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技術 部分的にめっきが施された樹脂製品の製造方法

出願人 積水化学工業株式会社
発明者 花原雅之
出願日 2000年4月20日 (20年8ヶ月経過) 出願番号 2000-119471
公開日 2001年10月31日 (19年1ヶ月経過) 公開番号 2001-303292
状態 未査定
技術分野 高分子成形体の被覆 電気メッキ方法,物品 その他の表面処理
主要キーワード 境界線部分 対候性 マークプレート 内方部分 外方部分 ABS樹脂 樹脂製基材 段差量
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2001年10月31日)のものです。
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図面 (10)

課題

条溝を形成することなく必要とする部分にのみめっき層を簡単確実に形成する。

解決手段

樹脂製基材2のめっきを必要としない部分に対応して金型めっき液に対する耐液性を有するフィルム4を固定した後、樹脂を金型に充填し、インサート成形によりフィルム一体成形品成形する。その後、フィルム一体成形品に無電解めっき処理を施し、フィルム一体成形品のフィルム4を除く表面に無電解めっき層を形成する。次いで、フィルム一体成形品の無電解めっき層を電気的に導通させて電気めっき処理を施し、無電解めっき層に電気めっき層を形成し、無電解めっき層と電気めっき層からなるめっき層3を形成する。

概要

背景

従来、部分的にめっきが施された樹脂製品としては、自動車部品、例えば、フロントグリルが知られている。このような樹脂製品を製造するには、図9に示すように、樹脂製基材101の表面のうち、めっきを必要とする部分(図9(a)の左側)と、めっきを必要としない部分(図9(a)の右側)との境界線部分に、断面略V字状の条溝101xを形成し、次いで、樹脂製基材101を無電解めっき液に浸漬し、無電解めっき処理を施して条溝101xの底部を除く樹脂製基材101の表面に無電解めっき層102を形成した後、樹脂製基材101を電気めっき液に浸漬し、めっきを必要とする部分を電気的に導通させ、樹脂製基材101に電気めっき処理を施すものである。

この際、めっきを必要としない部分に形成された無電解めっき層102は、条溝101xによって電気的に遮断されているため、電気めっきが形成されず、電気めっき液によって溶解される。一方、めっきを必要とする部分においては、無電解めっき層102の表面に電気めっき層103が積層して形成される。

このようにして、樹脂製基材101の表面には、めっきを必要とする部分にのみ、無電解めっき層102および電気めっき層103からなるめっき層104が形成され、いわゆる、部分的にめっきが施された樹脂製品が製造されるものである(例えば、特開平6−299391号公報および特開平7−41988号公報参照)。

概要

条溝を形成することなく必要とする部分にのみめっき層を簡単確実に形成する。

樹脂製基材2のめっきを必要としない部分に対応して金型めっき液に対する耐液性を有するフィルム4を固定した後、樹脂を金型に充填し、インサート成形によりフィルム一体成形品成形する。その後、フィルム一体成形品に無電解めっき処理を施し、フィルム一体成形品のフィルム4を除く表面に無電解めっき層を形成する。次いで、フィルム一体成形品の無電解めっき層を電気的に導通させて電気めっき処理を施し、無電解めっき層に電気めっき層を形成し、無電解めっき層と電気めっき層からなるめっき層3を形成する。

目的

本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、条溝を形成することなく必要とする部分にのみめっき層を簡単確実に形成することのできる部分的にめっきが施された樹脂製品の製造方法を提供するものである。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

樹脂製基材の表面のうち、めっきを必要とする部分にのみめっき層が形成された部分的にめっきが施された樹脂製品の製造方法であって、樹脂製基材のめっきを必要としない部分に対応して金型めっき液に対する耐液性を有するフッ素樹脂熱可塑性アクリル樹脂との混合物または塩素化ポリオレフィン樹脂と熱可塑性アクリル樹脂との混合物から形成されたフィルムを固定した後、樹脂を金型に充填してインサート成形によりフィルム一体成形品成形する工程と、フィルム一体成形品に無電解めっき処理を施し、フィルム一体成形品のフィルムを除く表面に無電解めっき層を形成する工程と、フィルム一体成形品の無電解めっき層を電気的に導通させて電気めっき処理を施し、無電解めっき層に電気めっき層を形成する工程と、を備えたことを特徴とする部分的にめっきが施された樹脂製品の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、樹脂製基材の表面のうち、めっきを必要とする部分にのみ、めっきが施された樹脂製品の製造方法に関するものである。

背景技術

0002

従来、部分的にめっきが施された樹脂製品としては、自動車部品、例えば、フロントグリルが知られている。このような樹脂製品を製造するには、図9に示すように、樹脂製基材101の表面のうち、めっきを必要とする部分(図9(a)の左側)と、めっきを必要としない部分(図9(a)の右側)との境界線部分に、断面略V字状の条溝101xを形成し、次いで、樹脂製基材101を無電解めっき液に浸漬し、無電解めっき処理を施して条溝101xの底部を除く樹脂製基材101の表面に無電解めっき層102を形成した後、樹脂製基材101を電気めっき液に浸漬し、めっきを必要とする部分を電気的に導通させ、樹脂製基材101に電気めっき処理を施すものである。

0003

この際、めっきを必要としない部分に形成された無電解めっき層102は、条溝101xによって電気的に遮断されているため、電気めっきが形成されず、電気めっき液によって溶解される。一方、めっきを必要とする部分においては、無電解めっき層102の表面に電気めっき層103が積層して形成される。

0004

このようにして、樹脂製基材101の表面には、めっきを必要とする部分にのみ、無電解めっき層102および電気めっき層103からなるめっき層104が形成され、いわゆる、部分的にめっきが施された樹脂製品が製造されるものである(例えば、特開平6−299391号公報および特開平7−41988号公報参照)。

発明が解決しようとする課題

0005

ところで、前述した部分的にめっきが施された樹脂製品の製造方法においては、めっきを必要とする部分と、めっきを必要としない部分との境界線部分に、断面略V字状の条溝を形成する必要があるが、このような条溝を金型成形するのは困難であり、成型後の樹脂製基材の表面にレーザー加工によって条溝を形成する場合も、レーザー加工機などの特別な設備が必要となる。

0006

また、無電解めっき処理工程において、条溝の底部に無電解めっき層が形成された場合には、電気めっき工程において、条溝間での短絡が起こり、めっきを必要としない部分にまで電気めっき層が形成され、この結果、所望の製品を得ることができないおそれがある。

0007

本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、条溝を形成することなく必要とする部分にのみめっき層を簡単確実に形成することのできる部分的にめっきが施された樹脂製品の製造方法を提供するものである。

課題を解決するための手段

0008

本発明は、樹脂製基材の表面のうち、めっきを必要とする部分にのみめっき層が形成された部分的にめっきが施された樹脂製品の製造方法であって、樹脂製基材のめっきを必要としない部分に対応して金型にめっき液に対する耐液性を有するフッ素樹脂熱可塑性アクリル樹脂との混合物または塩素化ポリオレフィン樹脂と熱可塑性アクリル樹脂との混合物から形成されたフィルムを固定した後、樹脂を金型に充填してインサート成形によりフィルム一体成形品を成形する工程と、フィルム一体成形品に無電解めっき処理を施し、フィルム一体成形品のフィルムを除く表面に無電解めっき層を形成する工程と、フィルム一体成形品の無電解めっき層を電気的に導通させて電気めっき処理を施し、無電解めっき層に電気めっき層を形成する工程と、を備えたことを特徴とするものである。

0009

本発明によれば、フッ素樹脂と熱可塑性アクリル樹脂との混合物または塩素化ポリオレフィン樹脂と熱可塑性アクリル樹脂との混合物から形成されたフィルムは、めっき液による浸食が少なく、めっきの触媒核も形成されにくい。したがって、前記フィルムを、めっきを必要としない部分にめっき層を切断するように配置することにより、めっきを必要としない部分への電気的導通を遮断することができる。

0010

すなわち、樹脂製基材のめっきを必要としない部分に対応する金型に、予め製品形状に賦形されてトリミングされたフィルムを固定してインサート成形した後、成形されたフィルム一体成形品に無電解めっき処理を施し、フィルムを除くめっきを必要とする部分にのみ無電解めっき層を形成することができる。次いで、無電解めっき層を電気的に導通させて電気めっき処理を施し、無電解めっき層に電気めっき層を積層して無電解めっき層と電気めっき層からなるめっき層を形成することができる。

0011

この結果、条溝を形成することなく必要とする部分にのみめっき層を簡単確実に形成することができる。

0012

本発明において、前記フィルムとしては、例えば、フッ素樹脂と熱可塑性アクリル樹脂との混合物から形成された透明なフィルム、柄模様などの着色が施された着色フィルムおよび基材フィルムを順に接着剤を介して積層してなる三菱化学MKV社製の商品名「AVLOY」が市販されている。

0013

この場合、前記混合物からなるフィルムに、例えば、グラビア印刷などによって直接柄模様などの着色を施して着色フィルムを省略することもできる。

0014

このような前記混合物から形成された着色が施されたフィルムを着色フィルムに代えて用いると、または、前記混合物から形成された透明なフィルムとともに、着色された着色フィルムを用いると、めっき処理の後工程でめっきを必要としない部分に外観意匠塗装が必要な場合、予め必要な外観意匠色や外観柄模様に着色しておくことにより、後加工でのプライマー塗布工程および外観意匠の塗装工程を削減することができ、好ましい。

0015

なお、基材フィルムとしては、特に限定されないが、樹脂製基材を構成する樹脂素材密着性の良好な材料を用いることが好ましい。

0016

本発明において、めっき層とフィルムとの見切り割線は、意匠的に段差を設けることが好ましい。段差量としては特に限定されないが、意匠的な見栄えから0.5〜1.0mm程度が好ましい。めっき処理前に段差がない場合、めっき処理後において、めっき層の膜厚(数10μm程度)の段差が見切り割線に露出するだけでなく、めっき条件によっては、複合フィルム上にまでめっき層が乗り上げた状態で形成されるおそれがあり、見栄えが低下する。

発明を実施するための最良の形態

0017

以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。

0018

図1および図2には、部分的にめっきが施された樹脂製品として、車両の前面に装着されるフロントグリル1が例示されている。

0019

このフロントグリル1は、対候性耐衝撃性耐熱性難燃性などの特性を有する樹脂、例えば、ABS樹脂からなる樹脂製基材2と、この樹脂製基材2の意匠面の一部である前面の一部に形成されためっき層3と、めっき層3を形成しない部分に一体に固定されたフィルム4(図1において、斜線部分)と、から構成されている。

0020

すなわち、フロントグリル1は、正面より見て略コ字状の枠11と、該枠11内において、横方向に延びる複数の仕切り板12と、枠11内において、縦方向に延びる複数の連結板13と、中央部において、マークプレートを取り付けるための取付プレート14と、を有し、枠11の内方部分、仕切り板12、連結板13および取付プレート14にめっき層3が形成されているとともに、枠11の外方部分にフィルム4が一体に固定されている。

0021

ここで、めっき層3は、後述するように、無電解めっき層31および該無電解めっき層31に積層された電気めっき層32からなる。

0022

また、フィルム4は、フッ素樹脂と熱可塑性アクリル樹脂との混合物または塩素化ポリオレフィン樹脂と熱可塑性アクリル樹脂との混合物から形成され、無電解めっき液および電気めっき液に対する耐液性を有する。すなわち、めっき液に浸食されにくく、また、触媒核も形成されにくい特性を有している。

0023

このようなフィルム4としては、詳細には図示しないが、フッ素樹脂と熱可塑性アクリル樹脂との混合物から形成された透明なフィルム、着色フィルム、樹脂製基材2であるABS樹脂と密着性の良好な樹脂から形成された基材フィルムを順に接着剤を介して積層してなる三菱化学MKV社製の商品名「AVLOY」を挙げることができる。

0024

この三菱化学MKV社製の商品名「AVLOY」は、めっき処理後の表面の劣化が少ないため、好適に用いることができる。

0025

一方、フィルム4と樹脂製基材2に形成されるめっき層3との見切り割線部には、図3に示すように、めっき処理前において、意匠的な見栄えの観点から0.5〜1.0mm程度の段差部5が形成されている。

0026

次に、このように構成された樹脂製品を製造する方法について説明する。

0027

まず、樹脂製品の金型(図示せず)の、樹脂製品のめっきを必要としない部分に対応する部分に、製品形状に賦形されるとともに、余分な部分がトリミングされ、めっき液に対する耐液性を有するフィルム4を固定する。その後、金型を型締めし、樹脂を金型内に充填することにより、フィルム4が一体に設けられたフィルム一体成形品Sをインサート成形によって成形する(図4参照)。

0028

次いで、フィルム一体成形品Sを無電解めっき液に浸漬し、無電解めっき処理を施し、フィルム一体成形品Sのフィルム4を除く表面に無電解めっき層31を形成する。この際、複合フィルム4は、めっき液に対する耐液性を有することから、フィルム4には、無電解めっき層31が形成されることはない(図5参照)。

0029

フィルム一体成形品Sのフィルム4を除く表面に無電解めっき層31が形成されると、フィルム一体成形品Sを電気めっき液に浸漬するとともに、無電解めっき層31を電気的に導通させ、電気めっき処理を施す。この場合、フィルム一体成形品Sのフィルム4を除くめっきを必要とする部分においては、無電解めっき層31の表面に電気めっき層32が積層して形成される。この場合も、フィルム4は、めっき液に対する耐液性を有することから、フィルム4に電気めっき層32が形成されることはない(図6参照)。

0030

この結果、フィルム一体成形品Sのフィルム4を除くめっきを必要とする部分のみに無電解めっき層31と電気めっき層32からなるめっき層3を形成することができる。

0031

なお、フィルム4を構成する着色フィルムまたは透明なフィルムに、予め必要な外観意匠色や外観柄模様に着色しておくことにより、後加工でのプライマーの塗布工程および外観意匠の塗装工程を削減することができる。

0032

ところで、段差部5としては、図7に示すように、溝形に形成してもよい。この場合、溝の幅Wと深さDは、特に限定されないが、金型の強度、金型加工性、意匠的見栄えから、0.5〜1.0mm程度が好ましい。

0033

このような段差部5がめっき層3とフィルム4との見切り割線部に存在しない場合(図8(a)参照)、めっき処理後において、めっき層3の膜厚t(数10μm)が見切り割線に現れるだけでなく、めっき条件によっては、フィルム4上にまでめっき層3が乗り上げて形成され(図8(b)参照)、見栄えが低下するおそれがある。

0034

なお、前述した実施形態においては、樹脂製品として車両用のフロントグリルを例示したが、フロントグリルに限らず、バックパネル、マークプレートなど、部分的にめっき層を有する樹脂製品であれば特に限定するものではない。

0035

また、樹脂製の基材としてABS樹脂を用いたが、その他、ポリプロピレンポリカーボネートBS(PC/ABS)など、めっき処理が可能な各種樹脂素材を用いてもよい。

発明の効果

0036

以上のように本発明によれば、樹脂製基材のめっきを必要としない部分に対応する金型に、予め製品形状に賦形されてトリミングされたフィルムを固定してインサート成形した後、成形されたフィルム一体成形品に無電解めっき処理を施し、フィルムを除くめっきを必要とする部分にのみ無電解めっき層を形成し、次いで、無電解めっき層を電気的に導通させて電気めっき処理を施し、無電解めっき層に電気めっき層を積層して無電解めっき層と電気めっき層からなるめっき層を形成することから、条溝を形成することなく必要とする部分にのみめっき層を簡単確実に形成することができる。

図面の簡単な説明

0037

図1本発明の部分的にめっきが施された樹脂製品の一例としてのフロントグリルを示す正面図である。
図2図1のA−A線断面図である。
図3段差部を示す拡大断面図である。
図4図1のフロントグリルの製造工程を一部省略して示す断面図である。
図5図1のフロントグリルの製造工程を一部省略して示す断面図である。
図6図1のフロントグリルの製造工程を一部省略して示す断面図である。
図7段差部の変形例を示す拡大断面図である。
図8段差部のない場合と、その際にめっき処理を施した場合を示す拡大断面図である。
図9従来の部分的にめっきが施された樹脂製品の製造工程を示す断面図およびめっき層の拡大断面図である。

--

0038

1フロントグリル(部分的にめっきが施された樹脂製品)
2樹脂製基材
3めっき層
31無電解めっき層
32電気めっき層
4フィルム
5段差部
S フィルム一体成形品

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