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技術 歩留まり向上剤およびその使用

出願人 MCフードスペシャリティーズ株式会社
発明者 渡辺真知子石橋敦大久保敏幸
出願日 2000年3月9日 (20年5ヶ月経過) 出願番号 2000-070979
公開日 2001年9月18日 (18年10ヶ月経過) 公開番号 2001-252049
状態 特許登録済
技術分野 肉類、卵、魚製品
主要キーワード 歩留まり向上効果 エタノール含有液 車エビ 冷凍エビ 重量残存率 加熱直後 各被験液 魚介肉
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2001年9月18日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

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課題

魚介肉または畜肉歩留まり向上剤およびその使用方法の提供。

解決手段

エタノール1%〜30%(v/v)および有機酸塩5%〜25%(w/v)を含む水性溶液からなる歩留まり向上剤に魚介肉または畜肉を接触させる。このように処理した魚介肉または畜肉は加熱による重量減少が少なくしかも優れた食感を持つ。

概要

背景

魚介肉または畜肉などの肉類加熱処理することにより引き起こされる水分の流出による重量減少、すなわち歩留まりの低下を防止する目的で、以前より多くの方法が試みられている。これらの方法のうち、各種溶液に浸漬する方法が、一般に行われており、例えば、一般的な調味料による方法、ポリリン酸塩による方法、リンゴ酸塩による方法(特開平5−15344号)などが知られている。

しかしながら、一般的な調味料による方法は、一定の歩留まり向上効果はあるものの十分なものでなく、また、ポリリン酸塩による方法は、体内へのカルシウム吸収阻害などが指摘され、健康上、適当でないといわれており、しかも、ポリリン酸による苦味が残り、あまり好ましいものではない。そして、リンゴ酸塩による方法は、上記の方法に比べ優れたものであるが、いまだ十分なものではなく、より有効な歩留まり向上方法の開発が望まれている。

概要

魚介肉または畜肉の歩留まり向上剤およびその使用方法の提供。

エタノール1%〜30%(v/v)および有機酸塩5%〜25%(w/v)を含む水性溶液からなる歩留まり向上剤に魚介肉または畜肉を接触させる。このように処理した魚介肉または畜肉は加熱による重量減少が少なくしかも優れた食感を持つ。

目的

本発明は、魚介肉または畜肉を接触させることにより、その保水力を向上させ、風味を損なうことなく、加熱による歩留まりを向上させる、新しい歩留まり向上剤およびその使用方法を提供するものである。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
2件

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請求項1

エタノール1%〜30%(v/v)および有機酸塩5%〜25%(w/v)を含む水性溶液からなる魚介肉または畜肉歩留まり向上剤

請求項2

エタノール濃度が5%〜20%(v/v)である請求項1記載の歩留まり向上剤。

請求項3

有機酸塩濃度が5%〜20%(v/v)である請求項1または2記載の歩留まり向上剤。

請求項4

有機酸塩がクエン酸塩である請求項1〜3いずれかに記載の歩留まり向上剤。

請求項5

魚介肉または畜肉を請求項1〜4いずれかに記載の歩留まり向上剤に接触させることを特徴とする魚介肉または畜肉の歩留まり向上方法

技術分野

0001

本発明は、魚介肉または畜肉歩留まり向上剤およびその使用方法に関する。さらに詳細には、魚介肉または畜肉に接触処理させることにより、その保水力を向上させ、特に加熱処理後歩留まりを向上させる、歩留まり向上剤およびその使用方法に関するものである。

背景技術

0002

魚介肉または畜肉などの肉類加熱処理することにより引き起こされる水分の流出による重量減少、すなわち歩留まりの低下を防止する目的で、以前より多くの方法が試みられている。これらの方法のうち、各種溶液に浸漬する方法が、一般に行われており、例えば、一般的な調味料による方法、ポリリン酸塩による方法、リンゴ酸塩による方法(特開平5−15344号)などが知られている。

0003

しかしながら、一般的な調味料による方法は、一定の歩留まり向上効果はあるものの十分なものでなく、また、ポリリン酸塩による方法は、体内へのカルシウム吸収阻害などが指摘され、健康上、適当でないといわれており、しかも、ポリリン酸による苦味が残り、あまり好ましいものではない。そして、リンゴ酸塩による方法は、上記の方法に比べ優れたものであるが、いまだ十分なものではなく、より有効な歩留まり向上方法の開発が望まれている。

発明が解決しようとする課題

0004

本発明は、魚介肉または畜肉を接触させることにより、その保水力を向上させ、風味を損なうことなく、加熱による歩留まりを向上させる、新しい歩留まり向上剤およびその使用方法を提供するものである。

課題を解決するための手段

0005

本発明者らは、上記課題を解決するため、種々の溶液を調製し、検討を加えたところ、エタノール有機酸塩とを含んだ水溶液に魚介肉または畜肉を加熱処理する前に接触させることにより、上記課題を解決できることを見出した。そしてその知見を基にさらに検討を加え、本発明を完成した。

0006

すなわち、本発明は、エタノール1%〜30%(v/v)および有機酸塩5%〜25%(w/v)を含む水性溶液からなる魚介肉または畜肉の歩留まり向上剤であり、さらには、本歩留まり向上剤を魚介肉または畜肉に接触処理させる、魚介肉または畜肉の歩留まり向上方法である。

0007

本発明の歩留まり向上剤のエタノール濃度は上述したとおり、1%〜30%(v/v)の範囲であればよいが、好ましくは5%〜20%(v/v)の範囲がよい。エタノール濃度が低すぎる場合、歩留まり向上の効果が少なく、またエタノール濃度が高すぎると有機酸塩の溶解度が減少し、必要な量の有機酸塩を水性溶液中に溶解させることが困難になるのでいずれも好ましくない。

0008

また本発明の歩留まり向上剤の有機酸塩濃度は上述したとおり、5%〜25%(v/v)の範囲であればよいが、好ましくは5%〜20%(v/v)の範囲がよい。有機酸塩濃度が低すぎる場合、歩留まり向上の効果が少なく、また有機酸塩濃度が高すぎると逆に歩留まり向上の効果が弱くなるからである。なお、本明細書における有機酸塩の濃度は、無水物に換算した数値である。

0009

また本発明の歩留まり向上剤には、アミノ酸類グリシンアラニン等)、無機塩、糖類(グルコースマルトーストレハロースソルビトール等)、香辛料発酵調味料蛋白加水分解物等を、歩留まり向上効果を阻害しない範囲内で適宜含有させることができる。

0010

本発明の歩留まり向上剤における有機酸塩としては、クエン酸リンゴ酸酒石酸コハク酸グルコン酸乳酸フマル酸酢酸などの、ナトリウム塩カリウム塩を挙げることができるが、歩留まり向上作用が優れていることからクエン酸3ナトリウム塩が最も好ましい。

0011

本発明における歩留まり向上の対象となる、魚介肉および畜肉としては、エビイカ牛肉豚肉鶏肉を挙げることができるが、特に加熱したときの歩留まりが悪く、改善が望まれているエビ、イカに対して用いるとよい。

0012

本発明の歩留まり向上剤の使用方法は歩留まり向上の対象となる魚介肉または畜肉に対して5%〜15%(v/w)を加熱前に万遍なく接触させ、約30分以上放置した後、加熱処理するものである。ここで魚介肉または畜肉に接触させるとは、(A)歩留まり向上剤に魚介肉または畜肉を浸漬させる、(B)歩留まり向上剤を魚介肉または畜肉に塗布する、(C)歩留まり向上剤を魚介肉または畜肉に噴霧する、等の操作を包含するものである。これらの各操作のうち、冷凍状態にある魚介肉または畜肉に塗布し、自然解凍させると特に歩留まり向上効果が大きい。このようにして本発明の歩留まり向上剤を用いて処理した魚介肉または畜肉は加熱による重量減少が少なくしかも優れた食感を持つという点で外食産業等に大きく貢献するものである。

0013

以下、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明の範囲をこれらの実施例により限定するものではない。

0014

実施例1
エタノール15%(v/v)、塩化ナトリウム2.5%、グリシン0.1%、アラニン0.1%、グルコース5.0%からなるエタノール含有液に表1に示した有機酸塩を20%(w/v)となるように添加し、溶解させ被験液を調製した。ただし、コハク酸ナトリウムは、飽和溶液を用いた。あらかじめ、周囲のをぬぐい取った殻付冷凍エビブラックタイガー)を各試験区ごとに6〜7尾(75〜89g)用意し、先に調製した各被験液をエビ重量に対し、5%(v/w)塗布した後室温に約2時間半放置して解凍した。

0015

殻をむき、身の水気を拭き取り、重量を測定した後、約500mlの沸騰水中に投入し、強火で1分間加熱した。これをざるに上げて、水気を拭き取り、1時間放冷した後、再度重量を測定した。結果を表1に示す。なお、表1中の数値は解凍前の重量を基準としたものであるが、( )内の数値は解凍後のエビの身の重量を基準としたものである。

0016

0017

表1に示したとおり、歩留まり(重量残存率)は、クエン酸3ナトリウム添加区が最も高く、また総合的な食感もプリプリしたエビらしさがあり、評価が高かった。

0018

実施例2
エタノール15%(v/v)、塩化ナトリウム2.5%、グリシン0.1%、アラニン0.1%、グルコース5.0%からなるエタノール含有液にクエン酸3ナトリウムを20%(w/v)となるように添加し、溶解させ被験液を調製した。

0019

あらかじめ、周囲の氷をぬぐい取った殻付冷凍エビ(大正エビ)を各試験区ごとに4尾(45〜50g)用意し、先に調製した被験液をエビ重量に対し、5〜20%(v/w)塗布した後、室温に約2時間半放置し、解凍した。殻をむき、身の水気を拭き取り、重量を測定した後、約500mlの沸騰水中に投入し、強火で約40秒間加熱した。これをざるに上げて、水気を拭き取り、加熱直後と1時間放冷した後の2度重量を測定した。結果を表2に示す。なお表2中の数値は解凍前の重量を基準としたものであるが、( )内の数値は、解凍後のエビの身の重量を基準としたものである。

0020

0021

表2に示すとおり、加熱直後および放冷後の歩留まり(重量残存率)は5〜15%(v/w)使用したものが高く、特に10%(v/w)使用したものが最も高かった。ただし解凍後の歩留まりは各区ともあまり差はなかった。また、総合的な食感は、10%区、15%区の評価が高かった。

0022

実施例3
エタノール14%(v/v)、塩化ナトリウム2.5%、グリシン0.2%、マルトース5.0%からなるエタノール含有液にクエン酸3ナトリウムを表3に示した濃度となるよう添加し、溶解させ、被験液を調製した。あらかじめ、周囲の氷をぬぐい取った殻付冷凍エビ(大正エビ)を各試験区ごとに4尾(45〜50g)用意し、先に調製した各被験液をエビ重量に対し、10%(v/w)塗布した後、室温に約2時間半放置し、解凍した。殻をむき、身の水気を拭き取り、重量を測定した後、約500mlの沸騰水中に投入し、強火で約40秒間加熱した。これをざるに上げて水気を拭き取り、加熱直後と、1時間放冷した後の2度、重量を測定した。

0023

結果を表3に示す。なお表3中の数値は解凍前の重量を基準としたものであるが、( )内の数値は、解凍後のエビの身の重量を基準としたものである。

0024

0025

表3に示すとおり、加熱直後および放冷後の歩留まり(重量残存率)は、クエン酸3ナトリウム濃度10〜25%のいずれの試験区についても、無処理のものに比べて高く特に15%区および20%区の効果が高かった。また総合的な食感についても無処理区のものが、クタッとしているのに対し15%区および20%区のものが、エビらしいプリプリした食感が残り、高い評価を得た。

0026

実施例4
クエン酸3ナトリウム・2水和物を7.5%含み、エタノールを0〜30%含む水溶液を調製し被試験とし、対照として蒸留水処理区、無処理区を設けた。あらかじめ、周囲の氷をぬぐい取った殻付冷凍エビ(車エビ)を各試験区ごとに6尾(55〜62g)用意し、先に調製した各被験液をエビ重量に対し、20%(v/w)ふりかけ、一旦上下をひっくり返して室温にて約1時間半放置し解凍した。殻をむき、身の水気を拭き取り、重量を測定した後、約1000mlの沸騰水中に投入し、強火で約2分間加熱した。これをざるに上げて室温にて放冷し、水気を拭き取り、再度重量を測定した。

0027

結果を表4に示す。なお表4中の数値は解凍前の重量を基準としたものであるが、( )内の数値は、解凍後のエビの身の重量を基準としたものである。

0028

0029

表4に示したとおり、歩留まり(重量残存率)は、エタノール濃度10〜30%のいずれの試験区についても、無処理区、蒸留水処理区や0%区のものに比べて高く、エタノールの添加効果が認められた。

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