図面 (/)

技術 塩化第二銅エッチング液組成物

出願人 小林義和
発明者 小林義和
出願日 2000年3月24日 (20年8ヶ月経過) 出願番号 2000-083128
公開日 2001年9月26日 (19年2ヶ月経過) 公開番号 2001-262373
状態 特許登録済
技術分野 エッチングと化学研磨(つや出し) プリント配線の製造(1)
主要キーワード 再生業者 再生薬剤 エッチング液温度 エッチング実験 エッチングファクタ エッチング組成物 エッチング液組成物 エッチング能力
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2001年9月26日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (3)

目的

銅エッチングに用いるエッチング液エッチングレートおよびエッチングファクタを改善しかつ液の再生を可能にする。

構成

塩化第二銅溶液により銅を酸化してエッチングを行なう塩化第二銅エッチング液組成物において、塩化第二銅1〜4モル塩素酸ナトリウム0.5〜2モル、過塩素酸0.5%〜5%および第一銅に酸化するための適量の塩酸を含むことを特徴とする塩化第二銅エッチング液組成物。

効果

塩素酸ナトリウムと過塩素酸との組合わせまたは塩化第二鉄の添加によりエッチングレートやエッチングファクタが向上し再生が可能である。

概要

背景

従来から、プリント基板銅箔パターンエッチング液として、塩化第二鉄液、塩化第二銅液が用いられており、一般的に塩化第二鉄液は塩化第二銅液に比べて溶解速度が速く、またエッチングされた銅表面はきれいでエッチングファクタも良いとされている。

塩化第二鉄液による銅エッチングでは次の二段階の反応(1)、(2)が連続的に進行し、全体として反応(3)によるエッチング反応が行われる。
FeCl3 + Cu → CuCl + FeCl2……… (1)
FeCl3 + CuCl → CuCl2 + FeCl2…… (2)
2FeCl3 + Cu → 2FeCl2 + CuCl2…… (3)

銅はFe3+によって酸化されて水に不溶なCu+となって被エッチング材としての銅の表面にとどまるが、Cu+はその周辺にあるFe3+によってさらに酸化されて水に可溶なCu2+となって銅表面から離れて液中に溶解する。

一方、塩化第二銅液によるエッチングの主反応では、下記反応式(4)により銅がCu2+により酸化されCu+となって銅表面にとどまる。
CuCl2 + Cu → 2CuCl……… (4)

塩化第二銅エッチングでは、この反応(4)のみではエッチングが進行しないため、塩酸塩素イオン)を多量に存在させ、下記反応式(5)に示すようにCu+を塩素イオンとの水に可溶な錯塩にして液中に溶解させることにより全体としてのエッチング反応が成り立つ。
Cu + [CuCl4] 2- + Cl- → [CuCl4]3-……… (5)

このままでは、Cu+が増加してエッチング速度(エッチングレート)は下がってしまうため、酸化剤(一般的には過酸化水素)によってCu+を酸化し再びCu2+としてエッチングが続けられる(過酸化水素による再生反応(6))。
2CuCl + H2O2 + 2HCl → 2CuCl2 + 2H2O……… (6)

前記二つのエッチング液を比較すると、塩化第二鉄液では銅表面でCu2+まで酸化が行われてCu2+が簡単に銅表面から離脱し、また生成したCu2+も銅のエッチング能力を有する。塩化第二銅液では、Cu+が錯塩となって銅表面から離れて行くが、この錯塩には銅に対するエッチング能力はない。これらのことから塩化第二鉄液の方がエッチングレートとエッチングファクタについては塩化第二銅よりも優れていると考えられる。

一方、コスト面では、塩化第二鉄液はエッチングで生成したFe2+をFe3+に酸化してエッチング液を再生するために、塩素ガスを使用することが考えられるが、その危険性からエッチング工場でこのような再生を行なうことは殆ど不可能である。また電解による再生や過酸化水素による酸化も考えられるが、装置コストや取扱い上の点でエッチング工場での再生は難しいのが現状である。このため、塩化第二鉄液は一定の濃度まで銅を溶解した後で、再生業者回収廃棄処理委託している。これに対して、塩化第二銅液はエッチングで生じた第一銅を過酸化水素で酸化して塩化第二銅とし、常に新しい液でエッチングできる大きなメリットがある。

本発明者は再生の容易な点で広く用いられている塩化第二銅エッチング液において、銅表面に止まっているCu+を迅速に液中に溶解させることによってエッチングレートとエッチングファクタを改良することに着目した。

たとえば、エッチング処理においては、再生薬剤として塩素酸ナトリウムを用いることが知られており、塩化第二銅液に一定量の塩素酸ナトリウムを加えてエッチングすると、銅がCu2+によって酸化されて生じたCu+が塩素酸ナトリウムで酸化されてCu2+となり、液中に溶解される。
6CuCl + NaClO3 + 6HCl → 6CuCl2 + NaCl + 3H2O……… (7)

この反応ではエッチングで生成したCu+がCu2+となって液中に溶解し、これは塩化第二鉄エッチングにおいて生成されたCu+が酸化されてCu2+となり、エッチングに寄与するのと同様である。しかし、本発明者がこの塩化第二銅+塩素酸ナトリウム液によるエッチング実験を行なったところ、銅表面に生成したCu+に塩素酸ナトリウムが引き寄せられて付着してしまい、特にエッチング液を撹拌せず銅試料揺動させないで静止状態でエッチングすると、この現象が顕著に確認された。

この付着がエッチング性能の向上を阻害することがこれまで塩素酸ナトリウムの使用が一般化していない一つの理由と考えられる。塩酸を加えることはこの現象の抑止に非常に有効であったが、塩素酸ナトリウムと塩酸が反応して危険な塩素ガスが発生するため実用化は困難である。

本発明者はエッチングにおいて生成される第一銅の酸化のために塩素酸ナトリウムを添加する試みにおいて、このエッチング液に過塩素酸を加えることにより前記塩素酸ナトリウムの銅表面への付着現象が回避され、エッチングレートやエッチングファクタが改善されることを発見して本発明を完成するに至った。

概要

銅エッチングに用いるエッチング液のエッチングレートおよびエッチングファクタを改善しかつ液の再生を可能にする。

塩化第二銅溶液により銅を酸化してエッチングを行なう塩化第二銅エッチング液組成物において、塩化第二銅1〜4モル、塩素酸ナトリウム0.5〜2モル、過塩素酸0.5%〜5%および第一銅に酸化するための適量の塩酸を含むことを特徴とする塩化第二銅エッチング液組成物。

塩素酸ナトリウムと過塩素酸との組合わせまたは塩化第二鉄の添加によりエッチングレートやエッチングファクタが向上し再生が可能である。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

塩化第二銅溶液により銅を酸化してエッチングを行なう塩化第二銅エッチング液組成物において、塩化第二銅1〜4モル塩素酸ナトリウム0.5〜2モル、過塩素酸0.5%〜5%および第一銅を第二銅に酸化するための量の塩酸を含むことを特徴とする塩化第二銅エッチング液組成物。

請求項2

塩化第二銅2〜3モル、塩化第二鉄0.5〜2モルおよび塩酸0.5〜2モルを含むことを特徴とする塩化第二銅エッチング液組成物。

--

0001

本発明は塩化第二銅エッチング液組成物係り、特にエッチングレートおよびエッチングファクタの改善された前記塩化第二銅エッチング液組成物に関する。

背景技術

0002

従来から、プリント基板銅箔パターンエッチング液として、塩化第二鉄液、塩化第二銅液が用いられており、一般的に塩化第二鉄液は塩化第二銅液に比べて溶解速度が速く、またエッチングされた銅表面はきれいでエッチングファクタも良いとされている。

0003

塩化第二鉄液による銅エッチングでは次の二段階の反応(1)、(2)が連続的に進行し、全体として反応(3)によるエッチング反応が行われる。
FeCl3 + Cu → CuCl + FeCl2……… (1)
FeCl3 + CuCl → CuCl2 + FeCl2…… (2)
2FeCl3 + Cu → 2FeCl2 + CuCl2…… (3)

0004

銅はFe3+によって酸化されて水に不溶なCu+となって被エッチング材としての銅の表面にとどまるが、Cu+はその周辺にあるFe3+によってさらに酸化されて水に可溶なCu2+となって銅表面から離れて液中に溶解する。

0005

一方、塩化第二銅液によるエッチングの主反応では、下記反応式(4)により銅がCu2+により酸化されCu+となって銅表面にとどまる。
CuCl2 + Cu → 2CuCl……… (4)

0006

塩化第二銅エッチングでは、この反応(4)のみではエッチングが進行しないため、塩酸塩素イオン)を多量に存在させ、下記反応式(5)に示すようにCu+を塩素イオンとの水に可溶な錯塩にして液中に溶解させることにより全体としてのエッチング反応が成り立つ。
Cu + [CuCl4] 2- + Cl- → [CuCl4]3-……… (5)

0007

このままでは、Cu+が増加してエッチング速度(エッチングレート)は下がってしまうため、酸化剤(一般的には過酸化水素)によってCu+を酸化し再びCu2+としてエッチングが続けられる(過酸化水素による再生反応(6))。
2CuCl + H2O2 + 2HCl → 2CuCl2 + 2H2O……… (6)

0008

前記二つのエッチング液を比較すると、塩化第二鉄液では銅表面でCu2+まで酸化が行われてCu2+が簡単に銅表面から離脱し、また生成したCu2+も銅のエッチング能力を有する。塩化第二銅液では、Cu+が錯塩となって銅表面から離れて行くが、この錯塩には銅に対するエッチング能力はない。これらのことから塩化第二鉄液の方がエッチングレートとエッチングファクタについては塩化第二銅よりも優れていると考えられる。

0009

一方、コスト面では、塩化第二鉄液はエッチングで生成したFe2+をFe3+に酸化してエッチング液を再生するために、塩素ガスを使用することが考えられるが、その危険性からエッチング工場でこのような再生を行なうことは殆ど不可能である。また電解による再生や過酸化水素による酸化も考えられるが、装置コストや取扱い上の点でエッチング工場での再生は難しいのが現状である。このため、塩化第二鉄液は一定の濃度まで銅を溶解した後で、再生業者回収廃棄処理委託している。これに対して、塩化第二銅液はエッチングで生じた第一銅を過酸化水素で酸化して塩化第二銅とし、常に新しい液でエッチングできる大きなメリットがある。

0010

本発明者は再生の容易な点で広く用いられている塩化第二銅エッチング液において、銅表面に止まっているCu+を迅速に液中に溶解させることによってエッチングレートとエッチングファクタを改良することに着目した。

0011

たとえば、エッチング処理においては、再生薬剤として塩素酸ナトリウムを用いることが知られており、塩化第二銅液に一定量の塩素酸ナトリウムを加えてエッチングすると、銅がCu2+によって酸化されて生じたCu+が塩素酸ナトリウムで酸化されてCu2+となり、液中に溶解される。
6CuCl + NaClO3 + 6HCl → 6CuCl2 + NaCl + 3H2O……… (7)

0012

この反応ではエッチングで生成したCu+がCu2+となって液中に溶解し、これは塩化第二鉄エッチングにおいて生成されたCu+が酸化されてCu2+となり、エッチングに寄与するのと同様である。しかし、本発明者がこの塩化第二銅+塩素酸ナトリウム液によるエッチング実験を行なったところ、銅表面に生成したCu+に塩素酸ナトリウムが引き寄せられて付着してしまい、特にエッチング液を撹拌せず銅試料揺動させないで静止状態でエッチングすると、この現象が顕著に確認された。

0013

この付着がエッチング性能の向上を阻害することがこれまで塩素酸ナトリウムの使用が一般化していない一つの理由と考えられる。塩酸を加えることはこの現象の抑止に非常に有効であったが、塩素酸ナトリウムと塩酸が反応して危険な塩素ガスが発生するため実用化は困難である。

0014

本発明者はエッチングにおいて生成される第一銅の酸化のために塩素酸ナトリウムを添加する試みにおいて、このエッチング液に過塩素酸を加えることにより前記塩素酸ナトリウムの銅表面への付着現象が回避され、エッチングレートやエッチングファクタが改善されることを発見して本発明を完成するに至った。

課題を解決するための手段

0015

すなわち、前記本発明の課題は塩化第二銅溶液により銅を酸化してエッチングを行なう塩化第二銅エッチング液組成物において、塩化第二銅1〜4モル、塩素酸ナトリウム0.5〜2モル、過塩素酸0.5%〜5%および第一銅を第二銅に酸化するための適量の塩酸を含むことを特徴とする塩化第二銅エッチング液組成物によって解決される(請求項1)。

0016

さらに、本発明者は前記塩化第二銅エッチング液におけるエッチング中に生じるCu+のCu2+への酸化のための酸化剤として塩化第二鉄を用いることによっても同様なエッチングレートやエッチングファクタの改善が認められることを発見した。

0017

すなわち前記本発明の課題は、塩化第二銅2〜3モル、塩化第二鉄0.5〜2モルおよび塩酸0.5〜2モルを含むことを特徴とする塩化第二銅エッチング液組成物によっても解決される(請求項2)。

0018

前記請求項1記載の発明において用いられる過塩素酸は、エッチング液の温度(約40〜60℃)では危険性はなく、また、一般的に入手できる濃度は高くても70%水溶液であり、これを使用する危険性は全くない。過塩素酸は常温エッチング液温度では非常に安定で酸化作用を生じることはなく、したがって過塩素酸がCu+をCu2+に酸化することはない。しかし、過塩素酸の特徴として、酸化剤の酸化力を強める性質があり、実際にクローム金属薄膜硫酸セリウムアンモニウム液や硝酸セリウムアンモニウム液でエッチングするときの添加剤として知られている。過塩素酸の作用は、過塩素酸自を体酸化するのではなく、酸化剤の酸化力が過塩素酸を加えることで最大になる点である。

0019

塩化第二銅+塩素酸ナトリウムのエッチング液に過塩素酸を添加すると、先に述べた静的エッチング実験での塩素酸ナトリウムの付着は少なくなり、エッチングの間に銅試料を揺動させると、過塩素酸を加えないときとは異なって、光沢を持ったエッチング表面となり、エッチングレートも改善される。この効果は塩素酸ナトリウムを添加した塩化第二銅エッチングで顕著であり、通常の塩化第二銅エッチング(塩化第二銅と塩酸の液)や塩化第二鉄エッチング液では殆どみられない。

0020

実験例1)塩化第二銅3.5モル、塩素酸ナトリウム1モルおよび塩酸0.05モルを用いたエッチング液に過塩素酸を夫々1%、2%および3%添加し、エッチング温度47℃での銅箔のエッチング試験を行った。結果を図1に示す。図1に示すように、過塩素酸を添加しない場合に比較して、過塩素酸の1%添加で約25%、2%添加で約42%、3%添加で約45%のエッチングレートの改善が認められた。

0021

塩化第二銅液に塩化第二鉄液を添加した前記請求項2記載の塩化第二銅エッチング液は過酸化水素で再生出来る点ですぐれており、また塩化第二鉄が生成したCu+を酸化するため、塩化第二銅液のみに比べてエッチングレートが早くなり、エッチング面が塩化第二銅液のみに比べて光沢がでてくる(エッチングファクタの向上)。塩化第二鉄液と塩化第二銅液との比率が前記請求項2に記載された両者の組成比の範囲内で定められる場合には、過酸化水素を加えたときにも突沸は起こらず、銅エッチングで生成した塩化第一鉄第二鉄に酸化する事ができる。また、塩化第二鉄液や塩化第二銅液の濃度(比重)によっても異なるが、塩酸濃度を高くすることができ、それによるエッチングレートの向上がはかられる。

0022

(実験例2)2M・塩化第二銅+3M・塩酸の一般的な塩化第二銅エッチング液、3M・塩化第二銅+1M・塩化第二鉄で塩酸を添加しないエッチング液および3M・塩化第二銅+1M・塩化第二鉄+1M・塩酸の液を用いてエッチング試験を行い、夫々の場合のエッチングレート(μ/秒)により比較した。塩化第二銅に塩化第二鉄を混合するとエッチングレートは従来からの塩化第二銅エッチング液より遅いが、塩酸を1M位加えることでほぼ同じ速度になり、かつエッチングファクタが明らかに増大する。

発明の効果

0023

本発明によれば銅エッチングに用いられる第二銅エッチング液のエッチングレートおよびエッチングファクタを向上させることができ、かつ従来と同様第二銅エッチング液の再生が可能である。

図面の簡単な説明

0024

図1本発明の塩化第二銅エッチング組成物における過塩素酸添加によるエッチングレートの向上を示すグラフである。
図2本発明の塩化第二銅・第二鉄エッチング液と塩化第二銅エッチング液とのエッチングレートの比較を示す図である。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ