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技術 内燃機関の間欠運転機能を有する車両の補機駆動装置

出願人 トヨタ自動車株式会社
発明者 川端康己永松茂隆山田英治金森彰彦
出願日 2000年4月13日 (20年8ヶ月経過) 出願番号 2000-112131
公開日 2001年10月26日 (19年2ヶ月経過) 公開番号 2001-298803
状態 特許登録済
技術分野 車両の推進装置の配置・取付け 補機駆動,推進制御および安全装置 ハイブリッド電気車両 特殊用途機関の応用、補機、細部 機関出力の制御及び特殊形式機関の制御 車両用機関または特定用途機関の制御 車両の電気的な推進・制動 車両の電気的な推進・制動
主要キーワード 外部出力軸 踏み込みセンサ エアコンディショナー用コンプレッサ 無段階変速機 運転停止条件 オーバードライブ制御 反転位相 両出力軸
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2001年10月26日)のものです。
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図面 (12)

課題

搭載性が良く、動力伝達効率の良い補機駆動装置を提供すること。

解決手段

補機駆動ユニット80は、補機駆動用モータ81、油圧を生成する油圧ポンプ82、空調機用冷媒循環させるためのA/Cコンプレッサ83を備える。補機駆動用モータ81の出力軸813と油圧ポンプ82の入力軸821とは第1クラッチ86を介して連結または解放可能に結合されており、補機駆動用モータ81の出力軸814とA/Cコンプレッサ83の入力軸831とは第2クラッチ87を介して連結または解放可能に結合されている。第1クラッチ86と第2クラッチ87の継合状態を制御することにより必要な補機だけを駆動することができる。

概要

背景

車両走行中における信号待ちといった一時的な車両停止時に内燃機関運転を自動的に停止させる車両、あるいは、内燃機関に加えて電動機を動力源として備え、一時的な車両停止時または車両走行時に内燃機関の運転を自動的に停止させるハイブリッド車両が提案されている。これら車両は、内燃機関の停止時(車両走行中および車両停止時)にパワーステアリング用ポンプエアコン用コンプレッサ等の補機を駆動するための補機駆動用電動機を備えている。

これら各補機、並びに補機駆動用電動機は、通常、内燃機関の周りに独立して配置されており、補機駆動用電動機の出力軸、内燃機関の出力軸、および各補機の入力軸の間における動力の伝達は、一般的に、各出力軸および入力軸に架装されているファンベルトを介して実行されている。

概要

搭載性が良く、動力伝達効率の良い補機駆動装置を提供すること。

補機駆動ユニット80は、補機駆動用モータ81、油圧を生成する油圧ポンプ82、空調機用冷媒循環させるためのA/Cコンプレッサ83を備える。補機駆動用モータ81の出力軸813と油圧ポンプ82の入力軸821とは第1クラッチ86を介して連結または解放可能に結合されており、補機駆動用モータ81の出力軸814とA/Cコンプレッサ83の入力軸831とは第2クラッチ87を介して連結または解放可能に結合されている。第1クラッチ86と第2クラッチ87の継合状態を制御することにより必要な補機だけを駆動することができる。

目的

本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、搭載性が良く、動力伝達効率の良い補機駆動装置を提供することを目的とする。また、収容スペースを有効に使用できる補機駆動装置を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
7件

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請求項1

車両状態に応じて内燃機関運転停止および運転再開を実行可能な車両において、内燃機関の運転停止中補機を駆動する補機駆動装置であって、前記補機を駆動する出力軸を備えると共に、電気エネルギ機械エネルギの変換を行う電動機と、前記電動機の出力軸と同一軸上に配置されていると共に前記電動機の出力軸と結合されている入力軸を有する補機と、前記電動機を制御する制御手段とを備える補機駆動装置。

請求項2

請求項1に記載の補機駆動装置であって、さらに、前記電動機の出力軸と前記補機の入力軸との間に配置されていると共に、前記電動機の出力軸と前記補機の入力軸との間の動力伝達遮断または許容する継合手段を備え、前記制御手段は前記電動機の制御に加え、前記継合手段の動作を制御する補機駆動装置。

請求項3

請求項2に記載の補機駆動装置において、前記補機は、前記電動機の一端に配置されている第1の補機と、前記電動機の他端に配置されている第2の補機とを含み、前記電動機の出力軸は前記第1及び第2の補機の入力軸と結合可能であるように前記電動機の両端から突出しており、前記継合機構は、前記電動機の出力軸の一端と前記第1の補機の入力軸との間に配置されている第1の継合機構を含むことを特徴とする補機駆動装置。

請求項4

請求項3に記載の補機駆動装置において、前記継合機構は、前記電動機の出力軸の他端と前記第2の補機の入力軸との間に配置されている第2の継合機構を含むことを特徴とする補機駆動装置。

請求項5

請求項3に記載の補機駆動装置において、前記制御手段は、前記第1の補機を駆動する場合には、前記第1の継合機構を動力伝達許容状態とし、前記電動機を運転させることを特徴とする補機駆動装置。

請求項6

請求項4に記載の補機駆動装置において、前記制御手段は、前記第2の補機を駆動する場合には、前記第2の継合機構を動力伝達許容状態とし、前記電動機を運転させることを特徴とする補機駆動装置。

請求項7

請求項2に記載の補機駆動装置において、前記補機は、前記電動機の一端に配置されている第1の補機と第2の補機とを含み、前記継合機構は、前記電動機の出力軸の一端と前記第1の補機の入力軸との間に配置されている第1の継合機構を含むことを特徴とする補機駆動装置。

請求項8

請求項7に記載の補機駆動装置において、前記継合機構は、前記第1の補機の入力軸と前記第2の補機の入力軸との間に配置されている第2の継合機構を含むことを特徴とする補機駆動装置。

請求項9

請求項1ないし請求項8のいずれか一の請求項に記載の補機駆動装置において、前記内燃機関は駆動力を出力する出力軸を備え、前記補機駆動装置はさらに、前記電動機の出力軸の一端と前記内燃機関の出力軸との間の動力伝達を許容する動力伝達手段と、前記動力伝達手段と前記内燃機関の出力軸との間に配置されていると共に、前記動力伝達手段と前記内燃機関の出力軸との間の動力伝達を遮断または許容する第3の継合機構とを備え、前記制御手段は、前記継合機構に加え前記第3の継合機構の動作を制御し、前記補機の駆動時には、前記第3の継合機構を動力伝達遮断状態にすることを特徴とする補機駆動装置。

請求項10

請求項9に記載の補機駆動装置において、前記制御手段は前記電動機によって電力を生成する場合には、前記第1および第2の継合機構を動力遮断状態とし、前記第3の継合機構を動力伝達状態とすることを特徴とする補機駆動装置。

請求項11

請求項9に記載の補機駆動装置において、前記制御手段は前記電動機によって前記内燃機関を始動させる場合には、前記第1および第2の継合機構を動力遮断状態とし、前記第3の継合機構を動力伝達状態とすることを特徴とする補機駆動装置。

請求項12

請求項9に記載の補機駆動装置において、前記制御手段は前記内燃機関によって前記第1および第2の補機の少なくともいずれか一方を駆動する場合には、対応する前記第1および第2の継合機構の少なくともいずれか一方を動力伝達状態とし、前記第3の継合機構を動力伝達状態とすることを特徴とする補機駆動装置。

請求項13

請求項1ないし請求項12のいずれか一の請求項に記載の補機駆動装置を含む車両。

請求項14

請求項13に記載の車両において、前記補機駆動装置は、前記内燃機関の出力軸と平行に配置されていることを特徴とする車両。

技術分野

0001

本発明は、内燃機関運転停止時に補機を駆動するための補機駆動装置に関する。

背景技術

0002

車両走行中における信号待ちといった一時的な車両停止時に内燃機関の運転を自動的に停止させる車両、あるいは、内燃機関に加えて電動機を動力源として備え、一時的な車両停止時または車両走行時に内燃機関の運転を自動的に停止させるハイブリッド車両が提案されている。これら車両は、内燃機関の停止時(車両走行中および車両停止時)にパワーステアリング用ポンプエアコン用コンプレッサ等の補機を駆動するための補機駆動用電動機を備えている。

0003

これら各補機、並びに補機駆動用電動機は、通常、内燃機関の周りに独立して配置されており、補機駆動用電動機の出力軸、内燃機関の出力軸、および各補機の入力軸の間における動力の伝達は、一般的に、各出力軸および入力軸に架装されているファンベルトを介して実行されている。

発明が解決しようとする課題

0004

しかしながら、各補機は内燃機関による駆動を前提に独立して配置されているため、補機駆動用電動機によってこれら補機を駆動する場合には、動力伝達効率の面から必ずしも適切に配置されているとはいえなかった。また、補機駆動時には、駆動の必要のない補機を含む全ての補機が駆動され、車両全体エネルギ効率が高いとはいえなかった。さらに、補機駆動用電動機および各補機を独立して搭載しなければならず、搭載性が悪く、補機駆動用電動機を含めて各補機の配置が内燃機関収容スペースを有効に使用しているとはいえなかった。

0005

本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、搭載性が良く、動力伝達効率の良い補機駆動装置を提供することを目的とする。また、収容スペースを有効に使用できる補機駆動装置を提供することを目的とする。

0006

上記課題を解決するために本発明の第1の態様は、車両状態に応じて内燃機関の運転停止および運転再開を実行可能な車両において、内燃機関の運転停止中に補機を駆動する補機駆動装置を提供する。本発明の第1の態様に係る補機駆動装置は、前記補機を駆動する出力軸を備えると共に、電気エネルギ機械エネルギの変換を行う電動機と、前記電動機の出力軸と同一軸上に配置されていると共に前記電動機の出力軸と結合されている入力軸を有する補機と、前記電動機を制御する制御手段とを備えることを特徴とする。

0007

本発明の第1の態様に係る補機駆動装置によれば、電動機と補機とが同一軸上に配置されると共に、電動機の出力軸と補機の入力軸とが結合されている構成を備えるので、補機駆動装置の搭載性を向上することが可能となり、収容スペースを有効に使用することができる。また、電動機の駆動力を補機に対して効率よく伝達することができる。

0008

本発明の第1の態様に係る補機駆動装置はさらに、前記電動機の出力軸と前記補機の入力軸との間に配置されていると共に、前記電動機の出力軸と前記補機の入力軸との間の動力伝達遮断または許容する継合手段を備え、前記制御手段は前記電動機の制御に加え、前記継合手段の動作を制御するようにしても良い。かかる構成を備える場合には、補機を駆動する必要のない場合には補機と電動機との結合を解放することが可能となり、電動機により内燃機関を始動する場合等において、電動機の負荷を軽減することができる。

0009

本発明の第1の態様に係る補機駆動装置において、前記補機は、前記電動機の一端に配置されている第1の補機と、前記電動機の他端に配置されている第2の補機とを含み、前記電動機の出力軸は前記第1及び第2の補機の入力軸と結合可能であるように前記電動機の両端から突出しており、前記継合機構は、前記電動機の出力軸の一端と前記第1の補機の入力軸との間に配置されている第1の継合機構を含むようにしても良い。また、前記継合機構は、前記電動機の出力軸の他端と前記第2の補機の入力軸との間に配置されている第2の継合機構を含んでも良い。かかる構成を備える場合には、電動機と各補機との結合を補機毎に独立して解放・継合することができるので、駆動の必要のない補機を補機駆動系から切り離すことにより、電動機の負荷を軽減することができる。

0010

本発明の第1の態様に係る補機駆動装置において、前記制御手段は、前記第1の補機を駆動する場合には、前記第1の継合機構を動力伝達許容状態とし、前記電動機を運転させることができる。また、前記制御手段は、前記第2の補機を駆動する場合には、前記第2の継合機構を動力伝達許容状態とし、前記電動機を運転させることを特徴とすることができる。かかる構成を備える場合には、さらに詳細に(多岐の)補機と電動機との結合状態を制御することができる。

0011

本発明の第1の態様に係る補機駆動装置において、前記補機は、前記電動機の一端に配置されている第1の補機と第2の補機とを含み、前記継合機構は、前記電動機の出力軸の一端と前記第1の補機の入力軸との間に配置されている第1の継合機構を含むことができる。また、前記継合機構は、前記第1の補機の入力軸と前記第2の補機の入力軸との間に配置されている第2の継合機構を含むことができる。このような構成を備える場合には、さらに種々の補機と電動機との配置関係を実現することができる。第2の継合機構を備える場合には、第1の補機と第2の補機の駆動状態を独立して変化させることができる。

0012

本発明の第1の態様に係る補機駆動装置において、前記内燃機関は駆動力を出力する出力軸を備え、前記補機駆動装置はさらに、前記電動機の出力軸の一端と前記内燃機関の出力軸との間の動力伝達を許容する動力伝達手段と、前記動力伝達手段と前記内燃機関の出力軸との間に配置されていると共に、前記動力伝達手段と前記内燃機関の出力軸との間の動力伝達を遮断または許容する第3の継合機構とを備え、前記制御手段は、前記継合機構に加え前記第3の継合機構の動作を制御し、前記補機の駆動時には、前記第3の継合機構を動力伝達遮断状態にするようにしても良い。かかる構成を備える場合には、補機駆動中に内燃機関を補機駆動系から遮断することができるので、電動機の負荷を軽減することができる。

0013

本発明の第1の態様に係る補機駆動装置において、前記制御手段は前記電動機によって電力を生成する場合には、前記第1および第2の継合機構を動力遮断状態とし、前記第3の継合機構を動力伝達状態とするようにしても良い。また、前記制御手段は前記電動機によって前記内燃機関を始動させる場合には、前記第1および第2の継合機構を動力遮断状態とし、前記第3の継合機構を動力伝達状態とするようにしても良い。このような構成を備えることにより、他に発電機を備えることなく必要な電力を生成することができる。また、他に始動用の電動機を備えることなく内燃機関を始動させることができる。

0014

本発明の第1の態様に係る補機駆動装置において、前記制御手段は前記内燃機関によって前記第1および第2の補機の少なくともいずれか一方を駆動する場合には、対応する前記第1および第2の継合機構の少なくともいずれか一方を動力伝達状態とし、前記第3の継合機構を動力伝達状態とすることができる。このような構成を備えることにより、内燃機関によって補機を駆動することができる。

0015

本発明の第2の態様は、本発明の第1の態様に係る補機駆動装置を含む車両を提供する。本発明の第2の態様に係る車両において、前記補機駆動装置は、前記内燃機関の出力軸と平行に配置されても良い。本発明の第2の態様に係る車両によれば、本発明の第1の態様に係る補機駆動装置を備えるので、車両における補機等の搭載性を向上させることができる。また、車両全体としてのエネルギ効率を向上させることができる。

発明を実施するための最良の形態

0016

以下、本発明に係る補機駆動装置について図面を参照しつつ実施例に基づいて説明する。先ず、図1図4を参照して本実施例に係る補機駆動装置が用いられ得る車両の概略構成について説明する。図1は以下の実施例において用いられ得る車両の概略構成を示すブロック図である。図2は本実施例に係る補機駆動装置とエンジンとの配置関係を示す説明図である。図3は本実施例に係る補機駆動装置である補機駆動ユニットの構成を示す説明図である。図4は車両の制御回路構成を示すブロック図である。

0017

車両は、主動力源としてのガソリンエンジン燃焼機関)10、第1モータ20、および第2モータ30を備えている。第1モータ20は、エンジン10のクランクシャフト12とドライブシャフト40との継合および解放を制御すると共にエンジン10のトルク増幅する。第2モータ30は、EV走行時に動力源となると共にエンジン10の不足トルクを補完する。ドライブシャフト40は、ディファレンシャルギヤ41、車軸42を介して車輪43と連結されている。

0018

エンジン10は、吸入空気と共に混合気を形成するために吸気ポートに向けてガソリン燃料噴射するインジェクタ13、吸気バルブ(図示せず)を介してシリンダ内に導入された混合気に点火するための点火プラグ14、出力をエンジン10の外部へ伝達するためのクランクシャフト12等を備えている。インジェクタ13、および点火プラグ14に高電圧を供給するイグナイタ15は、制御ユニット60によって制御される。点火プラグ14は、制御ユニット60によって指示されたタイミングにてイグナイタ15から供給される高電圧を電気火花に変え、これによって混合気は点火され爆発燃焼する。爆発燃焼により生じたエネルギはクランクシャフト12を介して外部に出力される。クランクシャフト12の近傍にはエンジン回転数センサ50が備えられており、エンジン回転数Ne(クランクシャフト回転数)検出して制御ユニット60に送信する。また、クランクシャフト12の一端にはエンジン動力遮断用クラッチ16を介してクランクシャフトプーリ120が装着されている。本実施例におけるエンジン動力遮断用クラッチ16は、電磁式クラッチである。なお、図1では、インジェクタ13が代表的に1個のみ示されているが、各シリンダ毎に備えられ得ることは言うまでもない。

0019

エンジン10の周りには、補機駆動ユニット80が配置されている。補機駆動ユニット80の構成について図3を参照して説明する。なお、理解を容易にするために図3の一部は模式的に示すものとする。補機駆動ユニット80には、補機駆動用モータ81、油圧を生成する油圧ポンプ82、空調機用冷媒循環させるためのエアコンディショナー用コンプレッサ(A/Cコンプレッサ)83の各補機が外部ケース84内に一体に配置されている。補機駆動用モータ81は、三相コイルを備える固定子811、外周面に複数の永久磁石を備える回転子812を備えている。固定子811は第1インバータ200を介してバッテリ210と接続され、第1インバータ200は制御ユニット60とが接続されている。回転子812から油圧ポンプ82側へは、中空の出力軸813が延伸し、回転子812からA/Cコンプレッサ83側へは、中実の出力軸814が延伸する。両出力軸813、814は共にベアリング841を介して外部ケース84によって回動可能に支持されている。出力軸813の中空部には外部出力軸85の一端が結合されている。外部出力軸85の他端はベアリング841を介して外部ケース84によって回動可能に支持されていると共に、プーリ851が装着されている。

0020

補機駆動用モータ81の出力軸813と油圧ポンプ82の入力軸821とは第1クラッチ86を介して連結または解放可能に結合されており、補機駆動用モータ81の出力軸814とA/Cコンプレッサ83の入力軸831とは第2クラッチ87を介して連結または解放可能に結合されている。なお、本実施例における第1および第2クラッチ86、87は、電磁式クラッチである。油圧ポンプ82はベーン式、トロコイド式、あるいは、斜板式を初めとする一般的なポンプであり、油圧用オイル吸入ポート82Sおよび吐出ポート82Dをそれぞれ備えている。油圧ポンプ82から吐出されたオイルは、図示しない油圧回路によって圧力、流量が調整された後、パワーステアリングアクチュエータ(図示しない)、エンジン10等に供給される。A/Cコンプレッサ83はベーン式、斜板式、スクロール式といった一般的なコンプレッサであり、冷媒の吸入ポート83Sおよび吐出ポート83Dをそれぞれ備えている。

0021

補機駆動ユニット80のプーリ851とエンジン10のクランクシャフトプーリ120には伝動ベルト17が架装されており、クランクシャフト12の動力を補機駆動ユニット80へ伝達することができると共に、補機駆動ユニット80からの出力をエンジン10へ伝達することができる。なお、伝動ベルト17としては、断面形状が台形であるいわゆるVベルト、あるいは厚みがVベルトよりも薄く幅広であると共にその回転方向に沿ってV字状の溝が複数本形成されているいわゆるVリブベルト等が用いられる。

0022

補機駆動ユニット80内の油圧ポンプ82およびA/Cコンプレッサ83は、エンジン10の運転中は、クランクシャフト12から出力される駆動力によって駆動され、エンジン10の運転停止中は、補機駆動ユニット80内の補機駆動用モータ81によって駆動される。また、エンジン10の運転停止中にはエンジン動力遮断用クラッチ16はオフ(解放)され、エンジン10を駆動系から遮断して補機駆動用モータ81の負荷が軽減される。さらに、エンジン始動時には補機駆動用モータ81によってエンジン10をクランキングモータリング)してエンジン回転数を始動回転数まで上昇させる。これら切り換え制御の詳細については後述する。

0023

第1モータ20は、三相同期電動機であり、アウターロータ21とインナーロータ22とを備えている。インナーロータ22の外周面には複数の永久磁石26が備えられている。インナーロータ22の回転軸27は中空回転軸24の内部空間を貫通した後、フライホイール18を介してクランクシャフト12と結合されている。インナーロータ22の回転軸27上のフライホイール18と第2モータ30との間には、インナーロータ22の回転数Ndを検出する第1レゾルバ51が配置されている。アウターロータ21に形成されたスロット(図示せず)には、三相コイル巻回されて三相コイル23が形成されている。この三相コイル23に対する電力の供給はアウターロータ21の中空回転軸24に対して摺動可能に備えられているスリップリング25を介して行われる。スリップリング25には第2インバータ220が接続されており、第2インバータ220には制御ユニット60およびバッテリ210が接続されている。アウターロータ21の一端は、ドライブシャフト40と結合されており、ドライブシャフト40はディファレンシャルギヤ41を介して車軸42と接続されている。第1モータ20とディファレンシャルギヤ41の間のドライブシャフト40近傍にはアウターロータ21の回転数を検出する第2レゾルバ52が配置されている。車軸42の両端には車輪43がそれぞれ取り付けられており、車軸42の近傍には車速vを検出するための車速センサ54が配置されている。第1モータ20では、インナーロータ22の永久磁石26により形成される磁界と制御ユニット60からの指令に基づき三相コイル23によって形成される磁界との相互作用によって、アウターロータ21とインナーロータ22とが様々な態様の動作を示す。

0024

第2モータ30は、三相同期電動機であり、ケース45の内周面に配置された複数のステータ31、その外周面に複数の永久磁石32を備えたロータ33を備えている。回転磁界を形成する三相コイル34は、各ステータ31にコイルが巻回されることにより構成されている。三相コイル34に対しては第3インバータ230が接続されており、第3インバータ230は制御ユニット60およびバッテリ210と接続されている。第2モータ30では、ロータ33の永久磁石32により形成される磁界と制御ユニット60からの指令に基づき三相コイル34によって形成される磁界との相互作用によって、ロータ33が回転する。ロータ33はドライブシャフト40と同一軸上に配置されていると共にその中空部を第1モータ20のロータ22の回転軸27が貫通する中空軸35に結合されている。また、第2モータ30の中空軸35と第1モータ20のアウターロータ21の他端とは以下のクラッチ装置70を介して継合および解放可能に連結されている。

0025

第1モータ20と第2モータ30との間にはクラッチ装置70が配置されている。クラッチ装置70は図示しないアクチュエータによって駆動される第1クラッチ71と第2クラッチ72とを備えており、第1クラッチ71はクランクシャフト12(第1モータ20のロータ22の回転軸27)と中空軸35(ロータ33)との連結の継合および解放を実行し、第2クラッチ72はアウターロータ21と中空軸35(ロータ33)との連結の継合および解放を実行する。クラッチ装置70には制御ユニット60が接続されており、クラッチ装置70は制御ユニット60からの指令に基づいて各アクチュエータ(図示せず)が作動することにより制御される。

0026

次に、図4を参照して車両の制御回路構成について説明する。制御ユニット60は、ハイブリッドECU(電子制御ユニット)600、エンジンECU610、および補機駆動用モータECU620を備えている。ハイブリッドECU600は制御ユニット60の中核をなすECUであり車両の走行状態全般を制御する。ハイブリッドECU600は、エンジンECU610、補機駆動用モータECU620と双方向通信可能に信号線を介して接続されている。各ECU600、610、620には図示しないCPU、ROM、RAM等が備えられている。なお、これらECUは例示であり、例えば、ブレーキECU等がハイブリッドECU600とは別に備えられ得る。

0027

ハイブリッドECU600には、エンジン10のクランクシャフト12の回転数を検出するエンジン回転数センサ50、インナーロータ22の回転数を検出する第1レゾルバ51、第1モータ20のアウターロータ21の回転数(第2モータ30のロータ33の回転数)を検出する第2レゾルバ52、補機駆動用モータ81の回転数を検出する第3レゾルバ53、車両の車速を検出する車速センサ54、アクセル踏み込み量アクセル開度として検出するアクセル開度センサ55、ブレーキペダルの踏み込みを検出するブレーキペダル踏み込みセンサ56、ギヤポジションを検出するシフトポジションセンサ57、およびバッテリ充電率(SOC)を検出するSOCセンサ58がそれぞれ信号線を介して接続されている。ハイブリッドECU600は、第2、および第3インバータ220、230と信号線を介して接続されており第1および第2モータ20、30の動作を制御する。ハイブリッドECU600はクラッチ装置70内の第1及び第2クラッチ71、72、エンジン動力遮断クラッチ16、第1クラッチ86、および第2クラッチ87に対しても信号線を介して接続されており、これら各クラッチの動作を制御する。

0028

エンジンECU610は、ハイブリッドECU600からの要求に基づいてインジェクタ13を制御して要求燃料噴射量を実現し、イグナイタ15に所定のタイミングで点火信号送りスロットル開度等を制御してエンジン10の運転状態を制御する。また、第2モータ30のみによる車両走行時(EV走行時)およびアイドリングストップ制御時には、ハイブリッドECU600からの要求に従って、エンジン10に対する燃料噴射を停止してエンジン10の運転を停止させる。

0029

補機駆動用モータECU620には、補機駆動用モータ81の回転数を検出する第3レゾルバ53が接続されており、ハイブリッドECU600からの指令に基づいて、エンジン停止中に第1インバータ200介して補機駆動用モータ81を制御し、エンジン10停止時における補機82、83の駆動を実現する。補機駆動用モータECU620は、エンジン停止状態からエンジン10の運転を再開させる際には、ハイブリッドECU600からの要求に基づき補機駆動用モータ81を駆動してエンジン回転数を始動回転数まで上昇させる。

0030

次に、上記構成を備えるハイブリッド車両の基本的な走行動作について図5および図6を参照して説明する。図5は本実施例が適用されるハイブリッド車両の運転制御を実行するための処理ルーチンを示すフローチャートである。図6は車速vおよび車速vとアクセル開度θとから算出された車両要求出力Nを用いて駆動力源を決定するためのマップを示す説明図である。イグニッションポジションOFF位置から車両始動位置(STA)に切り換えられると、ハイブリッドECU600は、バッテリ充電率SOCが下限しきい値未満であるか否かを判定する(ステップS100)。ハイブリッドECU600は、バッテリ充電率SOCが下限しきい値未満であると判定した場合には(ステップS100:Yes)、エンジン10の始動を補機駆動用モータECU620およびエンジンECU610に要求する(ステップS110)。補機駆動用モータECU620は、補機駆動ユニット80によってエンジン回転数を始動時回転数まで上昇させる。エンジンECU610は、インジェクタ13を介して燃料を噴射し、点火プラグ14を介して点火処理を実行する。補機駆動ユニット80のエンジン始動処理の詳細については後述する。

0031

エンジン始動後、ハイブリッドECU600は、アクセル開度センサ55から取得したアクセル開度θ、および車速センサ54から取得した車速vに基づいて車両要求出力Prを決定する(ステップS120)。ハイブリッドECU600は、エンジンECU610を介してエンジン10を最適運転ポイントのいずれかの点で運転させると共に、クラッチ70を制御して第1モータ20をジェネレータエンジン負荷)として作動させて車両要求出力Prを出力させる(ステップS130)。このとき、第1モータ20によって生成された電力はバッテリ210を充電するために用いられる。

0032

すなわち、ハイブリッドECU600は、第1クラッチ71および第2クラッチ72を解放状態とし、第1モータ20をエンジン10の負荷として作動させてバッテリ210の充電を行うと共にエンジン10によって車両要求出力Prを出力させる。このようにエンジン10を駆動力源とする場合には、エンジン10によって補機82、83が駆動される。この場合の補機駆動ユニット80の動作については後述する。

0033

これに対して、ハイブリッドECU600は、バッテリ充電率SOCが下限しきい値以上であると判定した場合には(ステップS100:No)、アクセル開度センサ55から取得したアクセル開度θ、および車速センサ54から取得した車速vに基づいて車両要求出力Prを求める(ステップS140)。本実施例では、車両要求出力Prと車速vとに基づいて図6に示すマップを用いてエンジン10、第1または第2モータ20、30の出力分担を決定する。具体的には以下の通りである。ハイブリッドECU600は、決定した車両要求出力Prがエンジン10を最適運転ポイントで運転させることができる最小エンジン出力Peminよりも大きいか否かを判定する(ステップS150)。ハイブリッドECU600は、Pr≦Peminであると判定した場合には(ステップS150:Yes)、第1クラッチ71を解放し、第2クラッチ72を継合して、第1モータ20のアウターロータ21およびクランクシャフト12を第2モータ30と切り離す。これにより、第2モータ30の負荷を低減することができる。ハイブリッドECU600は、バッテリ210の電力を用いて第2モータ30によって車両要求出力Prを出力する(ステップS160)。かかる場合には、後述するように補機駆動ユニット80内の補機駆動用モータ81によって補機82、83が駆動される。

0034

ハイブリッドECU600は、決定した車両要求出力Prが最小エンジン出力Peminよりも大きいと判定した場合には(ステップS150:No)、図6に示すマップに基づいてエンジン10、クラッチ70、第1モータ20、および第2モータ30を制御して車両要求出力Prを出力する(ステップS170)。すなわち、本実施例ではエネルギ効率が高くなるように、図6に示すマップに基づいてエンジン10、第1および第2モータ20、30が運転されるので、エンジン10は車両要求出力Prと直接関連付けられることなく最適運転ポイントにて運転される。したがって、ハイブリッドECU600は、クラッチ70、第1および第2モータ20、30を制御して無段階変速機機能を実現して車両要求出力Prを出力させる。具体的には、エンジン回転数Neがドライブシャフト回転数Ndよりも高い場合には、第1クラッチ71を継合し、第2クラッチを解放してアンダードライブ制御を実行する。かかる構成では、第1モータ20は、負のトルクを出力(回生動作)することとなるため、第1モータ20はジェネレータとして機能し、第1モータ20にて生成された電力は第2モータ30によって消費されることとなる。

0035

このようなアンダードライブ制御時の動力伝達系の構成では、第1モータ20がエンジン10に結合されており第1モータ20の出力トルクがエンジン10の負荷トルクとなるので、第1モータ20の目標モータトルクをエンジン10の目標エンジントルクに合わせることによりエンジン10を目標エンジントルクにて安定して運転させるのである。

0036

一方、エンジン回転数Neがドライブシャフト回転数Ndよりも低い場合には、第1クラッチ71を解放し、第2クラッチを継合してオーバードライブ制御を実行する。かかる構成では、第2モータ30は、負のトルクを出力(回生動作)することとなるため、第2モータ30はジェネレータとして機能し、第2モータ30にて生成された電力は第1モータ20によって消費されることとなる。

0037

このようなオーバードライブ制御時の動力伝達系の構成では、第2モータ30がエンジン10に結合されており第2モータ30の出力トルクがエンジン10の負荷トルクとなるので、第2モータ30の目標モータトルクをエンジン10の目標エンジントルクに合わせることによりエンジン10を目標エンジントルクにて安定して運転させるのである。

0038

ハイブリッドECU600は、車両減速時には第2モータ30をジェネレータとして機能させ、回生エネルギを電力としてバッテリ210に蓄える。また、バッテリ充電状態SOCが下限しきい値未満となった場合には、エンジン10の運転停止条件下でもエンジン10を運転させて第1モータを駆動してバッテリ210を充電する。

0039

なお、エンジン10を始動させる際に、補機駆動ユニット80内の補機駆動用モータ81が補機を駆動中の場合には、補機駆動用モータ81に対して反転位相電流を入力して補機駆動用モータ81の回転数を低減させても良い。かかる場合、ハイブリッドECU600は、補機駆動用モータ81の回転数が所定値に到達したところで補機駆動ユニット80を介して後述するエンジン始動処理を実行する。

0040

また、車両走行中に信号停止等で一時的に車両が停止する場合、ハイブリッドECU600は、所定の条件下でエンジン10のアイドリング運転を停止させる、いわゆるアイドリングストップの処理を実行する。ハイブリッドECU600は、バッテリ充電率SOCが所定の下限しきい値以上の場合には、エンジン10のアイドリング運転を停止させると共に、補機駆動ユニット80によってエンジン運転停止時補機駆動処理を実行する。これに対して、バッテリ充電率SOCが下限しきい値未満の場合には、ハイブリッドECU600はエンジン10を運転状態のまま維持する。

0041

次に図7および図8を参照して補機駆動ユニット80の動作について説明する。図7は補機駆動ユニット80の運転を制御するための処理ルーチンを示すフローチャートである。図8図7中の各処理に対応する各クラッチ16、86、87の作動状態を示す説明図である。なお、図7における各クラッチ16、86、87の動作状態は個々の処理要求のみに対応する基本的な動作状態であり、複数の処理要求が重複発生した場合には、オン動作優先するものとする。

0042

ハイブリッドECU600は、補機駆動ユニット80の運転要求を検出すると本処理ルーチンを開始する。ハイブリッドECU600は、補機駆動ユニット80の運転要求が補機駆動要求によるものか否かを判定する(ステップS200)。ハイブリッドECU600は、運転要求が補機駆動要求によるものであると判定した場合には(ステップS200:Yes)、エンジン10が運転中であるか否かを判定する(ステップS210)。すなわち、車両の状態がEV走行状態またはアイドリングストップ状態にあるのか、エンジン10が運転状態にあるのかを判定する。ハイブリッドECU600は、エンジン10が運転中であると判定した場合には(ステップS210:Yes)、エンジン運転時補機駆動処理(ステップS220)を実行する。

0043

エンジン運転時補機駆動処理では、図7に示すように、ハイブリッドECU600は、エンジン動力遮断用クラッチ16をオンし、エンジン10を補機駆動系統の動力源とする。A/C要求がある場合には、ハイブリッドECU600は、第1クラッチ86をオフして第2クラッチ87をオンする。これにより、油圧ポンプ82は補機駆動系統から遮断され、A/Cコンプレッサ83のみがエンジン10によって駆動される。これに対して、油圧要求がある場合には、ハイブリッドECU600は、第1クラッチ86をオンして第2クラッチ87をオフする。これにより。A/Cコンプレッサ83は補機駆動系統から遮断され、油圧ポンプ82のみがエンジン10によって駆動される。A/C要求および油圧要求の双方が要求されている場合には、ハイブリッドECU600は、第1および第2クラッチ86、87を共にオンする。この処理においては、補機駆動用モータECU620は、補機駆動用モータ81に対して制御電流を入力されず、補機駆動用モータ81は空転する。

0044

一方、ハイブリッドECU600は、エンジン10が運転を停止していると判定した場合には(ステップS210:No)、エンジン停止時補機駆動処理(ステップS230)を実行する。エンジン停止時補機駆動処理では、図7に示すように、ハイブリッドECU600は、エンジン動力遮断用クラッチ16をオフし、エンジン10を補機駆動系統から遮断して補機駆動用モータ81の負荷を軽減する。A/C要求がある場合には、ハイブリッドECU600は、第1クラッチ86をオフして第2クラッチ87をオンする。これにより、油圧ポンプ82は補機駆動系統から遮断され、A/Cコンプレッサ83のみが補機駆動用モータ81によって駆動される。これに対して、油圧要求がある場合には、ハイブリッドECU600は、第1クラッチ86をオンして第2クラッチ87をオフする。これにより。A/Cコンプレッサ83は補機駆動系統から遮断され、油圧ポンプ82のみが補機駆動用モータ81によって駆動される。A/C要求および油圧要求の双方がある場合には、ハイブリッドECU600は、第1および第2クラッチ86、87を共にオンする。補機駆動用モータECU620は、要求されている油圧、または冷却能力を実現するために必要な出力を出力するように補機駆動用モータ81を制御する。

0045

ハイブリッドECU600は、補機駆動ユニット80の運転要求が補機駆動要求によるものでないと判定した場合には(ステップS200:No)、補機駆動ユニット80の運転要求がエンジン10の始動要求に基づくものであるか否かを判定する(ステップS240)。ハイブリッドECU600は、補機駆動ユニット80の運転要求がエンジン10の始動要求に基づくものであると判定した場合には(ステップS240:Yes)、エンジン始動処理を実行する(ステップ250)。エンジン始動処理に当たっては、ハイブリッドECU600は、エンジン動力遮断用クラッチ16をオンする前に、既述のように補機駆動用モータ81の回転数低減する。次にハイブリッドECU600は、補機駆動用モータ81の回転数が所定回転数となったところで、図7に示すように第1および第2クラッチ86、87をオフし、エンジン動力遮断用クラッチ16をオンして補機駆動ユニット80の出力軸85とクランクシャフト12とを伝動ベルト17を介して結合する。補機駆動用モータECU620は、補機駆動用モータ81を駆動してエンジン回転数を始動時回転数まで上昇させる。

0046

一方、ハイブリッドECU600は、エンジン10が運転中であり、補機駆動ユニット80の運転要求がエンジン10の始動要求に基づくものではないと判定した場合には(ステップS240:No)、発電処理を実行する(ステップS260)。発電処理では、図7に示すようにハイブリッドECU600は、エンジン動力遮断用クラッチ16をオンし、第1および第2クラッチ86、87をオフする。補機駆動用モータ81は、エンジン10の駆動力によって回転駆動され、補機駆動用モータECU620によって磁界形成が制御されることによりジェネレータとして機能する。なお、この発電処理は、このように独立して実行される他、エンジン運転時補機駆動処理(ステップS220)においても同時に実行され得る。かかる場合には、補機駆動用モータ81は、補機駆動用モータECU620によって磁界形成が制御されジェネレータとして機能する。

0047

以上説明したように、本実施例に従う補機駆動装置は、油圧ポンプ82、A/Cコンプレッサ83の各補記、およびこれら補機を駆動する補機駆動用モータ81を一体化した補機駆動ユニット80を備える。したがって、個々の補機を各々搭載する場合と比較して、搭載性が向上すると共に、エンジンルーム内の搭載スペースを有効に利用することができる。

0048

また、補機駆動用モータ81と油圧ポンプ82およびA/Cコンプレッサ83が第1および第2クラッチ86、87を介して同軸上において結合されている。したがって、伝動ベルトおよびプーリを介して補機が駆動される場合と比較して滑り等に伴う伝達ロスを排除することが可能となり、各補機82、83と補機駆動用モータ81との間の伝達ロスを低減することができると共に、補機駆動要求に対して迅速な補機駆動を実現することができる。

0049

さらに、各補機82、83と補機駆動用モータ81とはクラッチ86、87を介して結合されているので、駆動要求のない補機を補機駆動系から排除することが可能となり、補機駆動に伴い要求されるエネルギ量を低減し、燃費を向上させることができる。以上、いくつかの発明の実施の形態に基づき本発明に係る補機駆動装置を説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはもちろんである。

0050

例えば、上記実施例では補機駆動ユニット80に油圧ポンプ82およびA/Cコンプレッサ83が含まれる場合について説明したが、これら補機に代えて、ウォータポンプオイルポンプ等を含むようにしてもよい。また、上記実施例では2つの補機86、87を補機駆動用モータ81の両端にそれぞれ配置する構成を用いて説明したが、図9に示すように補機駆動用モータ81の一端にまとめて配置してもよく、さらに、3つ以上の補機を備える場合には、図10に示すようにすべての補機を一端に配置してもよく、図11に示すように一端に1つの補機を他端に2つの補機を配置するようにしてもよい。いずれの場合にも、各補機を独立して駆動・停止できるようにクラッチを配置することにより、必要な補機だけを駆動することができる。

0051

また、上記実施例では、クランクシャフト12と補機駆動ユニット80の出力軸とを伝動ベルトを介して連結する構成を備えているが、伝動ベルトに代わる動力伝達手段として伝動チェーンを用いても良い。伝動チェーンを用いる場合には、プーリに代えてスプロケットが用いられる。さらに、伝動ベルト、伝動チェーンに代えて、ギヤを介してクランクシャフト12と補機駆動ユニット80の出力軸とを連結しても良い。

0052

さらに、上記実施例ではエンジン動力遮断用クラッチ16、第1および第2クラッチ86、87として電磁式クラッチを用いているが、ワンウェイクラッチを用いてもよい。ワンウェイクラッチをエンジン動力遮断クラッチ16に用いる場合には、例えば、エンジン10の回転数が補機駆動ユニット80の回転数よりも高い場合にクラッチが継合するようにする。かかる場合には、補機駆動ユニット80によってエンジン10を始動させることはできない(クラッチが継合しない)ので、エンジン10を始動させるモータを別に備える必要がある。

0053

上記各実施例では、第1モータ20と第2モータ30との2つのモータを備え、無段階変速機を実現しているが、1つのモータと遊星歯車装置との組み合わせ、あるいは、1つのモータとトルクコンバータ変速機自動式有段変速機手動式変速機、自動式無段変速機CVT)を用いても良い。

0054

上記各実施例では、車両の動力源としてエンジン10および第1、第2モータ20、30を備えるハイブリッド車両に基づいて本発明を説明したが、本発明はいわゆるアイドリングストップ機能を備えたエンジン10のみを有する車両に対しても適用し得る。かかる場合にも、エンジン10のアイドリング運転を停止する際にはエンジン10以外の動力源によって補機を駆動する必要があるからである。また、補機を駆動するにあたって、必要な補機だけを選択的に駆動することによりバッテリ210の消耗を抑制し、ひいては燃費を向上させることができる。

図面の簡単な説明

0055

図1本実施例において用いられ得る車両の概略構成を示すブロック図である。
図2本実施例に係る補機駆動装置とエンジン10との配置関係を示す説明図である
図3本実施例に係る補機駆動装置の中核をなす補機駆動ユニット80の構成を示す説明図である。
図4車両の制御回路構成を示すブロック図である。
図5本実施例が適用されるハイブリッド車両の運転制御を実行するための処理ルーチンを示すフローチャートである。
図6車速vおよび車両要求出力Nを用いて駆動力源を決定するためのマップを示す説明図である。
図7補機駆動ユニット80の運転を制御するための処理ルーチンを示すフローチャートである。
図8図7中の各処理に対応する各クラッチ16、86、87の作動状態を示す説明図である。
図9補機駆動ユニット80の他の配置例を示す模式図である。
図10補機駆動ユニット80の他の配置例を示す模式図である。
図11補機駆動ユニット80の他の配置例を示す模式図である。

--

0056

10…エンジン
12…クランクシャフト
13…インジェクタ
14…点火プラグ
15…イグナイタ
16…エンジン動力遮断クラッチ
17…伝動ベルト
120…クランクシャフトプーリ
20…駆動用モータ
21…ロータ
22…ステータ
23…回転軸
25…トルクコンバータ
27…トランスミッション
30…ドライブシャフト
31…ディファレンシャルギヤ
32…車軸
33…車輪
36…油圧回路
50…エンジン回転数センサ
51…第1レゾルバ
52…第2レゾルバ
53…第3レゾルバ
54…車速センサ
55…アクセル開度センサ
56…ブレーキペダル踏み込みセンサ
57…シフトポジションセンサ
58…SOCセンサ
60…制御ユニット
600…ハイブリッドECU
610…エンジンECU
620…補機駆動用モータECU
80…補機駆動ユニット
81…補機駆動用モータ
82…油圧ポンプ
83…A/Cコンプレッサ
84…外部ケース
85…外部出力軸
86…第1クラッチ
87…第2クラッチ
82S、83S…吸入ポート
82D、83D…吐出ポート
811…固定子
812…回転子
813…中空出力軸
814…中実出力軸
841…ベアリング
851…プーリ

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