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技術 液晶表示装置

出願人 ナノックス株式会社
発明者 高見学鴫原秀勝
出願日 2000年3月22日 (21年9ヶ月経過) 出願番号 2000-080799
公開日 2001年9月26日 (20年3ヶ月経過) 公開番号 2001-264819
状態 特許登録済
技術分野 液晶1(応用、原理) 液晶4(光学部材との組合せ) 液晶4(光学部材との組合せ)
主要キーワード 光吸収塗料 テクスチャー層 薄板ガラス基板 裏面ガラス プレーナー 黄緑色光 ゾルゲル溶液 裏面反射率
関連する未来課題
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この項目の情報は公開日時点(2001年9月26日)のものです。
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図面 (7)

課題

反射型ディスプレイにおける視認性を改善すること。

解決手段

反射型ディスプレイガラス表面に増反射膜4,5を設けることで、写り込みが少なく、コントラストが良い明るい反射型液晶表示装置が得られる。偏光板カラーフィルターも使用しない液晶表示装置のうち、ホログラフィック高分子分散型液晶(HPDLC)、コレステリック液晶カイラルネマチック液晶及びコレステリックカイラルネマチック混合液晶3を用いた液晶表示装置の透明ガラス1、2の表面にそれぞれ増反射膜4,5を施すことで、入射光を減少させることなく、かつ、ガラス表面における反射を抑えることに成功し、写り込みが少なくコントラストの高い、明るくて視認性が良くなる。

概要

背景

近年技術的伸長の激しい携帯電話あるいは携帯情報端末などに用いられる液晶表示素子低消費電力の要求が強い。このためバックライトを必要としない反射型液晶表示装置の開発が盛んに行われている。反射型液晶表示装置としては、古くから時計電卓などに用いられている偏光板を2枚使用したTN、STN方式が用いられているが、偏光板を2枚使用するため光の吸収が多く、反射率は低く、暗い表示となっている。偏光板による光の吸収を抑えるため反射電極セル内に配置して偏光板を一枚に減らしたSTN方式やTN液晶を用いたTFT方式が開発されている。

さらにカラー表示については光の吸収の大きいカラーフィルターを使用しないSTN複屈折ECB方式などが開発されている。さらに、偏光板もカラーフィルターも使用しない液晶表示装置として、ゲストホスト(GH)、ホログラフィック高分子分散型液晶(HPDLC)、コレステリック液晶またはカイラルネマチック液晶を用いた方式が開発されている。

反射型液晶表示装置は、バックライトを使用した透過型液晶表示装置と違って、明るい環境であればあるほど見やすくなる。逆に言えば明るい環境でなければ見えないことになり、それは同時に、明るい環境であればあるほど表示体表面からの反射光が増加することを意味する。偏光板を用いた方式では、偏光板表面アンチグレアー処理を施して、照明光反射散乱させ、背景視認者本人の写り込みによる視認性の低下を防止している。

しかし、偏光板を使用しない前述の液晶表示装置においては、ガラス表面からの反射が偏光板を貼った方式に比べ格段に大きく、視認性が大幅に損なわれている。

概要

反射型ディスプレイにおける視認性を改善すること。

反射型ディスプレイガラス表面に増反射膜4,5を設けることで、写り込みが少なく、コントラストが良い明るい反射型液晶表示装置が得られる。偏光板もカラーフィルターも使用しない液晶表示装置のうち、ホログラフィック高分子分散型液晶(HPDLC)、コレステリック液晶、カイラルネマチック液晶及びコレステリックカイラルネマチック混合液晶3を用いた液晶表示装置の透明ガラス1、2の表面にそれぞれ増反射膜4,5を施すことで、入射光を減少させることなく、かつ、ガラス表面における反射を抑えることに成功し、写り込みが少なくコントラストの高い、明るくて視認性が良くなる。

目的

本発明の課題は前記従来技術の問題点を解決し、液晶表示装置を用いる反射型ディスプレイにおける視認性を改善することである。

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

少なくとも一方が透明な二枚の導電性基板間にコレステリック液晶カイラルネマチック液晶、コレステリック液晶とカイラルネマチック液晶の混合液晶、またはホログラフィック高分子分散型液晶によるブラッグ反射を起こす液晶層が形成された反射型液晶表示装置において、光入射側導電性基板表面に増反射膜を設けたことを特徴とする液晶表示装置

請求項2

背面側導電性基板表面にも増反射膜を付与したことを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。

請求項3

背面側導電性基板表面に増反射膜同等の性能を持たせるために当該導電性基板と同じ屈折率を有する光吸収性塗料を塗布したことを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。

技術分野

背景技術

0002

近年技術的伸長の激しい携帯電話あるいは携帯情報端末などに用いられる液晶表示素子低消費電力の要求が強い。このためバックライトを必要としない反射型液晶表示装置の開発が盛んに行われている。反射型液晶表示装置としては、古くから時計電卓などに用いられている偏光板を2枚使用したTN、STN方式が用いられているが、偏光板を2枚使用するため光の吸収が多く、反射率は低く、暗い表示となっている。偏光板による光の吸収を抑えるため反射電極セル内に配置して偏光板を一枚に減らしたSTN方式やTN液晶を用いたTFT方式が開発されている。

0003

さらにカラー表示については光の吸収の大きいカラーフィルターを使用しないSTN複屈折ECB方式などが開発されている。さらに、偏光板もカラーフィルターも使用しない液晶表示装置として、ゲストホスト(GH)、ホログラフィック高分子分散型液晶(HPDLC)、コレステリック液晶またはカイラルネマチック液晶を用いた方式が開発されている。

0004

反射型液晶表示装置は、バックライトを使用した透過型液晶表示装置と違って、明るい環境であればあるほど見やすくなる。逆に言えば明るい環境でなければ見えないことになり、それは同時に、明るい環境であればあるほど表示体表面からの反射光が増加することを意味する。偏光板を用いた方式では、偏光板表面アンチグレアー処理を施して、照明光反射散乱させ、背景視認者本人の写り込みによる視認性の低下を防止している。

0005

しかし、偏光板を使用しない前述の液晶表示装置においては、ガラス表面からの反射が偏光板を貼った方式に比べ格段に大きく、視認性が大幅に損なわれている。

発明が解決しようとする課題

0006

前述のホログラフィック高分子分散型液晶(HPDLC)、コレステリック液晶またはカイラルネマチック液晶を用いた方式の表示装置にあっては、偏光板を使用しないために、ガラス表面に何らかの反射を減少させる処理が必要である。反射型ディスプレイは明るい環境で使用されることが望まれ、また明るい環境で見えやすいことが要求されるが、反面、明るい環境ではガラス表面における反射光がますます増加し、視認性が大きく悪化する。

0007

反射型ディスプレイにおける視認性悪化の原因は次の2つである。ひとつは、コントラストの低下である。液晶層からの反射光にガラス表面の反射光が加算され、つまり前記2つの反射光が重なることでフレアー光として働き、コントラストを著しく低下させる。たとえ、表面にアンチグレアー処理を施して写り込みを無くしてもコントラストは低下する。

0008

もう一つの視認性悪化の原因は、背景あるいは視認者本人の写り込みが表示内容に重なるためである。携帯電話や携帯情報端末などで用いる反射型ディスプレイの場合は、写り込みしないように、視認者が液晶表示装置を動かすことができるが、それでも使い勝手が良くないことには変わりはない。さらに、掲示板などのような大型ディスプレイの場合は、それが固定設置されており、前記写り込みを防止することが必要である。前記写り込み防止対策として照明方法を工夫することが考えられるが、この方法はコストが高くなり実用的ではないし、屋外で大型ディスプレイを使用する際には、照明装置の設置位置などが制約され、照明の工夫を施しようがない。

0009

本発明の課題は前記従来技術の問題点を解決し、液晶表示装置を用いる反射型ディスプレイにおける視認性を改善することである。

課題を解決するための手段

0010

本発明者は上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、反射型ディスプレイのガラス板などからなる液晶表示装置の透明基板の表面に増反射膜を設けることで、コントラストが良く、しかも増反射膜を設ける前より明るく、さらに写り込みが少ない反射型液晶表示装置が得られることを見いだした。

0011

偏光板もカラーフィルターも使用しない液晶表示装置のうち、ホログラフィック高分子分散型液晶(HPDLC)、コレステリック液晶、カイラルネマチック液晶、コレステリック液晶とカイラルネマチック液晶の混合液晶を用いた液晶表示装置は、液晶層におけるブラッグ反射により入射光を積極的に後方に散乱させることによって明るいディスプレイを実現している。そのため、入射光を減少させることなく、かつ、透明基板表面における反射を抑えることにより、これらの液晶を用いた液晶表示装置の視認性を向上させることができることを本発明者は見い出した。

0012

本発明者は、ガラス表面に増反射膜をコーティングすることで、入射光を減少させることなく、かつ、透明基板表面における反射を抑えることに成功し、写り込みが少なくコントラストの高い、明るくて視認性の良い液晶表示装置が得られた。

0013

コレステリック液晶表示装置を例にして本発明の原理を説明する。図1は、コレステリック液晶表示装置の断面図および液晶表示装置に入射する外光経路を示している。コレステリック液晶表示装置は主に表側ガラス1と裏側ガラス2とその間に配置したコレステリック液晶層3からなる。

0014

照明光Ioは表側ガラス1を通り、コレステリック液晶層3に入射する。コレステリック液晶3は液晶分子捻れた構造を持っており、その捻れの中心軸を図示しない螺旋軸と呼ぶ。螺旋軸に沿って螺旋ピッチが0.25μmから0.46μmの範囲にあるとき可視光のブラッグ反射を生じる。

0015

表側ガラス1の表側(視認者側)、すなわち光が入射する側の表面と裏側ガラス2の裏側、すなわち裏側ガラスから入射した光が裏側ガラス2の裏面から表側に向けて反射する側にそれぞれ増反射膜4、5を設ける。

0016

また、この液晶3は、双安定性(2つの状態を安定状態で保持(メモリー)すること)という特徴を持っている。コレステリック液晶3の螺旋軸がガラス1、2に対して垂直に近い配向状態プレナーテクスチャー層3aといい、前記螺旋軸がガラス1、2表面に平行に近い状態をフォーカルコニックステクスチャー層3bという。この二つの状態は電圧印加されない状態でもメモリーされている。プレーナテクスチャー層3aでは反射された光は入射した方向、すなわち表側ガラス1側に反射される。一方、フォーカルコニックステクスチャー層3bでは反射された光は裏側ガラス2の方向に進む。裏側ガラス2の裏面には黒色塗料が塗布された光吸収塗料膜6を施しており、フォーカルコニックテクスチャー層3bから反射された光は光吸収塗料膜6に吸収される。つまり、プレーナーテクスチャー層3aとフォーカルコニックテクスチャー層3bの適切な選択によってコレステリック液晶3を表示体として利用することができる。光吸収塗料膜6は裏側ガラス1と同じ屈折率を有する膜を塗布する場合には、増反射膜5の被覆を施す必要がなくなる。

0017

いま、表側ガラス1の表面1aにおける反射率をrs、コレステリック液晶3のプレーナーテクスチャー層3aからの反射率をrp、フォーカルコニックテクスチャー層3bからの反射率をrf、裏側ガラス2の表面2aにおける反射率をrbとする。表側ガラス1の裏面1bにおける反射と裏側ガラス2の裏面2bにおける反射はガラスの屈折率と液晶の屈折率が近いことから無視するものとする。また、コレステリック液晶3のプレーナーテクスチャー層3aからの反射反射光量をRp、同じくフォーカルコニック層からの反射量をRfとし、裏側ガラス2の裏面2bの反射光量については、プレーナーテクスチャー層3a、フォーカルコニックテクスチャー層3bにおける、それぞれの反射光量をRbp、Rbfとする。このときコントラストは次式で表される。

0018

コントラスト
=(Rp+Rs+Rbp)/(Rf+Rs+Rbf) (1)
ここで
Rs=I・rs
Rp=I(1−rs)rp
Rf=I(1−rs)rf
Rbp=(I−Rs−Rp)rb
Rbf=(I−Rs−Rf)rb
である。そして前記式(1)の分子分母は次のように表される。

0019

分子=Rp+Rs+Rbp
=I(1−rs)rp+I・rs+(I−Rs−Rp)rb
=I{rp+(1−rp)(1−rb)rs+(1−rp)rb}
同様にして
分母=I{rf+(1−rf)(1−rb)rs+(1−rf)rb}

0020

従って、前記式(1)を書き直すと次式(2)のようになる。
コントラスト={rp+(1−rp)(1−rb)rs+(1−rp)rb
}/{rf+(1−rf)(1−rb)rs+(1−rf)rb} (2)

0021

前述のように、rp、rfは液晶層に係わる係数(反射率)で、rs、rbはガラス表面に係わる係数(反射率)であり、rp=0.4、rf=0.005で固定しておき、係数rs、rbが変化した際のコントラストの変化を計算すると次のようになる。

0022

実際のコレステリック液晶3のプレーナーテクスチャー層3aの反射率rpとフォーカルコニックテクスチャー層3bの反射率rfは、それぞれ約40%、0.5%である。表側ガラス1の表面の反射率rsは、全く処理しない場合は4%である。また、裏側ガラス2には光吸収膜6が塗布されており裏面反射率rbを0.25%とした。

0023

反射率が減少するに従ってコントラストがどの程度向上するかを図3に示す。図3は表側(視認者側)のガラス1の表面反射率rsが減少するに従いコントラストが約10から約50に大幅に向上することを示している。

0024

このように、表側ガラス1の表面1aの反射率rsと裏側ガラス2の表面2aの反射率rbを抑えることによって、コントラストを大幅に向上させることができる。

0025

増反射膜4、5の特性としては、反射率が低ければ低いほど視認性の向上の程度は大きくなるが、コスト、製造プロセスを考慮して決定されるべきである。

0026

増反射膜4、5の種類としては、SiO2、TiO2、MgF2、Nb2O5などの材料を、スパッタリング法真空蒸着法などにより多層に積層した膜を用いることができる。この膜は積層数を多くすることにより可視光全域にわたって低反射率を実現することが可能であるが、層数が多くなるに従って高価になるという欠点もある。

0027

一方、SiO2やMgF2の単層蒸着膜はコストが安い。人間が最も明るく感じ黄緑色光波長の1/4の厚さの単層膜からなる増反射膜にすることが適切である。この時の反射光は黄緑色光の補色である紫色となる。さらにコスト面を考慮するならば、SiO2のゾルゲル溶液ディッピング法で塗布する方法でも良い。屈折率を調整するためにTiO2を添加しても良い。

0028

増反射膜4、5の付与は、完成した液晶パネル表面に施しても良いし、ITO電極7、8(図1)を付ける前の表面ガラス1、裏面ガラス2に施しても良い。液晶の製造工程を考えると、後者の方が好ましい。しかし、この場合は増反射膜4、5にはITO製膜、ITOエッチング工程に耐えうる耐熱性耐酸性耐アルカリ性が要求される。増反射膜4、5としてSiO2をベースとしたものを用いると前記要求を十分満足させることができる。

0029

上記図1に示す本発明の液晶表示装置では表側ガラス1の表側(視認者側)と裏側ガラス2の裏側にそれぞれ増反射膜4、5を設けたが、本発明の液晶表示装置は表側ガラス1の表側(視認者側)にのみ増反射膜4を設けた構成でも良い。

0030

本発明は、コレステリック液晶3に限らず、ブラッグ反射型の液晶表示装置全てに適用でき、カイラルネマチック液晶、コレステリック液晶3とカイラルネマチック液晶の混合液晶またはホログラフィック高分子分散型液晶を用いた反射型液晶表示装置にも適用できる。

発明を実施するための最良の形態

0031

本発明の実施の形態について図2に示す液晶表示装置を次のような手順で作製する。図2の液晶表示装置は主に表側ガラス1と裏側ガラス2とその間に配置したコレステリック液晶層3から成り、表側ガラス1と裏側ガラス2用に厚さ1.1ミリの薄板ガラス基板(日本板硝子(株)製)を用いる。図2に示す液晶表示装置は図1に示す液晶表示装置の裏側ガラス2の裏面側に増反射膜5を設けていないことが図1に液晶表示装置と異なるだけである。

0032

図2の液晶表示装置で表側ガラス1の片面には増反射膜4となるSiO2−Nb2O5−TiO2−SiO2をスパッターで積層製膜(Viratec社CDAR)し、裏側ガラス2の片面には光吸収塗料膜6を施しておく。そして、表側ガラス1の増反射膜4を施した面の反対側の面と裏側ガラス2の光吸収塗料膜6を施した面と反対側の表面にスパッターにより図1の液晶表示装置でITO膜7、8になるITO製膜をする。前記ITO膜7、8をフォトリソグラフィ法によりエッチングした後、その上にSE−1211(日産化学(株))の垂直配向膜9、10となる膜を成膜する。

0033

こうして得られた2枚の板の内の一枚目の板の上には、プラスチックスペーサー(図示せず)を散布し、もう一枚の板の上にはセルの形状に合わせてエポキシ樹脂製シール剤(図示せず)をスクリーン印刷で形成した。この2枚の板を、前記増反射膜4を外側にして張り合わせ圧着し、加熱することでシール剤を硬化させる。この張り合わせた2枚の板を所定の大きさに切断し、2枚の板の間の空間に母液晶として用いるシアノビフェニル系液晶、シアノターフェニル系液晶シアノフェニルシクロヘキサン系液晶、シアノフェニルエステル系液晶等のネマティック液晶に、カイラル剤として、例えばフェニルプロピオン酸系あるいはコレステリール・ナノエイト等を添加して、カイラルマティックとし、液晶系としてコレナテリック液晶としたものを注入する。液晶注入後に注入口は、紫外線硬化型樹脂封止した。

0034

図2は、コレステリック液晶表示装置の断面図および液晶表示装置に入射する外光の経路を示しており、図1で説明したのと同様に、照明光Ioは、表側ガラス1を通り、コレステリック液晶層3に入射する。コレステリック液晶3は液晶分子が捻れた構造を持っており、その捻れの中心軸を図示しない螺旋軸と呼ぶ。螺旋軸に沿って螺旋ピッチが0.25μmから0.46μmの範囲にあるとき可視光のブラッグ反射を生じる。

0035

上記図2の液晶表示装置のパネルの一部に40Vのパルス電圧を印加し、前記液晶層3を図1の液晶表示装置のプレーナーテクスチャー層3aに相当する液晶層3aとし、また、別の一部に30Vのパルス電圧を印加して図1の液晶表示装置のフォーカルコニックテクスチャー層3bに相当する層3bにした。

0036

得られた液晶表示装置のプレーナーテクスチャー層3aの分光反射率、コントラスト、色度を大塚電子輝度計LCD7500で測定した。

0037

図4(a)には、図2の液晶表示装置に示すように増反射膜4を表側ガラス1表面に設け、裏側ガラス2の裏面を光吸収塗料6を設けたプレーナーテクスチャー層3aの分光反射率(実線)とフォーカルコニックテクスチャー層3bの分光反射率(点線)の測定結果を示す。図4(b)には、前記液晶表示装置の製造方法の中の増反射膜4を形成するステップを経由していない方法で得た従来の液晶表示装置の分光反射率の測定値である。

0038

図4(a)と図4(b)の測定結果から、プレーナーテクスチャー層3aの反射率(実線)はフォーカルコニックテクスチャー層3bの反射率(点線)より高いことは予測された通りであるが、驚くべきことに増反射膜4を設けたプレーナーテクスチャー層3aの反射率(図3(a)の反射率(実線))は増反射膜4を設けていないプレーナーテクスチャー層3bの反射率(図4(b)の反射率(実線))に比較して、高くなっていることが判明した。それもピーク反射率が27.9%から33.2%へと5.3ポイント、19%(5.3/27.9)向上し、非常に明るい表示であった。

0039

しかも、図4(a)と図4(b)の測定結果を比較するとフォーカルコニックテクスチャー層3bの反射率(点線)は、増反射膜4を設けていないものより低く抑えられている。これは、増反射膜4を設けた場合には、増反射膜4を設けていない場合に比較してより多くの光が液晶領域内に入射するが、この光は、プレナーテクスチャー層3aでよく反射され、フォーカルコニックテクスチャー層3bでは反射されにくくなっている。よって、表示の明るさが向上するとともにコントラストの向上も見られた。表1に、コントラストの測定結果を示す。明度とは反射率を視感度補正したもので、人間の感じる明るさを表している。プレナーテクスチャー層3aで本発名品のほうが従来品より大きく、明るくなったことを示しており、また、フォーカルコニックテクスチャー層3bでは、本発明品の方が従来品より小さく、黒く見えることを示している。このため本発明品のコントラストは、大幅に向上している。

0040

0041

図5は、プレーナーテクスチャー層3aからの反射率rpとフォーカルコニックテクスチャー層3bからの反射率rfとの比(rp/rf)と前記式(1)で定義したコントラストとの実測値の関係を示している。この図5は、液晶層のコントラストを表している(rp/rf)が大きくても、ガラス表面の反射を抑えない限り、ディスプレイ自体のコントラストの向上は望めないことを示している。

0042

また、図6は、本発明の増反射膜がある液晶表示装置(増反射膜は図2のように表ガラス1に設けた例)と従来の増反射膜がない液晶表示装置の色度の測定結果(液晶表示装置に対する測定器受光角度が10、20、30、40,50度での値)である。従来の増反射膜がない液晶表示装置より本発明の増反射膜がある液晶表示装置は、より外側にプロットされている。つまり本発明の増反射膜がある液晶表示装置は色の純度彩度)が従来の増反射膜がない液晶表示装置より高くなったことを表している。

発明の効果

0043

このように、本発明により、その透明基板表面に増反射膜を施すことによって、増反射膜を付与していない場合より、反射光がより明るくなり、かつコントラストがより高く、色純度もより高く、しかも、写り込みの少ない、視認性にすぐれた液晶表示装置を達成することができる。

図面の簡単な説明

0044

図1本発明における液晶表示装置の断面構造と反射光を示す図である。
図2本発明の実施の形態の液晶表示装置の断面構造と反射光を示す図である。
図3入射側ガラス表面の反射率とコントラストの関係を示す図である。
図4図4(a)は本発明のプレーナーテクスチャー層とフォーカルコニックテクスチャー層の分光反射率の測定結果を示し、図4(b)は従来の液晶表示装置の分光反射率の測定値を示す。
図5液晶表示素子に対する測定器の受光角度を0度におけるプレーナーテクスチャーの反射率とフォーカルコニックテクスチャーの反射率の比とコントラストとの実測値の関係を示す図である。
図6色度の測定結果である。

--

0045

1 表側ガラス2 裏側ガラス
3コレステリック液晶層3aプレナーテクスチャー層
3bフォーカルコニックステクスチャー層
4、5増反射膜6光吸収塗料膜
7、8ITO膜9、10 垂直配向膜

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