ4に搭載された記録ヘッド5a及び5bが主走査モータ6の駆動によって図中矢印S方向(主走査方向)に往復走査する。

0026

メディアMは副走査モータ1によって間欠送りされるが、メディアMが停止しているときに記録ヘッド5a及び5bが主走査方向に往復走査され、その際に記録信号に応じたインク滴を吐出して記録を行う。

0027

記録ヘッド5a及び5bにはそれぞれ、ノズルが副走査方向に600dpi間隔で256個配列されており、ノズルに連通したインク路内にはそれぞれ、インクを局所的に加熱し膜沸騰を起こさせ、その圧力によってインクを吐出させるための電気熱変換体が設けられている。

0028

それぞれのインク路は、記録ヘッド5a及び5bにそれぞれ設けられた共通液室に連通しているが、この共通液室には同一のインクカートリッジ7内に貯留されているインクが供給される。

0029

同一のインクを吐出する記録ヘッドを5a及び5bと2つにすることによって、主走査の速度を倍にすることができるようになり、記録速度を大幅に向上させることが可能となる。

0030

図中8a及び8bは、記録ヘッド5a及び5bのノズルからインクを吸引排出させるための吸引ポンプ(不図示)とチューブを介して接続された吸引キャップであり、それぞれに接続された吸引ポンプを独立または同時に駆動させることによって、記録ヘッド5a及び5bのノズルから独立または同時にインクを吸引して排出させることができるように構成されている。

0031

次に、上述した装置の記録制御を実行するための制御系の構成について説明する。

0032

図4図1のインクジェットプリンタの制御回路の構成を示すブロック図である。制御回路を示す同図において、1700は記録信号を入力するインターフェース、1701はMPU、1702はMPU1701が実行する制御プログラムを格納するROM、1703は各種データ(上記記録信号やヘッドに供給される記録データ等)を保存しておくDRAMである。1704は記録ヘッド5aおよび5bに対する記録データの供給制御を行うゲートアレイ(G.A.)であり、インターフェース1700、MPU1701、DRAM1703間のデータ転送制御も行う。6は記録ヘッド5aおよび5bを走査させるための主走査モータ、1はメディア搬送のための副走査モータである。1705は記録ヘッドを駆動するヘッドドライバ、1706,1707はそれぞれ副走査モータ1、主走査モータ6を駆動するためのモータドライバである。

0033

上記制御系の動作を以下に説明する。

0034

インターフェース1700に記録信号が入力されると、ゲートアレイ1704とMPU1701との間で記録信号がプリント用の記録データに変換される。そして、モータドライバ1706、1707が駆動されると共に、ヘッドドライバ1705に送られた記録データに従って記録ヘッドが駆動され、記録が行われる。

0035

ここでは、MPU1701が実行する制御プログラムをROM1702に格納するものとしたが、EEPROM等の消去/書き込みが可能な記憶媒体を更に追加して、インクジェットプリンタと接続されたホストコンピュータから制御プログラムを変更できるように構成することもできる。

0036

次に、本実施形態における回復処理のシーケンスについて説明する。

0037

本実施形態のインクジェットプリンタには、記録ヘッド5a及び5bそれぞれが記録したドット数カウントするドットカウンタが備えられており、それぞれの記録ヘッド5a及び5bが記録したドット数が一定値(本実施形態における具体的な数値は3×108ドット)に達すると、記録(1頁)終了後に、当該記録ヘッドに対する回復処理を行う。

0038

この回復処理では、記録ヘッドの各ノズルからインク及びインク吐出動作によって析出する溶存気体を吸引排出させるべく、主走査モータ6の駆動によってキャリッジ4上に搭載された記録ヘッド5a及び5bを吸引キャップ8a及び8bに対向する位置(以下、ホームポジションと称する)に移動させ、吸引キャップ8a及び8bを不図示のキャップ着脱機構によって記録ヘッド5a及び5bに当接させて、不図示の吸引ポンプの作動によって吸引動作が行われるように、制御部によって制御が行われる。

0039

この吸引動作によって、析出する溶存気体が気泡となって成長し、インク吐出性能を低下させることを防止している。

0040

なお、吸引排出されたインクは不図示の廃インクタンクへと導かれ、吸引動作が終了すると、ドットカウンタはリセットされる。

0041

ところで、記録ヘッド5a及び5bが記録するドットの数は、記録される画像のドット配列によって異なるため、上記回復処理は、記録ヘッド5a及び5bそれぞれに対して独立に行われる場合もあるし、同時に行われる場合もある。

0042

この独立に行われる場合と同時に行われる場合とで、吸引ポンプの動作を同一に設定すると、記録ヘッド5a及び5bには同一のインクカートリッジ7内に貯留されているインクが供給されるために、各ノズルに対する吸引能力に差が生じ、吸引量不足あるいは吸引量過多が発生してしまうことが、本発明者らによって確認された。

0043

具体的には、同時に行われる場合の吸引量は独立に行われる場合の吸引量に比べて、約20%少ないことが確認された。

0044

この結果に鑑み、本実施形態のインクジェットプリンタにおいては、記録ヘッド5a及び5bそれぞれに対して独立に回復処理が行われる場合においても、同時に回復処理が行われる場合においても、吸引量が略等しく(実質的に等しく)なるように、記録ヘッド5a及び5bに対して同時に吸引が行われる場合の吸引ポンプの駆動速度を、記録ヘッド5a及び5bそれぞれに対して独立に吸引が行われる場合の駆動速度に対して、20%増加させるようにシーケンスを設定した。

0045

ここで、図5フローチャートを参照して、本実施形態の回復処理について再度説明する。

0046

記録ヘッド5aまたは5bのいずれかのドットカウンタの値が所定値に達すると、記録中の記録媒体への記録が終了した時点で、回復処理が開始される。

0047

始めに、2つのドットカウンタをチェックして(ステップS51)、回復処理が必要な記録ヘッドを判定すると共に、回復処理を一方の記録ヘッドのみに対して行うのか両方の記録ヘッドに対して行うのかを判定する(ステップS52)。

0048

一方の記録ヘッドに対してのみ回復処理を行うのであれば、吸引ポンプの駆動速度は予め設定されている規定値のままで変更せず、両方の記録ヘッドに対して回復処理を行うのであれば、吸引ポンプの駆動速度を規定値に対して20%増加するように設定する(ステップS53)。

0049

そして、記録ヘッドを吸引キャップと対向する位置に移動させ(ステップS54)、吸引ポンプを設定された駆動速度で動作させて記録ヘッドの各ノズルに対して吸引回復処理を実行する(ステップS55)。

0050

次に、回復処理を行った記録ヘッドのドットカウンタをリセットし、吸引ポンプの駆動速度を規定値に戻す(ステップS56)。以上の動作により本実施形態の回復処理は終了する。

0051

以上説明したように本実施形態によれば、記録ヘッド5a及び5bそれぞれに対して独立に回復処理が行われる場合においても、同時に回復処理が行われる場合においても、析出する溶存気体を除去するのに必要十分な吸引能力を確保することができ、また、吸引動作で消費されるインクの量を低減することができる。

0052

[第2の実施形態]上記で説明した第1の実施形態では、各ノズルからインクを排出させる手段として吸引手段を用いた構成について説明したが、本実施形態においては、インクを排出させる手段として加圧手段を用いたものについて説明する。以下、上記第1の実施形態と異なる部分についてのみ説明し、同様な部分については説明を省略する。

0053

図2は、本実施形態における各記録ヘッドへのインクの供給経路を示す図である。

0054

図2において、50a及び50bはそれぞれ記録ヘッドであり、第1の実施形態と同様、256個のノズル、インク路、電気熱変換体及び共通液室をそれぞれ有している。

0055

図中21はインクを貯留するインクタンクであり、記録のために記録ヘッド50a及び50bからインクが吐出され消費されると、インクタンク21内に貯留されているインクは、毛管現象の作用によって、インクチューブ22、チューブポンプ23、インクチューブ24を通る図中矢印Cで示したルート、及びインクチューブ27を通る図中矢印Dで示したルートで、図中J点を経由して、弁26a及び26bを介したインクチューブ25a及び25bを通って、記録ヘッド50a及び50bに供給される。

0056

また、20は回復処理の際に記録ヘッドの吐出面に当接するキャップであり、内部にインク吸収体28を備えている。30は回復処理によって記録ヘッドから排出されたインクを受容して貯留する廃インクタンクであり、チューブ29によってキャップ20と接続されている。

0057

以下で説明する回復動作を行っているとき以外の通常の状態では、チューブポンプ23は動作しておらず、インクの通過が可能であるように、制御部によって制御されている。

0058

また、弁26a及び26bも通常の状態では閉鎖しておらず、インクはインクチューブ25a及び25bを通過することができる。

0059

次に、本実施形態における回復処理について説明する。

0060

本実施形態のインクジェットプリンタには、第1の実施形態同様、記録ヘッド50a及び50bそれぞれが記録したドット数をカウントするドットカウンタが備えられており、それぞれの記録ヘッド50a及び50bが記録したドット数が一定値(本実施形態においても具体的な数値は3×108ドット)に達すると、記録(1頁)終了後に、当該記録ヘッドのノズルからインク及びインク吐出動作によって析出する溶存気体を加圧排出させるべく、回復処理を実行する。

0061

回復処理が開始されると、キャリッジ4(図1参照)が移動して記録ヘッド50aおよび50bがキャップ20に対向するホームポジションに移動し、不図示のキャップ着脱機構によって、内部にインク吸収体28を有し、チューブ29によって廃インクタンク30に接続されたキャップ20が、記録ヘッド50a及び50bに当接し、その状態でチューブポンプ23が駆動される。

0062

チューブポンプ23が駆動されると、加圧されたインクは図中矢印Eに示したように循環するが、本実施形態では弁26a及び26bの開閉を制御することによって、回復処理が必要な記録ヘッド50aおよび/または50bの各ノズルから、選択的にインク及びインク吐出動作によって析出する溶存気体を加圧排出させる。

0063

加圧排出されたインクは、インク吸収体28に吸収された後、重力の作用によってチューブ29を介して廃インクタンク30へと導かれる。

0064

弁26a及び26bの開閉の制御は例えば、記録ヘッド50aのみの回復処理が必要であれば、弁26aを開、弁26bを閉とすればよく、記録ヘッド50bのみの回復処理が必要であれば、その逆とすればよい。また、両方の記録ヘッドの回復処理が必要であれば、両方の弁を開とすればよい。

0065

ここで、1つの記録ヘッドからインクを加圧排出させる場合と、2つの記録ヘッドからインクを加圧排出させる場合とで、チューブポンプ23の動作を同一に設定すると、1つの記録ヘッドに対する加圧力に差が生じ、インク排出量不足あるいは排出量過多が発生してしまうことが、上記第1の実施形態と同様に本実施形態においても確認された。

0066

本実施形態において、2つの記録ヘッドが同時に加圧される場合のインク排出量は、1つの記録ヘッドに対して加圧が行われる場合の排出量に比べて、約20%少ないことが確認された。

0067

そのため、本実施形態においては、記録ヘッド50a及び50bに対して同時に加圧が行われる場合のチューブポンプ23の駆動時間を、記録ヘッド50a及び50bそれぞれに対して独立に加圧が行われる場合の駆動時間に対して、20%増加させるようにシーケンスを設定した。

0068

従って、本実施形態の回復処理のフローチャートは、上記第1の実施形態に関して説明した図5のフローチャートの「吸引ポンプ」を「チューブポンプ」、「駆動速度」を「駆動時間」、「吸引動作」を「加圧動作」にそれぞれ代えたものとなる。

0069

以上説明したように本実施形態によれば、インクを排出させるための手段を加圧手段とした構成において、第1の実施形態と同様に、2つの記録ヘッドそれぞれに対して独立に回復処理が行われる場合においても、同時に回復処理が行われる場合においても、析出する溶存気体を除去するのに必要十分な能力を確保することができ、また、回復処理で消費されるインクの量を低減することができる。

0070

[第3の実施形態]上記で説明した第1及び第2の実施形態では、2つの記録ヘッドを備える構成において、記録ヘッド単位で回復処理を行う場合を例に挙げて説明したが、本発明はこのような例に限られるものではなく、具備されている記録ヘッドの数が1つであるようなインクジェットプリンタに対しても適用可能である。

0071

本実施形態では、ノズルが2列に配列されている単一の記録ヘッドを備えるインクジェットプリンタにおいて、ノズル列毎に回復処理を実行するような例について説明する。以下、上記第1の実施形態と異なる部分についてのみ説明し、同様な部分については説明を省略する。

0072

図3は、本実施形態の回復処理を説明するための概念図であり、記録ヘッド500をメディアMの搬送方向(副走査方向)から見た状態を示している。

0073

記録ヘッド500には、図中A及びBで示した、1mm隔てた位置それぞれに、256個のノズルが300dpi間隔で、副走査方向に、1列に配列されている。なお、Aのノズル列と、Bのノズル列とは、相互のノズル列が千鳥状になるように配設されており、記録ヘッド500全体としては、副走査方向に間隔600dpiで、ノズルが512個設けられていることになる。

0074

それぞれのノズルにはインク路が連通しており、インク路内にはそれぞれ、電気熱変換体が設けられている。また、それぞれのインク路は共通液室に連通しており、共通液室には不図示のインクカートリッジからインクが供給される。

0075

図中300は吸引キャップであり、内部に空間301を有し、該空間はチューブ32を介して吸引ポンプ31と連通している。吸引ポンプ31によって吸引されたインクは、チューブ32、吸引ポンプ31、チューブ33を介して廃インクタンク34へ導かれて貯留される。

0076

キャップ300は不図示のキャップ着脱機構の動作によって、図中矢印G方向に往復移動し、記録ヘッド500のノズル面501と、吸引キャップ300のヘッド当接面302とが、当接あるいは離間した状態で停止するように制御部によって制御される。

0077

次に、本実施形態における回復処理について簡単に説明する。

0078

本実施形態のインクジェットプリンタでは、吐出性能が低下したノズルを検知する方法として、テストパターンを記録し、その記録結果ユーザー目視して吐出性能の低下したノズルを検知する方法を採用している。また、テストパターンの構成は、ユーザーが目視することにより、吐出性能の低下したノズルが存在するか否かだけでなく、吐出性能の低下したノズルが、図3のノズル列AおよびBのいずれに位置するノズルであるのかを検知することができるようになっている。

0079

また、吐出性能の低下したノズルが存在することを検知したユーザーが、回復処理を指示するための回復処理指示手段も有しており、この回復処理指示手段は、図3に示したノズル列Aに位置するノズルのみの回復処理(以下、Aのみの回復処理と称する)、ノズル列Bに位置するノズルのみの回復処理(以下、Bのみの回復処理と称する)、全てのノズルの回復処理(以下、両方の回復処理と称する)の3つの処理を選択することが可能であるように構成されている。

0080

図3(a)は、2つのノズル列AおよびBのノズル、即ち全てのノズルに対して同時に回復処理を行う状態を示している。また、図3(b)はノズル列Aのみに対して回復処理を行う状態、図3(c)はノズル列Bに対してのみ回復処理を行う状態をそれぞれ示している。

0081

例えば、ノズル列Aのみの回復処理が指示されると、記録ヘッド500を搭載したキャリッジ4(図1参照)は、図3(b)に示した位置にまで移動し、その後、不図示のキャップ着脱機構の動作によって、吸引キャップ300のヘッド当接面302は記録ヘッド500のノズル面501と当接させられる。

0082

吸引キャップ300のヘッド当接面302が記録ヘッド500のノズル面501と当接させられると、吸引ポンプ31が作動し、記録ヘッド500のノズル列Aの各ノズルからインク及びインク吐出性能を低下させていた要因(例えば、インク路内の泡やノズル面501に付着したゴミ等)が吸引排出させられる。このとき、図3に示したノズル列Bの各ノズルは、吸引キャップ300のヘッド当接面302によって覆われているため、インクの吸引排出は行われず、ノズル列Aの各ノズルからのみ吸引排出が行われる。

0083

このように構成、制御することによって、吐出性能が低下しているノズルが存在しない、ノズル列Bの各ノズルからの不必要なインクの排出を防止することができる。

0084

同様に、ノズル列Bのみの回復処理が指示されると、キャリッジ4は図3(c)に示した位置にまで移動し、吸引キャップ300のヘッド当接面302は記録ヘッド500のノズル面501と当接させられ、その後同様に、吸引ポンプ31の作動によって図3のノズル列Bの各ノズルからの吸引排出が行われる。

0085

両方のノズル列の回復処理が指示された場合も同様に、キャリッジ4は図3(a)に示した位置にまで移動し、吸引キャップ300のヘッド当接面302は記録ヘッド500のノズル面501と当接させられ、吸引ポンプ31が作動し、このときは記録ヘッド500に配設された全てのノズルからインク及びインク吐出性能を低下させていた要因が吸引排出させられる。

0086

しかしながら、回復処理が必要なノズル列が1つの場合と2つの場合、すなわち、AあるいはBのみの回復処理の場合と、両方の回復処理の場合とで、吸引ポンプ31の動作を同一に設定すると、ノズル列A及びBには同一のインクカートリッジ内に貯留されているインクが供給されるために、各ノズルに対する吸引能力に差が生じ、吸引量不足あるいは吸引量過多が発生してしまうことが本実施形態においても確認された。

0087

本実施形態の構成においても、両方のノズル列に対して回復処理を行う際の吸引量は、ノズル列AあるいはBの一方に対して回復処理を行う際の吸引量に比べて、約20%少ないことが確認された。

0088

従って、本実施形態では、いずれの場合においても各ノズルからの吸引量を略等しくするために、両方のノズル列の回復処理を行う際の吸引時間を、AあるいはBの一方に対しての回復処理の際の吸引時間に対して、20%増加させるようにシーケンスを設定した。

0089

以上説明したように本実施形態によれば、2つのノズル列を有する構成において、2つのノズル列それぞれに対して独立に回復処理が行われる場合においても、同時に回復処理が行われる場合においても、インク吐出性能を低下させていた要因を除去するのに必要十分な能力を確保することができ、また、回復処理で消費されるインクの量を低減することができる。

0090

また、本実施形態においては、記録されたテストパターンをユーザーが目視する方式の吐出性能低下ノズル検知手段を用いた例について説明したが、本発明はそのような方式の吐出性能低下ノズル検知手段に限られるものではなく、周知の、記録されたテストパターンを装置内に設けた光学系等を用いて自動的に検知する方式であってもよいし、インクの吐出自体を光学系等を用いて自動的に検知する方式であってもよい。

0091

このときには、検知手段による検知データに応じて、自動的に回復処理を行うように構成、制御することも可能となる。

0092

なお、上記第1から第3の実施形態においては、間欠送りされるメディアに対してキャリッジ上に搭載された記録ヘッドが往復走査する、シリアルスキャンタイプのインクジェットプリンタに本発明を適用した例について説明したが、メディアの幅方向全体にノズルが配設され、メディアのみが搬送される、いわゆるフルラインタイプのインクジェットプリンタに対しても本発明は有効である。

0093

また、記録ヘッドに関しては、上記実施形態において説明した、インクを局所的に加熱し膜沸騰を起こさせ、その圧力によってインクを吐出させるタイプの記録ヘッドのみではなく、例えば圧電素子を用いるタイプ等の、他の方式のインクジェット記録ヘッドに対しても本発明は有効である。

0094

更に、上記実施形態においては、1種類のみのインクを用いて記録を行うインクジェットプリンタの例について説明したが、複数種類のインクを用いるものであっても差し支えない。

0095

その際には、必ずしも全ての種類のインクが供給される複数のノズルに対して本発明を適用する必要はなく、少なくともそのうちの1種類のインクが供給される複数のノズルに対して本発明を適用すれば、本発明は十分に効果を発揮する。

0096

加えて、上記実施形態においては、1種類のインクが供給される記録ヘッドの数が2つ以下の例についてのみ説明したが、本発明はそのようなものに限定されるものではなく、1種類のインクが供給される記録ヘッドの数は3つ以上であってもよい。

0097

また、上記実施形態においては、同一のインク貯留手段に貯留されたインクが供給される全てのノズルを2つのグループに分割し、それぞれあるいは両方のグループに対して回復処理を行う例についてのみ説明したが、グループの分割数は2に限られるものではなく、3以上であってもかまわない。この場合、グループの分割数が3以上であるときのほうが、本発明はより有効である。

0098

更に、上記実施形態においては、分割された各グループに属するノズルの数が同一である例についてのみ説明したが、各グループに属するノズル数は同一である必要はなく、異なっていても何ら差し支えはない。

0099

また、上記実施形態においては、制御される回復動作の例として、吸引ポンプの駆動速度,チューブポンプの駆動時間,吸引ポンプの吸引時間を例に挙げたが、本発明はこれらの例に限られるものではなく、例えば、複数種類のポンプを用いて、動作させるポンプを切り換えるような構成としてもよい。

0100

加えて、本発明における吸引時間には、ポンプが駆動されている時間のみならず、ポンプの駆動を停止してから吸引キャップを液体吐出面より離間させるまでの間の、いわゆる負圧保持時間も含まれるものとすることができる。

0101

以上の実施形態は、特にインクジェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために利用されるエネルギーとしての熱エネルギーを発生する手段(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エネルギーによりインクの状態変化生起させる方式を用いることにより、記録の高密度化高精細化が達成できる。

0102

その代表的な構成や原理については、例えば、米国特許第4723129号明細書、同第4740796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて行うものが好ましい。この方式はいわゆるオンデマンド型コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持されているシート液路に対応して配置されている電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギーを発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結果的にこの駆動信号に1対1で対応した液体(インク)内の気泡を形成できるので有効である。

0103

この気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好ましい。

0104

このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第4463359号明細書、同第4345262号明細書に記載されているようなものが適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第4313124号明細書に記載されている条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことができる。

0105

記録ヘッドの構成としては、上述の各明細書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体の組み合わせ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に熱作用面が屈曲する領域に配置されている構成を開示する米国特許第4558333号明細書、米国特許第4459600号明細書に記載された構成も本発明に含まれるものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通するスロットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギーの圧力波を吸収する開口を吐出部に対応させる構成を開示する特開昭59−138461号公報に基づいた構成としても良い。

0106

さらに、記録装置が記録できる最大記録媒体の幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録ヘッドとしては、上述した明細書に開示されているような複数記録ヘッドの組み合わせによってその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。

0107

加えて、上記の実施形態で説明した記録ヘッド自体に一体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの記録ヘッドのみならず、装置本体に装着されることで、装置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッドを用いてもよい。

0108

また、以上説明した記録装置の構成に、記録ヘッドに対する回復手段、予備的な手段等を付加することは記録動作を一層安定にできるので好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧あるいは吸引手段、電気熱変換体あるいはこれとは別の加熱素子あるいはこれらの組み合わせによる予備加熱手段などがある。また、記録とは別の吐出を行う予備吐出モードを備えることも安定した記録を行うために有効である。

0109

さらに、記録装置の記録モードとしては黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによってでも良いが、異なる色の複色カラー、または混色によるフルカラーの少なくとも1つを備えた装置とすることもできる。

0110

以上説明した実施の形態においては、インクが液体であることを前提として説明しているが、室温やそれ以下で固化するインクであっても、室温で軟化もしくは液化するものであれば用いても良く、あるいは、インクジェット方式ではインク自体を30°C以上70°C以下の範囲内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように温度制御するものが一般的であるから、使用記録信号付与時にインクが液状をなすものであればよい。

0111

加えて、積極的に、熱エネルギーによる昇温を、インクの固形状態から液体状態への状態変化のエネルギーとして使用させることで防止するため、または、インクの蒸発を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化するインクを用いても良い。いずれにしても熱エネルギーの記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状インクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では既に固化し始めるもの等のような、熱エネルギーの付与によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も本発明は適用可能である。

0112

このような場合インクは、特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−71260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部または貫通孔に液状または固形物として保持された状態で、電気熱変換体に対して対向するような形態としてもよい。本発明においては、上述した各インクに対して最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するものである。

0113

なお、本発明は、複数の機器(例えば、ホストコンピュータ、インタフェイス機器リーダプリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機ファクシミリ装置など)に適用してもよい。

0114

また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアプログラムコードを記録した記憶媒体(または記録媒体)を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。

0115

さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリ書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。

0116

本発明を上記記憶媒体に適用する場合、その記憶媒体には、先に説明した(図5に示す)フローチャートに対応するプログラムコードが格納されることになる。

発明の効果

0117

以上詳細に説明したように、本発明によれば、同一の液体貯留手段に貯留された液体が供給される複数の液体吐出口に対して行われる吐出性能維持回復処理において、同時に吐出性能維持回復処理が行われる液体吐出口の数が変化し、該液体吐出口の数が増えた場合にも、各液体吐出口から吐出性能の維持回復に必要な量の液体を排出させることができ、かつ、同時に吐出性能維持回復処理が行われる液体吐出口の数が減った場合にも、各液体吐出口から必要量以上の液体を排出させることがないため、吐出性能維持回復処理で消費される液体の量を低減させることができる。

0118

従って、同時に吐出性能維持回復処理が行われる液体吐出口の数が変化しても、各液体吐出口から吐出性能を維持回復するのに十分な量の液体を排出させて液体吐出装置本来の性能を維持することができ、かつ吐出性能維持回復処理で消費される液体の量を低減して液体吐出装置のランニングコストを低下させることができる。

図面の簡単な説明

0119

図1本発明の第1の実施形態に係るインクジェットプリンタの外観を示す概略斜視図である。
図2本発明の第2の実施形態に係るインクジェットプリンタの主要部の構成を示す図である。
図3本発明の第3の実施形態における回復処理を説明するための図である。
図4図1インクジェットプリンの制御回路の構成を示すブロック図である。
図5本発明の第1の実施形態における回復処理のフローチャートである。

--

0120

1副走査モータ
2プラテンローラ
3ガイドシャフト
4キャリッジ
5、50、500記録ヘッド
6主走査モータ
7インクカートリッジ
8、300吸引キャップ
20キャップ
21インクタンク
22、24、25、27インクチューブ
23チューブポンプ
26 弁
28インク吸収体
29、32、33チューブ
30、34廃インクタンク
31吸引ポンプ
301キャップ内空間
302ヘッド当接面
501ノズル面

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