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技術 磁気記録媒体及びその製造方法

出願人 富士通株式会社
発明者 中村哲一井谷司須田章一武田正行栗原和明
出願日 2000年3月28日 (20年3ヶ月経過) 出願番号 2000-087873
公開日 2001年10月5日 (18年8ヶ月経過) 公開番号 2001-273630
状態 未査定
技術分野 磁気記録担体 磁気記録媒体の製造
主要キーワード 圧縮性応力 酸化アルミニウム量 実用耐久性 カーボン系保護層 ダイヤモンド結合 要部切断側面図 成膜室内圧力 固体潤滑性
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重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2001年10月5日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

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課題

磁気記録媒体及びその製造方法に関し、層厚の増加を伴わずに磁性層との密着性を向上したDLCからなる保護膜をもつ磁気記録媒体を実現させようとする。

解決手段

酸化アルミニウムを導入することで内部応力を小さくしたDLC保護層5でCo合金磁性層4を覆い、層厚の増加を伴う中間層などを用いることなくCo合金磁性層4との密着強度を向上させることができたので、磁気スペーシングの増加がなく、磁気記録媒体の更なる高記録密度化が可能になった。

概要

背景

一般に、情報記録装置主要素である磁気記録媒体に対する高記録密度化への要求に応える為、磁気記録媒体及び磁気ヘッド間の浮上隙間は年々縮小される傾向にあり、従って、磁気ヘッド浮上量の低減化に起因する磁気記録媒体と磁気ヘッドとの間欠的な接触機会は著しく増加している。

磁気記録媒体には、磁気ヘッドと接触及び摺動することに起因する摩擦や磨耗が発生して磁気特性劣化機械的損傷が生じ易い。

そこで、実用耐久性信頼性を向上する為、現在、磁気記録媒体表面カーボン系(diamond like carbon:DLC)保護層を設けることが行なわれ、そのDLCは、耐熱性耐蝕性耐磨耗性に優れている為、磁気記録媒体の保護層として好適である。

DLCからなる保護層を形成するには、磁気記録媒体に於ける磁性層上に種々な手段で堆積・付着され、例えば、スパッタリング法CVD(chemical vapor deposition)法、イオンプレーティング法、イオン・ビーム蒸着法などが採用される。

また、磁気記録媒体の高記録密度化には、前記した磁気ヘッド浮上量の低減に加えて磁気スペーシング狭小化する為に保護層自体の薄膜化が必要であり、その為、DLC保護層は薄膜化した場合の耐久性向上を目的として高硬度化への様々な試みがなされている。

一般には、保護層中の水素含有量を制御してダイヤモンド結合性を高めることで、ヴィッカース硬度にして2000〔kg/mm2 〕以上の高硬度を示すことが知られている。

然しながら、DLC保護層は、磁気ヘッドが摺動した場合、磁性層との界面に於いて剥離し易い為、結果として磁気ヘッド・クラッシュが起こり易くなる旨の問題があった。

前記DLC保護層の剥離を防止する為、DLC保護層と磁性層との間に密着性が良好な中間層を介挿することが提案(要すれば、「特開平10−203896号公報」、を参照)されているが、そのような中間層の存在は、磁気スペーシングの増加を招来し、磁気記録媒体の高記録密度化を阻害することになる。

概要

磁気記録媒体及びその製造方法に関し、層厚の増加を伴わずに磁性層との密着性を向上したDLCからなる保護膜をもつ磁気記録媒体を実現させようとする。

酸化アルミニウムを導入することで内部応力を小さくしたDLC保護層5でCo合金磁性層4を覆い、層厚の増加を伴う中間層などを用いることなくCo合金磁性層4との密着強度を向上させることができたので、磁気スペーシングの増加がなく、磁気記録媒体の更なる高記録密度化が可能になった。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
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請求項1

酸化アルミニウムを含有するカーボン系保護層材料を磁性層上に成膜して保護層とする工程が含まれてなることを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。

請求項2

磁性層上に順に積層形成された酸化アルミニウムを含有するカーボン系保護層及び潤滑剤層を備えてなることを特徴とする磁気記録媒体。

請求項3

アルミニウム含有量がAl/C原子数比で0.40以下である酸化アルミニウム含有カーボン系保護層を備えてなることを特徴とする磁気記録媒体。

技術分野

0001

本発明は、磁気記録層の保護を主目的として形成される炭素系保護層に改善を加えた磁気記録媒体及びそれを製造する方法に関する。

背景技術

0002

一般に、情報記録装置主要素である磁気記録媒体に対する高記録密度化への要求に応える為、磁気記録媒体及び磁気ヘッド間の浮上隙間は年々縮小される傾向にあり、従って、磁気ヘッド浮上量の低減化に起因する磁気記録媒体と磁気ヘッドとの間欠的な接触機会は著しく増加している。

0003

磁気記録媒体には、磁気ヘッドと接触及び摺動することに起因する摩擦や磨耗が発生して磁気特性劣化機械的損傷が生じ易い。

0004

そこで、実用耐久性信頼性を向上する為、現在、磁気記録媒体表面カーボン系(diamond like carbon:DLC)保護層を設けることが行なわれ、そのDLCは、耐熱性耐蝕性耐磨耗性に優れている為、磁気記録媒体の保護層として好適である。

0005

DLCからなる保護層を形成するには、磁気記録媒体に於ける磁性層上に種々な手段で堆積・付着され、例えば、スパッタリング法CVD(chemical vapor deposition)法、イオンプレーティング法、イオン・ビーム蒸着法などが採用される。

0006

また、磁気記録媒体の高記録密度化には、前記した磁気ヘッド浮上量の低減に加えて磁気スペーシング狭小化する為に保護層自体の薄膜化が必要であり、その為、DLC保護層は薄膜化した場合の耐久性向上を目的として高硬度化への様々な試みがなされている。

0007

一般には、保護層中の水素含有量を制御してダイヤモンド結合性を高めることで、ヴィッカース硬度にして2000〔kg/mm2 〕以上の高硬度を示すことが知られている。

0008

然しながら、DLC保護層は、磁気ヘッドが摺動した場合、磁性層との界面に於いて剥離し易い為、結果として磁気ヘッド・クラッシュが起こり易くなる旨の問題があった。

0009

前記DLC保護層の剥離を防止する為、DLC保護層と磁性層との間に密着性が良好な中間層を介挿することが提案(要すれば、「特開平10−203896号公報」、を参照)されているが、そのような中間層の存在は、磁気スペーシングの増加を招来し、磁気記録媒体の高記録密度化を阻害することになる。

発明が解決しようとする課題

0010

本発明では、層厚の増加を伴わずに磁性層との密着性を向上したDLCからなる保護層をもつ磁気記録媒体を実現させようとする。

課題を解決するための手段

0011

本発明では、DLC中に酸化アルミニウムを含有させることで、保護層と磁性層との密着性を向上することが基本となっている。

0012

DLCからなる保護層が剥離する理由は、DLCがもつ高い内部応力駆動力として発生するものであるから、その内部応力を減少させることで密着性は改善される筈である。

0013

一般に、酸化アルミニウムは、通常、圧縮性応力を示すのであるが、成膜時に於けるガス圧投入電力密度などに依って、応力の値及び圧縮応力引っ張り応力かなどの性質が変化するので、酸化アルミニウムをDLC保護層中に導入することで内部応力の制御及び緩和が可能となる。

0014

反面、含有する酸化アルミニウムの量が多くなった場合、その膜特性酸化アルミニウム膜に近くなって、密着性は向上するものの、DLCがもつ固体潤滑性が損なわれて、摩擦係数の上昇を生ずることになるので、添加する酸化アルミニウムの量には最適値が存在する。

0015

前記したところから、本発明に依る磁気記録媒体及びその製造方法では、(1)酸化アルミニウムを含有するカーボン系保護層材料を磁性層上に成膜して保護層(例えば酸化アルミニウム含有DLC保護層5)とする工程が含まれてなることを特徴とするか、又は、

0016

(2)磁性層(例えばCo合金からなる磁性層4)上に順に積層形成された酸化アルミニウムを含有するカーボン系保護層(例えば酸化アルミニウム含有DLC保護層5)及び潤滑剤層(例えばPFPE系潤滑剤層6)を備えてなることを特徴とするか、又は、

0017

(3)アルミニウム含有量がAl/C原子数比で0.40以下である酸化アルミニウム含有カーボン系保護層を備えてなることを特徴とする。

0018

前記手段を採ることに依り、内部応力が小さいことから、層厚の増加を伴うことなく、磁性層との密着強度が高いカーボン系保護層が実現され、従って、磁気スペーシングの増加はないので、磁気記録媒体の高記録密度化を達成することができる。

発明を実施するための最良の形態

0019

図1は本発明に於ける一実施の形態である磁気記録媒体を表す要部切断側面図であり、図に於いて、1はアルミニウム或いはガラスからなる基板、2はNi−P層、3はCrからなる下地層、4はCo合金からなる磁性層、5は酸化アルミニウム含有DLCからなる保護層、6はPFPE(perfluoropolyether)系潤滑剤層をそれぞれ示している。尚、基板1及びNiP層2をもって非磁性基板とする。

0020

図示の磁気記録媒体を製造するには、
DCスパッタリング法を適用することに依り、基板1上にNi−P層2、Cr下地層3、Co合金磁性層4、酸化アルミニウム含有DLC保護層5を積層形成する。

0021

酸化アルミニウム含有DLC保護層5の形成は重要であるから、ここで更に詳細に説明する。

0022

Al2 O3 を含有したカーボン焼結体ターゲットとして用い、雰囲気ガスをAr+H2 (10〔%〕)、投入電力密度を5〔W/cm2 〕、成膜室内圧力を5〔Pa〕の条件の下で、磁性層4上にAl/Cの原子数比を0.01から0.50の範囲で選択した酸化アルミニウム含有DLC保護層5をもつ多数の試料を作成した。尚、原子数比はX線光電子分光法(X−ray photoelectron spectroscopy:XPS)に依る測定で決定した。

0023

また、ラマン分光測定を行ったところ、1580cm−1付近を中心としてDLC特有の非対称且つブロードピークが観察された。

0024

上記の測定結果から、成膜した酸化アルミニウム含有DLC保護層5は、酸化アルミニウムを含有すると共にDLCとしての形態も維持しているものと判明した。

0025

図2は酸化アルミニウム含有DLC保護層に於ける内部応力のAl/C比依存性を表す線図であり、縦軸に内部応力を、横軸にAl/C(原子数比)をそれぞれ採ってある。

0026

このデータは、基板の曲率を測定することで酸化アルミニウム含有DLC保護層の内部応力を知得したものであって、Al/C比の増加と共に内部応力は減少している。

0027

前記のようにして厚さが30〔Å〕の酸化アルミニウム含有DLC保護層5までを作成した試料にPFPE系潤滑剤を塗布して層6を形成して磁気記録媒体を完成する。

0028

完成した磁気記録媒体を回転させ、それにAl2 O3 からなるピンを接触させて摺動試験を行った。

0029

図3はピン・パス回数のAl/C比依存性を表す線図であり、縦軸に内部応力を、横軸にAl/C(原子数比)をそれぞれ採ってある。

0030

パス回数は、Al/C比0.4までは増加するが、それ以上になると減少していることが看取される。この原因は、酸化アルミニウム量の増加に伴って摩擦係数が上昇する為、膜剥がれが促進されたものと推測される。

0031

本発明の磁気記録媒体に於いて、酸化アルミニウム含有DLC保護層の内部応力を減少させ、また、パス回数の向上について、従来の磁気記録媒体に比較して、優位性が確認できるのは、Al/C原子数比が0.01以上とした場合である。

0032

本発明に於いて、特許請求の範囲に記載した各請求項以外にその特徴とするところを列挙すると次の通りである。

0033

(1)カーボン系保護層に於ける内部応力が4〔GPa〕以下であることを特徴とする。

0034

この特徴は、図2を見ると明らかであるが、酸化アルミニウムを含まないDLC、即ち、Al/C原子数比=0である従来の保護層が4.3〔GPa〕の内部応力をもつのに対し、Al/C原子数比が0.01になると4〔GPa〕に減少し、そして、Al/C原子数比が増加するほど内部応力は減少するのであるが、Al/C原子数比0.5にした場合、実験範囲内で内部応力が最低になるものの酸化アルミニウムの性質が反映されて摩擦が増加し、図3に見られるようにパス回数は激減することに由来する。

0035

(2)カーボン系保護層に於ける酸化アルミニウムの含有量がAl/O原子数比で0.67乃至1.25であることを特徴とする。

0036

この特徴は、Al/C原子数比0.01のときにAl/O原子数比は1.25であり、その後、Al/C原子数比の増加と共に減少しAl/C原子数比0.4以上ではAl/O原子数比0.67で略一定になることに由来する。

発明の効果

0037

本発明に依る磁気記録媒体及びその製造方法に於いては、酸化アルミニウムを含有するカーボン系保護層材料を磁性層上に成膜して保護層とする。

0038

前記構成を採ることに依り、内部応力が小さいことから、層厚の増加を伴うことなく、磁性層との密着強度が高いカーボン系保護層が実現され、従って、磁気スペーシングの増加はないので、磁気記録媒体の高記録密度化を達成することができる。

図面の簡単な説明

0039

図1本発明に於ける一実施の形態である磁気記録媒体を表す要部切断側面図である。
図2酸化アルミニウム含有DLC保護層に於ける内部応力のAl/C比依存性を表す線図である。
図3ピン・パス回数のAl/C比依存性を表す線図である。

--

0040

1アルミニウム或いはガラスからなる基板
2 Ni−P層
3 Crからなる下地層
4 Co合金からなる磁性層
5酸化アルミニウム含有DLCからなる保護層
6 PFPE系潤滑剤層

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