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技術 曲面印刷用転写フィルムおよびその製造方法

出願人 大日本印刷株式会社
発明者 土屋勝則手嶋勝弥楊まゆみ
出願日 2000年2月14日 (20年10ヶ月経過) 出願番号 2000-039765
公開日 2001年8月21日 (19年4ヶ月経過) 公開番号 2001-225593
状態 未査定
技術分野 印刷方法 転写による装飾
主要キーワード 曲面成形 レーザー発光装置 気泡粘度計 炭素樹脂 つわり B型粘度計 小ロット多品種 無彩色顔料
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課題

絵柄を構成する画像層を形成した曲面印刷用転写フィルム活性剤を塗布して行うカールフィットによる転写加工工程に際して、絵柄を構成する画像層のひび割れが発生せず、意匠性に優れた曲面印刷を行うことのできる曲面印刷用転写フィルムを提供することを主目的とするものである。

解決手段

所定の溶媒膨潤する支持フィルムと、上記支持フィルムの一面に2種以上のインクまたはトナーにより絵柄が構成される画像層とを少なくとも有する曲面印刷用転写フィルムにおいて、上記2種以上のインクまたはトナーの内、転写加工を行う際に上記曲面印刷用転写フィルムの上記画像層側の面に塗布される活性剤の溶媒に上記インクまたはトナーの固形分を溶解させた溶液の粘度が最も大きいインクまたはトナーが最下層となるように、支持フィルム上に上記2種以上のインクまたはトナーが積層されて画像層が形成されていることを特徴とする曲面印刷用転写フィルムを提供することにより上記目的を達成したものである。

概要

背景

従来より行われてきた曲面を有する各種被印刷体印刷を施す方法としては、円錐形箱形といった単純な形状への印刷に適したドライオフセット印刷、このドライオフセット印刷に適さない扁平形などへの印刷、厚いインク層が必要な印刷に適したスクリーン印刷、さらには、基材ワックス層印刷インク層熱可塑性樹脂層からなる転写紙を用いて行い、被印刷体に密着させて基材側から加熱することでインク層を転写する転写印刷、そして、凹版からシリコンゴムパッドインクを写し取り、被印刷体に押しつける方法(一種オフセット印刷)で、時計文字盤電子部品マーキングなどの精密品にも利用されるパッド印刷等を挙げることができる。

このような曲面への印刷法の中でも、特に複雑な形状の被印刷体への絵付(印刷)が可能な印刷法として、カールフィット(特殊曲面印刷)を挙げることができる。このカールフィットによる曲面への印刷は、水溶性または水膨潤性フィルムからなる支持フィルム上に活性剤により活性化された絵柄を構成する画像層を有する転写フィルムを、上記画像層が上面となるように水面に浮かべ、絵付される被印刷体をその上方から押し入れて、水圧を利用して上記転写フィルムの画像層を被印刷体の外周面に転写することによりなされる(特公昭52−41683号公報、特開昭54−33115号公報)。

一方、近年の少ロット・多品種の流れのなかで、印刷版を用いずに印刷が可能なオンデマンド印刷が注目されてきており、インクジェット法電子写真法等のオンデマンド印刷により各種印刷物が作製されている。本発明者らは既にこのようなオンデマンド方式印刷方法を上述したカールフフィットの印刷工程に取り入れることを試みており、これにより、近年の少ロット・多品種の要求に対応可能な曲面印刷用転写フィルムを迅速かつ低コストで製造することができるようになってきた。

このようなオンデマンド方式の中でも、電子写真方式は代表的なものであり、従来のオフセットグラビア印刷に対するコスト的な優位性から、主に小部数冊子チラシポスターなどの印刷にこの電子写真方式が用いられはじめている。最近では、軟包装用フィルムなど特殊な原反へ印刷できる装置も提案されており、今後さらにその応用分野は広がるものと予想されている。

本発明者らは、このような電子写真方式をカールフィットに適用するため、カールフィットに用いる曲面印刷用転写フィルムの画像層の印刷工程にこの電子写真方式を取り入れることを検討してきた。しかしながら、通常電子写真方式で用いられるトナーで印刷された曲面印刷用転写フィルムの画像層は、曲面印刷用転写フィルムを所定の溶媒上に浮かべ、ここへ被曲面印刷体を降下させ液圧で被曲面印刷体表面に転写を行う際に、絵柄(画像層)が延びにくいといった問題がある。したがって、このような転写加工工程において、転写時もしくはその後の絵柄(画像層)にひび割れが生じる可能性があるという問題があった。

この問題は、トナーの活性剤への溶解性、溶解後の粘度に起因するところが大きい。すなわち、カールフィットによる転写加工工程を行う際に通常曲面印刷用転写フィルムの画像層に活性剤が塗布されて、水等の所定の溶媒上に浮かべられる。この際、トナーの活性剤への溶解性、溶解後の粘度によっては、その後の被曲面印刷体への転写加工工程において、支持フィルムの伸びに伴って画像層が伸び広がることができず、転写時もしくはその後の画像層にひび割れが生じる等の問題が発生するのである。

これらの問題点は、現在では問題が生じていない従来のグラビア印刷等の方法により形成された画像層でも、例えばより膨潤による伸びが大きい支持フィルムを用いる等の材料の変更や工程の変更が行われた場合、将来的には起こりうる問題点である。

概要

絵柄を構成する画像層を形成した曲面印刷用転写フィルムに活性剤を塗布して行うカールフィットによる転写加工工程に際して、絵柄を構成する画像層のひび割れが発生せず、意匠性に優れた曲面印刷を行うことのできる曲面印刷用転写フィルムを提供することを主目的とするものである。

所定の溶媒に膨潤する支持フィルムと、上記支持フィルムの一面に2種以上のインクまたはトナーにより絵柄が構成される画像層とを少なくとも有する曲面印刷用転写フィルムにおいて、上記2種以上のインクまたはトナーの内、転写加工を行う際に上記曲面印刷用転写フィルムの上記画像層側の面に塗布される活性剤の溶媒に上記インクまたはトナーの固形分を溶解させた溶液の粘度が最も大きいインクまたはトナーが最下層となるように、支持フィルム上に上記2種以上のインクまたはトナーが積層されて画像層が形成されていることを特徴とする曲面印刷用転写フィルムを提供することにより上記目的を達成したものである。

目的

本発明は、上記の問題点に鑑みて成し遂げられたものであり、絵柄を構成する画像層を形成した曲面印刷用転写フィルムに活性剤を塗布して行うカールフィットによる転写加工工程に際して、絵柄を構成する画像層のひび割れが発生せず、意匠性に優れた曲面印刷を行うことのできる曲面印刷用転写フィルムを提供することを主目的とするものである。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
2件

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請求項1

所定の溶媒膨潤する支持フィルムと、前記支持フィルムの一面に2種以上のインクまたはトナーにより絵柄が構成される画像層とを少なくとも有する曲面印刷用転写フィルムにおいて、前記2種以上のインクまたはトナーの内、転写加工を行う際に前記曲面印刷用転写フィルムの前記画像層側の面に塗布される活性剤の溶媒に前記インクまたはトナーの固形分を溶解させた溶液の粘度が最も大きいインクまたはトナーが最下層となるように、支持フィルム上に前記2種以上のインクまたはトナーが積層されて画像層が形成されていることを特徴とする曲面印刷用転写フィルム。

請求項2

前記2種以上のインクまたはトナーが、転写加工を行う際に前記曲面印刷用転写フィルムの前記画像層側の面に塗布される活性剤の溶媒に、前記インクまたはトナーの固形分を溶解させた溶液の粘度が大きいインクまたはトナーから順に支持フィルム上に積層されていることを特徴とする請求項1記載の曲面印刷用転写フィルム。

請求項3

所定の溶媒に膨潤する支持フィルムと、前記支持フィルムの一面形成された中間層と、この中間層の表面もしくは内部に形成された少なくとも1種類のインクまたはトナーからなる画像層とを少なくとも有する曲面印刷用転写フィルムにおいて、前記中間層が、転写加工を行う際に前記曲面印刷用転写フィルムの前記画像層側の面に塗布される活性剤の溶媒に、前記画像層を構成するいずれのインクまたはトナーの固形分を溶解させた溶液の粘度より、前記中間層の固形分を溶解させた溶液の粘度が大きくなる材料で形成された中間層であることを特徴とする曲面印刷用転写フィルム。

請求項4

前記支持フィルム上に中間層が形成され、この中間層の表面または内部に前記画像層が形成されており、かつ前記中間層が、転写加工を行う際に前記曲面印刷用転写フィルムの前記画像層側の面に塗布される活性剤の溶媒に、前記画像層を構成するいずれのインクまたはトナーの固形分を溶解させた溶液の粘度より、前記中間層の固形分を溶解させた溶液の粘度が大きくなる材料で形成された中間層であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の曲面印刷用転写フィルム。

請求項5

前記画像層を構成するインクまたはトナーが、オンデマンド方式による印刷に用いられるインクまたはトナーであることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかの請求項に記載の曲面印刷用転写フィルム。

請求項6

前記画像層を構成するインクまたはトナーが、電子写真方式による印刷に用いられるトナーであることを特徴とする請求項5記載の曲面印刷用転写フィルム。

請求項7

前記活性剤の溶媒が、一般式CH3COOC2H4OC2H4O−R(式中、Rは炭素数3〜6のアルキル基を示す。)で示される化合物イソホロン、および3−メトキシブチルアセテートからなるグループから選択される少なくとも1種以上の化合物からなる主溶媒を、全溶媒中75重量%以上含む溶媒であることを特徴とする請求項6記載の曲面印刷用転写フィルム。

請求項8

前記活性剤の溶媒が、一般式CH3COOC2H4OC2H4O−R(式中、Rは炭素数3〜6のアルキル基を示す。)で示される化合物、イソホロン、および3−メトキシブチルアセテートからなるグループから選択される少なくとも1種以上の化合物からなる主溶媒、および一般式R1−(C2H4O)2−R2(式中、R1はOHもしくはCH3COO、CH3O、C2H5Oであり、R2はCH3もしくはC2H5である。)で示される化合物、およびCH3COOC2H4OCH3からなるグループから選択される少なくとも1種以上の化合物からなる第1補助溶媒重量比で95/5〜60/40の範囲内で混合した混合溶媒を、全溶媒中85重量%以上含む溶媒であることを特徴とする請求項6記載の曲面印刷用転写フィルム。

請求項9

前記主溶媒が、一般式CH3COOC2H4OC2H4O−R(式中、Rは炭素数3〜6のアルキル基を示す。)で示される化合物から選択される少なくとも1種以上の化合物からなることを特徴とする請求項7または請求項8に記載の曲面印刷用転写フィルム。

請求項10

前記化合物が、ブチルカルビトールアセテートであることを特徴とする請求項9記載の曲面印刷用転写フィルム。

請求項11

前記所定の溶媒に膨潤する支持フィルムが、水溶性フィルムであることを特徴とする請求項1から請求項10までのいずれかの請求項に記載の曲面印刷用転写フィルム。

請求項12

所定の溶媒に膨潤する支持フィルムを準備する工程と、この支持フィルムの一面に2種以上のインクまたはトナーにより絵柄が構成される画像層を形成する工程とを少なくとも有する曲面印刷用転写フィルムの製造方法において、前記画像層を形成する工程が、転写加工を行う際に前記曲面印刷用転写フィルムの前記画像層側の面に塗布される活性剤の溶媒に、前記インクまたはトナーの固形分を溶解させた溶液の粘度が最も大きいインクまたはトナーが最下層となるように支持フィルム上に積層して形成する工程であることを特徴とする曲面印刷用転写フィルムの製造方法。

請求項13

前記画素部を形成する工程が、転写加工を行う際に前記曲面印刷用転写フィルムの前記画像層側の面に塗布される活性剤の溶媒に、前記インクまたはトナーの固形分を溶解させた溶液の粘度が大きいインクまたはトナーから順に支持フィルム上に積層して形成する工程であることを特徴とする請求項12記載の曲面印刷用転写フィルムの製造方法。

請求項14

所定の溶媒に膨潤する支持フィルムを準備する工程と、この支持フィルムの一面に中間層を形成する工程と、さらに前記中間層の表面もしくは内部に少なくとも1種類のインクまたはトナーにより絵柄が構成された画像層を形成する工程とを少なくとも有する曲面印刷用転写フィルムの製造方法において、前記中間層を構成する材料が、転写加工を行う際に前記曲面印刷用転写フィルムの前記画像層側の面に塗布される活性剤の溶媒に前記画像層を構成するいずれのインクまたはトナーの固形分を溶解させた溶液の粘度より、前記中間層の固形分を溶解させた溶液の粘度が大きくなる材料であることを特徴とする曲面印刷用転写フィルムの製造方法。

請求項15

前記画像層を形成する工程が、電子写真方式により画像層を形成する工程であることを特徴とする請求項12から請求項14までのいずれかの請求項に記載の曲面印刷用転写フィルムの製造方法。

請求項16

表面に画像層が印刷された曲面印刷体であって、前記画像層は少なくとも2種以上のインクまたはトナーからなり、前記画像層が、前記画像層を転写加工した際に用いられる活性剤の溶媒に前記インクまたはトナーの固形分を溶解させた溶液の粘度が小さいインクまたはトナーから順に表面に積層されてなる画像層であることを特徴とする曲面印刷体。

技術分野

0001

本発明は、主として、金属製品プラスチック成形体セラミックス成形品等の各種被印刷体曲面(本明細書における「曲面」とは、曲面等の非平面部分のみならず平坦部をも含むものとする。)に対して、転写方式により印刷を行うための曲面印刷用転写フィルムおよびその製造方法に関するものである。

背景技術

0002

従来より行われてきた曲面を有する各種被印刷体に印刷を施す方法としては、円錐形箱形といった単純な形状への印刷に適したドライオフセット印刷、このドライオフセット印刷に適さない扁平形などへの印刷、厚いインク層が必要な印刷に適したスクリーン印刷、さらには、基材ワックス層印刷インク層熱可塑性樹脂層からなる転写紙を用いて行い、被印刷体に密着させて基材側から加熱することでインク層を転写する転写印刷、そして、凹版からシリコンゴムパッドインクを写し取り、被印刷体に押しつける方法(一種オフセット印刷)で、時計文字盤電子部品マーキングなどの精密品にも利用されるパッド印刷等を挙げることができる。

0003

このような曲面への印刷法の中でも、特に複雑な形状の被印刷体への絵付(印刷)が可能な印刷法として、カールフィット(特殊曲面印刷)を挙げることができる。このカールフィットによる曲面への印刷は、水溶性または水膨潤性フィルムからなる支持フィルム上に活性剤により活性化された絵柄を構成する画像層を有する転写フィルムを、上記画像層が上面となるように水面に浮かべ、絵付される被印刷体をその上方から押し入れて、水圧を利用して上記転写フィルムの画像層を被印刷体の外周面に転写することによりなされる(特公昭52−41683号公報、特開昭54−33115号公報)。

0004

一方、近年の少ロット・多品種の流れのなかで、印刷版を用いずに印刷が可能なオンデマンド印刷が注目されてきており、インクジェット法電子写真法等のオンデマンド印刷により各種印刷物が作製されている。本発明者らは既にこのようなオンデマンド方式印刷方法を上述したカールフフィットの印刷工程に取り入れることを試みており、これにより、近年の少ロット・多品種の要求に対応可能な曲面印刷用転写フィルムを迅速かつ低コストで製造することができるようになってきた。

0005

このようなオンデマンド方式の中でも、電子写真方式は代表的なものであり、従来のオフセットグラビア印刷に対するコスト的な優位性から、主に小部数冊子チラシポスターなどの印刷にこの電子写真方式が用いられはじめている。最近では、軟包装用フィルムなど特殊な原反へ印刷できる装置も提案されており、今後さらにその応用分野は広がるものと予想されている。

0006

本発明者らは、このような電子写真方式をカールフィットに適用するため、カールフィットに用いる曲面印刷用転写フィルムの画像層の印刷工程にこの電子写真方式を取り入れることを検討してきた。しかしながら、通常電子写真方式で用いられるトナーで印刷された曲面印刷用転写フィルムの画像層は、曲面印刷用転写フィルムを所定の溶媒上に浮かべ、ここへ被曲面印刷体を降下させ液圧で被曲面印刷体表面に転写を行う際に、絵柄(画像層)が延びにくいといった問題がある。したがって、このような転写加工工程において、転写時もしくはその後の絵柄(画像層)にひび割れが生じる可能性があるという問題があった。

0007

この問題は、トナーの活性剤への溶解性、溶解後の粘度に起因するところが大きい。すなわち、カールフィットによる転写加工工程を行う際に通常曲面印刷用転写フィルムの画像層に活性剤が塗布されて、水等の所定の溶媒上に浮かべられる。この際、トナーの活性剤への溶解性、溶解後の粘度によっては、その後の被曲面印刷体への転写加工工程において、支持フィルムの伸びに伴って画像層が伸び広がることができず、転写時もしくはその後の画像層にひび割れが生じる等の問題が発生するのである。

0008

これらの問題点は、現在では問題が生じていない従来のグラビア印刷等の方法により形成された画像層でも、例えばより膨潤による伸びが大きい支持フィルムを用いる等の材料の変更や工程の変更が行われた場合、将来的には起こりうる問題点である。

発明が解決しようとする課題

0009

本発明は、上記の問題点に鑑みて成し遂げられたものであり、絵柄を構成する画像層を形成した曲面印刷用転写フィルムに活性剤を塗布して行うカールフィットによる転写加工工程に際して、絵柄を構成する画像層のひび割れが発生せず、意匠性に優れた曲面印刷を行うことのできる曲面印刷用転写フィルムを提供することを主目的とするものである。

課題を解決するための手段

0010

上記目的を達成するために、本発明は請求項1において、所定の溶媒に膨潤する支持フィルムと、上記支持フィルムの一面に2種以上のインクまたはトナーにより絵柄が構成される画像層とを少なくとも有する曲面印刷用転写フィルムにおいて、上記2種以上のインクまたはトナーの内、転写加工を行う際に上記曲面印刷用転写フィルムの上記画像層側の面に塗布される活性剤の溶媒に上記インクまたはトナーの固形分を溶解させた溶液の粘度が最も大きいインクまたはトナーが最下層となるように、支持フィルム上に上記2種以上のインクまたはトナーが積層されて画像層が形成されていることを特徴とする曲面印刷用転写フィルムを提供する。

0011

このように、本発明の曲面印刷用転写フィルムは、画像層を構成する2種以上のインクまたはトナーが、これらのインクまたはトナーの固形分を所定の条件で活性剤の溶媒に溶解させ、その溶液の粘度を測定した際に、粘度の最も大きいものが最下層となるように支持フィルム上方に積層されて形成された画像層を有するものである。したがって、支持フィルムが膨潤により伸び広がろうとする際に、支持フィルムに最も近い位置(最下層)に配置された固形分溶液(活性剤の溶媒にインク、トナー、もしくは中間層の固形分を溶解させた溶液を、以下、固形分溶液とする場合がある。)の粘度の高いトナーからなるインクまたはトナーは、支持フィルムの膨潤による伸び広がりに伴うインクまたはトナーの伸び広がりの速度を抑える働きをするものと考えられ、これによりその上に積層された固形分溶液の粘度の比較的低いトナーは、固形分溶液の粘度の高いトナーの広がりに十分追従することができるものと予想される。したがって、このように画像層を構成することにより、カールフィットによる転写加工工程において、画像割れが生じにくい曲面印刷用転写フィルムとすることができる。

0012

上記請求項1に記載された発明においては、請求項2に記載するように、上記2種以上のインクまたはトナーが、転写加工を行う際に上記曲面印刷用転写フィルムの上記画像層側の面に塗布される活性剤の溶媒に、上記インクまたはトナーの固形分を溶解させた溶液の粘度が大きいインクまたはトナーから順に支持フィルム上に積層されていることが好ましい。このように固形分溶液の粘度の高い順に積層することにより、各インクもしくはトナーの層は、その下層にあるインクまたはトナーの層の伸び広がりに十分追従することができると予想されることから、さらに画像割れが生じにくい曲面印刷用転写フィルムとすることができるからである。

0013

また、本発明は請求項3において、所定の溶媒に膨潤する支持フィルムと、上記支持フィルムの一面形成された中間層と、この中間層の表面もしくは内部に形成された少なくとも1種類のインクまたはトナーからなる画像層とを少なくとも有する曲面印刷用転写フィルムにおいて、上記中間層が、転写加工を行う際に上記曲面印刷用転写フィルムの上記画像層側の面に塗布される活性剤の溶媒に、上記画像層を構成するいずれのインクまたはトナーの固形分を溶解させた溶液の粘度より、上記中間層の固形分を溶解させた溶液の粘度が大きくなる材料で形成された中間層であることを特徴とする曲面印刷用転写フィルムを提供する。

0014

この場合も、上述した請求項1に記載された発明と同様に、支持フィルム上に形成された中間層の固形分溶液の粘度が、画像層のいずれのインクもしくはトナーにおける固形分溶液の粘度より高いことにより、支持フィルムの伸び広がりに伴う中間層の伸び広がりの速度を抑える働きを有すると考えられ、これにより中間層上に形成された固形分溶液の粘度が中間層のものより低いトナーもしくはインクは、中間層の伸び広がりの速度に十分に追従することができるものと予想される。したがって、このような構成とすることにより、画像層の割れといった不具合のない曲面印刷用転写フィルムとすることができる。

0015

上記請求項1または請求項2に記載された発明においては、請求項4に記載するように、上記支持フィルム上に中間層が形成され、この中間層の表面または内部に上記画像層が形成されており、かつ上記中間層が、転写加工を行う際に上記曲面印刷用転写フィルムの上記画像層側の面に塗布される活性剤の溶媒に、上記画像層を構成するいずれのインクまたはトナーの固形分を溶解させた溶液の粘度より、上記中間層の固形分を溶解させた溶液の粘度が大きくなる材料で形成された中間層であることが好ましい。このような構成とすることにより、上記請求項1または請求項2に記載された発明において得られる効果に加え、上記請求項3に記載した効果と同様の効果をも得られることから、得られる曲面印刷体において画像層の割れといった不具合がより少なくなり、高品質の曲面印刷体を得ることができるからである。

0016

上記請求項1から請求項4までのいずれかの請求項に記載された発明においては、請求項5に記載するように、上記画像層を形成するインクまたはトナーが、オンデマンド方式による印刷に用いられるインクまたはトナーである場合に本発明はより効果的であり、特に請求項6に記載するように、上記画像層を形成するインクまたはトナーが、電子写真方式による印刷に用いられるトナーである場合に効果的である。これらの印刷方法により形成された画像層は、支持フィルムの膨潤に伴う伸び広がりに追従することができずに、得られる曲面印刷体において画像割れといった不具合が生じやすい性質を有するからである。

0017

上記請求項6に記載された発明においては、請求項7に記載するように、上記活性剤の溶媒が、一般式
CH3COOC2H4OC2H4O−R
(式中、Rは炭素数3〜6のアルキル基を示す。)で示される化合物イソホロン、および3−メトキシブチルアセテートからなるグループから選択される少なくとも1種以上の化合物からなる主溶媒を、全溶媒中75重量%以上含む溶媒であるか、もしくは請求項8に記載するように、上記活性剤の溶媒が、一般式
CH3COOC2H4OC2H4O−R
(式中、Rは炭素数3〜6のアルキル基を示す。)で示される化合物、イソホロン、および3−メトキシブチルアセテートからなるグループから選択される少なくとも1種以上の化合物からなる主溶媒、および一般式
R1−(C2H4O)2−R2
(式中、R1はOHもしくはCH3COO、CH3O、C2H5Oであり、R2はCH3もしくはC2H5である。)で示される化合物、およびCH3COOC2H4OCH3からなるグループから選択される少なくとも1種以上の化合物からなる第1補助溶媒重量比で95/5〜60/40の範囲内で混合した混合溶媒を、全溶媒中85重量%以上含む溶媒であることが好ましい。

0018

上記請求項7または請求項8に記載された発明においては、請求項9に記載するように、上記主溶媒が、一般式
CH3COOC2H4OC2H4O−R
(式中、Rは炭素数3〜6のアルキル基を示す。)で示される化合物から選択される少なくとも1種以上の化合物からなるものであることが特に好ましく、最も好ましくは、請求項10に記載するように、上記化合物が、ブチルカルビトールアセテートである場合である。

0019

このような溶媒を含む活性剤は、画像層を構成するトナーが電子写真方式による印刷に用いられるトナーである場合、得られる曲面印刷体における画像の割れ等の不具合を防止する働きがある。したがって、電子写真方式による印刷で画像層が形成された曲面印刷用転写フィルムには特に好適に用いられる。よって、この活性剤の溶媒にトナーもしくはインク、または中間層の固形分を溶解した固形分溶液の粘度を基準に画像層のトナーもしくはインクの積層順、または中間層の材料等を選択することにより、電子写真方式で画像層が印刷されて形成された曲面印刷用転写フィルムであっても、カールフィットによる転写加工工程における画像割れといった不具合が生じ難い曲面印刷用転写フィルムとすることができるからである。

0020

上記請求項1から請求項10までのいずれかの請求項に記載された発明においては、請求項11に記載するように、上記所定の溶媒に膨潤する支持フィルムが、水溶性のフィルムであることが好ましい。カールフィットによる転写加工工程は、安全面およびコスト面から水を所定の溶媒として用いて行われることが好ましく、かつ一般的である。したがって、上述したように、支持フィルムは水溶性のフィルムを用いることが好ましい。

0021

さらに本発明においては、請求項12に記載するように、所定の溶媒に膨潤する支持フィルムを準備する工程と、この支持フィルムの一面に2種以上のインクまたはトナーにより絵柄が構成される画像層を形成する工程とを少なくとも有する曲面印刷用転写フィルムの製造方法において、上記画像層を形成する工程が、転写加工を行う際に上記曲面印刷用転写フィルムの上記画像層側の面に塗布される活性剤の溶媒に、上記インクまたはトナーの固形分を溶解させた溶液の粘度が最も大きいインクまたはトナーが最下層となるように支持フィルム上に積層して形成する工程であることを特徴とする曲面印刷用転写フィルムの製造方法を提供する。

0022

このように画像層を形成することにより、2種以上のトナーもしくはインクを固形分溶液の粘度が最も高いものを最下層とするように支持フィルム上に積層された曲面印刷用転写フィルムとすることができ、上述した理由によりカールフィットによる転写加工工程およびその後の画像層の割れが生じ難い曲面印刷用転写フィルムを製造することができる。

0023

さらに、請求項12に記載された発明においては、請求項13に記載するように、上記画素部を形成する工程が、転写加工を行う際に上記曲面印刷用転写フィルムの上記画像層側の面に塗布される活性剤の溶媒に、上記インクまたはトナーの固形分を溶解させた溶液の粘度が大きいインクまたはトナーから順に支持フィルム上に積層して形成する工程であることが好ましい。このように固形分溶液の粘度が大きい順に支持層上に積層することにより、転写加工工程において各層はその下層の伸び広がりに十分追従することができるので、得られる曲面印刷用転写フィルムが画像割れ等の不具合のより少ないものとすることができるからである。

0024

また、本発明においては、請求項14に記載するように、所定の溶媒に膨潤する支持フィルムを準備する工程と、この支持フィルムの一面に中間層を形成する工程と、さらに上記中間層の表面もしくは内部に少なくとも1種類のインクまたはトナーにより絵柄が構成された画像層を形成する工程とを少なくとも有する曲面印刷用転写フィルムの製造方法において、上記中間層を構成する材料が、転写加工を行う際に上記曲面印刷用転写フィルムの上記画像層側の面に塗布される活性剤の溶媒に上記画像層を構成するいずれのインクまたはトナーの固形分を溶解させた溶液の粘度より、上記中間層の固形分を溶解させた溶液の粘度が大きくなる材料が用いられることを特徴とする曲面印刷用転写フィルムの製造方法を提供する。このようにしてインクもしくはトナー、または中間層の材料を選択して用いることにより、中間層を有する場合であっても、上述した理由により転写加工工程における画像層の割れが生じにくい曲面印刷用転写フィルムを製造することができる。

0025

上記請求項12から請求項14までのいずれかの請求項に記載される発明の場合、請求項15に記載するように、上記画像層を形成する工程が、電子写真方式により画像層を形成する工程であることが好ましい。これは、上述したように、電子写真方式により印刷され形成された画像層は、支持フィルムの膨潤に伴う伸び広がりに追従することができずに、画像割れが生じやすいことから、本発明を適用するとより顕著な効果を得ることができるからである。

0026

本発明においては、請求項16に記載するように、表面に画像層が印刷された曲面印刷体であって、上記画像層は少なくとも2種以上のインクまたはトナーからなり、上記画像層が、上記画像層を転写加工した際に用いられた活性剤の溶媒に、上記インクまたはトナーの固形分を溶解させた溶液の粘度が小さいインクまたはトナーから順に表面に積層されてなる画像層であることを特徴とする曲面印刷体を提供する。このような曲面印刷体は、その製造に際して、上述した理由により画像割れ等が生じ難い。したがって、このような画像層を有する曲面印刷体は、画像割れ等の不具合の無い、品質の良好な高意匠性を有するものとなる。

発明を実施するための最良の形態

0027

以下、本発明の曲面印刷用転写フィルムについて詳細に説明する。本発明の曲面印刷用転写フィルムは、大きく二つの実施態様に分けることができる。

0028

本発明の曲面印刷用転写フィルムの第1実施態様は、所定の溶媒に膨潤する支持フィルムの一面に、2種以上のインクまたはトナーにより絵柄が構成される画像層を有する曲面印刷用転写フィルムにおいて、上記画像層が、固形分溶液の粘度が最も高いインクまたはトナーが最下層となるように支持フィルム上に積層された画像層であることを特徴とするものである。

0029

すなわち、第1実施態様の特徴は、画像層を形成するトナーもしくはインクの固形分を集め、これを活性剤に用いられる溶媒に溶解させて固形分溶液とし、各トナーもしくはインクの固形分溶液の粘度を測定する。そして、この粘度の最も高いものが最も下層となるように支持フィルム上に積層する。これにより、支持フィルム上にまず上記固形分の粘度の最も高いインクまたはトナーが積層される。このような構成で画像層を構成することにより、以下のような作用効果が期待できる。

0030

カールフィットによる転写加工工程においては、所定の溶媒上に曲面印刷用転写フィルムを浮かべる前に、画像層の伸び広がりを助けるために曲面印刷用転写フィルムの画像層側の面に活性剤が塗布される。このように活性剤を塗布することにより、活性剤中の溶媒が画像層の各トナーまたはインクの固形分を膨潤させる。そして、この状態で画像層側を上にして所定の溶媒上に浮かべられる。この際、支持フィルムは、所定の溶媒により膨潤して伸び広がる。本発明の曲面印刷用転写フィルムにおける画像層においては、上述したように固形分溶液の粘度が最も高いトナーもしくはインクが支持フィルムに最も近い位置に配置されている。したがって、この支持フィルムが伸び広がる際に、まず支持フィルムの伸びはこの最も固形分溶液の粘度の高いトナーまたはインクに伝わる。このトナーまたはインクは、上述したように固形分溶液の粘度が高いことから、活性剤の溶媒で膨潤した場合にも伸び広がりに際して他のトナーもしくはインクより大きい力を必要とすることが予想され、したがって、支持フィルムの伸び広がりの速さに伴うこのトナーもしくはインクの伸び広がりの速さを抑える働きを有することが考えられる。このため、このような構成とすることにより、画像層の割れといった問題点を防止することができるのである。

0031

この実施態様においては、特に固形分溶液の粘度が高いものから順に支持フィルム上に積層することが好ましい。これにより、支持フィルム上にまず上記固形分溶液の粘度の最も高いインクまたはトナーが積層され、そして固形分溶液の粘度が次に高いものがその上に積層され、最上層には固形分溶液の粘度の最も低いトナーもしくはインクが積層されることになる。

0032

このような構成とすることにより、画像部を構成する各インクまたはトナーの各層上には、より固形分溶液の粘度が低いトナーもしくはインクが配置されることになる。したがって、このトナーもしくはインクは、その下層に形成されている固形分溶液の粘度のより高いトナーもしくはインクの伸びに十分追従することが可能であると考えられる。このため、このような構成とすることにより、画像層の割れといった問題点をより効果的に防止することができるからである。

0033

さらに、本発明の曲面印刷用転写フィルムの第2実施態様は、所定の溶媒に膨潤する支持フィルムの一面に中間層が形成され、この中間層の表面もしくは内部に少なくとも1種類のインクもしくはトナーから構成される画像層が形成された曲面印刷用転写フィルムにおいて、上記中間層が、上記画像層を構成するいずれのインクまたはトナーの固形分溶液の粘度より、上記中間層の固形分溶液の粘度が高い材料で形成された中間層であることを特徴とするものである。

0034

このような第2実施態様においては、支持フィルム上に形成される中間層の固形分溶液の粘度が、この中間層表面もしくは中間層内部に形成される画像層を構成するインクもしくはトナーの固形分溶液の粘度より高くなるように、インクもしくはトナー、または中間層の材料が選択される。したがって、以下のような作用効果が期待できる。

0035

すなわち、カールフィットによる転写加工工程においては、所定の溶媒上に曲面印刷用転写フィルムを浮かべる前に、画像層の伸び広がりを助けるために曲面印刷用転写フィルムの中間層および画像層が形成された面に活性剤が塗布される。このように活性剤を塗布することにより、活性剤中の溶媒が中間層および画像層のトナーまたはインクの固形分を膨潤させる。そして、この状態で画像層側を上にして所定の溶媒上に浮かべられる。この際、支持フィルムは、所定の溶媒により膨潤して伸び広がる。この支持フィルムが伸び広がる際に、まず支持フィルムの伸びは、支持フィルム上に形成された中間層に伝わる。本実施態様における中間層は、上述したように画像層を構成するトナーもしくはインクより固形分溶液の粘度が高い材料で形成されている。したがって、中間層が活性剤の溶媒で膨潤した場合、伸び広がりに際して比較的大きい力を必要とするものであり、したがって、支持フィルムの伸び広がりの速さに伴う画像層のトナーもしくはインクの伸び広がりの速さを抑える働きを有することが考えられる。そして、この中間層表面もしくは内部には、固形分溶液の粘度がより低いトナーもしくはインクから構成される画像層が配置されている。したがって、このトナーもしくはインクは、その下層に形成されている固形分溶液の粘度のより高い中間層の伸びに十分追従することが可能であると考えられる。このため、中間層の材料を上述したような材料とすることにより、画像層の割れといった問題点を防止することができるのである。

0036

なお、上記第1実施態様の曲面印刷用転写フィルムにおいては、中間層が形成されたものであってもよく、この場合、第2実施態様に示すように中間層の固形分溶液の粘度は、いずれのインクもしくはトナーにおける固形分溶液の粘度より高い材料で構成されることが好ましい。これはすなわち、画像層の最も支持フィルムに近い位置に配置されたインクもしくはトナーの固形分溶液の粘度より高い固形分溶液の粘度を有する材料で中間層が構成されることが好ましいのである。

0037

一方、上記第2実施態様において、画像層は少なくとも1種類のインクもしくはトナーで構成されていればよいのであり、2種類以上のインクもしくはトナーで構成されていてもよい。画像層が2種類以上のインクもしくはトナーで構成されている場合は、上記第1実施態様のように、画像層を構成する各インクもしくはトナーは、その固形分溶液の粘度が最も高いものが最下層となるように構成されていることが好ましく、特に固形分溶液の粘度が高い順に中間層表面もしくは中間層内部に積層されて画像層が構成されていることが好ましい。

0038

上記第1実施態様および第2実施態様のいずれにおいても、固形分溶液とは、上述したように、カールフィットによる転写加工工程を行う際に、上記曲面印刷用転写フィルムの上記画像層側の面に塗布される活性剤の溶媒に上記インクもしくはトナー、または中間層の固形分を溶解させた溶液をいうものである。

0039

この場合の活性剤の溶媒とは、その曲面印刷用転写フィルムを用いてカールフィットによる転写加工工程を行う前に、インクもしくはトナー、または中間層が形成された曲面印刷用転写フィルムに実際に塗布される活性剤の溶液であり、曲面印刷用転写フィルムの種類等により異なるものである。

0040

このような活性剤の溶媒としては具体的には、ペンタンヘキサンヘプタンオクタン等、あるいはこれらの混合液であるガソリン石油ベンジンミネラルスピリット石油ナフサ等の脂肪族炭化水素類ベンゼントルエンキシレンシクロヘキサンエチルベンゼン等の芳香族炭化水素類トリクロルエチレンパークロルエチレンクロロホルム四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類、メチルアルコールエチルアルコールプロピルアルコールブチルアルコールアミルアルコールベンジルアルコール等の一価アルコール類エチレングリコールプロピレングリコールグリセリン等の多価アルコール類アセトンメチルエチルケトンメチルイソブチルケトンシクロヘキサノンメチルシクロヘキサノン、イソホロン等のケトン類エチルエーテルイソプロピルエーテル、エチレングリコール、モノメチルエーテル、エチレングリコール、モノ・エチルエーテル、ジエチレングリコール等のエーテル類酢酸エステル類酪酸エステル類等のエステル類ニトロ炭化水素類、ニトリル類アミン類、その他アセタール類酸類フラン類等が挙げられ、これらが単独あるいは混合溶剤として用いられる。

0041

どの溶媒を固形分溶液の溶媒として用いるかは、上述したように実際のカールフィットによる転写加工工程において、曲面印刷用転写フィルムに応じて用いられる活性剤により異なり、それぞれの曲面印刷用転写フィルムに対して用いられる活性剤中の溶媒が、固形分溶液の溶媒として用いられる。この溶媒は、通常画像層の印刷方法、すなわちインクもしくはトナーの種類により大きく異なるものである。

0042

本発明においては、上述したように電子写真方式により印刷されて画像層が形成されたものが好ましいことから、電子写真方式用のトナーに対して用いられる活性剤の溶媒を用いることが好ましい。

0043

このような溶媒としては、一般式
CH3COOC2H4OC2H4O−R
(式中、Rは炭素数3〜6のアルキル基を示す。)で示される化合物、イソホロン、および3−メトキシブチルアセテートからなるグループから選択される少なくとも1種以上の化合物からなる主溶媒を、全溶媒中75重量%以上、好ましくは85重量%以上含む溶媒を固形分溶液の溶媒の例として挙げることができる。このような溶媒を活性剤の溶媒として用いた場合、電子写真方式で印刷した画像部を画像割れ生じることなく伸び広げることが可能であるからである。

0044

また、電子写真方式用のトナーに対して用いられる活性剤の溶媒における他の例としては、一般式
CH3COOC2H4OC2H4O−R
(式中、Rは炭素数3〜6のアルキル基を示す。)で示される化合物、イソホロン、および3−メトキシブチルアセテートからなるグループから選択される少なくとも1種以上の化合物からなる主溶媒、および一般式
R1−(C2H4O)2−R2
(式中、R1はOHもしくはCH3COO、CH3O、C2H5Oであり、R2はCH3もしくはC2H5である。)で示される化合物、およびCH3COOC2H4OCH3からなるグループから選択される少なくとも1種以上の化合物からなる第1補助溶媒を、重量比で95/5〜60/40の範囲内で混合した混合溶媒を、全溶媒中85重量%以上含む溶媒を挙げることができる。

0045

上記主溶媒は、乾燥除去に問題がある場合があることから、製造効率上問題が生じる可能性がある。一方、上記第1補助溶媒は水溶性でありかつ上記主溶媒に対して相溶性を有することから、転写工程後の水洗工程である程度除去することが可能となる。したがって、上述したような混合溶媒を活性剤の溶媒として用いることにより、画像割れ等の不具合を防止しつつ、さらに製造効率を向上させることができるからである。

0046

上記主溶媒は、一般式
CH3COOC2H4OC2H4O−R
(式中、Rは炭素数3〜6のアルキル基を示す。)で示される化合物から選択される少なくとも1種以上の化合物であることが好ましく、特にブチルカルビトールアセテートであることが好ましい。電子写真方式で印刷した画像部を画像割れ生じることなく伸び広げる効果をより顕著に奏し得るためである。

0047

さらに上記活性剤中の溶媒には、転写加工工程後の溶媒の除去を容易にする目的で、上記主溶媒と相溶性を有し、かつ20℃での蒸気圧が10〜100mmHgである少なくとも1種以上の化合物(以下、第2補助溶媒とする場合がある。)を、活性剤の溶媒中に全溶媒成分中5〜25重量%、好ましくは5〜15重量%添加してもよい。

0048

このような溶媒に溶解されて固形分溶液となるインクもしくはトナー、または中間層の固形分とは、転写加工工程直前に画像層もしくは中間層を構成している材料を示すものである。印刷インキおよび中間層(高分子溶液)の場合は、印刷、乾燥後に印刷面に残存する不揮発分であり、印刷インキでは主に樹脂分と顔料染料分であり、中間層(高分子溶液)では、樹脂分を意味する。インキ中での状態(固体か、溶存しているかなど)は問わない。一方、湿式トナーの場合は、静電潜像に対して電気泳動により吸着固定化現像)される成分を示す。トナー中に含有されていても現像に関係しない樹脂、顔料分は含まれない。

0049

このような固形分は、以下のような方法により採取される。すなわち、まず印刷インキ、および中間層材料(高分子溶液)の場合、固形分は印刷、乾燥後に印刷面に残存する不揮発分であるので、印刷インキあるいは高分子溶液(中間層材料)をシャーレ蒸発皿のような適当な容器にとり、これを印刷あるいはコーティングと同様の条件で乾燥させる。乾燥条件を同一とすることにより、印刷あるいはコーティングにおける乾燥に、熱あるいは放射線などによる硬化架橋酸化などを利用する場合でも、採取した固形分が実際の不揮発分と同一の性状みなすことができる。また、湿式トナーの場合は、一定の間隔をおいて対向させた2枚の電極の間に湿式トナーを満たし、両電極間直流電流印加する。トナーの極性に応じてどちらかの極板泳動してきたトナーを回収し、上記と同様に実際の印刷工程と乾燥条件を同一として溶媒を乾燥させて固形分とする。

0050

さらに、ここでいう固形分溶液の濃度は、上記活性剤の溶媒に上記固形分を3重量%溶解させたものであり、この濃度での粘度を測定することにより、上記トナーもしくはインクの積層順、さらにはインクもしくはトナー、または中間層の材料の選択が行われる。

0051

上記固形分溶液の粘度の測定は、相対的粘度の比較ができればよく、特に方式は問わない。すなわち、B型粘度計などの回転粘度計オストワルド粘度計などの毛細管粘度計落球粘度計振動式粘度計、超音波式粘度計、音叉式粘度計、気泡粘度計平行板粘度計などを用いることができる。ただし、一連の相対的粘度の測定においては、同一方式同一機種を用いることとする。

0052

本発明は、このような固形分溶液の粘度を測定することにより、測定された粘度に沿ってインクまたはトナーの画像層中の積層順序を決定し、またインクもしくはトナー、または中間層の材料を選択することにより、画像割れの起こり難い曲面印刷用転写フィルムを得ることができるのである。以下、このような本発明の曲面印刷用転写フィルムを構成する各要素について、それぞれ説明する。

0053

(支持フィルム)本発明の曲面印刷用転写フィルムは、第1実施態様においては、支持フィルム上に2種類以上のインクまたはトナーからなる画像層が少なくとも形成されてなるものであり、第2実施態様においては、支持フィルム上に中間層とその表面もしくは内部に形成された少なくとも1種類以上のインクまたはトナーからなる画像層とが少なくとも形成されてなるものである。

0054

本発明に用いられるこのような支持フィルムは、カールフィットの印刷工程において、転写時に溶媒上で十分に膨潤し、かつ多色印刷適性を有し、さらに転写性、すなわち被曲面印刷体の表面に対し、十分にまつわりつく性質を有するものであることが好ましい。なお、本発明において「所定の溶媒に膨潤する」とは、所定の溶媒に溶解するか膨潤するかのいずれかの性質を有することを意味する。

0056

本発明においては、上記所定の溶媒、すなわちカールフィットにおいてこの転写フィルムを浮かべ、膨潤させる溶媒は、特に限定されるものではないが、コスト面および安全面から水であることが好ましい。

0057

このように所定の溶媒が水であった場合、支持フィルムは水に膨潤するフィルムを用いることが好ましく、具体的には上記したフィルムの内、澱粉系フィルム、ポリビニルアルコール系フィルム、ポリビニルアルコールと澱粉との混合系からなるフィルム、あるいは上記材料を紙、不織布、各種多孔質フィルムなどの液体浸透性のあるベースにコーティングしたフィルムあるいはラミネートしたフィルム等を挙げることができる。

0058

本発明においては、中でもポリビニルアルコール樹脂を主成分とするフィルムが最も好ましい。このポリビニルアルコール樹脂を主成分とするフィルムは、その重合度けん化度、澱粉等の添加剤の配合等、諸条件を変化させることにより、電子写真方式の印刷を行う際に必要な機械的強度取り扱い中吸湿性、水に浮かべてからの吸水による柔軟化の速度、延展ないし拡散に要する時間、転写時の変形のしやすさ等を制御することができる。ポリビニルアルコール(PVA)樹脂を主成分とする好ましいフィルムの例は、PVA80重量%、高分子水溶性樹脂15重量%、および澱粉5重量%からなり、平衡水分が3%程度のものである。

0059

このような支持フィルムの厚みは、10〜100μmの範囲内が好ましく、より好ましくは20〜60μmの範囲内である。

0060

画素層)本発明の第1実施態様の曲面印刷用転写フィルムにおいては、このような支持フィルムの一面に絵柄を構成する画像層が、少なくとも2種以上のインクもしくはトナーから構成され、さらに、この2種以上のインクもしくはトナーがその固形分溶液の粘度の高い順に積層してなるものである。

0061

また、本発明の第2実施態様の曲面印刷用転写フィルムにおいては、上記支持フィルムの一面に、中間層が形成され、この中間層の表面もしくは内部に絵柄を構成する画像層が、少なくとも1種以上のインクもしくはトナーから構成されている。

0062

このような画像層に用いられるインクもしくはトナーは、曲面印刷用転写フィルムに用いられるものであれば特に限定されるものではなく、例えばグラビア印刷用のインク等であってもよい。しかしながら、各種オンデマンド方式の印刷により形成された画像層を有する曲面印刷用転写フィルムにおいて、画像割れの不具合が生じやすいことから、本発明においては、画像層がオンデマンド方式の印刷に用いられるインクもしくはトナーにより構成されたものであることが、本発明の効果をより顕著に奏し得る点で好ましい。

0063

このようなオンデマンド方式の印刷方法としては、電子写真方式、インクジェット方式熱転写方式マグネットグラフィ方式等を挙げることができるが、本発明においては、電子写真方式により印刷されて画像層が形成されたものが好ましく、したがって、電子写真方式による印刷に用いられるトナーにより画像層が形成されていることが好ましい。

0064

ここで、本発明で用いられる電子写真方式の印刷方法とは、感光体光導電性表面帯電させこれに像様露光を行なって静電潜像を形成する狭義の電子写真方式に限らず、誘電体の表面を針電極などで走査して静電潜像を形成する静電記録法、光導電体バイアスを印加しておき、これに像様露光を行なって静電潜像を形成する方法など静電的に潜像を形成する工程を含む全ての複写法をいうものである。また、画像層に形成される絵柄とは意匠性を有するものに限定されるものではなく、各種パターンやべた塗りも含むものである。

0065

このような電子写真方式の印刷に用いられるトナーとしては、湿式トナーと乾式トナーとの二種類があるが、曲面印刷用転写フィルムの画像層に用いられるトナーは、上記支持フィルムに仮接着し、乾燥被膜形成が容易であり、さらに被曲面印刷体の表面に対して接着し、かつ後述する活性剤にて容易に膨潤する樹脂をビヒクルとして含むものが好ましい。このような樹脂としては、ガラス転移温度が室温以下であるものを挙げることができる。湿式トナーは、基本的には樹脂と着色剤からなるトナー粒子分散媒中に分散されたものであり、ガラス転移温度の低い樹脂を用いた場合でも、樹脂の溶媒和および粒子表面のζ電位により粒子間に適当な斥力が働くためブロッキングが生じない。一方、乾式トナーにこのようなガラス転移温度の低い樹脂をビヒクルとして用いた場合は、ブロッキングの問題が生じる可能性がある。したがって、カールフイット適性のある樹脂を用いるためには、印刷に使用するトナーは、乾式トナーより湿式トナーであることが好ましい。また、湿式トナーでは、現像後の溶媒の乾燥によりトナーが定着される。したがって、定着性の面からも、バインダー樹脂のガラス転移温度は室温以下であることが好ましく、湿式トナーを用いることが好ましいといえる。以下、これらのトナーについてそれぞれ説明する。

0066

(湿式トナー)上記湿式トナーは、上述したように基本的には樹脂と着色剤からなるトナー粒子が分散媒中に分散されたものである。このようなトナー粒子に用いられる樹脂としては、例えば、スチレンブタジエン共重合樹脂、スチレン−イソプレン共重合樹脂、スチレン−アクリロニトリル共重合樹脂エチレン酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン−アクリレート共重合樹脂、エチレン−アクリル酸共重合樹脂、エチレン−メタクリレート共重合樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合樹脂、酢酸ビニル−メチルメタクリレート共重合樹脂アクリル酸−メチルメタクリレート共重合樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、2−エチルヘキシルアクリレート−メタクリル酸共重合体ラウリルメタクリレート−2−ヒドロキシエチルメタクリレート共重合体、2−エチルヘキシルメタクリレート−ダイアセトンアクリルアミド共重合体などのアクリル樹脂などのうち、ガラス転移温度が室温以下であるものを単独で、あるいは被膜強度などの必要性に応じて室温以上のガラス転移温度を持つものと混合して用いることができる。

0067

湿式トナーの着色剤としては、通常、公知の有機顔料又は無機顔料が用いられる。また、共重合樹脂の分子が有色の原子団を有している場合には共重合樹脂自体又は有色原子団を着色剤として利用することができる。すなわち、着色剤が独立の成分であってもよいし、共重合樹脂が着色剤として機能するものであってもよい。

0068

ブラック系の着色剤としては、例えば、カーボンブラック四三酸化鉄などの無機系着色剤、或いは、シアニンブラックなどの有機系着色剤を使用できる。

0069

イエロー系着色剤としては、黄鉛カドミウムイエロー黄色酸化鉄チタン黄オーカーなどの無機系顔料を使用できる。イエロー系着色剤としては、次のような難溶性金属塩(アゾレーキ)も使用できる。すなわち、アセト酢酸アリリド系モノアゾ顔料である、ハンザイエローG(C. I. No. pigment Yellow 1)、ハンザイエロー10G(C. I. No. pigment Yellow 3)、ハンザイエローRN(C. I. No. pigment Yellow 65)、ハンザブリリアントイエロー5GX(C. I. No. pigment Yellow 74)、ハンザブリリアントイエロー10GX(C. I. No. pigment Yellow 98)、パーマネントイエローFGL(C. I. No. pigment Yellow97)、シムラレーキファストイエロー6G(C. I. No. pigment Yellow 133)、リオノールイエローK−2R(C. I. No. pigment Yellow 169);アセト酢酸アリリド系ジスアゾ顔料である、ジスアゾイエローG(C. I. No. pigment Yellow12)、ジスアゾイエローGR(C. I. No. pigment Yellow 13)、ジスアゾイエロー5G(C. I. No. pigment Yellow 14)、ジスアゾイエロー8G(C. I. No.pigment Yellow 17)、ジスアゾイエローR(C. I. No. pigment Yellow 55)、パーマネントイエローHR(C. I. No. pigment Yellow 83);縮合アゾ顔料である、クロフタルイエロー3G(C. I. No. pigment Yellow 93)、クロモフタルイエロー6G(C. I. No. pigment Yellow 94)、クロモフタルイエローGR(C. I. No. pigment Yellow 95);ベンズイミダゾロン系モノアゾ顔料である、ホスタパームイエローH3G(C. I. No. pigment Yellow 154)、ホスタパームイエローH4G(C. I. No. pigment Yellow 151)、ホスタパームイエローH2G(C. I. No. pigment Yellow 120)、ホスタパームイエローH6G(C.I. No. pigment Yellow 175)、ホスタパームイエローHLR(C. I. No. pigment Yellow 156);イソインドリノン系顔料である、イルジンイエロー3RLTN(C. I. No. pigment Yellow 110)、イルガジンイエロー2RLT、イルガジンイエロー2GLT(C. I. No. pigment Yellow 109)、ファストゲンスーパーイエローGROH(C. I. No. pigment Yellow 137)、ファストゲンスーパーイエローGRO(C. I. No. pigment Yellow 110)、サンドリンイエロー6GL(C. I. No. pigment Yellow 173)などを使用できる。

0070

その他のイエロー系着色剤としては、次のようなものを例示できる。すなわち、スレ系顔料である、フラバントロン(C. I. No. pigment Yellow 24)、アントラミリミジン(C. I. No. pigment Yellow 108)、フタロイルアミド型アントラキノン(C. I. No. pigment Yellow 123)、ヘリオファストイエローE3R(C. I. No. pigment Yellow 99);金属錯体顔料である、アゾ系ニッケル錯体顔料(C. I. No. pigment Green 10)、ニトロソ系ニッケル錯体顔料(C. I. No. pigment Yellow 153)、アゾメチン銅錯体顔料(C. I. No. pigment Yellow117);キノフタロン顔料である、フタルイミドキノフタロン顔料(C. I. No.pigment Yellow 138)などを使用できる。

0071

マゼンタ系着色剤としては、カドミウムレッドベンガラ、銀鉛丹アンチモン朱などの無機系顔料を使用できる。マゼンタ系着色剤としては、次のようなアゾレーキ系顔料も使用できる。すなわち、ブリリアントカーミン6B(C. I. No. pigment Red 57:1)、レーキレッド(C. I. No. pigment Red 53:1)、パーマネントレッドF5R(C. I. No. pigment Red 48)、リソールレッド(C. I. No. pigment Red 49)、ペルシアレンジ(C. I. No. pigment Orange 17)、クロセイオレンジ(C. I. No. pigment Orange 18)、ヘリオオレンジTD(C. I. No. pigment Orange 19)、ピグメントスカレット(C. I. No. pigmentRed 60:1)、ブリリアントスカーレットG(C. I. No. pigment Red 64:1)、ヘリオレッドMT(C. I. No. pigment Red 51)、ボルドー10B(C. I. No.pigment Red 63)、ヘリオボルドーBL(C. I. No. pigment Red 54)などを使用できる。

0072

マゼンタ系着色剤としては、次のような不溶性アゾ系顔料(モノアゾ系、ジスアゾ系、及び縮合アゾ系)も使用できる。すなわち、モノアゾ系またはジスアゾ系の顔料である、パラレッド(C. I. No. pigment Red 1)、レーキレッド4R(C. I. No. pigment Red 3)、パーマネントオレンジ(C. I. No. pigment Orange 5)、パーマネントレッドFR2(C. I. No. pigment Red 2)、パーマネントレッドFRLL(C. I. No. pigment Red 9)、パーマネントレッドFGR(C. I. No. pigment Red 112)、ブリリアントカーミンBS(C. I. No. pigmentRed 114)、パーマネントカーミンFB(C. I. No. pigment Red 5)、P.V.カーミンHR(C. I. No. pigment Red 150)、パーマネントカーミンFBB(C. I. No. pigment Red 146)、ノバパームレッドF3RK−F5RK(C. I. No. pigment Red 170)、ノバパームレッドHFG(C. I. No. pigment Orange 38)、ノバパームレッドHF4B(C. I. No. pigment Red 187)、ノバパームオレンジHL.HL−70(C. I. No. pigment Orange 36)、P.V.カーミンHF4C(C. I. No. pigment Red 185)、ホスタバームブラウンHFR(C. I. No.pigment Brown 25)、バルカンオレンジ(C. I. No. pigment Orange 16)、ピラゾロンオレンジ(C. I. No. pigment Orange 13)、ピラゾロンレッド(C. I.No. pigment Red 38);縮合アゾ系顔料である、クロモフタールオレンジ4R(C. I. No. pigment Orange 31)、クロモフタールスカーレットR(C. I. No.pigment Red 166)、クロモフタールレッドBR(C. I. No. pigment Red 144)などを使用できる。

0073

マゼンタ系着色剤としては、次のような縮合多環系顔料も使用できる。すなわち、アントラキノン系顔料である、ピランロンオレンジ(C. I. No. pigmentOrange 40)、アンアントロンオレンジ(C. I. No. pigment Orange 168)、ジアントラキノニルレッド(C. I. No. pigment Red 177);チオインジゴ系顔料である、チオインジゴマゼンタ(C. I. No. pigment Violet 38)、チオインジゴバイオレット(C. I. No. pigment Violet 36)、チオインジゴレッド(C.I. No. pigment Red 88);ペリノン系顔料である、ペリノンオレンジ(C. I. No. pigment Orange 43);ペリレン系顔料である、ペリレンレッド(C. I. No.pigment Red 190)、ペリレンバーミリオン(C. I. No. pigment Red 123)、ペリレンマルーン(C. I. No. pigment Red 179)、ペリレンスカーレット(C. I.No. pigment Red 149)、ペリレンレッド(C. I. No. pigment Red 178);キナクリドン系顔料である、キナクリドンレッド(C. I. No. pigment Violet 19)、キナクリドンマゼンタ(C. I. No. pigment Red 122)、キナクリドンマルーン(C. I. No. pigment Red 206)、キナクリドンスカーレット(C. I. No. pigment Red 207);ピロコリン系顔料;赤色系フルオルビン系顔料を使用できる。

0074

その他のマゼンタ系着色剤としては、染付けレーキ系顔料であるローダミン6Gレーキ(C. I. No. pigment Red 81)を使用できる。染付けレーキ系顔料は、水溶性染料沈殿剤を反応させてレーキ化し、固着させるものである。

0075

シアン系着色剤としては、群青紺青コバルトブルーセルリアブルーなどの無機系顔料を使用できる。シアン系着色剤としては、次のようなものも使用できる。すなわち、フタロシアニン系顔料である、ファーストゲンブル−BB(C. I. No. pigment Blue 15)、スミトン・シアニン・ブルーHB(C. I. No. pigment Blue 15)、シアニンブルー5020(C. I. No. pigment Blue 15:1)、モナストラルブルーFBR(C. I. No. pigment Blue 15:2)、パロマーブルーB−4810(C. I. No. pigment Blue 15:3)、モナストラルブルーFGX(C. I. No. pigment Blue 15:4)、リオノールブルーES(C. I. No. pigmentBlue 15:6)、ヘリオゲンブルーL6700F(C. I. No. pigment Blue 15:6)、スミカプリント・シアニン・ブルーGN−O(C. I. No. pigment Blue 15)、ヘリオゲンブルーL7560(C. I. No. pigment Blue 16)、ファスト・スカイブルーA−612(C. I. No. pigment Blue 17)、シアニン・グリーンGB(C. I. No. pigment Green 7)、シアニングリーンS537−2Y(C. I.No. pigment Green 36)、スミトン・ファストバイオレットRL(C. I. No. pigment Violet 23);スレン系顔料である、インダントロンブルー(PB-60P、PB-22、PB-21、PB-64);塩基性染料レーキ顔料である、メチルバイオレット・リン・モリブデン酸レーキ(PV-3)などを使用できる。

0076

その他、必要であれば光輝性顔料マット顔料を用いることも可能である。この光輝性顔料としては、例えば、(1)パール顔料と呼ばれるもの、より具体的には、貝殻の内側の部分や真珠粉砕物マイカ微粒子酸化チタン酸化鉄焼き付けてなる鱗片状箔片二酸化チタン被覆雲母)等;(2)金属粉、より具体的には、アルミニウム真鍮青銅、金、銀等の粉末、好ましくは、1〜120μmの微粒子又は鱗片状箔片となっているもの;(3)蒸着されたプラスチックフィルム破片、より具体的には、ポリエチレンテレフタレートフィルムに上記のような金属、通常はアルミニウム、を蒸着して粉砕した銀色粉、蒸着後に透明な黄色に塗装してから粉砕した金色粉;(4)屈折率の異なる2種以上の樹脂層、例えばポリエステル樹脂層アクリル樹脂層、であって、それぞれ数μm以下の厚さのものが多数積層してなり、光の干渉による虹彩色を生じさせる複合フィルムを細かく切断して得た箔粉などを例示することができる。

0077

またマット顔料としては、カオリナイトハロイト白雲母タルクなどの粘土鉱物無水シリカ無水アルミナ炭酸カルシウム炭酸マグネシウム炭酸バリウムなどの合成無彩色顔料が挙げられる。

0078

このようなトナー粒子には、必要に応じて電荷制御剤分散剤定着剤等の添加剤が添加されていてもよい。

0079

(乾式トナー)一方、本発明の曲面印刷用転写フィルムの画像層を形成するトナーとして、乾式トナーを用いることも可能である。このような乾式トナー材料としては、二成分トナー一成分トナーのどちらでも好適に用いることができる。二成分トナー及び非磁性一成分トナーは基本的にバインダー樹脂、着色剤、帯電制御剤、および添加剤から構成され、磁性一成分トナーは上記の材料の他に鉄、マグネタイトなどの磁性粉を含む。バインダー樹脂はトナーの帯電性熱定着性を考慮して選択する必要がある。主なバインダー樹脂としては、ポリスチレン水添スチレン樹脂、スチレン・イソプチレン共重合体、スチレン・ブタジエン共重合体、スチレン・ブタジエン塩素化パラフィン共重合体などのポリスチレン系樹脂ポリメチルメタクリレートポリエチルメタクリレートポリブチルメタクリレートポリグルシジルメタクリレート、メチルメタクリレートブチルメタクリレート共重合体、エチルメタクリレートアクリル酸共重合体などのアクリル樹脂;スチレン・n−ブチルメタクリレート共重合体、スチレン・ジエチルアミノエチルメタクリレート共重合体、スチレン・メチルメタクリレート共重合体、スチレン・グリシジルメタクリレート共重合体、スチレン・メチルメタクリレート・n−ブチルアクリレート共重合体、スチレン・メチルメタクリレート・ブチルアクリレート・N−エトキシメチルアクリルアミド共重合体、スチレン・n−ブチルメタクリレート・無水マレイン酸共重合体、スチレン・n−ブチルメタクリレート・アクリル酸共重合体などのスチレン・(メタアクリル酸エステル共重合樹脂フマル酸エーテル化ジフェノールポリエステルなどのポリエステル樹脂エポキシ系樹脂ポリウレタン系樹脂シリコン系樹脂ブチラール樹脂低分子量ポリエチレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体低分子量ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂ポリアミド系樹脂;ポリビニルアルコール樹脂;ポリフッ化ビニリデンなどのフッ素樹脂などの他、テルぺン樹脂、イミド樹脂ケトン樹脂エチルセルロースロジンアルキッド樹脂などを用いることができる。

0080

電荷調整剤は、正帯電用として、ニグロシン系染料などの電子供与性染料アルコキシ化アミン、第4級アンモニウム塩アルキルアミド、リン及びタングステン単体及び化合物、モリブデン酸キレート顔料、フッ素系活性剤、疎水性シリカなどが用いられる。一方、負帯電用として、モノアゾ染料金属錯塩等の電子受容性染料、電子受容性有機錯体塩素化ポリオレフィン塩素化ポリエステル酸基過剰のポリエステル、銅フタロシアニンスルホニルアミン、オイルブラツク、ナフテン酸金属塩などの金属石鹸が用いられる。

0081

また、着色剤は湿式トナーと同様の材料を用いることができる。その他添加剤としては、クリーニング剤脂肪酸金属塩フッ素系界面活性剤酸化珪素誘導体など)、流動化剤コロイダルシリカシリコンワニス、金属石鹸、ノニオン界面活性剤など)、充填剤炭酸カルシクム、粘土鉱物、雲母など)などが必要に応じてトナー中に添加される。

0082

本発明においては、上記湿式トナーおよび乾式トナーのいずれにおいても、その固形分を活性剤の溶媒に溶解した固形分溶液を作成し、この粘度に基づいて画像層における積層順が決定され、また用いるトナーの固形分溶液の粘度により、後述する中間層の材料が選択される。

0083

(中間層)本発明の曲面印刷用転写フィルムの第2実施態様においては、上述した画像層が中間層表面もしくは内部に形成されたものであり、上記画像層を形成するインクもしくはトナーの固形分溶液の粘度より大きい固形分溶液の粘度を有する材料から中間層が形成されている点に特徴を有する。また、本発明の第1実施態様においても、中間層を設けてもよく、この場合は上述したように画像層を形成するインクもしくはトナーにおいて最も固形分溶液の粘度の高いものより高い固形分溶液の粘度を有する材料で中間層が形成されることが好ましい。

0084

この中間層は、上記画像層を支持フイルム上に直接印刷した際、支持フィルム上に絵柄(画像層)が定着・固定しにくい場合に、これを定着・固定させるために設けられるものであり、また別の目的としては、印刷後のフイルムを所定の溶媒に浮かべた際に、画像層の膨潤性が不均一であるために画像が乱れることを防ぐために設けられものである。

0085

この中間層は、上述した点から、画像記録に用いるトナーをその表面あるいは内部に固定することができる性質を有する必要がある。更には、支持フィルムを膨潤、溶解させるための所定の溶媒に不溶で、後述する活性剤に対する膨潤性や、被曲面印刷体に対する接着性等を有することが好ましい。

0086

本発明で設けられる中間層は、樹脂を主成分とし、必要に応じて各種の添加剤が混入されたものである。中間層に用いる樹脂としては、適度な粘着性を有するために、トナービヒクルに用いられる樹脂と同様にTgの低いものが好ましい。

0087

このような樹脂としては、例えば、脂肪酸変性フタル酸アルキッドマレイン酸アルキッドなどの純枠あるいは変性アルキッド樹脂;ポリエチルアクリレートメタクリル酸/ラウリルメタクリレート共重合体などの(メタ)アクリル樹脂およびその金属塩アクリルアミド/2−エチルヘキシルメタクリレート共重合体などのアクリルアミド・アクリル共重合樹脂;スチレン/ブタジエン共重合体、スチレン/イソプレン共重合体などのスチレン系樹脂;スチレン/n−ブチルメタクリレート共重合体などのスチレンアクリル樹脂飽和、不飽和の各種ポリエステル樹脂ポリイソブチレンなどのポリオレフィン系樹脂;ポリビニルホルマールポリビニルブチラールポリビニルアセタールなどのポリアセタール樹脂;エチレン/酢酸ビニル共重合体、エチレン/エチルアクリレート共重合樹脂などのポリエチレン系樹脂;ポリビニルピロリドンおよびその共重合体;ポリエチレンオキサイドカルボキシル化ポリエチレンオキサイドなどのアルキレンオキサイド樹脂;ポリエーテルポリオール;ポリビニルメチルエーテルなどのポリビニルエーテル樹脂;アルギン酸ナトリウム;ゼラチン及びその誘導体、カゼイン、トロロアオイトラガントガムプルラン、ベクチンカラギニン、にかわ、アルブミン、各種澱粉類、ふのり、大豆蛋白等の天然或いは半合成樹脂;テルペン樹脂;ケトン樹脂;ロジン及びロジンエステルなどを用いることができる。これらの樹脂は、単独で用いてもよく、また相溶する範囲でブレンドして用いても良い。

0088

さらに、トナーの定着性を向上させるために、中間層に適当な表面凹凸又は空隙を設けることもできる。このためには中間層に填材を混入させる。用いられる填材としては、例えば、シリカアルミナ;カオリナイト;モンモリロナイト有機モンモリロナイトサポナイト、テニオライト、へクトライトなどの天然或いは合成スメクタイト類粘土鉱物及びその誘導体;タルク;炭酸カルシウム;炭酸マグネシウム;硫酸カルシウム硫酸バリウム;各種ゼオライト;酸化チタン;酸化セリウム酸化マグネシウム酸化ジルコニウム珪酸ソーダ珪酸カルシウム珪酸カリウム珪酸マグネシウム珪酸アルミニウム珪藻土硫化亜鉛水酸化亜鉛炭酸亜鉛酸化亜鉛酸化錫硫酸マグネシウム水酸化アルミニウムハイドロタルサイト;リトボンなどの無機顔料、及び、炭素樹脂顔料;ポリスチレン樹脂尿素樹脂ペンゾクアナミン系プラスチックピグメントメラミン樹脂;シリコン系樹脂;ポリウレタン系樹脂;ポリエステル系樹脂フッ素系樹脂ポリアクリル系樹脂ポリアクリルアミド系樹脂ポリプロピレンポリ塩化ビニルポリ塩化ビニリデンなどの有機顔料が挙げられる。上記の材料のどれを選択してどのような中間層の構成とするかは、画像形成の態様に応じて適宜個別に設計されるものである。

0089

このような中間層を支持フィルム上に形成する手段としては、特に限定されるものではないが、グラビアコート、オフセットグラビアロールコート、バーコート、スプレーコート、超音波コート等の手段を挙げることができ、上述した樹脂等の形成材料を適当な溶剤に溶解する等により形成される。このような中間層の厚みは、中間層に用いる材料の種類によって大きく異なるものであるが、好ましくは2〜30g/m2の範囲内である。

0090

本発明においては、上記中間層の固形分が活性剤の溶媒に溶解され固形分溶液とされ、この粘度に基づいて用いる材料が選別される。すなわち、中間層に求められる要求特性を満たし、かつ画像層のインクもしくはトナーの固形分溶液の粘度より高い粘度となる材料が選択されて用いられる。

0091

(接着層)さらに、本発明のいずれの実施態様の曲面印刷用転写フィルムにおいても、画像層上に接着層を設けてもよい。カールフィットにより曲面印刷用転写フィルムを被曲面印刷体に転写する際に、画像層を構成するトナーの種類によっては、被曲面印刷体との接着性が乏しい場合がある。特に膨潤促進剤添加量が多い場合等においては、被曲面印刷体に対する接着性が低下するような場合もある。このような場合に、画像層上に接着層を設けることにより、被曲面印刷体との接着性を良好に保つことができるからである。

0092

このような接着層は、特定の溶媒に膨潤して被曲面印刷体への接着性を発現するような1種以上の樹脂材料で構成される。そのような樹脂としては、例えば、エチルセルロ−スニトロセルロ−ス、酢酸セルロース等のセルロース誘導体;脂肪酸変性フタル酸アルキッド、マレイン酸アルキッドなどの純枠或いは変性アルキッド樹脂;ポリメタクリル酸、ポリメチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート・メチルメタクリレート共重合体、ラウリルメタクリレート・N,N−ジメチルアクリルアミド共重合体などの(メタ)アクリル樹脂;スチレン・n−ブチルメタクリレート共重合体、ポリビニルトルエン、スチレン・イソプレン共重合体などのスチレン系樹脂;ポリエステル樹脂;エポキシ系樹脂;ポリウレタン系樹脂;ポリアセタール樹脂;エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・エチルアクリレート共重合樹脂などのポリエチレン系樹脂;アミド樹脂;ポリビニルアルコール樹脂;ゼラチン、カセイン、澱粉、大豆蛋白等の天然或いは半合成樹脂;テルペン樹脂;ケトン樹脂;ロジン、ロジンエステルなどを用いることができる。中間層と併用する場合は、中間層樹脂と同一の溶媒に膨潤可能なものを選択することが好ましい。

0093

このような接着層を画像層上に形成する手段としては、特に限定されるものではないが、グラビアコート、オフセットグラビア、ロールコート、バーコート、スプレーコート、超音波コート等の手段を挙げることができる。また、接着層の形成に際しては、適当な溶剤に上記樹脂等を溶解させて形成してもよい。さらに、この接着層の厚みは、接着層の材料の種類により異なるものであるが、好ましくは2〜30g/m2の範囲内である。

0094

(曲面印刷用転写フィルムの製造方法)次に、上述した曲面印刷用転写フィルムの製造方法について、上記第1実施態様の場合と、第2実施態様の場合とに分けて説明する。

0095

上記第1実施態様の曲面印刷用転写フィルムの製造方法は、所定の溶媒に膨潤する支持フィルムを準備する工程と、この支持フィルムの一面に2種以上のインクまたはトナーにより絵柄が構成される画像層を形成する工程とを少なくとも有し、上記画像層を形成する工程が、固形分溶液の粘度が大きいインクまたはトナーから順に支持フィルム上に積層して形成する工程であるところに特徴を有するものである。

0096

すなわち、まず曲面印刷用転写フィルムの画像層に用いられるインクもしくはトナーの固形分溶液の粘度を測定する。そして、この固形分溶液の粘度の高い順に支持フィルム上、必要であれば支持フィルム上に形成された中間層上に積層することにより画像層を形成する点が、この曲面印刷用転写フィルムの特徴となる。

0097

本発明の第1実施態様においては、上述したように、画像層が電子写真方式による印刷により形成されたものが好ましい。このような画像層が電子写真方式により形成された上記第1実施態様の曲面印刷用転写フィルムの製造方法の一例について、図面を用いて説明する。

0098

まず、図1(a)に示すように支持フィルム1を準備する。次いで、図1(b)に示すようなトナータンク2、現像部3、記録ドラム4、圧胴5および記録部6から構成される電子写真プリンター7を用い、記録部6により形成された記録ドラム4上の静電潜像に応じて付着したトナーAを支持フィルム1上に静電的に転写する。ここで、このトナーAの転写の順序が、上述したように、予め測定された固形分溶液の粘度により決定されており、固形分溶液の粘度の高い順に支持フィルム1上に転写される。

0099

上記現像部3としては、ローラー現像器スリット現像器、皿現像器など湿式トナー用の現像器であれば特に限定されるものではない。また、記録ドラム4としては、感光体、誘電体ドラム等を用いることができる。記録ドラム4が感光体の場合は記録部6はレーザ発光装置であり、記録ドラム4が誘電体ドラムである場合は、記録部6はレーザー発光装置の代わりに、静電潜像を形成す針電極やイオンフローへッド等が用いられる。このような感光体等の記録ドラムから支持フィルムへのトナー像の転写は、通常静電転写によるが、中間層を使用する場合は、単なる圧カ定着によることも可能である。この場合、中間層樹脂のガラス転移温度Tgが印刷機内温度よりも高い場合は、十分な接着性を得るために支持フィルムを接着層樹脂のTg以上の温度に加熱することが好ましい。

0100

こうして図1(c)に示すような支持フィルム1上に画像層8が形成された曲面印刷用転写フィルム9が形成される。得られた曲面印刷用転写フイルム9は、図1(d)に示すように、後述する活性剤10が画像層8上に塗布され、カールフィットによる転写工程に送られる。

0101

このように、第1実施態様の曲面印刷用転写フイルムの製造方法は、少なくとも支持フイルムを準備する工程と、この支持フイルムの一面に、例えば特定の湿式トナーを用いて電子写真方式により絵柄を構成する等により画像層を印刷する工程からなり、画像層の印刷工程において、固形分溶液の粘度の高い順に印刷される点に特徴を有するものであるが、必要に応じて、上記支持フィルムと画像層との間に中間層を形成してもよく、また必要に応じて画像層の上に接着層を形成してもよい。

0102

次に、第2実施態様の曲面印刷用転写フィルムの製造方法について説明する。本発明の第2実施態様の曲面印刷用転写フィルムの製造方法は、所定の溶媒に膨潤する支持フィルムを準備する工程と、この支持フィルムの一面に中間層を形成する工程と、さらに上記中間層の表面もしくは内部にインクまたはトナーにより絵柄が構成された画像層を形成する工程とを少なくとも有する曲面印刷用転写フィルムの製造方法において、上記中間層を構成する材料が、上記画像層を構成するいずれのインクまたはトナーの固形分溶液の粘度より、上記中間層の固形分溶液の粘度が大きくなる材料が用いられることを特徴とするものである。

0103

すなわち、本実施態様においては、画像層を形成するインクもしくはトナーを選択し、このインクもしくはトナーの固形分溶液を作成して粘度を測定する。また、中間層の固形分溶液を作成して粘度を測定する。そして、このインクもしくはトナーの固形分溶液の粘度より中間層の固形分溶液の粘度が高くなるように、インクもしくはトナーの材料、または中間層の材料を選択する。そして、このような材料を用いて曲面印刷用転写フィルムを製造する点に特徴を有するものである。

0104

なお、本発明の第2実施態様の曲面印刷用転写フィルムの製造方法においても、画像層を形成する方法は電子写真方式による方法が好ましい。

0105

(曲面印刷体の製造方法)
(活性剤の塗布)次に、上記第1実施態様の曲面印刷用転写フイルムを例として、これを用いた曲面印刷体の製造方法について、その一形態を図面を用いて説明する。図1(d)に示すように、曲面印刷用転写フィルム9を調製した後、まずこの曲面印刷用転写フィルム9の画像層8側に活性剤10を塗布する。ここで、画像層8上に接着層が形成されている場合は、接着層上に活性剤10が塗布される。

0106

このように活性剤を塗布するのは、活性剤を塗布して画像層等を膨潤させておかないと、その後溶媒上に曲面印刷用転写フィルムを浮かべて膨潤させた際に、支持フィルムの伸びに画像層等が追従できず、画像割れが生じる可能性があるからである。また、被曲面印刷体を上方から曲面印刷用転写フィルムに押し当てて転写する際に、曲面印刷用転写フィルムが被曲面印刷体表面に密着することができず、転写がうまくいかないためである。本発明は、この活性剤を塗布した際の画像層、もしくは画像層と中間層が膨潤した状態の特性を利用して、その後の転写加工工程における画像割れの不具合を防止するようにしたものである。

0107

このような活性剤は、上述したような溶媒を含有するものであり、さらに、このような溶剤に、溶剤に対して親和性を有する樹脂を添加したものを活性剤として用いることができる。

0108

このような樹脂としては、例えば塩化ビニル、塩化ビニリデン等のハロゲン化ビニル単量体、スチレンならびにその誘導体、酢酸ビニル等のビニルエステル単量体アリルアルコールおよびアリルエステル類、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸またはフマル酸等の不飽和カルボン酸類、上記の不飽和カルボン酸類のエステル誘導体、同ニトリル誘導体または同酸アミド誘導体、上記の不飽和カルボン酸類の酸アミド誘導体のN−メチロール誘導体および同N−アルキルメチロールエーテル誘導体グリシジルアクリレートグリシジルメタクリレートアリルグリシジルエーテルビニルイソシアネートアリルイソシアネート、2−ヒドロキシエチル−アクリレート、2−ヒドロキシエチル−メタクリレート、2−ヒドロキシプロピル−アクリレート、2−ヒドロキシプロピル−メタクリレート、エチレングリコール−モノアクリレート、エチレングリコール−モノメタクリレート、エチレングリコール−ジアクリレート、エチレングリコール−ジメタクリレート、無水マレイン酸、無水イタコン酸メチルビニルケトン、ブタジエンエチレン、プロピレンジメチルアミノエチルメタクリレートビニルピリジン、tert−ブチルアミノエチルメタクリレート、多価アルコールのモノアリルエーテル等の単量体の単独重合体ないし共重合体類等の熱可塑性樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、フェノール系樹脂メラミン系樹脂、尿素樹脂、エポキシ系樹脂、フタル酸ジアリル系樹脂、ケイ素樹脂、ポリウレタン系樹脂等の熱硬化性樹脂、またはそれらの変性樹脂もしくは初期縮合物天然樹脂、ロジンおよびその誘導体、セルロース誘導体、天然または合成ゴム石油樹脂等を挙げることができる。

0109

これらの樹脂は、粘度調整が容易、塗布方法を選ばない、トナーの保持時間が長い、転写時間を長くとれる等の理由から、上記溶媒に添加して活性剤とすることが好ましく、添加量は5〜60重量%の範囲内であることが好ましい。

0110

なお、画像層が電子写真法により印刷されて形成されたものである場合は、上述した電子写真法により印刷された画像層に好適な溶媒に対し、屈折率が1.40〜1.65の範囲内の無機顔料0.5〜30重量%、およびアルキッド樹脂5〜20重量%を含有させた活性剤が好適に用いられる。

0111

このような活性剤の塗布手段としては、グラビアコート、オフセットグラビア、ロールコート、バーコート、スプレーコート、超音波コートなどが適用でき、活性剤の塗布量は、2〜30g/m2であり、好ましくは3〜15g/m2である。

0112

(転写加工工程)次に、このように活性剤が塗布された曲面印刷用転写フィルムを溶媒上、好ましくは水上に浮かべる。この状態を図2(a)に示す。支持フィルム1上に絵柄を構成する画像層8が印刷された曲面印刷用転写フィルム9を溶媒上に浮かべる。上記支持フィルム1はこの溶媒に膨潤するものであることから、図2(a)に示すように支持フィルム1は膨潤して広がった状態となる。この際、支持フィルム1上の画像層8は上述したような構成となっているので、画像層の割れ等が生じずに支持フィルム1の広がりに沿って伸び広がる。

0113

そして、このように曲面印刷用転写フィルム9が広がった状態で、図2(b)に示すように、溶媒11上の曲面印刷用転写フィルム9の上方から被曲面印刷体12を降下させ、その一部ないし全部を溶媒11中に沈降させ、溶媒11の圧力により被曲面印刷体12の表面に曲面印刷用転写フィルム9を延展・密着させる。

0114

ここで、この被曲面印刷体としては、曲面印刷用転写フィルムの画像層もしくは接着層が接着しうる材料で形成されたものであれば、材料および形態共に特に限定されるものではない。この被曲面印刷体に用いることができる材料としては、例えば、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂AES樹脂(ABS樹脂耐候性向上品)、ポリプロピレン樹脂ポリエチレン樹脂ポリオレフィンオキシド樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂等のホモポリマー、もしくはコポリマーあるいはこれらのものから選択される混合物からなる合成樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂ホルマリン樹脂、尿素樹脂、繊維素系樹脂等の射出成形品押し出し成形品中空成形品真空成形品等からなる各種合成樹脂成形品をはじめ、金属製品、セラミックス成形品等を挙げることができる。

0115

また、形態面では、凹部または凸部を有するものや、平坦なもの、二次元もしくは三次元曲面を有するものや貫通孔を有するもの、格子状のものなどほとんどの形態のものを適用することができる。さらに、表面に木、石、織物などの質感を生じさせるための微少エンボスが設けてあるもの等も適用することができる。

0116

次いで、溶媒11中から被曲面印刷体12を取出し、支持フィルム1を除去する。この支持フィルム1を除去するには、図2(c)に示すように、上記溶媒11と同じ溶媒を用いて、膨潤した支持フィルムをシャワー洗浄することが最も効率的であることから好ましい。このようにシャワー洗浄を行うことにより、支持フィルムを完全に除去すると共に、転写の際に生じる汚れをも除去することができる。ここでの溶媒の温度、洗浄時間等は、用いる溶剤や支持フィルムにより大きく異なるものであるが、例えば支持フィルムとしてポリビニルアルコール(PVA)を用い、溶媒として水を用いた場合は、一般的には水温15〜60℃、1〜10分程度洗浄する事が好ましい。

0117

そして、図2(d)に示すように支持フィルムを除去した被曲面成形体12をエアーブロー乾燥炉等の手段により乾燥させる。乾燥後、被曲面印刷体12に保護層用塗料塗装ガン等を用いて塗布し(図2(e))、塗布後乾燥炉内で乾燥させ(図2(f))保護層を形成して曲面印刷体とする。

0118

ここで保護層に用いられる材料は、熱可塑性樹脂であっても、硬化性樹脂であってもよい。具体的には、熱硬化性アクリル樹脂ポリウレタン樹脂エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂、分子中にエチレン性不飽和結合を有するプレポリマーあるいはオリゴマーまたは分子中エチレン性不飽和結合を有するモノマーあるいはこれらの混合物を主成分とする組成物からなる電離性放射線硬化性組成物等がを挙げることができる。

0119

(曲面印刷体)このようにして得られる曲面印刷体は、その表面に固形分溶液の粘度が小さい順に積層されたインクもしくはトナーから構成された画像層を有するものである。このような画像層は、上述したようにカールフィットによる転写加工工程において画像層の割れが生じ難いものであり、したがって、このような曲面印刷体は高品質なものとなる。特にこのような画像層が電子写真方式により形成された場合は、電子写真方式により印刷された画像層の特徴を活かし、早急に製造することができかつ低コストであるということだけでなく、上述したような特徴を有することから、絵柄のひび割れのない意匠性に優れたものとすることができる。したがって、このような本発明の曲面印刷体は、小ロット多品種の印刷にも安価で対応可能であり、かつ絵柄のひび割れ等の不具合がなく意匠性に優れているという効果を有するものである。

0120

なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。

0121

[実施例1]
シアン湿式トナーの調製)以下の組成からなる組成物47.5gを1mm径ガラスビーズ50gと共に混合容器に入れ、ペイントシェイカー(レッドデビル社製、商品名:RC−5000)で3時間分散させた。ガラスビーズを濾別した後、超音波ホモジナイザー(日本精機製作所(株)製、商品名:US−300T)を照射しながらエクソン社製アイソパーL200gを投入し、ロータリーエバポレーターにてトルエンを蒸発除去した。再度超音波ホモジナイザーによって分散処理し、アイソパーLで360gまで希釈し、シアン湿式トナーを得た。
・2−エチルヘキシルアクリレート/2−ヒドロキシエチルメタクリレート共重合樹脂(2−エチルヘキシルアクリレート/2−ヒドロキシエチルメタクリレート=85/15(重量比)、重量平均分子量105,000)15重量部
・C. I. Pigment Blue 15:1(PALOMARBLUE B-4806バイエル社製)15重量部
塩基性バリウムトロネート(Witco社製)3重量部
・トルエン30重量部

0122

マゼンダ湿式トナーの調製)上記シアン湿式トナーにおけるC. I. Pigment Blue 15:1を、C. I. Pigment Red 208(ノバパームドレッドHF−2B、Clariant社製)に代えた以外は同様にしてマゼンダ湿式トナーを調製した。

0123

(イエロー湿式トナーの調製)上記シアン湿式トナーにおけるC. I. Pigment Blue 15:1を、C. I. Pigment Yellow 83(セイカファストエロー M、大日精化工業(株)製)に代えた以外は同様にしてイエロー湿式トナーを調製した。

0124

(ブラック湿式トナーの調製)上記シアン湿式トナーにおけるC. I. Pigment Blue 15:1を、カーボンブラック(MOGUL L、キャボット社製)に代えた以外は同様にしてブラック湿式トナーを調製した。

0125

上記得られた湿式トナーはいずれの湿式トナーも均一に負に帯電しており、良好な分散安定性を呈していた。

0126

(活性剤の調製)以下の組成からなる組成物100gを超音波ホモジナイザー(日本精機製作所(株)製 US−300T)にて均一に分散させ、無色透明の活性剤を得た。
・シリカ(Aerosil 200、一次粒子径12nm、日本アエロジル(株)製)1.5重量%
・アルキッド樹脂(ハリフタールSL−280(油長75%アマニ油変性フタル酸樹脂)、ハリマ化学(株)製)15重量%
・ブチルカルビトールアセテート83.5重量%

0127

トナー固形分の採取)上記各トナーで満たされた容器中に、5cm×5cmの真鍮板2枚を1cmの間隔で対向させた。電極間に1kVの電圧を印加し、トナー帯電極性と反対の極板上に電着されたトナーを回収し、これを室温にて乾燥させ固形分とした。これを数回繰り返し、必要量のトナー固形分を採取した。

0128

(固形分溶液の粘度の測定)各トナーの固形分3重量部に対し、活性剤の溶媒であるブチルカルビトールアセテート97重量部を混合し、超音波ホモジナイザー(日本精機製作所(株)製US−300T)にて均一に分散させ、固形分溶液を得た。これを22℃まで冷却した後、各固形分溶液50mlを100mlのビーカーに入れ、液温が22℃に保たれていることを確認した後、粘度を測定した。粘度測定には、振動式粘度計ビスコメイトVM-1A-L(山一電気(株)製)を用いた。

0129

結果を表1に示す。

0130

0131

(印刷)誘電体ドラム上に針電極により+300Vの静電潜像をパターン状に形成させ、上記のイエロー湿式トナーを用いてローラー現像を行った。ドラム上のトナー像は静電転写によりPVAフィルム上に転写された。マゼンダ湿式トナーを用いてこの工程を繰り返し、同一のパターンがイエロー → マゼンダの順に積層された曲面印刷用転写フィルムを得た。

0132

続いて上記印刷工程のイエロー湿式トナーとマゼンダ湿式トナーの印刷順入れ替え、マゼンダ → イエローの順に積層された曲面印刷用転写フィルムを得た。同様の印刷工程を(イエロー、シアン)、(イエロー、ブラック)、(マゼンダ、シアン)の組合せについても行った。

0133

(転写)上述した各曲面印刷用転写フィルムの画像層側に上記活性剤をワイヤーバーにより13g/m2の割合でコーティングし、活性剤が乾燥する前に温度30℃の水面に画像層が上面となるようにして浮かべた。

0134

この曲面印刷用転写フィルムが水と上記活性剤とにより元の1.3倍の大きさまで膨張した時点で、枠によりそれ以上の伸びを抑制し20秒間放置した。その状態で曲面印刷用転写フィルムの上方からABS樹脂製の被曲面印刷体を押し入れ、水圧により被曲面印刷体の外表面に曲面印刷用転写フィルムを密着させた。被曲面印刷体を水中から引き上げ、室温の水で最外面に残存するポリビニルアルコールを洗浄・除去し、70℃で20分間乾燥した。乾燥後の被曲面印刷体に画像層の保護のため、2液ウレタン塗料をスプレーコートした後、70℃、40分間乾燥して曲面印刷体を得た。

0135

(評価)それぞれの転写物のひび割れの有無を評価した。評価基準は以下の通りである。
○:25倍の拡大鏡で観察してひび割れが見られない。
△:肉眼ではひび割れが見られないが、25倍の拡大鏡で観察してひび割れが見られる。
×:肉眼でひび割れが見られる。

0136

結果を表2にまとめる。

0137

0138

表2から明らかなように、固形分溶液の粘度の大きいトナーの上に固形分溶液の粘度の小さいトナーを積層した場合は、ひび割れがみられず、逆に固形分溶液の粘度の小さいトナーの上に固形分粘度の大きいトナーを積層した場合はひび割れが生じていた。

0139

[実施例2]実施例1の結果を元に、シアン→マゼンダ→イエロー→ブラックの積層順で4色積層した曲面印刷用転写フィルムを得た。印刷は、実施例1の工程を4色分繰り返すことで行い、得られた曲面印刷用転写フィルムは実施例1と同様にしてABS樹脂板にカールフィットの転写加工工程を用いて転写した。

0140

転写加工工程後のドットのひび割れは、25倍の拡大鏡でも観察されなかった。したがって、固形分溶液の粘度により最適なトナーの積層順が決定できることが明らかとなった。

0141

[実施例3]
(中間層の作成)下記組成からなる組成物を十分に混合・溶解させた塗工液をポリビニルアルコールの薄膜フィルタ上にワイヤーバーにより乾燥塗工量が0.2g/m2となるように塗工、乾燥させ耐水性のある中間層を形成した。
・アクリルアミド/n−ブチルアクリレート/ラウリルアクリレート共重合樹脂1.0重量部
・エチルセルロース(商品名:エトセルSTD200、ダウケミカル社製)0.5重量部
・MEK8.5重量部

0142

上記中間層材料の樹脂分をブチルカルビトールアセテートに3重量%の濃度で溶解せしめ、実施例1と同様にして粘度を測定したところ、22℃における粘度は32.1cpsであり、上記湿式トナーのいずれの固形分溶液の粘度よりも高かった。

0143

(印刷)誘電体ドラム上に針電極により+300Vの静電潜像をパターン状に形成させ、実施例1のイエロートナーを用いてローラー現像を行った。ドラム上のトナー像は静電転写により接着層を設けたPVAフィルム上に転写された。

0144

続いて同様の印刷をマゼンダトナーシアントナーブラックトナーのそれぞれについても行い、中間層上に各色のトナー像が積層された曲面印刷用転写フィルムを得た。

0145

(転写、評価)実施例1と同様にして、上記の各フィルムを用いて転写した曲面印刷体を得た。得られた曲面印刷体を、25倍の拡大鏡により観察したところ、いずれの曲面印刷体においてもひび割れは認められなかった。

0146

[実施例4]実施例3と同様にして予め中間層を設けたPVAを準備し、その中間層側の表面に、実施例2と同様に、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの積層順で4色積層した印刷を施し、曲面印刷用転写フィルムを得た。得られた曲面印刷用転写フィルムを実施例1と同様にしてABS樹脂に転写し、曲面印刷体を得た。

0147

曲面印刷体の表面を25倍の拡大鏡で観察したところ、各色のドットはきれいに伸び広がっており、ひび割れは認められなかった。

発明の効果

0148

本発明の曲面印刷用転写フィルムは、画像層を構成する2種以上のインクまたはトナーが、これらのインクまたはトナーの固形分を所定の条件で活性剤の溶媒に溶解させ、その溶液の粘度を測定した際に、粘度の最も大きいものが最下層となるように支持フィルム上方に積層されて形成された画像層を有するものである。したがって、支持フィルムが膨潤により伸び広がろうとする際に、支持フィルムに最も近い位置に配置された固形分溶液の粘度の高いトナーからなるインクまたはトナーは、支持フィルムの膨潤による伸び広がりに伴うインクまたはトナーの伸び広がりの速度を抑える働きをするものと考えられ、これによりその上に積層された固形分溶液の比較的粘度の低いトナーは、固形分溶液の粘度の高いトナーの広がりに十分追従することができるものと予想される。したがって、このように画像層を構成することにより、カールフィットによる転写加工工程において、画像割れが生じにくい曲面印刷用転写フィルムとすることができるという効果を奏する。

図面の簡単な説明

0149

図1電子写真方式の印刷により曲面印刷用転写フィルムを形成する工程の一例を示す説明図である。
図2カールフィットによる印刷工程の一例を示す説明図である。

--

0150

1…支持フィルム
7…電子写真プリンター
8…画像層
9…曲面印刷用転写フィルム
10…活性剤
11…溶媒
12…被曲面印刷体
A…トナー

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