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技術 安定な酸性乳飲料、その製造方法およびこれに使用する酸性乳飲料用添加剤

出願人 株式会社ヤクルト本社新田ゼラチン株式会社
発明者 小笠原伸浩赤星良一橋本進二山下栄一山本恵一
出願日 2000年5月9日 (20年9ヶ月経過) 出願番号 2000-135806
公開日 2001年11月13日 (19年3ヶ月経過) 公開番号 2001-314152
状態 特許登録済
技術分野 乳製品 非アルコール性飲料
主要キーワード 安定化力 リン酸水素二ナトリウム溶液 カルシウム液 ポリスチレン製容器 蛋白加水分解酵素 発酵乳ベース シロップ溶液 シロップ液
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2001年11月13日)のものです。
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課題

各種安定化剤を含有する飲料へ、安定化剤による飲料の安定性阻害することなく、コラーゲン成分を添加、配合した酸性飲料を提供すること。

解決手段

酸性飲料ベースに、コラーゲン低分子化したコラーゲンペプチドと安定化剤とを含有せしめたことを特徴とする安定な酸性飲料およびこれに利用しうる酸性飲料用添加剤

概要

背景

コラーゲンは、動物結合組織を構成する主要タンパク質成分であり、従来から皮膚へのハリや弾力を与える目的で各種化品等に使用されている。また、近年では、骨カルシウムの吸収促進、神経伝達活性化等様々な生理効果も見出されており、広く食品等の素材として注目されている。

このため、コラーゲンを強化する目的で、各種の飲料にコラーゲンや、コラーゲンの加水分解物であるゼラチン、ゼラチンをさらに加水分解したコラーゲンペプチド等のコラーゲン成分を配合したドリンク剤などの各種飲料が市販されている。

一方、乳を乳酸菌ビフィドバクテリウム属細菌酵母等で発酵させ酸性化した発酵乳飲料や、酸味料で直接酸性化した酸乳飲料は、乳由来特有風味を持つ優れた飲料であるが、これを長期間保存すると、乳成分中のカゼイン蛋白質凝集沈殿を起こしてしまい、外観上および風味上の問題が生じてしまう。そこで、ペクチンカルボキシメチルセルロースアルギン酸プロピレングリコールエステル水溶性大豆多糖類などの安定化剤を添加することで、乳蛋白質の安定化がなされており、このような安定化剤を含有する酸性乳飲料も数多く市販されている。

しかしながら、上記の発酵乳飲料や、酸乳飲料(以下、「酸性乳飲料」という)にコラーゲン成分を配合した場合、安定化剤による安定化が損なわれてしまい、長期の保存安定性不足してしまう。

このような安定性の低下は、安定化剤を多量に添加することである程度改善できるが、この場合、安定化剤由来の不快味が際立つことになってしまい、飲み口や風味の良好なものが得られず、一方で飲料そのものが増粘して飲用し難いものとなってしまう。また、コラーゲン成分の配合量を低減することでも長期の保存安定性は改善されるが、その程度の配合量では、コラーゲン成分を添加することにより期待される効果が得られない等の問題が発生していた。

概要

各種安定化剤を含有する飲料へ、安定化剤による飲料の安定性を阻害することなく、コラーゲン成分を添加、配合した酸性飲料を提供すること。

酸性飲料ベースに、コラーゲンを低分子化したコラーゲンペプチドと安定化剤とを含有せしめたことを特徴とする安定な酸性飲料およびこれに利用しうる酸性飲料用添加剤

目的

効果

実績

技術文献被引用数
5件
牽制数
11件

この技術が所属する分野

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請求項1

酸性乳飲料ベースに、低分子コラーゲンペプチド安定化剤とを含有せしめたことを特徴とする安定な酸性乳飲料

請求項2

低分子コラーゲンペプチドが、平均分子量1000〜8700の範囲のものである請求項1記載の安定な酸性乳飲料。

請求項3

安定化剤がペクチンカルボキシメチルセルロースアルギン酸プロピレングリコールエステルおよび水溶性大豆多糖類から選ばれる1種又は2種以上である請求項1または2記載の安定な酸性乳飲料。

請求項4

低分子コラーゲンペプチド含量が0.01重量%〜2.00重量%である請求項1ないし3の何れかの項記載の安定な酸性乳飲料。

請求項5

安定化剤の添加濃度が0.1重量%〜1.0重量%である請求項1ないし4の何れかの項記載の安定な酸性乳飲料。

請求項6

安定化剤により安定化される酸性乳飲料を製造する際に、平均分子量が1000〜8700である低分子コラーゲンペプチドを添加せしめることを特徴とする安定な酸性乳飲料の製造方法。

請求項7

コラーゲン低分子化した低分子コラーゲンペプチドと安定化剤を含有することを特徴とする酸性乳飲料用添加剤

請求項8

低分子コラーゲンペプチドが、平均分子量1000〜8700の範囲のものである請求項7記載の酸性乳飲料用添加剤。

請求項9

安定化剤がペクチン、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸プロピレングリコールエステルおよび水溶性大豆多糖類から選ばれる1種又は2種以上である請求項7または8記載の酸性乳飲料用添加剤。

技術分野

以 上

背景技術

0001

本発明は安定な酸性乳飲料に関し、更に詳細には、コラーゲン低分子化した低分子コラーゲンペプチドを配合、添加した酸性乳飲料およびこれに利用可能な酸性乳飲料用安定化剤に関する。

0002

コラーゲンは、動物結合組織を構成する主要タンパク質成分であり、従来から皮膚へのハリや弾力を与える目的で各種化品等に使用されている。また、近年では、骨カルシウムの吸収促進、神経伝達活性化等様々な生理効果も見出されており、広く食品等の素材として注目されている。

0003

このため、コラーゲンを強化する目的で、各種の飲料にコラーゲンや、コラーゲンの加水分解物であるゼラチン、ゼラチンをさらに加水分解したコラーゲンペプチド等のコラーゲン成分を配合したドリンク剤などの各種飲料が市販されている。

0004

一方、乳を乳酸菌ビフィドバクテリウム属細菌酵母等で発酵させ酸性化した発酵乳飲料や、酸味料で直接酸性化した酸乳飲料は、乳由来特有風味を持つ優れた飲料であるが、これを長期間保存すると、乳成分中のカゼイン蛋白質凝集沈殿を起こしてしまい、外観上および風味上の問題が生じてしまう。そこで、ペクチンカルボキシメチルセルロースアルギン酸プロピレングリコールエステル水溶性大豆多糖類などの安定化剤を添加することで、乳蛋白質の安定化がなされており、このような安定化剤を含有する酸性乳飲料も数多く市販されている。

0005

しかしながら、上記の発酵乳飲料や、酸乳飲料(以下、「酸性乳飲料」という)にコラーゲン成分を配合した場合、安定化剤による安定化が損なわれてしまい、長期の保存安定性不足してしまう。

発明が解決しようとする課題

0006

このような安定性の低下は、安定化剤を多量に添加することである程度改善できるが、この場合、安定化剤由来の不快味が際立つことになってしまい、飲み口や風味の良好なものが得られず、一方で飲料そのものが増粘して飲用し難いものとなってしまう。また、コラーゲン成分の配合量を低減することでも長期の保存安定性は改善されるが、その程度の配合量では、コラーゲン成分を添加することにより期待される効果が得られない等の問題が発生していた。

課題を解決するための手段

0007

このように各種安定化剤を含有する酸性乳飲料へコラーゲン成分を添加した場合に、酸性乳飲料の安定性を維持することは困難であり、安定化剤による乳蛋白質の安定性を阻害することなく、コラーゲン成分を強化した酸性乳飲料の提供が求められていた。

0008

上記課題を解決すべく、本発明者らは鋭意研究を行った結果、分子量1000〜8700の低分子コラーゲンペプチドと安定化剤を組み合わせ使用することにより、安定化剤の作用を阻害することなく酸性乳飲料にコラーゲン成分を添加、配合することができ、安定性および風味に優れると共に、コラーゲンの有する生理活性発現が期待される飲料を提供できることを見出し、本発明を完成した。

0009

すなわち本発明は、酸性乳飲料ベースに、コラーゲンを低分子化した低分子コラーゲンペプチドと安定化剤とを含有せしめたことを特徴とする安定な酸性乳飲料を提供するものである。

0010

また本発明は、コラーゲンを低分子化した低分子コラーゲンペプチドと安定化剤を含有する酸性乳飲料用添加剤を提供するものである。

発明を実施するための最良の形態

0011

更に本発明は、安定化剤により安定化される酸性乳飲料を製造する際に、平均分子量が1000〜8700である低分子コラーゲンペプチドを添加せしめる安定な酸性乳飲料の製造方法を提供するものである。

0012

本発明の安定な酸性乳飲料は、酸性乳飲料ベースにコラーゲンを低分子化した低分子コラーゲンペプチドと安定化剤とを添加することにより調製される。

0013

酸性乳飲料ベースに添加される、コラーゲンを低分子化した低分子コラーゲンペプチドとは、などの獣の皮・骨などの結合組織より得られたタンパク質又はコラーゲンを含む物質を、酸、アルカリもしくは酵素により加水分解して得られるペプチドのことであり、単にコラーゲンを加熱分解して得られるゼラチンよりも更に低分子化されたものを指す。

0014

このような、コラーゲンを酸、アルカリ処理酵素処理等で低分子化した低分子コラーゲンペプチドに関してもいくつかの報告がなされている。例えば、特開昭52−111600号公報には、低分子コラーゲンペプチドを含有する化粧品組成物食品改良剤が、特開昭52−12837号公報には、分子量1000〜10000の低分子コラーゲンペプチドを添加する食品の改質方法が記載されている。しかしながら、本発明のような飲料、特に酸性乳飲料に添加することについては全く知られていない。

0015

本発明で用いる低分子コラーゲンペプチドの製造方法としては特に限定されず、牛骨牛皮豚皮等の動物組織から通常の製造方法により得られたコラーゲンもしくはゼラチンを、酸、アルカリ、酵素のいずれかもしくは併用により加水分解して低分子コラーゲンペプチドを得る。

0016

加水分解の方法としては、酵素処理を用いることが好ましい。酸もしくはアルカリ加水分解では中和の際に中和塩が生成し、風味の点で劣ることになってしまい、また、酸性乳飲料の安定化には分子量のコントロールが重要であるため、この点からもパパイン、プロメラインペプシン等の蛋白加水分解酵素プロテアーゼ)を用いた加水分解が好ましい。

0017

この様にして得られる低分子コラーゲンペプチドの分子量は、本発明の目的を達成するためには、平均分子量が1000〜8700程度のものとして得ることが好ましく、更に、1000〜5500程度、特に1000〜3500の範囲のものが好ましい。平均分子量1000未満では、低分子コラーゲンペプチド由来のこく味が感じられる場合があり、また、8700以上では、安定性の改善効果が充分でない場合もある。なお、このように低分子化された低分子コラーゲンペプチドでも、各種の生理作用はコラーゲンと同等である。

0018

一方、本発明の酸性乳飲料ベースに配合される安定化剤は、酸性pH域で凝集、沈殿等を起こす蛋白質等を安定化する化合物をいい、具体的には、ペクチン、カルボキシメチルセルロース(CMC)、アルギン酸プロピレングリコールエステル、水溶性大豆多糖類、キサンタンガムジェランガム等を挙げることができる。

0019

本発明の酸性乳飲料に使用する安定化剤の種類は、適用する酸性乳飲料の物性、風味等を考慮して決めればよい。例えば、固形分量の多い発酵乳(pH3.8〜4.6程度)に対しては、ペクチンを使用することで、良好な安定性、風味を得られ、また、固形分量の少ない低下カロリータイプの酸性乳飲料(無脂乳固形分4.0以下程度)に対しては、水溶性大豆多糖類を用いることが好ましい。

0020

中でも、ペクチン、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸プロピレングリコールエステル、水溶性大豆多糖類から選ばれる1種又は2種以上を安定化剤として低分子コラーゲンペプチドと併用すれば、酸性乳飲料にコラーゲン成分を添加した場合に発生する安定性の低下を改善する効果が高いため好ましい。特にペクチンを用いれば、低分子コラーゲンペプチドとの併用により、酸性乳飲料の風味が良好となるため好ましい。

0021

本発明の酸性乳飲料において、低分子コラーゲンペプチドの配合量は特に限定されないが、最終製品に対し、0.01〜5.0重量%(以下単に%と記載する)とすることが好ましく、特に、0.1〜2.0%、更に0.1〜1.0%が好ましい。0.01%未満では、低分子コラーゲンペプチドの十分な生理効果を得ることができない場合がある。一方、5.0%を超えると低分子コラーゲンペプチドの風味が突出してしまい、良好な風味の飲料が得られない。

0022

また、酸性乳飲料に対する安定化剤の配合量も特に限定されず、最終製品に対し、0.05〜1.0%が好ましく、特に、0.1〜1.0%、更に0.2〜0.6%が好ましい。0.05%未満では、酸性乳飲料の乳蛋白質安定化効果が低下するおそれがあり、また、1.0%を超えると安定化剤由来の不快味が飲料の風味に影響してしまい風味が劣化するおそれがある。

0023

本発明の酸性乳飲料は、酸性乳飲料ベースに上記の低分子コラーゲンペプチドおよび安定化剤を添加することにより製造される。

0024

ここでいう酸性乳飲料とは、そのpHが乳蛋白質の等電点(pH4.4から5.2)以下の範囲の飲料をいい、その製品形態としては、発酵乳、乳製品乳酸菌飲料、乳酸菌、ケフィア等の酸性乳飲料が挙げられる。

0025

本発明の酸性乳飲料の製造は、製品を製造する工程のいずれかの段階で低分子コラーゲンペプチドおよび安定化剤を添加する以外は常法により実施することができる。例えば、発酵乳の製造であれば、以下の方法により行うことができる。

0026

まず、殺菌した乳培地に乳酸菌又はビフィドバクテリウム属細菌を接種培養し、これを均質化処理して発酵乳ベースを得る。次いで、別途調製した低分子コラーゲンペプチドおよび安定化剤を含むシロップ溶液添加混合し、ホモゲナイザー等で均質化し、更にフレーバーを添加して最終製品に仕上げればよい。この低分子コラーゲンペプチドおよび安定化剤はシロップ液に混合するだけでなく、発酵前又は後の乳培地に添加することもでき、また、低分子コラーゲンペプチドと安定化剤は同時に添加しても、また別に添加しても良い。

0027

このようにして得られる本発明の酸性乳飲料には、更に、食品として通常用いられている種々の素材を併用することができる。具体的には、グルコースシュークロースフラクトース蜂蜜等の糖類、アスパルテームスクラロースステビアアセスルファムK等の高甘味度甘味料ソルビトールキシリトールエリスリトールラクチトールパラチニット等の糖アルコールショ糖脂肪酸エステルポリグリセリン脂肪酸エステルレシチン等の乳化剤が挙げられる。この他にも、ビタミンAビタミンB類ビタミンCビタミンE等の各種ビタミン類乳酸カルシウムグルコン酸カルシウムパントテン酸カルシウム、各種マグネシウム亜鉛化合物等のミネラル類ハーブエキス等を配合することも可能である。

0028

なお、上記酸性乳飲料に、低分子コラーゲンペプチドと安定化剤を簡単に添加、配合するために、低分子コラーゲンペプチドと安定化剤とを適切な比率で組み合わせ配合した酸性乳飲料用添加剤を利用することができる。

0029

この酸性乳飲料用添加剤は、上記した平均分子量が1000〜8700程度の低分子コラーゲンペプチドと、添加する酸性乳飲料に適応した安定化剤を組み合わせることにより調製される。また、シロップと組み合わせた組成物とすれば、より簡単に添加することができるので便利である。

発明の効果

0030

本発明により、酸性乳飲料中のコラーゲン成分が安定化剤の安定化作用を阻害し、安定性を低下させる作用をどのようにして抑制したのかは未だ明かでない点もあるが、コラーゲン成分はその等電点(pH4.5〜9.5)以下ではプラス電荷を有している。これに対して、酸性乳飲料に使用される安定化剤はマイナスの電荷を有しており、このため電気的な反応により安定化剤とコラーゲン成分が結合し、結果的に安定化剤が本来発揮すべき乳蛋白質の安定化力が阻害されていると思われる。これに対し、平均分子量の小さな低分子コラーゲンペプチドを使用することにより、安定化剤との反応が弱まり、結果的に安定化剤の安定化力阻害作用が低下し、改善できたものと推定される。なお、コラーゲンの加水分解工程での条件を適宜変更することによりその等電点を変える事もできるが、その影響は少なく、分子量による影響がもっとも大きいものであった。

0031

かくして得られた本発明の酸性乳飲料は、乳蛋白質の安定化剤と、これを妨害しない低分子コラーゲンペプチドを含有するため、安定性、風味に優れ、コラーゲン成分の強化されたものである。

0032

特に、酸性乳飲料に低分子コラーゲンペプチドを添加したことにより、皮膚へのハリや弾力の付与、骨カルシウムの吸収促進、神経伝達の活性化等の生理効果を期待できるだけでなく、当該ペプチドの作用により安定化剤由来の不快味が低減され、風味の良好な酸性乳飲料が得られる。

0033

次に、製造例および実施例を挙げ、本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例等に何ら制約されるものではない。

0034

なお、製造例で製造した低分子コラーゲンペプチドの平均分子量は、以下のバギイ法で測定した。パギイ法とは高速液体クロマトグラフィーを用いたゲル濾過法によって、コラーゲン水溶液クロマトグラムを求め、分子量分布を推定する方法であり、具体的には以下のように行う。

0035

(1)試料0.2gを100mlメスフラスコに取り、溶離液(0.05molリン酸二水素カリウム、0.05molリン酸水素二ナトリウム溶液)を加え1時間膨潤させた後、40℃で約60分間加温して溶かす。室温まで冷却後に、溶離液を標線まで加える。
(2) この溶液を溶離液で正確に10倍希釈し、検液とする。
(3) 検液をゲル濾過法によってクロマトグラムを求める。
カラム: Shodex Asahipak GS 620 7Gを2本直列
溶離液の流速: 1.0ml/min
カラムの温度 : 50℃
検出方法測定波長230nmの吸光度
(4) 保持時間を横軸にとり、対応した230nmの吸光度値縦軸にして、試料の分子分布曲線を作成し、平均分子量を求める。

0036

製 造 例 1
コラーゲンおよび低分子コラーゲンペプチドの製造:酸処理豚皮ゼラチン1kgを75℃の温水4kgに溶解し、60℃に温度調整後、蛋白分解酵素としてパパインW−40(天野製薬(株)製)を0.5〜10.g添加し、pH5.0〜6.0、温度45〜55℃で10〜180分間酵素処理後、85℃で10分間加熱して酵素を失活させた。次いで各反応液を60℃に冷却させた後、精密濾過を行い、噴霧乾燥により噴霧乾燥により粉末化して後記表1に示す通りの分子量を有するコラーゲンペプチドを得た。

0037

実 施 例 1
製造例1で得た各コラーゲンペプチドとペクチン(安定化剤)とを発酵乳ベースに添加して酸性乳飲料を調製し、その保存性および風味を評価した。

0038

酸性乳飲料の調製は次のようにして行った。すなわち、水80重量部に脱脂粉乳20重量部を溶解し、120℃で3秒間殺菌した後、乳酸菌を添加して24時間培養し、発酵乳ベースを製造した。得られた発酵乳ベース40重量部を均質化機により15MPaで均質化し、60重量部のシロップと混合して発酵乳製品を得た。なお、使用するシロップは、最終製品でマルチトールが5%、コラーゲンペプチドが0.3%、ペクチンが0.3%、アスパルテームが0.01%となるように各原料を溶解し120℃で3秒間殺菌したものであった。

0039

(1)保存性評価
上記のとおり製造した酸性乳飲料(発酵乳製品)を10℃で21日間静置保存し、14日目および21日目の物性を測定した。その結果を表1に示す。なお、沈殿の評価は、その程度により次の基準により評価した。

0040

沈殿の評価:
評 点 評 価 内 容
0 : 沈殿はない
1 : 沈殿が薄くある
2 : 沈殿がかなりある
3 : 沈殿がべったりとある

0041

0042

表1から分子量が8700以下、特に5500以下の低分子コラーゲンペプチドを使用した場合に、沈殿やホエーオフが比較的少なく、実用上問題がなく、特に3500以下ではコラーゲンペプチド無添加区と同等の安定な酸性乳飲料が得られることがわかった。

0043

(2)風味評価
上記の酸性乳飲料(製品C及びT1〜T10)を以下の基準に従い官能評価するとともに、その印象を自由描写した。この結果を表2に示す。

0044

官能評価:
評 点 評 価 内 容
0 :風味が悪い
1 : 風味がやや悪い
2 : 普通
3 : 風味が良い

0045

0046

その結果、平均分子量1000〜8700程度の低分子コラーゲンペプチドを用いた場合に、優れた風味、テクスチャーが得られ、特に平均分子量1000〜5500程度のものを用いた場合には、ペクチン由来の不快味が抑制され、風味が良好であった。

0047

実 施 例 2
製造例1で得た平均分子量3608の低分子コラーゲンペプチドおよびペクチン(安定化剤)とを、それぞれ添加量を変えて発酵乳ベースに配合し、酸性乳飲料を製造した。この酸性乳飲料の保存後の物性および風味(テクスチャー感)を評価することにより、低分子コラーゲンペプチドおよび安定化剤の添加濃度の効果を調べた。

0048

酸性乳飲料は、次のようにして製造した。すなわち、水80重量部に脱脂粉乳20重量部を溶解し、120℃で3秒間殺菌した後、乳酸菌を添加し24時間培養し発酵乳ベースを製造した。得られた発酵乳ベース40重量部を均質化機により15MPaで均質化し、60重量部のシロップと混合して発酵乳製品を得た。なお使用したシロップは、最終製品でマルチトールが5%、低分子コラーゲンペプチドが0.1〜5.0%、ペクチンが0.1〜1.0%、アスパルテームが0.01%となるように各原料を溶解し、120℃で3秒間殺菌したものを用いた。

0049

(1)保存性評価
上記のように製造した発酵乳製品(酸性乳飲料)を10℃で21日間静置保存し、保存後の沈殿の有無を実施例1と同様にして評価した。その結果を表3に示す。

0050

0051

この結果、製品に対し、低分子コラーゲンペプチドを0.1〜2.0%、特に0.1〜1.0%用いた場合、及びペクチンを0.2〜1.0%、特に0.3〜1.0%用いた場合の安定性が良好であった。

0052

(2)風味評価
上記のように製造した発酵乳製品(酸性乳飲料)に関し、次の基準でテクスチャー感を評価した。この結果を表4に示す。

0053

テクスチャー感評価:
評 点 評 価 内 容
0 :テクスチャー悪い。粘稠性強い。
1 : テクスチャーやや悪い。粘稠性やや強い。
2 : テクスチャーおよび粘稠性とも普通。
3 : テクスチャーおよび粘稠性とも良い。

0054

0055

その結果、低分子コラーゲンペプチドを0.1〜5.0%、特に0.1〜1.0%、ペクチンを0.1〜1.0%、特に0.2〜0.6%用いた場合の風味、テクスチャー感が良好であった。

0056

実 施 例 3
発 酵 乳 飲 料 :
(1)発酵乳の製造
水80重量部に脱脂粉乳20重量部を溶解し、120℃で3秒間殺菌した後、ラクトコッカスラクチスYIT2027株およびビフィドバクテリウムブレーベYIT4065株を合計で1.0%接種し、24時間培養した。これを均質化機で15MPaで均質化し、発酵乳を得た。

0057

(2)シロップ液の製造
下記に示す各種成分を50℃の温水に溶解し、120℃で3秒間殺菌してシロップ液を調製した。

0058

(シロップ液処方)
発酵乳飲料中終濃度(%)
マルチトール5.0
低分子コラーゲンペプチド0.3
(MW=3608 )
ペクチン0.3
アスパルテーム0.01
ポリデキストロース3.0
ビタミンB6 0.005
ビタミンB12 0.00005
葉 酸 0.0005
ビタミンC0.3
香 料 0.1

0059

(3)発酵乳飲料の製造
発酵乳40重量部とシロップ液60重量部を混合し、これをポリスチレン製容器充填密封して発酵乳飲料製品を得た。この発酵乳飲料製品を官能評価したところ、良好な風味を有しており、また、10℃で2週間静置保存した後でも高い安定性を維持していた。

0060

実 施 例 4
発 酵 乳 飲 料 :
(1)発酵乳の製造
水90重量部に脱脂粉乳10重量部を溶解し、120℃で3秒間殺菌した後、ラクトコッカス・ラクチスYIT2027株を1%およびストレプトコッカスサーモフィラスYIT2001株を2%接種し、24時間培養した。これを均質化機で15MPaで均質化し、発酵乳を得た。

0061

(2)シロップ液の製造
下記に示す各種成分を50℃の温水に溶解し、120℃で3秒間殺菌してシロップ液を調製した。

0062

(シロップ液処方)
発酵乳飲料中終濃度(%)
砂 糖 3.0
果 糖 2.0
低分子コラーゲンペプチド0.3
(MW=5418)
ペクチン0.4
ストロベリー果汁5.0
ビタミンE0.03
乳 化 鉄 0.3
香 料 0.1

0063

(3)発酵乳飲料の製造
発酵乳40重量部とシロップ液60重量部を混合し、これをポリスチレン製容器に充填、密封して発酵乳飲料製品を得た。この発酵乳飲料製品を官能評価したところ、良好な風味を有しており、また、10℃で2週間静置保存した後でも高い安定性を維持していた。

0064

実 施 例 5
発酵乳飲料:
(1)発酵乳の製造
水76重量部に脱脂粉乳24重量部を溶解し、120℃で3秒間殺菌した後、ラクトバチルスカゼイYIT9029株およびストレプトコッカス・サーモフィルスYIT2001株の混合スターターを0.3%接種し、35℃で24時間培養した。これを均質化機で15MPaで均質化し、発酵乳を得た。

0065

(2)シロップ液の製造
下記に示す各種成分を50℃の温水に溶解し、120℃で3秒間殺菌してシロップ液を調製した。

0066

(シロップ液処方)
発酵乳飲料終濃度(%)
マルチトール5.0
アスパルテーム0.01
ポリデキストロース1.2
乳化鉄(太陽化学株式会社製) 0.25
低分子コラーゲンペプチド0.5
(MW=1838)
ペクチン0.3
香 料 0.1

0067

(3)カルシウム液の製造
水95重量部に乳酸カルシウム5重量部を溶解し、98℃で30分間(117℃で3秒間でも良い)殺菌してカルシウム液を調製した。

0068

(4)発酵乳飲料の製造
発酵乳35重量部とシロップ液57重量部を混合し、良く攪拌した後、カルシウム液8重量部を加え、更に攪拌した。これをポリスチレン製容器に充填、密封して発酵乳飲料製品を得た。この発酵乳飲料製品を官能評価したところ、良好な風味を有しており、また、10℃で2週間静置保存した後でも高い安定性を維持していた。

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