図面 (/)

技術 生物処理方法および装置

出願人 栗田工業株式会社
発明者 西村総介
出願日 2000年3月28日 (20年7ヶ月経過) 出願番号 2000-093010
公開日 2001年10月9日 (19年1ヶ月経過) 公開番号 2001-276872
状態 未査定
技術分野 活性汚泥処理 嫌気,嫌気・好気又は生物に特徴ある処理 汚泥処理
主要キーワード 分解改質 酸化分解効果 オゾン供給路 無機化率 改質槽 産業排液 給気路 オゾン含有空気
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2001年10月9日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (2)

課題

汚泥易生物分解性改質して反応工程に供給し汚泥を減容化する場合においても、汚泥の固液分離性を改善し、分離性に優れるフロックを形成して小形の装置により固液分離することができ、処理水質を高くすることが可能な生物処理方法および装置を提供する。

解決手段

被処理液11を反応槽1で生物処理し、反応液21を第1固液分離槽2において易分離性汚泥22と粗分離液23に固液分離し、易分離性汚泥22は返送汚泥12として反応槽1に返送し、粗分離液23は第2固液分離槽3において難分離性汚泥25と処理液16に分離し、難分離性汚泥を引抜汚泥17としてオゾン処理槽4で易分離性汚泥に改質して反応槽1に供給して分解する。

概要

背景

有機性排液に含まれる有機物栄養塩窒素リン等を除去するために、微生物の作用を利用して好気性または嫌気性下に生物反応を行う生物処理方法が広く行われている。このような生物処理では、反応工程において好気性または嫌気性下に生物処理を行い、反応液固液分離工程において固液分離し、分離液処理液として排出し、分離汚泥の一部を返送汚泥として反応工程に返送する処理方法が一般的である。

このような生物処理方法では微生物が増殖するため多量の余剰汚泥が発生するので、汚泥減容化が注目されている。このような汚泥の減容化を行う処理方法として、反応工程または固液分離工程から汚泥を引き抜き、この引抜汚泥オゾン処理加熱処理、酸またはアルカリ処理等の改質処理により易生物分解性改質し、改質された汚泥を反応工程に返送して生物分解させる方法が提案されている(例えば特開平7−116685号)。この方法では引抜汚泥を易生物分解性に改質して反応工程に返送することにより、易分解性となった改質汚泥を反応工程の微生物に資化させ、これにより余剰汚泥の発生量が減少する。この場合被処理BODから生成する汚泥量よりも多い量の引抜汚泥を改質して返送すると、余剰汚泥量を実質的にゼロにすることができる。

ところがこのように汚泥を改質して反応工程に供給して汚泥の減容化を行うと、生成する生物汚泥の固液分離性が悪化し、正常なフロックが形成しないため固液分離槽による沈降分離が困難になり、処理水質が悪化し、あるいは大形の固液分離槽または特殊な固液分離手段が必要になるという問題点があった。

概要

汚泥を易生物分解性に改質して反応工程に供給し汚泥を減容化する場合においても、汚泥の固液分離性を改善し、分離性に優れるフロックを形成して小形の装置により固液分離することができ、処理水質を高くすることが可能な生物処理方法および装置を提供する。

被処理液11を反応槽1で生物処理し、反応液21を第1固液分離槽2において易分離性汚泥22と粗分離液23に固液分離し、易分離性汚泥22は返送汚泥12として反応槽1に返送し、粗分離液23は第2固液分離槽3において難分離性汚泥25と処理液16に分離し、難分離性汚泥を引抜汚泥17としてオゾン処理槽4で易分離性汚泥に改質して反応槽1に供給して分解する。

目的

本発明の課題は、汚泥を易生物分解性に改質して反応工程に供給し汚泥を減容化する場合においても、汚泥の固液分離性を改善し、分離性に優れるフロックを形成して小形の装置により固液分離することができ、処理水質を高くすることが可能な生物処理方法および装置を提供することである。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

被処理液生物汚泥の存在下に生物処理する反応工程と、反応液固液分離して易分離性汚泥、難分離性汚泥および分離液に分離する固液分離工程と、易分離性汚泥を含む返送汚泥を反応工程に返送する返送工程と、難分離性汚泥を含む引抜汚泥易生物分解性改質して反応工程に供給する改質工程とを含む生物処理方法

請求項2

固液分離工程は複数段分離工程を連続して行い、前段の分離工程で易分離性汚泥を分離し、後段の分離工程で難分離性汚泥を分離する請求項1記載の方法。

請求項3

被処理液を生物汚泥の存在下に生物処理する反応槽と、反応液を固液分離して易分離性汚泥、難分離性汚泥および分離液に分離する固液分離装置と、易分離性汚泥を含む返送汚泥を反応槽に返送する返送系と、難分離性汚泥を含む引抜汚泥を易生物分解性に改質して反応槽に供給する改質装置とを含む生物処理装置

請求項4

固液分離装置は、反応液を固液分離して易分離性汚泥と粗分離液に分離する前段の分離装置と、粗分離液を固液分離して難分離性汚泥と分離液に分離する後段の分離装置を含む請求項3記載の装置。

技術分野

0001

本発明は生成汚泥易生物分解性改質して反応工程に供給する生物処理方法および装置、特に汚泥固液分離性を改善する生物処理方法および装置に関するものである。

背景技術

0002

有機性排液に含まれる有機物栄養塩窒素リン等を除去するために、微生物の作用を利用して好気性または嫌気性下に生物反応を行う生物処理方法が広く行われている。このような生物処理では、反応工程において好気性または嫌気性下に生物処理を行い、反応液を固液分離工程において固液分離し、分離液処理液として排出し、分離汚泥の一部を返送汚泥として反応工程に返送する処理方法が一般的である。

0003

このような生物処理方法では微生物が増殖するため多量の余剰汚泥が発生するので、汚泥の減容化が注目されている。このような汚泥の減容化を行う処理方法として、反応工程または固液分離工程から汚泥を引き抜き、この引抜汚泥オゾン処理加熱処理、酸またはアルカリ処理等の改質処理により易生物分解性に改質し、改質された汚泥を反応工程に返送して生物分解させる方法が提案されている(例えば特開平7−116685号)。この方法では引抜汚泥を易生物分解性に改質して反応工程に返送することにより、易分解性となった改質汚泥を反応工程の微生物に資化させ、これにより余剰汚泥の発生量が減少する。この場合被処理BODから生成する汚泥量よりも多い量の引抜汚泥を改質して返送すると、余剰汚泥量を実質的にゼロにすることができる。

0004

ところがこのように汚泥を改質して反応工程に供給して汚泥の減容化を行うと、生成する生物汚泥の固液分離性が悪化し、正常なフロックが形成しないため固液分離槽による沈降分離が困難になり、処理水質が悪化し、あるいは大形の固液分離槽または特殊な固液分離手段が必要になるという問題点があった。

発明が解決しようとする課題

0005

本発明の課題は、汚泥を易生物分解性に改質して反応工程に供給し汚泥を減容化する場合においても、汚泥の固液分離性を改善し、分離性に優れるフロックを形成して小形の装置により固液分離することができ、処理水質を高くすることが可能な生物処理方法および装置を提供することである。

課題を解決するための手段

0006

本発明は次の生物処理方法および装置である。
(1)被処理液を生物汚泥の存在下に生物処理する反応工程と、反応液を固液分離して易分離性汚泥、難分離性汚泥および分離液に分離する固液分離工程と、易分離性汚泥を含む返送汚泥を反応工程に返送する返送工程と、難分離性汚泥を含む引抜汚泥を易生物分解性に改質して反応工程に供給する改質工程とを含む生物処理方法。
(2) 固液分離工程は複数段分離工程を連続して行い、前段の分離工程で易分離性汚泥を分離し、後段の分離工程で難分離性汚泥を分離する上記(1)記載の方法。
(3) 被処理液を生物汚泥の存在下に生物処理する反応槽と、反応液を固液分離して易分離性汚泥、難分離性汚泥および分離液に分離する固液分離装置と、易分離性汚泥を含む返送汚泥を反応槽に返送する返送系と、難分離性汚泥を含む引抜汚泥を易生物分解性に改質して反応槽に供給する改質装置とを含む生物処理装置
(4) 固液分離装置は、反応液を固液分離して易分離性汚泥と粗分離液に分離する前段の分離装置と、粗分離液を固液分離して難分離性汚泥と分離液に分離する後段の分離装置を含む上記(3)記載の装置。

0007

前記のような減容化を行う生物処理方法において、固液分離性が悪化する原因は明らかではないが、反応工程において分解しなかった未分解の改質汚泥がそのまま固液分離工程に入って正常なフロックの形成を阻害し、固液分離性が悪化するものと推測される。従来はこのような未分解改質汚泥を含む汚泥を単純に分割し、一部を返送汚泥として反応工程に返送し、他の一部を引抜汚泥として改質して反応工程に供給していたため、汚泥の固液分離性が次第に悪化するものと推測される。

0008

生物汚泥中には易分離性汚泥と難分離性汚泥が含まれており、易分離性汚泥は固液分離工程の初期に分離され、難分離性汚泥は後期に分離される。易分離性汚泥はそのまま返送汚泥として反応工程に返送できる。フロック化を阻害する未分解の改質汚泥は難分離性汚泥として分離されるので、難分離性汚泥を改質処理して反応工程に供給すると、改質された難分離性汚泥は反応工程で分解し、固液分離性は改善される。

0009

本発明において処理の対象となる被処理液は生物処理が可能な被処理液であり、一般的には有機性排液が処理対象として例示できる。この有機性排液は、通常の好気性生物処理法により処理される有機物を含有する排液であるが、難生物分解性の有機物または無機物が含有されていてもよく、またアンモニア性窒素等が含有されていてもよい。このような有機性排液としては、下水し尿食品工場排水その他の産業排液などがあげられる。

0010

本発明の反応工程はこのような被処理液を反応槽において生物汚泥の存在下に好気性または嫌気性下に生物処理を行って有機物その他の不純物を分解、除去する工程である。このような生物処理には一般に好気性処理及び嫌気性処理があげられる。好気性処理は、好気性微生物の作用により好気状態で処理を行う方法であり、活性汚泥法のように、被処理液と浮遊状態活性汚泥を混合曝気する方法が一般的であるが、活性汚泥を担体に支持させて曝気する方法も含まれる。嫌気性処理は嫌気性微生物の作用により嫌気性下に処理を行う方法であり、嫌気性消化のほか、UASB法、流動床法などの高負荷嫌気性処理も含まれる。また好気性処理と嫌気性処理を組合せた処理もあり、嫌気性消化等の一般的な嫌気性処理と、活性汚泥処理法等の一般的な好気性処理の組合せのほか、生物学的な硝化脱窒を組合せた硝化脱窒法なども含まれる。本発明では特に好気性処理に適用するのが好適である。

0011

固液分離工程は反応工程の反応液を固液分離装置により固液分離して易分離性汚泥、難分離性汚泥および分離液に分離する工程である。易分離性汚泥は易分離性成分を比較的多量に含む汚泥であり、難分離性汚泥は難分離性成分を比較的多量に含む汚泥である。それぞれの汚泥は分離性に応じてさらに細かい段階に分割されてもよい。このように易分離性汚泥と難分離性汚泥に分離するためには、複数段の分離工程を連続して行い、前段の分離工程で易分離性汚泥を分離し、後段の分離工程で難分離性汚泥を分離することができるが、1段の分離工程でそれぞれを分離するようにしてもよい。上記前段と後段に分ける場合、それぞれをさらに複数段に分けることもできる。

0012

上記の固液分離に用いる固液分離装置としては固液分離槽を用い沈降分離するものが一般的であるが、遠心分離その他の固液分離槽でもよい。このような装置で易分離性汚泥と難分離性汚泥に分離するためには、複数の分離装置をシリーズに接続し、前段の分離装置で易分離性汚泥と粗分離液に分離し、後の分離装置で難分離性汚泥と分離液に分離するように構成するのが好ましい。

0013

複数の分離装置により分離を行う場合、易分離性汚泥は早期に分離されるので前段で分離される。難分離性汚泥は粗分離液中に存在するので、後段で分離される。易分離性汚泥は分離速度も高いので沈降分離の場合は小形の装置で、また遠心分離の場合は低速回転の装置で分離可能であるが、難分離性汚泥は分離速度も低いので、沈降分離の場合は大形の装置で、また遠心分離の場合は高速回転の装置が必要となることが多い。

0014

上記の易分離性汚泥はそのまま反応工程に返送しても処理系の生物汚泥の固液分離性を害さないので、易分離性汚泥を比較的多く含む返送汚泥を反応工程に返送する。易分離性汚泥が汚泥返送に必要な量を超えるときは、易分離性汚泥を引抜汚泥に混入して改質処理することができる。易分離性汚泥のみでは汚泥返送に必要な量に達しないときは、難分離性汚泥を返送汚泥に混入することができる。

0015

難分離性汚泥を比較的多く含む汚泥を引抜汚泥として改質工程において易生物分解性に改質し、反応工程に供給する。前述のように易分離性汚泥が過剰の場合は易分離性汚泥も引抜汚泥に混入することができる。固液分離工程で発生する余剰汚泥を全て改質処理して反応系へ供給すると、これが資化されて減容化するが、この資化に伴って微生物が増殖し、新しい汚泥が生成する。このときの汚泥の無機化率は約30%とされているので汚泥増殖分の約3倍の汚泥を引き抜き、改質処理して反応工程に供給すると、実質的に余剰汚泥の生成をゼロにすることができる。

0016

改質工程は難分離性汚泥を引抜汚泥として引き抜き、改質工程に送って改質処理を行い、易生物分解性に改質する。余剰汚泥の減容化のためには、難分離性汚泥のほかに、易分離性汚泥も引き抜き改質処理を行うことが好ましく、易分離性汚泥を引き抜く場所は特に限定されず、反応工程および固液分離工程の任意の工程において引き抜くことができるが、固液分離工程の分離汚泥の一部を引き抜いて改質するのが好ましい。

0017

改質処理は引抜汚泥に薬剤および/またはエネルギーを加えて易生物分解性に改質する方法を採用することができる。例えば、オゾン処理による改質処理、過酸化水素処理による改質処理、酸処理による改質処理、アルカリ処理による改質処理、加熱処理による改質処理、高圧パルス放電処理ボールミルコロイドミル等のミルによる磨砕処理、これらを組合せた改質処理等を採用することができる。これらの中ではオゾン処理による改質処理が、処理操作が簡単且つ処理効率が高いため好ましい。

0018

改質処理としてのオゾン処理は、引抜汚泥をオゾンと接触させればよく、オゾンの酸化作用により汚泥は易生物分解性に改質される。オゾン処理はpH5以下の酸性領域で行うと酸化分解効果が高くなる。この時のpHの調整は、硫酸塩酸または硝酸などの無機酸をpH調整剤として引抜汚泥に添加するか、汚泥を酸発酵処理して調整するか、あるいはこれらを組合せて行うのが好ましい。pH調整剤を添加する場合、pHは3〜4に調整するのが好ましく、酸発酵処理を行う場合、pHは4〜5となるように行うのが好ましい。

0019

オゾン処理は、引抜汚泥または酸発酵処理液をそのまま、または必要により遠心分離機などで濃縮した後pH5以下に調整し、オゾンと接触させることにより行うことができる。接触方法としては、オゾン処理槽に汚泥を導入してオゾンを吹込む方法、機械撹拌による方法、充填層を利用する方法などが採用できる。オゾンとしてはオゾンガスの他、オゾン含有空気オゾン化空気などのオゾン含有ガスが使用できる。オゾンの使用は0.002〜0.1g−O3/g−SS、好ましくは0.01〜0.08g−O3/g−SSとするのが望ましい。オゾン処理により汚泥は酸化分解されて、BOD成分に変換される。オゾン処理する汚泥乾物量はオゾン処理槽1m3あたり0.7〜100kg−SS/h、好ましくは1〜70kg−SS/h程度とする。

0020

改質処理としての過酸化水素処理は引抜汚泥を改質槽に導き、過酸化水素水と混合する。過酸化水素の使用量は0.001〜0.2g−H2O2/g−SSとする。このとき、引抜汚泥に塩酸などを添加してpH3〜5とすることが好ましく、この場合、過酸化水素の使用量は0.001〜0.07g−H2O2/g−SSとするのが好ましい。

0021

改質方法としての酸処理では、引抜汚泥を改質槽に導き、塩酸、硫酸などの鉱酸を加え、pH2.5以下、好ましくはpH1〜2の酸性条件下で所定時間滞留させればよい。滞留時間としては、例えば5〜24時間とする。この際、汚泥を加熱、例えば50〜100℃に加熱すると改質が促進されるので好ましい。このような酸による処理により汚泥は易生物分解性となり、脱窒工程において容易に分解できるようになる。

0022

また、汚泥の改質方法としてのアルカリ処理では、引抜汚泥を改質槽に導き、水酸化ナトリウム水酸化カリウム等のアルカリを汚泥に対して0.1〜1重量%加え、所定時間滞留させればよい。滞留時間は0.5〜2時間程度で汚泥は易生物分解性に改質される。この際、汚泥を加熱し、例えば5〜100℃に加熱すると改質が促進されるので好ましい。

0023

改質方法としての加熱処理は、加熱処理単独で行うこともできるが、酸処理またはアルカリ処理と組合せて行うのが好ましい。加熱処理単独で行う場合は、例えば温度70〜100℃、滞留時間2〜3時間とすることができる。

0024

高電圧パルス放電処理は、電極間隔3〜10mm、好ましくは4〜8mmのタングステントリウム合金等の+極と、ステンレス鋼等の−極間に汚泥を存在させ、印加電圧10〜50kV、好ましくは20〜40kV、パルス間隔20〜80Hz、好ましくは40〜60Hzでパルス放電を行い、汚泥は順次循環させながら処理を行うことができる。

0025

このようにして易生物分解性に改質した改質汚泥は反応工程に供給されると、反応工程の生物汚泥に資化されて分解し、汚泥が減容化する。この場合、改質汚泥は固液分離工程で分離された難分離性汚泥であるので、難分離性汚泥が分解され、生物汚泥の固液分離性は改善される。一方改質することなく返送される返送汚泥は易分離性汚泥であるので、この面からも生物汚泥の固液分離性は改善される。このように固液分離性が改善されることから、固液分離工程では分離性に優れるフロックが形成され、小形の装置により効率的に固液分離を行うことができ、装置および操作が簡素化する。また分離性がよいため高水質処理水が得られる。

発明の効果

0026

以上の通り、本発明によれば、固液分離により得られる易分離性汚泥を含む返送汚泥を反応工程に返送し、難分離性汚泥を含む引抜汚泥を改質処理して反応工程に供給することにより、汚泥を易生物分解性に改質して反応工程に供給し汚泥を減容化する場合においても、汚泥の固液分離性を改善し、分離性に優れるフロックを形成して小形の装置により固液分離することができ、処理水質を高くすることが可能である。また固液分離工程を複数段に分けて行うことにより簡単な装置と操作により、易分離性汚泥と難分離性汚泥の分離を容易に行うことができる。

発明を実施するための最良の形態

0027

以下、本発明の実施の形態を図面により説明する。図1は実施形態の生物処理装置を示すフロー図であり、反応工程に好気性生物処理槽を採用し、固液分離工程に複数の固液分離槽を採用し、改質工程にオゾン処理槽を採用した例を示す。

0028

図1において、1は反応槽、2は第1固液分離槽、3は第2固液分離槽、4はオゾン処理槽、5はオゾン発生器である。反応槽1は好気性生物処理槽(曝気槽)であり、内部に散気管6を有し、給気路7に連絡している。反応槽1には被処理液路11、返送汚泥路12、改質汚泥路13が連絡している。反応槽1から第1固液分離槽2に移送路14が連絡し、第1固液分離槽2の上部から第2固液分離槽3に移送路15が連絡し、下部から返送汚泥路12が反応槽1に連絡している。第2固液分離槽3から系外に処理液路16が連絡し、下部から引抜汚泥路17がオゾン処理槽4に連絡している。オゾン発生器5からオゾン処理槽4にオゾン供給路18が連絡し、オゾン処理槽4から反応槽1に改質汚泥路13が連絡している。

0029

上記の装置による生物処理方法は、反応工程として反応槽1に被処理液路11から被処理液を導入し、返送汚泥路12から返送汚泥を導入し、改質汚泥路13から改質汚泥を導入して混合し、給気路7から空気を供給して散気管6から曝気し、好気性生物処理を行う。

0030

反応槽1の反応液21は固液分離工程として、まず移送路14から第1固液分離槽2に移送して前段の固液分離を行う。ここでは易分離性汚泥が先に沈降するため、易分離性汚泥22と粗分解液23に分離される。易分離性汚泥22は返送汚泥として底部から返送汚泥路12に取り出されて反応槽1に返送される。粗分離液23はオーバーフロー樋24から移送路15を経て第2固液分離槽3に移送され、ここで後段の固液分離を行う。難分離性汚泥は沈降性が悪いため、第2固液分離槽3は第1固液分離槽2より水面積が大きくされ、滞留時間も長くなっており、ここで難分離性汚泥25および分離液26が分離される。難分離性汚泥25は引抜汚泥として底部より引抜汚泥路17を経てオゾン処理槽4に送られる。分離液26は処理液としてオーバーフロー樋27から処理液路16に取り出される。

0031

オゾン処理槽4では、改質工程として引抜汚泥路17から入る引抜汚泥を、オゾン発生器5から入るオゾン含有ガスと接触させて改質処理し、易生物分解性に改質する。引抜汚泥は第2固液分離槽3から得られる難分離性汚泥25が主として含まれるが、第1固液分離槽2の易分離性汚泥22が過剰の場合にはその過剰分がライン28から引抜汚泥として引き抜かれ、オゾン処理槽4に入る。また、第1固液分離槽2で分離する易分離性汚泥22が返送汚泥として不足する場合には引抜汚泥路17からライン29を通して難分離性汚泥の一部を返送汚泥路12に混合することができる。このように返送汚泥に不足を生じる場合には固液分離を3段階で行い、中間段階の分離汚泥を返送するようにしてもよい。オゾン処理槽4で改質された改質汚泥は改質汚泥路13から反応槽1に供給される。

0032

上記の処理では第1固液分離槽2で分離する易分離性汚泥22がそのまま反応槽1に返送されて生物汚泥として利用され、第2固液分離槽3で分離する難分離性汚泥25がオゾン処理されて反応槽1に供給されて分解するので、全体的に固液分離性が高くなる。このため全体の固液分離槽2、3を小型化でき、第2固液分離槽3から得られる処理液は高水質となる。

0033

以下、本発明の実施例について説明する。
実施例1
図1において、反応槽1として容量500L(liter)の曝気槽と、直列2個の固液分離槽からなる装置を用い、水面積0.15m2のものを第1固液分離槽2とし、水面積0.25m2のものを第2固液分離槽3として、直列に接続した。この装置に被処理液としてBOD500mg/Lの合成排水(主成分は液糖魚肉エキスである)を1600L/dの流量で連続的に供給して処理した。第1固液分離槽の濃縮汚泥3000L/dを曝気槽に返送し、第2固液分離槽からは濃縮汚泥200L/dを反応槽1に返送し、その一部を引抜汚泥として容量10Lのオゾン処理槽4に導き、汚泥SS分の1.3%に相当するオゾンをオゾン処理槽に注入して汚泥と反応させた。オゾンで易生物分解性に改質された改質汚泥を、気液分離装置でオゾンを分離して反応槽1に供給した。オゾン処理する引抜汚泥量は、濃縮汚泥の濃度に応じて調整し、800g−SS/dがオゾン処理されるようにした。

0034

上記の試験を約45日間連続的に行った結果、処理水の溶解性TOC濃度は、運転期間を通じて5〜18mg/Lであった。また処理水のSS濃度は、運転期間を通じて25〜40mg/Lであった。そして反応槽1の汚泥MLSS濃度運転開始時5,000mg/L程度であったものが徐々に上昇したが、運転開始15日以降は5,900〜6,200mg/Lで安定していた。第1固液分離槽からの濃縮汚泥の濃度は、運転開始時7,000mg/L程度であったが徐々に上昇し、運転開始15日目以降は、9,000mg/L程度であった。また第2の固液分離槽からの濃縮汚泥の濃度は運転期間を通じて10,000mg/L程度であった。運転30〜45日目の期間の反応槽の汚泥を適宜希釈し、1Lメスシリンダーを用いて沈降性を評価したところ、SVIは220mL/g−SSであった。

0035

比較例1
固液分離槽以外は実施例1と同様の装置を用い、同様の処理を行った。固液分離槽は水面積0.4m2の沈澱槽を1つ使用した。固液分離槽の濃縮汚泥3200L/dを反応槽に返送し、その一部を引抜汚泥として容量10Lのオゾン反応槽に導き、汚泥SS分の1.3%に相当するオゾンをオゾン処理槽に注入して汚泥と反応させ改質した。オゾン処理する汚泥流量は濃縮汚泥の濃度に応じて調整し、実施例1と同様の800g−SS/dをオゾン処理した。

0036

上記の処理を約45日間連続して行った結果、処理水の溶解性TOC濃度は運転30日目までに5〜20mg/Lであり、実施例1と差が認められなかったが、30日目を過ぎると50〜180mg/Lとなり、大幅に悪化した。また処理水のSS濃度は運転30日目までは25〜80mg/Lで実施例よりやや悪い程度であったが、30日目以降は沈澱槽の汚泥界面が上昇し、処理水への流出が起きたため、500mg/L以上のSS濃度となった。反応槽の汚泥MLSS濃度は運転開始時5,000mg/Lであったが、徐々に上昇した。そして運転開始15日目以降は5,500〜5,900mg/Lで安定していたが、運転30日目以降は処理水への汚泥流出が起きたために曝気槽汚泥濃度が低下し、正常な処理ができなくなった。運転30〜45日目の期間の反応槽の汚泥を適宜希釈し、1Lメスシリンダーを用いて沈降性を評価したところ、SVIは300mL/g−SSであった。

0037

比較例2
比較例1と同様の装置を用いて、比較例1と同様の処理を行ったが、オゾン処理は行わず、SRT=14日の割合で余剰汚泥の引抜きを行った。その結果、処理水の溶解性TOC濃度は、運転期間を通じて5〜9mg/Lであった。処理水のSS濃度は運転期間を通じて10〜25mg/Lであった。また曝気槽の汚泥MLSS濃度は運転期間を通じて5,000〜5,200mg/Lの範囲内に保たれた。運転30〜45日目の期間の曝気槽汚泥を適宜希釈し、1Lメスシリンダーを用いて沈降性を評価したところ、SVIは150mL/g−SSであった。

0038

以上の結果より、固液分離槽において分離した易分離性汚泥を返送汚泥として反応槽に返送し、難分離性汚泥を改質処理して反応槽に供給することにより、汚泥の減容化が可能であって、しかも汚泥の分離性が改善され、処理水質も高くなることがわかる。

図面の簡単な説明

0039

図1実施形態の生物処理装置のフロー図である。

--

0040

1反応槽
2 第1固液分離槽
3 第2固液分離槽
4オゾン処理槽
5オゾン発生器
6散気管
11被処理液路
12返送汚泥路
13改質汚泥路
16処理液路
17引抜汚泥路

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ