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技術 流体圧回路装置

出願人 キャタピラージャパン合同会社
発明者 吉野和憲
出願日 2000年3月16日 (20年9ヶ月経過) 出願番号 2000-074605
公開日 2001年9月26日 (19年3ヶ月経過) 公開番号 2001-263304
状態 特許登録済
技術分野 流体圧回路(1)
主要キーワード 高圧大流量 機械的カップリング 手動操作信号 抵抗圧 コントロールアルゴリズム 変位ストローク 主油圧回路 ポンプ吐出ライン
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重要な関連分野

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図面 (7)

課題

パイロット油圧回路簡易なものに改良してコストダウンを図るとともに従来のパイロットリリーフ弁からの熱損失による効率悪化を改善する。

解決手段

主油圧回路32のポンプ35から吐出した作動油を、パイロット系油圧回路34でも利用する。主油圧回路32は、ポンプ35から吐出した作動油を手動操作信号に応じたパイロット圧で操作するパイロット操作式制御弁33により方向制御および流量制御して油圧アクチュエータ31に供給する。パイロット系油圧回路34は、主油圧回路32のポンプ35から吐出した作動油の一部を、制御弁33の切換作動時にその切換作動に必要な量のみ、パイロット用減圧弁51を経てパイロット1次圧として取出し、電磁比例減圧弁54で手動操作信号に応じて制御した制御2次圧を制御弁33の各スプール37のパイロット作用部に供給する。

概要

背景

従来の油圧ショベルのような建設機械などで一般的に搭載されている油圧回路を図6に示す。

この図6中、油圧アクチュエータ11の動きコントロールするパイロット操作式制御弁12の複数のスプール12aには、高圧大流量吐出するメインポンプ13の吐出ライン14が接続されている。複数のスプール12aは、複数の油圧アクチュエータ11に対応して設置され、各スプール12aをパイロット制御するための電磁比例減圧弁15が、各スプール12aの設置数量に応じて取付けられ、これらの電磁比例減圧弁15にて制御された2次圧が、制御弁12の各スプール12aの一端部または他端部に作用して、各スプール12aの作動方向および作動ストローク量をコントロールし、油圧アクチュエータ11ヘの作動油供給方向、圧力および流量を制御している。

これらの電磁比例減圧弁15に対して、固定容量型パイロットポンプ16より吐出されパイロットリリーフ弁17で圧力設定された圧油が、パイロットロードホールドチェック弁18を経由し、アキュムレータ19で圧力安定化されて、電磁比例減圧弁15のパイロット1次圧として供給される。

固定容量型パイロットポンプ16は、動力伝達用カップリング21によりメインポンプ13に結合され、このメインポンプ13とともにエンジン(図示せず)により駆動されている。この固定容量型パイロットポンプ16は、比較的高価なものであるが、従来はパイロット油圧源として必要なものであった。

また、これらのポンプ13,16に動力を供給するエンジン(図示せず)が回転している間、オペレータが操作ジョイスティック22に触らず、これを中立状態にしておくと、コントローラ23より電磁比例減圧弁15の電磁アクチュエータソレノイドコイル)15aに電流が供給されず、電磁比例減圧弁15より制御2次圧が発生しないから、制御弁12の各スプール12aは中立状態のままであり、パイロット系油圧回路中のどこにおいてもパイロット流量を必要としないにもかかわらず、常時、固定容量型パイロットポンプ16から吐出された一定流量の油が、パイロットリリーフ弁17よりタンクライン24にリリーフされ、これにより、エンジン動力の一部が熱損失として廃却され続ける。

概要

パイロット系油圧回路を簡易なものに改良してコストダウンを図るとともに従来のパイロットリリーフ弁からの熱損失による効率悪化を改善する。

主油圧回路32のポンプ35から吐出した作動油を、パイロット系油圧回路34でも利用する。主油圧回路32は、ポンプ35から吐出した作動油を手動操作信号に応じたパイロット圧で操作するパイロット操作式制御弁33により方向制御および流量制御して油圧アクチュエータ31に供給する。パイロット系油圧回路34は、主油圧回路32のポンプ35から吐出した作動油の一部を、制御弁33の切換作動時にその切換作動に必要な量のみ、パイロット用減圧弁51を経てパイロット1次圧として取出し、電磁比例減圧弁54で手動操作信号に応じて制御した制御2次圧を制御弁33の各スプール37のパイロット作用部に供給する。

目的

本発明は、このような点に鑑みなされたもので、パイロット系流体圧回路を簡易なものに改良してコストダウンを図るとともに、パイロットリリーフ弁からの熱損失による効率の悪化を改善することを目的とするものである。

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
4件

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請求項1

ポンプから吐出された作動流体手動操作信号に応じたパイロット圧で操作されるパイロット操作式制御弁により少なくとも方向制御して流体圧アクチュエータに供給する主流体圧回路と、この主流体圧回路のポンプから吐出された作動流体の一部をパイロット操作式制御弁の切換作動時にその切換作動に必要な量のみパイロット操作式制御弁のパイロット作用部に供給するパイロット系流体圧回路とを具備したことを特徴とする流体圧回路装置。

請求項2

パイロット系流体圧回路は、ポンプから吐出された作動流体圧減圧制御するパイロット用減圧弁と、このパイロット用減圧弁により決定された一定のパイロット1次圧を手動操作信号に応じた電気信号で比例減圧制御してパイロット操作式制御弁のパイロット作用部に制御2次圧を作用させる電磁比例減圧弁とを具備したことを特徴とする請求項1記載の流体圧回路装置。

請求項3

複数の流体圧アクチュエータに対応して設けられたパイロット操作式制御弁の複数の可動弁体と、各可動弁体が流体圧アクチュエータ停止用の中立位置にあるときポンプから吐出された作動流体を各可動弁体を順次経てドレンさせるバイパス通路と、バイパス通路の最も上流側に介在されたバイパスシーケンス弁と、バイパスシーケンス弁を手動操作信号がないときは無負荷連通状態に制御するとともに手動操作信号があるときは圧力設定状態に制御するコントローラとを具備したことを特徴とする請求項1または2記載の流体圧回路装置。

請求項4

ポンプから吐出された作動流体を各可動弁体にパラレルに供給するパラレル通路と、パラレル通路の最も上流側に介在されたパラレル通路シーケンス弁と、ポンプ吐出圧高低を一定の圧を基準に検出する圧力スイッチと、バイパスシーケンス弁およびパラレル通路シーケンス弁を手動操作信号がないときは無負荷連通状態に制御するとともに手動操作信号がありかつポンプ吐出圧が一定の圧より低下したときは圧力設定状態に制御するコントローラとを具備したことを特徴とする請求項3記載の流体圧回路装置。

請求項5

バイパスシーケンス弁およびパラレル通路シーケンス弁は一体に設けられたことを特徴とする請求項4記載の流体圧回路装置。

技術分野

0001

本発明は、パイロット操作式制御弁を有する流体圧回路装置に関する。

背景技術

0002

従来の油圧ショベルのような建設機械などで一般的に搭載されている油圧回路図6に示す。

0003

この図6中、油圧アクチュエータ11の動きコントロールするパイロット操作式制御弁12の複数のスプール12aには、高圧大流量吐出するメインポンプ13の吐出ライン14が接続されている。複数のスプール12aは、複数の油圧アクチュエータ11に対応して設置され、各スプール12aをパイロット制御するための電磁比例減圧弁15が、各スプール12aの設置数量に応じて取付けられ、これらの電磁比例減圧弁15にて制御された2次圧が、制御弁12の各スプール12aの一端部または他端部に作用して、各スプール12aの作動方向および作動ストローク量をコントロールし、油圧アクチュエータ11ヘの作動油供給方向、圧力および流量を制御している。

0004

これらの電磁比例減圧弁15に対して、固定容量型パイロットポンプ16より吐出されパイロットリリーフ弁17で圧力設定された圧油が、パイロットロードホールドチェック弁18を経由し、アキュムレータ19で圧力安定化されて、電磁比例減圧弁15のパイロット1次圧として供給される。

0005

固定容量型パイロットポンプ16は、動力伝達用カップリング21によりメインポンプ13に結合され、このメインポンプ13とともにエンジン(図示せず)により駆動されている。この固定容量型パイロットポンプ16は、比較的高価なものであるが、従来はパイロット油圧源として必要なものであった。

0006

また、これらのポンプ13,16に動力を供給するエンジン(図示せず)が回転している間、オペレータが操作ジョイスティック22に触らず、これを中立状態にしておくと、コントローラ23より電磁比例減圧弁15の電磁アクチュエータソレノイドコイル)15aに電流が供給されず、電磁比例減圧弁15より制御2次圧が発生しないから、制御弁12の各スプール12aは中立状態のままであり、パイロット系油圧回路中のどこにおいてもパイロット流量を必要としないにもかかわらず、常時、固定容量型パイロットポンプ16から吐出された一定流量の油が、パイロットリリーフ弁17よりタンクライン24にリリーフされ、これにより、エンジン動力の一部が熱損失として廃却され続ける。

発明が解決しようとする課題

0007

このように、従来のパイロット系油圧回路は、圧力源として、主油圧回路用の高圧メインポンプ13とは別に、一定低圧の固定容量型パイロットポンプ16を設置しているが、この固定容量型パイロットポンプ16とメインポンプ13との間に動力伝達用カップリング21も設置しなければならず、また、固定容量型パイロットポンプ16は比較的コストも高く、かつ、エンジンの回転中は、常時パイロットリリーフ弁17より一定の動力が熱損失として廃却され続けているため、エネルギ消費効率が悪いという問題がある。

0008

本発明は、このような点に鑑みなされたもので、パイロット系流体圧回路を簡易なものに改良してコストダウンを図るとともに、パイロットリリーフ弁からの熱損失による効率の悪化を改善することを目的とするものである。

課題を解決するための手段

0009

請求項1に記載された発明は、ポンプから吐出された作動流体手動操作信号に応じたパイロット圧で操作されるパイロット操作式制御弁により少なくとも方向制御して流体圧アクチュエータに供給する主流体圧回路と、この主流体圧回路のポンプから吐出された作動流体の一部をパイロット操作式制御弁の切換作動時にその切換作動に必要な量のみパイロット操作式制御弁のパイロット作用部に供給するパイロット系流体圧回路とを具備した流体圧回路装置であり、主流体圧回路の作動流体の一部をパイロット系流体圧回路にパイロット流体として供給するから、従来の比較的高価な固定容量型パイロットポンプおよび動力伝達用カップリングを廃止でき、比較的簡易で安価な回路を構成でき、また、作動流体の一部をパイロット操作式制御弁の切換作動時にその切換作動に必要な量のみパイロット作用部に供給するから、従来のパイロットリリーフ弁のように常時一定の動力が熱損失として廃却され続けることによる効率の悪化を改善できる。

0010

請求項2に記載された発明は、請求項1記載のパイロット系流体圧回路が、ポンプから吐出された作動流体圧減圧制御するパイロット用減圧弁と、このパイロット用減圧弁により決定された一定のパイロット1次圧を手動操作信号に応じた電気信号で比例減圧制御してパイロット操作式制御弁のパイロット作用部に制御2次圧を作用させる電磁比例減圧弁とを具備した流体圧回路装置であり、パイロット用減圧弁によりポンプ吐出圧を電磁比例減圧弁に入力されるパイロット1次圧まで減圧した上で、電磁比例減圧弁から手動操作信号に応じた正確な制御2次圧を出力できる。

0011

請求項3に記載された発明は、請求項1または2記載の流体圧回路装置において、複数の流体圧アクチュエータに対応して設けられたパイロット操作式制御弁の複数の可動弁体と、各可動弁体が流体圧アクチュエータ停止用の中立位置にあるときポンプから吐出された作動流体を各可動弁体を順次経てドレンさせるバイパス通路と、バイパス通路の最も上流側に介在されたバイパスシーケンス弁と、バイパスシーケンス弁を手動操作信号がないときは無負荷連通状態に制御するとともに手動操作信号があるときは圧力設定状態に制御するコントローラとを具備したものであり、手動操作信号がないときはコントローラによりバイパスシーケンス弁を無負荷連通状態に制御することで、従来のパイロットリリーフ弁のように常時一定の動力が熱損失として廃却され続けることによる効率の悪化を改善でき、また、手動操作信号があるときはコントローラによりバイパスシーケンス弁をパイロット1次圧以上の圧力設定状態に制御することで、従来のパイロットリリーフ弁のように所定のパイロット吐出圧を確保できる。

0012

請求項4に記載された発明は、請求項3記載の流体圧回路装置において、ポンプから吐出された作動流体を各可動弁体にパラレルに供給するパラレル通路と、パラレル通路の最も上流側に介在されたパラレル通路シーケンス弁と、ポンプ吐出圧の高低を一定の圧を基準に検出する圧力スイッチと、バイパスシーケンス弁およびパラレル通路シーケンス弁を手動操作信号がないときは無負荷連通状態に制御するとともに手動操作信号がありかつポンプ吐出圧が一定の圧より低下したときは圧力設定状態に制御するコントローラとを具備したものであり、アクチュエータ負荷圧の低下がパラレル通路を通じてポンプ吐出圧に影響することで、ポンプ吐出圧がパイロット圧供給源として適さなくなるまで圧力低下する恐れがあっても、圧力スイッチで検出したコントローラがパラレル通路シーケンス弁を圧力設定状態に制御することにより、その恐れを未然に防止できる。

0013

請求項5に記載された発明は、請求項4記載の流体圧回路装置において、バイパスシーケンス弁およびパラレル通路シーケンス弁が一体に設けられたものであり、バイパスシーケンス弁およびパラレル通路シーケンス弁の部品点数を減らしてコストを低減できる。

発明を実施するための最良の形態

0014

次に、本発明の一実施の形態を図1および図2を参照しながら説明する。

0015

図1に示される流体圧回路としての油圧回路は、流体圧アクチュエータとしての油圧アクチュエータ31を作動するための作動流体としての作動油および戻り油を制御するための主流体圧回路としての主油圧回路32と、この主油圧回路32に含まれたパイロット操作式制御弁(以下、このパイロット操作式制御弁を単に「制御弁」という)33をパイロット制御するためのパイロット系流体圧回路としてのパイロット系油圧回路34とを具備している。

0016

主油圧回路32は、従来のメインポンプに相当するポンプ35からポンプ吐出ライン36に吐出された作動油を、制御弁33により方向制御および流量制御して油圧アクチュエータ31に供給するもので、その制御弁33には、手動操作信号に応じたパイロット圧で操作される複数の可動弁体としてのスプール37が、複数の油圧アクチュエータ31に対応して設けられている。

0017

ポンプ吐出ライン36から制御弁33の各スプール37への供給ポートにわたって、ポンプ35から吐出された作動油を各スプール37に対しパラレルに供給するためのパラレル通路41が設けられている。これらのパラレル通路41には、アクチュエータ負荷圧を保持するためのアクチュエータロードホールドチェック弁42がそれぞれ設けられている。

0018

また、ポンプ吐出ライン36からバイパス通路43が引出され、制御弁33の各スプール37がアクチュエータ停止用の中立位置にあるとき、ポンプ35から吐出された作動油は、そのバイパス通路43、各スプール内バイパス通路43aおよびタンクライン44を順次経てタンク45にドレンされる。

0019

このバイパス通路43の最も上流側には、電磁シーケンス弁であるバイパスシーケンス弁46が介在されている。このバイパスシーケンス弁46は、電気信号により励磁される電磁アクチュエータ(ソレノイドコイル)47と、この電磁アクチュエータ47の励磁力により内部パイロット圧に抗して作動する可動弁体48とを備え、電磁アクチュエータ47に対する通電オフのときはアンロード弁と同様に無負荷連通機能を有するとともに、電磁アクチュエータ47に対する通電がオンのときは従来のパイロットリリーフ弁17(図6)と同様にパイロット1次圧以上の圧力設定機能を有する。

0020

一方、パイロット系油圧回路34は、主油圧回路32のポンプ35から吐出された作動油の一部を制御弁33の切換作動時にその切換作動に必要な量のみ各スプール37の一端面または他端面のパイロット作用部に供給するもので、従来設置されていたパイロットポンプ、動力伝達用カップリングおよびパイロットリリーフ弁は廃止されている。

0021

このパイロット系油圧回路34は、従来のパイロットリリーフ弁の代わりに、ポンプ吐出ライン36に、ポンプ35から吐出された作動油圧を減圧制御して一定のパイロット1次圧を決定するパイロット用減圧弁51が接続されている。

0022

このパイロット用減圧弁51には、パイロット負荷圧保持用のパイロットロードホールドチェック弁52と、パイロット圧平滑用のアキュムレータ53と、各スプール37の一端面および他端面のパイロット作用部に対応して設けられた複数の電磁比例減圧弁54とが、管路により順次接続されている。

0023

電磁比例減圧弁54は、手動操作信号に応じた電気信号により励磁される電磁アクチュエータ55と、この電磁アクチュエータ55の励磁力により比例動作する可動弁体56とを有し、パイロット用減圧弁51により決定された一定のパイロット1次圧を通路57により電磁比例減圧弁54の入口ポートに導き、手動操作信号に応じた電気信号で比例減圧制御された制御2次圧を電磁比例減圧弁54の出口ポートから出力し、パイロット通路58により、制御弁33の各スプール37の一端面および他端面に設けられたパイロット作用部にこの制御2次圧を導くものである。

0024

バイパスシーケンス弁46の電磁アクチュエータ47には電線61により、また、各電磁比例減圧弁54の各電磁アクチュエータ55には電線62により、コントローラ63の各出力部がそれぞれ接続され、このコントローラ63の入力部には、オペレータにより操作されて手動操作信号を発信する操作ジョイスティック64が電気的に接続されている。

0025

コントローラ63がバイパスシーケンス弁46を制御する制御アルゴリズムは、操作ジョイスティック64からの手動操作信号がないときはバイパスシーケンス弁46を無負荷連通状態に制御するとともに、手動操作信号があるときはバイパスシーケンス弁46をパイロット1次圧力以上の圧力設定状態に制御するものである。

0026

図2は、前記バイパスシーケンス弁46を制御するコントローラ63での制御アルゴリズムを示し、各々の操作ジョイスティック64に対応してそれぞれ設けられた関数65と、これらの各関数65に接続された論理和回路(以下、「OR回路」という)66とにて構成されている。

0027

各関数65は、各操作ジョイスティック64の操作ストロークが中立位置から許された範囲内の中立不感帯にある場合は、負論理(0)を出力し、各操作ジョイスティック64のストロークが中立不感帯を超えて一方向または他方向に操作された場合は、正論理(1)を出力する。

0028

OR回路66は、各操作ジョイスティック64に対応する各関数65の全てから負論理(0)が入力されたときは、負論理(0)を出力し、また、各操作ジョイスティック64に対応する各関数65の少なくとも1つから正論理(1)が入力されたときは、正論理(1)を出力する。このOR回路66から出力される正論理信号は、バイパスシーケンス弁46を励磁作動するバイパスシーケンス弁作動シグナルである。

0029

次に、図1および図2に示された実施の形態の作用および効果を説明する。

0030

各操作ジョイスティック64が全て中立不感帯にあるときは、図2に示す如く、OR回路66に全て負論理のみ入力されるから、バイパスシーケンス弁作動シグナルは発生せず、したがって、バイパスシーケンス弁46はアンロード状態になるから、ポンプ35の吐出油は、このバイパスシーケンス弁46を無負荷状態で通過し、全てが中立状態を維持している各スプール37のスプール内バイパス通路43aを経てタンクライン44ヘアンロードされ、ポンプ吐出圧は低圧を維持して、無駄な動力損失がない。

0031

一方、何れかの操作ジョイスティック64を操作して、そのストロークが中立不感帯を超えると、図2のOR回路66に正論理が入力され、OR回路66からバイパスシーケンス弁作動シグナルが発生し、コントローラ63より出力された所定の電流がバイパスシーケンス弁46の電磁アクチュエータ47を励磁して、このバイパスシーケンス弁46の入口部に、従来のパイロットリリーフ弁17(図6)で設定されたリリーフ弁設定圧力値程度の圧力を発生させる。

0032

これにより、パイロット用減圧弁51より電磁比例減圧弁54側にパイロットリリーフ弁設定圧力値以上のパイロット1次圧が供給され、操作された操作ジョイスティック64に対応する電磁比例減圧弁54から、操作量に応じた制御2次圧が発生し、対応するスプール37が変位して、対応する油圧アクチュエータ31を操作できる。

0033

このとき、電磁比例減圧弁54を含めたパイロット系油圧回路34は、殆ど圧油を消費していないので、ポンプ35から吐出されたほぼ全量のポンプ吐出油が、効率良く油圧アクチュエータ31に供給される。

0034

このように、制御弁33の非切換作動時(中立位置)は、ポンプ35から吐出された作動油を、無負荷状態に制御されたバイパスシーケンス弁46を経てタンク45に戻すとともに、制御弁33の切換作動時には、バイパスシーケンス弁46を圧力設定状態に制御して、ポンプ35から吐出された作動油の一部を、その切換作動に必要な量のみ、パイロット用減圧弁51などを経て電磁比例減圧弁54より各スプール37のパイロット作用部に導くから、従来のパイロットリリーフ弁17のように常時一定の動力が熱損失として廃却され続けることによるエネルギ消費効率の悪化を改善できる。

0035

言い換えると、手動操作信号がないときはコントローラ63によりバイパスシーケンス弁46を無負荷連通状態に制御することで、従来のパイロットリリーフ弁17のように常時一定の動力が熱損失として廃却され続けることによるエネルギ消費効率の悪化を改善でき、また、手動操作信号があるときはコントローラ63によりバイパスシーケンス弁46をパイロット1次圧以上の圧力設定状態に制御するとともに、パイロット用減圧弁51により決定された圧まで減圧することで、従来のパイロットリリーフ弁17のように所定のパイロット1次圧を確保でき、このパイロット1次圧を電磁比例減圧弁54により手動操作信号に応じた制御2次圧に変換して、スプール37の変位ストロークを正確に制御できる。

0036

このように、主油圧回路32の作動油の一部をパイロット系油圧回路34にパイロット油として供給するから、従来の比較的高価な固定容量型パイロットポンプ16および動力伝達用カップリング21を廃止でき、安価な回路を構成できる。

0037

次に、図3は本発明の他の実施の形態を示す。なお、従来のパイロットポンプ16およびパイロットリリーフ弁17が廃止され、ポンプ吐出ライン36に、パイロット1次圧を決定するパイロット用減圧弁51などが接続された構造は、図1に示された実施の形態と同様であるから、それらの同様の部分には同一符号を付して、その説明を省略する。

0038

前記制御弁33の各スプール37の中立位置を経てタンク45へ連通可能のバイパス通路43に設置された電磁シーケンス弁であるバイパスシーケンス弁46と同様に、ポンプ35から吐出された作動油を各スプール37にパラレルに供給するパラレル通路41の最も上流側にも、電磁シーケンス弁であるパラレル通路シーケンス弁71が介在されている。

0039

このパラレル通路シーケンス弁71は、電気信号により励磁される電磁アクチュエータ72と、この電磁アクチュエータ72の励磁力により内部パイロット圧に抗して作動する可動弁体73とを備え、電磁アクチュエータ72に対する通電がオフのときはアンロード弁と同様に無負荷連通状態となり、電磁アクチュエータ72に対する通電がオンのときは従来のパイロットリリーフ弁17と同様に圧力設定状態となる。

0040

また、ポンプ吐出ライン36には、ポンプ吐出圧を検出して所定の低吐出圧値より低圧時のみ閉じ状態(オン状態)となる圧力スイッチ74が設置されている。この圧力スイッチ74は、ポンプ吐出圧の高低を、スプリング75により設定された一定の圧を基準に検出するものである。

0041

さらに、バイパスシーケンス弁46およびパラレル通路シーケンス弁71の各電磁アクチュエータ47,72は、電線61により、これらを同時に励磁制御するコントローラ76の出力部に接続され、また、圧力スイッチ74は、電線77により、コントローラ76の入力部に接続されている。

0042

図4は、図3のコントローラ76での制御アルゴリズムを示し、各々の操作ジョイスティック64に対応してそれぞれ設けられた手動操作信号用の関数81と、圧力スイッチ74に対応して設けられたポンプ吐出圧用の関数82と、手動操作信号用の各関数81の出力部に接続されたOR回路83と、このOR回路83およびポンプ吐出圧用の関数82の各出力部に接続された論理積回路(以下、「AND回路」という)84とにより構成されている。

0043

手動操作信号用の各関数81は、各操作ジョイスティック64のストロークが中立位置から許された範囲内の中立不感帯にある場合は、負論理(0)を出力し、各操作ジョイスティック64のストロークが中立不感帯を超えて一方向または他方向に操作された場合は、正論理(1)を出力する。

0044

ポンプ吐出圧用の関数82は、圧力スイッチ74により検出されたポンプ吐出圧が所定のパイロット1次圧設定値より低圧の場合は、正論理(1)を出力し、また、所定のパイロット1次圧設定値より高圧の場合は、負論理(0)を出力する。

0045

OR回路83は、各操作ジョイスティック64に対応する各関数81の全てから負論理(0)が入力されたときは、負論理(0)を出力し、また、各操作ジョイスティック64に対応する各関数81の少なくとも1つから正論理(1)が入力されたときは、正論理(1)を出力する。

0046

AND回路84は、OR回路83から正論理(1)が入力され、かつポンプ吐出圧用の関数82から正論理(1)が入力されたときのみ、正論理(1)を出力する。このAND回路84から出力される正論理信号は、バイパスシーケンス弁46およびパラレル通路シーケンス弁71をそれぞれ励磁作動する作動シグナルである。

0047

要するに、コントローラ76は、手動操作信号が全くないとき、またはポンプ吐出圧が一定の圧より高いときは、バイパスシーケンス弁46およびパラレル通路シーケンス弁71を無負荷連通状態に制御するとともに、少なくとも1つの手動操作信号があり、かつポンプ吐出圧が所定のパイロット1次圧設定値より低下したときは、バイパスシーケンス弁46およびパラレル通路シーケンス弁71の各電磁アクチュエータ47,72を励磁して、これらのシーケンス弁を圧力設定状態に制御する。

0048

次に、図3および図4に示された実施の形態の作用および効果を説明する。

0049

何れかの操作ジョイスティック64を操作し、そのストロークが中立不感帯を超えると、図4中のOR回路83に正論理が入力され、このOR回路83より正論理が出力されるが、その信号だけでは、AND回路84から各シーケンス弁46,71を作動させるシグナルは発生しないが、ポンプ吐出圧が所定のパイロット1次圧設定値以下のときに圧力スイッチ74の接点が閉じ状態(オン状態)となり、圧力スイッチ74からのシグナルが正論理になる条件が重なることにより、AND回路84より正論理が出力され、すなわちバイパスシーケンス弁46とパラレル通路シーケンス弁71の両方に対する作動シグナルが発生し、コントローラ76より出力された所定の電流により、バイパスシーケンス弁46およびパラレル通路シーケンス弁71が励磁されて、これらのアンロード状態が解除され、それぞれの共通の入口部すなわちポンプ吐出ライン36に、従来のパイロットリリーフ弁のパイロット1次圧設定値程度の低圧が発生する圧力設定状態となる。

0050

これにより、パイロット用減圧弁51より電磁比例減圧弁54側の通路57に、従来のパイロットリリーフ弁設定圧力程度のパイロット1次圧が確実に供給され、オペレータにより操作された操作ジョイスティック64に対応する電磁比例減圧弁54から制御2次圧が発生し、対応するスプール37をパイロット操作して、対応する油圧アクチュエータ31を操作ジョイスティック64からの指令通り動作させることができる。

0051

パラレル通路41にパラレル通路シーケンス弁71を設置したのは、制御弁33の各スプール37をフルに切換えているときに、油圧アクチュエータ31が外部ネガティブ負荷あるいは重力によりボイディング気味となって、アクチュエータ負荷圧したがってポンプ吐出圧が所定のパイロット1次圧設定値以下となり、パイロット用減圧弁51の設定2次圧を下回った場合は、電磁比例減圧弁54へのパイロット1次圧が必要値より低下して、スプール37が充分切換わらなくなるおそれが生ずるので、これを防止するためであり、パラレル通路シーケンス弁71でパラレル通路41に一定の抵抗圧を生じさせることにより、アクチュエータ負荷圧の低下がそのままパラレル通路41を通じてポンプ吐出圧に影響するおそれを阻止する。

0052

このように、アクチュエータ負荷圧の低下が制御弁33のスプール37およびパラレル通路41を通じてポンプ吐出圧に影響して、ポンプ吐出圧がパイロット圧供給源として適さなくなるまで低下するおそれを、圧力スイッチ74で検出して、コントローラ76でバイパスシーケンス弁46およびパラレル通路シーケンス弁71を圧力設定状態に制御することにより防止できる。

0053

一方、アクチュエータ31の負荷圧(ポンプ吐出圧)が充分高く、圧力スイッチ74の接点が開き状態オフ状態)となると、AND回路84から各シーケンス弁46,71を作動させるシグナルは発生しないが、パイロット用減圧弁51から所定のパイロット1次圧が電磁比例減圧弁54に確実に供給されるため、各スプール37の操作が不自由になることはない。

0054

いずれにしても、電磁比例減圧弁54を含めたパイロット系油圧回路34では殆ど圧油を消費していないので、ほぼ全量のポンプ吐出油が油圧アクチュエータ31に供給され、効率が良い。

0055

次に、図5は、本発明のさらに別の実施の形態を示す。なお、図1または図3に示された実施の形態と同様の部分には同一符号を付して説明を省略する。

0056

図3の実施の形態ではバイパスシーケンス弁46とパラレル通路シーケンス弁71とを分離設置したが、この図5に示された実施の形態は、バイパスシーケンス弁46aとパラレル通路シーケンス弁71aとが一体化された一体型シーケンス弁85を用いている。

0057

この一体型シーケンス弁85の電磁アクチュエータ86を励磁するコントローラ76での制御アルゴリズムは、図4に示されたものと同一であるから、その説明および作用説明は省略する。なお、この図5に示された実施の形態は、AND回路84から出力された1つの作動シグナルにより2つのシーケンス弁46a,71aを一体的に切換える。

0058

この一体型シーケンス弁85は、電磁アクチュエータ86の数を2個から1個に減らしたり、弁本体を共通化したりして、部品点数を削減することで、コストを低減できるよう配慮したものである。

0059

以上のように、従来のパイロット系油圧回路では、圧力源として比較的高価な固定容量型パイロットポンプ16と、このパイロットポンプ16ヘの動力伝達用の機械的カップリング21とを必要としていたが、これらを廃止して、コスト低減を達成できるとともに、ポンプ動力供給用のエンジンが回転している間は、常時パイロットリリーフ弁17より一定の動力が熱損失として廃却され続けてエネルギ消費効率が悪かったが、これらの点を改善できる。

0060

さらに、上記の点とともに、ポンプ35の吐出油のごく一部を必要時に必要量のみ供給できるパイロット系油圧回路34の構成と、それを制御するコントロールアルゴリズムを提供して、改善されたシステム構築できる。

発明の効果

0061

請求項1記載の発明によれば、主流体圧回路の作動流体の一部をパイロット系流体圧回路にパイロット流体として供給するから、従来のパイロット系圧力源としての比較的高価な固定容量型パイロットポンプおよび動力伝達用カップリングを廃止して、比較的簡易で安価な回路を構成でき、コスト低減を達成できるとともに、作動流体の一部をパイロット操作式制御弁の切換作動時にその切換作動に必要な量のみパイロット作用部に供給するから、従来のパイロットリリーフ弁のように常時一定の動力が熱損失として廃却され続けることによる効率の悪化を改善できる。

0062

請求項2記載の発明によれば、パイロット用減圧弁によりポンプ吐出圧を電磁比例減圧弁に入力される一定のパイロット1次圧まで減圧した上で、電磁比例減圧弁から手動操作信号に応じた正確な制御2次圧を出力できる。

0063

請求項3記載の発明によれば、手動操作信号がないときはコントローラによりバイパスシーケンス弁を無負荷連通状態に制御することで、従来のパイロットリリーフ弁のように常時一定の動力が熱損失として廃却され続けることによる効率の悪化を改善でき、また、手動操作信号があるときはコントローラによりバイパスシーケンス弁を圧力設定状態に制御することで、従来のパイロットリリーフ弁のように所定のパイロット吐出圧を確保できる。

0064

請求項4記載の発明によれば、アクチュエータ負荷圧の低下がパラレル通路を通じてポンプ吐出圧に影響することで、ポンプ吐出圧がパイロット圧供給源として適さなくなるまで圧力低下する恐れがあっても、圧力スイッチで検出したコントローラがパラレル通路シーケンス弁を圧力設定状態に制御することにより、その恐れを未然に防止できる。

0065

請求項5記載の発明によれば、バイパスシーケンス弁およびパラレル通路シーケンス弁を一体に設けることにより、これらの部品点数を減らしてコストを低減できる。

図面の簡単な説明

0066

図1本発明に係る流体圧回路装置の一実施の形態を示す回路図である。
図2同上流体圧回路装置のコントローラでの制御アルゴリズムを示す論理回路図である。
図3本発明に係る流体圧回路装置の他の実施の形態を示す回路図である。
図4図3に示された流体圧回路装置のコントローラでの制御アルゴリズムを示す論理回路図である。
図5本発明に係る流体圧回路装置のさらに別の実施の形態を示す回路図である。
図6従来の流体圧回路装置の一例を示す回路図である。

--

0067

31流体圧アクチュエータとしての油圧アクチュエータ
32 主流体圧回路としての主油圧回路
33パイロット操作式制御弁
34パイロット系流体圧回路としてのパイロット系油圧回路
35ポンプ
37可動弁体としてのスプール
41パラレル通路
43バイパス通路
46バイパスシーケンス弁
51 パイロット用減圧弁
54電磁比例減圧弁
63コントローラ
71 パラレル通路シーケンス弁
74 圧力スイッチ
76 コントローラ

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