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技術 液晶干渉性微粒子及びその製造方法

出願人 DIC株式会社
発明者 保坂正喜藤巻正典米原祥友石森元和高橋勝治
出願日 2000年3月16日 (20年9ヶ月経過) 出願番号 2000-073723
公開日 2001年9月26日 (19年3ヶ月経過) 公開番号 2001-262144
状態 未査定
技術分野 液晶物質 染料 液晶材料
主要キーワード 紫外線防止フィルム 赤外線反射剤 紫外線反射剤 重合固定 ニッケルフィラー 農業用ビニールハウス 断熱フィルム 被膜物質
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課題

本発明が解決しようとする課題は、全方位において選択反射特性に優れ、溶剤や熱に対して堅牢な、顔料紫外線反射剤赤外線反射剤として有用な、形状が球状もしくは楕円球状液晶干渉性微粒子及びその容易な製造方法を提供することにある。

解決手段

特定の波長範囲の光を反射する反応性液晶組成物配向させた後、反応させて、特定の波長範囲の光を反射するように固定化した、形状が球状もしくは楕円球状であり、該微粒子の全方位において、特定の波長範囲の光を反射することを特徴とする液晶干渉性微粒子及びその製造方法。

概要

背景

従来から、干渉顔料と呼ばれる、視野角に依存した色の変化を示す顔料が、自動車用塗料偽造防止用インキ、化粧品装飾被膜等の用途に開発されている。このような顔料の例として、米国特許第4434010号公報は、アルミニウム薄膜上に異なる光学密度無機酸化物などを積層させた干渉顔料の製造方法を提案している。

例えば、特開平6−220350号公報には、円偏光選択反射性を有するコレステリック液晶を、薄膜上に加工し、フィルム状にした後、粉砕した顔料の製造方法が提案されている。また、特開平3−159788号公報においては、カーボン粉末を内部に含有するコレステリック液晶マイクロカプセル熱転写インクへの使用が提案されており、特開平11−293251号公報においては、高分子コレステリック液晶溶媒に溶解した後、反射光以外の波長の光を吸収する着色物質を分散し、溶媒の除去、熱処理、冷却を行うことによりコレステリック液晶で覆った微粒子を製造する方法が提案されている。

しかし、米国特許第4434010号明細書記載の干渉顔料は、可視光の波長領域において光の干渉による色彩効果を生じさせるために、基板材料に対して、異なる光学密度の材料を数百ナノメーター薄層で積層させる必要があり、製造工程においてこの厚さを正確に調製しなければならない。その際、層厚を正確にコントロールするために、真空蒸着法又はスパッタリングにより薄層の積層を行うが、高真空を必要とするために生産性が悪く、製造上有利な方法ではない。

一方、特開平6−220350号公報に記載の干渉顔料では、コレステリック液晶の選択反射が見られる方向が、コレステリック配向らせん軸に対して垂直方向のみであるため、水平方向面では選択反射特性は得られず、更に粉砕法によって顔料の製造を行うため、選択反射表面が凹凸になり散乱光が増加する。従って、この方法によって得られた顔料はコレステリック液晶の反射特性が弱く、視認性が悪いといった問題点がある。

特開平3−159788号公報記載のコレステリック液晶マイクロカプセルは、カプセルのあらゆる角度においてコレステリック液晶の選択反射が得られるため、視認性に優れるものの、液晶配向が固定されていない為、コレステリック液晶の液晶温度領域以外では液晶性を示さず選択反射を生じないために、顔料としての使用には不適である。

更に、特開平11−293251号公報に記載の干渉性微粒子は、液晶転移点以下の温度でガラス状態となる高分子コレステリック液晶を使用して、コレステリック配向状態としたのち急冷することにより配向固定化している為、得られた微粒子が、再度ガラス転移点以上の温度になると液晶配向状態乱れ、選択反射特性が得られなくなる。また、用いた高分子が侵されるような溶媒中では、微粒子の溶解や、表面の白濁などが生じるため、インキや塗料を作製する際に使用する溶媒が制限されるといった問題点があった。これらの問題点は、可視光領域の反射波長に限らず、紫外光領域赤外光領域の反射波長においても同様である。

概要

本発明が解決しようとする課題は、全方位において選択反射特性に優れ、溶剤や熱に対して堅牢な、顔料や紫外線反射剤赤外線反射剤として有用な、形状が球状もしくは楕円球状の液晶干渉性微粒子及びその容易な製造方法を提供することにある。

特定の波長範囲の光を反射する反応性液晶組成物を配向させた後、反応させて、特定の波長範囲の光を反射するように固定化した、形状が球状もしくは楕円球状であり、該微粒子の全方位において、特定の波長範囲の光を反射することを特徴とする液晶干渉性微粒子及びその製造方法。

目的

本発明が解決しようとする課題は、全方位において選択反射特性に優れ、溶剤や熱に対して堅牢な、顔料や紫外線反射剤や赤外線反射剤として有用な、形状が球状もしくは楕円球状の液晶干渉性微粒子及びその容易な製造方法を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
4件

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請求項1

特定の波長範囲の光を反射する反応性液晶組成物配向させた後、反応させて、特定の波長範囲の光を反射するように固定化した、形状が球状もしくは楕円球状であり、該微粒子の全方位において、特定の波長範囲の光を反射することを特徴とする液晶干渉性微粒子。

請求項2

特定の波長範囲が紫外光領域である請求項1に記載の液晶干渉性微粒子。

請求項3

特定の波長範囲が可視光領域である請求項1に記載の液晶干渉性微粒子。

請求項4

特定の波長範囲が赤外光領域である請求項1に記載の液晶干渉性微粒子。

請求項5

液晶干渉性微粒子が着色物質包含する請求項3に記載の液晶干渉性微粒子。

請求項6

着色物質が黒色である請求項5に記載の液晶干渉性微粒子。

請求項7

配向により特定の波長範囲の光を反射する反応性液晶組成物と、該液晶組成物と非相溶の溶媒とをエマルション化した後、液晶組成物中の液晶材料を配向させた状態で反応させる液晶干渉性微粒子の製造方法。

請求項8

着色物質を含有する反応性液晶組成物を用いる請求項7に記載の液晶干渉性微粒子の製造方法。

請求項9

着色物質が黒色材料である請求項8に記載の液晶干渉性微粒子の製造方法。

請求項10

請求項7に記載の製造方法で製造された請求項1〜4のいずれか一つに記載の液晶干渉性微粒子。

請求項11

請求項8に記載の製造方法で製造された請求項5に記載の液晶干渉性微粒子。

請求項12

請求項9に記載の製造方法で製造された請求項6に記載の液晶干渉性微粒子。

技術分野

0001

本発明は、顔料紫外線反射剤赤外線反射剤として有用な、液晶材料からなる特定の波長範囲の光を反射する、形状が球状もしくは楕円球状微粒子、及びその製造方法に関する。

背景技術

0002

従来から、干渉顔料と呼ばれる、視野角に依存した色の変化を示す顔料が、自動車用塗料偽造防止用インキ、化粧品装飾被膜等の用途に開発されている。このような顔料の例として、米国特許第4434010号公報は、アルミニウム薄膜上に異なる光学密度無機酸化物などを積層させた干渉顔料の製造方法を提案している。

0003

例えば、特開平6−220350号公報には、円偏光選択反射性を有するコレステリック液晶を、薄膜上に加工し、フィルム状にした後、粉砕した顔料の製造方法が提案されている。また、特開平3−159788号公報においては、カーボン粉末を内部に含有するコレステリック液晶マイクロカプセル熱転写インクへの使用が提案されており、特開平11−293251号公報においては、高分子コレステリック液晶溶媒に溶解した後、反射光以外の波長の光を吸収する着色物質を分散し、溶媒の除去、熱処理、冷却を行うことによりコレステリック液晶で覆った微粒子を製造する方法が提案されている。

0004

しかし、米国特許第4434010号明細書記載の干渉顔料は、可視光の波長領域において光の干渉による色彩効果を生じさせるために、基板材料に対して、異なる光学密度の材料を数百ナノメーター薄層で積層させる必要があり、製造工程においてこの厚さを正確に調製しなければならない。その際、層厚を正確にコントロールするために、真空蒸着法又はスパッタリングにより薄層の積層を行うが、高真空を必要とするために生産性が悪く、製造上有利な方法ではない。

0005

一方、特開平6−220350号公報に記載の干渉顔料では、コレステリック液晶の選択反射が見られる方向が、コレステリック配向らせん軸に対して垂直方向のみであるため、水平方向面では選択反射特性は得られず、更に粉砕法によって顔料の製造を行うため、選択反射表面が凹凸になり散乱光が増加する。従って、この方法によって得られた顔料はコレステリック液晶の反射特性が弱く、視認性が悪いといった問題点がある。

0006

特開平3−159788号公報記載のコレステリック液晶マイクロカプセルは、カプセルのあらゆる角度においてコレステリック液晶の選択反射が得られるため、視認性に優れるものの、液晶配向が固定されていない為、コレステリック液晶の液晶温度領域以外では液晶性を示さず選択反射を生じないために、顔料としての使用には不適である。

0007

更に、特開平11−293251号公報に記載の干渉性微粒子は、液晶転移点以下の温度でガラス状態となる高分子コレステリック液晶を使用して、コレステリック配向状態としたのち急冷することにより配向固定化している為、得られた微粒子が、再度ガラス転移点以上の温度になると液晶配向状態乱れ、選択反射特性が得られなくなる。また、用いた高分子が侵されるような溶媒中では、微粒子の溶解や、表面の白濁などが生じるため、インキや塗料を作製する際に使用する溶媒が制限されるといった問題点があった。これらの問題点は、可視光領域の反射波長に限らず、紫外光領域赤外光領域の反射波長においても同様である。

発明が解決しようとする課題

0008

本発明が解決しようとする課題は、全方位において選択反射特性に優れ、溶剤や熱に対して堅牢な、顔料や紫外線反射剤や赤外線反射剤として有用な、形状が球状もしくは楕円球状の液晶干渉性微粒子及びその容易な製造方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0009

本発明者らは、上記課題を解決すべく、鋭意検討を重ねた結果、反応性液晶組成物を球状もしくは楕円球状とした後、液晶を配向させ、液晶組成物を反応させることにより干渉色を固定化することで、選択反射特性が高く、耐熱性耐溶剤性及び耐候性に優れた堅牢な液晶干渉性微粒子を製造できることを見出し、本発明を完成するに至った。

0010

即ち、本発明は、(1)特定の波長範囲の光を反射する反応性液晶組成物を配向させた後、反応させて、特定の波長範囲の光を反射するように固定化した、形状が球状もしくは楕円球状であり、該微粒子の全方位において、特定の波長範囲の光を反射することを特徴とする液晶干渉性微粒子と、

0011

(2)特定の波長範囲が紫外光領域である(1)に記載の液晶干渉性微粒子と、(3)特定の波長範囲が可視光領域である(1)に記載の液晶干渉性微粒子と、(4)特定の波長範囲が赤外光領域である(1)に記載の液晶干渉性微粒子と、

0012

(5)液晶干渉性微粒子が着色物質を包含する(3)に記載の液晶干渉性微粒子と、(6)着色物質が黒色である(5)に記載の液晶干渉性微粒子と、

0013

(7)配向により特定の波長範囲の光を反射する反応性液晶組成物と、該液晶組成物と非相溶の溶媒とをエマルション化した後、液晶組成物中の液晶材料を配向させた状態で反応させる液晶干渉性微粒子の製造方法と、

0014

(8)着色物質を含有する反応性液晶組成物を用いる(7)に記載の液晶干渉性微粒子の製造方法と、(9)着色物質が黒色材料である(8)に記載の液晶干渉性微粒子の製造方法と、

0015

(10)上記の(7)に記載の製造方法で製造された(1)〜(4)のいずれか一つに記載の液晶干渉性微粒子と、(11)上記の(8)に記載の製造方法で製造された(5)に記載の液晶干渉性微粒子と、及び、(12)上記の(9)に記載の製造方法で製造された(6)に記載の液晶干渉性微粒子とを含むものである。

発明を実施するための最良の形態

0016

以下、本発明について詳細に説明する。本発明に用いられる配向により特定の波長範囲の光を反射する反応性液晶組成物とは、重合架橋等の反応性を示す官能基を有する液晶組成物を表し、液晶状態においてコレステリックらせん配向を形成するものを言う。

0017

これらを分類すると、(A)分子自身にコレステリックらせん形成能を有するコレステリック液晶、(B)ネマチック液晶もしくはスメクチックC液晶に対してらせん構造を導入する目的で光学活性な成分を配合したカイラルネマチック液晶もしくはカイラルスメクチック液晶組成物、及び(C)希釈剤中に溶解もしくは分散した状態でコレステリックらせん配向を形成するリオトロピック液晶に大別される。

0018

本発明の反応性液晶組成物とは、(A)の分子自身にコレステリックらせん形成能を有するコレステリック液晶の場合はその分子自身に、(B)又は(C)のように複数成分の混合物の場合は、少なくとも1つの成分に反応性基を導入したものである。

0019

(A)の、分子自身にコレステリックらせん形成能を有するコレステリック液晶としては、低分子コレステリック液晶と高分子コレステリック液晶が挙げられる。低分子コレステリック液晶としては、コレステロール水酸基部分をハロゲン原子置換した臭化コレステリル塩化コレステリル等のハロゲン化コレステロールや、脂肪酸炭酸とのエステル化合物である酢酸コレステリル、安息香酸コレステリル、プロピオン酸コレステリル等のコレステロール誘導体が挙げられる。

0020

また、カイラルネマチック液晶と総称される、本来ネマチック液晶である化合物末端基として2−メチルブチル基や2−メチルブトキシ基、4−メチルヘキシル基等のキラル部位を有する基を導入したネマチック液晶誘導体、例えば、4−シアノ−4’−(2−メチルブチル)ビフェニル、4−シアノ−4’−(2−メチルブトキシ)ビフェニル、4−シアノ−4’−(4−メチルヘキシル)ターフェニル等、

0021

更には、カイラルネマチック液晶と同様にらせん構造を有することで選択反射特性を生じる、4−(4−n−ヘプチルオキシフェニル)安息香酸−2−メチルブチルエステル、4−(4−メチルヘキシルオキシ)安息香酸−4’−n−ヘプチルオキシフェニルエステル等のカイラルスメクチックC液晶等が挙げられる。

0022

高分子コレステリック液晶の代表的な例としては、高分子主鎖中に光学活性な基を有する、例えばポリエステルポリペプチドポリイミドポリアミドポリカーボネートポリエステルイミドセルロースなど、又は高分子の側鎖に光学活性な基を有する例えばポリアクリレートポリメタクリレートポリマロネート、ポリシロキサン等が挙げられる。

0023

(B)で用いられるコレステリック液晶組成物のネマチック液晶としては、例えば、4−置換安息香酸−4’−置換フェニルエステル、4−置換シクロヘキサンカルボン酸−4’−置換フェニルエステル、4−置換シクロヘキサンカルボン酸−4’−置換ビフェニルエステル、4−(4−置換シクロヘキサンカルボニルオキシ)安息香酸−4’−置換フェニルエステル、4−(4−置換シクロキルシル)安息香酸−4’−置換フェニルエステル、4−(4−置換シクロヘキルシル)安息香酸−4’−置換シクロヘキシルエステル、4−置換−4’−置換ビフェニル、4−置換フェニル−4’置換シクロヘキサン、4−置換−4’−置換ターフェニル、4−置換ビフェニル−4’−置換シクロヘキサン、2−(4−置換フェニル)−5−置換ピリミジン等が挙げられる。

0024

スメクチックC液晶としては、例えば、4−(4−n−ヘキシルオキシフェニル)安息香酸、4−n−オクチルオキシ安息香酸−4’−n−ヘプチルオキシフェニルエステル、5−n−オクチル−2−(4−n−オクチルオキシフェニル)ピリミジン等が挙げられる。

0025

また、ここで使用することができる光学活性な成分としては、それ自体が液晶性を示す必要はない。そのような光学活性化合物としては、例えば、光学活性基としてコレステリル基を有するペラルゴン酸コレステロール、ステアリン酸コレステロール、光学活性基として2−メチルブチル基を有する「CB−15」、「C−15」(以上BDH社製)、「S1082」(メルク社製)、「CM−19」、「CM−20」、「CM」(以上チッソ社製)、光学活性基として1−メチルヘプチル基を有する「S−811」(メルク社製)、「CM−21」、「CM−22」(以上チッソ社製)などを挙げることができる。

0026

(C)のリオトロピック液晶の例としては、セルロース誘導体、ポリペプチド、ポリイソシアネート芳香族ポリアミドなど、希釈剤との相互作用リオトロピック液晶性を示す高分子が挙げられる。中でもセルロース誘導体は入手のしやすさから好ましい。これらを例示するならば、メチルセルロースエチルセルロースシアノエチルセルロースカルバモイルエチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、シアノエチル−カルバモイルエチルセルロース、シアノエチルーカルボキシエチルセルロース、

0027

カルボキシエチル−カルバモイルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースエチルヒドロキシエチルセルロースヒドロキシプロビルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースカルポキシメチルセルロース、酢酸セルロース等が挙げられる。ここで、例えば、メチルセルロースとはセルロースの水酸基の一部又は全部をメチルエーテル化したものを言い、他のセルロース誘導体においても同様である。尚、これら例示の化合物に限定されるものではない。

0028

本発明の配向により特定の波長範囲の光を反射する反応性液晶組成物中には希釈剤を含んでいても良い。希釈剤の種類及び量は、特に制限は無いが、コレステリック液晶相を呈するリオトロピック液晶を形成する範囲内であることが必要である。希釈剤としては、汎用有機溶剤や熱又は活性エネルギー線により反応可能な液状化合物を用いることができる。

0029

反応可能な液状化合物としては、アクリル系モノマー及びオリゴマービニル系モノマービニルエーテルエポキシ系化合物オキセタン系化合物などが好適に用いられる。希釈剤としては反応後の液晶干渉微粒子の耐溶剤性、耐候性を高めるといった観点からは、熱や活性エネルギー線などにより反応させることができる反応性希釈剤であることが好ましい。

0030

本発明の配向により特定の波長範囲の光を反射する反応性液晶組成物を形成する成分の少なくとも1つの成分は反応性基を有する必要がある。即ち、(A)に分類される分子自身がコレステリックらせん形成能を有するコレステリック液晶の場合は、その液晶分子自身が、(B)に分類されるネマチック液晶又はスメクチックC液晶に対してらせん構造を付与する光学活性物質を配合したカイラルネマチック液晶又はカイラルスメクチック液晶組成物の場合、又は(C)に分類される希釈剤中に溶解又は分散した状態でコレステリックらせん配向を形成するリオトロビック液晶の場合は、用いられる成分のうち少なくとも1つの成分が、反応性基を有するものでなければならない。

0031

そのような反応性基の例としては、アクリル基メタクリル基、α−クロロアリル基、ビニル基ビニルエーテル基エボキシ基、オキセタニル基シアネート基イソシアネート基イソチオシアネート基等が挙げられる。更に、それら反応性基を有する物質の1つは、同一かあるいは異なる複数の反応性基を有する、いわゆる多官能物質であることが好ましい。

0032

これら反応性基を液晶分子や液晶にらせん構造を付与するために添加する光学活性物質に導入するには、公知慣用有機反応を用いることができる。コレステロールや多糖類、例えばセルロースなどの天然由来の材料を用い場合は、それらの有する水酸基の一部又は全部をエーテル結合エステル結合あるいはウレタン結合等を介して 上記反応性基を付与することができる。

0033

リオトロピック液晶形成のための希釈剤の場合は、上記の如き反応性基を有する材料を選定し、用いることができる。更に、この反応性液晶組成物中には、コレステリックらせん配向を乱さない量の反応可能な溶媒や添加剤を含有していても良い。また、上記(C)に分類されるリオトロピック液晶の場合は希釈剤を用いるが、この場合一部、又は全部を反応可能な溶剤に置き換えることもできる。

0034

反応可能な溶媒としては、一般に熱的に反応可能な溶媒や、活性エネルギー線により反応可能な溶媒が挙げられる。このような溶媒の例としては、ラジカル重合系モノマーカチオン重合系モノマーが挙げられる。これらの代表的なものとしては、アクリレートメタクリレートマレイミド、ビニルエーテル、エボキシド、オキセタンマレイン酸エステルフマル酸エステルクロトン酸エステル又はN−ビニルピロリドン、あるいは例えばスチレン誘導体桂皮酸エステルの如き芳香族モノマー、N−ビニルイミダゾール等が挙げられる。また、これらを具体的に以下に例示するが、これら例示の化合物に限定されるものではない。

0035

メタアクリル系化合物として、(メタ)アクリル酸、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレン(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、

0036

テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、エトキシエトキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、1H,1H,5H−オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、モルフォリノアクリレート等の単官能(メタ)アクリレート、

0037

1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−へキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等の2官能(メタ)アクリレート、

0038

トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等の3官能(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート等の4−6官能(メタ)アクリレート等が挙げられる。

0039

マレイミド系化合物の場合、マレイミド基自身が光反応開始剤としての機能を有するため、後述の光反応開始剤が不要となり、光反応開始剤由来黄変抽出物の原因となる欠点を除去することができる。

0040

これらを例示すると、脂肪族基によってマレイミド基が結合された化合物が好ましく、具体例として、N−へキシルマレイミドやN,N’−4,9−ジオキサ−1,12−ビスマレイミドドデカンのようなアルキル又はアルキルエーテルマレイミド、マレイミド酢酸エチレングリコールエステル、マレイミド酢酸ポリテトラメチレングリコール)エステルなどのマレイミドカルボン酸(ポリ)アルキレングリコールエステルビス(2−マレイミドエチル)カーボネートなどのカーボネートマレイミド、イソホロンビスウレタンビス(N−エチルマレイミド)などのウレタンマレイミドなどが挙げられる、

0041

ビニル系化合物としては、酢酸ビニルケイ皮酸ビニル、N−ビニルホルムアルデヒドなど、スチレン誘導体としては、例えば、スチレンジビニルベンゼンなどが挙げられる。

0042

ビニルエーテル系化合物としては、メチルビニルエーテルエチルビニルエーテルプロピルビニルエーテル、ヒドロキシメチルビニルエーテル、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、クロロメチルビニルエーテル、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、2−クロロエチルビニルエーテル、ジエチルアミノエチルビニルエーテル、シクロブチルメチルビニルエーテル、シクロペンチルビニルエーテル、エチレングリコールメチルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、1,6−へキサンジオールメチルビニルエーテルなどが挙げられる。

0043

エポキシ環を有する化合物としては、(ポリ)エチレングリコール、(ポリ)プロピレングリコール、(ポリ)ブチレングリコール、(ポリ)テトラメチレングリコール、ネオペンチルグリコールなどのグリコール類や、そのアルキレンオキシド変性物のポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタングリセリンジグリセリンエリスリトール、ペンタエリスリトール、ソルビトール、1,4−ブタンジオール、1,6−へキサンジオールなどの脂肪族多価アルコールや、そのアルキレンオキシド変性物のグリシジルエーテル水素添加ビスフェノールAや水素添加ビスフェノールF又はそのアルキレンオキシド付加物と(メチル)エピクロルヒドリンとの反応によって合成されるグリシジルエーテルなど、

0044

リモネンジエポキシド、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,5−スピロ−3,4−エポキシシクロヘキサン−メタジオキサン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレートのカプロラクトン付加物

0045

3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレートの(メチル)バレロラクトン付加物ビニルシクロヘキセンジオキシド、4−ビニルエポキシシクロヘキサンジペンテンジエポキシド、ジシクロペンタジエンジエポキシド、エチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)、ジシクロペンタジエンジエポキシド、などの脂環型エボキシ基を含有する化合物が挙げられる。

0046

オキセタン環を有する化合物としては、例えば、1,4−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、1,4−ビス[(3−メチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、3−メチル−3−グリシジルオキセタン、3−エチル−3−グリシジルオキセタン、3−メチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン等が挙げられる。これらは単独あるいは混合して用いることができる。

0047

本発明の反応性液晶組成物に含有していても良い添加剤としては、反応開始剤が挙げられる。反応開始剤としては、熱又は活性エネルギー線照射において重合開始機能を示す各種重合開始剤が挙げられる。これらは、ラジカル重台開始剤カチオン重合開始剤及びアニオン重合開始剤に分類できる。

0048

熱によりラジカルを発生するいわゆるラジカル重合開始剤の代表的なものとしては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリルジメチル−2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス{2−メチル−N−[2−(1−ヒドロキシブチル)]プロピオンアミド)、等のアゾ化合物過酸化ベンゾイルジ−t−ブチルペルオキシドクメンヒドロキシペルオキシド、t−ブチルペルオキシド、2−エチルヘキサノエート等の過酸化物等が例示できる。

0049

カチオン重合開始剤としては、プロトン酸ハロゲン化金属、安定カルボニウムイオン等、アニオン重合開始剤としては、アルカリ金属金属水酸化物グリニャール試薬などの求核性試薬等として既知の化合物が使用できる。

0050

光重合開始剤においても、ラジカル性カチオン性、又はアニオン性重合開始剤があり、これらの代表的なものを例示するならば、ラジカル重合系開始剤として、例えばベンゾフェノンオルトベンゾイル安息香酸メチル、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルスルフィド等のベンゾフェノン系化合物ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オンベンジルジメチルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−2−モルホリノ−(4−チオメチルフェニルプロパン−1−オン等のアセトフェノン系化合物

0052

光カチオン重合系開始剤として例えば、オニウム塩、例えばトリフェニルスルフォニウムのBF4−塩、PF6−塩、AsF6−塩、SbF6−塩等、ペンタフルオロフェニルボーレートアニオンとしたヨードニウム塩等、また、鉄アレーン錯体等が例示できる。これらの市販品としてイルガキュア261(チバスペシャルティケミカルズ社製)、UVI−6990(ユニオンカーバイド社製)、サンエイドSI−60L、SI−80L、SI−100L(以上三新化学工業社製)等が挙げられる。光アニオン重合開始剤としてはO−アシロキシオキシムなどが挙げられる。

0053

これら反応開始剤の配合割合に特に制限はないが、反応性液晶組成物中の0.01〜10重量%の範囲が好ましく、0.05〜5重量%の範囲が特に好ましい。尚、前記の反応性液晶組成物を、配向させた後反応させ干渉色を固定化する方法としては活性エネルギー線により反応させる方法及び熱的に反応させる方法があり、いずれの方法も本発明に適用可能である。なかでも、活性エネルギー線による固定化方法は、コレステリック液晶がコレステリック配向を呈する温度域が如何なる範囲にあっても使用可能であることから好ましい方法である。

0054

他の添加剤としては、反応に関与しない溶媒、無機充填剤有機充填剤カップリング剤レベリング剤可塑剤、反応増感剤酸化防止剤紫外線吸収剤消泡剤、顔料、染料など公知慣用のものであればいかなるものも、コレステリックらせん配向を乱さない範囲であれば、特に制限なく使用することができる。

0055

本発明における液晶干渉性微粒子の粒径は、0.1μm〜500μm、好ましくは0.5μm〜100μm、更に好ましくは1μm〜50μmである。本発明の液晶干渉性微粒子中には、特定の波長範囲の光が可視光領域である場合、コレステリック液晶の選択反射光の視認性を高めたり意匠性のある複雑な色合いを呈する微粒子を得る目的で、着色物質を含有していても良い。

0056

この着色物質は、反応性液晶組成物に対して安定であればいかなる物質も使用可能であり、特に限定されないが、パール顔料金属粉金属繊維プラスチック粉末カーボンフィラートナー有機顔料無機顔料などが挙げられる。着色物質を添加する際、コレステリック液晶の選択反射光の視認性を高めるためには、有機顔料、無機顔料等の光を吸収することにより色を発現する着色物質が好ましい。

0059

本発明の着色物質を含有する液晶干渉性微粒子は、着色物質自身のもつ色調と、コレステリック液晶による選択反射光とのそれぞれの発する色調により複雑な色合いを呈することができるが、特にコレステリック液晶の選択反射光のみを視認させたいときには、着色物質として黒色、もしくは黒色に近い暗色の着色物質を用いることが望ましい。

0060

また着色物質として、本発明の液晶干渉性微粒子を使用することもできる。本発明の液晶干渉性微粒子に用いるコレステリック液晶は、その原理から、右旋光もしくは左旋光のいずれかの光を選択的に反射し、選択反射光の強度は、入射光強度の最大50%である。従って、反応性液晶組成物と同一波長の、異なる旋光性を有する着色物質を使用することで、更に選択反射光強度の高い液晶干渉性微粒子を得ることも可能である。

0061

更に、液晶干渉性微粒子に複雑な色合いを有する意匠性を付与するためには、パール顔料や金属粉、金属繊維などの光を反射することにより色を発現する着色物質が好ましい。ここでいうパール顔料としては、例えば天然パールエッセンス塩基性炭酸鉛、塩化酸化ビスマス酸性ヒ酸鉛金属酸化物被覆雲母などが挙げられる。金属粉としては、粒状やフレーク状のアルミニウム粉ブロンズ粉ステンレス粉ニッケル粉金粉、金や銀のナノ粒子等が挙げられる。また、金属繊維としては、アルミニウムフィラーニッケルフィラー等が挙げられる。

0062

ここで用いられる着色物質の反応性液晶組成物に対する添加量は、着色物質の種類や、大きさなどにより異なるが、反応性液晶組成物に対して、通常0.01〜50重量%、好ましくは0.1〜30重量%の範囲である。また、着色物質を反応性液晶組成物中に分散させる方法としては、公知慣用な如何なる方法も用いることができるが、代表的な例としては、撹拌による分散方法、超音波による分散方法、ボールミルなどの混合機による分散方法等が挙げられる。

0063

本発明の球状もしくは楕円球状である液晶干渉性微粒子は、上記反応性液晶組成物を非相溶の溶媒中に分散しエマルション化した後、コレステリック配向を呈する温度領域において配向、反応を行うことにより製造することができる。

0064

反応性液晶組成物に対して非相溶の溶媒とは、反応性液晶組成物が疎水性の場合は、水を用いるのが一般的である。反応性液晶性組成物親水性の場合、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン等の脂肪族系炭化水素溶媒トルエンキシレン等の芳香族系溶媒酢酸エチル酢酸ブチル等のエステル系溶媒ジエチルエーテルメチルエチルエーテル、ジ−n−プロピルエーテル、ジ−イソプロピルエーテル等のエーテル系溶媒クロロホルムジクロロメタン等のハロゲン系炭化水素溶媒、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒が挙げられる。

0065

エマルションを作製する方法の例としては、反応性液晶組成物を加熱し溶液状態とした後、非相溶の溶媒中に撹拌下で滴下する方法、溶液状態にある反応性液晶組成物中に撹拌下で非相溶溶媒を添加し転送乳化する方法などが挙げられる。更に、形状を球状もしくは楕円球状とする工程において、エマルションを溶媒中に安定な状態で存在させる為に、分散剤乳化剤などの添加剤を適宜使用することができる。

0067

本発明で使用される反応性液晶組成物は、液晶状態において自発的にコレステリックらせん配向を形成するため、球状もしくは楕円球状とした後、放置することでコレステリック液晶の選択反射光を呈するようになるが、配向までの時間を短縮するために、配向工程において、ホモジナイザーなどの強力攪拌機で撹拌を行ったり、長い細管を圧力を与えて圧送したりしてせん断力を与えることや電場や磁場を与える等の配向を促進させることも有効な手段である。

0068

また、コレステリック液晶の選択反射光を固定化するための反応方法としては、熱的な反応方法や、活性エネルギー線による反応方法などが適用可能である。しかし、熱的な反応方法では、コレステリック液晶は用いられる液晶の種類、溶媒や添加剤の種類、また、それらの組成により、コレステリック液晶配向を形成する温度領域が異なるため、コレステリック液晶の選択反射光を固定化する為に、コレステリック液晶配向状態の様々な温度において反応を行わねばならないので、活性エネルギー線の反応による固定化方法が最も好ましい。

0069

ここで用いられる活性エネルギー線としては、紫外線電子線、α線β線γ線可視光線太陽光等が挙げられる。中でも、紫外線、電子線や可視光線の使用が好ましく、経済的理由から、特に紫外線の使用が推奨される。紫外光発生源としては、例えば、低圧水銀ランプ高圧水銀ランプ超高圧水銀ランプメタルハライドランプケミカルランプブラックライトランプ、水銀−キセノンランプエキシマーランプショートアーク灯、ヘリウムカドミニムレーザー、アルゴンレーザー、太陽光が挙げられる。

0070

本発明の液晶干渉性微粒子の製造方法としては、上記以外の方法においても、最終的に形状が球状もしくは楕円球状となれば、公知慣用の如何なる方法により製造されても良い。このような別の方法として、マイクロカプセル化法が挙げられる。

0071

マイクロカプセルの製造方法としては、高分子溶液電解質や有機溶媒を加えることにより高分子の溶解性を減少させ相分離を起こす、コアセルベーション法疎水性モノマー親水性モノマーを組み合わせてW/OもしくはO/Wエマルションを作製した後界面で重合反応を行いカプセル化する界面重合法、エマルションの界面で生成するポリマーがエマルションの表面層均質に取りまくような重合条件を設定し、その内相又は外相のどちらか一方からモノマーや重合触媒を供給しカプセル化するIn situ(その場)重合法、あらかじめオリフィスにより大きさを整えた液晶組成物の表面を被膜物質でカプセル化した後、その被膜硬化液中で硬化する、液中硬化被膜法(オリフィス法)等が挙げられる。

0072

また、マイクロカプセル化法以外の方法として、液晶性組成物を光又はエネルギー線照射下や加熱下に噴霧し反応させるスプレードライング法などが挙げられる。本発明の液晶干渉性微粒子は選択反射広範囲が可視光領域の場合、コレステリック液晶の特異な呈色効果を有する。これらは、球状又は楕円球状であるため、全方位において発色し、視認性に優れるため、インキや塗料化しこれらを印刷又は塗布する際、分散した液晶顔料の配向をそろえる等の工夫は不要となり、従来の無機、有機顔料と同様の手段で、塗料、インキ、プラスチックの着色、化粧品等に用いることができる。

0073

更に、特異な呈色効果を利用して、意匠性塗料や意匠性インキ、即ち偽造防止用途などにも使用することができる。内部に着色粒子を包含しない場合は、着色フィルム塗装上にインキや塗料化して印刷や塗布することで、内部に着色物質を包含する場合は、無色や透明な基板上にインキや塗料化して印刷や塗布することで特異な呈色効果を有する印刷物塗膜などを得ることができる。また、特定の波長のみを反射するその特性から液晶ディスプレー用のカラーフィルターにも使用することができる。

0074

また、本発明の液晶干渉性微粒子は選択反射広範囲が紫外光領域の場合、化粧品や建造物外壁塗料、自動車用クリヤー塗料などの紫外線防止材料として、更に、紫外光は反射するが可視光は透過するため粒子自身の着色がない透明微粒子である長所を生かして、自動車用や農業用ビニールハウスなどの透明性を求められる紫外線防止フィルム等に使用することが可能である。同様に、選択反射光が赤外光領域である場合は、赤外光は反射するが可視光は透過するため粒子自身の着色がない透明微粒子である長所を生かして、建物自動車ガラス用の断熱フィルム等に使用することができる。

0075

以下、実施例等を用いて、本発明について更に詳しく説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。

0076

(実施例1)式1で示す重合性液晶化合物5.0g、式2で示す重合性液晶化合物5.0g、式3で示す光学活性化合物3.0g、光開始剤としてイルガキュア651(チバスペシャルティケミカルズ社製)0.26gとを50℃で加熱溶解した。

0077

0078

得られた溶液ホモミキサーにより回転数1500/分の撹拌下にある0.15%ポリビニルアルコール水溶液1000mlの中に滴下し、5分間撹拌を継続しエマルションを作製した。このエマルションを氷冷下で10分間放置した後、1500Wの高圧水銀ランプにより、照射距離20cmで紫外線照射を3分間行った。この溶液をろ過乾燥したところ、平均粒径が約200μmの半透明球状微粒子11.0gが得られた。

0079

この微粒子を黒い下地の上に乗せ、落射実体顕微鏡で観察したところ、粒子は球形であり、強い青色の干渉色を呈する微粒子であった。得られた微粒子1gをエチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート3gに分散し、光開始剤としてイルガキュア651を0.06g溶解し、スライドガラス上に塗布、紫外線硬化を行い微粒子の塗膜を作製した。この塗膜の反射波長を光の入射角−45°で測定したところ、測定角30°では反射波長の中心波長が約450nm、測定角60°では430nmであった。

0080

(実施例2)式3で示す光学活性化合物を2.5gと変更する以外は実施例1と同様の方法により、微粒子の作製を行った。平均粒径約200μmの半透明の球状微粒子11.0gが得られた。得られた微粒子を黒い下地の上に乗せ、落射式実体顕微鏡で観察したところ、粒子は球状で有り、強い緑色の干渉色を呈する微粒子であった。微粒子1gをエチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート3gに分散し、光開始剤としてイルガキュア651を0.06g溶解し、スライドガラス上に塗布、紫外線硬化を行い微粒子の塗膜を作製した。この塗膜の反射波長を光の入射角−45°で測定したところ、測定角30°では反射波長の中心波長が約530nm、測定角60°では500nmであった。

0081

(実施例3)式3で示す光学活性化合物を2.0gと変更する以外は実施例1と同様の方法により、微粒子の作製を行ったところ、半透明の球状微粒子11.0gが得られた。この微粒子の平均粒径は約200μmであった。得られた微粒子を黒い下地の上に乗せ、落射式実体顕微鏡で観察したところ、粒子は球状で強い赤色の干渉色を呈した。得られた微粒子1gをエチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート3gに分散し、光開始剤としてイルガキュア651を0.06g溶解し、スライドガラス上に塗布、紫外線硬化を行い微粒子の塗膜を作製した。この塗膜の反射波長を光の入射角−45°で測定したところ、測定角30°では反射波長の中心波長が約610nm、測定角60°では570nmであった。

0082

(実施例4)式1で示す重合性液晶化合物5.0g、式2で示す重合性液晶化合物5.0g、式3で示す光学活性化合物3.0g、光開始剤としてイルガキュア651(チバスペシャルティケミカルズ社製)0.26gを50℃で加熱溶解した。この溶液状の液晶混合物に、カーボンブラック(三菱化学製MA−7)0.026gを加え、超音波分散を5分間行った。得られた溶液をホモミキサーにより回転数1500/分の撹拌下にある0.15%ポリビニルアルコール水溶液1000mlの中に滴下し、5分間撹拌を継続しエマルションを作製した。

0083

このエマルションを氷冷下で放置したところ、10分後には青色がかった色を発色した。このエマルションに1500Wの高圧水銀ランプにより、照射距離20cmで紫外線照射を3分間行った。溶液をろ過乾燥し、青色の強い円偏光選択反射光を有する球状微粒子11.0gを得た。微粒子の平均粒径は約200μmであった。微粒子1gをエチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート3gに分散し、光開始剤としてイルガキュア651を0.06g溶解し、スライドガラス上に塗布、紫外線硬化を行い微粒子の塗膜を作製した。この塗膜の反射波長を光の入射角−45°で測定したところ、測定角30°では反射波長の中心波長が約450nm、測定角60°では430nmであった。

0084

(実施例5)式3で示す光学活性化合物を2.5gと変更する以外は実施例4と同様の方法により、緑色の球状微粒子11.0gを得た。得られた微粒子は、緑色の強い円偏光選択反射光を有し、平均粒径は約200μmであった。得られた微粒子1gをエチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート3gに分散し、光開始剤としてイルガキュア651を0.06g溶解し、スライドガラス上に塗布、紫外線硬化を行い微粒子の塗膜を作製した。この塗膜の反射波長を光の入射角−45°で測定したところ、測定角30°では反射波長の中心波長が約530nm、測定角60°では500nmであった。

0085

(実施例6)式3で示す光学活性化合物を2.0gと変更する以外は実施例4と同様の方法により、赤色の球状微粒子11.0gを得た。得られた微粒子は、赤色の強い円偏光選択反射光を有し、平均粒径は約200μmであった。微粒子1gをエチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート3gに分散し、光開始剤としてイルガキュア651を0.06g溶解し、スライドガラス上に塗布、紫外線硬化を行い微粒子の塗膜を作製した。この塗膜の反射波長を光の入射角−45°で測定したところ、測定角30°では反射波長の中心波長が約610nm、測定角60°では570nmであった。

0086

(製造例1)重合性エチルセルロースの製造例
セルロースの構成単位であるグルコースの3個の水酸基のうち平均して2.6個の水酸基がエチル化されたエチルセルロース(数平均分子量=約15000、ハーキュレス社製)31.0gをテトラヒドロフラン600ml中に溶解し、2イソシアネートエチルメタクリレート6.1g及びオクチル酸スズ0.036gを加え、60℃で7時間撹拌した。

0087

反応溶液中からテトラヒドロフランを減圧留去した後、メタノール1000ml中に投入白色沈殿を得た。この白色沈殿をろ過、加熱乾燥して原料エチルセルロース中に残存した水酸基の75%を2−イソシアネートエチルメタクリレートでウレタン化した(以下MOI化率という言葉で示す)エチルセルロース誘導体を白色固形物として28.0g得た。

0088

(実施例7)トリメチロールプロパントリアクリレート1.0g、アクリル酸4.0gの混合モノマー溶液に、製造例1で得たMOI化率75%の重合性エチルセルロース5.0gと光開始剤としてイルガキュア651(チバスペシャルティケミカルズ社製)0.26gを溶解した。この溶液状の液晶混合物に、カーボンブラック(三菱化学製MA−7)0.026gを加え、超音波分散を5分間行った。得られた溶液をホモミキサーにより回転数5000/分の撹拌下にある0.25%ヒドロキシエチルセルロースの飽和食塩水溶液1000mlの中に滴下し、5分間撹拌を継続しエマルションを作製した。

0089

このエマルションを氷冷下で24時間放置したところ、青色がかった色を発色した。このエマルションに1500Wの高圧水銀ランプにより、照射距離20cmで紫外線照射を3分間行った。紫外線照射を行った溶液をろ過乾燥したところ、青色の強い円偏光選択反射光を有する球状微粒子9.3gが得られた。

0090

得られた微粒子の平均粒径は約150μmであった。得られた微粒子1gをエチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート3gに分散し、光開始剤としてイルガキュア651を0.06g溶解し、スライドガラス上に塗布、紫外線硬化を行い微粒子の塗膜を作製した。この塗膜の反射波長を光の入射角−45°で測定したところ、測定角0°(塗膜に対して垂直方向)では反射波長の中心波長が約420nm、測定角30°では400nmであった。

0091

(実施例8)実施例7において、製造例1で得たMOI化率75%の重合性エチルセルロースを4.8gと変更する以外は実施例7と同様の方法により、緑色の球状微粒子9.0gを得た。得られた微粒子は、緑色の強い円偏光選択反射光を有し、平均粒径は約150μmであった。得られた微粒子1gをエチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート3gに分散し、光開始剤としてイルガキュア651を0.06g溶解し、スライドガラス上に塗布、紫外線硬化を行い微粒子の塗膜を作製した。この塗膜の反射波長を光の入射角−45°で測定したところ、測定角30°では反射波長の中心波長が約450nm、測定角60°では420nmであった。

0092

(実施例9)100mlの酢酸エチルに、実施例4から6で得た微粒子1gを加え、1週間室温で放置したが、微粒子の円偏光選択反射光に変化は観察されなかった。比較例1と比較して、本発明の球状の液晶干渉性微粒子は、溶媒による膨潤表面劣化がなく、優れた耐溶剤性を示す。

0093

(実施例10)100mlのトルエンに、実施例7及び8で得た微粒子1gを加え、1週間室温で放置したが、微粒子の円偏光選択反射光に変化は観察されなかった。比較例1と比較して、本発明の球状の液晶干渉性微粒子は、溶媒による膨潤や表面劣化がなく、優れた耐溶剤性を示す。

0094

(実施例11)焼き付け塗料アクリル樹脂アクディック47−712(大日本インキ化学工業製)65.0g、焼き付け塗料用メラミン樹脂スーパーベッカミンL−117−60(大日本インキ化学工業製)13.6gをキシレン:n−ブタノール=3:1混合溶剤16.3gに溶解させた。この樹脂溶液中に、実施例7で得られた緑色球状微粒子5.0gを加え撹拌分散した。得られた微粒子分散樹脂溶液の粘度を、ソルベッソ#100:キシレン:酢酸エチル:n−ブタノール=4:3:2:1の混合溶液を用いてフォードカップで18秒となるように調製し、焼き付けアクリル塗料とした。

0095

この塗料をアプリケーターを用いて黒色焼き付け塗装を施した鋼板上に塗布し、緑色の塗膜を得た。この塗膜を120℃で20分間焼き付けを行ったところ、膜に変化は観察されず、塗膜は緑色を保持した。得られた塗膜を用い、促進耐候性試験機(アイスーパー;スガ試験機製)にてフロリダ暴露2年分に相当する耐候性試験を行った。その結果、塗板の反射波長に変化が見られず、優れた耐候性を示した。

0096

(比較例1)ビフェニルジカルボン酸メチルエステル71g、(R)−(−)−1,3−ブタンジオール7.35g、3−メチル1,5−ペンタンジオール23.1gの混合溶液にオルトチタン酸テトライソプロピル0.3gを窒素気流下、210℃で2時間、脱水エステル化反応を行った。得られたポリエステルのGPC分析による分子量はポリスチレン換算で数平均分子量約4500、重量平均分子量約5700であった。

0097

得られたポリエステル100gを900gのN−メチルピロリドンに溶解し、10%濃度ポリマー溶液を調製した。この溶液に、カーボンブラック(三菱化学製MA−7)0.2gを加え、撹拌分散を行った。この溶液をスプレイドライヤを用いて130℃で処理をしたところ、青色の円偏光選択反射を有する微粒子80gを得た。得られた微粒子の平均粒径は約300μm、選択反射光の中心波長は約480nmであった。

0098

100mlの酢酸エチルに、微粒子1gを加えたところ、粒子の膨潤が観察されると同時に粒子表面が白色化し、円偏光選択反射光が視認できなくなった。得られた青色微粒子を実施例11と同様にしてアクリルメラミン塗料に分散し、同様にして塗膜を形成したところ、粒子は白濁して青色を視認できなくなり、耐侯性試験を行うことができなかった。

0099

(実施例12)式3で示す光学活性化合物を3.5gと変更する以外は実施例1と同様の方法により、微粒子の作製を行ったところ、半透明の球状微粒子11.5gが得られた。微粒子の平均粒径は約200μmであった。微粒子を黒い下地の上に乗せ、落射式実体顕微鏡で観察したところ、球状の透明な微粒子であった。

0100

得られた微粒子1gをエチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート3gに分散し、光開始剤としてイルガキュア651を0.06g溶解し、スライドガラス上に塗布、紫外線硬化を行い微粒子の塗膜を作製した。この塗膜の反射波長を測定したところ、反射波長の中心が約350nmであり、得られた塗膜は紫外光を反射する塗膜であった。

0101

(実施例13)式3で示す光学活性化合物を0.8gと変更する以外は実施例1と同様の方法により、微粒子の作製を行い、半透明の球状微粒子9.5gを得た。微粒子の平均粒径は約200μmであった。微粒子を黒い下地の上に乗せ、落射式実体顕微鏡で観察したところ、球状の透明な微粒子であった。得られた微粒子1gをエチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート3gに分散し、光開始剤としてイルガキュア651を0.06g溶解し、スライドガラス上に塗布、紫外線硬化を行い微粒子の塗膜を作製した。この塗膜の反射波長を測定したところ、反射波長の中心が約800nmであり、得られた塗膜は赤外光を反射する塗膜であった。

発明の効果

0102

本発明の液晶干渉性微粒子は、球状又は楕円球状であるため全方位において選択反射特性に優れ、また、重合固定化しているため、溶剤や熱に対して堅牢である。更に、本発明における液晶干渉性微粒子の製造方法は、大量生産が容易に実施可能であり、また、粒径の制御も容易である。

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