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技術 機械的性質の異方性が小さく、熱間加工性に優れた快削鋼

出願人 国立研究開発法人産業技術総合研究所石田清仁及川勝成JFEエンジニアリング株式会社エヌケーケー条鋼株式会社
発明者 石田清仁及川勝成白神哲夫村上俊之野崎周作
出願日 2000年4月6日 (20年8ヶ月経過) 出願番号 2000-104721
公開日 2001年10月26日 (19年1ヶ月経過) 公開番号 2001-294976
状態 特許登録済
技術分野
  • -
主要キーワード 代表特性 生成形態 機械的性 ハイス工具 機械的異方性 快削性 Pb含有量 構成刃先
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この項目の情報は公開日時点(2001年10月26日)のものです。
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図面 (2)

課題

鉛を添加しないでも、あるいは、従来より大幅に減じた鉛添加量でも、低炭素硫黄複合快削鋼と同等以上の快削性を有し、且つ、機械的性質の異方性が小さく熱間加工性に優れている。

解決手段

C:0.02〜0.15mass%、Mn:0.3〜1.8mass%、S:0.2〜0.5mass%を含有し、更に、Ti:0.1〜0.6mass%、Zr:0.1〜0.6mass%のうちの少なくとも1種を含有し、残部:Feおよび不可避的不純物からなり、且つ、Ti+Zr:0.3〜0.6mass%および(Ti+Zr)/S比:1.1〜1.5を満足する。

概要

背景

低炭素硫黄複合快削鋼は、快削元素として、PbおよびSの添加により、その快削化を図っている。

しかしながら、Pbは、地球環境問題から使用を抑制される動きが出ている。そこで、これに対応するのために、特開平9−25539号公報には、Pb非添加型の快削非調質鋼が開示されている。以下、これを従来技術1という。

また、Sが多量に添加されていることによって、圧延等の熱間加工時MnS系介在物は、加工方向伸長するために、例えば、圧延方向とその直角方向の、機械的性質の異方性不可避的に大きくなる。これに対応するために,特開昭55−141550号公報には、Teを用いることにより、MnS系介在物の伸長を抑制する技術が開示されている。以下、これを従来技術2という。

加えて、Sが多量に添加されていることは、そのMnS系介在物を起点ならびに伝播して、割れ、疵が発生しやすくなり、熱間加工性に劣る。これに対応するために、特開平9−157791号公報には、Si、Al量を制限する等した熱間加工性に優れた快削鋼が開示されている。以下、これを従来技術3という。

概要

鉛を添加しないでも、あるいは、従来より大幅に減じた鉛添加量でも、低炭素硫黄鉛複合快削鋼と同等以上の快削性を有し、且つ、機械的性質の異方性が小さく熱間加工性に優れている。

C:0.02〜0.15mass%、Mn:0.3〜1.8mass%、S:0.2〜0.5mass%を含有し、更に、Ti:0.1〜0.6mass%、Zr:0.1〜0.6mass%のうちの少なくとも1種を含有し、残部:Feおよび不可避的不純物からなり、且つ、Ti+Zr:0.3〜0.6mass%および(Ti+Zr)/S比:1.1〜1.5を満足する。

目的

従って、この発明の目的は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、鉛を添加せずとも、もしくは、従来より大幅に減じた鉛添加量でも、低炭素硫黄鉛複合快削鋼と固等以上の被削性を有し、且つ、機械的性質の異方性が小さく、熱間加工性に優れた快削鋼を提供するものである。

効果

実績

技術文献被引用数
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請求項1

C:0.02〜0.15mass%、Mn:0.3〜1.8mass%、S:0.2〜0.5mass%を含有し、更に、Ti:0.1〜0.6mass%、Zr:0.1〜0.6mass%のうちの少なくとも1種を含有し、残部:Feおよび不可避的不純物からなり、且つ、下記条件Ti+Zr:0.3〜0.6mass%、(Ti+Zr)/S比:1.1〜1.5を満足することを特徴とする低炭素S−Ti、Zr複合快削鋼

請求項2

C:0.02〜0.15mass%、Si:0.03mass%以下、Mn:0.3〜1.8mass%、P:0.01〜0.12mass%、S:0.2〜0.5mass%、Al:0.003mass%以下、O:0.005〜0.020mass%、を含有し、更に、Ti:0.1〜0.6mass%、Zr:0.1〜0.6mass%のうちの少なくとも1種を含有し、残部:Feおよび不可避的不純物からなり、且つ、下記条件Ti+Zr:0.3〜0.6mass%、(Ti+Zr)/S比:1.1〜1.5を満足することを特徴とする低炭素S−Ti、Zr複合快削鋼。

請求項3

Ca:0.001〜0.008mass%、Pb:0.01〜0.09mass%のうちの少なくとも1種を含有することを特徴とする、請求項1または2記載の低炭素S−Ti、Zr複合快削鋼。

技術分野

0001

この発明は、低炭素S−Ti、Zr複合快削鋼、特に、被快削性向上元素である鉛および硫黄を含有した快削鋼の代替鋼に関するものであり、更に詳しくは、鉛を添加しないでも、あるいは、従来より大幅に減じた鉛添加量でも、低炭素硫黄鉛複合快削鋼と同等以上の快削性を有し、且つ、機械的性質の異方性が小さく、熱間加工性に優れた性質を有する快削鋼に関するものである。

背景技術

0002

低炭素硫黄鉛複合快削鋼は、快削元素として、PbおよびSの添加により、その快削化を図っている。

0003

しかしながら、Pbは、地球環境問題から使用を抑制される動きが出ている。そこで、これに対応するのために、特開平9−25539号公報には、Pb非添加型の快削非調質鋼が開示されている。以下、これを従来技術1という。

0004

また、Sが多量に添加されていることによって、圧延等の熱間加工時MnS系介在物は、加工方向伸長するために、例えば、圧延方向とその直角方向の、機械的性質の異方性が不可避的に大きくなる。これに対応するために,特開昭55−141550号公報には、Teを用いることにより、MnS系介在物の伸長を抑制する技術が開示されている。以下、これを従来技術2という。

0005

加えて、Sが多量に添加されていることは、そのMnS系介在物を起点ならびに伝播して、割れ、疵が発生しやすくなり、熱間加工性に劣る。これに対応するために、特開平9−157791号公報には、Si、Al量を制限する等した熱間加工性に優れた快削鋼が開示されている。以下、これを従来技術3という。

発明が解決しようとする課題

0006

しかしながら、上記従来技術1は、対象とする鋼種がCを0.2〜0.6%を含有した非調質鋼であると共に、特珠な元素であるNdを用いているために、低コスト化を考えた場合に不安である。

0007

また、上記従来技術2において、Teの添加は、被削性と低コスト化のバランスを考えた場合に不安であると共に、TeもPbと同様に地球環境問題の観点から不利である。

0008

上記従来技術3においては、成分系が低炭素硫黄鉛複合快削鋼であり、Pbを0.10〜0.40%含有したPb添加型鋼であり、やはり地球環境問題の観点から不利である。

0009

従って、この発明の目的は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、鉛を添加せずとも、もしくは、従来より大幅に減じた鉛添加量でも、低炭素硫黄鉛複合快削鋼と固等以上の被削性を有し、且つ、機械的性質の異方性が小さく、熱間加工性に優れた快削鋼を提供するものである。

課題を解決するための手段

0010

本発明等は、上述した課題を達成するために鋭意研究を重ねた。この結果、以下の知見を得た。

0011

Ti、ZrおよびSの適量添加により、適量の硫化物に対して、熱間加工時における伸長を抑制することが可能となり、そのことが切り屑処理性、表面粗さを含めた被削性に効果があり、且つ、機械的性質の異方性を小さくすることができると共に、優れた熱間加工性を得ることができる。

0012

この発明は、上述した知見に基ずきなされたものであり、下記を特徴とするものである。

0013

請求項1記載の発明は、C:0.02〜0.15mass%、Mn:0.3〜1.8mass%、S:0.2〜0.5mass%を含有し、更に、Ti:0.1〜0.6mass%、Zr:0.1〜0.6mass%のうちの少なくとも1種を含有し、 残部:Feおよび不可避的不純物からなり、且つ、Ti+Zr:0.3〜0.6mass%、(Ti+Zr)/S比:1.1〜1.5を満足することに特徴を有するものである。

0014

請求項2記載の発明は、C:0.02〜0.15mass%、Si:0.03mass%以下、Mn:0.3〜1.8mass%、P:0.01〜0.12mass%、S:0.2〜0.5mass%、Al:0.003mass%以下、O:0.005〜0.020mass%を含有し、更に、Ti:0.1〜0.6mass%、Zr:0.1〜0.6mass%のうちの少なくとも1種を含有し、残部:Feおよび不可避的不純物からなり、且つ、Ti+Zr:0.3〜0.6mass%、(Ti+Zr)/S比:1.1〜1.5を満足することに特徴を有するものである。

0015

請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の発明において、Ca:0.001〜0.008mass%、Pb:0.01〜0.09mass%のうちの少なくとも1種を含有することに特徴を有するものである。

発明を実施するための最良の形態

0016

次に、この発明における化学成分の限定理由について説明する。

0017

C(炭素):0.02〜0.15mass%
Cは、鋼の強度および被削性に大きな影響を及ぼすので重要な元素である。しかしながら、C含有量が0.02mass%未満では充分な強度が得られない。一方、C含有量が0.15mass%を超えると強度が高くなりすぎて、被削性が劣化する。従って、C含有量は、0.02〜0.15mass%の範囲内に限定する。

0018

Si(ケイ素):0.03mass%以下
Siは、脱酸元素であり、この酸化物は、硫化物の生成核として作用し、硫化物の生成を促進して硫化物を微細化し、切削工具寿命を劣化させる。従って、工具寿命を更に延ばすために、Si含有量の上限を0.03mass%に限定する。

0019

Mn(マンガン):0.3〜1.8mass%
Mnは、被削性に重要な硫化物形成元素であると共に、鋼の強度に大きな影響を及ぼす元素である。しかしながら、Mn含有量が0.3mass%未満では十分な被削性が得られない。一方、Mn含有量が1.8mass%を超えると強度が高くなりすぎて、被削性が低下してしまう。従って、Mn含有量は、0.3〜1.8mass%の範囲内に限定する。

0020

P(燐):0.01〜0.12mass%
Pは、切削加工時に構成刃先の生成を抑制することによって、仕上げ面粗さを低減させるのに有効な元素である。しかしながら、P含有量が0.01mass%未満では、十分な効果が得られない。一方、P含有量が0.12%を超えるとその効果が飽和すると共に、熱間加工性および延性の低下が著しい。従って、P含有量は、0.01〜0.12mass%の範囲内に限定する。

0021

S(硫黄):0.2〜0.5mass%
Sは、被削性に有効な硫化物形成元素である。しかしながら、S含有量が0.2%未満では効果が小さい。一方、S含有量が0.5%を超えると熱間加工性ならびに延性の低下が著しい。従って、S含有量は、0.2〜0.5mass%の範囲内に限定する。

0022

Ti(チタン):0.1〜0.6mass%、Zr(ジルコニウム):0.1〜0.6mass%のうちの少なくとも1種を含有し、且つ、Ti+Zr=0.3〜0.6mass%
TiおよびZrは、何れも、圧延等の熱間加工時における硫化物の伸長を抑制させるのに有効な元素であり、この作用によって被削性を向上させると共に、熱間加工性の低下を抑制し、また、機械的性質の異方性も小さくすることができる従って、これらの元素は、この発明の根幹に関わる重要な元素である。しかしながら、TiおよびZrの各々の含有量が0.1mass%未満、0.6mass%を超えると、上述した作用が十分に得られない。従って、TiおよびZrの各々の含有量は、0.1〜0.6mass%の範囲内に限定する。

0023

また、TiとZrとの含有量の和が0.3mass%未満では、硫化物の伸長を抑制させる効果が十分でなく、伸長した硫化物が残存してしまうので、本来の十分な効果が期待できない。一方、TiとZrとの含有量の和が0.6%を超えると、TiならびにZrのS単独の介在物が生成し、被削性が低下してしまうと共に、微細なTiならびにZrの炭硫化物の生成により強度が上昇して、被削性を低下させる。従って、TiとZrとの含有量の和は、0.3〜0.6mass%の範囲内に限定する。

0024

Al(アルミニウム):0.003mass%以下
Alは、Siと同禄に脱酸元素であり、この酸化物は硫化物の生成核として作用し、硫化物の生成を促進して、硫化物を微細化し、切削工具寿命を劣化させる。従って、工具寿命を更に延ばしたい場合には、Al含有量は、0.003mass%以下に低減すべきである。

0025

○(酸素):0.005〜0.020mass%
Oは、硫化物の生成形態に作用する。しかしながら、O含有量が0.005mass%未満では、硫化物が微細となる。一方、O含有量が0.020mass%を超えると酸化物が増加し、共に切削工具寿命を劣化させる。従って、切削工具寿命を更に延ばしたい場合には、O含有量は、0.005〜0.020mass%の範囲内に限定すべきある。

0026

Ca(カルシウム)):0.001〜0.008mass%、Pb(鉛):0.01〜0.09mass%のうちの少なくとも1種
CaおよびPbは、被削性が重視される場合に添加される。しかしながら、Ca添加量が0.001mass%未満、および、Pb添加量が0.01mass%未満では十分な効果が得られない。一方、Ca添加量が0.008mass%超、および、Pb添加量が0.09mass%超であっても、上記効果が飽和してしまい、また、経済的にも不利である。従って、Ca含有量は、0.001〜0.008mass%、Pb含有量は、0.01〜0.09mass%の範囲内に限定する。
(Ti+Zr)/S比:1.1〜1.5
(Ti+Zr)/S比は、圧延等の熱間加工時における硫化物の伸長の度合いを左右する重要なインデックスであり、この比を上記範囲内に限定することによって、被削性を向上させると共に、熱間加工性の低下を抑制し、また、機械的性質の異方性も小さくすることができる、所望の伸長度の硫化物を得ることができる。しかしながら、その比が1.1未満であると、Mn−S単独系の硫化物の生成によって、伸長した硫化物が顕著となるために、被削性が劣化して、機械的性質の異方性が大きくなり、また、熱間加工性も劣化する。一方、その比が1.5を超えると、TiならびにZr単独系の硫化物が生成する。この硫化物は、熱間加工時にほとんど伸長しないことより、圧延材等で小径粒状介在物として存在することから、被削性が著しく劣化する。また、微細なTiならびにZrの炭硫化物が生成して、強度が上昇するために、被削性を更に劣化させる。従って、(Ti+Zr)/S比は、1.1〜1、5の範囲内に限定する。

0027

次に、この発明を実施例によって更に詳細に説明する。

0028

表1に示す、この発明範囲内の化学成分組成を有する鋼(以下、本発明供試鋼という)No.1〜14、この発明範囲外の化学成分組成を有する鋼(以下、比較供試鋼という)No.15〜27、および、参考例として参考供試鋼No.28を高周波溶解炉にて溶製し、鋳造断面400×300mmの鋼塊に鋳造し、次いで、80mm径棒鋼熱間圧延した。そして、このようにして調製した各棒鋼に、925℃の温度に1時間加熱し、室温まで空冷する方法によって焼ならし処理を施して、本発明棒鋼、比較棒鋼および参考棒鋼を製造した。

0029

0030

上述のようにして製造された本発明棒鋼、比較棒鋼および参考例棒鋼の各々から、JIS4号引張試験片採取し、各試験片引張試験に供した。なお、機械的性質の異方性を調べるに当たっては、圧延方向ならびに圧延方向と直交する方向(以下、圧延直角方向という)から試験片を採取して引張試験に供した。

0031

硫化物系介在物形態測定は、60.5mm2中に存在する圧延方向の長さ(l)が、2.5μm以上のもの全てについて、(l)ならびに(d:厚み、即ち、圧延直角方向の長さ)を測定し、(l)の大きい順に100個の介在物のアスペクト比(l/d)の平均値ならびに最大値を測定することによって行なった。なお、アスペクト比の概念図を図1に示す。

0032

切削試険は、表2に示す条件で、外周切削試険は、超硬工具材質P20)とハイス工具(材質SKH4)の2種類で行ない、ドリル穴あけ試験ハイスドリル(材質SKH9)によって行なった。

0033

被削性は、次のようにして評価した。即ち、超硬工具での外削試験では、横逃げ面摩耗量(VB)が0.2mmになる切削時間で工具寿命を評価することによって行ない、ハイス工具での外削試険では、切削不能になるまでの時間で工具寿命の評価することによって行なった。

0034

ドリル切削試験では、穴あけ総深さが1000mmで切削不能となる切削速度を求めて、工具寿命の指標とした。なお、熱間加工性については、圧延終了後目視にて、割れならびに疵の有無を調査して評価した。この結果を表3に示す。

0035

0036

0037

図2に、代表特性値としてのドリル寿命速度と機械的性質(絞り)の異方性との関係を目標植と共に示す。試験の実施に際し、代表目標値を設定した。No.28の参考例にある低炭素硫黄鉛快削鋼をベースにし、引張強さ400から470MPa、機械的性質の異方性として、(圧延直角方向の引張強さ)/(圧延方向の引張強さ)比で0.95以上、(圧延直角方向の絞り)/(圧延方向の絞り)比で0.75以上、熱間加工性として、割れなし、被削性として、ドリル切削試験不能速度40m/min以上とした。

0038

表3から明らかなように、本発明例No.1〜14は、何れも目標値を満足しており、良好な特性を有している。

0039

以下に、比較例No.15〜27について記述する。

0040

No.15、16は、C量が本発明範囲を外れている。即ち、No.15は、C量が本発明範囲を外れて少ないために、引張強さが本発明鋼よりも低くなっている。No.16は、C量が本発明範囲を外れて多いために、引張強さが本発明鋼よりも高い。従って、引張強さが本発明鋼より高く、このために被削性が劣ると共に、絞りが低い。

0041

No.17、18は、Mn量が本発明範囲を外れている。即ち、No.17は、Mn量が本発明範囲を外れて少ないために、硫化物系介在物の総量不足により、被削性が劣っている。No.18は、Mn量が本発明範囲を外れて多いために、引張り強さが本発明鋼より高く、このために被削性が劣ると共に、絞りが低い。

0042

No.19は、P量が本発明範囲を外れて多いために、絞りが低く、圧延材表面の割れ、疵の発生が認められて熱間加工性の低下が著しい。また、仕上げ面粗さを低減する効果も飽和している。

0043

No.20、21は、S量が本発明範囲を外れている。即ち、No.20は、S量が本発明範囲を外れて少ないために、被削性に有効な硫化物系介在物の総量不足によって、被削性が本発明鋼よりも劣っている。No.21は、S量が本発明範囲を外れて多いために、絞りが低く、また、圧延材表面の割れ、疵の発生が認められて熱間加工性の低下が著しい。特に、本発明例No.1および3に比較して、機械的性貫の異方性の低下が著しい。

0044

No.22、23は、(Ti+Zr)量が本発明載囲を外れている。即ち、No.22は、(Ti+Zr)量が本発明載囲を外れて少ないために、圧延時の硫化物系介在物の伸長を充分に抑制できないことから、硫化物アスペクト比の平均値、最大値の何れも高い値を示して、機械的異方性が劣っている。また、被削性もやや不良である。No.23は、(Ti+Zr)量が本発明範囲を外れて多い(この場合、Tiの単独添加)のために、Ti−S単独の介在物が生成し、被削性、特に、ハイス工具の寿命が低下する。また、被削性低下の原因は、微細なTi炭硫化物の生成によって強度が上昇することにもある。

0045

No.24、25は、(Ti+Zr)/S比が本発明の請求範囲を外れている。即ち、No.24は、(Ti+Zr)/S比が本発明の請求範囲を外れて小さいために、Mn−S単独の介在物が相当量生成し、その介在物は、圧延時に伸長しやすいことから、硫化物アスペクト比の平均値、最大値の何れも高い値を示して、機械的異方性が劣る。No.25は、(Ti+Zr)/S比が本発明範囲を外れて大きい(この場合、Tiの単独添加)のために、Ti−S単独の介在物が生成して、被削性、特に、ハイス工具の寿命が低下する。また、被削性低下の原因は、微細なTi炭硫化物の生成によって強度が上昇することにもある。

0046

No.26は、O量が本発明範囲を外れて多いために、酸化物量が増加して、ハイス工具の寿命が短くなり、被削性が劣化する。No.27は、Ca量が本発明範囲を外れて多い場合であるが、被削性向上効果は飽和しており、過剰なCa量の添加は、経済的に不利である。

発明の効果

0047

以上説明したように、この発明によれば、切り屑処理性、表面粗さを含めた被削性に効果があると共に、機械的性質の異方性が小さく、熱間加工性にも優れた低炭素S−Ti、Zr複合快削鋼を得ることが可能となり、工業上きわめて有用である。

図面の簡単な説明

0048

図1アスペクト比の説明である。
図2ドリル寿命速度と機械的性質(絞り)の異方性との関係を目標値と共に示すグラフである。

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