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課題

簡素化と軽量化とを達成することを可能とし、車両の駆動負荷が小さく、しかも応答性の高い円滑な駆動と高いエネルギー効率とを確保することを可能にしたハイブリッド型電気自動車駆動装置を提供する。

解決手段

ハイブリッド型の駆動システム(1) は、燃料電池(2) 、フライホイールモータ発電機(3) 、車両駆動用モータ(4) 、制御部(5) を有している。同制御部(5) は前記燃料電池(2) の出力、前記フライホイールモータ発電機(3) のフライホイール回転数、前記モータ(4) のトルクなどを車両の走行状態に応じて一元的に制御する。前記モータ(4) の発生エネルギー駆動輪(10)の消費エネルギーを越えたとき、前記制御部(5) により前記モータ(4) の発生エネルギーを電気エネルギーに変換して前記フライホイールモータ発電機(3) に常時供給し、同フライホイールモータ発電機(3) のフライホイール(14)の回転数が所定の回転数を下回ったとき、前記燃料電池(2) から前記フライホイールモータ発電機(3) に直接電気エネルギーを供給する。

概要

背景

従来、自動車動力としては内燃機関が主流であるが、原油ガス等の天然資源にはその埋蔵量に限りがあり、また、排ガス中にはCO2 、CO等のガス及びNOX 、SOX等の固形微粒子が多いため、地球の温暖化又は生活環境に及ぼす影響が顕著である。このため、NOX 、SOX 等の固形微粒子の少ない天然ガス自動車排気ガスのない電気自動車等の実用化が種々検討されている。このような自動車のうち燃料電池主動力とした電気自動車は、排気クリーンで環境的には負荷のない環境適合性に優れた究極環境対策車であると目されている。

この種の電気自動車としては、例えば特開平10−75504号公報に開示されている。同公報に開示された電気自動車は、車両走行時の駆動供給源である燃料電池と、同燃料電池から発生する電気エネルギー貯蔵するバッテリーと、自動車の制動エネルギー機械的エネルギーとして貯蔵するフライホイールとを備えたハイブリッド型燃料電池自動車である。

この従来の燃料電池自動車は、前記バッテリーからの電気エネルギーを機械エネルギーに変換し、従クラッチ、従変速機差動歯車及び車軸を経て駆動輪に伝達駆動する車両駆動用モータと、前記フライホイールに自動車の制動エネルギーを機械的に貯蔵するための、前記フライホイール及び前記車両駆動用モータの間に設けられた主変速機並びに主クラッチとを備えており、燃料電池を含むこれらの駆動系はフライホイール制御装置により制御されている。

前記燃料電池自動車は、前記フライホイール制御装置により、前記燃料電池により発電された直後の電気エネルギーを前記車両駆動用モータに供給し、同モータ余剰となる電気エネルギーの一部を前記バッテリーに貯蔵すると共に、前記モータで発生した余剰の機械エネルギーを前記主変速機及び前記主クラッチを介して前記フライホイールに貯蔵しており、最高速度で走行するときには、前記主変速機及び前記主クラッチを介して前記フライホイールに貯蔵した機械的エネルギーを前記車両駆動用モータに伝達することにより前記燃料電池の負荷動力を軽減している。

この従来のハイブリッド型燃料電池自動車によれば、フライホイールを搭載したことにより自動車用燃料電池に要求される出力を低減且つ平滑化することができ、前記燃料電池を含む駆動系をコンパクト化することができ、併せて、常時最高効率で前記燃料電池を作動させることができるという利点を有するとしている。

概要

簡素化と軽量化とを達成することを可能とし、車両の駆動負荷が小さく、しかも応答性の高い円滑な駆動と高いエネルギー効率とを確保することを可能にしたハイブリッド型電気自動車駆動装置を提供する。

ハイブリッド型の駆動システム(1) は、燃料電池(2) 、フライホイールモータ発電機(3) 、車両駆動用モータ(4) 、制御部(5) を有している。同制御部(5) は前記燃料電池(2) の出力、前記フライホイールモータ発電機(3) のフライホイール回転数、前記モータ(4) のトルクなどを車両の走行状態に応じて一元的に制御する。前記モータ(4) の発生エネルギーが駆動輪(10)の消費エネルギーを越えたとき、前記制御部(5) により前記モータ(4) の発生エネルギーを電気エネルギーに変換して前記フライホイールモータ発電機(3) に常時供給し、同フライホイールモータ発電機(3) のフライホイール(14)の回転数が所定の回転数を下回ったとき、前記燃料電池(2) から前記フライホイールモータ発電機(3) に直接電気エネルギーを供給する。

目的

本発明は、かかる従来の課題を解消すべくなされたものであり、その具体的な目的は、駆動システムの簡素化と軽量化とを達成することを可能とし、車両の駆動負荷が小さく、しかも応答性の高い円滑な駆動と高いエネルギー効率とを確保することを可能にしたハイブリッド型電気自動車の駆動装置を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

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請求項1

燃料電池車両駆動用モータ及び制御部を有するハイブリッド型の駆動システムを備えた電気自動車にあって、前記駆動システムが更にフライホイールモータ発電機を備えてなり、前記制御部は前記燃料電池の出力、前記フライホイールモータ発電機のフライホイール回転数、車両駆動用モータのトルクなどを車両の走行状態に応じて一元的に制御し、前記フライホイールモータ発電機は前記車両駆動用モータと電気的に連結され、前記車両駆動用モータの発生エネルギー駆動輪消費エネルギーを越えたとき、前記制御部の指令に基づき、前記モータ余剰エネルギー電気エネルギーに変換して前記フライホイールモータ発電機に常に供給する、ことを特徴とするハイブリッド型電気自動車駆動装置

請求項2

更に、前記フライホイールモータ発電機のフライホイールの回転数が所定の回転数を下回ったとき、前記制御部からの指令により、前記燃料電池から前記フライホイールモータ発電機に直接電気エネルギーを供給する切換手段を有する請求項1記載のハイブリッド型電気自動車の駆動装置。

請求項3

前記フライホイールモータ発電機のロータ部と前記燃料電池の燃料ガス貯蔵するガスタンクは、引張弾性率が250GPa以上で、且つ引張強度が4.8GPa以上である炭素繊維構成材料としてなる請求項1記載のハイブリッド型電気自動車の駆動装置。

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0001

本発明はハイブリッド型電気自動車駆動装置に係わり、特に、主電源として燃料電池と、余剰電気エネルギー回転エネルギーに変換して貯蔵するフライホイールモータ発電機(バッテリー)との両方を備えたハイブリッド型電気自動車の駆動装置に関する。

背景技術

0002

従来、自動車動力としては内燃機関が主流であるが、原油ガス等の天然資源にはその埋蔵量に限りがあり、また、排ガス中にはCO2 、CO等のガス及びNOX 、SOX等の固形微粒子が多いため、地球の温暖化又は生活環境に及ぼす影響が顕著である。このため、NOX 、SOX 等の固形微粒子の少ない天然ガス自動車排気ガスのない電気自動車等の実用化が種々検討されている。このような自動車のうち燃料電池を主動力とした電気自動車は、排気クリーンで環境的には負荷のない環境適合性に優れた究極環境対策車であると目されている。

0003

この種の電気自動車としては、例えば特開平10−75504号公報に開示されている。同公報に開示された電気自動車は、車両走行時の駆動供給源である燃料電池と、同燃料電池から発生する電気エネルギーを貯蔵するバッテリーと、自動車の制動エネルギー機械的エネルギーとして貯蔵するフライホイールとを備えたハイブリッド型燃料電池自動車である。

0004

この従来の燃料電池自動車は、前記バッテリーからの電気エネルギーを機械エネルギーに変換し、従クラッチ、従変速機差動歯車及び車軸を経て駆動輪に伝達駆動する車両駆動用モータと、前記フライホイールに自動車の制動エネルギーを機械的に貯蔵するための、前記フライホイール及び前記車両駆動用モータの間に設けられた主変速機並びに主クラッチとを備えており、燃料電池を含むこれらの駆動系はフライホイール制御装置により制御されている。

0005

前記燃料電池自動車は、前記フライホイール制御装置により、前記燃料電池により発電された直後の電気エネルギーを前記車両駆動用モータに供給し、同モータで余剰となる電気エネルギーの一部を前記バッテリーに貯蔵すると共に、前記モータで発生した余剰の機械エネルギーを前記主変速機及び前記主クラッチを介して前記フライホイールに貯蔵しており、最高速度で走行するときには、前記主変速機及び前記主クラッチを介して前記フライホイールに貯蔵した機械的エネルギーを前記車両駆動用モータに伝達することにより前記燃料電池の負荷動力を軽減している。

0006

この従来のハイブリッド型燃料電池自動車によれば、フライホイールを搭載したことにより自動車用燃料電池に要求される出力を低減且つ平滑化することができ、前記燃料電池を含む駆動系をコンパクト化することができ、併せて、常時最高効率で前記燃料電池を作動させることができるという利点を有するとしている。

発明が解決しようとする課題

0007

ところで、自動車の走行抵抗には転がり抵抗空気抵抗勾配抵抗及び加速抵抗があり、平地走行においては転がり抵抗、空気抵抗及び加速抵抗のみとなる。これらの抵抗のうち加速抵抗が最も大きく、空気抵抗、転がり抵抗の順に小さくなる。このため、車両の加速時には一時的ではあっても大きな出力が要求され、この出力に見合って出力する燃料電池も必然的に大型化する。

0008

また、特に燃料電池を動力に用いた燃料電池自動車では、最高走行速度時の高負荷動力を持続させるため、燃料電池に高出力の持続が要求されるという課題を有している。つまり、定常走行時及び最高走行速度時に必要な動力差が極めて大きいため、最高走行速度時の動力に燃料電池の出力を適合させようとすれば、燃料電池システム外形寸法や重量を極めて大きくせざるを得ず、車体に搭載することが物理的に困難となる。

0009

また、前記燃料電池を単独で採用するシステムでは、そのサイズと重量とが大きくなることによる負荷の増加と相まって、加速時、特に高速走行から追い抜き加速する最高出力時にパワー不足となる傾向を生じるという課題がある。更に、一般に、燃料電池は急激な加速抵抗、勾配抵抗が負荷されたときの応答が遅いという問題がある。

0010

従って、自動車の加速時や高速走行時に必要とするエネルギーに対して補助エネルギーが採用できれば、応答性が改良されるばかりでなく、前記燃料電池の小型化にも有効である。そのため、このハイブリッド型燃料電池自動車として、最高出力時に鉛畜電池に代表される化学バッテリー大容量キャパシター等の二次蓄電池補助動力とする各種タイプが提案されている。しかしながら、このような大型の二次蓄電池を燃料電池と併用しようとすると、駆動システムの簡素化及び軽量化に反する結果に繋がる。しかも、特に化学バッテリーを用いる場合は寿命の短さや環境破壊の原因となる有害物質廃棄等に問題がある。また、大容量キャパシターの場合は実用的な電気容量を確保することには多くの困難な問題がある。

0011

一方、例えば特開平10−75504号公報には、二次蓄電池に加えてフライホイールを補助電力として採用したハイブリッド型燃料電池自動車が開示されている。この公報によれば、前記二次蓄電池は少なくとも始動時のエネルギー供給源として使われ、高速走行時や制動時等に前記車両駆動用モータに発生する余剰の機械エネルギーは、制御部による判断と指令に基づき前記主変速機及び主クラッチを作動させて直接前記フライホイールに貯蔵するようにしている。しかしながら、車両のアイドリング時や通常走行時等にあっても、常に前記車両駆動用モータには余剰の機械エネルギーが発生している。

0012

一般に、前記車両駆動用モータは走行に必要な要求出力以上の出力で作動されるため、その余剰の機械エネルギーが無駄に損失されている。このことは、燃料電池の電気エネルギーを無駄に消費することにも繋がり、同燃料電池の燃費効率を著しく損なうこととなる。更に、前記車両駆動用モータに発生する余剰の機械エネルギーだけを前記フライホイールに機械的に貯蔵する上記公報に記載された駆動システムでは、同フライホイールに高いエネルギー効率を常時維持させることは難しくなる。

0013

本発明は、かかる従来の課題を解消すべくなされたものであり、その具体的な目的は、駆動システムの簡素化と軽量化とを達成することを可能とし、車両の駆動負荷が小さく、しかも応答性の高い円滑な駆動と高いエネルギー効率とを確保することを可能にしたハイブリッド型電気自動車の駆動装置を提供することにある。

0014

本発明者等は、上記課題を踏まえてハイブリッド型燃料電池自動車の駆動システムについて鋭意検討を重ねたところ、一般に自動車は動力源を始動させると常に要求出力以上のエネルギーを常時発生するため、その余剰エネルギーを有効に利用すべきであると考えた。この余剰エネルギーを効率的に蓄積できる機構としてフライホイールがある。しかして、フライホイール単独では単に回転エネルギーとして機械的に貯蔵するに止まり、供給エネルギーがなくなれば必然的にその回転エネルギーも失われ、折角貯蔵されたエネルギーが逸散してしまう。

0015

そこで、このフライホイールにより貯蔵される回転エネルギーを電気で制御できればエネルギー効率が良く、制御が簡単なシステムに適用できると考えた。かかる要求を満足させる装置としてはフライホイールモータ発電機がある。特に、ハイブリッド型燃料電池自動車のような省エネルギーを強く要求される駆動装置としては、軽量で、しかも高出力なフライホイールモータ発電機を用いることが好ましい。このようなフライホイールモータ発電機であれば、そのフライホイールを前記余剰エネルギーで回転駆動することにより回転エネルギーとして蓄え、必要時に前記回転エネルギーを電気エネルギーに変換し、動力として車両駆動用モータや第二蓄電池に放出させることにより、フライホイールにより蓄えられる回転エネルギーを有効に利用することができる上に、低燃費で且つ迅速で、しかも円滑な走行を得ることができる。

0016

本発明におけるハイブリッド型電気自動車の駆動装置は、請求項1に係る発明のごとく、燃料電池、車両駆動用モータ及び制御部を有するハイブリッド型の駆動システムを備えた電気自動車にあって、前記駆動システムが更にフライホイールモータ発電機を備えてなり、前記制御部は前記燃料電池の出力、前記フライホイールモータ発電機のフライホイール回転数、車両駆動用モータのトルクなどを車両の走行状態に応じて一元的に制御し、前記フライホイールモータ発電機は前記車両駆動用モータと電気的に連結され、前記車両駆動用モータの発生エネルギーが駆動輪の消費エネルギーを越えたとき、前記制御部の指令に基づき、前記モータの余剰エネルギーを電気エネルギーに変換して前記フライホイールモータ発電機に常に供給することを特徴とするハイブリッド型電気自動車の駆動装置である。

0017

この発明に係るハイブリッド型電気自動車の駆動装置は、燃料電池を主電源とし、特定の操作時に車両駆動用モータに発生する余剰な回転エネルギーを回転エネルギーとして蓄え、同回転エネルギーを直接前記モータの駆動エネルギーとして使用する上記公報に開示されたフライホイールとは異なり、燃料電池の作動と同時に常時発生している余剰エネルギーをフライホイールの回転エネルギーとして蓄えておき、車両駆動用モータに高出力が必要となった時点で、前記フライホイールの回転エネルギーを電気エネルギーに変換して前記モータに出力できるフライホイールモータ発電機を補助電源として採用している。ここで、本発明の駆動装置にあっても、二次蓄電池を備えさせて前記燃料電池から発生する余剰の電気エネルギーの一部を同電池に貯蔵するようにしてもよい。

0018

そのため、前記駆動装置の制御部には、前記燃料電池、前記フライホイールモータ発電機及び前記車両駆動用モータの動作状況を表す各種の情報信号が読み込まれ、これらの各種情報信号を予め定められたプログラムに従って信号処理する信号処理部を備えている。また前記制御部は、前記車両駆動用モータの発生エネルギーが駆動輪の消費エネルギーを越えた否かを監視しており、前記駆動輪の消費エネルギーを越えたと判断したとき、前記車両駆動用モータの発生エネルギーを電気エネルギーに変換して前記フライホイールモータ発電機に供給する。

0019

したがって、上記のごとく構成された駆動システムによれば、比較的短時間内に生じる加速抵抗や勾配抵抗等の負荷に対して前記フライホイールモータ発電機を瞬時に補助動力として作動させることができ、車両の制動時や高速走行時に限らず、定常走行時やアイドリング時にも前記フライホイールモータ発電機に効率良くエネルギー回生をさせることができる。このため、主動力である燃料電池の負荷動力を低減することができると共に、燃料電池のサイズや重量を小さくすることができる。

0020

また、上記公報に開示された駆動装置のごとく、クラッチや変速機が不要となり、同時に燃料電池のサイズや重量を小さくすることができるため、前記駆動装置の簡素化と軽量化とを達成することができ、軽量化に伴って車両の駆動負荷が小さくなるため、迅速で且つ円滑な駆動と高いエネルギー効率とを効果的に得ることができる。

0021

請求項2に係る発明にあっては、更に、前記フライホイールモータ発電機のフライホイールの回転数が所定の回転数を下回ったとき、前記制御部からの指令により、前記燃料電池から前記フライホイールモータ発電機に直接電気エネルギーを供給する切換手段を有している。

0022

前記制御部は、前記フライホイールモータ発電機のフライホイール回転数が不足したとき、切換手段に信号が送られ、同切換手段を介してフライホイールモータ発電機と燃料電池とを接続して、その不足分を補う分の電気エネルギーを前記燃料電池から前記フライホイールモータ発電機に供給するように随時制御している。その結果、同フライホイールモータ発電機のフライホイールの回転数を常時一定に保持することができ、必要時に、同フライホイールの回転エネルギーを電気エネルギーに変換して安定して前記車両駆動用モータに供給することができる。

0023

請求項3に係る発明にあっては、前記フライホイールモータ発電機のロータ部と前記燃料電池の燃料ガスを貯蔵するガスタンクは、引張弾性率が250GPa以上で、且つ引張強度が4.8GPa以上である炭素繊維構成材料としている。

0024

かかる構成によれば、前記フライホイールモータ発電機のロータ部に用いる炭素繊維の特性として、引張弾性率が250GPa以上であり、引張強度が4.8GPa以上であれば、軽量で且つ高強度及び低コストの実用的なロータ部を得ることができる。

0025

また、前記燃料電池の燃料ガスを貯蔵するガスタンクに用いる炭素繊維の特性として、引張弾性率が250GPa以上であり、引張強度が4.8GPa以上であれば、高衝撃強度と軽量化が確保できる。

0026

前記ロータ部及びガスタンクの構成繊維としては、炭素繊維の他にガラス繊維アラミド繊維PBO繊維ポリエステル繊維炭化珪素繊維ホウ素繊維、パルプなどの天然繊維ステンレススチール繊維などが含まれていても良い。前記炭素繊維の形態としては、ロービング補強繊維クロスなどを挙げることができるが、更に好ましくは、例えば連続した補強繊維束を一方向に引き揃えたロービングが望ましく、前記ロータ部及びガスタンクの耐久強度を向上させることができる。

0027

前記ロータ部及びガスタンクを構成する繊維強化樹脂材料層のマトリックス樹脂としては、不飽和ポリエステル樹脂ビニルエステル樹脂エポキシ樹脂フェノール樹脂ポリアミド樹脂ポリイミド樹脂フラン樹脂マレイミド樹脂アクリル樹脂などを採用することができる。前記ロータ部及びガスタンクの高温条件下での使用の際に熱変形を防止することができる。

発明を実施するための最良の形態

0028

以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて具体的に説明する。図1は本発明の代表的な実施形態であるハイブリッド型電気自動車の駆動装置の要旨を説明する概念図、図2同駆動装置制御フローを説明するブロック図であり、図3は同駆動装置に適用されるフライホイールモータ発電機の一例を示す断面図、及び図4は同駆動装置に適用されるガスタンクの一例を示す断面図である。

0029

図1において、符号1は本発明に係るハイブリッド型電気自動車の駆動装置を示している。同駆動装置1は前記電気自動車の前部に配された燃料電池2と、電動モータ及び発電機としての機能を有するフライホイールモータ発電機3、左右の後側駆動輪10,10に駆動力を伝達する車両駆動用モータ4と、前記燃料電池2、前記フライホイールモータ発電機3及び前記車両駆動用モータ4を制御する制御部5とを備えている。前記駆動装置1は前記燃料電池2から発生した電気エネルギー又は前記車両駆動用モータ4の過剰な電気エネルギーの一部を貯蔵する図示せぬ二次蓄電池を備えることもできる。

0030

この電気自動車は前記車両駆動用モータ4のみを動力源として走行するようになっている。前記燃料電池2には、同燃料電池2の燃料ガスを貯蔵するガスタンク6が設けられている。なお、符号7はアクセルペダルであり、符号8はブレーキペダルである。図2に示すように、同ブレーキペダル8はブレーキ部9を介して前記駆動輪10に連結されている。

0031

前記制御部5はCPU、ROM、RAM等を有するマイクロコンピュータにより構成されている。本実施形態によれば、前記制御部5では前記アクセルペダル7及び前記ブレーキペダル8を有する操作部30の各操作量車速等の各種走行状態、或いは前記フライホイールモータ発電機3及び回転計11を有するフライホイール部50の回転数等とを表す各種情報信号が読み込まれる。

0032

更に、前記制御部5には、前記燃料電池2、前記ガスタンク6及び燃料供給バルブ12を有する燃料電池部40におけるバルブ12の開閉動作や燃料電池2の充電量等、或いは前記車両駆動用モータ4のトルクや回転数等の各種の情報が読み込まれる。これらの各種情報は所要の信号に変換され、予め定められたプログラムに従って図示せぬ信号処理部で信号処理される。

0033

前記燃料電池2は前記制御部5を介して前記車両駆動用モータ4に接続されている。各種走行状態に応じて、前記制御部5の指令により燃料供給バルブ12の開閉等が行われ、前記燃料電池2の出力が制御される。この燃料電池2により発電された電気エネルギーは前記車両駆動用モータ4に供給されて機械エネルギーに変換され、図示せぬ変速機やクラッチ等を介して前記駆動輪10に駆動力を伝達する。

0034

前記フライホイールモータ発電機3は、前記制御部5を介して前記燃料電池2及び前記車両駆動用モータ4に接続されており、各種走行状態に応じて前記制御部5の指令に基づいて前記車両駆動用モータ4に不足分の電気エネルギーを供給したり、反対に前記フライホイール回転数の不足を補う回転数分の電気エネルギーを前記燃料電池2から供給して前記フライホイールを所定の回転数で回転駆動する。

0035

前記制御部5は、前記フライホイールモータ発電機3のフライホイール回転数が不足したとき、図示せぬ切換手段に信号を送り、同切換手段を介して前記フライホイールモータ発電機3と前記燃料電池2とを接続し、そのフライホイール回転数の不足分を補う分の電気エネルギーを前記燃料電池2から前記フライホイールモータ発電機3に供給するように随時制御している。

0036

このため、前記フライホイールモータ発電機3のフライホイール回転数を常時一定に保持することができ、必要時に、同フライホイールモータ発電機3のフライホイールの回転エネルギーを電気エネルギーに変換して前記車両駆動用モータ4に供給することができる。

0037

前記車両駆動用モータ4は前記制御部5によりモータ回転数等が制御されることによりモータトルクが制御される。この車両駆動用モータ4は、各種走行状態に応じて、前記制御部5の指令に基づき前記燃料電池2及び前記フライホイールモータ発電機3の少なくとも一方から電気エネルギーが供給されて所定のトルクで回転駆動し、或いは回生制動により発電機として機能して、前記フライホイールモータ発電機3に余剰の電気エネルギーを供給する。

0038

図2に示すように、前記駆動装置1は、例えば第1〜第3制御系統を有しており、これらの3つの制御系統の制御を一元的に行うことにより実用的な駆動系を得ることができる。

0039

第1系統Aは、定常走行時の加減速において、前記アクセルペダル7に連動して作用し、前記燃料供給バルブ12を開閉させることにより前記燃料電池2の出力を制御する。このとき、前記車両駆動用モータ4に発生する機械エネルギーが前記駆動輪10で消費するエネルギーよりも多い場合には、前記フライホイールモータ発電機3のフライホイール回転数をより大きくするように制御する。前記車両駆動用モータ4に発生する余剰の機械エネルギー分を前記フライホイールモータ発電機3に送り、フライホイールの回転エネルギーとして回生貯蔵する。これにより、前記フライホイールモータ発電機3のフライホイール回転数を一層大きくして高速回転状態に制御する。

0040

また、急激な平地加速又は登坂走行時には前記アクセルペダル7に連動して作用し、前記車両駆動用モータ4で不足する電気エネルギー分が前記フライホイールモータ発電機3から前記車両駆動用モータ4に供給される。このとき、前記フライホイールモータ発電機3のフライホイール回転数は供給されたエネルギー分だけ減じられる。

0041

第2系統Bは、制動時において、前記ブレーキペダル8に連動して作用する。先ず、エネルギーの流れを制御することにより前記車両駆動用モータ4のモータ回転数を減ずるように制動を掛けるよう制御する。このとき、前記車両駆動用モータ4に生じる回生制動により発生する電気的エネルギーを前記フライホイールモータ発電機3に送り、フライホイール回転数を一層大きくするように制御する。同フライホイールモータ発電機3が高速回転している間に、前記フライホイールモータ発電機3にフライホイールの回転エネルギーとして回生貯蔵する。

0042

制動の程度が不足する場合は前記ブレーキ部9、例えば図示を省略したディスクブレーキを同じく図示せぬパッド押さえ付けて熱エネルギーとしてエネルギー消費することにより確実に制動する。

0043

第3系統Cは、前記フライホイールモータ発電機3のフライホイール回転数を一定以上の回転レベルに保っている。このため、前記フライホイールモータ発電機3に設けられた回転計11の信号に基づいてフライホイール回転数の不足を補う分だけ前記燃料電池2から発電された電気エネルギーを前記フライホイールモータ発電機3に供給するように随時制御される。

0044

以上のごとく構成された本発明の駆動装置1は、比較的短時間内に生じる加速抵抗や勾配抵抗等の負荷に対して前記フライホイールモータ発電機3に貯蔵された回転エネルギーを瞬時に補助動力として作動させることができる。また、車両の制動時や高速走行時に限らず、定常走行時やアイドリング時にも前記フライホイールモータ発電機3に効率良くエネルギー回生をさせることができる。その結果、主動力である燃料電池2の負荷動力を低減することができると共に、同燃料電池2のサイズや重量を小さくすることができる。

0045

更に、前記フライホイールモータ発電機3と前記車両駆動用モータ4とを機械的に連結するクラッチや変速機が不要となり、同時に前記燃料電池2のサイズや重量を小さくすることができるため、前記駆動装置1の簡素化と軽量化とを達成することができ、軽量化に伴って車両の駆動負荷が小さくなるため、迅速で且つ円滑な駆動と高いエネルギー効率とを効果的に得ることができる。

0046

図3に示すように前記フライホイールモータ発電機3は、筐体17の真空チャンバ17a内に配されたフライホイール14がモータ発電機16の回転軸13に固着支持されている。前記回転軸13の上下端部は、それぞれ前記筐体17に一体に設けられた上下一対空気軸受け部15,15に支持されている。前記フライホイール14は前記回転軸13に固着支持された円盤状のハブ部18と、同ハブ部18の外周に形成された環状のロータ部19とから構成されている。

0047

本実施形態によれば、前記フライホイール14のロータ部19には炭素繊維の他にガラス繊維、アラミド繊維、PBO繊維、ポリエステル繊維、炭化珪素繊維、ホウ素繊維、パルプなどの天然繊維、ステンレススチール繊維などが含まれていても良い。この炭素繊維の形態としてはロービング、補強繊維クロスなどを挙げることができるが、前記ロータ部19の耐久強度を向上させるためには、例えば連続した補強繊維束を一方向に引き揃えたロービングが好ましい。

0048

また、前記炭素繊維の特性としては引張弾性率が250GPa以上であり、且つ引張強度が4.8GPa以上であれば、実用に供することができ、高強度及び低コストの実用的なロータ部19を得ることができる。

0049

このロータ部19を構成する繊維強化樹脂FRP材料層のマトリックス樹脂としては、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、フラン樹脂、マレイミド樹脂、アクリル樹脂などを採用することができる。前記ロータ部19の高温条件下での使用の際に問題となる熱変形を防止するためには熱硬化性樹脂をマトリックス樹脂とすることが好ましい。

0050

一方、前記フライホイール14のハブ部18を構成する材質として、高張力鋼ステンレス鋼アルミ合金チタン合金等の従来から広く知られた周知の構造用金属を採用することができる。好ましくは50系、60系耐食アルミ合金を用いれば、強度と軽量性とを兼ね備えることができる。

0051

また、前記燃料電池2は固体高分子燃料電池あるいは燐酸型燃料電池を用いることができる。この電池の燃料の形態及び貯蔵媒体として、水素吸蔵合金ナノカーボン液体水素液体炭化水素及び圧縮水素ガスを用いることができる。圧縮水素ガスであれば、付属部品のCOをCO2 に変換するシフトコンバータ液体燃料冷凍装置改質器等を省略することができるため、燃料電池装置の簡素化と軽量化とを図ることができる。

0052

図4に示すように、圧縮水素ガスはアルミライナー20を炭素繊維強化プラスチック(CFRP)21で補強した高強度で且つ軽量なガスタンク6内に35MPaで貯蔵される。このため、水素吸蔵合金、ナノカーボン、液体水素、液体炭化水素等の燃料に比較して約4倍の比エネルギー貯蔵能力貯蔵量/重量)を有し、軽量で且つコンパクトな装置を得ることができる。

0053

前記ガスタンク6に用いる炭素繊維の特性としては、引張弾性率が250GPa以上であり、引張強度が4.8GPa以上であれば、高い強度と安全性とが確保されるため、本発明を実施する上で特に好ましい。この炭素繊維の形態としては、前記フライホイール14のロータ部19と同様にロービング、補強繊維クロスなどを挙げることができるが、例えば連続した補強繊維束を一方向に引き揃えたロービングが特に好ましく、前記ガスタンク6の耐久強度を向上させることができる。

0054

また、前記ガスタンク6の構成繊維としては、前記ロータ部19と同様に炭素繊維の他にガラス繊維、アラミド繊維などが含まれていても良い。前記ガスタンク6を構成する繊維強化樹脂材料層のマトリックス樹脂としては、前記ロータ部19と同様に不飽和ポリエステル樹脂やビニルエステル樹脂などを採用することが好ましく、熱硬化性の樹脂をマトリックス樹脂とすることが特に好ましい。これにより、前記ガスタンク6の高温条件下での使用の際に問題となる熱変形を防止することができる。
(実施例1)本発明の主電源である燃料電池2には出力10KVAの固体高分子型燃料電池を用いた。燃料電池2の燃料は圧縮水素ガスを用い、アルミライナー20を炭素繊維強化プラスチック21で補強したガスタンク6内に前記圧縮水素ガスを最大35MPaで充填して用いた。

0055

FRP製のロータ部19は次の条件で製作した。フライホイール14のハブ部18は5052耐食アルミ合金を鋳造して得た。FRP層成形は炭素繊維にパイロフィルTRH50S−24L(三菱レイヨン登録商標)を用い、#350エポキシ樹脂(三菱レイヨン登録商標)を35重量%になるように含浸して予備硬化した所謂トウプリプレグに加工して用いた。

0056

外径250mmφのアルミ製ハブ部18をマンドレルとして炭素繊維トウプリプレグ円筒軸に対してほぼ90度で75mmの厚さに成形してロータ外径400mmφ、長さ200mmとした。巻付け時のトウテンションは最初強く、徐々に弱く設定して2〜5kg/本を用いた。これを硬化炉で回転させながら130℃で3時間の条件下で加熱硬化して成形体を得た。

0057

これに50KVAのモータ発電機16を組み込み、動バランスを調整して目的とするフライホイール14を得た。このフライホイール14のロータ部19を空気軸受け部15を介してアルミ合金製の筐体17の真空チャンバ17aにセットしてフライホイールモータ発電機3を作製した。

0058

前記フライホイール14のジャイロモーメントキャンセルするため、図示せぬジンバル軸受けを介して前記フライホイールモータ発電機3を同じく図示せぬ車体に取り付けた。前記燃料電池2、前記フライホイールモータ発電機3及び前記車両駆動用モータ4をコンピュータコントロールする制御部5に組み込んで目的とする小型のハイブリッド型電気自動車の駆動装置1を得た。

0059

本発明の駆動系は軽量で且つコンパクトな燃料電池2及び燃料系、並びにフライホイールモータ発電機3を採用したため、自然環境に与える影響がなく、加えて航続距離も500kmと長くなり、高速加速性に優れたハイブリッド型電気自動車を得ることができた。ここで、従来と本発明との駆動装置の主要部品の重量を比較して表1に示す。

0060

0061

フライホイールモータ発電機3のフライホイール14による電力平準化により従来の駆動システムを200kg軽量化することができる。元来、出力の小さな電気自動車の場合には駆動システムが大幅に簡素化及び軽量化され、そのメリットは大きくなる。これにより、自動車の走行性能が大幅に向上された。

図面の簡単な説明

0062

図1本発明に係る代表的な実施例であるハイブリッド型電気自動車の駆動装置の要旨を説明する概念図である。
図2同駆動装置の制御フローを説明するブロック図である。
図3同駆動装置に適用されるフライホイールモータ発電機の一例を示す断面図である。
図4同駆動装置に適用されるガスタンクの一例を示す断面図である。

--

0063

1駆動装置
2燃料電池
3フライホイールモータ発電機
4車両駆動用モータ
5 制御部
6ガスタンク
7アクセルペダル
8ブレーキペダル
9ブレーキ部
10駆動輪
11回転計
12燃料供給バルブ
13回転軸
14フライホイール
15空気軸受け部
16モータ発電機
17筐体
17a真空チャンバ
18 ハブ部
19ロータ部
20アルミライナー
21炭素繊維強化プラスチック
30 操作部
40 燃料電池部
50 フライホイール部

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