図面 (/)

技術 送信出力制御方法並びに基地局装置及び移動体通信装置

出願人 パナソニック株式会社
発明者 越田さおり高田琢有井信二
出願日 2000年5月23日 (20年7ヶ月経過) 出願番号 2000-150942
公開日 2001年11月30日 (19年0ヶ月経過) 公開番号 2001-332984
状態 未査定
技術分野 増幅器の制御の細部、利得制御 伝送一般の監視、試験 送信機 移動無線通信システム
主要キーワード 温度検知処理 粗調整処理 検波出力値 初期調整値 PHS基地局装置 単位ステップ 微調整処理 複数値
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2001年11月30日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (9)

課題

送信出力を安定に保つための送信出力制御方法に関し、検波出力値検波出力目標値に迅速に一致させることができる送信出力制御方法を提供するものである。

解決手段

無線送信する送信信号検波する検波処理と、検波処理によって得た検波出力値と予め設定した目標値とを比較する比較処理と、比較結果に基づいて検波出力値が目標値から一定値以上離れている場合は一定の調整幅で検波出力値を目標値に近付ける粗調整処理と、検波出力値が目標値から一定値内にある場合は一定の調整幅より小さい単位調整幅で検波出力値を目標値に近付ける微調整処理とからなり、粗調整処理において検波出力値が目標値を通過した場合は一定の調整幅の半分の調整幅で検波出力値を目標値に近付ける処理を行う。

概要

背景

従来、携帯電話やPHS(Personal Handyphone System)などの移動通信システムにおいては、基地局装置または移動体通信装置送信出力部から出力する送信出力値が予め定めた値になるように最終段に設けた電力増幅部の増幅度を自動的に制御するAPC(Auto Power Control)回路が設けられている。

この回路は、電力増幅部の出力の一部を検波し、その検波出力値と予め定めた検波出力目標値とを比較し、検波出力値が検波出力目標値と一致するように電力増幅部の増幅度を制御することで送信出力を安定に保つものである。

図6は、このようなAPC回路を有する従来の基地局装置の構成を示すブロック図で、PHS基地局装置の送信出力部を示している。この基地局装置は音声信号を出力するベースバンド信号処理回路1と、このベースバンド信号処理回路1から出力される音声信号を変調する変調器2と、この変調器2から出力される高周波信号増幅する可変利得アンプ3およびパワーアンプ4と、一方向性素子であるアイソレータ5と、多ブランチアンテナを構成する4本のアンテナAT1〜AT4のいずれかを選択するアンテナ切替回路6を有している。

また、この基地局装置はパワーアンプ4から出力される高周波信号の電力値を測定する検波器7と、この検波器7の出力をA/D(アナログディジタル)変換するA/Dコンバータ8と、A/Dコンバータ8から出力される検波出力値に基づいて可変利得アンプ3の増幅度を制御し、パワーアンプ4から出力する高周波信号の電力値を一定値に保つ制御部9とを有している。

また、この基地局装置は制御部9から出力される可変利得制御値を取り込んでラッチするラッチ回路10と、ラッチ回路10にラッチした可変利得制御値をD/A(ディジタル/アナログ)変換して可変利得制御信号として出力するD/Aコンバータ11とを有している。この可変利得制御信号に基づき可変利得アンプ3の増幅度を制御することになる。

また、この基地局装置は制御部9の制御のもとにアンテナ切替回路6を切り替えて多ブランチアンテナを構成するアンテナAT1〜AT4のいずれかを選択する送信アンテナ選択回路12と、制御部9に接続され可変利得制御値の初期調整値や検波出力目標値などをディジタルデータとして記憶する調整データ格納部13とを有している。

次に、図7に示す処理フロー図を参照しながら、この基地局装置における従来の送信出力制御方法について説明する。

この処理は送信開始によって起動する。初めに調整データ格納部13から可変利得アンプ3の増幅度を制御するための可変利得制御値および検波出力目標値を読み出す(ステップS71)。この読み出した可変利得制御値が初期調整値となる。

次いで、読み出した可変利得制御値をラッチ回路10にラッチし、D/Aコンバータ11でアナログ信号に変換した後、可変利得アンプ3に増幅度を制御する可変利得制御信号として出力する(ステップS72)。

一方、変調器2から出力された高周波信号は、可変利得制御信号で増幅度の制御された可変利得アンプ3およびパワーアンプ4で増幅され、アイソレータ5を経てアンテナ切替回路6に出力され、選択されているアンテナから電波として送信される。

また、パワーアンプ4の出力の一部が検波器7で検波され、A/Dコンバータ8でディジタル信号に変換された後、制御部9に検波出力値として取得される(ステップS73)。

制御部9は取得した検波出力値と検波出力目標値とを比較し(ステップS74)、検波出力値が検波出力目標値より大きいときは可変利得制御値を単位ステップ低減し(ステップS75)、検波出力値が検波出力目標値と等しいときは可変利得制御値をそのままとし(ステップS76)、検波出力値が検波出力目標値より小さいときは可変利得制御値を単位ステップ増加する(ステップS77)。

こうして得た可変利得制御値を再びラッチ回路10にラッチし、D/Aコンバータ11でアナログ信号に変換した後、可変利得アンプ3に増幅度を制御する可変利得制御信号として再び供給する(ステップS72)。この一連の処理(ステップS72〜S77)を送信終了まで繰り返し(ステップS78)、送信出力を常に安定に保つように制御する。

概要

送信出力を安定に保つための送信出力制御方法に関し、検波出力値を検波出力目標値に迅速に一致させることができる送信出力制御方法を提供するものである。

無線送信する送信信号を検波する検波処理と、検波処理によって得た検波出力値と予め設定した目標値とを比較する比較処理と、比較結果に基づいて検波出力値が目標値から一定値以上離れている場合は一定の調整幅で検波出力値を目標値に近付ける粗調整処理と、検波出力値が目標値から一定値内にある場合は一定の調整幅より小さい単位調整幅で検波出力値を目標値に近付ける微調整処理とからなり、粗調整処理において検波出力値が目標値を通過した場合は一定の調整幅の半分の調整幅で検波出力値を目標値に近付ける処理を行う。

目的

本発明は、このような従来の課題を解決するためになされたもので、検波出力値を検波出力目標値に迅速に一致させることができるようにすると共に、装置内の温度に応じて検波出力目標値および初期調整値を調整することができる送信出力制御方法を提供するものであり、さらに、この送信出力制御方法を用いた基地局装置及び移動体通信装置を提供するものである。

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
5件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

無線送信する送信信号検波する検波処理と、前記検波処理によって得た検波出力値と予め設定した目標値とを比較する比較処理と、前記比較処理の比較結果に基づいて前記検波出力値が前記目標値から一定値以上離れている場合は一定の調整幅で前記検波出力値を前記目標値に近付ける粗調整処理と、前記検波出力値が前記目標値から前記一定値内にある場合は前記一定の調整幅より小さい単位調整幅で前記検波出力値を前記目標値に近付ける微調整処理とからなり、前記粗調整処理において前記検波出力値が前記目標値を通過した場合は前記一定の調整幅の半分の調整幅で前記検波出力値を前記目標値に近付ける処理を行うことを特徴とする送信出力制御方法

請求項2

周囲温度を検知する温度検知処理と、前記温度検知処理によって検知した温度が低いほど前記目標値および前記調整処理における初期調整値を低く設定する目標値設定処理と、を有することを特徴とする請求項1記載の送信出力制御方法。

請求項3

無線送信する送信信号を検波する検波手段と、前記検波手段から出力される検波出力値と予め設定した目標値とを比較し前記検波出力値が前記目標値と一致するように可変利得アンプ増幅度を調整する制御手段とを備え、前記制御手段は前記検波出力値が前記目標値から一定値以上離れている場合は一定の調整幅で前記検波出力値を前記目標値に近付け、前記検波出力値が前記目標値を通過した場合は前記一定の調整幅の半分の調整幅で前記検波出力値を前記目標値に近付け、前記検波出力値が前記目標値から前記一定値内にある場合は前記一定の調整幅より小さい単位調整幅で前記検波出力値を前記目標値に近付けるように前記可変利得アンプの増幅度を制御することを特徴とする基地局装置

請求項4

周囲温度を検知する温度検知手段と、前記温度検知手段によって検知した温度が低いほど前記目標値および前記制御手段における初期調整値を低く設定する目標値設定手段と、を備えることを特徴とする請求項3記載の基地局装置。

請求項5

無線送信する送信信号を検波する検波手段と、前記検波手段から出力される検波出力値と予め設定した目標値とを比較し前記検波出力値が前記目標値と一致するように可変利得アンプの増幅度を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は前記検波出力値が前記目標値から一定値以上離れている場合は一定の調整幅で前記検波出力値を前記目標値に近付け、前記検波出力値が前記目標値を通過した場合は前記一定の調整幅の半分の調整幅で前記検波出力値を前記目標値に近付け、前記検波出力値が前記目標値から前記一定値内にある場合は前記一定の調整幅より小さい単位調整幅で前記検波出力値を前記目標値に近付けるように前記可変利得アンプの増幅度を制御することを特徴とする移動体通信装置

請求項6

周囲温度を検知する温度検知手段と、前記温度検知手段によって検知した温度が低いほど前記目標値および前記制御手段における初期調整値を低く設定する目標値設定手段と、を備えることを特徴とする請求項5記載の移動体通信装置。

技術分野

0001

本発明は、移動通信システムにおいて送信出力を安定に保つための送信出力制御方法並びに基地局装置及び移動体通信装置に関するものである。

背景技術

0002

従来、携帯電話やPHS(Personal Handyphone System)などの移動通信システムにおいては、基地局装置または移動体通信装置の送信出力部から出力する送信出力値が予め定めた値になるように最終段に設けた電力増幅部の増幅度を自動的に制御するAPC(Auto Power Control)回路が設けられている。

0003

この回路は、電力増幅部の出力の一部を検波し、その検波出力値と予め定めた検波出力目標値とを比較し、検波出力値が検波出力目標値と一致するように電力増幅部の増幅度を制御することで送信出力を安定に保つものである。

0004

図6は、このようなAPC回路を有する従来の基地局装置の構成を示すブロック図で、PHS基地局装置の送信出力部を示している。この基地局装置は音声信号を出力するベースバンド信号処理回路1と、このベースバンド信号処理回路1から出力される音声信号を変調する変調器2と、この変調器2から出力される高周波信号増幅する可変利得アンプ3およびパワーアンプ4と、一方向性素子であるアイソレータ5と、多ブランチアンテナを構成する4本のアンテナAT1〜AT4のいずれかを選択するアンテナ切替回路6を有している。

0005

また、この基地局装置はパワーアンプ4から出力される高周波信号の電力値を測定する検波器7と、この検波器7の出力をA/D(アナログディジタル)変換するA/Dコンバータ8と、A/Dコンバータ8から出力される検波出力値に基づいて可変利得アンプ3の増幅度を制御し、パワーアンプ4から出力する高周波信号の電力値を一定値に保つ制御部9とを有している。

0006

また、この基地局装置は制御部9から出力される可変利得制御値を取り込んでラッチするラッチ回路10と、ラッチ回路10にラッチした可変利得制御値をD/A(ディジタル/アナログ)変換して可変利得制御信号として出力するD/Aコンバータ11とを有している。この可変利得制御信号に基づき可変利得アンプ3の増幅度を制御することになる。

0007

また、この基地局装置は制御部9の制御のもとにアンテナ切替回路6を切り替えて多ブランチアンテナを構成するアンテナAT1〜AT4のいずれかを選択する送信アンテナ選択回路12と、制御部9に接続され可変利得制御値の初期調整値や検波出力目標値などをディジタルデータとして記憶する調整データ格納部13とを有している。

0008

次に、図7に示す処理フロー図を参照しながら、この基地局装置における従来の送信出力制御方法について説明する。

0009

この処理は送信開始によって起動する。初めに調整データ格納部13から可変利得アンプ3の増幅度を制御するための可変利得制御値および検波出力目標値を読み出す(ステップS71)。この読み出した可変利得制御値が初期調整値となる。

0010

次いで、読み出した可変利得制御値をラッチ回路10にラッチし、D/Aコンバータ11でアナログ信号に変換した後、可変利得アンプ3に増幅度を制御する可変利得制御信号として出力する(ステップS72)。

0011

一方、変調器2から出力された高周波信号は、可変利得制御信号で増幅度の制御された可変利得アンプ3およびパワーアンプ4で増幅され、アイソレータ5を経てアンテナ切替回路6に出力され、選択されているアンテナから電波として送信される。

0012

また、パワーアンプ4の出力の一部が検波器7で検波され、A/Dコンバータ8でディジタル信号に変換された後、制御部9に検波出力値として取得される(ステップS73)。

0013

制御部9は取得した検波出力値と検波出力目標値とを比較し(ステップS74)、検波出力値が検波出力目標値より大きいときは可変利得制御値を単位ステップ低減し(ステップS75)、検波出力値が検波出力目標値と等しいときは可変利得制御値をそのままとし(ステップS76)、検波出力値が検波出力目標値より小さいときは可変利得制御値を単位ステップ増加する(ステップS77)。

0014

こうして得た可変利得制御値を再びラッチ回路10にラッチし、D/Aコンバータ11でアナログ信号に変換した後、可変利得アンプ3に増幅度を制御する可変利得制御信号として再び供給する(ステップS72)。この一連の処理(ステップS72〜S77)を送信終了まで繰り返し(ステップS78)、送信出力を常に安定に保つように制御する。

発明が解決しようとする課題

0015

前述した従来の送信出力制御方法では、可変利得制御値を単位ステップずつ変化させることで可変利得アンプ3の増幅度を調整していた。このため検波出力値が検波出力目標値に近いときはよいが、両値の差が開いているときは検波出力値が検波出力目標値に到達するまでに時間がかかるという課題があった。

0016

また、可変利得制御値と検波出力値との間の関係は、図8に示すように、装置内の温度によって大きく変動する。同図から明らかなように、ある可変利得制御値をD/Aコンバータ11でアナログ信号に変換し、可変利得制御信号として可変利得アンプ3の増幅度を制御した場合、低温時(例えば摂氏10度未満)では検波出力値が検波目標値を上回るのに対し、常温時(例えば摂氏10度以上)では下回る特性を有する。とくに基地局装置は外気に当たる場所に設置されているため、昼夜あるいは季節によって装置内の温度が大きく変動する。

0017

本発明は、このような従来の課題を解決するためになされたもので、検波出力値を検波出力目標値に迅速に一致させることができるようにすると共に、装置内の温度に応じて検波出力目標値および初期調整値を調整することができる送信出力制御方法を提供するものであり、さらに、この送信出力制御方法を用いた基地局装置及び移動体通信装置を提供するものである。

課題を解決するための手段

0018

本発明の送信出力制御方法は、無線送信する送信信号を検波する検波処理と、検波処理によって得た検波出力値と予め設定した目標値とを比較する比較処理と、比較処理の比較結果に基づいて検波出力値が目標値から一定値以上離れている場合は一定の調整幅で検波出力値を目標値に近付ける粗調整処理と、検波出力値が目標値から一定値内にある場合は一定の調整幅より小さい単位調整幅で検波出力値を目標値に近付ける微調整処理とからなり、粗調整処理において検波出力値が目標値を通過した場合は一定の調整幅の半分の調整幅で検波出力値を目標値に近付ける処理を行うものである。

0019

この方法により、検波出力値が目標値から一定値以上離れている場合は、一定の調整幅で検波出力値を目標値に近付けるための粗調整処理を行い、このとき検波出力値が目標値を通過して逆方向に一定値以上離れた場合は、調整幅を半分にして目標値に近付けるための処理を行い、検波出力値が目標値に対して一定値内に到達すると、より細かな単位調整幅で微調整処理を行うので、検波出力値を一定値内に迅速に到達させることができると共に、検波出力値を目標値に迅速に到達させることができることとなる。

0020

また、本発明の送信出力制御方法は、周囲温度を検知する温度検知処理と、温度検知処理によって検知した温度が低いほど目標値および調整処理における初期調整値を低く設定する目標値設定処理とを有するものである。

0021

この方法により、低温時においては検波出力値が検波目標値を上回る傾向が有り、常温時においては下回る傾向が有るので、それを補正することにより検波出力値を目標値に迅速に到達させることができることとなる。

0022

本発明の基地局装置は、無線送信する送信信号を検波する検波手段と、検波手段から出力される検波出力値と予め設定した目標値とを比較し検波出力値が目標値と一致するように可変利得アンプの増幅度を調整する制御手段とを備え、制御手段は検波出力値が目標値から一定値以上離れている場合は一定の調整幅で検波出力値を目標値に近付け、検波出力値が目標値を通過した場合は一定の調整幅の半分の調整幅で検波出力値を目標値に近付け、検波出力値が目標値から一定値内にある場合は一定の調整幅より小さい単位調整幅で検波出力値を目標値に近付けるように可変利得アンプの増幅度を制御する構成を有している。

0023

この構成により、制御手段は検波出力値が目標値から一定値以上離れている場合は、一定の調整幅で検波出力値を目標値に近付け、このとき検波出力値が目標値を通過して逆方向に一定値以上離れた場合は、調整幅を半分にして目標値に近付け、検波出力値が目標値に対して一定値内に到達すると、より細かな単位調整幅で検波出力値を目標値に近付けるので、検波出力値を一定値内に迅速に到達させることができると共に、検波出力値を目標値に迅速に到達させることができることとなる。

0024

また、本発明の基地局装置は、周囲温度を検知する温度検知手段と、温度検知手段によって検知した温度が低いほど目標値および制御手段における初期調整値を低く設定する目標値設定手段とを有している。

0025

この構成により、低温時においては検波出力値が検波目標値を上回る傾向が有り、常温時においては下回る傾向が有るので、それを補正することにより検波出力値を目標値に迅速に到達させることができることとなる。

0026

本発明の移動体通信装置は、無線送信する送信信号を検波する検波手段と、検波手段から出力される検波出力値と予め設定した目標値とを比較し検波出力値が目標値と一致するように可変利得アンプの増幅度を制御する制御手段とを備え、制御手段は検波出力値が目標値から一定値以上離れている場合は一定の調整幅で検波出力値を目標値に近付け、検波出力値が目標値を通過した場合は一定の調整幅の半分の調整幅で検波出力値を目標値に近付け、検波出力値が目標値から一定値内にある場合は一定の調整幅より小さい単位調整幅で検波出力値を目標値に近付けるように可変利得アンプの増幅度を制御する構成を有している。

0027

この構成により、制御手段は検波出力値が目標値から一定値以上離れている場合は、一定の調整幅で検波出力値を目標値に近付け、このとき検波出力値が目標値を通過して逆方向に一定値以上離れた場合は、調整幅を半分にして目標値に近付け、検波出力値が目標値に対して一定値内に到達すると、より細かな単位調整幅で検波出力値を目標値に近付けるので、検波出力値を一定値内に迅速に到達させることができると共に、検波出力値を目標値に迅速に到達させることができることとなる。

0028

また、本発明の移動体通信装置は、周囲温度を検知する温度検知手段と、温度検知手段によって検知した温度が低いほど目標値および制御手段における初期調整値を低く設定する目標値設定手段とを有している。

0029

この構成により、低温時においては検波出力値が検波目標値を上回る傾向が有るのに対し、常温時においては下回る傾向が有るので、それを補正することにより検波出力値を目標値に迅速に到達させることができることとなる。

発明を実施するための最良の形態

0030

以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。

0031

図1は、本発明による基地局装置の一実施の形態を示すブロック図で、PHS基地局装置の送信出力部を示しており、前述した従来例と同一の構成要素については同一符号を付して説明する。

0032

この基地局装置は音声信号等を出力するベースバンド信号処理回路1、ベースバンド信号処理回路1から出力される音声信号等を変調する変調器2、この変調器2から出力される高周波信号を増幅する可変利得アンプ3およびパワーアンプ4、一方向性素子であるアイソレータ5、多ブランチアンテナを構成する4本のアンテナAT1、AT2、AT3、AT4のいずれかを選択するアンテナ切替回路6を有している。

0033

また、この基地局装置はパワーアンプ4から出力される高周波信号の電力値を測定する検波器7、この検波器7の出力をA/D変換するA/Dコンバータ8、A/Dコンバータ8から出力される検波出力値を取得する制御部9、制御部9から出力される可変利得制御値をラッチするラッチ回路10、ラッチ回路10にラッチした可変利得制御値をD/A変換して可変利得制御信号として出力するD/Aコンバータ11を有し、この可変利得制御信号に基づいて可変利得アンプ3の増幅度を制御する。

0034

また、この基地局装置は制御部9の制御のもとにアンテナ切替回路6を切り替えて多ブランチアンテナを構成する4本のアンテナAT1〜AT4のいずれかを選択する送信アンテナ選択回路12、制御部9に接続され可変利得制御値の初期調整値や検波出力目標値などをディジタルデータとして記憶する調整データ格納部13を有している。初期調整値や検波出力目標値は温度情報に対応して複数値を備えている。

0035

また、この基地局装置はパワーアンプ4の近傍に配置して装置内の温度を測定する例えばサーミスタからなる温度センサ14、温度センサ14の出力値をA/D変換して制御部9に出力するA/Dコンバータ15を有している。

0036

次に、このような構成を有する基地局装置の動作、すなわち送信出力制御方法について、図2に示す処理フロー図を参照しながら説明する。

0037

まず、制御部9は装置内の温度情報を取得する(ステップS11)。この温度情報は温度センサ14の出力をA/Dコンバータ15でディジタル信号に変換したものである。

0038

次いで、制御部9は調整データ格納部13から温度情報に対応した可変利得制御値と検波出力目標値とを読み出す(ステップS12)。この読み出した可変利得制御値が初期調整値となる。また、この可変利得制御値および検波出力目標値は、温度が低いほど小さな値であることは、前述した図8に示す通りである。

0039

次いで、制御部9は調整タイプを微調整に設定し(ステップS13)、さらに調整モード切替閾値(以下、閾値、という)を調整データ格納部13から読み出す。後述するように検波出力値と検波出力目標値との差が閾値未満の場合は微調整処理を行い、閾値以上の場合は粗調整処理を行うことになる。

0040

次いで、ステップS12で読み出した可変利得制御値をラッチ回路10にラッチし、さらにD/Aコンバータ11でアナログ信号に変換し、可変利得アンプ3に増幅度を制御する可変利得制御信号として出力する(ステップS15)。

0041

この状態で変調器2から出力された高周波信号は、可変利得制御信号で増幅度の制御された可変利得アンプ3およびパワーアンプ4でそれぞれ増幅され、アイソレータ5を経てアンテナ切替回路6に出力される。そして、パワーアンプ4の出力の一部が検波器7で検波され、A/Dコンバータ8でディジタル信号に変換された後、制御部9で検波出力値として取得される(ステップS16)。

0042

次いで、制御部9は取得した検波出力値と検波出力目標値とを比較し(ステップS17)、検波出力値が検波出力目標値より大きいときは可変利得制御値のマイナス調整処理(ステップS18)を実行し、検波出力値が検波出力目標値と等しいときは可変利得制御値をそのままとし(ステップS19)、検波出力値が検波出力目標値より小さいときは可変利得制御値のプラス調整処理(ステップS20)を実行する。

0043

こうして得た可変利得制御値を再びラッチ回路12にラッチし、D/Aコンバータ13でアナログ信号に変換した後、可変利得アンプ3に増幅度を制御する可変利得制御信号として再び供給する(ステップS15)。この一連の処理(ステップS15〜S20)を送信終了まで繰り返し(ステップS21)、送信出力を常に安定に保つように制御する。

0044

次に、図3に示す処理フロー図を参照しながら、可変利得制御値のマイナス調整処理(ステップS18)の詳細について説明する。

0045

まず、ステップS17で行った検波出力値と検波出力目標値との比較から、検波出力値が検波出力目標値に対してどの程度の差を有しているか、具体的には両値の差が前述の閾値未満か閾値以上かを判定する(ステップS31)。両値の差が閾値未満であれば、差が小さいので、マイナス微調整処理を行う。すなわち、可変利得制御値を単位ステップ低減し(ステップS32)、調整タイプを微調整に設定して(ステップS33)、リターンする。

0046

また、両値の差が閾値以上であれば、前回の調整タイプが何であったかを判断し(ステップS34)、前回の調整タイプがマイナス粗調整であれば、そのままマイナス粗調整を続けるために、現在の可変利得制御値から粗調整の調整幅を引いた新たな値を可変利得制御値とし(ステップS35)、調整タイプをマイナス粗調整に設定して(ステップS36)、リターンする。粗調整の調整幅は単位ステップ幅より大きい固定値である。

0047

また、前回の調整タイプが微調整であれば、両値の差が閾値未満から閾値以上に広がったことになるので、調整幅を粗調整の調整幅に設定し(ステップS37)、ステップS35に移行する。

0048

また、前回の調整タイプがプラス粗調整であれば、検波出力値が検波目標値を通過して上回ったことになるので、調整方向をプラス方向からマイナス方向に転じるために、調整幅が単位ステップでなければ(ステップS38)、調整幅を現在値の2分の1に設定し(ステップS39)、ステップS35に移行する。調整幅が単位ステップであれば、すでに最小の調整幅であるので、直ちにステップS35に移行する。

0049

次に、図4に示す処理フロー図を参照しながら、可変利得制御値のプラス調整処理(ステップS20)の詳細について説明する。

0050

まず、ステップS17で行った検波出力値と検波出力目標値との比較から、検波出力値が検波出力目標値に対してどの程度の差を有しているか、具体的には両値の差が前述の閾値未満か閾値以上かを判定する(ステップS51)。両値の差が閾値未満であれば、差が小さいので、プラス微調整処理を行う。すなわち、可変利得制御値を単位ステップ増加し(ステップS52)、調整タイプを微調整に設定して(ステップS53)、リターンする。

0051

また、両値の差が閾値以上であれば、前回の調整タイプが何であったかを判断し(ステップS54)、前回の調整タイプがプラス粗調整であれば、そのままプラス粗調整を続けるために、現在の可変利得制御値に粗調整の調整幅を加えた新たな値を可変利得制御値とし(ステップS55)、調整タイプをプラス粗調整に設定して(ステップS56)、リターンする。

0052

また、前回の調整タイプが微調整であれば、両値の差が閾値未満から閾値以上に広がったことになるので、調整幅を粗調整の調整幅に設定し(ステップS57)、ステップS55に移行する。

0053

また、前回の調整タイプがマイナス粗調整であれば、検波出力値が検波目標値を通過して下回ったことになるので、調整方向をマイナス方向からプラス方向に転じるために、調整幅が単位ステップでなければ(ステップS58)、調整幅を現在値の2分の1に設定し(ステップS59)、ステップS55に移行する。調整幅が単位ステップであれば、すでに最小の調整幅であるので、直ちにステップS55に移行する。こうして送信出力制御処理を終了する。

0054

次に、図5は本発明による移動体通信装置の一実施の形態を示すブロック図であり、PHS端末装置の送信出力部を示し、前述した基地局装置と同一の構成要素については同一符号を付して説明する。

0055

移動体通信装置の場合は、基地局装置におけるアンテナ切替回路6および送信アンテナ選択回路12が不要であり、アンテナATも単一となる。その他の構成および動作は前述の基地局装置と同一であるので、詳細説明は省略する。

0056

以上のように、本発明の実施の形態は、検波出力値が検波出力目標値より大きいときはマイナス調整処理を行い、小さいときはプラス調整処理を行い、それぞれ検波出力値を検波出力目標値に近付ける処理を行う。そして、検波出力値が検波出力目標値から閾値以上離れている場合は、粗調整の調整幅で調整処理を行い検波出力値を迅速に閾値内に近付け、検波出力値が閾値内に達すると、細かな単位調整幅で微調整処理を行い、検波出力値を検波出力目標値に一致させる。

0057

また、粗調整処理で検波出力値が検波出力目標値を通過して逆方向に閾値以上離れた場合は、調整幅を半分にして検波出力目標値に近付ける処理を行うため、検波出力値を迅速に閾値内に到達させることになる。

0058

また、装置内の温度に応じて検波出力目標値および初期調整値を代えることにより、低温時においては、検波出力値が検波出力目標値を上回る傾向が有るのを補正し、常温時においては下回る傾向が有るのを補正し、検波出力値を検波出力目標値に迅速に到達させることになる。

発明の効果

0059

以上説明したように、本発明は検波出力値と検波出力目標値との差に応じて調整方法を切り替え、検波出力値が目標値から一定値(調整モード切替閾値)以上離れている場合は、一定の調整幅で検波出力値を目標値に近付ける粗調整処理を行い、検波出力値が目標値を通過して逆方向に一定値以上離れた場合は、調整幅を半分にして目標値に近付ける処理を行うので、検波出力値を一定値内に迅速に到達させることができると共に、検波出力値が一定値内に到達すると、より細かな単位調整幅で微調整処理を行うので、検波出力値を目標値に迅速に到達させることができる送信出力制御方法を提供することができるものである。

図面の簡単な説明

0060

図1本発明による基地局装置の一実施の形態を示すブロック図
図2本発明による送信出力制御方法の一実施の形態を示す処理フロー図
図3図2に示すマイナス調整処理の詳細を示す処理フロー図
図4図2に示すプラス調整処理の詳細を示す処理フロー図
図5本発明による移動体通信装置の一実施の形態を示すブロック図
図6従来の基地局装置を示すブロック図
図7従来の送信出力制御方法を示す処理フロー図
図8可変利得制御信号と検波出力値との関係を示す温度特性

--

0061

1ベースバンド信号処理回路
2変調器
3可変利得アンプ
4パワーアンプ
5アイソレータ
6アンテナ切替回路
7検波器
8 A/Dコンバータ
9 制御部
10ラッチ回路
11 D/Aコンバータ
12送信アンテナ選択回路
13調整データ格納部
AT、AT1、AT2、AT3、AT4 アンテナ

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • 株式会社NTTドコモの「 ユーザ端末及び無線通信方法」が 公開されました。( 2020/10/29)

    【課題・解決手段】ビーム回復手順の実施が想定される場合に、RLMを適切に制御すること。本発明の一態様に係るユーザ端末は、仮想の下り制御チャネルに関する情報を受信する受信部と、前記情報に基づいて、下り制... 詳細

  • 株式会社NTTドコモの「 ユーザ端末及び無線通信方法」が 公開されました。( 2020/10/29)

    【課題・解決手段】同期信号ブロックを利用する無線通信システムにおいて制御チャネルの設定領域の情報を適切に通知するために、本発明のユーザ端末の一態様は、制御リソースセットの構成を示す所定ビット情報を含む... 詳細

  • 株式会社NTTドコモの「 端末、無線通信方法及び基地局」が 公開されました。( 2020/10/29)

    【課題・解決手段】マルチキャリア波形を有するUL信号を適切に送信するために、ユーザ端末は、連続する周波数リソースにわたるマルチキャリア波形を有する上り信号を、上り共有チャネルを用いて送信する送信部と、... 詳細

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

関連する公募課題一覧

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ