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技術 重み付きリッジ回帰を使用する位置決定方法

出願人 アルカテル-ルーセントユーエスエーインコーポレーテッド
発明者 バイロンヒュアチェンレンダイブラヒムテキン
出願日 2001年3月29日 (20年2ヶ月経過) 出願番号 2001-095149
公開日 2001年11月16日 (19年6ヶ月経過) 公開番号 2001-318136
状態 特許登録済
技術分野 無線による位置決定 移動無線通信システム
主要キーワード 挿入パラメータ 回帰処理 劣化指数 無線移動通信装置 測定ベクトル 回帰パラメータ タンジブル プログラムコードセグメント
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (8)

課題

本発明は、衛星系距離測定および/または無線ネットワーク系距離測定等の距離測定を使用する無線移動通信装置等の端末位置決めに関する。

解決手段

本発明において、端末の位置を決定するために、3つ以上の距離測定値に対し重み付きリッジ回帰(WRR)処理が適用される。例えば、統合された衛星系ナビゲーションシステム無線ネットワークにおいて、少なくとも3つの距離測定値に対しWRR処理を適用することにより、移動通信装置の位置を決定することができる。この場合、1つまたは複数の距離測定値は衛星系の距離測定値(例えば、GPS擬似距離測定値)であり、1つまたは複数は無線ネットワーク系距離測定値(例えば、往復伝搬遅延またはパイロット位相オフセット測定値)である。WRR処理は、従来からの最小平均2乗技術に対し移動通信装置の位置の決定における精度を改良する。

概要

背景

グローバルポジショニングシステム(GPS)等の衛星系ナビゲーションシステムは、世界中のユーザに対して正確な位置情報を提供する。衛星系ナビゲーションシステムでは、端末がその位置を決定するために少なくとも3つの衛星からの信号を検出することができる必要がある。3つの衛星からのGPS信号が受信されると、端末の「2次元」位置(例えば、緯度および経度)を決定することができる。GPS信号が4つ以上の衛星から受信されると、「3次元」位置(例えば、緯度、経度および高度)を決定することができる。しかしながら、これら前提条件は常に満足されるとは限らない。特に、端末が建物内部に位置している場合等、1つまたは複数の直接の衛星信号遮断される場合がある。

端末が移動通信装置かまたは無線通信ネットワークの一部である他の無線通信装置である場合、その位置は、往復伝搬遅延RTD)およびパイロット位相オフセット(PPO)等、無線ネットワーク内利用可能な距離測定値に基づいて決定されてもよい。RTDは、セルラ基地局からの信号を移動通信装置に送信し、その後基地局に戻すためにかかる時間である。PPOは、移動通信装置によって受信されるパイロット信号符号位相測定値である。3つ以上の基地局に対応するRTDおよび/またはPPO測定値が入手可能である場合、移動通信装置の位置は、到着時差または到着の角度等、従来からの三角測量方式を含む無線ネットワーク系位置決め技術を使用して決定されてよい。

概要

本発明は、衛星系距離測定および/または無線ネットワーク系距離測定等の距離測定を使用する無線移動通信装置等の端末の位置決めに関する。

本発明において、端末の位置を決定するために、3つ以上の距離測定値に対し重み付きリッジ回帰(WRR)処理が適用される。例えば、統合された衛星系ナビゲーションシステム/無線ネットワークにおいて、少なくとも3つの距離測定値に対しWRR処理を適用することにより、移動通信装置の位置を決定することができる。この場合、1つまたは複数の距離測定値は衛星系の距離測定値(例えば、GPS擬似距離測定値)であり、1つまたは複数は無線ネットワーク系距離測定値(例えば、往復伝搬遅延またはパイロット位相オフセット測定値)である。WRR処理は、従来からの最小平均2乗技術に対し移動通信装置の位置の決定における精度を改良する。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
4件
牽制数
4件

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請求項1

端末の位置を決定する方法であって、(a)該端末に対する3つ以上の異なる電波源に対応する3つ以上の距離測定値のセットの少なくとも1つに重み値割当てることにより、距離測定値の重み付きセットを生成するステップと、(b)挿入パラメータに対し値を割当てるステップと、(c)前記距離測定値の重み付きセットと該挿入パラメータとに基づいて重み付きリッジ回帰(WRR)処理を実行することにより、前記端末の位置を表すWRR推定値を決定するステップと、を含む方法。

請求項2

前記端末は無線ネットワークにおける移動通信装置であり、前記距離測定値の少なくとも1つは無線ネットワーク系距離測定値である請求項1記載の方法。

請求項3

前記距離測定値の少なくとも1つは衛星系距離測定値である請求項2記載の方法。

請求項4

前記距離測定値はすべて無線ネットワーク系距離測定値である請求項2記載の方法。

請求項5

前記少なくとも1つの無線ネットワーク系距離測定値は、往復伝搬遅延RTD)距離測定値である請求項2記載の方法。

請求項6

前記少なくとも1つの無線ネットワーク系距離測定値は、パイロット位相オフセット(PPO)距離測定値である請求項2記載の方法。

請求項7

前記距離測定値の少なくとも1つは衛星系距離測定値である請求項1記載の方法。

請求項8

前記距離測定値はすべて衛星系距離測定値である請求項7記載の方法。

請求項9

前記少なくとも1つの衛星系距離測定値はGPS擬似距離測定値である請求項7記載の方法。

請求項10

ステップ(c)は以下の式を計算するステップを含み、

請求項

ID=000003HE=015 WI=061 LX=0295 LY=2000ここで、

請求項

ID=000004HE=010 WI=015 LX=0525 LY=2250はWRR推定値であり、Hは前記距離測定値源の位置に基づく予測行列であり、HTは該予測行列Hの転置行列であり、Wは前記1つまたは複数の割当てられた重み値に基づく重み行列であり、kは前記挿入パラメータであり、Iは単位行列であり、yは前記距離測定値に基づく測定ベクトルである請求項1記載の方法。

請求項11

ステップ(b)は、(1)前記距離測定値源の位置に基づき測位精度劣化指数GDOP)値を計算するステップと、(2)該GDOP値に基づいて前記挿入パラメータに対する前記値を設定するステップと、を含む請求項1記載の方法。

請求項12

前記GDOP値を、以下の式を使用して計算し、

請求項

ID=000005HE=010 WI=037 LX=1315 LY=0750ここで、Trはトレース演算子であり、Hは前記距離測定値源の前記位置に基づく予測行列であり、HTは該予測行列Hの転置行列である請求項11記載の方法。

請求項13

ステップ(c)は、(a)前記GDOP値が、指定された閾値より小さい場合に、最小平均2乗アルゴリズムを実行することにより前記端末の前記位置を計算するステップと、(b)前記GDOP値が前記指定された閾値より小さい場合に、前記WRR処理を実行するステップと、を含む請求項11記載の方法。

請求項14

重み値は各前記距離測定値に割当てられ、該距離測定値の少なくとも2つは異なる重み値を割当てられる請求項1記載の方法。

請求項15

前記端末は無線ネットワークにおける移動通信装置であり、前記距離測定値の少なくとも1つは無線ネットワーク系距離測定値であり、前記距離測定値の少なくとも1つは衛星距離測定値であり、重み値は各前記距離測定値に割当てられ、該距離測定値の少なくとも2つは異なる重み値を割当てられるようにし、ステップ(b)は、(1)以下の式を用いて前記距離測定値源の位置に基づき測位精度劣化指数(GDOP)値を計算し、

請求項

ID=000006HE=015 WI=043 LX=1285 LY=2300ここで、Trはトレース演算子であり、Hは前記距離測定値源の前記位置に基づく予測行列であり、HTは該予測行列Hの転置行列であるステップと、(2)前記GDOP値に基づいて前記挿入パラメータに前記値を設定するステップと、を含み、ステップ(c)は、以下の式を計算し、

請求項

ID=000007HE=015 WI=084 LX=0630 LY=0400ここで、

請求項

ID=000008HE=010 WI=013 LX=0535 LY=0650はWRR推定値であり、Wは前記1つまたは複数の割当てられた重み値に基づく重み行列であり、kは前記挿入パラメータであり、Iは単位行列であり、yは前記距離測定値に基づく測定ベクトルであるステップを含む請求項1記載の方法。

請求項16

ステップ(c)は、(a)前記GDOP値が指定された閾値より小さい場合に、最小平均2乗アルゴリズムを実行することにより前記端末の前記位置を計算するステップと、(b)前記GDOP値が前記指定された閾値より小さい場合に、前記WRR処理を実行するステップと、を含む請求項15記載の方法。

請求項17

プログラムコードが符号化された機械読取り可能媒体であって、該プログラムコードは機械によって実行され、該機械は端末の位置を決定する方法を実現し、該方法は、(a)該端末に対する3つ以上の異なる電波源に対応する3つ以上の距離測定値のセットの少なくとも1つに重み値を割当てることにより、距離測定値の重み付きセットを生成するステップと、(b)挿入パラメータに対し値を割当てるステップと、(c)前記距離測定値の重み付きセットと該挿入パラメータとに基づいて重み付きリッジ回帰(WRR)処理を実行することにより、前記端末の位置を表すWRR推定値を決定するステップと、を含む機械読取り可能媒体。

技術分野

0001

本発明は、衛星系距離測定および/または無線ネットワーク系距離測定等の距離測定を使用する無線移動通信装置等の端末位置決めに関する。

背景技術

0002

グローバルポジショニングシステム(GPS)等の衛星系ナビゲーションシステムは、世界中のユーザに対して正確な位置情報を提供する。衛星系ナビゲーションシステムでは、端末がその位置を決定するために少なくとも3つの衛星からの信号を検出することができる必要がある。3つの衛星からのGPS信号が受信されると、端末の「2次元」位置(例えば、緯度および経度)を決定することができる。GPS信号が4つ以上の衛星から受信されると、「3次元」位置(例えば、緯度、経度および高度)を決定することができる。しかしながら、これら前提条件は常に満足されるとは限らない。特に、端末が建物内部に位置している場合等、1つまたは複数の直接の衛星信号遮断される場合がある。

0003

端末が移動通信装置かまたは無線通信ネットワークの一部である他の無線通信装置である場合、その位置は、往復伝搬遅延RTD)およびパイロット位相オフセット(PPO)等、無線ネットワーク内利用可能な距離測定値に基づいて決定されてもよい。RTDは、セルラ基地局からの信号を移動通信装置に送信し、その後基地局に戻すためにかかる時間である。PPOは、移動通信装置によって受信されるパイロット信号符号位相測定値である。3つ以上の基地局に対応するRTDおよび/またはPPO測定値が入手可能である場合、移動通信装置の位置は、到着時差または到着の角度等、従来からの三角測量方式を含む無線ネットワーク系位置決め技術を使用して決定されてよい。

発明が解決しようとする課題

0004

かかる無線ネットワーク系位置決め技術の1つの欠点は、一般に、位置決定の精度が衛星系の位置決め技術によって提供される精度よりかなり低い、ということである。他の問題は、3つ以上の無線ネットワーク系距離測定値が常に位置計算の目的で入手可能であるとは限らない、ということである。

課題を解決するための手段

0005

本発明は、無線通信ネットワークにおける移動通信装置の位置を決定することができる技術に関する。ここで、移動通信装置は、グローバルポジショニングシステム(GPS)受信機かまたは他の衛星系ナビゲーションシステム受信機を有するように構成されている。本発明の実現によれば、移動通信装置の位置は、衛星系測定値と無線ネットワーク系測定値とを統合することによって決定される。従って、本発明は、従来からの衛星系位置決め技術に対し、利用可能な衛星信号の数がその必要な最小数より少ない場合に、移動通信装置の位置を決定するために使用することができる。更に、本発明は、従来からの無線ネットワーク系位置決め技術によって提供される位置決めより正確な位置決めを提供するために、使用することができる。

0006

移動通信装置の位置を決定するために衛星系距離測定値および無線ネットワーク系距離測定値を統合する従来からの方式は、いくつかの理由により望ましい結果をもたらさない。1つの問題は、異なる電波源から来る測定値の品質が非常に異なるということである。例えば、無線ネットワーク系位置決め技術で使用される往復伝搬遅延(RTD)および/またはパイロット位相オフセット(PPO)測定値の誤差は、衛星系位置決め技術で使用されるGPS擬似距離測定値の誤差より10倍も大きい場合がある。一般に、GPS擬似距離測定誤差は約10〜25メートルであるのに対し、一般的なRTD測定誤差は約40〜100メートルである。対応する測定値の品質を考慮することなく、衛星系距離測定値と無線ネットワーク系距離測定値とを単純に結合する(例えば、従来からの最小平均2乗(LMS)三角測量アルゴリズムにおいて)と、決定された位置の精度に悪影響が及ぶ可能性がある。

0007

従来からの統合方式の他の問題は、望ましくない幾何学的分布の影響を低減する方法が何も採用されていない、ということである。望ましくない幾何学的分布とは、移動通信装置の3次元かまたは2次元位置の正確な決定を困難にする、距離測定値の種々の電波源(すなわち、衛星および/または基地局)に対する移動通信装置のある方位に関連する。例えば、移動通信装置と、3つ以上の距離測定の種々の電波源とが、すべて略同じ平面にある場合、正確な3次元位置決定は困難である可能性が高い。同様に、移動通信装置と、2つ以上の距離測定の種々の電波源とが、略同じ線上にある場合、正確な2次元または3次元位置決定が困難である可能性が高い。これらの状況において、測位精度劣化指数(geometric dilution of precision(GDOP))として知られる位置誤差が発生する。かかる状況が存在する場合、距離測定の誤差は従来からのLMS三角測定アルゴリズムでは大幅に拡大される可能性がある、ということが知られている。

0008

これら問題の結果として、移動通信装置の位置を決定するために衛星系距離測定値と無線ネットワーク系距離測定値との結合に単純に従来からのLMS三角測量アルゴリズムを適用する統合方式は、一般に、満足のいく結果をもたらさない。

0009

本発明は、無線通信ネットワークの移動通信装置に対し正確な位置決定を提供するために、衛星系距離測定値と無線通信ネットワーク系距離測定値とを有効に結合する技術に関する。本発明の実施の形態は、以下のテクノロジの1つまたは両方を利用する。すなわち、(1)距離測定の精度の信頼性のレベルに基づいて、各異なる距離測定値に適当な重み(例えば、衛星系距離測定値と無線ネットワーク系距離測定値とに異なる重み)を割当てる重み付け方式と、(2)計算された位置の平均2乗誤差に対する測位精度劣化指数の影響を低減するリッジ回帰方式と、である。本発明を用いて、移動通信装置に対する位置決定の精度を増大させることができ、また移動通信装置の位置を決定するために1つのタイプの電波源からのすべての距離測定値(例えば、全衛星系距離測定値または全無線ネットワーク系距離測定値)がなければならないという要件を無くすことができる。

0010

1つの実施の形態において、本発明は、端末の位置を決定する方法であって、(a)端末に関し3つ以上の異なる電波源に対応する3つ以上の距離測定値のセットの少なくとも1つに、重み値を割当てることにより、距離測定値の重み付きセットを生成するステップと、(b)挿入パラメータの値を割当てるステップと、(c)距離測定値の重み付きセットと挿入パラメータとに基づいて重み付きリッジ回帰(WRR)処理を実行することにより、端末の位置を表すWRR推定値を決定するステップと、を含む。

0011

本発明の他の態様、特徴および利点は、以下の詳細な説明、添付の特許請求の範囲および添付図面からより完全に明らかとなろう。

発明を実施するための最良の形態

0012

図1は、本発明の1つの実施の形態による統合された衛星/無線ネットワークジオロケーション(geolocation)システム100(以下、単にシステム100とする)を示す。図1に示すように、システム100は、グローバルポジショニングシステム(GPS)衛星101群を備えており、それらの各々は、図1自動車内に配置されているように示されている移動通信装置103によって受信される、異なるGPS信号を送信する。また、移動通信装置103は、マスタ交換MSC)111と通信しその制御のもとで動作する基地局BS1、BS2、BS3(109)を備えた無線通信ネットワークの一部でもある。

0013

本発明によれば、移動通信装置103の位置は、3つ以上の距離測定値に基づいて決定される。そのうち、(A)1つまたは複数の距離測定値は、例えば、1つまたは複数のGPS衛星101に関するGPS擬似距離に対応する衛星系距離測定値であり、(B)1つまたは複数の他の距離測定値は、例えば1つまたは複数の基地局109に関する往復伝搬遅延またはパイロット位相オフセット測定値に対応する無線ネットワーク系距離測定値である。特に、無線通信装置103の位置を決定するために、距離測定値のセットに重み付きリッジ回帰(WRR)アルゴリズムが適用される。特定の実現によれば、距離測定値自体は、移動通信装置103において、1つまたは複数の基地局109において、および/またはMSC111において生成されてよい。同様に、その実現によって、移動通信装置103の位置を決定するために、WRR処理は移動通信装置103において、基地局109において、またはMSC111において実行されてもよい。

0014

いずれの場合も、リッジ回帰は、複数の未知変数を含む一組の線形方程式解く技術である。3次元の移動通信装置位置決定の場合、4つの未知数がある。すなわち、移動通信装置の経度、緯度および高度と、移動通信装置用のローカルクロックと衛星用のGPS時間との間の時差と、である。2次元の移動通信装置位置決定の場合は、3つの未知数がある。すなわち、移動通信装置の経度および緯度と時差とである。以下のセクションは、3次元の移動通信装置位置決定において適用されるようなリッジ回帰処理の基本的な概略を提供する。2次元の移動通信装置位置決定のためのリッジ回帰アルゴリズムは、類似した方法で実行される。

0015

基本的なリッジ回帰処理
このセクションは、3次元の移動通信装置位置決定のためのリッジ回帰処理に関する基本的な情報を提供する。式(1)は、以下のように、移動通信装置の位置と種々の距離測定値との間の関係を表す一組の線形方程式を表す。

0016

Hは、n行p列の予測行列であり、pは3次元位置決定の場合は4である(2次元位置決定の場合は3である)。予測行列Hにおける各行は、異なる距離測定電波源に対応する。各行の最初の3要素は、移動通信装置から対応する電波源まで向いている推測的推定装置ベクトルを表し、各4要素からなる行の最後の要素は、移動通信装置用のローカル時間と、対応する電波源の時間基準との間の時間オフセットを表す。衛星が比較的遠くにある場合の衛星系距離測定では、装置ベクトルは移動通信装置の位置の非常に粗い推定からでも正確に推定することができる。無線ネットワーク系距離測定では、移動通信装置から基地局までの装置ベクトルは、対応する基地局セクタの中心に移動通信装置が位置していると仮定することによって推定することができる。これら推定装置ベクトルは、衛星系距離測定のベクトルほど正確でなくてもよいが、リッジ回帰処理に対しては十分正確でなければならない。一般に、時間オフセットは1に初期化される。移動通信装置の位置の決定が、ある適当な周波数更新される場合、現位置決定のための装置ベクトルと時間オフセットとは、実際の移動通信装置の位置と1つまたは複数の先行する決定からの時間オフセットとを使用して推定することができる。

0017

xはp行1列の列ベクトルであり、最初の3要素は移動通信装置の(未知の)現在位置を表し、4要素のうちの最後は(未知の)実際の時間オフセットを表す。

0018

eはn行1列の測定誤差ベクトルであり、列ベクトルeの各要素は、対応する電波源の距離測定における誤差を表す。誤差ベクトルeは、n行n列共分散行列R=σ2Iに関連し、Iはn行n列の単位行列であり、σ2は誤差ベクトルeの要素の分散である。なお、ランダムな無相関の測定誤差であるとすると、測定誤差E[e]の期待値は0である。

0019

式(1)に対する従来からの最小平均2乗(LMS)解は、以下のような式(2)によって与えられる。

0020

測位精度劣化指数(GDOP)は、以下の式(4)によって定義される。

0021

リッジ回帰は、未知の移動通信装置位置ベクトルxに対して式(1)を解く場合の良好でないジオメトリの影響(すなわち、高GDOP)を低減する技術である。リッジ回帰は、HT行列対角項が、小さい正の数kを各対角成分に付加することによって想定することができる最小値を効果的に制限する。式(1)に対するリッジ回帰解

0022

従って、リッジ回帰アルゴリズムを効果的に使用することで、GDOPが大きい場合であっても、予測された誤差の大きさを低減するためにkとして適当な値を選択することにより、大量のバイアスをもたらすことなく、移動通信装置の現位置に対し式(1)を解くことができる。リッジ回帰処理で使用されるkの値は、種々の方法で選択することができる。それは、式(4)を使用してGDOPの値の決定に基づいて選択することができる。この場合、GDOP値が相対的に大きいことにより、相対的に大きいkの値が必要となる。代替的に、式(7)によって表される誤差が最小化するまで、異なる値のkを試すことができる。いずれの場合も、kの典型的な値は0と1との間であり、k=0は式(2)の従来からのLMS解に対応する。

0023

重み付きリッジ回帰処理
上述したように、統合された衛星/無線ネットワークジオロケーションシステムでは、タイプが異なる距離測定値の精度(例えば、GPS擬似距離測定値対無線ネットワークRTD/PPO測定値)は、一般に大きく異なっている。また、異なる電波源(例えば、異なる衛星または異なる基地局)からの同じタイプの距離測定値の精度もまた電波源ごとに異なる可能性がある。本発明のいくつかの実現によれば、リッジ回帰処理中に導出される移動通信装置の位置推定の精度を向上させるために、リッジ回帰アルゴリズムに重み付け方式が結合される。結果としての重み付きリッジ回帰(WRR)アルゴリズムは、リッジ回帰処理中に使用される距離測定値の各々に対し適当な重みを割当てることで、以下の式(8)において

0024

リッジ回帰推定値

0025

式(10)は、2つのパラメータ、すなわち重み行列Wとリッジ回帰パラメータkとを含む。k>0の場合、式(10)の第1項は、kの単調に減少する関数であり、第2項は、kの単調に増大する関数である。リッジ回帰アルゴリズムと同様に、重み付きリッジ回帰アルゴリズムにおけるk(一般に0と1との間)に対して適当に選択された値を使用することにより、推定値におけるバイアスを大幅に増大させることなく(式(9)に示すように)、WRR位置推定値

0026

統合処理アルゴリズム
図2は、本発明の1つの実施形態により移動通信装置103の位置を決定するために、図1の統合された衛星/無線ネットワークジオロケーションシステム100内で実施される処理を示す。この実施形態によれば、関連する特定のジオメトリにより(式(4)からのGDOPの値によって示すように)、無線装置である移動通信装置103の位置を推定するために、衛星系および/または無線ネットワーク系距離測定値に対し、最小平均2乗(LMS)アルゴリズムかまたは重み付きリッジ回帰(WRR)アルゴリズムが適用される。

0027

詳細には、移動通信装置103に対し、種々の衛星系距離測定値および/または無線ネットワーク系距離測定値が生成される(図2のステップ202)。それら距離測定値源である衛星および基地局の既知の位置と、移動通信装置103の推測的なおおよその位置とに基づき、予測行列Hが構成される(ステップ204)。そして、そのジオメトリに対する測位精度劣化指数(GDOP)が、例えば式(4)を使用して計算される(ステップ206)。GDOPが指定された閾値より小さい場合(良いジオメトリが存在することを示す)(ステップ208)、移動通信装置103の位置は、従来からの最小平均2乗アルゴリズムを用いて正確に決定される(ステップ210〜212)。これは、一般に、本発明の重み付きリッジ回帰アルゴリズムより計算的に複雑ではない。GDOPが指定された閾値より小さくない場合、良好でないジオメトリが存在し、従来からのLMS技術からもたらされる可能性のある誤差を低減するために、本発明の重み付きリッジ回帰アルゴリズムを使用して、移動通信装置103の位置が決定される(ステップ214〜218)。

0028

LMSアルゴリズムに対し、GDOPは十分に大きいため、いかなる挿入パラメータkも必要でなく(ステップ210)、例えば、式(2)を用いて移動通信装置103の現在位置を計算することにより、従来の処理を適用してLMS移動通信装置の位置推定値

0029

WRRアルゴリズムに対し、GDOPが比較的小さいため、対応する計算誤差を避けるために挿入パラメータkが適当な正の値にセットされる(ステップ214)。kの値は、それが例えば式(10)によって与えられる最小平均2乗誤差(MSE)をもたらすという断定に基づくシミュレーションによって決定されてよい。

0030

そして、適当な重みが重み行列Wに対する種々の距離測定値に割当てられ(ステップ216)、例えば式(8)を使用して移動通信装置103の位置を計算することにより、重み付きリッジ回帰推定値

0031

本発明の代替的な実施形態では、GDOPの大きさとは無関係に、移動通信装置の位置の計算ごとに、ステップ214〜218の挿入パラメータkに対しある正の値を使用する重み付きリッジ回帰処理が使用される。その場合、ステップ208〜212は、図2に示す処理から省略されてよい。

0032

図3Aないし図3Eは、1つの無線ネットワーク系距離測定値とあらゆる数の衛星系距離測定値とに基づいて移動通信装置の位置を決定する、種々の技術からもたらされる計算誤差に対応するデータを示す。種々の技術には、重み付け無しの最小平均2乗技術、重み付きLMS技術、重み付け無しのリッジ回帰技術および重み付きリッジ回帰技術が含まれる。衛星系距離測定値の数は、図3Aの2つから図3Eの6つまでに亙る。1つの無線ネットワーク系距離測定値は、RTD測定に基づいており、衛星系距離測定値は、GPS擬似距離測定に基づいている。

0033

図3Aないし図3Eに示すように、2次元の計算誤差は、2つの衛星系距離測定値のみが利用可能な場合であっても、本発明のWRR技術に対し100メートル未満を維持する。これら結果を、6つもの衛星系距離測定値が使用される場合であっても計算誤差がしばしば100メートルを超える、従来からのLMS技術に関連する計算誤差と比較すること。

0034

図3Aないし図3Eに示す結果は1つの無線ネットワーク系距離測定値のみに基づいているが、本発明は、電波源のあらゆる組合せから3つ以上の距離測定値のあらゆる組合せに対して実施されてよい。例えば、移動通信装置の位置決定に対し、1つの衛星系距離測定値が複数の無線ネットワーク系距離測定値と結合されてよい。

0035

本発明を、移動通信装置の位置を決定するために衛星ナビゲーションシステムおよび無線ネットワークからの距離測定値を統合するというコンテキストで説明した。概して、電波源が衛星または基地局または他のあらゆる適切な距離測定電波源のいずれであっても、本発明を適用して、複数の異なるタイプの電波源からの距離測定値を統合することができる。更に、それら電波源が衛星ナビゲーションシステムのすべての衛星か無線ネットワークのすべての基地局かまたは他のあらゆる適切な距離測定値源であっても、本発明を適用して、距離測定値のすべてが1つのタイプの電波源からもたらされる場合に位置決定精度を向上させることができる。

0036

本発明は、1つの集積回路上で可能な実現を含む回路ベースプロセスとして実施されてよい。また、当業者には明らかであるように、回路素子の種々の機能は、ソフトウェアプログラムにおける処理ステップとして実施されてよい。かかるソフトウェアは、例えばデジタル信号プロセッサマイクロコントローラまたは汎用コンピュータにおいて採用されてよい。

0037

本発明は、それらの方法を実施する方法および装置の形態で具現化することができる。また、本発明は、フロピディスケット、CD−ROMハードドライブまたは他のあらゆる機械読取り可能記憶媒体等、タンジブル媒体において具現化されるプログラムコードの形態で具現化することができる。この場合、プログラムコードが、コンピュータ等の機械にロードされ、機械によって実行される時、その機械は本発明を実施する装置となる。また、本発明は、例えば、記憶媒体に格納され、機械にロードされ、かつ/または機械によって実行され、あるいは電気的配線またはケーブル光ファイバあるいは電磁放射等による等、ある伝送媒体またはキャリアによって送信されるか否かに関わらず、プログラムコードの形態で具現化することができる。この場合、プログラムコードがコンピュータ等の機械にロードされ、機械によって実行される時、その機械は本発明を実施する装置となる。プログラムコードセグメントは、汎用プロセッサ上で実施される場合、プロセッサと結合して、特定の論理回路に対して類似した方法で動作する固有の装置を提供する。

0038

特許請求の範囲で表されるような本発明の範囲から逸脱することなく、当業者により、本発明の特徴を説明するために説明し例示した要素の細部、材料および配置において種々の変更を行ってよい、ということが更に理解されよう。

図面の簡単な説明

0039

図1本発明の1つの実施の形態による位置決定システムを表す図である。
図2本発明の1つの実装形態による、移動通信装置の位置を決定するために図1の統合された衛星/無線ネットワークジオロケーションシステム内で実施される処理を示す図である。
図3A 1つの無線ネットワーク系距離測定値と複数の衛星系距離測定値とに基づいて移動通信装置の位置を決定するための種々の技術からもたらされる計算誤差に対応するデータを示す図である。
図3B 1つの無線ネットワーク系距離測定値と複数の衛星系距離測定値とに基づいて移動通信装置の位置を決定するための種々の技術からもたらされる計算誤差に対応するデータを示す図である。
図3C 1つの無線ネットワーク系距離測定値と複数の衛星系距離測定値とに基づいて移動通信装置の位置を決定するための種々の技術からもたらされる計算誤差に対応するデータを示す図である。
図3D 1つの無線ネットワーク系距離測定値と複数の衛星系距離測定値とに基づいて移動通信装置の位置を決定するための種々の技術からもたらされる計算誤差に対応するデータを示す図である。
図3E 1つの無線ネットワーク系距離測定値と複数の衛星系距離測定値とに基づいて移動通信装置の位置を決定するための種々の技術からもたらされる計算誤差に対応するデータを示す図である。

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