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技術 音声回線試験装置と音声回線試験回路

出願人 日本電気株式会社
発明者 三宅基史
出願日 2000年3月3日 (20年0ヶ月経過) 出願番号 2000-059397
公開日 2001年9月14日 (18年6ヶ月経過) 公開番号 2001-251388
状態 特許登録済
技術分野 音声の分析・合成 圧縮、伸長・符号変換及びデコーダ 交換機の監視、試験 広域データ交換 デジタル伝送の保守管理
主要キーワード 判定スレッショルド 疑似回路 DIN信号 正弦波周波数 本試験装置 ビット相関 処理点 ノイズシェーピング効果
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (7)

課題

音声回線試験を行う場合、相関器実装する必要があるが、相関器の積和演算器は多くの論理素子を必要とするため、解決のために、試験装置の構成を工夫する必要があるという課題があった。

解決手段

音声信号圧縮・伸張して伝送する音声回線を試験する音声回線試験装置において、前記音声回線のパケット連続信号に変換するデパケット回路と、前記連続信号を伸張する伸張回路と、該伸張した信号を試験信号として送出した音声信号とで相関を取って試験結果を出力する音声回線試験回路と、前記送出した音声信号を圧縮する音声圧縮回路と、前記圧縮した信号をパケット化して前記音声回線に出力するパケット回路とを備え、前記音声回線試験回路は、前記試験信号を入力して量子化する量子化復号器と、該量子化復号器の出力を1ビット単位で差分積算するΔΣ変調器と、該ΔΣ変調器の出力と前記送出した音声信号との相関をとる相関器と、前記相関器の出力と所定のスレッショルド値とを比較する比較器とを具備し、該比較結果により前記音声回線の良否を判断することを特徴とする。

概要

背景

公衆回線デジタル通信網音声回線においては、近年、圧縮・伸張による音声遅延や、圧縮器伸張器を通った波形が所望の品質を満たしているかどうかの通信品質試験を行う回路を搭載することが要求されている。

この要請答えるために、例えば、特開平02−159842号公報に示されているように、通信装置を実際の動作状態で走らせながら、無通話時に試験音声を通じ、これをループバックさせ、戻ってきた音声と送った音声とを相関器で比較するように構成するか、或いは試験信号または送信信号をループ・バックさせ、受信回路でループ・バック信号受信信号との両方を取り込み、最後にループ・バックした信号を分離させて、試験音声または送信音声と戻ってきた音声とを相関器で比較するように構成するか、或いは送信信号をループ・バックさせ、受信回路でこのループ・バック信号と受信信号との両方を取り込み、最後にループ・バックした信号を分離させて、試験用D/A変換部の出力信号とD/A変換部の出力信号とを相関器で比較するように構成したので、音声伝送カード等の通信装置を実際の動作状態にしながら、コーデック送信回路及び受信回路の動作確認を行うことができ、このため従来より確実な試験を行うことができるとしている。また、概説すれば、通信回線音声信号送出し、返ってきた音声信号との相関処理を行う装置を用意することにより、試験が行われる。

しかし、この先行技術文献に開示された手法は、相関処理をアナログで行っているため、試験装置には、アナログ部品実装する必要があり、部品の実装や、調整の必要のため、設計に困難を要する。そのため、相関処理をデジタル信号により行う必要性が要求されている。

ところが、一般にデジタル処理により相関を求めようとすると、そのために必要な積和演算を実装する必要があり、乗算器の実装による論理素子の増加が懸念される。そのため、論理素子の減少を行う必要がある。

概要

音声回線の試験を行う場合、相関器を実装する必要があるが、相関器の積和演算器は多くの論理素子を必要とするため、解決のために、試験装置の構成を工夫する必要があるという課題があった。

音声信号を圧縮・伸張して伝送する音声回線を試験する音声回線試験装置において、前記音声回線のパケット連続信号に変換するデパケット回路と、前記連続信号を伸張する伸張回路と、該伸張した信号を試験信号として送出した音声信号とで相関を取って試験結果を出力する音声回線試験回路と、前記送出した音声信号を圧縮する音声圧縮回路と、前記圧縮した信号をパケット化して前記音声回線に出力するパケット回路とを備え、前記音声回線試験回路は、前記試験信号を入力して量子化する量子化復号器と、該量子化復号器の出力を1ビット単位で差分積算するΔΣ変調器と、該ΔΣ変調器の出力と前記送出した音声信号との相関をとる相関器と、前記相関器の出力と所定のスレッショルド値とを比較する比較器とを具備し、該比較結果により前記音声回線の良否を判断することを特徴とする。

目的

音声回線の試験を行う場合、その試験項目としては、波形の歪の様子や、遅延の測定が考えられる。そのため、例えば、特開平04−363687号公報には、送信時から反射波の受信までの時間を計数する高速動作カウンタを使用せずに、且つ妨害波の影響を受けにくい測距方式を提供するべく、対象物送信キャリア拡散信号放射し、その反射波の受信スペクトラム拡散信号を受信し、送信キャリア拡散信号を遅延した信号と受信スペクトラム拡散信号との相関を検出し、検出した相関出力が最大となる時までの遅延時間に応じた位相シフト量に基づいて対象物までの距離を計算して求めることが記載されている。

一方、音声回線の試験を目的とした場合、音声圧縮回路の特性などから、一般に、PN符号などの2値ランダム信号は使えないため、8ビットの音声信号に近い周波数正弦波などを用いる必要がある。ところが、この技術では、一般に相関処理に必要な積和演算を多桁で行っているため、論理回路において、そのまま実現を考えた場合、例えば、8ビットでAD変換した信号を相関処理する場合では、8ビット以上の加算器のほかに、特開平01−026976号公報に示されているように、乗算器が必要である。乗算器の場合、例えば、共に8ビットで示されるデータを乗算した場合、その結果は16ビットで表現されるため、それを構成するために、試験回路の回路規模が増大するという問題がある。また、波形の形状による正常性、遅延以外の要素も同時に試験できれば、音声回線の、より正確な吟味が可能となる。

本発明の主な目的は、音声回線装置の試験を、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)や、他の外付けのアナログやデジタル回路部品の使用を極力少なくし、フィールドプログラマブルゲートアレイFPGA)などの論理メモリなどのリソースのみを使用した安価でかつ多機能な試験装置を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
2件

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請求項1

音声信号圧縮・伸張して伝送する音声回線試験する音声回線試験装置において、前記音声回線のパケット連続信号に変換するデパケット回路と、前記連続信号を伸張する伸張回路と、該伸張した信号を試験信号として送出した音声信号とで相関を取って試験結果を出力する音声回線試験回路と、前記送出した音声信号を圧縮する音声圧縮回路と、前記圧縮した信号をパケット化して前記音声回線に出力するパケット回路とを備え、前記音声回線試験回路は、前記試験信号を入力して量子化する量子化復号器と、該量子化復号器の出力を1ビット単位で差分積算するΔΣ変調器と、該ΔΣ変調器の出力と前記送出した音声信号との相関をとる相関器と、前記相関器の出力と所定のスレッショルド値とを比較する比較器とを具備し、該比較結果により前記音声回線の良否を判断することを特徴とする音声回線試験装置。

請求項2

請求項1に記載の音声回線試験装置において、前記ΔΣ変調器の出力の高周波成分を除去してアナログ信号を得て、当該音声回線の良否と該音声回線の遅延時間をアナログ値として測定することを特徴とする音声回線試験装置。

請求項3

請求項1に記載の音声回線試験装置において、前記圧縮した信号を前記音声回線試験回路の相関器の前段に1ビットの前記ΔΣ変調器を設け、それにより前記相関器の演算負荷を軽減したことを特徴とする音声回線試験装置。

請求項4

請求項1に記載の音声回線試験装置において、1ビットの前記ΔΣ変調器を採用することにより、その相乗効果として、前記相関器の処理による圧縮音声回線の試験のみならず、外付けDA変換器を用いることなしに、前記ΔΣ変調器の出力からアナログ信号を得て、前記アナログ信号から音声を直接モニタし、試験する機能を実装したことを特徴とする音声回線試験装置。

請求項5

請求項1に記載の音声回線試験装置において、前記音声回線試験回路では、入力された試験信号は、非線形の前記量子化復号器によって、対数量子化されて線形な音声信号に変換し、線形な音声信号を1ビット信号にするため前記ΔΣ変調器に入力され、そのノイズシェーピング効果を発揮させるため、前記送出した音声回線のサンプリング周波数より高いサンプリング周波数を選んだ1ビットの前記ΔΣ変調器を前記相関器の前段におくことにより、前記相関器に必要な乗算器簡易としたことを特徴とする音声回線試験装置。

請求項6

音声回線の良否を判断する音声回線試験回路において、試験信号としての第1及び第2の標本波形を発生する標本波形テーブルと、前記第1の標本波形を圧縮する圧縮音声回路と、圧縮した信号を量子化する量子化復号器と、該量子化復号器の出力を1ビット単位で差分積算するΔΣ変調器と、該ΔΣ変調器の出力と前記第2の標本波形との相関をとる相関器と、前記相関器の出力と所定のスレッショルド値とを比較する比較器とを具備し、前記圧縮音声回路を試験する音声回線の疑似回路とし、前記比較器の比較結果によって、前記所定のスレッショルド値より前記相関器の相関出力が大きい場合には前記疑似回路が正常であると判断し、前記所定のスレッショルド値より前記相関器の相関出力が小さい場合には前記疑似回路が不良であると判断することを特徴とする音声回線試験回路。

請求項7

請求項6に記載の音声回線試験回路において、前記圧縮音声回路は音声圧縮方式のCS−ACELP方式を用いたCS−ACELPコーデック回路であることを特徴とする音声回線試験回路。

技術分野

0001

本発明は、公衆回線デジタル通信網音声回線試験する音声回線試験装置及びこれに用いる音声回線試験回路に関し、特に音声データ圧縮伸張機能を有する音声回線の音声回線試験装置及び音声回線試験回路に関する。

背景技術

0002

公衆回線やデジタル通信網の音声回線においては、近年、圧縮・伸張による音声の遅延や、圧縮器伸張器を通った波形が所望の品質を満たしているかどうかの通信品質の試験を行う回路を搭載することが要求されている。

0003

この要請答えるために、例えば、特開平02−159842号公報に示されているように、通信装置を実際の動作状態で走らせながら、無通話時に試験音声を通じ、これをループバックさせ、戻ってきた音声と送った音声とを相関器で比較するように構成するか、或いは試験信号または送信信号をループ・バックさせ、受信回路でループ・バック信号受信信号との両方を取り込み、最後にループ・バックした信号を分離させて、試験音声または送信音声と戻ってきた音声とを相関器で比較するように構成するか、或いは送信信号をループ・バックさせ、受信回路でこのループ・バック信号と受信信号との両方を取り込み、最後にループ・バックした信号を分離させて、試験用D/A変換部の出力信号とD/A変換部の出力信号とを相関器で比較するように構成したので、音声伝送カード等の通信装置を実際の動作状態にしながら、コーデック送信回路及び受信回路の動作確認を行うことができ、このため従来より確実な試験を行うことができるとしている。また、概説すれば、通信回線音声信号送出し、返ってきた音声信号との相関処理を行う装置を用意することにより、試験が行われる。

0004

しかし、この先行技術文献に開示された手法は、相関処理をアナログで行っているため、試験装置には、アナログ部品実装する必要があり、部品の実装や、調整の必要のため、設計に困難を要する。そのため、相関処理をデジタル信号により行う必要性が要求されている。

0005

ところが、一般にデジタル処理により相関を求めようとすると、そのために必要な積和演算を実装する必要があり、乗算器の実装による論理素子の増加が懸念される。そのため、論理素子の減少を行う必要がある。

発明が解決しようとする課題

0006

音声回線の試験を行う場合、その試験項目としては、波形の歪の様子や、遅延の測定が考えられる。そのため、例えば、特開平04−363687号公報には、送信時から反射波の受信までの時間を計数する高速動作カウンタを使用せずに、且つ妨害波の影響を受けにくい測距方式を提供するべく、対象物送信キャリア拡散信号放射し、その反射波の受信スペクトラム拡散信号を受信し、送信キャリア拡散信号を遅延した信号と受信スペクトラム拡散信号との相関を検出し、検出した相関出力が最大となる時までの遅延時間に応じた位相シフト量に基づいて対象物までの距離を計算して求めることが記載されている。

0007

同公報に開示されているように、一般的には、相関処理により遅延を求めることが用いられている。この先行技術文献に開示された手法は、概念的には、擬似(PN)符号などの信号を、元の標本波形と、それを送信し、受信した信号とを相関処理することにより、信号の遅延を求め、その結果と、信号の伝播速度により、距離を求めるものであり、このようにして遅延を求める手法は、既成の技術として、広く利用されている。

0008

また、相関処理を行い、相関値を吟味することにより、元波形と、処理を行った後の波形の相似度合いを、定量的に求めることが出来、波形の形による正常性を調べることが出来る。

0009

一方、音声回線の試験を目的とした場合、音声圧縮回路の特性などから、一般に、PN符号などの2値ランダム信号は使えないため、8ビットの音声信号に近い周波数正弦波などを用いる必要がある。ところが、この技術では、一般に相関処理に必要な積和演算を多桁で行っているため、論理回路において、そのまま実現を考えた場合、例えば、8ビットでAD変換した信号を相関処理する場合では、8ビット以上の加算器のほかに、特開平01−026976号公報に示されているように、乗算器が必要である。乗算器の場合、例えば、共に8ビットで示されるデータを乗算した場合、その結果は16ビットで表現されるため、それを構成するために、試験回路の回路規模が増大するという問題がある。また、波形の形状による正常性、遅延以外の要素も同時に試験できれば、音声回線の、より正確な吟味が可能となる。

0010

更に、試験装置を、メモリブロック、論理素子などの、フィールドプログラマブルゲートアレイ(以下、FPGAと称する)のリソースのみで回路を構成できれば、相関処理にデジタル信号処理回路DSPなどを用いる場合に比べ、DSP部品および、DSPのプログラムの記憶、ロード、制御回路なども省略できるため、コスト、部品点数などの面で有利となる。

0011

FPGAのみで装置を実現できれば、試験装置自身を回線装置に搭載することも出来、外付けの試験装置などを設ける必要がなくなるため、遠隔操作や、回線装置自身により自律診断試験を行うことも可能となる。

0012

本発明の主な目的は、音声回線装置の試験を、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)や、他の外付けのアナログやデジタル回路部品の使用を極力少なくし、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)などの論理メモリなどのリソースのみを使用した安価でかつ多機能な試験装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

0013

本発明による圧縮音声試験装置は、圧縮音声回線の試験における音声信号の相関処理の部分に、演算量を減らし、回路構成を簡単にするために、1ビット相関器を設けたことを特徴としている。

0014

また、この1ビット相関器は、相関処理を行う前に、相関に必要な積和演算の前段に、ΔΣ1ビット変調器をおくことにより、入力音声を1ビット信号に変換し、その信号を積和演算器に入力するという動作を実行する。

0015

従って、1ビット信号の相関処理を行うため、相関処理の乗算回路をたった一つの論理素子により設計することが出来る。また、ΔΣ変調器は、2個の加算器と2個の比較器のみで実現できるため、多ビットの乗算器を置く場合に比べ、論理回路規模を減少できるという効果が得られる。

0016

一方、音声信号を1ビットで表現できることのトレードオフとして、相関器の処理点数が増大するという問題が生じる。しかし、メモリ素子は、一般に論理素子より、高速でかつ大容量のものが準備できるため、論理素子の増大分をメモリ素子で補うことが出来れば、全体として装置のコストを下げることが出来る。そのため、試験装置自身を回線装置に搭載することも可能となる。また、必要とする試験装置の品質により、サンプリング周波数などのスペックを適宜調整してやれば、装置の負荷を軽減することも可能である。

0017

更に、ΔΣ変調器を採用すれば、その相乗効果として、特別なDA変換器を用いることなしに、音声信号をモニタする機能をも実現することが出来、試験装置の多機能化に貢献する。

0018

本発明は、具体的には、音声信号を圧縮・伸張して伝送する音声回線を試験する音声回線試験装置において、前記音声回線のパケット連続信号に変換するデパケット回路と、前記連続信号を伸張する伸張回路と、該伸張した信号を試験信号として送出した音声信号とで相関を取って試験結果を出力する音声回線試験回路と、前記送出した音声信号を圧縮する音声圧縮回路と、前記圧縮した信号をパケット化して前記音声回線に出力するパケット回路とを備え、前記音声回線試験回路は、前記試験信号を入力して量子化する量子化復号器と、該量子化復号器の出力を1ビット単位で差分積算するΔΣ変調器と、該ΔΣ変調器の出力と前記送出した音声信号との相関をとる相関器と、前記相関器の出力と所定のスレッショルド値とを比較する比較器とを具備し、該比較結果により前記音声回線の良否を判断することを特徴とする。

0019

また、本発明は、音声回線の良否を判断する音声回線試験回路において、試験信号としての第1及び第2の標本波形を発生する標本波形テーブルと、前記第1の標本波形を圧縮する圧縮音声回路と、圧縮した信号を量子化する量子化復号器と、該量子化復号器の出力を1ビット単位で差分積算するΔΣ変調器と、該ΔΣ変調器の出力と前記第2の標本波形との相関をとる相関器と、前記相関器の出力と所定のスレッショルド値とを比較する比較器とを具備し、前記圧縮音声回路を試験する音声回線の疑似回路とし、前記比較器の比較結果によって、前記所定のスレッショルド値より前記相関器の相関出力が大きい場合には前記疑似回路が正常であると判断し、前記所定のスレッショルド値より前記相関器の相関出力が小さい場合には前記疑似回路が不良であると判断することを特徴とする。

発明を実施するための最良の形態

0020

本発明の上記および他の目的、特徴および利点を明確にすべく、以下添付した図面を参照しながら、本発明の実施形態につき詳細に説明する。

0021

[第1の実施形態]
(1)構成の説明
図1に、本発明による、音声回線試験装置のうち、音声回線試験回路のブロック図を示す。また、図2に、本音回線試験回路を用いた音声回線試験装置の適用例を示している。また、図2は、VTOAシステムの回線装置に音声回線試験装置による試験を行う場合を示している。

0022

図2において、VTOA(Voice telephoney overATM:ATMを用いた音声電話)回線装置39は、ATM(Asynchronous Transfer Mode:非同期通信モード)を用いたATM回線網35と、PBX(Private Branch eXchange:構内交換機交換機32との間に設けられ、ATM網35からのATMセルのパケットセルを元の圧縮連続音とするATMデセル化回路36と、この圧縮連続音とされた信号を伸張化してPBX交換機38に送出する音声圧縮復号化回路37と、PBX交換機32からの実音声をコーデックして圧縮信号に変換する音声圧縮符号化回路33と、当該圧縮信号を5バイトのヘッダー部と48バイトのペイロード部とから成る53バイトのATMセルに変換するATMセル化回路39と、から構成されている。なお、ATMデセル化回路36及びATMセル化回路39はVTOA回線装置内に配置されるが、ATM網35に存在する場合もある。また、PBX交換機は音声送信するPBX交換機32と音声受信するPBX交換機38に分けて記載しているが、通常は交換機として一体的に形成されている。

0023

また、音声回線試験装置31は、所定の標本波形の音声信号10を音声圧縮符号化回路33に出力し、ATM網を経由して戻ってきたATMセルからPBX交換機32に出力される音声圧縮復号化回路37から伸張された標本波形の音声信号9の出力を入力として、ATM網35が正常に動作しているのか、どれくらい遅延しているのかなどを試験する。

0024

また、図1は、当該音声回線試験装置31の内部回路であり、PBX交換機32,38の代わりに圧縮音声回路16を配置している。図1において、音声回線試験装置31は、非線形の量子化された圧縮音声信号復号する非線形量子化復号器11と、非線形量子化復号器11の出力を差分積分するΔΣの出力を1ビットずつ変調出力するΔΣ1ビット変調器12と、ΔΣ1ビット変調器12の出力と標本波形2との相関を検出する相関器13と、相関器13の出力と使用者等が外部で相関値のしきい値を設定した相関度判定スレッショルド値とを比較する比較器14と、ΔΣ1ビット変調器12の出力を高周波成分を除去するローパスフィルタLPF15と、基準周波数から分周して標本波形として蓄積した標本波形テーブル17とから構成されている。

0025

また、標本波形テーブル17は、標本波形1、2を抽出する。この標本波形テーブル17の標本波形1、2の作成例を、図3を参照しつつ説明する。図3において、例えば2.048MHzの水晶発振回路により基準正弦周波数を出力する正弦波発振器26と、この基準正弦周波数出力対数量子化してデジタル信号とするAD変換器21と、AD変換器21のデジタル信号出力を圧縮する音声圧縮符号化器22と、当該音声圧縮符号化器22の圧縮符号化した結果を伸張して復号する音声圧縮復号化器23と、当該伸張された復号信号を差分積分するΔΣ変調器24と、ΔΣ変調器24の出力を対数伸張する対数伸張器25とから構成されている。そこで、標本波形1はAD変換器21の出力とし、標本波形2は実際の音声回線試験装置31に使用する信号処理と同等の回路を経由して対数伸張器25の出力として得られ、標本波形1と標本波形2とをテーブル形式ペアとして記憶手段の標本波形テーブル17に格納し、正弦波発振器26の基準正弦波周波数を種々変更して、標本波形テーブル17に格納しておく。従って、ATM網35を試験する場合には、標本波形1の正弦波周波数と、標本波形2の正弦波周波数とは同一となり、位相関係も一致させておく。

0026

(2)動作の説明
以上の構成により、ATM網35を経由した音声回線試験装置の動作について、以下に説明する。

0027

ATMの帯域を有効に使うため、音声信号を、音声圧縮方式のCS−ACELP方式により圧縮し、伝送する。この圧縮方式不可逆圧縮であるため、一般に用いられるバイナリデータを伝送し、返ってきたデータを比較し、ビットエラーを調べ、試験を行うという方法は使えない。そのため、CS−ACELP方式の圧縮方式を用いて、音声信号に近い信号を入力し、返ってきた波形が正常かどうかを吟味することにより、試験が行われる。

0028

本試験装置は、試験を行おうとする回線に、あらかじめ蓄えられた標本波形1の信号を送出する。そのとき、試験を行おうとする音声回線装置は、ATM網を用いて、送出した音声信号が圧縮符号化され、また再び復号化されて戻ってくるような線路に設定しておく。試験装置は、ATM網の音声回線部を通って、折り返されて返ってきた信号が入力されると、その信号を解析することにより、音声回線の試験を行う。

0029

図1において、標本波形1を圧縮して入力された音声信号は、非線形量子化復号器11によって、対数量子化され、該音声信号を線形な音声信号に変換する。本試験装置31は、本発明に従って、ΔΣ変調器12を備えている。入力された音声信号は、線形な信号に変換されたあと、1ビット信号にするため、ΔΣ変調器12に入力される。

0030

図4に、ΔΣ変調器12のブロック図を示す。図4において、入力された多ビットの信号は、加算器61により遅延器64の帰還信号加算され、比較器62に入力される。比較器62は1ビットのA/D変換器となっており、入力信号に応じて、あるスレッショルド値Sと比較し、2値のレベルの信号を出力する。出力された信号は再び自身に帰還され、1BITD/A変換器63により多ビットの信号に変換され、入力信号から減算器65によって減算される。減算された信号は、遅延器24により、1クロック遅延され、入力信号と加算器61で加算されることにより積分動作を行う。かかる構成により、ΔΣ変調器12は、1ビット変換により生じた量子化ノイズを自身に負帰還させ、キャンセルして、高いS/Nを得ている。

0031

そのとき、積分器の特性により、サンプリング周波数が高いほど、その量子化ノイズは高い周波数領域に移動することが知られている。これをノイズシェーピング効果と呼ぶ。その結果、1ビットによる変換でも、音声帯域においては、結果的に高いSN比を実現することが可能となり、音声帯域の信号について、相関などの処理を行うことができる。また、高い周波数領域に移動した量子化ノイズは、ローパスフィルタにおいてカットすることにより、結果的に多ビット信号相当のアナログ信号として得ることができる。そのノイズシェーピング効果を発揮させるため、ΔΣ変調器12の動作周波数は、もとの音声回線のサンプリング周波数より高い周波数を選ぶようにする。

0032

このΔΣ変調器12によって、オーバーサンプリングされた1ビットの音声信号は、その後、相関器13に入力される。相関器13は、もとの標本波形1の信号を、試験対象としている音声圧縮回路16を通し、さらにΔΣ変調器12を通し、オーバーサンプリングした標本波形2を蓄えておく。これは、入力信号により近い形の波形と相関を取ることにより、より高い相関値を得ようとするものである。標本波形1と、標本波形2の関係を、図3に示す。図3の、AD変換器21、音声圧縮符号化器22、音声圧縮復号化器23は、試験対象としている音声回線の方式と同じものを用いる。また、ΔΣ変調器24は、本試験装置で用いたものと同じものを用いる。相関出力は、相関値の比較器14に入力され、あらかじめ設定された、相関度スレッショルド値によって、相関度を判定され、波形の正常性が確認される。また、判定スレッショルド値を超えた相関出力が標本波形1自身の自己相関波形に一致するように、標本波形1の位相を遅延させてやることにより、音声回線を通ることによる、音声信号の遅延の測定を行う。

0033

以上までの処理は全て論理回路で構成される。さらに、ΔΣ変調器12の出力を論理回路の外に出し、コイルコンデンサなどでローパスフィルタ15を構成することにより、実際のPBX交換機38に入力される音声を聞くこともできるが、標本波形1である試験対象の音声信号がアナログ出力として取り出される。それにより、音声信号の、遅延、相関度測定および、聴覚によるモニタ試験機能を備えた、音声回線試験装置が実現される。

0034

そのとき、従来技術による装置との比較についてであるが、従来技術による装置では、入力信号を8ビットとした場合、相関器13には、16ビットの乗算器が必要である。本発明による装置の場合、オーバーサンプリングレートに、8ビット相当の精度が出せるレベルを選んだ場合、16ビット乗算器の代わりに、ΔΣ変調器12を構成するため、8ビットの加算器61を最低1個実装する必要がある。

0035

更に、サンプリングレートが高くなったことにより、相関処理を行うためのメモリが、従来技術の場合より多く必要になる。相関処理を行うときのポイント数をいくらにするかは、測定できる最大の遅延時間をどのくらいに設定するかによって異なる。また、音声信号をモニタするときの、必要な音声品質によっても、オーバーサンプリングレートは変わってくることになる。具体的な数値については、以下の第2の実施形態による具体例において説明する。

0036

[第2の実施形態]以下、本発明の第2の実施形態による音声回線試験装置について説明する。図5において、音声回線試験装置は、対数伸張機能を合わせてDIN信号としたシリアルパラレル変換器41と、該DIN信号を1ビットずつ差分積分するΔΣ変調器42と、ΔΣ変調器42の出力と標本波形テーブルから標本波形1に対応した標本波形2との相関を取る相関器43と、相関結果を予め設定した相関度判定スレッショルド値と比較する比較器と、ΔΣ変調器42の出力の高周波成分を除去してアナログ信号として出力するLPFとから構成される。

0037

この音声回線試験装置は、ATM網に代替えされたCS-ACELP方式のコーデック46を疑似回路として、標本波形1を供給して、コーデックして圧縮信号とし、この圧縮信号をE1音声信号としてシリアル/パラレル変換器41に入力し、この標本波形1によるΔΣ変調器42の出力と標本波形2との相関をとる相関器43で、相関値が高ければ正常と判断し、相関値が相関度判定スレッショルド値より低ければ、試験される音声回線に障害が発生していると判定する。

0038

次に、第2の実施形態による音声回線試験装置の動作につき説明する。本実施形態に用いる構成図を、図5に示す通りであり、本発明の第2の実施形態としてのVTOA回線装置のためのE1圧縮回線試験装置が示されている。

0039

本実施形態では、ATM使用上の音声電話VTOAにおいて用いられる、音声圧縮方式のCS-ACELP(Conjugate Structure Algebraic Code Excited Linear Prediction)方式により圧縮された、音声回線の試験を行うことを目的としている。

0040

このCS-ACELP方式は、伝送速度や処理量の低減のため、デジタル化した各パルス振幅極性で示すだけで、パルスの位置は予め定められた複数から選択して音声の立ち上がりの性能がよい方式である。図1に対して、図5の音声回線試験装置は、圧縮音声回路16に代わってこのCS-ACELPコーデック46と、非線形量子化復号器11に代わってS/P変換対数伸張回路41とが異なっている。

0041

まず、シリアル/パラレル変換および対数伸張回路41の動作について、図6のタイミング図を用いて説明する。CS-ACELPコーデック46の出力のE1回線の場合、フレームパルスFPの立ち上げ先頭として、1ビットのシリアルデータDATA(D0〜D7)を、8ビットごとで、1つのタイムスロット(CH0)とし、32chのスロットにより1周期データ列となる。基準クロック信号は2.048MHzである。ΔΣ変調器42に信号を入力する際、1CH分のデータをラッチしたあと、それを次の周期の該当CHのデータが来るまで、対数伸張回路により線形に変換した後、ΔΣ変調器42のDINに入力しつづける。ここで、音声信号の8kHzのサンプリング周波数により標本化された信号は、64倍でオーバーサンプリングされて、次段のΔΣ変調器42に入力するとした場合、ΔΣ変調器は512Kzで駆動すれば良い。また、音声信号の量子化には、対数曲線を用いた非線形量子化法として、例えばA則量子化、μ則量子化があり、それぞれの手法に応じて、対数量子化された信号を、線形量子化された信号に変換する。

0042

次に、ΔΣ変調器42に入力された信号は、512kHz駆動により、64倍でオーバーサンプリングされる。例えば1次ΔΣ変調器の場合、そのノイズシェーピング効果により、音声帯域において、SN比約50dB、量子化レベル8ビット相当の信号に変換される。そのため、音声帯域内における歪波の混入は、正確に検出できる精度となる。

0043

その後、上記ΔΣ変調器42の出力信号を、相関器43に入力する。そのとき、従来技術による相関処理との違いは、データが1ビットとなった代わりに、64倍のオーバーサンプリングを行っているため、相関処理を行うときのデータ点数が増加している。例えば、256点の1ビット信号で相関を取った場合、約500μsまでの遅延を測定できる。測定しなければならない遅延時間が増大した場合、必要なデータをいったんメモリに蓄え、オフラインで相関を求める処理を行えば、長い遅延時間も測定できる。そのときに必要なメモリ容量は、従来技術の場合に比べ、従来技術の容量×(オーバーサンプリングレート÷8)バイトの容量があれば良い。相関器43そのものは、従来技術のものを用いれば良い。

0044

標本波形テーブル47には、あらかじめ、元波形を1ビット信号に変換し、CS-ACELP圧縮を施したものを格納しておき、それと相関処理を行うと、得られる相関値は、正常な波形が返ってきた場合、かなり高い相関値により、波形の相関度が示されることになる。そのため、相関値があるスレッショルドレベル以上となれば、正常となるようにしておくと、波形の歪なども定量的に測定することが出来る。また、相関値が、標本波形1の自己相関値の変化に近づくように標本波形1の出力位相を調整することにより、回線の遅延も測定できる。さらに、ΔΣ変調器42の出力を論理回路の外部に取りだし、LPF45を通すと、音声信号をアナログ音声としてモニタできる。変換品質においては、上記に述べたとおりである。

0045

また、このような試験装置は、装置自身を、VTOA回線装置に組み込むことも可能である。それにより、外部の試験装置を接続することなく、遠隔操作による自律診断試験も行うことが出来、試験手順が非常に簡略化されることになる。

0046

[第3の実施形態]次に、本発明の第3の実施形態について説明する。上記各実施形態では、ΔΣ変調器12,42のオーバーサンプリングレートとして、音声信号を、高い品質でモニタするため、オーバーサンプリングレートを64倍に設定したが、音声のモニタに高い品質を求めないなら、相関器13,43の負荷を軽減するため、これをもっと低いレートにしても良い。サンプリングレートを低く設定することによって、少ない論理数およびメモリ容量で、かつ長い遅延時間を測定できるようになる。例えば、32倍にすると、SN比は45dB、量子化レベル約7ビット相当となる。

0047

また、音声信号をモニタする必要がないなら、図1の、非線形量子化復号器11を省略することも出来る。そして、図3の、対数伸張器25を通さない標本波形2を相関器43に入力すれば、遅延測定と、相関値による波形の正常性確認を、さらに少ない論理で実現することも可能である。

0048

上記各実施形態による音声回線試験装置は、実際のATM網及びPBX交換機の間に設け、ATM網が音声伝送における動作が正常か否か、音声伝送の遅延時間がどの程度かを試験・計測できる。

0049

なお、上記実施形態では音声回線として、音声に関して主に説明したが、映像信号ビデオ信号には、音声信号と切り離して伝送される場合もあるが、一般的には映像と音声とを併合して回線内を伝送するものであり、しかも、デジタル信号であるので、本発明による試験装置は、音声、映像、データ等を含むマルチメディアの情報を伝送する場合にも、十分適用できるものである。

0050

また、本発明が上記各実施形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施形態は適宜変更され得ることは明らかである。

発明の効果

0051

本発明によれば、音声信号をΔΣ変調器により1ビット信号に変換することにより、論理規模を増大させることなく相関を求めることが出来るという基本構成に基づき、圧縮音声回線の音声信号の相関結果により、圧縮された音声の波形の正常性や、圧縮のための演算処理による遅延測定を行うことが出来る。

0052

さらに相乗効果として、機構部にΔΣ変調器を採用したことにより、そのノイズシェーピング効果により、特別なDA変換器を用いることなく、アナログ信号をにより直接モニタ出来る、多機能な試験機能を低コストにより実現した音声試験装置が提供される。

図面の簡単な説明

0053

図1本発明による音声回線試験装置のブロック図である。
図2本発明による試験装置の適用例の図である。
図3本発明による標本波形テーブル1、2の関係の図である。
図4本発明によるΔΣ変調器のブロック図である。
図5本発明によるVTOA音声回線試験装置のブロック図である。
図6本発明によるシリアル/パラレル変換のタイミングチャートである。

--

0054

11非線形量子化復号器
12 ΔΣ1ビット変調器
13相関器
14比較器
15LPF
16圧縮音声回路
17標本波形テーブル
21AD変換器
22音声圧縮符号化
23 音声圧縮復号化
24 ΔΣ変調器
25対数伸張器
31音声回線試験装置
32PBX交換機
33 音声圧縮符号化
34ATMセル化
35ATM網
36ATMデセル化
37 音声圧縮復号化
38 PBX交換機
41 S/P変換、対数伸張
42 ΔΣ1ビット変調器
43 相関器
44 比較器
45 LPF
46 標本波形テーブル

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