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技術 電子写真用転写シート

出願人 富士ゼロックス株式会社
発明者 細井清中西亮介
出願日 2000年3月8日 (20年3ヶ月経過) 出願番号 2000-063829
公開日 2001年9月21日 (18年9ヶ月経過) 公開番号 2001-255688
状態 特許登録済
技術分野 電子写真における転写材
主要キーワード 加熱接触 クロス方向 伸縮計 品質目標 電子写真用シート 発色カラー ゼロ点調整 アルキルケテン
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2001年9月21日)のものです。
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課題

走行性に優れ、さらに画像部光沢ムラがなく、ざらつき感のない電子写真用転写シートを提供しようとするものである。

解決手段

紙ベースからなる基材の少なくとも片面に熱可塑性樹脂を含有するトナー受容層を備えた電子写真用転写シートにおいて、前記トナー受容層のJIS P8119に規定される平滑度が8000秒以上であり、かつシートの25℃、25%RHから25℃、90%RHに湿度変化させたときのCDの伸び率が0.35%以下であり、かつJIS P8119に規定されるシートの裏面の平滑度が500秒以下である電子写真用転写シートである。

概要

背景

従来、電子写真方式複写機プリンターカラー化デジタル化に伴い電子写真方式の高画質化が検討されてきた。特に、電子写真方式のフルカラー複写機及びプリンターにおいては、高画質画像を得るために、画像の入出力のデジタル化が進み、画像入力方法、入力した画像の処理方法現像方法転写方法定着方法等が大きく改善された。また、現像剤や感光体画像形成材料デジタル精細、高発色カラー記録に対応して改善されてきた。カラートナー定着器で加熱される際の溶融性及び混色性が良いことが重要であるため、軟化温度の低いものが一般に使用されている。

また、従来の電子写真方式のフルカラー複写機及びプリンターにおいては、上質紙ベースを中心とした転写シートを使用してきたが、最近ではフルカラー複写機及びプリンターの高解像度化による高画質化が一段と進み、高級感を有し、発色性が高く、ざらつき感のない高画質化を達成するために、高光沢で高平滑な塗工紙を転写シートとして使用することが多くなってきた。さらに、高画質化を達成するために、基材上に熱可塑性樹脂からなる受像層を設け、定着時にトナーを受像層に埋め込み画像の光沢を均一化させる記録シートが開発されている。

しかし、これら高光沢で高平滑な紙を電子写真方式のフルカラー複写機及びプリンターに使用した場合、湿度が高い環境条件下では用紙間密着が発生し、また用紙間の摩擦係数が高くなるため、ミスフィード等の走行性不良が発生しやすくなる。

上記問題を改善するために特開平11-160906 号公報や特開平11-174713 号公報においては、基材の両面に顔料接着剤を主成分とした塗被層を設けることにより、高湿時における用紙の膨潤を抑え、走行性を改善しようとする電子写真用転写紙が提案されている。

しかしながら、特開平11-160906 号公報、特開平11-174713 号公報記載の転写紙は、いずれも顔料100部に対して接着剤が5〜50部と、接着剤の使用量が少ないため、熱可塑性樹脂が使用されたとしてもトナーを塗工層内に埋め込むことはできず、画像の光沢ムラが発生しやすく、走行性と高画質化を両立できるものではなかった。

概要

走行性に優れ、さらに画像部の光沢ムラがなく、ざらつき感のない電子写真用転写シートを提供しようとするものである。

紙ベースからなる基材の少なくとも片面に熱可塑性樹脂を含有するトナー受容層を備えた電子写真用転写シートにおいて、前記トナー受容層のJIS P8119に規定される平滑度が8000秒以上であり、かつシートの25℃、25%RHから25℃、90%RHに湿度変化させたときのCDの伸び率が0.35%以下であり、かつJIS P8119に規定されるシートの裏面の平滑度が500秒以下である電子写真用転写シートである。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
6件

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請求項1

紙ベースからなる基材の少なくとも片面に熱可塑性樹脂を含有するトナー受容層を備えた電子写真用転写シートにおいて、前記トナー受容層のJIS P8119に規定される平滑度が8000秒以上であり、かつシートの25℃、25%RHから25℃、90%RHに湿度を変化させたときのCD方向伸び率が0.35%以下であり、かつJIS P8119に規定されるシート裏面の平滑度が500秒以下であることを特徴とする電子写真用転写シート。

請求項2

前記基材表面を平滑にするために下塗り層を設け、その上に前記のトナー受容層を形成してなることを特徴とする請求項1記載の電子写真用転写シート。

請求項3

前記トナー受容層の層厚が3〜20μmであることを特徴とする請求項1又は2記載の電子写真用転写シート。

請求項4

前記シートの裏面に熱可塑性樹脂層を設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子写真用転写シート。

技術分野

0001

本発明は、間接乾式電子写真方式複写機及びプリンター被転写材として使用される電子写真用転写シートに関する。

背景技術

0002

従来、電子写真方式の複写機やプリンターのカラー化デジタル化に伴い電子写真方式の高画質化が検討されてきた。特に、電子写真方式のフルカラー複写機及びプリンターにおいては、高画質画像を得るために、画像の入出力のデジタル化が進み、画像入力方法、入力した画像の処理方法現像方法転写方法定着方法等が大きく改善された。また、現像剤や感光体画像形成材料デジタル精細、高発色カラー記録に対応して改善されてきた。カラートナー定着器で加熱される際の溶融性及び混色性が良いことが重要であるため、軟化温度の低いものが一般に使用されている。

0003

また、従来の電子写真方式のフルカラー複写機及びプリンターにおいては、上質紙ベースを中心とした転写シートを使用してきたが、最近ではフルカラー複写機及びプリンターの高解像度化による高画質化が一段と進み、高級感を有し、発色性が高く、ざらつき感のない高画質化を達成するために、高光沢で高平滑な塗工紙を転写シートとして使用することが多くなってきた。さらに、高画質化を達成するために、基材上に熱可塑性樹脂からなる受像層を設け、定着時にトナーを受像層に埋め込み画像の光沢を均一化させる記録シートが開発されている。

0004

しかし、これら高光沢で高平滑な紙を電子写真方式のフルカラー複写機及びプリンターに使用した場合、湿度が高い環境条件下では用紙間密着が発生し、また用紙間の摩擦係数が高くなるため、ミスフィード等の走行性不良が発生しやすくなる。

0005

上記問題を改善するために特開平11-160906 号公報や特開平11-174713 号公報においては、基材の両面に顔料接着剤を主成分とした塗被層を設けることにより、高湿時における用紙の膨潤を抑え、走行性を改善しようとする電子写真用転写紙が提案されている。

0006

しかしながら、特開平11-160906 号公報、特開平11-174713 号公報記載の転写紙は、いずれも顔料100部に対して接着剤が5〜50部と、接着剤の使用量が少ないため、熱可塑性樹脂が使用されたとしてもトナーを塗工層内に埋め込むことはできず、画像の光沢ムラが発生しやすく、走行性と高画質化を両立できるものではなかった。

発明が解決しようとする課題

0007

本発明は、上記の問題点を解消し、従来の技術と比較して、走行性に優れ、さらに画像部の光沢ムラがなく、ざらつき感のない電子写真用転写シートを提供しようとするものである。

課題を解決するための手段

0008

本発明は、下記の構成を採用することにより、上記課題の改善を可能にした。
(1)紙ベースからなる基材の少なくとも片面に熱可塑性樹脂を含有するトナー受容層を備えた電子写真用転写シートにおいて、前記トナー受容層のJIS P8119に規定される平滑度が8000秒以上であり、かつシートの25℃、25%RHから25℃、90%RHに湿度を変化させたときのCD方向伸び率が0.35%以下であり、かつJIS P8119に規定されるシート裏面の平滑度が500秒以下であることを特徴とする電子写真用転写シート。

0009

(2) 前記トナー受容層を構成する熱可塑性樹脂は、数平均分子量が5,000〜20,000の範囲にあることを特徴とする前記(1) 記載の電子写真用転写シート。
(3) 前記基材表面を平滑にするために下塗り層を設け、その上に前記のトナー受容層を形成してなることを特徴とする前記(1) 又は(2) 記載の電子写真用転写シート。

0010

(4) 前記トナー受容層の層厚が3〜20μmであることを特徴とする前記(1)〜(3) のいずれか1つに記載の電子写真用転写シート。
(5) 前記トナー受容層のJIS Z8741に規定される75度光沢度が90%以上であることを特徴とする前記(1) 〜(4) のいずれか1つに記載の電子写真用シート

0011

(6) 前記シートの裏面に熱可塑性樹脂層を設けたことを特徴とする前記(1) 〜(5) のいずれか1つに記載の電子写真用転写シート。
(7) 前記シートの裏面を構成する熱可塑性樹脂は、数平均分子量が5,000〜100,000の範囲にあることを特徴とする前記(1) 〜(6) のいずれか1つに記載の電子写真用転写シート。

発明を実施するための最良の形態

0012

本発明者等は、電子写真用転写シートの画像光沢ムラ及びざらつき感を良くするためにトナー受容層を初めとする転写シート構成について鋭意検討した結果、画像の光沢ムラを防止するためにトナー受容層の材質と該層の平滑度を、また、高湿下の走行性を改善するために、シートのCD方向の伸び率及び裏面層の平滑度を鋭意検討した結果、上記の問題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。

0013

即ち、シートの画像光沢ムラ及び粒状感を良くするために、トナー受像層に熱可塑性樹脂を配合し、該層の平滑度を高くすることが重要であるを見いだした。また、走行性を改善するためには、シート間の密着を防止することが重要であり、そのためにはシートのCD方向の伸び率を小さくし、かつ裏面の平滑度を低くすることが重要であることを見いだした。

0014

本発明において、トナー受容層の平滑度を高くするためには、紙ベースの基材に下塗り層を塗工するか、ラミネートフィルムを付着させることにより、基材に高い平滑度を備えることが望ましい。また、湿度の変動によるCD方向の伸び率を小さくするためには、前記の処理を施した紙の裏面に対して、熱可塑性樹脂層を裏面に形成することが有効である。

0015

本発明において、シートの裏面に塗工する熱可塑性樹脂としては、数平均分子量が5,000〜100,000の範囲にあることが望ましい。数平均分子量の下限値を下回ると定着器への巻き付きが生じやすくなり、上限値を上回ると塗被性が劣るので好ましくない。

0016

本発明のシート裏面用の熱可塑性樹脂としては、ポリスチレン樹脂スチレン酢酸ビニル系樹脂アクリル樹脂、スチレン−アクリル酸エステル樹脂、スチレン−メタクリル酸エステル樹脂ポリウレタン樹脂ポリエステル樹脂等が挙げられる。熱可塑性樹脂層をシートの裏面に形成する方法として、塗工法ラミネート法などを適宜選択できる。

0017

シート裏面の平滑度を小さくする方法として、裏面に熱可塑性樹脂層を設ける場合は、熱可塑性樹脂層中に顔料を配合する方法や、凹凸を有するシリンダーにシートの裏面を加熱接触させ、表面を粗くする方法等があるが、これらに限定されるものではない。また、裏面に熱可塑性樹脂層を設けない場合は、紙ベース表面に形成する塗工層やラミネートフィルム中に顔料などの微粒子を配合する方法か、シート裏面を凹凸性のあるシリンダーに加熱接触させて表面を粗くする方法等があるがこれらに限定されるものではない。ここで使用される顔料等の微粒子としては、平均粒径が1〜10μmの範囲のものが適しており、具体的には炭酸カルシウム二酸化チタンタルク酸化亜鉛などの顔料を使用することができる。

0018

一般にパルプ繊維主体とした紙ベースの基材は、抄紙機の流れ方向(MD)に繊維が配向する。このMD方向に対して直角の方向がクロス方向(CD)である。簡単な見分け方は、縦方向と横方向のうちが弱い方向がCD方向である。ここでA4サイズの塗工紙を例にとると、基材が抄紙された時、長手方向が抄紙機の流れ方向の場合は、短手方向がCD方向となる。前記紙ベースの基材に塗工層を形成したシートは湿度の変化で伸びを示すが、繊維が配向するMD方向より、腰が弱いCD方向に大きな伸びを示す。また簡易な見分け方として、塗工紙の縦と横方向で腰の弱い方向がCD方向を意味する。

0019

従来、パルプ繊維を主体とした紙ベースの基材上に熱可塑性樹脂層を塗工したシートは、全て前記の湿度変化時(25℃、25%RH→25℃、90%RH)にCD方向に0.4%以上の伸びを示すものであり、伸びが大きくなるにしたがいシートが膨潤しやすくなる。また、裏面の平滑性が高いとシート間が密着しやすくなり走行性が悪くなる。そこで、走行性を改善するためには、シートが高湿下にさらされたときに、大きな伸びを示さず、かつ裏面平滑度が低いことが重要となることを見いだした。

0020

即ち、本発明では、電子写真用転写シートを、25℃の環境下で25%RHから90%RHに湿度を変化させたときの用紙のCD方向の伸び率を0.35%以下にし、かつJIS P8119に規定されるシート裏面の平滑度を500秒以下にすることにより、高湿下の走行性が良くなることを見出した。より好ましくはCD方向伸び率を0.20%以下にし、かつ裏面平滑度を300秒以下にすることが望ましい。

0021

本発明のCD方向の伸び率は以下の方法で測定した。まず、シートをCD方向に100mm、MD方向に50mmに裁断して測定用試料とした。この試料を等比交換式伸縮計(王子工営社製)にセットし、予めJIS P8111に準拠した方法で調湿した。伸び率の測定はシートの坪量の半分の張力をかけて行った。はじめに25℃の環境の下で湿度を65%RHに調湿して1時間保持してゼロ点調整を行い、次いで同じ温度環境の下で、湿度を25%RHで1時間保持したときのCD方向の伸び率Aを測定した。その後、65%RHで1時間、さらに90%RHで1時間保持した後再びCD方向の伸び率Bを測定した。そしてBからAを引いた値を本発明のCD方向の伸び率と定めた。

0022

本発明の裏面に熱可塑性樹脂を塗工する場合の基材としての上記塗被紙は、塗被特性を良くし、塗被後の不透明度白色度を調整するために、填料を使用することができる。ここで使用する填料としては、重質炭酸カルシウム軽質炭酸カルシウムカオリンパイオロフェライトセリサイト焼成クレー、タルク等の珪酸類、二酸化チタン等の無機填料、及び、尿素樹脂スチレン樹脂等の有機顔料を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。これら填料の配合量は特に限定されることはないが、0〜25重量%、より好ましくは0〜20重量%の範囲が適当である。

0023

本発明の塗被紙基材に使用するサイズ剤等の各種薬品は、内添又は外添により使用することができる。サイズ剤としてはロジンサイズ剤合成サイズ剤、石油樹脂系サイズ剤、中性サイズ剤等を挙げることができ、硫酸バンドカチオン化澱粉等、適当なサイズ剤、繊維及び定着剤を組み合わせて使用することができる。電子写真方式の複写機、プリンター等のコピープリント後の用紙の保存性を考慮すると、中性サイズ剤、例えばアルケニル無水コハク酸アルキルケテンアイマー、中性ロジン石油系サイズ、オレフィン系樹脂、スチレン・アクリル系樹脂等を挙げることができる。

0024

本発明のトナー受像層を備えた転写紙においては、表面の平滑性を確保するために、顔料と水性接着剤からなる下塗り層を設けることが望ましい。上記の顔料としては、例えば、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、カオリン、焼成カオリン構造性カオリン、デラミカオリン、タルク、硫酸カルシウム硫酸バリウムシリカアルミノ珪酸マグネシウム微粒子状珪酸カルシウム、微粒子状炭酸マグネシウム、微粒子状軽質炭酸カルシウム、ホワイトカーボンベントナイトゼオライト、セリサイト、スメクタイト等の鉱物質顔料、並びに、ポリスチレン樹脂、スチレン−アクリル共重合樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニリデン樹脂ベンゾグアナミン樹脂及びそれらの微小中空粒子貫通孔型の有機顔料等が挙げられ、これらの中から1種あるいは2種以上が用いられる。

0025

下塗り層用接着剤としては、水溶性及び/又は水分散性高分子化合物が用いられ、例えば、カチオン性澱粉両性澱粉酸化澱粉酵素変性澱粉熱化学変性澱粉エステル化澱粉エーテル化澱粉等の澱粉類カルボキシルメチルセルロースヒドロキシエチルセルロースメチルセルロース等のセルロース誘導体ゼラチンカゼイン大豆タンパク天然ゴム等の天然あるいは半合成高分子化合物、ポリビニルアルコールイソプレンネオプレン登録商標)、ポリブタジエン等のポリジエン類ポリブテンポリイソブチレンポリプロピレンポリエチレン等のポリアルケン類、ビニルハライド酢酸ビニル、スチレン、(メタアクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリルアミドメチルビニルエーテル等のビニル系重合体共重合体類、スチレン−ブタジエン系、メチルメタクリレート−ブタジエン系等の合成ゴムラテックス、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂オレフィン無水マレイン酸樹脂、メラミン樹脂等の合成高分子化合物等を用いることができる。そしてこの中から、電子写真用転写シートの品質目標に応じて1種又は2種以上が適宜選択して使用される。なお、下塗り層は顔料と接着剤からなり、顔料100部に対し接着剤5〜50部と接着剤量が少なく、トナーの埋め込みを想定したものではない。本発明のトナー受像層はトナーを埋め込むことにより均一な光沢を確保するためのものであり、3μm以上の層厚を必要とする。

0026

接着剤の配合割合は、顔料100重量部に対して5〜50重量部、より好ましくは7〜30重量部の範囲で使用される。また、必要に応じて、分散剤増粘剤保水剤消泡剤耐水化剤ワックス類、サイズ剤、蛍光増白剤着色剤等、通常塗被紙用顔料に配合する各種助剤が適宜使用される。

0027

このようにして調整された塗被組成物は、一般の塗被製造に用いられる塗被装置、例えば、ブレードコータエアーナイフコーターロールコータバーコータカーテンコータダイコータグラビアコータリバースロールコータチャンプレクスコータブラシコータ等が適宜使用される。

0028

塗被液の塗工量は、本発明の電子写真用転写シートの使用目的に応じて適宜選択されるものであるが、トナー受容層の平滑度を高くするためには、基材の繊維物質及び繊維間の空隙が十分に覆われる塗工量が必要である。一般的には、片面あたり乾燥重量で10〜20g/m2 の範囲が適当である。

0029

本発明のトナー受像層に使用する熱可塑性樹脂としては、ポリスチレン樹脂、スチレン−酢酸ビニル系樹脂、アクリル樹脂、スチレン−アクリル酸エステル樹脂、スチレン−メタクリル酸エステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂等が挙げられる。

0030

本発明のトナー受像層に用いる熱可塑性樹脂は、電子写真用転写シートの使用目的により、数平均分子量、重量平均分子量軟化点温度ガラス転移温度(Tg)を選択すればよいが、特に、数平均分子量は5,000〜20,000の範囲にあることが望ましい。数平均分子量の下限値を下回ると定着器に巻き付きやオフセット現象が生じやすくなり、上限値を上回るとトナー埋め込み性が悪化して光沢ムラが生ずる。

0031

また、必要に応じて定着器の離型性を向上させるために、トナー受容層としての熱可塑性樹脂にワックス、顔料を配合しても良い。さらに、前記熱可塑性樹脂内に酸化防止剤紫外線吸収剤可塑剤、着色剤、帯電防止剤等を適宜使用することもできる。

0032

本発明のトナー受容層は、JIS Z8741に規定される75度光沢度を90%以上にして高画質を確保することが好ましい。より好ましくは95%以上が適当である。

0033

本発明のトナー受容層の層厚は、3〜20μm、好ましくは5〜15μmの範囲が良い。層厚が3μmを下回ると、紙ベース表面や下塗り層の凹凸がトナー受容層の表面に出やすくなるため、電子写真用転写シートとして使用すると画像部にざらつき感が発生し、きれいな画質が得にくくなるため好ましくない。また、層厚が20μmを超えると、定着器でのオフセット現象が発生しやすくなり、かつ高湿下から低湿下における適性な転写性が得にくくなるので好ましくない。

0034

基材にトナー受容層の熱可塑性樹脂を塗工するには、一般に公知の塗被装置、例えば、リバースロールコータ、バーコータ、カーテンコータ、ダイコータ、グラビアコータ等の装置が適宜用いられる。

0035

また、本発明の転写シートは必要に応じて平滑化処理されてもよく、この平滑化処理は通常のスーパーカレンダグロスカレンダソフトカレンダ等の平滑化処理装置によって施される。また、加圧装置の形態、加圧ニップの数、加温等も通常の平滑化処理に準じて適宜調整される。表面の平滑度は8000秒以上必要であり、好ましくは10000秒以上とすると良い。平滑度が8000秒を下回ると表面の凹凸により画像にざらつき感が目立つようになるため好ましくない。

0036

次に実施例によって本発明をさらに具体的に説明する。ただし、本発明の範囲はこれらによって制限されるものではない。なお、実施例及び比較例中の「部」及び「%」は、特に断りの無い限り「固形分重量部」及び「重量%」を表す。

0037

〔実施例1〕
ベース基材の調製
LBKP(フリーネスCSF)=500ml)のパルプ100部を原料とし、そのうち40部にドライパルプを(固形分)配合し、軽質炭酸カルシウム(TP121:奥多摩工業社製)を10部、内添サイズ剤としてアルケニル無水コハク酸(ファイブラン81:ナシナルスターチアンドケミカル社製)を対パルプ当たり0.08部、カチオン化澱粉(エースK:王子コーンスターチ社製)を対パルプ当たり0.5部配合した。この紙料を使用し、長網多筒式抄紙機で仕上がり水分が5%、坪量が125g/m2 のベース基材を得た。

0038

塗被液の調製
カオリン(UW−90エンゲルハード社製)60部(固形分)、軽質炭酸カルシウム(ユニバー70 白石工業社製)40部に分散剤としてポリアクリル酸ソーダアロンA−9 東亜合成社製)0.2部(顔料に対する固形比)を加え、この混合物をコーレス分散機を用いて水分散して顔料スラリーを調製した。この顔料スラリーに酸化澱粉(エースA 王子コーンスターチ社製)3.0部、及びスチレン−ブタジエン共重合体ラテックス(OX1060 日本ゼオン社製)15部を添加し、攪拌し、さらに水を加えて固形分濃度が40%の塗被液を調製した。

0039

ベース基材への下塗り層の形成(塗被紙の作成)
得られた塗被液を上記の基材の両面に片面あたり乾燥重量が15g/m2 になるようにバーコータを用いて塗被し、乾燥し、金属ロール弾性ロールで構成された加圧ニップを通紙して表面を平滑化して、坪量が155g/m2 、水分量は5%、平滑度は約5000秒の基材を作成した。

0040

塗被紙裏面への熱可塑性樹脂層の形成
得られた塗被層を有する基材の裏面に、トルエンに20%濃度に溶解させたポリエステル樹脂(商標:UE205、花王社製、分子量Mn:37000)と5%の二酸化チタン(商標:ET−500W、石原産業社製)を入れた溶液を、グラビアコータを用いて、乾燥重量が3g/m2 となるように塗工した。

0041

トナー受容層の形成(転写シートの作製)
上記の裏面に熱可塑性樹脂を塗工した基材の表面に、トルエンに20%濃度に溶解させたポリエステル樹脂(商標:TP220、日本合成化学社製、分子量Mn:16000)を、グラビアコータを用いて、塗布厚が10μmとなるようにし、塗工後水分が4.5%となるように調製し、坪量168g/m2 、トナー受容層平滑度が約12000秒、裏面平滑度が20秒の電子写真用転写シートを作製した。

0042

転写シートの評価
(CD伸び率の測定)得られた転写シートを前記の方法によってCD方向の伸び率を測定したところ0.1%であった。

0043

(画像部ざらつき感の評価)チャートとしてイエローマゼンタシアンの1次色、レッドグリーンブルーの2次色、及びイエロー、マゼンタ、シアンからなる3次色を持ちかつ網点面積率が0〜100%までふれているものを使用し、富士ゼロックス社製Acolor628に適用して転写シートの絵だし試験を行い、シアン100%部のざらつき感を目視で以下のように判断した。
◎:ざらつきが全く感じられなく、優れている。実用上問題ない。
○:ざらつき感が殆どなく良好である。実用上問題ない。
△:ざらつき感があり僅かに劣っている。実用上問題がある。
×:ざらつき感がある。実用上問題がある。

0044

(画像部光沢ムラの評価)チャートとしてイエロー、マゼンタ、シアンの1次色、レッド、グリーン、ブルーの2次色、及びイエロー、マゼンタ、シアンからなる3次色を持ちかつ網点面積率が0〜100%までふれているものを使用し、富士ゼロックス社製Acolor628に適用して転写シートの絵だし試験を行い、画像部光沢ムラを目視で下記のように判断した。
◎:光沢ムラがなく極めて優れている。実用上問題ない。
○:光沢ムラが殆どなく良好である。実用上問題ない。
△:光沢ムラがあり僅かに劣っている。実用上問題がある。
×:光沢ムラが多く劣っている。実用上問題がある。

0045

(走行性の評価)環境28℃85%RHにて、富士ゼロックス社製Acolor628を使用し、手差しトレーから連続500枚走行させ、重送及び紙詰まり発生回数を測定して下記の評価基準で評価を行った。
◎:重送及び紙詰まりの発生回数が0回。実用上問題なし。
○:重送及び紙詰まりの発生回数が1〜2回。実用上問題なし。
△:重送及び紙詰まりの発生回数が3〜5回。実用上問題がある。
×:重送及び紙詰まりの発生回数が6回以上。実用上問題がある。

0046

(実施例1の転写シートの評価)実施例1の転写シートの画像部ざらつき感は◎、光沢ムラは◎、高湿下走行性は◎であった。

0047

〔実施例2〕実施例1と同じ、基材上に、ポリエステル樹脂(商標:ES670、大日本インキ化学工業社製、分子量Mn:6000)を、グラビアコータを用いて、塗布厚が10μmとなるようにし、塗工後水分が4.5%となるように調製し、坪量168g/m2 、トナー受容層平滑度が約9000秒、裏面平滑度が20秒の電子写真用転写シートを作成した。

0048

実施例1同様に評価したところ、CD伸び率は0.13%であり、画像部ざらつき感は○、光沢ムラは◎、高湿下走行性は◎であった。

0049

〔実施例3〕実施例1と同じ、基材上に、ポリエステル樹脂(商標:ES670、大日本インキ化学工業社製、分子量Mn:6000)を、グラビアコータを用いて、塗布厚が3μmとなるようにし、塗工後水分が4.5%となるように調製し、坪量161g/m2 、トナー受容層平滑度が約8000秒、裏面平滑度が20秒の電子写真用転写シートを作成した。

0050

実施例1同様に評価したところ、CD伸び率は0.15%であり、画像部ざらつき感は○、光沢ムラは◎、高湿下走行性は◎であった。

0051

〔実施例4〕実施例1で使用した塗被紙の裏面に、トルエンに20%濃度に溶解させたポリエステル樹脂(商標:UE205、花王社製、分子量Mn:37000)と5%の二酸化チタン(商標:ET−500W、石原産業社製)を入れた溶液を、グラビアコータを用いて、乾燥重量が0.5g/m2 となるように塗工し、基材を作成した。

0052

上記基材上に実施例1と同様にトナー受容層を設け、坪量165.5g/m2、トナー受容層平滑度が約12000秒、裏面平滑度が20秒の電子写真用転写シートを作成した。

0053

実施例1同様に評価したところ、CD伸び率は0.35%であり、画像部ざらつき感は◎、光沢ムラは◎、高湿下走行性は○であった。

0054

〔実施例5〕実施例1で使用した塗被紙の裏面に、トルエンに20%濃度に溶解させたポリエステル樹脂(商標:UE205、花王社製、分子量Mn:37000)と1%の二酸化チタン(商標:ET−500W、石原産業社製)を入れた溶液を、グラビアコータを用いて、乾燥重量が3g/m2 となるように塗工し、基材を作成した。

0055

上記基材上に実施例1と同様にトナー受容層を設け、坪量168g/m2 、トナー受容層平滑度が約12000秒、裏面平滑度が500秒の電子写真用転写シートを作成した。

0056

実施例1同様に評価したところ、CD伸び率は0.1%であり、画像部ざらつき感は◎、光沢ムラは◎、高湿下走行性は○であった。

0057

〔実施例6〕実施例1で使用した塗被紙の裏面に、トルエンに20wt%濃度に溶解させたポリエステル樹脂(商標:UE205、花王社製、分子量Mn:37000)と1wt%の二酸化チタン(商標:ET−500W、石原産業社製)を入れた溶液を、グラビアコータを用いて、乾燥重量が0.5g/m2 となるように塗工し、基材を作成した。

0058

上記基材上に実施例1と同様にトナー受容層を設け、坪量165.5g/m2、トナー受容層平滑度が約12000秒、裏面平滑度が500秒の電子写真用転写シートを作成した。

0059

実施例1同様に評価したところ、CD伸び率は0.35%であり、画像部ざらつき感は◎、光沢ムラは◎、高湿下走行性は○であった。

0060

〔比較例1〕実施例1と同じ、基材上にポリエステル樹脂(商標:WR901、日本合成化学社製、分子量Mn:19000)を、グラビアコータを用いて、塗布厚が10μmとなるようにし、塗工後水分が4.5%となるように調製し、坪量168g/m2 、トナー受容層平滑度が約7000秒、裏面平滑度が20秒の電子写真用転写シートを作成した。

0061

実施例1同様に評価したところ、CD伸び率は0.09%であり、画像部ざらつき感は△、光沢ムラは○、高湿下走行性は◎であった。

0062

〔比較例2〕実施例1と同じ、基材上にポリエステル樹脂(商標:WR901、日本合成化学社製、分子量Mn:19000)を、グラビアコータを用いて、塗布厚が2μmとなるようにし、塗工後水分が4.5%となるように調製し、坪量160g/m2 、トナー受容層平滑度が約3000秒、裏面平滑度が20秒の電子写真用転写シートを作成した。

0063

実施例1同様に評価したところ、CD伸び率は0.15%であり、画像部ざらつき感は×、光沢ムラは×、高湿下走行性は◎であった。

0064

〔比較例3〕実施例1で使用した塗被紙の裏面に、トルエンに20%濃度に溶解させたポリエステル樹脂(商標:T2716、日本合成化学社製、分子量Mn:20000)と5%の二酸化チタン(商標:ET−500W、石原産業社製)を入れた溶液を、グラビアコータを用いて、乾燥重量が0.5g/m2 となるように塗工し、基材を作成した。

0065

上記基材上に実施例1と同様にトナー受容層を設け、坪量165.5g/m2、トナー受容層平滑度が約12000秒、裏面平滑度が30秒の電子写真用転写シートを作成した。

0066

実施例1同様に評価したところ、CD伸び率は0.4%であり、画像部ざらつき感は◎、光沢ムラは◎、高湿下走行性は△であった。

0067

〔比較例4〕実施例1で使用した塗被紙の裏面に、トルエンに20%濃度に溶解させたポリエステル樹脂(商標:T2716、日本合成化学社製、分子量Mn:20000)と1%の二酸化チタン(商標:ET−500W、石原産業社製)を入れた溶液を、グラビアコータを用いて、乾燥重量が3g/m2 となるように塗工し、基材を作成した。

0068

上記基材上に実施例1と同様にトナー受容層を設け、坪量168g/m2 、トナー受容層平滑度が約12000秒、裏面平滑度が600秒の電子写真用転写シートを作成した。

0069

実施例1同様に評価したところ、CD伸び率は0.13%であり、画像部ざらつき感は◎、光沢ムラは◎、高湿下走行性は△であった。

0070

〔比較例5〕実施例1で使用した塗被紙の裏面に、トルエンに20%濃度に溶解させたポリエステル樹脂(商標:T2716、日本合成化学社製、分子量Mn:20000)溶液を、グラビアコータを用いて、乾燥重量が0.5g/m2 となるように塗工し、基材を作成した。

0071

上記基材上に実施例1と同様にトナー受容層を設け、坪量165.5g/m2、トナー受容層平滑度が約12000秒、裏面平滑度が2000秒の電子写真転写シートを作成した。

0072

実施例1同様に評価したところ、CD伸び率は0.5%であり、画像部ざらつき感は◎、光沢ムラは◎、高湿下走行性は×であった。

0073

〔比較例6〕市販印刷用コート紙OKトップコート157g/m2 (王子製紙製)を電子写真用転写シートとし、実施例1と同様に評価した結果、CD伸び率は0.9%であり、画像部ざらつき感は◎、光沢ムラは×、高湿下走行性は×であった。

0074

0075

発明の効果

0076

本発明は、上記の構成を採用することにより、高湿化での走行性に優れ、画像部光沢ムラがなく、画像部ざらつき感のない画質を得られることができるようになった。

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