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技術 コモンレール式燃料噴射装置

出願人 いすゞ自動車株式会社
発明者 平井誠
出願日 2000年3月15日 (20年3ヶ月経過) 出願番号 2000-073053
公開日 2001年9月26日 (18年9ヶ月経過) 公開番号 2001-263195
状態 未査定
技術分野 燃料噴射装置 内燃機関に供給する空気・燃料の電気的制御
主要キーワード 中空スペーサ 回転カム軸 各取付け板 ワンタッチカップラ 良い配置 ドレン溝 振動変形 耐熱ラバー
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (8)

課題

この発明は、インジェクタによる燃料噴射に起因した圧力変動によってコモンレール振動が発生しても、振動を吸収することによりシリンダヘッド等への振動の伝達を軽減するコモンレール式燃料噴射装置を提供する。

解決手段

作動流体貯留するコモンレール56は、シリンダヘッド101(カムキャリヤ102)上に配設されている取付け座104と、耐熱性ゴム又は樹脂から形成される減衰材層106及び取付け板107を有する減衰部材105とから構成される第1振動低減構造103によって、シリンダヘッド101に取り付けられる。インジェクタ1とコモンレール56とは、第2振動低減構造を構成するフレキシブル管111によって接続される。インジェクタ1からの燃料噴射に起因した振動は、第1振動低減構造103及び第2振動低減構造によって吸収される。

概要

背景

従来、ディーゼルエンジンのような多気筒エンジンに適用される燃料噴射システムとして、コモンレール式燃料噴射システムが知られている。コモンレール式燃料噴射システムは、高圧ポンプによって高圧化された作動流体コモンレールに圧送してコモンレールに蓄圧状態貯留し、コモンレールからインジェクタに供給された作動流体の圧力作用を利用して、エンジン運転状態に応じて決定された最適な噴射圧力燃料噴射量及び燃料噴射時期等の燃料噴射条件で各インジェクタから燃焼室内に噴射するシステムである。各インジェクタには燃料噴孔への通過又は遮断する制御を行う制御弁が備えられている。燃料が各インジェクタにおいてエンジン運転状態に対して最適な噴射条件で噴射されるように、コモンレールの圧力と各インジェクタの制御弁の作動とが制御される。

コモンレール式燃料噴射システムの一例として、図4に示すものが知られている。図4は、圧送される作動流体としてエンジンオイルを用いる型式のコモンレール式燃料噴射システムの一例を示す概略図であり、エンジンオイルの圧力を利用して燃料を増圧してエンジンの各燃焼室内に燃料を噴射するインジェクタ1が気筒毎に設けられている。燃料タンク52内の燃料を送り出す燃料ポンプ53は、低圧(例えば5〜10MP程度)で圧送するフィードポンプであり、燃料ポンプ53の駆動によって圧送された燃料は燃料フィルタ54、及び供給路51を通じて各インジェクタ1に燃料が供給される。インジェクタ1は、その燃料供給口11と燃料排出口12とで供給路51に連通されている。インジェクタ1で消費されなかった燃料は、燃料回収通路55を通じて燃料タンク52に回収される。

各インジェクタ1はコモンレール(オイルレール、又は高圧オイルマニホルドとも称される)56にそれぞれ接続されており、コモンレール56に蓄圧状態に貯留されるエンジンオイルが各インジェクタ1に供給される。コモンレール56には、オイル溜まり57からのオイルオイルポンプ58の作動によってオイル供給路61を通じて供給される。オイル供給路61の途中にはオイルクーラ59やオイルフィルタ60が設けられている。オイル供給路61は、オイルギャラリ62に通じる潤滑系通路67と高圧オイルポンプ63とに供給される作動オイル系通路66に分岐している。高圧オイルポンプ63からコモンレール56へのオイルの供給は流量制御弁64によって制御される。余剰のオイルは、戻り管66aを通じてオイル溜まり57に戻される。流量制御弁64の制御とインジェクタ1の作動を制御するため、エンジンの電子制御モジュール(ECM)であるコントローラ50が設けられている。コントローラ50には、エンジン回転数Neを検出するエンジン回転数センサ68、アクセルペダル踏込み量のような負荷を表すアクセル開度センサ69、クランク角度を検出するクランク角センサ70等の検出手段としての各種センサからの検出信号、及びコモンレール56に設けられた圧力センサ71が検出したオイル圧力コモンレール圧力として入力される。その他、コントローラ50への入力信号には、冷却水温センサ、エンジン気筒判別センサ上死点検出センサ大気温度センサ、大気圧センサ吸気管内圧力センサ等のエンジンの運転状態を検出するための各種センサからの信号がある。

図5は、各インジェクタ1の詳細断面図である。図5に示すように、中空穴と噴孔13を形成した本体、及び本体の外側に燃料チャンバ20を形成するように隙間を形成して配置されたケース6から構成されている。インジェクタ1の本体は、中空穴46を備え且つ噴孔13を形成されたノズル本体2、増圧室7を形成する燃料供給本体(プランジャバレル)5、ノズル本体2と燃料供給本体5との間に位置するスペーサ本体81と中空孔29を備えた中空スペーサ本体21、高圧作動オイルが供給される圧力室8を備えているインジェクタ本体4、及びリーク通路であるドレン溝39とドレン通路38を備え且つソレノイド弁16を配置したソレノイド本体3から構成されている。ケース6は、燃料チャンバ20を形成するため、ノズル本体2、スペーサ本体81、中空スペーサ本体21及び燃料供給本体5を取り囲んでいる。ケース6は、本体との間に形成された燃料チャンバ20を形成するため、ケース6の一端がノズル本体2の段部の当接面14に係止してシールされ、他端がインジェクタ本体4に螺入された嵌合面80でシールされている。供給路51はケース6に形成された燃料供給口11と燃料排出口12に開口し、燃料は供給路51から燃料チャンバ20に常時供給されている。

インジェクタ1は、燃料チャンバ20から供給された燃料を増圧するための燃料供給本体5内に形成された増圧室7、増圧室7から噴孔13へと燃料を供給するため、スペーサ本体81、中空スペーサ本体21及びノズル本体2に形成された燃料通路22、ノズル本体2の中空穴46内で摺動可能に保持されて燃料圧によって噴孔13を開放する針弁23、増圧室7の燃料を増圧する増圧ピストン9、増圧ピストン9の端部に高圧を付与する高圧作動オイルが供給される圧力室8、及び圧力室8に高圧作動オイルの供給を制御する制御弁(ソレノイド弁)16を有している。

リターンスプリング18は、中空スペーサ本体21に形成された中空孔29内に配置され、噴孔13を閉鎖する方向に針弁23にばね力付勢する。リターンスプリング18の一端は針弁23の上端に当接し、他端はスペーサ本体81に当接している。増圧ピストン9を圧力室8側へ付勢するリターンスプリング17は、インジェクタ本体4に形成された中空穴26に増圧ピストン9の大径部25の端面と燃料供給本体5との端面との間に形成される中空部スプリング室30に配置されている。インジェクタ本体4に形成された中空穴85には、作動オイルをカットする側にソレノイド弁16を付勢するリターンスプリング19が配置されている。スプリング室30は、燃料供給本体5に形成された排出路83及び排出路83に配置された逆止弁84を通じて燃料チャンバ20に連通している。スプリング室30には、通常、漏洩燃料入り込んでおり、燃料チャンバ20内の燃料圧と同等の状態であるが、増圧ピストン9の往復動によって流入燃料がスプリング室30から排除されて空所が形成されている。

増圧ピストン9は、増圧室7の一部を下端面で形成するプランジャである小径部24、圧力室8の一部を上端面で形成すると共にインジェクタ本体4の中空穴26内を往復動する大径部25、及び大径部25の外周部の全周辺から垂下して中空穴26の内面を摺動する摺動面を形成しており増圧ピストン9の上下動を安定させる機能を有するガイドリング部41から構成されている。増圧ピストン9の小径部24は燃料供給本体5に形成された中空孔42を往復動し、大径部25はインジェクタ本体4に形成された中空穴26を往復動する。また、インジェクタ本体4に形成された中空穴26には、シール部材44が配置され、増圧ピストン9と中空穴26との隙間をシール部材44でシールし、それによって、圧力室8内の高圧作動オイルがスプリング室30へ漏洩しないように、スプリング室30と圧力室8とが遮断されている。

燃料供給本体5に形成された中空孔42の端部には、増圧室7が形成されている。増圧室7への燃料の供給は、燃料チャンバ20から中空スペーサ本体21に形成した燃料通路37とスペーサ本体81に形成した燃料通路35を通じて行われる。燃料通路35には、増圧室7の高圧燃料が燃料チャンバ20に逆流するのを防止するため、逆止弁36が組み込まれている。また、増圧室7内の増圧された燃料は、スペーサ本体81、中空スペーサ本体21及びノズル本体2に形成された燃料通路22、及びノズル本体2と針弁23との間に形成されている燃料通路を通じて噴孔13へと供給される。ノズル本体2の中空穴46内で摺動可能に保持されている針弁23は、そのテーパ面45に作用する燃料圧力に基づいてリフトし、噴孔13を開放する。

増圧ピストン9は、圧力室8に面する大径部25の頂面65の外周部が切り欠かれた平らな面73に形成されている。圧力室8を形成するインジェクタ本体4の壁面は、増圧ピストン9の頂面65に対して平行な平らな面72に形成されている。従って、圧力室8において、増圧ピストン9の平らな面73とインジェクタ本体4の平らな面72との間には、狭い環状隙間74が形成されている。また、増圧ピストン9は、その頂面65の中央の突出部がリターンスプリング17のばね力によってインジェクタ本体4の平らな面72に当接している。

インジェクタ1において、スプリング室30は、増圧ピストン9の大径部25及びガイドリング部41が摺動するインジェクタ本体4に形成された中空穴26に形成されている。スプリング室30には、燃料チャンバ20から、小径部24のプランジャ回り即ち燃料供給本体5の中空孔42と小径部24の外周面との間の摺動面の隙間28、及びインジェクタ本体4と燃料供給本体5との当接面の隙間48を通じて、燃料がリークして侵入する。通常、スプリング室30には増圧ピストン9のストローク分の空所が形成されて燃料が入り込んでいる。そこで、スプリング室30における空所が増圧ピストン9のストローク分以下となる程度まで燃料が侵入すると、増圧ピストン9の往復動に伴ってスプリング室30に存在する燃料が燃料供給本体5に形成された排出路83を通じて燃料チャンバ20へ排出される。排出路83には逆止弁84が配設されているので、燃料が燃料チャンバ20からスプリング室30へ逆流するのが阻止される。

インジェクタ1は、噴孔13の針弁23による開閉作動が例えば電磁ソレノイドのようなアクチュエータ10の制御によって行われるものであり、コントローラ50からの指令でアクチュエータ10が付勢されると、アーマチャ32が吸着され、アーマチャ32に固定されている制御弁16がリターンスプリング19のばね力に抗してリフトする。制御弁16がリフトすると、制御弁16のテーパ面86とインジェクタ本体4のバルブシート87との間に形成される通路33が開口し、高圧オイルがコモンレール56からインジェクタ本体4に形成された供給路31と通路34を通じて圧力室8に供給される。圧力室8に高圧オイルが供給されると、増圧ピストン9の大径部25の頂面65とインジェクタ本体4の壁面(平らな面)72との間に形成された環状隙間74に高圧オイルが供給され、増圧ピストン9に作動圧が付勢される。供給路51の燃料は、ケース6に形成された供給口11から燃料チャンバ20に供給され、次いで、燃料チャンバ20から中空スペーサ本体21に形成した燃料通路37、スペーサ本体81に形成された燃料通路35を通じて増圧室7に供給されている。

増圧ピストン9が圧力室8内の高圧オイルの圧力で下降すると、燃料通路35が逆止弁36によって閉鎖され、増圧室7内の燃料が増圧される。増圧室7の燃料が増圧されると、燃料は、その昇圧された圧力によってリターンスプリング18のばね力に抗して針弁23をリフトさせ、噴孔13から噴射される。また、アクチュエータ10による制御弁16への付勢力解放すると、リターンスプリング19のばね力で制御弁16が下降し、制御弁16に設けたドレン溝39が開放し、圧力室8の高圧オイルはドレン溝39とドレン通路38を通じて排出される。圧力室8の高圧オイルが排出されると、増圧ピストン9がリターンスプリング17のばね力で元に復帰し、増圧室7は燃料チャンバ20と同等の圧力になり、針弁23にかかる燃料圧が低下する。リターンスプリング18のばね力によって、針弁23のテーパ面45がノズル本体2のバルブシートに着座して噴孔13が閉鎖し、燃料の噴射が停止される。

コントローラ50は、燃料が各インジェクタ1においてエンジンの運転状態に対して最適な噴射条件で噴射されるように、オイルポンプ63の流量制御弁64と各インジェクタ1のアクチュエータ10とを制御する。コントローラ50は、上記各センサからの検出信号と予め求められている噴射特性マップとに基づいて設定された目標噴射条件に従ってコマドパルス信号を出力し、コマンドパルス信号に対応してアクチュエータ10を駆動する駆動信号を供給する。目標噴射条件は、例えば、エンジン出力がエンジンの運転状態、即ち、エンジン回転数Ne及びアクセル開度Acに即した最適出力になるような、目標オイル圧力、目標燃料噴射時期噴射開始時期噴射期間)及び目標噴射量である。燃料噴射量は、噴射圧力(増圧室7での増圧された燃料圧力)と燃料噴射期間、即ち、増圧するための圧力室8内のコモンレール56におけるオイル圧力と、針弁23のリフト(リフト量、リフト期間)で定まる。従って、燃料噴射時期及び燃料噴射量は、結局、高圧オイルポンプ63から圧送されるコモンレール56へのオイル圧力と、コントローラ50が制御弁16を制御するために出力するコマンドパルス信号のパルス時期及びパルス幅によって決定される。コントローラ50は、各気筒に対応して配置されているインジェクタ1毎に燃料噴射制御を行う。

インジェクタ1からの燃料噴射圧力はコモンレール56におけるオイル圧力と関連しているので、オイル圧力を制御することで燃料噴射圧力が制御される。一方、インジェクタ1からの燃料噴射のためにコモンレール56内のオイルが消費されると、オイル圧力が低下する。従って、コントローラ50は、オイルポンプ63のオイル圧送量を制御することにより、エンジンの運転状態が一定であればその状態に対応した一定圧力を保持するように、又はエンジンの運転状態が変更されれば、その変更に対応してエンジンの運転状態に最適となるようにオイル圧力Prを増圧又は減圧制御する。

コモンレール56と各インジェクタ1とをシリンダヘッド101上に配置させた従来のコモンレール式燃料噴射システムの一例が、図6及び図7に示されている。図6は従来のコモンレール式燃料噴射装置を示す斜視図であり、図7は図6に示すコモンレール式燃料噴射装置の一部を切断して示す斜視図である。コモンレール式燃料噴射装置120が適用されるエンジンは直列気筒エンジンであり、4つのインジェクタ1がシリンダヘッド101上に一列に並べて配置されている。シリンダヘッド101上には、エンジンの吸排気弁開閉駆動するためのカムが形成された回転カム軸(図示せず)を軸支するカムキャリヤ102が載置されている。高圧オイルポンプから圧送された高圧オイルは、コモンレール56に蓄圧状態に貯留される。コモンレール56は、内部に高圧オイルを貯留可能な空間を有する長い筒状部材で構成されており、カムキャリヤ102上において、複数の互いに隔置して配置された取付け座123を介してインジェクタ1の列と平行に取り付けられている。

コモンレール式燃料噴射システム120では、振動及びシステムの安定性を考慮して、コモンレール56とインジェクタ1とはシリンダヘッド101に強固に固定されている。即ち、コモンレール56は、カムキャリヤ102上に取付けボルト129によって立設されている複数対の取付け座123,123間に直接に挟まれた状態でカムキャリヤ102に取り付けられている。コモンレール56と各インジェクタ1とを接続し作動流体であるオイルをコモンレール56から各インジェクタ1に供給する流体供給路130(図7)も、剛体として形成され且つコモンレール56から一体的に伸び供給管131の端部132が各インジェクタ1に対して剛体的に連結されている。

コモンレール式蓄圧室とインジェクタとを結ぶ燃料通路を高圧や振動に耐えられる蓄圧式燃料噴射装置の一例として、特開平10−109963号公報に提案されている。この公報に開示されている蓄圧式燃料噴射装置によれば、各インジェクタは、ホロスクリュウによってコモンレールに固定されるクランプによって、コモンレールを介してシリンダヘッドに取り付けられている。コモンレールの蓄圧室は、ホロスクリュウの内部に形成されている通路及びクランプ内に形成される通路を通じてインジェクタに連通している。インジェクタをパイプなしにコモンレールに連通することにより、高圧燃料による内圧疲労と振動による接続部の疲労との発生を抑制することを図っている。

また、作動流体を貯留するマニホルド(コモンレール)とインジェクタとをシリンダヘッドの熱膨張に影響されずに取り付けることを図った燃料噴射装置として、本出願人による特開平10−68365号公報に開示されているものがある。マニホルドにリング部を嵌合させた供給管はインジェクタの本体に直接取り付けられており、嵌合位置においてマニホルドに形成されているオイル供給口は供給管に連通し、更にインジェクタの内部に連通している。

更に、高圧ラインに設けた燃料分配用コモンレールに対して、筒内噴射用のインジェクタを簡単に接続する燃料供給装置として特開平10−30511号公報に開示されているものがある。コモンレールと各インジェクタに接続された耐圧燃料配管とを、ワンタッチカップラ等から成る継手によって、耐圧ホースから成る中継管で接続することで、コモンレール式とインジェクタとの間の配管接続簡単化を図っている。

上記の形式のコモンレール式燃料噴射システムは、作動流体としてエンジンオイルを用い、増圧ピストンによってオイル圧力を増圧して燃料を加圧するオイル圧力制御型のコモンレール式燃料噴射システムであったが、この形式のシステムに代えて、作動流体として燃料それ自体を用い、制御弁によって圧力制御室の燃料圧力を制御することによって、針弁のリフトを制御する方式の燃料圧力作動型のコモンレール式燃料噴射システム(例えば、上記特開平7−109963号公報)も提案されている。

概要

この発明は、インジェクタによる燃料噴射に起因した圧力変動によってコモンレールに振動が発生しても、振動を吸収することによりシリンダヘッド等への振動の伝達を軽減するコモンレール式燃料噴射装置を提供する。

作動流体を貯留するコモンレール56は、シリンダヘッド101(カムキャリヤ102)上に配設されている取付け座104と、耐熱性ゴム又は樹脂から形成される減衰材層106及び取付け板107を有する減衰部材105とから構成される第1振動低減構造103によって、シリンダヘッド101に取り付けられる。インジェクタ1とコモンレール56とは、第2振動低減構造を構成するフレキシブル管111によって接続される。インジェクタ1からの燃料噴射に起因した振動は、第1振動低減構造103及び第2振動低減構造によって吸収される。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
2件

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請求項1

シリンダヘッドに取り付けられ且つ作動流体蓄圧状態貯留するコモンレール、及び前記シリンダヘッドに取り付けられ且つ前記コモンレールから流体供給路を通じて供給される作動流体の圧力作用に基づいて作動して燃料燃焼室内に噴射するインジェクタ具備し、前記コモンレールは第1振動低減構造を介して前記シリンダヘッドに取り付けられ、前記インジェクタは第2振動低減構造を介して前記コモンレールに取り付けられていることから成るコモンレール式燃料噴射装置

請求項2

前記第1振動低減構造は、シリンダヘッド上に配設された取付け座と、前記取付け座と前記コモンレールとの間に配置された減衰部材とから構成されることから成る請求項1に記載のコモンレール式燃料噴射装置。

請求項3

前記減衰部材は、前記コモンレールの外周に当接される耐熱性ゴム又は樹脂から成る減衰材層と、前記減衰材層の外側を覆って配置され且つ前記取付け座に取り付けられる取付け板とから構成されていることから成る請求項2に記載のコモンレール式燃料噴射装置。

請求項4

前記減衰部材の前記減衰材層及び前記取付け板は、前記コモンレールの前記シリンダヘッドに面する側と前記シリンダヘッドに背いた側とにそれぞれ分割され、分割された前記取付け板がそれぞれ前記取付け座に取り付けられていることから成る請求項3に記載のコモンレール式燃料噴射装置。

請求項5

前記第2振動低減構造は、両端部がそれぞれ前記コモンレールと前記インジェクタとに連結されて内部に前記流体供給路を形成するフレキシブル管によって構成されていることから成る請求項1〜4のいずれか1項に記載のコモンレール式燃料噴射装置。

請求項6

前記フレキシブル管は、耐熱性のナイロンチューブ外表面を金属メッシュ補強されて構成されていることから成る請求項5に記載のコモンレール式燃料噴射装置。

請求項7

前記作動流体はエンジンオイルであり、前記インジェクタは、前記コモンレールから供給されたエンジンオイルの圧力作用に基づいて増圧した燃料を前記燃焼室内に噴射することから成る請求項1〜6のいずれか1項に記載のコモンレール式燃料噴射装置。

請求項8

前記作動流体は燃料であり、前記インジェクタは、前記コモンレールから供給された燃料の圧力で前記燃焼室内に噴射することから成る請求項1〜6のいずれか1項に記載のコモンレール式燃料噴射装置。

請求項9

前記インジェクタは、コントローラからの制御信号に基づいて前記コモンレールから供給された作動流体の圧力を制御する制御弁と、前記制御弁によって制御された作動流体の圧力作用に基づいて昇降し且つ前記インジェクタの先端に形成された燃料を噴射するための噴孔開閉する針弁とを備えており、前記制御弁の制御によって前記針弁の昇降を制御することにより前記インジェクタからの燃料噴射時期及び燃料噴射量が制御可能であることから成る請求項7又は8に記載のコモンレール式燃料噴射装置。

技術分野

0001

この発明は、シリンダヘッドコモンレールインジェクタとを備えており、少なくともコモンレールをシリンダヘッドに対して振動減衰作用を以て取り付けるコモンレール式燃料噴射装置に関する。

背景技術

0002

従来、ディーゼルエンジンのような多気筒エンジンに適用される燃料噴射システムとして、コモンレール式燃料噴射システムが知られている。コモンレール式燃料噴射システムは、高圧ポンプによって高圧化された作動流体をコモンレールに圧送してコモンレールに蓄圧状態貯留し、コモンレールからインジェクタに供給された作動流体の圧力作用を利用して、エンジン運転状態に応じて決定された最適な噴射圧力燃料噴射量及び燃料噴射時期等の燃料噴射条件で各インジェクタから燃焼室内に噴射するシステムである。各インジェクタには燃料噴孔への通過又は遮断する制御を行う制御弁が備えられている。燃料が各インジェクタにおいてエンジン運転状態に対して最適な噴射条件で噴射されるように、コモンレールの圧力と各インジェクタの制御弁の作動とが制御される。

0003

コモンレール式燃料噴射システムの一例として、図4に示すものが知られている。図4は、圧送される作動流体としてエンジンオイルを用いる型式のコモンレール式燃料噴射システムの一例を示す概略図であり、エンジンオイルの圧力を利用して燃料を増圧してエンジンの各燃焼室内に燃料を噴射するインジェクタ1が気筒毎に設けられている。燃料タンク52内の燃料を送り出す燃料ポンプ53は、低圧(例えば5〜10MP程度)で圧送するフィードポンプであり、燃料ポンプ53の駆動によって圧送された燃料は燃料フィルタ54、及び供給路51を通じて各インジェクタ1に燃料が供給される。インジェクタ1は、その燃料供給口11と燃料排出口12とで供給路51に連通されている。インジェクタ1で消費されなかった燃料は、燃料回収通路55を通じて燃料タンク52に回収される。

0004

各インジェクタ1はコモンレール(オイルレール、又は高圧オイルマニホルドとも称される)56にそれぞれ接続されており、コモンレール56に蓄圧状態に貯留されるエンジンオイルが各インジェクタ1に供給される。コモンレール56には、オイル溜まり57からのオイルオイルポンプ58の作動によってオイル供給路61を通じて供給される。オイル供給路61の途中にはオイルクーラ59やオイルフィルタ60が設けられている。オイル供給路61は、オイルギャラリ62に通じる潤滑系通路67と高圧オイルポンプ63とに供給される作動オイル系通路66に分岐している。高圧オイルポンプ63からコモンレール56へのオイルの供給は流量制御弁64によって制御される。余剰のオイルは、戻り管66aを通じてオイル溜まり57に戻される。流量制御弁64の制御とインジェクタ1の作動を制御するため、エンジンの電子制御モジュール(ECM)であるコントローラ50が設けられている。コントローラ50には、エンジン回転数Neを検出するエンジン回転数センサ68、アクセルペダル踏込み量のような負荷を表すアクセル開度センサ69、クランク角度を検出するクランク角センサ70等の検出手段としての各種センサからの検出信号、及びコモンレール56に設けられた圧力センサ71が検出したオイル圧力コモンレール圧力として入力される。その他、コントローラ50への入力信号には、冷却水温センサ、エンジン気筒判別センサ上死点検出センサ大気温度センサ、大気圧センサ吸気管内圧力センサ等のエンジンの運転状態を検出するための各種センサからの信号がある。

0005

図5は、各インジェクタ1の詳細断面図である。図5に示すように、中空穴と噴孔13を形成した本体、及び本体の外側に燃料チャンバ20を形成するように隙間を形成して配置されたケース6から構成されている。インジェクタ1の本体は、中空穴46を備え且つ噴孔13を形成されたノズル本体2、増圧室7を形成する燃料供給本体(プランジャバレル)5、ノズル本体2と燃料供給本体5との間に位置するスペーサ本体81と中空孔29を備えた中空スペーサ本体21、高圧作動オイルが供給される圧力室8を備えているインジェクタ本体4、及びリーク通路であるドレン溝39とドレン通路38を備え且つソレノイド弁16を配置したソレノイド本体3から構成されている。ケース6は、燃料チャンバ20を形成するため、ノズル本体2、スペーサ本体81、中空スペーサ本体21及び燃料供給本体5を取り囲んでいる。ケース6は、本体との間に形成された燃料チャンバ20を形成するため、ケース6の一端がノズル本体2の段部の当接面14に係止してシールされ、他端がインジェクタ本体4に螺入された嵌合面80でシールされている。供給路51はケース6に形成された燃料供給口11と燃料排出口12に開口し、燃料は供給路51から燃料チャンバ20に常時供給されている。

0006

インジェクタ1は、燃料チャンバ20から供給された燃料を増圧するための燃料供給本体5内に形成された増圧室7、増圧室7から噴孔13へと燃料を供給するため、スペーサ本体81、中空スペーサ本体21及びノズル本体2に形成された燃料通路22、ノズル本体2の中空穴46内で摺動可能に保持されて燃料圧によって噴孔13を開放する針弁23、増圧室7の燃料を増圧する増圧ピストン9、増圧ピストン9の端部に高圧を付与する高圧作動オイルが供給される圧力室8、及び圧力室8に高圧作動オイルの供給を制御する制御弁(ソレノイド弁)16を有している。

0007

リターンスプリング18は、中空スペーサ本体21に形成された中空孔29内に配置され、噴孔13を閉鎖する方向に針弁23にばね力付勢する。リターンスプリング18の一端は針弁23の上端に当接し、他端はスペーサ本体81に当接している。増圧ピストン9を圧力室8側へ付勢するリターンスプリング17は、インジェクタ本体4に形成された中空穴26に増圧ピストン9の大径部25の端面と燃料供給本体5との端面との間に形成される中空部スプリング室30に配置されている。インジェクタ本体4に形成された中空穴85には、作動オイルをカットする側にソレノイド弁16を付勢するリターンスプリング19が配置されている。スプリング室30は、燃料供給本体5に形成された排出路83及び排出路83に配置された逆止弁84を通じて燃料チャンバ20に連通している。スプリング室30には、通常、漏洩燃料入り込んでおり、燃料チャンバ20内の燃料圧と同等の状態であるが、増圧ピストン9の往復動によって流入燃料がスプリング室30から排除されて空所が形成されている。

0008

増圧ピストン9は、増圧室7の一部を下端面で形成するプランジャである小径部24、圧力室8の一部を上端面で形成すると共にインジェクタ本体4の中空穴26内を往復動する大径部25、及び大径部25の外周部の全周辺から垂下して中空穴26の内面を摺動する摺動面を形成しており増圧ピストン9の上下動を安定させる機能を有するガイドリング部41から構成されている。増圧ピストン9の小径部24は燃料供給本体5に形成された中空孔42を往復動し、大径部25はインジェクタ本体4に形成された中空穴26を往復動する。また、インジェクタ本体4に形成された中空穴26には、シール部材44が配置され、増圧ピストン9と中空穴26との隙間をシール部材44でシールし、それによって、圧力室8内の高圧作動オイルがスプリング室30へ漏洩しないように、スプリング室30と圧力室8とが遮断されている。

0009

燃料供給本体5に形成された中空孔42の端部には、増圧室7が形成されている。増圧室7への燃料の供給は、燃料チャンバ20から中空スペーサ本体21に形成した燃料通路37とスペーサ本体81に形成した燃料通路35を通じて行われる。燃料通路35には、増圧室7の高圧燃料が燃料チャンバ20に逆流するのを防止するため、逆止弁36が組み込まれている。また、増圧室7内の増圧された燃料は、スペーサ本体81、中空スペーサ本体21及びノズル本体2に形成された燃料通路22、及びノズル本体2と針弁23との間に形成されている燃料通路を通じて噴孔13へと供給される。ノズル本体2の中空穴46内で摺動可能に保持されている針弁23は、そのテーパ面45に作用する燃料圧力に基づいてリフトし、噴孔13を開放する。

0010

増圧ピストン9は、圧力室8に面する大径部25の頂面65の外周部が切り欠かれた平らな面73に形成されている。圧力室8を形成するインジェクタ本体4の壁面は、増圧ピストン9の頂面65に対して平行な平らな面72に形成されている。従って、圧力室8において、増圧ピストン9の平らな面73とインジェクタ本体4の平らな面72との間には、狭い環状隙間74が形成されている。また、増圧ピストン9は、その頂面65の中央の突出部がリターンスプリング17のばね力によってインジェクタ本体4の平らな面72に当接している。

0011

インジェクタ1において、スプリング室30は、増圧ピストン9の大径部25及びガイドリング部41が摺動するインジェクタ本体4に形成された中空穴26に形成されている。スプリング室30には、燃料チャンバ20から、小径部24のプランジャ回り即ち燃料供給本体5の中空孔42と小径部24の外周面との間の摺動面の隙間28、及びインジェクタ本体4と燃料供給本体5との当接面の隙間48を通じて、燃料がリークして侵入する。通常、スプリング室30には増圧ピストン9のストローク分の空所が形成されて燃料が入り込んでいる。そこで、スプリング室30における空所が増圧ピストン9のストローク分以下となる程度まで燃料が侵入すると、増圧ピストン9の往復動に伴ってスプリング室30に存在する燃料が燃料供給本体5に形成された排出路83を通じて燃料チャンバ20へ排出される。排出路83には逆止弁84が配設されているので、燃料が燃料チャンバ20からスプリング室30へ逆流するのが阻止される。

0012

インジェクタ1は、噴孔13の針弁23による開閉作動が例えば電磁ソレノイドのようなアクチュエータ10の制御によって行われるものであり、コントローラ50からの指令でアクチュエータ10が付勢されると、アーマチャ32が吸着され、アーマチャ32に固定されている制御弁16がリターンスプリング19のばね力に抗してリフトする。制御弁16がリフトすると、制御弁16のテーパ面86とインジェクタ本体4のバルブシート87との間に形成される通路33が開口し、高圧オイルがコモンレール56からインジェクタ本体4に形成された供給路31と通路34を通じて圧力室8に供給される。圧力室8に高圧オイルが供給されると、増圧ピストン9の大径部25の頂面65とインジェクタ本体4の壁面(平らな面)72との間に形成された環状隙間74に高圧オイルが供給され、増圧ピストン9に作動圧が付勢される。供給路51の燃料は、ケース6に形成された供給口11から燃料チャンバ20に供給され、次いで、燃料チャンバ20から中空スペーサ本体21に形成した燃料通路37、スペーサ本体81に形成された燃料通路35を通じて増圧室7に供給されている。

0013

増圧ピストン9が圧力室8内の高圧オイルの圧力で下降すると、燃料通路35が逆止弁36によって閉鎖され、増圧室7内の燃料が増圧される。増圧室7の燃料が増圧されると、燃料は、その昇圧された圧力によってリターンスプリング18のばね力に抗して針弁23をリフトさせ、噴孔13から噴射される。また、アクチュエータ10による制御弁16への付勢力解放すると、リターンスプリング19のばね力で制御弁16が下降し、制御弁16に設けたドレン溝39が開放し、圧力室8の高圧オイルはドレン溝39とドレン通路38を通じて排出される。圧力室8の高圧オイルが排出されると、増圧ピストン9がリターンスプリング17のばね力で元に復帰し、増圧室7は燃料チャンバ20と同等の圧力になり、針弁23にかかる燃料圧が低下する。リターンスプリング18のばね力によって、針弁23のテーパ面45がノズル本体2のバルブシートに着座して噴孔13が閉鎖し、燃料の噴射が停止される。

0014

コントローラ50は、燃料が各インジェクタ1においてエンジンの運転状態に対して最適な噴射条件で噴射されるように、オイルポンプ63の流量制御弁64と各インジェクタ1のアクチュエータ10とを制御する。コントローラ50は、上記各センサからの検出信号と予め求められている噴射特性マップとに基づいて設定された目標噴射条件に従ってコマドパルス信号を出力し、コマンドパルス信号に対応してアクチュエータ10を駆動する駆動信号を供給する。目標噴射条件は、例えば、エンジン出力がエンジンの運転状態、即ち、エンジン回転数Ne及びアクセル開度Acに即した最適出力になるような、目標オイル圧力、目標燃料噴射時期噴射開始時期噴射期間)及び目標噴射量である。燃料噴射量は、噴射圧力(増圧室7での増圧された燃料圧力)と燃料噴射期間、即ち、増圧するための圧力室8内のコモンレール56におけるオイル圧力と、針弁23のリフト(リフト量、リフト期間)で定まる。従って、燃料噴射時期及び燃料噴射量は、結局、高圧オイルポンプ63から圧送されるコモンレール56へのオイル圧力と、コントローラ50が制御弁16を制御するために出力するコマンドパルス信号のパルス時期及びパルス幅によって決定される。コントローラ50は、各気筒に対応して配置されているインジェクタ1毎に燃料噴射制御を行う。

0015

インジェクタ1からの燃料噴射圧力はコモンレール56におけるオイル圧力と関連しているので、オイル圧力を制御することで燃料噴射圧力が制御される。一方、インジェクタ1からの燃料噴射のためにコモンレール56内のオイルが消費されると、オイル圧力が低下する。従って、コントローラ50は、オイルポンプ63のオイル圧送量を制御することにより、エンジンの運転状態が一定であればその状態に対応した一定圧力を保持するように、又はエンジンの運転状態が変更されれば、その変更に対応してエンジンの運転状態に最適となるようにオイル圧力Prを増圧又は減圧制御する。

0016

コモンレール56と各インジェクタ1とをシリンダヘッド101上に配置させた従来のコモンレール式燃料噴射システムの一例が、図6及び図7に示されている。図6は従来のコモンレール式燃料噴射装置を示す斜視図であり、図7図6に示すコモンレール式燃料噴射装置の一部を切断して示す斜視図である。コモンレール式燃料噴射装置120が適用されるエンジンは直列気筒エンジンであり、4つのインジェクタ1がシリンダヘッド101上に一列に並べて配置されている。シリンダヘッド101上には、エンジンの吸排気弁開閉駆動するためのカムが形成された回転カム軸(図示せず)を軸支するカムキャリヤ102が載置されている。高圧オイルポンプから圧送された高圧オイルは、コモンレール56に蓄圧状態に貯留される。コモンレール56は、内部に高圧オイルを貯留可能な空間を有する長い筒状部材で構成されており、カムキャリヤ102上において、複数の互いに隔置して配置された取付け座123を介してインジェクタ1の列と平行に取り付けられている。

0017

コモンレール式燃料噴射システム120では、振動及びシステムの安定性を考慮して、コモンレール56とインジェクタ1とはシリンダヘッド101に強固に固定されている。即ち、コモンレール56は、カムキャリヤ102上に取付けボルト129によって立設されている複数対の取付け座123,123間に直接に挟まれた状態でカムキャリヤ102に取り付けられている。コモンレール56と各インジェクタ1とを接続し作動流体であるオイルをコモンレール56から各インジェクタ1に供給する流体供給路130(図7)も、剛体として形成され且つコモンレール56から一体的に伸び供給管131の端部132が各インジェクタ1に対して剛体的に連結されている。

0018

コモンレール式蓄圧室とインジェクタとを結ぶ燃料通路を高圧や振動に耐えられる蓄圧式燃料噴射装置の一例として、特開平10−109963号公報に提案されている。この公報に開示されている蓄圧式燃料噴射装置によれば、各インジェクタは、ホロスクリュウによってコモンレールに固定されるクランプによって、コモンレールを介してシリンダヘッドに取り付けられている。コモンレールの蓄圧室は、ホロスクリュウの内部に形成されている通路及びクランプ内に形成される通路を通じてインジェクタに連通している。インジェクタをパイプなしにコモンレールに連通することにより、高圧燃料による内圧疲労と振動による接続部の疲労との発生を抑制することを図っている。

0019

また、作動流体を貯留するマニホルド(コモンレール)とインジェクタとをシリンダヘッドの熱膨張に影響されずに取り付けることを図った燃料噴射装置として、本出願人による特開平10−68365号公報に開示されているものがある。マニホルドにリング部を嵌合させた供給管はインジェクタの本体に直接取り付けられており、嵌合位置においてマニホルドに形成されているオイル供給口は供給管に連通し、更にインジェクタの内部に連通している。

0020

更に、高圧ラインに設けた燃料分配用コモンレールに対して、筒内噴射用のインジェクタを簡単に接続する燃料供給装置として特開平10−30511号公報に開示されているものがある。コモンレールと各インジェクタに接続された耐圧燃料配管とを、ワンタッチカップラ等から成る継手によって、耐圧ホースから成る中継管で接続することで、コモンレール式とインジェクタとの間の配管接続簡単化を図っている。

0021

上記の形式のコモンレール式燃料噴射システムは、作動流体としてエンジンオイルを用い、増圧ピストンによってオイル圧力を増圧して燃料を加圧するオイル圧力制御型のコモンレール式燃料噴射システムであったが、この形式のシステムに代えて、作動流体として燃料それ自体を用い、制御弁によって圧力制御室の燃料圧力を制御することによって、針弁のリフトを制御する方式の燃料圧力作動型のコモンレール式燃料噴射システム(例えば、上記特開平7−109963号公報)も提案されている。

発明が解決しようとする課題

0022

しかしながら、コモンレールとインジェクタとをシリンダヘッドに強固に固定するのに、単純に剛性を高めるだけでは、重量の増加と共に生産コストの上昇を招くという問題がある。また、コモンレールの構造そのものを高めたり、コモンレールのシリンダヘッドへの締結力を高めても、コモンレールそのものが振動源となっているので、かえってエンジン全体を振動させることになり、エンジンの振動を減衰させることが困難な構造となっている。

0023

上記のようなオイル圧力作動型のコモンレール式燃料噴射システムにおける振動騒音は、インジェクタの制御弁であるソレノイド弁の開閉時や増圧ピストンの昇降時に発生する圧力変動脈動)に起因していることが判明した。シリンダヘッドにコモンレールを強固に締結する従来構造では、インジェクタから発生する脈動に同期した圧力変動に起因したコモンレールの振動は、エンジン本体に直接伝播し、コモンレールの振動や騒音の発生を招いたり、オイル供給管の早期劣化の原因となっている。作動流体として燃料を用いる燃料圧力作動型のコモンレール式燃料噴射システムにおいても、インジェクタの制御弁の開閉や針弁の昇降によってコモンレールに圧力脈動が及び、コモンレールに振動を発生させている。

0024

そこで、コモンレール式燃料噴射システムにおいては、インジェクタに生じた圧力変動(脈動)がコモンレールに及んでコモンレールに振動が生じることがあっても、コモンレールに生じた振動が、コモンレールを搭載するシリンダヘッドに伝達されることがないように、伝達途中においてその振動を吸収することによって、シリンダヘッドを含むエンジンが振動や騒音を生じるのを防止する点で解決すべき課題がある。また、更に、コモンレールに生じた振動が流体供給路を介してインジェクタに伝達されたりインジェクタへ流体供給管との連結部における耐久性が低下するのを防止する点で解決すべき課題がある。

課題を解決するための手段

0025

この発明の目的は、上記課題を解決することであり、インジェクタによる燃料噴射に起因した作動流体の圧力変動によってコモンレールが振動を生じても、その振動がシリンダヘッドに直接伝達されることでエンジンの振動や騒音の原因になることを防止して、エンジンの騒音と且つ不快な振動とを軽減することができるコモンレール式燃料噴射装置を提供することである。また、更に、コモンレールの振動を許容するとコモンレールとインジェクタとを接続する作動流体のための流体供給管の連結部の耐久性が問題になることがあるが、コモンレールが振動しても流体供給管の連結部の耐久性が良好なコモンレール式燃料噴射装置を提供することである。

0026

この発明は、シリンダヘッドに取り付けられ且つ作動流体を蓄圧状態に貯留するコモンレール、及び前記シリンダヘッドに取り付けられ且つ前記コモンレールから流体供給路を通じて供給される作動流体の圧力作用に基づいて作動して燃料を燃焼室内に噴射するインジェクタを具備し、前記コモンレールは第1振動低減構造を介して前記シリンダヘッドに取り付けられ、前記インジェクタは第2振動低減構造を介して前記コモンレールに取り付けられていることから成るコモンレール式燃料噴射装置に関する。

0027

このコモンレール式燃料噴射システムによれば、インジェクタの燃料噴射に起因した圧力変動によってコモンレールが振動しても、シリンダヘッドには第1振動低減構造を介して取り付けられているので、エンジンへの振動の伝達が防止され、コモンレールの振動に起因したエンジンの振動や騒音の発生が抑制される。また、コモンレールとインジェクタとは第2振動低減構造を介して取り付けられているので、コモンレールの振動のインジェクタへの伝達は、第2振動低減構造によって抑制される。

0028

前記第1振動低減構造は、シリンダヘッド上に配設された取付け座と、前記取付け座と前記コモンレールとの間に配置された減衰部材とから構成されている。また、前記減衰部材は、前記コモンレールの外周に当接される耐熱性ゴム又は樹脂から成る減衰材層と、前記減衰材層の外側を覆って配置され且つ前記取付け座に取り付けられる取付け板とから構成され、簡単な構造と製造コストを安価にしている。更に、前記減衰部材の前記減衰材層及び前記取付け板は、前記コモンレールの前記シリンダヘッドに面する側と前記シリンダヘッドに背いた側とにそれぞれ分割され、分割された前記取付け板がそれぞれ前記取付け座に取り付けられている。

0029

前記第2振動低減構造は、両端部がそれぞれ前記コモンレールと前記インジェクタとに連結されて内部に前記流体供給路を形成するフレキシブル管によって構成されている。前記フレキシブル管は、耐熱性のナイロンチューブ外表面を金属メッシュ補強されて構成されている。流体供給路をフレキシブル管によって構成することにより、コモンレールの振動はインジェクタにそのまま直接に伝達されることがなく、フレキシブル管自体が奏する減衰作用によって低減された状態で伝達され、フレキシブル管とインジェクタとの連結部に疲労等の不具合の発生が軽減される。

0030

前記コモンレール式燃料噴射装置は、前記作動流体はエンジンオイルとし、前記インジェクタは、前記コモンレールから供給されたエンジンオイルの圧力作用に基づいて増圧した燃料を前記燃焼室内に噴射するオイル圧力作動型のコモンレール式燃料噴射装置とされる。或いは、前記作動流体を燃料とし、前記インジェクタは、前記コモンレールから供給された燃料の圧力で前記燃焼室内に噴射させる燃料圧力作動型のコモンレール式燃料噴射装置とされる。

0031

前記インジェクタは、コントローラからの制御信号に基づいて前記コモンレールから供給された作動流体の圧力を制御する制御弁と、前記制御弁によって制御された作動流体の圧力作用に基づいて昇降し且つ前記インジェクタの先端に形成された燃料を噴射するための噴孔を開閉する針弁とを備えており、前記制御弁の制御によって前記針弁の昇降を制御することにより前記インジェクタからの燃料噴射時期及び燃料噴射量が制御可能である。

発明を実施するための最良の形態

0032

以下、添付図面を参照しつつ、この発明によるコモンレール式燃料噴射装置の実施例を説明する。図1はこの発明によるコモンレール式燃料噴射装置の一実施例を示す斜視図、図2図1に示すコモンレール式燃料噴射装置の一部を拡大して示す斜視図、図3はこの発明によるコモンレール式燃料噴射装置の減衰効果を従来の燃料噴射装置と比較して示すグラフである。

0033

図1及び図2において、図4に示す従来のコモンレール式燃料噴射システム、図5に示すインジェクタ、図6及び図7に示す従来のコモンレール式燃料噴射装置に用いられる構成要素と同等の要素については、同じ符号を付すことで、再度の説明を省略する。コモンレール式燃料噴射装置100において、コモンレール56は、第1振動低減構造103によってシリンダヘッド101(詳細には、カムキャリヤ102)に取り付けられている。第1振動低減構造103は、シリンダヘッド101(カムキャリヤ102)上に配設された複数の取付け座104と、取付け座104とコモンレールとの間に配置された減衰部材105とから構成されている。取付け座104は、一対の取付け座104,104がそれぞれコモンレール56を挟むように、複数対で設けられている。

0034

減衰部材105は、コモンレール56の外周に当接される耐熱性のゴム又は樹脂から成る減衰材層106と、減衰材層106の外側を覆って配置され且つ取付け座104に取り付けられる取付け板107とから構成され、取付け板107は、取付けボルト110によって取付け座104に固定されている。減衰部材105は、コモンレール56の上下、即ち、コモンレール56のシリンダヘッド101に面する側と、シリンダヘッド101に背いた側とに分割され、コモンレール56を上下から挟むように配置されている。上記のように構成される減衰部材105は、部品点数も少なく且つ非常に簡単な構造を有しており、しかも、横に寝かせた筒状構造からなるコモンレール56に対してバランス良い配置であり、振動減衰に効果があると共に、製造コストを安価にしている。

0035

各取付け板107は、減衰材層106に当接する本体中央に位置するカバー部108と、カバー部108の両側において取付け座104の取付け面に平行になるように折り曲げて形成されたフランジ部109とから成り、フランジ部109の取付けボルト110を貫通させて取付け座104にねじ込むことによって、コモンレール56がシリンダヘッド101(又はカムキャリヤ102)に取り付けられる。

0036

減衰材層106は、耐熱ラバー耐熱樹脂から形成されているので、インジェクタ1からの燃料噴射に起因して作動流体に生じた圧力脈動によってコモンレール56が振動しても、コモンレール56の振動は、取付け板107から取付け座104にコモンレール56の振動は直接的に伝達されず、シリンダヘッド101に伝達される前に減衰材層106によって吸収されるので、コモンレール56から発する振動や騒音を低減させることができる。

0037

図3は、この発明によるコモンレール式燃料噴射装置によるコモンレールの振動の低減効果を示すグラフである。図3横軸は、コモンレールの振動の周波数〔Hz〕であり、縦軸はコモンレールの振動の有限要素法による振動解析の結果から得られる加速度〔m/sec2 〕である。図3において、実線のグラフが従来のコモンレール式燃料噴射装置におけるコモンレールの振動(後端における振動)の様子であり、太実線がこの発明によって改良されたコモンレール式燃料噴射装置におけるコモンレールの振動の様子を示している。図3のグラフから分かるように、この発明によるコモンレール式燃料噴射装置の振動レベルは、従来のものと比較して、2000Hzの前後、及び4000Hz以上の振動周波数の領域において、有意の低減が得られている。

0038

コモンレール56と各インジェクタ1とを接続してコモンレール56内の作動流体(エンジンオイル)を各インジェクタ1に供給するための流体供給路118は、第2振動低減構造を構成するフレキシブル管111によって形成されており、コモンレール56が振動しても、亀裂等の不具合が生じ難い構造となっている。フレキシブル管111は、スチールパイプのような硬質材料ではなく、基本的にはナイロンチューブ112で構成され、その外側が金属メッシュ113で覆われて構成されている。金属メッシュ113は、ナイロンチューブ112を外部の部材や異物との衝突から保護している。コモンレール56が振動するときに、振動はフレキシブル管111を伝達中に減衰するので、インジェクタ1への振動の伝達が軽減される。

0039

フレキシブル管111の端部をコモンレール56又はインジェクタ1に接続する連結部114は、ナイロンチューブの端部に外側にフランジ状に拡大した拡大部115を形成し、その拡大部115の直前終端した金属メッシュ113の端面を拡大部115に当接した構造に形成されている。ナイロンチューブ112の拡大部115と金属メッシュ113の端部とは、取付け締結具116で押さえ込まれた状態で、取付けボルト117によってコモンレール56又はインジェクタ1に取り付けられ、良好な密封状態が得られる。フレキシブル管111の端部を取付け締結具116と取付けボルト117とによってコモンレール56又はインジェクタ1に接続する連結部114は、第1振動低減構造103の上側の取付け板107に形成された凸部内に盛り上がった減衰材層106によって覆われているので、充分な振動低減作用が確保される。第2振動低減構造を構成するフレキシブル管111それ自体によって振動が吸収されてインジェクタ1への振動伝達が軽減されると共に、フレキシブル管111の振動に応じた変形によって連結部114の応力的な負担が軽減されるので、連結部114の耐久性が損なわれることがない。

発明の効果

0040

この発明によるコモンレール式燃料噴射装置は、上記のようにインジェクタによる燃料噴射に起因した作動流体の圧力変動によってコモンレールが振動を生じても、コモンレールの振動が第1振動低減構造によってシリンダヘッドからエンジンの構成部品に振動を伝達しない構造にされているので、コモンレールの振動が原因となったエンジンの不快な振動や騒音の発生を大幅に低減することができる。一方、コモンレールの振動を許容すると、コモンレールとインジェクタとを接続する流体供給管の連結部の耐久性が問題になることがあるが、コモンレールとインジェクタとの間を接続する流体供給管を第2振動低減構造としてのフレキシブル管で構成しているので、コモンレールの振動がフレキシブル管で減衰されると共にフレキシブル管に振動変形によって連結部の応力的な負担を軽減するので、流体供給管とその連結部の耐久性を良好にすることができる。

図面の簡単な説明

0041

図1この発明によるコモンレール式燃料噴射装置の一実施例を示す斜視図である。
図2図1に示すコモンレール式燃料噴射装置の一部を拡大して示す斜視図である。
図3この発明によるコモンレール式燃料噴射装置の減衰効果を従来の燃料噴射装置と比較して示すグラフである。
図4従来のコモンレール式燃料噴射システムの一例を示す概略図である。
図5図4に示すコモンレール式燃料噴射システムに用いられるインジェクタの詳細を示す断面図である。
図6従来のコモンレール式燃料噴射装置を示す斜視図である。
図7図6に示すコモンレール式燃料噴射装置の一部を破断して示す斜視図である。

--

0042

1インジェクタ
13噴孔
16制御弁
23針弁
50コントローラ
56コモンレール
100コモンレール式燃料噴射装置
101シリンダヘッド
103 第1振動低減構造
104取付け座
105減衰部材
106減衰材層
107取付け板
111フレキシブル管(第2振動低減構造)
112ナイロンチューブ
113金属メッシュ
114 連結部
118 流体供給路

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