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技術 セラミド類似化合物及びその製造方法並びにこれを含有する化粧料組成物

出願人 株式會社アモーレパシフィック
発明者 盧浩植金徳姫金吉中兪載元姜鶴煕李玉燮朴鍾皓安水善孫義東
出願日 2001年1月16日 (20年4ヶ月経過) 出願番号 2001-008170
公開日 2001年11月13日 (19年6ヶ月経過) 公開番号 2001-316384
状態 特許登録済
技術分野 第5-8族元素を含む化合物及びその製造 ピラン系化合物 化粧料
主要キーワード 塩化スルホン酸 回復能力 化粧品用原料 ジアミド系化合物 フィンチ 硫酸化試薬 二塩化エタン 比較測定
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (1)

課題

天然セラミドの特性を有するセラミド類似化合物及びその製造方法並びにこれを含有した化粧料組成物の提供。

解決手段

次式で表される新規のセラミド類似化合物。

化1

〔式中、m、nは、互いに同じか若しくは異なる1〜3の整数;k、lは、互いに同じか若しくは異なる1〜2の整数;jは、0又は1;A1、A2、A3は、互いに同じか若しくは異なるものであり、水素又は下記構造を有する置換基中のいずれか;

化2

(上記置換基中、M、M1、M2は、アルカリ金属類又は窒素を含有する有機塩基;Lは、アルカリ土類金属;)Rは、下記構造を有する置換基;

化3

(上記置換基中、Bは、トコフェロールの5−、7−又は8−位置のメチル基;mは、1〜3の整数;Dは、−CH2−CH(CH3)−又は−CH=C(CH3)−)を表す〕

概要

背景

人間の皮膚の表面は、基層から分化して成熟した角質生成細胞退化した角質細胞で保護される。これらの角質細胞は、角質層に多量存在するセラミド二重鎖ラメラ構造により皮膚表面に結合されているので、滑らかで、弾力ある皮膚を維持させることができる。しかしながら、年を取って、皮膚の老化が進むほど、角質層内のセラミドの含量が減少する。従って、角質細胞の皮膚表面への結合力が弱くなり、角質層は保護膜として作用することができなくなる。すなわち、角質層内のセラミド含量が減少するに応じて、皮膚水分損失紫外線化学物質等の外部刺激への直接的な露出及び角質細胞の剥離現象が生じ、これにより、皮膚が荒れ、損傷する。

皮膚老化又は外部の刺激により角質層が損傷され、角質層内のセラミドの含量が減少する場合、化粧品医薬品等によりセラミドを外部から補充することにより、皮膚のラメラ構造を回復させることができ、よって、角質層は、保護性障壁として十分に作用することができ、皮膚を正常状態に回復させることができると報告されている。

従って、外部からセラミドを補充する目的で、動植物及び微生物天然セラミドを探すために努力した。その結果、天然のセラミドを含有している多様な動植物及び微生物が明かされている。しかしながら、その起源に関係なく、これらの動植物及び微生物に存在するセラミドの含量が極めて微量であるため、高純度のセラミドを分離することが難しい。従って、抽出による天然セラミドの供給は、製造費用最終製品の価格を増加させる。しかも、天然由来のセラミドは、化粧品に幅広く使用されている多様な有機溶媒に対して溶解度が非常に低いため、製品製造に際して、天然セラミドを少量しか使用することができなくて、元来の効能を充分に提供することができない。また、天然セラミドを合成する場合には、それらの立体化合的構造及び複雑な工程により経済的に不利である。

概要

天然セラミドの特性を有するセラミド類似化合物及びその製造方法並びにこれを含有した化粧料組成物の提供。

次式で表される新規のセラミド類似化合物。

〔式中、m、nは、互いに同じか若しくは異なる1〜3の整数;k、lは、互いに同じか若しくは異なる1〜2の整数;jは、0又は1;A1、A2、A3は、互いに同じか若しくは異なるものであり、水素又は下記構造を有する置換基中のいずれか;

(上記置換基中、M、M1、M2は、アルカリ金属類又は窒素を含有する有機塩基;Lは、アルカリ土類金属;)Rは、下記構造を有する置換基;

(上記置換基中、Bは、トコフェロールの5−、7−又は8−位置のメチル基;mは、1〜3の整数;Dは、−CH2−CH(CH3)−又は−CH=C(CH3)−)を表す〕

目的

そこで、本発明者らは、合成によりセラミド化合物を提供するため、天然由来のセラミドの分子構造について研究してきた。本発明者らは、天然由来のセラミドの構造上の特徴が、2つの長鎖アルキル基と、主鎖中のアミド基及び複数の水酸基にあることに着目して、分子設計を行った。また、このような合成によるセラミド類似構造の化合物は、外部から皮膚に補充されるものであるので、何よりも皮膚塗布時、皮膚の角質層に吸収されて安定したラメラ層を形成することができなければならないが、このため、第一に、この化合物が細胞間脂質ラメラ層に伝達されるための適当な構造が考案されなければならないし、第二に、この物質がラメラ層に安定に位置して水により流失されないべきである。

従って、本発明の目的は、一般式(I)で表されるセラミド類似化合物を提供することにある。また、本発明の他の目的は、一般式(I)で表されるセラミド類似化合物の製造方法を提供することにある。更に、本発明のさらに他の目的は、一般式(I)で表されるセラミド類似化合物を、組成物の総重量に対して0.001〜20重量%の量で含有する化粧料組成物を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
3件

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請求項1

下記一般式(I)

請求項

ID=000005HE=035 WI=042 LX=0390 LY=0450〔但し、式中、m、nは、互いに同じであるか若しくは異なる1〜3の整数であり、k、lは、互いに同じであるか若しくは異なる1〜2の整数であり、jは、0又は1であり、A1、A2、A3は、互いに同じであるか若しくは異なるものであって、水素又は下記構造を有する置換基中のいずれかであり、

請求項

ID=000006HE=060 WI=059 LX=0305 LY=1150(上記置換基において、M、M1、M2は、アルカリ金属類又は窒素を含有する有機塩基であり、Lは、アルカリ土類金属である)Rは、下記構造を有する置換基である

請求項

ID=000007HE=020 WI=080 LX=0200 LY=2000(上記置換基において、Bは、トコフェロールの5−、7−又は8−位置のメチル基であり、mは、1〜3の整数であり、Dは、−CH2−CH(CH3)−又は−CH=C(CH3)−である)〕で表される新規セラミド類似化合物

請求項2

請求項1のセラミド類似化合物の製造方法であって、(1)1次アミノアルコール不活性雰囲気下にアルコール中でジハロ化合物又はモノハロエポキシ化合物と反応させて、下記一般式(II)で表される2次アミノアルコール誘導体を得る段階

請求項

ID=000008HE=020 WI=080 LX=1100 LY=0300(上記式中、j、k、l、m及びnは、各々上記一般式(I)で定義した通りである)、(2)アルカリ又は有機塩基の存在下に、上記段階(1)で得られた2次アミノアルコールと、塩化トコフェリルスクシン酸(tocopherylsuccinic acid chloride)とを反応させて、ジアミド系化合物を得る段階、(3)上記段階(2)で得られたジアミド系化合物を有機溶媒に溶解させた後、濾過して不溶性物質を除去し、再結晶して精製する段階、を含むことを特徴とする製造方法。

請求項3

上記段階(1)において、1次アミノアルコールは、エタノールアミン、3−アミノ−1−プロパノール及び4−アミノ−1−ブタノールよりなる群から選ばれる1乃至はそれ以上のものであり、ジハロ化合物は、1、3−ジクロロ2−プロパノール、1、3−ジブロモ−1−プロパノール、1、2−ジクロロエタン及び1、2−ジブロモエタンよりなる群から選ばれる1乃至はそれ以上のものであり、モノハロエポキシ化合物は、エピクロロヒドリンエピブロモドリン、3、4−エポキシ−1−クロロブタン、3、4−エポキシ−1−ブロモブタン、4、5−エポキシ−1−クロペンタン及び4、5−エポキシ−1−ブロモペンタンよりなる群から選ばれる1乃至はそれ以上のものであることを特徴とする請求項2に記載の製造方法。

請求項4

上記段階(2)において、アルカリは、水酸化カリウム水酸化ナトリウム水酸化マグネシウム水酸化カルシウム酸化マグネシウム及び酸化カルシウムよりなる群から選ばれる1乃至はそれ以上のものであり、有機塩基は、トリエタノールアミン又はピリジンであることを特徴とする請求項2に記載の製造方法。

請求項5

上記段階(3)において、有機溶媒は、メタノールエタノールプロパノールイソプロパノールジクロロメタンクロロホルム、1、2−ジクロロエタン、四塩化炭素n−ヘキサンシクロヘキサンベンゼン及びトルエンよりなる群から選ばれる1乃至はそれ以上のものであることを特徴とする請求項2に記載の製造方法。

請求項6

(4)上記段階(3)で精製した化合物を、リン酸化試薬又は硫酸化試薬と反応させて、水酸基リン酸基又は硫酸基を導入する段階、及び(5)上記段階(4)で得られた化合物をアルカリ又は塩基中和する段階、をさらに含むことを特徴とする請求項2に記載の製造方法。

請求項7

上記段階(4)におけるリン酸化試薬は、オキシ塩化リン又は無水リン酸であることを特徴とする請求項6に記載の製造方法。

請求項8

上記段階(4)における硫酸化試薬は、塩化スルホン酸又は三酸化硫黄であることを特徴とする請求項6に記載の製造方法。

請求項9

段階(5)において、中和剤は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、リシンアルギニンヒスチジン、トリエタノールアミン、アンモニアポリクアタニウム−4(polyquaternium-4)、ポリクアタニウム−6(polyquaternium-6)、ポリクアタニウム−7(polyquaternium-7)、ポリクアタニウム−10(polyquaternium-10)、ポリクアタニウム−11(polyquaternium-11)、ポリクアタニウム−16(polyquaternium-16)、ラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド(lauryldimethylbenzylammonium chloride)及びステアリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド(stearyldimethylbenzylammonium chloride)よりなる群から選ばれる1乃至はそれ以上のものであることを特徴とする請求項6に記載の製造方法。

請求項10

請求項1のセラミド類似化合物を、組成物の総重量に対して0.001〜20重量%の量で含有する化粧料組成物

技術分野

0001

本発明は、天然セラミドの特性を有する新規セラミド類似化合物及びその製造方法並びにこのセラミド類似化合物を活性成分として含有する化粧料組成物に関する。

背景技術

0002

人間の皮膚の表面は、基層から分化して成熟した角質生成細胞退化した角質細胞で保護される。これらの角質細胞は、角質層に多量存在するセラミドの二重鎖ラメラ構造により皮膚表面に結合されているので、滑らかで、弾力ある皮膚を維持させることができる。しかしながら、年を取って、皮膚の老化が進むほど、角質層内のセラミドの含量が減少する。従って、角質細胞の皮膚表面への結合力が弱くなり、角質層は保護膜として作用することができなくなる。すなわち、角質層内のセラミド含量が減少するに応じて、皮膚水分損失紫外線化学物質等の外部刺激への直接的な露出及び角質細胞の剥離現象が生じ、これにより、皮膚が荒れ、損傷する。

0003

皮膚老化又は外部の刺激により角質層が損傷され、角質層内のセラミドの含量が減少する場合、化粧品医薬品等によりセラミドを外部から補充することにより、皮膚のラメラ構造を回復させることができ、よって、角質層は、保護性障壁として十分に作用することができ、皮膚を正常状態に回復させることができると報告されている。

0004

従って、外部からセラミドを補充する目的で、動植物及び微生物で天然セラミドを探すために努力した。その結果、天然のセラミドを含有している多様な動植物及び微生物が明かされている。しかしながら、その起源に関係なく、これらの動植物及び微生物に存在するセラミドの含量が極めて微量であるため、高純度のセラミドを分離することが難しい。従って、抽出による天然セラミドの供給は、製造費用最終製品の価格を増加させる。しかも、天然由来のセラミドは、化粧品に幅広く使用されている多様な有機溶媒に対して溶解度が非常に低いため、製品製造に際して、天然セラミドを少量しか使用することができなくて、元来の効能を充分に提供することができない。また、天然セラミドを合成する場合には、それらの立体化合的構造及び複雑な工程により経済的に不利である。

発明が解決しようとする課題

0005

そこで、本発明者らは、合成によりセラミド化合物を提供するため、天然由来のセラミドの分子構造について研究してきた。本発明者らは、天然由来のセラミドの構造上の特徴が、2つの長鎖アルキル基と、主鎖中のアミド基及び複数の水酸基にあることに着目して、分子設計を行った。また、このような合成によるセラミド類似構造の化合物は、外部から皮膚に補充されるものであるので、何よりも皮膚塗布時、皮膚の角質層に吸収されて安定したラメラ層を形成することができなければならないが、このため、第一に、この化合物が細胞間脂質ラメラ層に伝達されるための適当な構造が考案されなければならないし、第二に、この物質がラメラ層に安定に位置して水により流失されないべきである。

0006

本発明者らは、分子設計において上記のような事項を鑑みて、皮膚細胞との親和力が高くて、角質層内に容易に浸透することができ且つ細胞内で分解酵素により容易に離脱されることができるリン酸基又は硫酸基を、セラミド構造に導入することになった。すなわち、分子構造中のリン酸基又は硫酸基によりイオン性を呈することになるので、天然セラミド又はセラミド類似化合物に比べて溶解性が優れ、皮膚の角質層内に容易に吸収され、吸収後酵素によりリン酸基又は硫酸基が分解されて、水に対する溶解度が低いセラミド類似化合物を、角質脂質層に放出させることにより、安定したラメラ構造を形成して、洗浄時に流失されないようにした。また、本発明者らは、生体膜の老化が酸化作用と密接な関係があることから、構造的不安定性に起因して使用が制限されているが、生体系適合し、例えば膜脂質成分に対する抗酸化力を有するトコフェロールを、セラミドの疎水性基として導入することにより、生体膜の酸化を防止することができるようにした。本発明者らは、上記のような点に着目して、本発明を完成することに至った。

0007

従って、本発明の目的は、一般式(I)で表されるセラミド類似化合物を提供することにある。また、本発明の他の目的は、一般式(I)で表されるセラミド類似化合物の製造方法を提供することにある。更に、本発明のさらに他の目的は、一般式(I)で表されるセラミド類似化合物を、組成物の総重量に対して0.001〜20重量%の量で含有する化粧料組成物を提供することにある。

課題を解決するための手段

0008

本発明は、天然セラミドの特性を有し、下記一般式(I)

0009

この一般式(I)で表される新規のセラミド類似化合物の製造方法は、(1)1次アミノアルコール不活性雰囲気下にアルコール中でジハロ化合物又はモノハロエポキシ化合物と反応させて、下記一般式(II)で表される2次アミノアルコール誘導体を得る段階

0010

上記製造方法において、上記段階(1)で使用される1次アミノアルコールとしては、エタノールアミン、3−アミノ−1−プロパノール又は4−アミノ−1−ブタノールが好ましい。また、ジハロ化合物としては、1、3−ジクロロ2−プロパノール、1、3−ジブロモ−1−プロパノール、1、2−ジクロロエタン及び1、2−ジブロモエタンが好ましい。また、モノハロエポキシ化合物としては、エピクロロヒドリンエピブロモドリン、3、4−エポキシ−1−クロロブタン、3、4−エポキシ−1−ブロモブタン、4、5−エポキシ−1−クロペンタン及び4、5−エポキシ−1−ブロモペンタンが好ましい。

0011

また、段階(2)で使用されるアルカリとしては、水酸化カリウム水酸化ナトリウム水酸化マグネシウム水酸化カルシウム酸化マグネシウム酸化カルシウム等を使用することができ、有機塩基としては、トリエチルアミンピリジン等を使用することができる。また、塩化トコフェリルスクシン酸は、天然又は合成のものであって、α、β、γ、δ、ε等の形態を有するトコフェロールと無水スクシン酸とを反応させて得られたトコフェリルスクシン酸を、チオニルクロライド等の塩化物と反応させて製造したものを使用する。

0013

上記段階(4)におけるリン酸化試薬としては、オキシ塩化リン又は無水リン酸等を使用することができ、硫酸化試薬としては、塩化スルホン酸又は三酸化硫黄等を使用することができる。

0014

また、段階(5)においての中和剤としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、酸化カルシウム及び酸化マグネシウム等のアルカリ又は金属酸化物リシンアルギニン及びヒスチジン等の塩基性アミノ酸トリエタノールアミン等のアミン又はアンモニアポリクアタニウム−4、ポリクアタニウム−6、ポリクアタニウム−7、ポリクアタニウム−10、ポリクアタニウム−11、ポリクアタニウム−16等の陽イオン性ポリマー、及びラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド及びステアリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド等の陽イオン性界面活性剤等を使用することができる。

0015

上記製造方法により製造されるセラミド類似化合物(I)は、損傷された皮膚を回復させることができ、外部刺激から皮膚を保護することができる物質であって、外部環境変化により損傷された皮膚の回復及び予防のための有効物質として使用することができる。また、皮膚に対する刺激がないだけでなく、皮膚の表面及び皮膚の外層である角質層に対する親和性が高く、それらの構造を稠密にするため、水分維持機能を高めるとともに、乾燥皮膚を改善し、皮膚を健康な状態で維持させるための有効物質として使用することができる。また、トコフェロールが皮膚に存在する酵素により徐々に放出されるので、生体膜の老化を防止することができる効果を提供することができる。さらに、本発明のセラミド類似化合物(I)は、脂肪酸及びコレステロールと混合すると、損傷された皮膚の回復及び皮膚保護効果を一層向上させることができる。

0016

従って、上述したような効果を有する一般式(I)で表されるセラミド類似化合物は、化粧料等の皮膚外用剤として剤形化されることができ、組成物の総重量に対して0.001〜20重量%、好ましくは、0.1〜10重量%の範囲内で剤形によって適宜に配合して使用することができる。本発明によるセラミド類似化合物を含有する組成物は、皮膚外用剤としてその剤形において特に限定されなく、具体的には、柔軟化粧水(skin softeners)、収斂化粧水(astringents)、栄養化粧水(nutrient toilet water)、栄養クリーム(nutrient creams)、マッサージクリームエッセンスアイエッセンス、アイクリームクレンジングクリームクレンジングフォームクレンジングウオーター、パック又はパウダーとして剤形化されることができる。

発明を実施するための最良の形態

0017

以下、実施例及び試験例により本発明をより詳しく説明する。しかし、これらの実施例及び試験例は、本発明を例示するものに過ぎないし、本発明の範囲を限定するものではない。

0018

(参照例1)α−トコフェリルスクシン酸(α-tocopheryl succinic acid)の製造
500mlの丸底フラスコにdl−α−トコフェロール10gをアセトン200mlに溶解させた。これに、無水スクシン酸(succinic anhydride)2.79gとトリエチルアミン2.8gを30℃で加え、同温度で4時間攪拌した。反応終了後反応物濃縮し、残渣をエチルアセテートに溶解した後、有機層希塩酸溶液で2回、水で3回洗浄し、有機層を分離した後、乾燥した。減圧下に濃縮し、石油エーテルを加えて、一晩放置した。生成された固体をろ過し、乾燥することにより、白色のα−トコフェリルスクシン酸10g(収率:80%)を得た。

0019

(参照例2)δ−トコフェリルスクシン酸の製造
500mlの丸底フラスコにδ−トコフェロール10gをアセトン200mlに溶解させた。これに、無水スクシン酸2.98gとトリエチルアミン3.0gを30℃で加え、同温度で4時間攪拌した。反応終了後、反応物を濃縮し、残渣をエチルアセテートに溶解した後、有機層を希塩酸溶液で2回、水で3回洗浄し、有機層を分離した後、乾燥した。減圧下に濃縮し、石油エーテルを加えて、一晩放置した。生成された固体をろ過し、乾燥することにより、δ−トコフェリルスクシン酸8.66g(収率:75%)を得た。

0020

(参照例3)γ−トコフェリルスクシン酸の製造
500mlの丸底フラスコにγ−トコフェロール10gをアセトン200mlに溶解させた。これに、無水スクシン酸2.88gとトリエチルアミン2.92gを30℃で加え、同温度で4時間攪拌した。反応終了後、反応物を濃縮し、残渣をエチルアセテートに溶解した後、有機層を希塩酸溶液で2回、水で3回洗浄し、有機層を分離した後、乾燥した。減圧下に濃縮し、石油エーテルを加えて、一晩放置した。生成された固体をろ過し、乾燥することにより、白色のγ−トコフェリルスクシン酸8.91g(収率:72%)を得た。

0021

(実施例1)
1、3−ビス(N−(2−ヒドロキシエチル)−α−トコフェリルスクシノイルアミノ)−2−ヒドロキシプロパン(1,3-bis(N-(2-hydroxyethyl)-α-tocopherylsuccinoylamino)-2-hydroxypropane)(化合物A)の製造
500mlの丸底フラスコにN、N−ジメチルホルムアミド4.5gとチオニルクロライド7.34gとを混合して、30分間攪拌した。これに、参照例1のα−トコフェリルスクシン酸31.22gをテトラヒドロフラン50mlに溶解した液を徐々に滴加し、室温で2時間攪拌して、塩化α−トコフェリルスクシン酸(α-tocopheryl succinic acid chloride)を製造した。還流冷却器が取り付けられた500mlの丸底フラスコに、エタノールアミン48.9gとエタノール200mlを加えてよく混合した後、1、3−二塩化−2−ヒドロキシプロパン(1,3-dichloro-2-hydroxypropane)12.9gを1時間にかけて滴加した。4時間還流させた後、室温に冷却した。ここに、10%−KOHエタノール溶液56gを加え、生成された固体を濾過した。濾液を減圧下で蒸留して、溶媒及び未反応のエタノールアミンを除去した。残留物にエタノール及びクロロホルムを加えて結晶析出した後、濾過し、減圧下に乾燥してN、N’−ビス(2−ヒドロキシエチル)−2−ヒドロキシ−1、3−プロパンジアミン13.1gを得た。他の500mlの丸底フラスコに、酸化マグネシウム6.0gと水20gを入れ、攪拌して混合した。ここに、上記で製造したN、N’−ビス(2−ヒドロキシエチル)−2−ヒドロキシ−1、3−プロパンジアミン5.0gを加えた後、テトラヒドロフラン80mlを加えた。室温で激しく攪拌しつつ、上記で製造した塩化α−トコフェリルスクシン酸を1時間に掛けて滴加した。さらに2時間攪拌した後、混合物を濾過し、濾過器上の固体は、クロロホルム200mlで洗浄した。濾液と洗液とを混合した後、水層分離除去し、有機層は、乾燥し濃縮して、標題化合物23.0gを白色の固体として得た。

0022

(実施例2)
1、3−ビス(N−(2−ヒドロキシエチル)−δ−トコフェリルスクシノイルアミノ)−2−ヒドロキシプロパン(化合物B)の製造
参照例2で製造したδ−トコフェリルスクシン酸29.0gを用いて製造した塩化δ−トコフェリルスクシン酸を使用した以外は、実施例1と同様の方法で実施して標題化合物20.7gを白色の固体として得た。

0023

(実施例3)
1、3−ビス(N−(2−ヒドロキシエチル)−γ−トコフェリルスクシノイルアミノ)−2−ヒドロキシプロパン(化合物C)の製造
参照例3で製造したγ−トコフェリルスクシン酸30.4gを用いて製造した塩化γ−トコフェリルスクシン酸を使用した以外は、実施例1と同様の方法で実施して標題化合物23.65gを白色の固体として得た。

0024

(実施例4)
1、3−ビス(N−(2−ヒドロキシエチル)−α−トコフェリルスクシノイルアミノ)−2−ヒドロキシプロパンのホスフェートジエステル(化合物D)の製造
250mlの3口フラスコに、1、3−ビス(N−(2−ヒドロキシエチル)−α−トコフェリルスクシノイルアミノ)−2−ヒドロキシプロパン(化合物A)5.0gと1、2−二塩化エタン100mlを加え、攪拌しつつ溶解させた。その後、混合物を氷浴内で10〜15℃に冷却した。ここに、オキシ塩化リン1.6gを1、2−二塩化エタン50mlに溶かした溶液を、反応液の温度を10〜15℃に維持しながら徐々に滴加した。滴加後、混合物を1〜2時間攪拌して反応を完了した。ここに、精製水を加え、分液漏斗に移した後、激しく振って放置して分離された水層を除去した。水を用いて2回洗浄した後、有機層に硫酸マグネシウムを加えて脱水した後、減圧下に溶媒を蒸留により除去し、標題の化合物4.5gを得た。

0025

(実施例5)
1、3−ビス(N−(2−ヒドロキシエチル)−δ−トコフェリルスクシノイルアミノ)−2−ヒドロキシプロパンのホスフェートジエステル(化合物E)の製造
1、3−ビス(N−(2−ヒドロキシエチル)−δ−トコフェリルスクシノイルアミノ)−2−ヒドロキシプロパン(化合物B)7.0g及びオキシ塩化リン2.2gを使用した以外は、実施例4と同様の方法で実施して標題化合物6.8gを得た。

0026

(実施例6)
1、3−ビス(N−(2−ヒドロキシエチル)−γ−トコフェリルスクシノイルアミノ)−2−ヒドロキシプロパンのホスフェートジエステル(化合物F)の製造
1、3−ビス(N−(2−ヒドロキシエチル)−γ−トコフェリルスクシノイルアミノ)−2−ヒドロキシプロパン(化合物C)5.0g及び塩化スルホン酸1.2gを使用した以外は、実施例4と同様の方法で実施して標題化合物4.6gを得た。

0027

(実施例7〜9)
実施例4〜6の化合物の塩の製造
実施例4〜6で製造した各々の化合物をエタノールに溶解させた後、ここに、化合物中のリン酸基又は硫酸基に対応する当量ほどのアルカリを含有したエタノール溶液を滴加し、中和した。析出された塩形態の化合物を濾過させた後、乾燥させた。

0028

0029

(試験例1)天然セラミドとセラミド類似化合物の溶解度
本発明のセラミド類似化合物及び化粧品に主に使用される下記一般式(III)で表される天然セラミド(タイプ3)に関して、化粧品に主に使用される溶剤に対する溶解度を比較した。試料を80℃の溶媒に溶かした後、20℃に冷却した。その結果を表2に示す。

0030

0031

(剤形例1〜3及び比較例1〜2)クリーム
下記処方のうち、水相油相とを各々加熱し、溶解した後、これらを混合して攪拌し、室温に冷却して、クリームを製造した。実施例1〜3で製造した化合物A〜Cに関しては、水酸化ナトリウムで中和して、ナトリウム塩を製造した後、使用した。以下の表3に剤形例を記す。

0032

0033

(試験例2)皮膚安定性試験(Human patch test : Safety onto the skin)
上記剤形例1〜3及び比較例1〜2で製造されたクリーム類化粧品について皮膚安全性を比較した。皮膚の安全性については、通常のパッチテスト(patch test)を実施した。35名の一般人を7つのグループに分け、上記剤形例1〜3及び比較例1〜2により製造されたクリームを、各グループに分配して10日間顔面に使用させた後、刺激の強度によって次のように点数を与えてその平均値を計算した。その結果は、下記表4に示した。

0034

評価点数
4:非常に刺激が激しくて化粧料として使用するに不適合する。
3:刺激が激しくて使用しない方が良い。
2:若干の刺激があり、使用時、注意を要する。
1:ほぼ刺激がない。
0:全然刺激がなくて、敏感な皮膚に使用しても良い。

0035

0036

表4の結果から明らかなように、各試料において顕著な差異がなく、刺激がほとんどなくて、本発明による新規のセラミド類似化合物は、化粧品用原料として使用するに適合すると評価することができる。

0037

(試験例3)損傷皮膚回復力試験
上記剤形例1〜3及び比較例1〜2で製造されたクリーム類化粧品について皮膚回復効果を比較した。皮膚の回復効果は、脱毛ニア(guinea)35匹を7つのグループに分け、上記剤形例1〜3及び比較例1〜2で製造されたクリームを各グループに分配して測定した。試験方法は、次のようである。フィン(Finn)チャンバを用いてアセトンで30分間試験動物脇腹パッチして刺激を誘発した後、パッチした跡に試験物質を各々200μlずつ塗布した。刺激誘発程度と回復は、蒸発量測定器を用いて角質層を通じた水分損失(Transepidermal Water Loss, TEWL)を測定して評価した。TEWLは、アセトンパッチ前、パッチ除去後30分、1時間、2時間、4時間、6時間、8時間に測定した。その結果は、下記表5に示した。アセトン処理前の正常皮膚の測定値を0にし、アセトン処置直後の値を100にして、皮膚がだんだん正常状態に回復されることを観察した。

0038

0039

表5において、剤形例1〜3から明らかなように、新規のセラミド類似化合物を添加したクリームの場合、添加しないクリームに比べて損傷された皮膚の顕著な回復能力を示し、天然セラミドと類似な回復能力を示した。

0040

(試験例4)防御力試験
上記剤形例1〜3及び比較例1〜2で製造されたクリーム類化粧品について防御効果を比較した。防御効果は、脱毛グイニア豚35匹を7つのグループに分け、上記剤形例1〜3及び比較例1〜2で製造されたクリームを各グループに分配して測定した。試験方法は、下記のようである。試験動物の脇腹に7日間にかけて一日に1度ずつ試験物質を塗布した。その後、フィンチャンバを用いて2.5%のSDS(sodium dodecylsulfate)で30分間パッチした後、誘発される刺激の程度を調べた。誘発される刺激の程度は、蒸発量測定器を用いて測定し、測定は、パッチ直前、パッチ除去後1時間、24時間に測定した。その結果は、下記表6に示した。

0041

0042

表6から、本発明のセラミド類似化合物を皮膚に塗布した場合、その回復が速く進行されることを確認した。

0043

(試験例5)抗酸化力試験(Anti-oxidative activity)
本発明の実施例1〜3で得られた化合物について次の2つの方法により測定した。また、効果を比較するため、ビタミンE、ビタミンEアセテート等の抗酸化力と比較測定した。

0044

(試験例5−1)DPPHを用いた抗酸化力試験
DPPH(diphenylpicrylhydrazyl:ジフェニルピクリルヒドラジル)は、ラジカルと反応して安定した化合物となる強力なラジカル反応禁止剤であって、抗酸化力のある物質と反応して発色する性質を有している。本試験は、かかる性質を利用したものである。試験管にDPPHを約50mlほど入れ、測定物質滴下し、水槽内で約30分間37℃に維持した。この際、色相変化のない試料は、抗酸化性がないことを意味し、目視による測定が困難である場合は、UVで測定した。試験結果は、表7に示す。

0045

(試験例5−2)リノール酸(linoleic acid)を用いた抗酸化力試験
リノール酸は、二重結合を有する化合物であり、容易く酸化されて過酸化物に変わる性質を有している。本試験は、かかる性質を利用したものである。エタノール200mlに、2.5%のリノール酸エタノール溶液2.88mlと40mMのリン酸塩緩衝液(pH7.0)9mlとを混合した対照試料液を40℃の暗室保管した。一定時間毎サンプルを採取して、試料が変わらない時間を抗酸化力の持続時間とした。上記で得られた化合物0.1mlに、75%のエタノール9.7ml及び30%のアンモニウムチオシアネート0.1mlを加えた。この際、各試料0.1mlずつを滴下し、3分経過後、500nmにおけるUV吸光度を測定した。吸光度の値が低いほど抗酸化性が良好なものである。試験結果を表7に示す。

0046

0047

以下、上記試験例の結果に基づいて、一般式(I)のセラミド類似化合物を含有することにより、皮膚に刺激を与えることなく、外部刺激から皮膚を保護することができる各種剤形の化粧料組成物を提供することができる。しかしながら、本発明の組成物が下記の剤形例に限定されるものではない。以下の表にその剤形例を示す。

0048

0049

0050

0051

0052

0053

発明の効果

0054

以上説明したように、本発明のセラミド類似化合物は、損傷された皮膚を回復させることができ、外部刺激から皮膚を保護することができる物質であって、外部環境変化により損傷された皮膚の回復及び予防のための有効物質として使用することができる。また、皮膚に対する刺激がないだけでなく、皮膚の表面及び皮膚の外層である角質層に対する親和性が高く、それらの構造を稠密にするため、水分維持機能を高めるとともに、乾燥皮膚を改善し、皮膚を健康な状態で維持させるための有効物質として使用することができる。また、トコフェロールが皮膚に存在する酵素により徐々に放出されるので、生体膜の老化を防止することができる効果を提供することができる。さらに、本発明のセラミド類似化合物は、脂肪酸及びコレステロールと混合すると、損傷された皮膚の回復及び皮膚保護効果が一層上昇されることができる。

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