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課題

本発明は、良好な屈折率アッベ数耐熱性および透明度を有する光学体を与える硬化性樹脂組成物を提供する。

解決手段

硬化性樹脂組成物は、(A)芳香族ジアリル化合物、(B)酸誘導体、または一分子中に少なくとも4個以上の(メタ)アクリル基を有する少なくとも一種脂肪族基含有化合物、(C)ジビニルベンゼン、(D)一分子中に少なくとも二個以上のメルカプト基を有する少なくとも一種のポリチオール化合物からなる。

概要

背景

有機ガラスは、無機ガラスに比べて軽量であるため光学材料、特にレンズ材料として注目され、現在ジエチレングリコールビスアリルカーボネート)などの重合体からなる有機ガラスが使用されている。ジエチレングリコールビス(アリルカーボネート)よりなる有機ガラスは、軽量であるとともに、衝撃性、寸法安定性機械加工性ハードコート性に優れており、眼鏡用レンズとして無機ガラスに代わる材料として多く使用されている。

しかしながら、ジエチレングリコールビス(アリルカーボネート)からなる有機ガラスは、屈折率が1.50程度と低く、このため実用面においてレンズの厚みを大きくせざるを得ず、軽量化のメリットがなくなり、かつ見栄えも悪いという欠点があった。特に度の強いレンズになると、この傾向は著しく、眼鏡用レンズ材料として必ずしも好適といえない。

かかる欠点を改良するために、硫黄原子を含むポリチオール化合物イソシアナートとの反応により得られる樹脂(特公平4−58489号公報)または硫黄原子をさらに多く含むポリチオールを用いた樹脂(特開平2−270859号公報)等数多くの提案がなされている。しかしながら、イソシアナートを用いた場合は、硬化前の保存安定性がわるく空気中の水分の影響を受けやすい欠点があり、また硬化条件が難しいなどの問題があった。さらにポリイソシアナート化合物の多くは毒性が強いなどの問題もある。

また(メタアクリロイル基アリル基等の不飽和結合を1個以上有する不飽和化合物メルカプト基を2個以上有するポリメルカプト化合物を共重合硬化させる方法(特公平2−35645号公報)が提案されているが、ジアリルフタレート等の二官能アリル化合物とポリメルカプト化合物を用いた場合には、重合が十分に進行せず、耐熱性が不十分である。

また特開昭63−234032号公報に開示されている(メタ)アクリル化合物とポリメルカプト化合物を用いた場合には、基本的に脂肪族構造となり屈折率が不足する。さらに特開平4−351612号公報には、芳香族ビニル化合物重合性官能基を2個以上有する(メタ)アクリル酸エステル重合制御の目的でチオール化合物を存在させ、共重合する発明の開示があるが、チオール成分の絶対量が少なく、硬化物耐衝撃性が十分でない。

またジビニルベンゼンと二個以上の脂肪族性SH基を有するチオール化合物からなる高屈折率レンズ用組成物としては、特開平1−197528号公報に開示されているが、この二成分系では耐熱性が不足し、屈折率またはアッベ数の少なくとも一方が悪い。またジビニルベンゼンとチオール化合物の相溶性が悪い場合も見られ、透明性の優れたものが得られない。すなわちジビニルベンゼンとチオール化合物の二成分系では、屈折率、アッベ数、耐熱性、透明度などの物性が満足できるものが得られていない。

概要

本発明は、良好な屈折率、アッベ数、耐熱性および透明度を有する光学体を与える硬化性樹脂組成物を提供する。

硬化性樹脂組成物は、(A)芳香族ジアリル化合物、(B)酸誘導体、または一分子中に少なくとも4個以上の(メタ)アクリル基を有する少なくとも一種脂肪族基含有化合物、(C)ジビニルベンゼン、(D)一分子中に少なくとも二個以上のメルカプト基を有する少なくとも一種のポリチオール化合物からなる。

目的

本発明の目的は、良好な光学特性(例えば屈折率、アッベ数および透明度)および良好な耐熱性を有する硬化物(例えば、光学体)を形成できる硬化性樹脂組成物を提供することである。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
2件

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請求項1

(A)少なくとも一種芳香族ジアリル化合物、(B)シアヌル酸もしくはイソシアヌル酸、またはこれらに存在するすべての酸素原子硫黄原子置換した化合物から選択された化合物に存在するすべての水素原子を、式(I):

請求項

ID=000002HE=015 WI=098 LX=0560 LY=0500[式中、aは0〜2の整数、bは0または1、cは0または1、dは0または1であり、Rは不飽和官能基である。]の有機基にて置換してなる酸誘導体、および少なくとも3個以上の不飽和官能基が脂肪族骨格に結合している脂肪族基含有化合物からなる群から選択された少なくとも1種の不飽和官能基含有化合物、および(C)ジビニルベンゼン、(D)一分子中に少なくとも二個以上のメルカプト基を有する少なくとも一種のポリチオール化合物からなる硬化性樹脂組成物

請求項2

(A)芳香族ジアリル化合物1〜10重量%(B)酸誘導体または脂肪族基含有化合物5〜30重量%(C)ジビニルベンゼン30〜60重量%(D)ポリチオール化合物10〜50重量%である請求項1記載の硬化性樹脂組成物。

請求項3

(A)成分の芳香族ジアリル化合物がジアリルオルソフタレートジアリルイソフタレート、ジアリルテレフタレートから選ばれる少なくとも一種の化合物である請求項1または2に記載の硬化性組成物

請求項4

(A)成分の芳香族ジアリル化合物がジアリルイソフタレートである請求項1〜3のいずれかに記載の硬化性組成物。

請求項5

(B)成分の酸誘導体の不飽和官能基Rが、アリル基メタリル基アクリロイル基メタクリロイル基から選ばれる少なくとも一種の官能基である請求項1〜4のいずれかに記載の硬化性組成物。

請求項6

(B)成分の酸誘導体の不飽和官能基Rが、アリル基である請求項1〜4のいずれかに記載の硬化性組成物

請求項7

(B)成分の酸誘導体がトリアリルシアヌレートもしくは、トリアリルイソシアヌレートである請求項1〜4のいずれかに記載の硬化性組成物。

請求項8

(B)成分の脂肪族基含有化合物において、不飽和官能基が(メタアクリル基である請求項1〜4のいずれかに記載の硬化性組成物。

請求項9

(B)成分の脂肪族基含有化合物が一分子中に少なくともひとつのペンタエリスリトール骨格を有する少なくとも一種の化合物である請求項1〜4のいずれかに記載の硬化性組成物。

請求項10

(B)成分の脂肪族基含有化合物がジペンタエリスリトールから誘導された少なくとも一種の化合物である請求項1〜4のいずれかに記載の硬化性組成物。

請求項11

(B)成分の脂肪族基含有化合物がジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレートもしくは、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートである請求項1〜4のいずれかに記載の硬化性組成物。

請求項12

(D)成分のポリチオール化合物が、一般式(1)、(2)、(3)または(4):

請求項

ID=000003HE=015 WI=080 LX=1100 LY=1100

請求項

ID=000004HE=015 WI=080 LX=1100 LY=1300[式中、R1はCH3またはCH3CH2を表し、それぞれのR2はCH2またはCH2CH2を表す。]

請求項

ID=000005HE=025 WI=080 LX=1100 LY=1600[式中、それぞれのR3は、HまたはCH3を表し、それぞれのR4はCH2またはCH2CH2を表し、mおよびnはm+n=6を満たす整数であってnは2以上を表す。]

請求項

ID=000006HE=030 WI=078 LX=1110 LY=2100[式中、それぞれのR5は炭素数1〜6のアルキレン基を表す。]から選ばれた少なくとも一種である請求項1〜4のいずれかに記載の硬化性組成物。

請求項13

官能未満の(メタ)アクリル酸エステルからなる粘度調整剤(E)をさらに添加してなる請求項1〜12のいずれかに記載の硬化性組成物。

請求項14

重合遅延剤(F)をさらに添加してなる請求項1〜13のいずれかに記載の硬化性組成物。

請求項15

重合遅延剤(F)が2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテンである請求項14記載の硬化性組成物。

請求項16

請求項1〜15のいずれかに記載の硬化性組成物を硬化してなるプラスチックレンズ

技術分野

0001

本発明は、屈折率アッベ数耐熱性透明度等について良好な光学特性を有し、かつ、種々の機械的特性に優れたプラスチックレンズカメラレンズ等の光学部品、さらには、接着剤コーティング剤等の光学関連製品を提供し得る光学用硬化性組成物に関する。

背景技術

0002

有機ガラスは、無機ガラスに比べて軽量であるため光学材料、特にレンズ材料として注目され、現在ジエチレングリコールビスアリルカーボネート)などの重合体からなる有機ガラスが使用されている。ジエチレングリコールビス(アリルカーボネート)よりなる有機ガラスは、軽量であるとともに、衝撃性、寸法安定性機械加工性ハードコート性に優れており、眼鏡用レンズとして無機ガラスに代わる材料として多く使用されている。

0003

しかしながら、ジエチレングリコールビス(アリルカーボネート)からなる有機ガラスは、屈折率が1.50程度と低く、このため実用面においてレンズの厚みを大きくせざるを得ず、軽量化のメリットがなくなり、かつ見栄えも悪いという欠点があった。特に度の強いレンズになると、この傾向は著しく、眼鏡用レンズ材料として必ずしも好適といえない。

0004

かかる欠点を改良するために、硫黄原子を含むポリチオール化合物イソシアナートとの反応により得られる樹脂(特公平4−58489号公報)または硫黄原子をさらに多く含むポリチオールを用いた樹脂(特開平2−270859号公報)等数多くの提案がなされている。しかしながら、イソシアナートを用いた場合は、硬化前の保存安定性がわるく空気中の水分の影響を受けやすい欠点があり、また硬化条件が難しいなどの問題があった。さらにポリイソシアナート化合物の多くは毒性が強いなどの問題もある。

0005

また(メタアクリロイル基アリル基等の不飽和結合を1個以上有する不飽和化合物メルカプト基を2個以上有するポリメルカプト化合物を共重合硬化させる方法(特公平2−35645号公報)が提案されているが、ジアリルフタレート等の二官能アリル化合物とポリメルカプト化合物を用いた場合には、重合が十分に進行せず、耐熱性が不十分である。

0006

また特開昭63−234032号公報に開示されている(メタ)アクリル化合物とポリメルカプト化合物を用いた場合には、基本的に脂肪族構造となり屈折率が不足する。さらに特開平4−351612号公報には、芳香族ビニル化合物重合性官能基を2個以上有する(メタ)アクリル酸エステル重合制御の目的でチオール化合物を存在させ、共重合する発明の開示があるが、チオール成分の絶対量が少なく、硬化物耐衝撃性が十分でない。

0007

またジビニルベンゼンと二個以上の脂肪族性SH基を有するチオール化合物からなる高屈折率レンズ用組成物としては、特開平1−197528号公報に開示されているが、この二成分系では耐熱性が不足し、屈折率またはアッベ数の少なくとも一方が悪い。またジビニルベンゼンとチオール化合物の相溶性が悪い場合も見られ、透明性の優れたものが得られない。すなわちジビニルベンゼンとチオール化合物の二成分系では、屈折率、アッベ数、耐熱性、透明度などの物性が満足できるものが得られていない。

発明が解決しようとする課題

0008

本発明の目的は、良好な光学特性(例えば屈折率、アッベ数および透明度)および良好な耐熱性を有する硬化物(例えば、光学体)を形成できる硬化性樹脂組成物を提供することである。

課題を解決するための手段

0009

本発明者らは、ジビニルベンゼンとチオール化合物の二成分系に高屈折率、高アッベ数を維持しながら、高い耐熱性および高い透明度を付与できるように種々検討をした結果、本発明に到達した。

0010

本発明は、(A)少なくとも一種芳香族ジアリル化合物、(B)シアヌル酸もしくはイソシアヌル酸、またはこれらに存在するすべての酸素原子を硫黄原子で置換した化合物から選択された化合物に存在するすべての水素原子を、式(I):

0011

(A)成分の芳香族ジアリル化合物は、芳香環を有するアリルアルコール多塩基酸エステルであってよい。(A)成分の芳香族ジアリル化合物として、ジアリルオルソフタレートジアリルイソフタレート、ジアリルテレフタレート等があげられる。これらは単独で又は混合して用いられる。ジアリルイソフタレートが特に好ましい。(A)成分の芳香族ジアリル化合物の配合量は、成分(A)〜(D)の合計量に対して、1〜10重量%が好ましく、さらに望ましくは1〜5重量%が好ましい。

0012

(B)成分は、酸誘導体または脂肪族基含有化合物である。(B)成分において、不飽和官能基は、炭素炭素二重結合を有する基である。不飽和官能基の例は、ビニル基(CH2=CH−)、アリル基、メタリル基、アクリロイル基、メタクリロイル基である。

0013

(B)成分のうち酸誘導体においては、不飽和官能基Rが、アリル基、メタリル基、アクリロイル基、メタクリロイル基から選択されたものであることが好ましい。(B)成分の酸誘導体の一分子中に含まれる三つの不飽和官能基は同種であることが好ましい。

0014

(B)成分の酸誘導体として、たとえばトリアリルシアヌレートトリアリルチオシアヌレートトリメタリルチオシアヌレート、2−ヒドロキシエチルシアヌレートトリス(アクリレート)、2−ヒドロキシエチルシアヌレートトリス(メタクリレート)、2−ヒドロキシエチルシアヌレートトリス(アリルカーボネート)、2−ヒドロキシエチルシアヌレートトリス(メタリルカーボネート)、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルイソチオシアヌレート、トリメタリルイソチオシアヌレート、2−ヒドロキシエチルイソシアヌレートトリス(アクリレート)、2−ヒドロキシエチルイソシアヌレートトリス(メタクリレート)、2−ヒドロキシエチルイソシアヌレートトリス(アリルカーボネート)、2−ヒドロキシエチルイソシアヌレートトリス(メタリルカーボネート)等があげられる。これらは単独で又は混合して用いられる。全ての不飽和官能基がアリル基である化合物が望ましく、さらに望ましくは、トリアリルシアヌレートもしくはトリアリルイソシアヌレートが好ましい。

0015

(B)成分である脂肪族基含有化合物は、分子内に、少なくとも3個、好ましくは少なくとも4個の、より好ましくは4〜8個の、不飽和官能基を有する。脂肪族基含有化合物において、不飽和官能基が直接的にまたは介在基(例えば、酸素窒素および硫黄のようなヘテロ原子)を介して間接的に脂肪族骨格に結合している。脂肪族骨格は、炭素および水素に加えて、酸素、窒素および硫黄のようなヘテロ原子を有していてよい。

0016

脂肪族基含有化合物において、不飽和官能基は(メタ)アクリル基であることが特に好ましい。(メタ)アクリル基は、アクリロイル基および/またはメタクリロイル基の形態であってよい。

0017

脂肪族基含有化合物は、ポリオールと(メタ)アクリル酸とのエステルであってよい。ポリオールは、3価以上のアルコールである。ポリオールの例は、3価アルコール(例えばグリセロールトリメチロールプロパン)、4価アルコール(例えば、ペンタエリスリトール)、6価アルコール(例えば、ジペンタエリスリトール)である。

0018

(B)成分の脂肪族基含有化合物としては、たとえば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート等のトリ(メタ)アクリレート類;ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等のテトラ(メタ)アクリレート類;ビス(2,2,2−トリメチロールエチルエーテルペンタ(メタ)アクリレート等のペンタ(メタ)アクリレート類;ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、およびビス(2,2,2−トリメチロールエチル)エーテルのヘキサ(メタ)アクリレート等のヘキサ(メタ)アクリレート類を挙げることができる。ペンタエリスリトール骨格および(メタ)アクリル酸基を有するエステルが好ましい。ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレートおよびジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートが好ましい。これらは単独で又は混合して用いられる。

0019

(B)成分の配合量は、成分(A)〜(D)の合計量に対して、5〜30重量%が好ましく、さらに好ましくは10〜25重量%が好ましい。

0020

本発明に用いられる(C)成分のジビニルベンゼンは、パラジビニルベンゼン、メタジビニルベンゼンおよび両者の混合物である。またエチルビニルベンゼンを含んでもよい。ジビニルベンゼン(C)の配合量は、成分(A)〜(D)の合計量に対して、30〜60重量%が好ましく、さらに望ましくは30〜50重量%、特に35〜46重量%が好ましい。

0021

本発明に用いられる(D)成分のポリチオール化合物は、2〜6個(特に2〜4個)、より好ましくは3個以上のメルカプト基を有することが好ましい。

0022

ポリチオール化合物(D)の例は次のとおりである。

0023

ID=000010HE=025 WI=080 LX=0200 LY=0400
[式中、それぞれのR3は、HまたはCH3を表し、それぞれのR4はCH2またはCH2CH2を表し、mおよびnはm+n=6を満たす整数であってnは2以上を表す。]

0024

ポリチオール化合物(D)としては、例えば、トリメチロールプロパンチオグリコレート、トリメチロールプロパンチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリスチグリコレートトリメチロールプロパントリスチオプロピオネート、ペンタエリスリトールテトラキスチオグリコレート、ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネート、1、2、4-トリス(メルカプトメチルベンゼン、1、3、5-トリス(メルカプトメチル)ベンゼン、2、4、6-トリス(メルカプトメチル)メシチレン、1,2,4,5-テトラキス(メルカプトメチル)ベンゼン、トリス(2-メルカプトメチル)イソシアヌレート、トリス(3-メルカプトプロピル)イソシアヌレート等を挙げることができる。これらは、単独でまたは混合して用いられる。ペンタエリスリトールテトラキスチオグリコレートが好ましい。

0025

ポリチオール化合物(D)の配合量は、成分(A)〜(D)の合計量に対して、10〜50重量%が好ましく、さらに望ましくは20〜45重量%が好ましい。

0026

ポリチオール化合物は、目的とする光学的特性又は機械的特性に合わせて特により高い屈折率を発現するためには分子内部のイオウ含有量が50重量%以上の二官能以上のチオール化合物、たとえば1,2−ジメルカプトエタン、1,2,3−トリメルカプトプロパン、ジメルカプトエチルサルファイド、ビス(2−メルカプトエチル)サルファイド、1,2−ビス(メルカプトエチル)トリチオグリセリン、2,5−ビス(メルカプトメチル)−1,4−ジチアン、2,6−ビス(メルカプトメチル)−1,4−オキソチアン、2,5−ビス(メルカプトメチル)チオフェンなどを併用してもよい。

0027

本発明に用いられる(A)〜(D)成分の使用量は前記した範囲にあるが、より好ましい使用比率はその官能基当量比率、すなわち(不飽和官能基の数)/(メルカプト基の数)が5/1〜1/1、より好ましくは4/1〜1/1、特に4/1〜1.5/1の範囲であることが望ましい。

0028

本発明における硬化性組成物の粘度は、30℃で30〜300mPa・s、好ましくは50〜200mPa・sであることが望ましい。また粘度を調整するために、粘度調整剤(E)として、3官能未満(例えば2官能)の(メタ)アクリル酸エステル(例えば、ジ(メタ)アクリレートエステル)を添加することもできる。

0029

(メタ)アクリル酸エステルのアルコール成分は、酸素原子を有していてもよい炭化水素基に少なくとも一つのOH基が結合した化合物(例えば、ジオール)であってよい。アルコール成分(炭素数例えば1〜30、特に4〜20)の例としては、オキシアルキレン基(例えば、オキシエチレン基)を有するアルコール(例えば、トリエチレングリコールポリエチレングリコール)、脂環式炭化水素(例えば、三環性の脂環式炭化水素)のアルコール(例えば、トリシクロデカンジメタノール)が挙げられる。

0030

(メタ)アクリル酸エステルの具体例としては、トリエチレングリコールジメタクリレートポリエチレングリコールジメタクリレートトリシクロデカンジメタノールジアクリレートが挙げられる。粘度調整剤(E)の添加量は、成分(A)〜(D)の合計100重量部に対して0〜30重量部、好ましくは0.5〜25重量部、より好ましくは5〜20重量部であってよい。

0031

また、作業工程を通じて適切な粘度を維持するために必要に応じて適当な重合遅延剤を添加することができ、これにより作業性及びレンズの仕上がりをよくすることができる。

0032

硬化性組成物は、重合遅延剤(F)を含有してもよい。重合遅延剤(F)としては、メルカプタン類ハロゲン化炭化水素フェニル含有モノオレフィン類が挙げられる。メルカプタン類は、1個のメルカプト基を有する化合物であってよい。メルカプタン類として、t−ドデカンチオール1−ドデカンチオール、1−オクタンチオール2−メルカプトエタノール等が挙げられる。

0033

ハロゲン化炭化水素は、少なくとも一個ハロゲン原子(例えば、塩素臭素ヨウ素)で置換された炭化水素である。ハロゲン化炭化水素として、四塩化炭素臭化エチレンなどが挙げられる。フェニル基含有モノオレフィンは、少なくとも一個のフェニル基を有するモノオレフィンである。

0034

フェニル基含有モノオレフィンは、式(i)、(ii)または(iii):

0035

フェニル基含有モノオレフィン(i)としては、2−フェニル−1−プロペンα−メチルスチレン)、2−フェニル−1−ブテン等が挙げられる。フェニル基含有モノオレフィン(ii)としては、2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテン、3,5−ジフェニル−5−メチル−2−ヘプテン、2,4,6−トリフェニル−4,6−ジメチル−1−ヘプテン、3,5,7−トリフェニル−5−エチル−7−メチル−2−ノネン等が挙げられる。

0036

フェニル基含有モノオレフィン(iii)としては、1,3−ジフェニル−1−ブテン、2,4−ジフェニル−4−メチル−2−ペンテン、3,5−ジフェニル−5−メチル−3−ヘプテン等が挙げられる。2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテンが好ましい。重合遅延剤(F)の添加量は、成分(A)〜(D)の合計100重量部に対して0〜30重量部、より好ましくは0.1〜20重量部、特に好ましくは1〜10重量部が望ましい。

0037

また公知の酸化防止剤紫外線吸収剤又は外部もしくは内部離型剤等を添加することも実用上可能である。また、メルカプト基を有する化合物に起因する臭気を迎えるために、テルペン等のマスキング剤を添加することもできる。

0038

本発明の硬化性組成物からプラスチックレンズ等の透光部品を得るためには、硬化性組成物を加熱、紫外線照射X線電子線等の電離性放射線等により硬化させてよいが、加熱、紫外線照射が好ましい。また強固な硬化物を得るために、ラジカル重合開始剤を用いてもよい。

0039

本発明に用いるラジカル重合開始剤(例えば、過酸化物アゾ化合物)としては、過酸化ベンゾイル、t−ブチルルオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルぺルオキシヒバレート、ジイソプロピルぺルオキシジカーボネート、2,2´−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2´−アゾビスイソブチロニトリル、1,1´−アゾビス(1−アセトキシ−1−フェニルエタン)、ジメチル(2,2´−アゾビス(イソブチレート))等が挙げられ、使用に際しては単独又は混合してもよい。ラジカル重合開始剤としてはアゾ化合物が好ましい。これらのラジカル重合開始剤の使用量は、硬化性組成物100重量部に対し0〜5重量部、例えば0.1〜4重量部でよい。

0040

プラスチックレンズの製造は、次のようにして行なうことができる。芳香族ジアリル化合物(A)、不飽和官能基含有化合物(B)、ジビニルベンゼン(C)及びポリチオール化合物(D)並びに、要すれば粘度調整剤(E)、重合遅延剤(F)、重合開始剤添加剤を混合、撹拌の後、脱泡する。次いで得られた組成物を、窒素あるいは空気の圧力で、モールドガスケットから組み立てられた型に流し込む。重合は20〜120℃で1時間〜48時間加熱して行ない、離型をし、レンズが得られる。更にレンズの外周を削ったり、汚れ洗浄する仕上げを行ない製品が得られる。

0041

本発明の硬化性組成物を用いるプラスチックレンズの製造工程を以下に述べるが、これのみに限定されるものではない。撹拌は、振とう機などを用いてシェイクしても良い。撹拌時間は原料によって異なるが、ジアリルイソフタレート、トリアリルイソシアヌレートまたはジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジビニルベンゼン、ペンタエリスリトールテトラキスチオグリコレート、2,4−ジフェニル−4−メチルペンテン及び2,2´−アゾビスイソブチロニトリルからなる系では、固体である2,2´−アゾビスイソブチロニトリルを十分に溶解させるために5〜60分(例えば15分程度)である。

0042

脱泡は、通常減圧下で時々振とうして溶解している空気を追い出す。脱泡を怠ると、成形品微少な泡が多数発生して製品不良の原因になることがある。500mlの立方体で上記の系では、5〜60分(例えば15分程度)である。注入する型は、カーブの異なるガラスモールドを平行に配置し、それを適当な樹脂でできたリング状のガスケットで支えられている。リングには、適当な注入可能部分があり、注入針の付いている注入器を使用して組成物を注入する。

0043

重合は、常温から最高120℃付近まで徐々に温度を上昇させて行なう。ただし重合開始剤の半減期を考慮して温度の上昇速度は、重合時間とともに早くさせることが好ましい。離型工程では、重合完了後、60℃程度にまで冷却したガラスモールドとガスケットを分解して取り外す。仕上げでは、製品レンズの外周を削り取り大きさを整え、また表面汚物を除去する。

0044

以下、実施例、比較例によって本発明を具体的に説明する。なお例中、組成(部)はいずれも重量単位である。

0045

例における測定は次のように行なった。
無色透明
注型重合により得た硬化樹脂着色度合等を目視により判定した。
○:無色透明である
△:少し黄色みおびている
×:黄色い
屈折率およびアッベ数
アッベの屈折率計(アタゴ社製)を用い、中間液としてα−ブロモナフタリンを用いて、屈折率およびアッベ数を測定した。
熱変形温度
(株)東洋精機製作所製、ヒートデストーションテスターS3−FHを用い、JIS K−7207に従い、熱変形温度を測定した。

0046

例において略号の意味は次のとおりである。
DAIP:ジアリルイソフタレート
TAIC:トリアリルイソシアヌレート
DPHA:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
DVB:ジビニルベンゼン

0047

PETG:ペンタエリスリトールテトラキスチオグリコレート
PETP:ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネート
AMSD:2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテン
AAPE:1,1´−アゾビス(1−アセトキシ−1−フェニルエタン)
ADVN:2,2´−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)
MAIB:ジメチル−2,2´−アゾビスイソブチレート

0048

実施例1
ジアリルイソフタレート2.5部、トリアリルイソシアヌレート10.0部、ジビニルベンゼン45.9部、ペンタエリスリトールテトラキスチオグリコレート41.6部、1,1´−アゾビス(1−アセトキシ−1−フェニルエタン)1.5部の混合物を2枚のガラス型中に注入し、恒温槽中に入れ、40℃から120℃まで20時間かけて徐々に昇温加熱した。得られた硬化性樹脂を離型した後、さらに120℃で1時間加熱して後重合を行なった。この硬化性樹脂は無色透明で、屈折率1.60、アッベ数35、熱変形温度63℃であった。

0049

実施例2〜4
表1に示す組成の混合物を実施例1と同様に注型重合を行ない、硬化樹脂の物性を測定した。その結果を表2に示す。
比較例1〜4
表3に示す組成で混合したが均一で透明な溶液が得られず、硬化させても相分離していた。全体が均一でなかったためレンズとしての物性を測定するには至らなかった。

0050

比較例5
表3に示す組成の混合物を実施例1と同様に注型重合を行ない、硬化樹脂の物性を測定した。この硬化樹脂は少し黄色みをおびていて、屈折率は1.60と高かったが、アッベ数が33、熱変形温度が45℃と低いものであった。

0051

0052

0053

発明の効果

0054

本発明の硬化性組成物は、調合が常温で行なうことができ、混合液(即ち、硬化性組成物)が低粘度で12時間以上維持され作業性が良い。硬化性組成物を硬化して得られた光学体は、1.58以上の屈折率および高いアッベ数を有し、光学的な透明性、耐溶剤性、耐衝撃性および耐光性に優れている。また、硬化物にハードコート、染色、研磨等の加工も容易に行なえるので、硬化性組成物は、眼鏡レンズ、カメラレンズ、光学機器などの用途に有用である。また硬化性組成物は、着色フィルター、接着剤、コーティング剤にも用いる事ができる。

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