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課題

ガス中塩化水素を効果的に除去できる塩素含有廃棄物燃焼処理方法を提供する。

解決手段

流動層ガス化炉5と溶融燃焼炉8からなるガス化溶融システムにおいて、脱塩剤を流動層ガス化炉5並びに濾過集塵装置手前の排ガス流路の双方に供給することにより、排ガスk中の塩化水素を除去する。

概要

背景

廃棄物を燃焼すると、その中に含まれる塩化ビニール等の有機系塩素化合物やNaCl等の無機系塩素化合物から塩化水素(HCl)が発生する。排ガス中の塩化水素濃度は、都市ごみで400〜1500ppm、産業廃棄物で100〜3000ppm(いずれもO212%換算)である。この塩化水素がダイオキシン類生成の主な要因となる。

廃棄物の焼却処理の新たな技術として、廃棄物をガス化した後に高温燃焼してダイオキシンを分解するとともに灰分を溶融スラグ化するガス化溶融システムあるいは廃棄物をガス化した後に高温有価ガスを得るとともにダイオキシンを分解し、灰分を溶融スラグ化する2段ガス化のケミカルリサイクルステムが知られている。図3は、従来のこれらシステムのフローを示すブロック図である。101はガス化工程、102は溶融工程、103は減温工程、104は脱塵工程、105は湿式洗浄工程を示す。またaは廃棄物、kは排ガス、mは脱塩剤(脱塩素剤)、nは可燃性の有価ガスを示す。ここで、各工程で用いられる装置例を列記すると、ガス化工程101においては流動層ガス化炉、溶融工程102においては旋回溶融炉、減温工程103においては廃熱ボイラ節炭器空気予熱器等、脱塵工程104においてはバグフィルタ、湿式洗浄工程105においては湿式スクラバーがあげられる。

従来のフローでは、通常、バグフィルタの後段に湿式スクラバー(脱塩剤の水溶液またはスラリ液を使用)を設置することにより、塩化水素を効率よく除去できるが、以下に列挙する問題点があった。
スクラバー廃水処理が必要である。
排ガスの再加熱が必要である。
設備維持管理に手間がかかる。

排ガスからの塩化水素除去を乾式法だけで行えれば、以下に列挙するメリットを享受できる。
廃水処理が不要となる。
排ガスの再加熱が不要となる。
設備の維持管理が容易である。
しかしながら、乾式法では多量の脱塩素剤(脱塩剤)が必要であり、脱塩素剤についても制限があった。消石灰(Ca(OH)2)を用いる場合にはコスト面で割高であった。石灰石(CaCO3)の場合は温度条件低温では塩素との反応が極端に低下する問題があり、生石灰(CaO)の場合は、水分との反応に危険性があり、液体の水分の存在に注意を払わなければならないなど、取扱いに困難があった。加えて、流動床炉の場合、従来、ごみと石灰の投入が困難であったのは、ごみの塩素成分と石灰が反応した時に生成されるCaCl2に以下の問題があったためである。すなわち、CaCl2が生成し流動媒体中のCaCl2の濃度が高くなるが、CaCl2の融点は低いので、流動媒体中のCaCl2の濃度が高くなるままに放置しておくと、流動媒体である砂粒を核としてCaCl2はその核を被うようなり、CaCl2に被われた粒子はCaCl2が更に付着成長して大きな径になる。その上、そのような粒子同士が互いに凝集しあって大きな塊(アグロメ)を発生させ流動不良を起こしやすくなるという問題である。また、従来カトレRDF(Refuse Derived Fuel) のように、ごみを粉砕選別後ペレット状など圧縮成形して固形燃料化したもので、生石灰を添加したものがあるが、生石灰を添加する目的は生石灰が水分と反応して発熱し、その反応熱により乾燥を促進する目的とごみの腐敗防止を目的としたものであって、添加された生石灰の量は少なく、脱塩剤として期待できるものではなかった。そして、全てのごみに多量の生石灰を添加して固形燃料化することについては、危険性の問題と、固形燃料化に至るまでにかなりの手間がかかるなどの理由により実施できなかった。

概要

ガス中の塩化水素を効果的に除去できる塩素含有廃棄物燃焼処理方法を提供する。

流動層ガス化炉5と溶融燃焼炉8からなるガス化溶融システムにおいて、脱塩剤を流動層ガス化炉5並びに濾過集塵装置手前の排ガス流路の双方に供給することにより、排ガスk中の塩化水素を除去する。

目的

ガス化炉での塩化水素発生が抑えられれば、ダイオキシン類の発生を抑制することができる。さらに廃熱ボイラ中のスーパーヒータの塩化水素腐食を抑えられるので、水蒸気条件の高温・高圧化により発電効率を上げることができ燃焼排ガス系のガス処理熱利用関係の機器の腐食も防止できる。また、脱塩剤の利用効率を全体として高められれば、捕集飛灰量を低減できるので、脱塩剤や飛灰安定化剤の使用量を減らすことができ、埋立処分地延命化が図れる。本発明は、上述の事情に鑑みなされたもので、ガス中の塩化水素を効果的に除去できる塩素含有廃棄物の燃焼処理方法を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
3件

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請求項1

流動層ガス化炉溶融燃焼炉からなるガス化溶融システムにおいて、脱塩剤を該流動層ガス化炉並びに濾過集塵装置手前の排ガス流路の双方に供給することにより、排ガス中の塩化水素を除去することを特徴とする塩素含有廃棄物燃焼処理方法

請求項2

前記流動層ガス化炉に供給される脱塩剤が生石灰であり、前記濾過集塵装置に供給される脱塩剤が消石灰であることを特徴とする請求項1記載の塩素含有廃棄物の燃焼処理方法。

技術分野

0001

本発明は、塩素含有廃棄物燃焼処理する方法に関する。

背景技術

0002

廃棄物を燃焼すると、その中に含まれる塩化ビニール等の有機系塩素化合物やNaCl等の無機系塩素化合物から塩化水素(HCl)が発生する。排ガス中の塩化水素濃度は、都市ごみで400〜1500ppm、産業廃棄物で100〜3000ppm(いずれもO212%換算)である。この塩化水素がダイオキシン類生成の主な要因となる。

0003

廃棄物の焼却処理の新たな技術として、廃棄物をガス化した後に高温燃焼してダイオキシンを分解するとともに灰分を溶融スラグ化するガス化溶融システムあるいは廃棄物をガス化した後に高温有価ガスを得るとともにダイオキシンを分解し、灰分を溶融スラグ化する2段ガス化のケミカルリサイクルステムが知られている。図3は、従来のこれらシステムのフローを示すブロック図である。101はガス化工程、102は溶融工程、103は減温工程、104は脱塵工程、105は湿式洗浄工程を示す。またaは廃棄物、kは排ガス、mは脱塩剤(脱塩素剤)、nは可燃性の有価ガスを示す。ここで、各工程で用いられる装置例を列記すると、ガス化工程101においては流動層ガス化炉、溶融工程102においては旋回溶融炉、減温工程103においては廃熱ボイラ節炭器空気予熱器等、脱塵工程104においてはバグフィルタ、湿式洗浄工程105においては湿式スクラバーがあげられる。

0004

従来のフローでは、通常、バグフィルタの後段に湿式スクラバー(脱塩剤の水溶液またはスラリ液を使用)を設置することにより、塩化水素を効率よく除去できるが、以下に列挙する問題点があった。
スクラバー廃水処理が必要である。
排ガスの再加熱が必要である。
設備維持管理に手間がかかる。

0005

排ガスからの塩化水素除去を乾式法だけで行えれば、以下に列挙するメリットを享受できる。
廃水処理が不要となる。
排ガスの再加熱が不要となる。
設備の維持管理が容易である。
しかしながら、乾式法では多量の脱塩素剤(脱塩剤)が必要であり、脱塩素剤についても制限があった。消石灰(Ca(OH)2)を用いる場合にはコスト面で割高であった。石灰石(CaCO3)の場合は温度条件低温では塩素との反応が極端に低下する問題があり、生石灰(CaO)の場合は、水分との反応に危険性があり、液体の水分の存在に注意を払わなければならないなど、取扱いに困難があった。加えて、流動床炉の場合、従来、ごみと石灰の投入が困難であったのは、ごみの塩素成分と石灰が反応した時に生成されるCaCl2に以下の問題があったためである。すなわち、CaCl2が生成し流動媒体中のCaCl2の濃度が高くなるが、CaCl2の融点は低いので、流動媒体中のCaCl2の濃度が高くなるままに放置しておくと、流動媒体である砂粒を核としてCaCl2はその核を被うようなり、CaCl2に被われた粒子はCaCl2が更に付着成長して大きな径になる。その上、そのような粒子同士が互いに凝集しあって大きな塊(アグロメ)を発生させ流動不良を起こしやすくなるという問題である。また、従来カトレRDF(Refuse Derived Fuel) のように、ごみを粉砕選別後ペレット状など圧縮成形して固形燃料化したもので、生石灰を添加したものがあるが、生石灰を添加する目的は生石灰が水分と反応して発熱し、その反応熱により乾燥を促進する目的とごみの腐敗防止を目的としたものであって、添加された生石灰の量は少なく、脱塩剤として期待できるものではなかった。そして、全てのごみに多量の生石灰を添加して固形燃料化することについては、危険性の問題と、固形燃料化に至るまでにかなりの手間がかかるなどの理由により実施できなかった。

発明が解決しようとする課題

0006

ガス化炉での塩化水素発生が抑えられれば、ダイオキシン類の発生を抑制することができる。さらに廃熱ボイラ中のスーパーヒータの塩化水素腐食を抑えられるので、水蒸気条件の高温・高圧化により発電効率を上げることができ燃焼排ガス系のガス処理熱利用関係の機器の腐食も防止できる。また、脱塩剤の利用効率を全体として高められれば、捕集飛灰量を低減できるので、脱塩剤や飛灰安定化剤の使用量を減らすことができ、埋立処分地延命化が図れる。本発明は、上述の事情に鑑みなされたもので、ガス中の塩化水素を効果的に除去できる塩素含有廃棄物の燃焼処理方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0007

上述の目的を達成するため、本発明は、ガス化炉(特に流動層ガス化炉)と溶融燃焼炉(特に旋回式溶融炉)からなるガス化溶融システムにおいて、およびガス化炉でガス化し、そこで発生したチャーと飛灰とガス化炉で発生したガスを高温の溶融炉に導き、灰分を溶融して溶融スラグ化するとともに、ガスを更に低分子化するケミカルリサイクルシステムにおいて、脱塩剤を該流動層ガス化炉並びに濾過集塵装置手前の排ガス流路の双方又は一方に供給することにより、廃棄物から発生する塩化水素を除去し、排ガスを無害化することを特徴とするものである。本発明の1態様においては、前記流動層ガス化炉に供給される脱塩剤が生石灰であり、前記濾過集塵装置に供給される脱塩剤が消石灰である。

0008

本発明によれば、廃棄物を燃焼した際に発生する塩化水素を効果的に除去することができる。本発明は、脱塩剤を使用しないで燃焼したときに、燃焼排ガス中の塩化水素濃度が1000ppmを越えるような高塩素含有廃棄物について特に効果的であるが、廃棄物はこれに限定されるものではない。

発明を実施するための最良の形態

0009

以下、本発明に係る塩素含有廃棄物の燃焼処理方法の一実施形態を図面を参照して説明する。図1は、本発明の塩素含有廃棄物の燃焼処理方法のフローを示すブロック図である。図1に示すように、本発明の塩素含有廃棄物の燃焼処理方法は、ガス化工程101、溶融工程102、減温工程103および脱塵工程104から構成されている。そして、図3に示す従来のフローに対して、湿式洗浄工程105がなくなった代わりに、ガス化工程101と脱塵工程104の前に脱塩剤mの供給工程がそれぞれ追加されている。具体的には、生石灰(CaO)または消石灰(Ca(OH)2)を流動層ガス化炉に供給し、かつ消石灰(Ca(OH)2)をバグフィルタ手前の排ガス流路に供給するか、またはどちらか一方のみに供給することにより実現できる。各工程101,102,103,104で用いられる装置は、図3において説明したものが用いられる。

0010

ガス化工程101における流動層ガス化炉には廃棄物中の塩化水素の等量比の0.5〜2倍(好ましくは0.8〜1.2倍)の生石灰粒を供給する。石灰石(CaCO3)を用いないのは、石灰石は生石灰に比べ反応率が低いためと、ガス化溶融システムにおけるガス化炉の流動層温度は、石灰石の解離温度(898℃)より低いためである。生石灰粒の粒径はガス化炉の流動媒体に比べて同等かやや大きめ、すなわちφ1mm〜φ3mmが好ましい。というのもこれ以上小さいと投入した生石灰が廃棄物中の塩素あるいは塩化水素と充分反応する間もなくガスとともに巻き上げられてしまい、これよりも大きいと流動媒体の流動不良の原因となるからである。したがって、φ1mm〜φ3mm程度の顆粒ならば、流動床の上方から生石灰を投入できる。ただし、流動床が外部循環式気流床の場合は投入する生石灰の大きさはφ100μm〜φ3mm程度で問題ない。生石灰粒の粒径がφ1mm以下の場合で、深層流動床の場合には、流動床の層内で、できれば流動層の流動媒体が沈降する部分に、導入管による導入や流動化ガスに生石灰を混入するなどして導入するのが良い。というのもこの部分ならば溶融炉に至るガスに巻き上げられにくいからである。

0011

脱塵工程104におけるバグフィルタ手前の排ガス流路には、残留する塩化水素の等量比にして0.5〜2倍(好ましくは0.7〜1.5倍)の脱塩剤を供給する。具体的には消石灰の粉末を供給する。消石灰の投入位置と方法に関しては、別の方法として、減温工程103において、減温装置スプレー式減温装置とし、消石灰をスラリー状にしたものをその装置のスプレー噴霧する方法がある。これにより、発生した塩化水素の85%程度をガス化炉内で除去でき、ガス化炉とバグフィルタ双方への脱塩剤の供給により同じく96%以上を除去できる。また、全体で消費される脱塩剤は、従来は廃棄物中の揮発性塩素の等量の2〜6倍であったが、本発明により1〜2.5倍程度とすることができる。

0012

ガス化炉で生成したCaCl2(融点772℃)の多くは、後段の溶融炉にて溶融スラグ中に取り込まれる。未反応のCaO(融点2570℃)は一部が飛灰となるので、バグフィルタ手前の排ガス流路に吹き込む脱塩剤の量は等量比0.5〜2程度で済む。廃棄物中の塩素含有量が高くないケースでは、バグフィルタ手前に吹き込む脱塩剤の量は等量比0〜1とすることも可能である。

0013

本発明による塩化水素除去の方法は、脱塩剤を微粉のまま取り扱う乾式法である。このため、廃水処理が不要、排ガスの再加熱が不要、維持管理が容易という乾式法の長所が活かされ、しかも湿式法に比べ薬剤使用量が多いという欠点はかなり克服できる。

0014

図2図4図5は、本発明を適用したガス化溶融システムの全体構成を示す概略図である。これら各図において、1はごみピット、2はごみクレーン、3はごみホッパー、4aは給塵装置、4bはスクリューフィーダ、5は流動層ガス化炉、6は不燃物排出装置、7は振動篩、8は旋回溶融炉である。また9はスラグコンベア、10は廃熱ボイラ、11は空気予熱器、12は節炭器、13はバグフィルタ、14は誘引送風機、15は煙突、16は蒸気タービン、17は灰処理装置である。そして、aは廃棄物、bは生石灰、cは空気、dは流動媒体(硅砂)、eは不燃物、fはスラグ、gは水、hはスチーム、iは捕集灰、jは消石灰、kは排ガス、lは処理灰、p、q、rは流動媒体の一部、sは回収する流動媒体、tはシリカ又はアルミナである。

0015

図2図4図5において、トラック搬入された廃棄物aは、ごみピット1に貯留される。次いで、ごみクレーン2によりごみホッパー3に投入される。ごみホッパー3の底部に設けられた給塵装置4aにより定量排出された廃棄物aは、ガスシール機能を有するロックホッパー(図示せず)を経て、スクリューフィーダ4bにより流動層ガス化炉5に供給される。消石灰jをガス化炉の脱塩剤として使用する場合はスクリューフィーダ4bで廃棄物aをガス化炉5に投入する前のいずれかの工程で、例えばスクリューフィーダと給塵装置の間やスクリューフィーダや給塵装置中、あるいはごみピット中で、消石灰jを廃棄物aに混入させる。また、生石灰bを脱塩剤として使用する場合のガス化炉への供給方法は、後述する。

0016

ガス化炉5内には硅砂dがある高さで充填されている。炉底に空気cを供給することにより、空気分散板5a上には硅砂dが流動媒体となっての流動層が形成される。この時、空気cの風量を中央部が周辺部より相対的に小とすることにより、流動層の中央部が下降流動層、同じく周辺部が上昇流動層となるような硅砂dすなわち流動媒体の旋回運動が形成される。流動層の温度は450〜650℃に保持される。

0017

廃棄物aはこの流動層に落下し、中央部の下降流動層中に呑み込まれつつ、熱せられた硅砂dの運動により粉砕され、また下から供給された空気cに接触することにより廃棄物a中の可燃成分熱分解ガス化され、ガス,タール,チャーとなる。同時に廃棄物a中の塩化水素等の塩素化合物は、流動媒体中の生石灰または消石灰の顆粒のおびただしい衝突をうけ、生石灰または消石灰と廃棄物a中の塩素が反応して脱塩が行われる。チャーは硅砂dとともに流動層の周辺部へ移動し、そこでさらに硅砂dの激しい運動により粉砕され、供給された空気cと接触してガス化され徐々に微細化される。また、流動媒体中の生石灰または消石灰の顆粒は廃棄物a中の硫黄分とも反応し、脱硫も促進される。気化したガス、タールは流動層を上へ抜ける。必要に応じて、ガス化炉5のフリーボードに空気cが吹き込まれ、650〜850℃にてガス,タール,チャーの部分的な燃焼が行われる。

0018

ガス化炉5の炉底からは不燃物排出装置6により硅砂dと不燃物eが排出され、次いで分級される。分級は通常いくつかの分級装置を経る。図2図4図5の各例では振動篩7を最終的な分級装置として示しているが風力選別機のような重力慣性力の差や比重の差を利用したものでもよい。脱塩剤としての生石灰bのガス化炉への投入方法は、図2図4図5の各例では不燃物排出装置6から排出された流動媒体をガス化炉5に回収するまでのどこかのプロセスに投入する方法を示している。投入位置は不燃物排出装置6からガス化炉5へ回収するまでのどこでもよいが、好適な投入位置は、最終的な分級装置によって分離され、そしてガス化炉5へ回収予定の流動媒体中に投入するのが好適である。ところで、流動層中で廃棄物a中の塩素成分と生石灰などのカルシュウム成分が反応すると、CaCl2が生成し流動媒体中のCaCl2の濃度が高くなる。CaCl2の融点は低いので、流動媒体中のCaCl2の濃度が高くなるままに放置しておくと、流動媒体である砂粒を核としてCaCl2はその核を被うようになり、CaCl2に被われた粒子はCaCl2が更に付着成長して大きな径になる。その上そのような粒子同士が互いに凝集しあって大きな塊(アグロメ)を発生させ流動不良を起こしやすくなる。

0019

そこで、本発明ではこの点に鑑み、CaCl2の濃度の簡便なコントロールおよび濃度状況の監視方法も備えている。

0020

その一つの方法を図2紹介する。図2に示す方法は、不燃物排出装置6から排出される流動媒体を不燃物分離後粉砕機106にかけ、流動媒体中の塊を粉砕し、核である砂粒を被うCaCl2も粉砕する。CaCl2は砂に比べて脆いので、容易に粉砕機106により粉砕される。そして粉砕後、砂とCaCl2を分離するために、風力選別機や比重あるいは重力の差を利用した分級機107によりCaCl2を除去する方法である。分離されたあと、砂はガス化炉へもどり、CaCl2はバグフィルタなどから排出される他の灰iとともに処分する。

0021

別の方法を図4に示す。図4に示す方法は、不燃物排出装置6から排出される流動媒体の一部または全部をとりだして、取り出した流動媒体に見合う量の新しい流動媒体であってCaCl2のないあるいは除去された流動媒体108を供給するとともに、とりだされた古い流動媒体はCaCl2を分離して、場合によっては新しい流動媒体108として再生再利用する方法である。不燃物排出装置6から排出された流動媒体は、不燃物を分離した後、その一部pを回収すると同時にCaCl2の除かれた流動媒体108を回収量に見合う分量だけガス化炉5に供給する。残りの流動媒体qは幾つかの選別機を経て流動床ガス化炉に戻される。回収した流動媒体pは、粉砕機106で主にCaCl2が原因の塊を粉砕したあと風力選別機や比重あるいは重力の差を利用した分級機107で分離し、CaCl2を分離するか、水洗をして、CaCl2を除去する。CaCl2を除去された砂は再びCaCl2のない新しい流動媒体(砂)108として、ガス化炉5で使われる。

0022

更にまた別の方法を図5に示す。図5に示す方法は、不燃物排出装置6から排出される流動媒体の一部または全部をとりだして、CaCl2の含有割合を直接的または間接的に測定し、その値(指標)の増加によって、新しい流動媒体(砂)であってCaCl2のないあるいは除去された流動媒体108をガス化炉5に供給し、CaCl2の多い古い流動媒体(砂)は回収してCaCl2を分離する方法である。 CaCl2の多い古い流動媒体(砂)はCaCl2を分離後、場合によって再び流動媒体として再利用する方法である。

0023

CaCl2の含有比率測定方法は、不燃物排出装置6から排出される流動媒体の一部rを取り出し、それらを水に浸して電気伝導度等の変化を測定する方法の他精密な測定方法の採用も考えられるが、簡便な方法は、不燃物排出装置6から排出される全ての流動媒体あるいはそこから取り出した一部rについて、流動媒体中の粒径寸法の割合を光学的方法により測定する方法である。また、不燃物排出装置6から排出される全ての流動媒体あるいはそこから取り出した一部rについて、風力選別機や比重あるいは重力の差を利用した分級機107により、大きな塊とそれ以外を分離し、大きな塊と化したものがどのくらいあるかを測定する方法もある。これらの方法のうちいずれかまたはこれらの組み合わせによりCaCl2の含有比率を簡便に測定し、許容値を超えた場合にCaCl2のない新しい流動媒体(砂)108をガス化炉に供給し、それと同時にCaCl2の多い砂は回収する。

0024

回収したCaCl2の多い流動媒体sは、粉砕機106で粉砕したあと風力選別機や比重あるいは重力の差を利用した分級機107で分離し、CaCl2を分離するか、水洗をして、CaCl2を除去する。 CaCl2を除去された砂は再びCaCl2のない新しい流動媒体(砂)108として、ガス化炉5で使われる。不燃物eには鉄,銅,アルミニウムといった金属類が含まれるが、炉内が還元雰囲気であるため、未酸化クリーンな状態で回収される。微粉化されたチャーを同伴したガスは、ガス化炉5を出た後に、旋回溶融炉8に供給され、一次燃焼室8aにて予熱された空気cと旋回流中で混合しながら、1200〜1500℃の温度にて高速燃焼する。燃焼は傾斜した二次燃焼室8bで完結する。

0025

チャー中の灰分は、高温のためスラグミストとなる。スラグミストの大部分は、旋回流の遠心力の作用により、一次燃焼室8aの炉壁上の溶融スラグ相に捕捉される。炉壁を流れ下った溶融スラグは、二次燃焼室8bに入った後に、スラグ分離部8cの底部より排出され、スラグコンベヤ9内で水砕スラグfとなる。こうして灰分の80〜85%が溶融スラグfとして回収され、残りの15〜20%が飛灰として主にバグフィルタ13で捕集され、灰処理装置17に送られ処理灰lとなる。

0026

ところで、スラグの溶融温度塩基度に依存する。塩基度とは、塩基性酸化物アルカリ金属酸化物石灰マンガンなど)と酸性酸化物(シリカ、アルミナ、P2O5など)のうち、代表として石灰(CaO)とシリカ(SiO2)の比(CaO/SiO2)によって表される。この塩基度が高いとスラグの融点は高くなる傾向にあり、スラグを流出させるためには高い温度環境が要求されるばかりでなく、得られるスラグの質も重金属溶出がおこりやすく、また強度的に脆いなどの問題が起こりやすい。逆に塩基度が低いとスラグの融点は低くなる傾向にあり、求められる温度条件も易しくなり、温度を上昇させるために使うエネルギーも少なくできるうえ、得られるスラグの質も良質になる。

0027

そこで、本発明ではその点を鑑み、ガス化炉に消石灰jや生石灰bを投入するのに合わせて、シリカ、アルミナなどを顆粒状または粉体として供給し、溶融炉から排出する溶融スラグの流下状況と質の安定化を促進する方法も備えている。

0028

その方法の一つは、ガス化炉5には消石灰jや生石灰bが投入されるが、同時にそれら消石灰jや生石灰bの投入量にたいして、常に一定比率の酸性酸化物(シリカ、アルミナなどt)もガス化炉5に投入する方法である。その比率はCaO/SiO2で0.8〜1.2である。ガス化炉5に投入するシリカ、アルミナtの形状は、ガス化炉5から溶融炉8に導かれるガス流110に巻き込まれやすい寸法形状がよく、また、溶融炉の旋回運動で炉壁に衝突しやすい寸法形状がよい。そういう意味では、ガス化炉に投入される生石灰粒や消石灰粒や流動媒体より小さいほうがよく、また、数10μm(80〜30μm)より大きい方がよい。具体的にはφ0.5mm〜φ0.01mm好ましくはφ0.1〜φ0.04mmが好ましい。シリカ、またはアルミナtのガス化炉5への供給場所は、ガス化炉5に生石灰bや消石灰jを供給する場合に示した方法が挙げられるが、流動層中に導入管による導入や、流動化ガスに混入させて供給する方がこれらを供給した後の効果の現われ方が遅く、供給する廃棄物中や、ガス化炉5に戻される流動媒体中に供給する方が、供給した後の効果の現われ方が早いという違いがある。そのため、安定的な制御には前者の投入方法が、緊急に条件を変える場合の制御は後者の方法が好ましい。

0029

もう一つの方法は、溶融炉8のスラグの流下状況を8a、8b、8cのいずれか一つの位置またはそれら幾つかを組み合わせた位置で、モニター輝度計放射温度計熱電対のいずれか、またはこれらの組み合わせにより検知するか、あるいは、スラグの質的状況をスラグコンベア9の水槽の水のイオン度、電気伝導度、PHのいずれか、またはこれらの組み合わせで検知し、以上の検知情報連動させて、シリカ、アルミナtなどをガス化炉5へ供給する方法である。この場合のシリカ、アルミナtなどの供給部分は、これまで説明してきた方法でもよいが、検知情報に対する応答性を向上させる必要がある場合は、流動床炉5の流動媒体中に限らず、流動床炉5あるいは流動床炉5から溶融炉8に至る経路あるいは溶融炉8のいずれかに供給することで対応する。以上述べた両方法の併用により、平常時の塩基度コントロールは勿論のこと、スラグの流下状況に応じた塩基度の調整が行え、また、廃棄物の性状急変したり、スラグの流下状況が急変したりする緊急時にも、運転状況を安定化させるべく対応できる。

0030

図2図4図5において旋回溶融炉8を出た排ガスkは廃熱ボイラ10に供給され、ここで発生する高温、高圧のスチームhは蒸気タービン16に導かれ発電を行う。廃熱ボイラ10を出た排ガスkは、空気予熱器11で空気cを予熱し、節炭器12で蒸気タービン16からの復水gを予熱し、自らは降温する。

0031

次いで、バグフィルタ13手前にて消石灰jが添加された後にバグフィルタ13にて除塵される。しかる後に、排ガスkは、誘引送風機14を経て煙突15より大気放出される。こうして、生石灰と消石灰の二段階の供給により、ガス化炉5で発生する塩化水素の96%以上を除去することができる。

0032

なお、図2の実施例は、本発明が適用される代表例を示したものである。ガス化炉5は流動床方式であれば特に好適であるが、その他何でもよく、旋回溶融炉8は特に好適であるが、高温炉であれば何でもよい。また本発明は、ガス化炉、高温炉、バグフィルタの組合せのいかなるシステムにおいても適用される。更に本発明は、固形廃棄物石炭可燃物についてガス化炉で低温(450〜650℃)でガス化し、ガス化による可燃性ガス未燃炭素分を飛灰と共に高温(1300℃以上)で溶融し、飛灰を溶融スラグとして得るとともに、溶融炉では、有価可燃)ガスを得るような所謂ケミカルリサイクル仕様の2段ガス化システムや、低温(800℃以下、好適には450〜650℃)でガス化した後、有価(可燃)ガスを高温(1000℃以上)で改質し、改質したガスを燃料電池ガスエンジンに用いるシステムにも援用できる。その一例を図6に示す。

0033

図6図2とほぼ同等であるが、溶融炉8から排出されるガスは可燃性の有価ガスnである。このガスは図2と同じく廃熱ボイラ10、空気予熱器11、節炭器12、バグフィルタ13、誘引送風機14などを通過し、ガス精製(生成)プロセスに送られそこで有価なガスとして再利用可能なようにされる。図6にみられるケミカルリサイクルシステムと図2のガス化溶融システムとのわずかな差は、バルブvとガス化炉や溶融炉に供給するガスuである。バルブvは有価ガスnの外部へのリークを防ぐためであり、ガス化剤uは酸素またはスチームまたは窒素またはそれらの混合ガスである。その他、図6のシステムでは、運転圧力が常圧(−50.66〜50.66kPa(−0.5〜0.5atm))の場合の他、ガス化反応の効率化のため、0.304MPa(3気圧)から4.56MPa(45気圧)と加圧条件にする場合と、後工程の要求する条件に合わせて、例えば後工程が、可燃ガスnを燃料電池発電に使用する場合は0.304〜0.709MPa(3〜7気圧)、可燃ガスnを他の有価ガスの合成に使う場合は1.013MPa〜2.027MPa(10〜20気圧)で運転する場合がある。このように、ガス化溶融システムとわずかな違いはあるが、これらのシステムの構成およびその温度条件は2段の燃焼の場合と基本的に変わらない。

発明の効果

0034

以上説明したように、本発明によれば、廃棄物を燃焼した際に発生する排ガス中の塩化水素を効果的に除去することができる。したがって、ダイオキシン類の発生を元から断つことができる。しかも廃熱ボイラ中のスーパーヒータの塩化水素腐食を抑えられるので、水蒸気条件の高温・高圧化により発電効率を上げられる。燃焼排ガスのガス処理、熱利用関係の機器の腐食も防止できる。また脱塩剤の利用効率を全体として高められれば、捕集飛灰量を低減できるので、脱塩剤や飛灰安定化剤の使用量が減らせ、埋立処分地の延命化が図れる。

図面の簡単な説明

0035

図1本発明の塩素含有廃棄物の処理方法のフローを示すブロック図である。
図2本発明を適用したガス化溶融システムの全体構成を示す概略図である。
図3従来の廃棄物の処理方法のフローを示すブロック図である。
図4本発明を適用したガス化溶融システムの全体構成を示す概略図である。
図5本発明を適用したガス化溶融システムの全体構成を示す概略図である。
図6本発明を適用したケミカルリサイクルシステムの全体構成を示す概略図である。

--

0036

1ごみピット
2ごみクレーン
3 ごみホッパー
4a給塵装置
4bスクリューフィーダ
5流動層ガス化炉
6不燃物排出装置
7振動篩
8旋回溶融炉
8a一次燃焼室
8b二次燃焼室
8cスラグ分離部
9スラグコンベヤ
10廃熱ボイラ
11空気予熱器
12節炭器
13バグフィルタ
14誘引送風機
15煙突
16蒸気タービン
17灰処理装置
106粉砕機
107分級機
108流動媒体
109測定器
110ガス
a廃棄物
b生石灰
c 空気
d硅砂
e不燃物
f スラグ
g 水
hスチーム
i捕集灰
j消石灰
k排ガス
l処理灰
m脱塩剤
n有価ガス(可燃ガス)
p、q、r、s 流動媒体
tシリカまたはアルミナまたはそれらの混合物
uガス化剤
v バルブ

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