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技術 有機性排液の処理方法および装置

出願人 栗田工業株式会社
発明者 ゴエルラジブ安井英斉
出願日 2000年2月17日 (20年0ヶ月経過) 出願番号 2000-045156
公開日 2001年8月21日 (18年5ヶ月経過) 公開番号 2001-225090
状態 特許登録済
技術分野 活性汚泥処理
主要キーワード 有機物化 オゾン供給路 改質処理装置 オゾン排ガス 改質槽 産業排液 汚泥分離槽 オゾン含有空気
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (5)

課題

低コスト汚泥減容化して系外へ排出する汚泥量を減少させることができ、しかも処理水質の悪化を防止し、かつ効率よく有機性排液好気性生物処理する。

解決手段

原水11を曝気槽1に導入し、透過液移送路12から移送される透過液32、返送汚泥13および曝気槽1内の活性汚泥と混合し、好気性生物処理する。曝気槽1内の混合液固液分離槽2で固液分離し、分離汚泥18の一部21を引抜汚泥としてオゾン処理槽3aに導入するとともに、濃縮液移送路22aから移送される濃縮液33もオゾン処理槽3aに導入してオゾン処理する。オゾン処理汚泥膜分離装置4に導入し、透過液32と濃縮液33とに分離する。濃縮液33はオゾン処理槽3aに戻し、前記のように再びオゾン処理し、透過液32は透過液移送路12から曝気槽1へ移送し、前記のように好気性生物処理する。

概要

背景

活性汚泥処理法などのように、好気性微生物の作用を利用して有機性排液好気条件で処理する好気性生物処理方法は、処理コストが安く、処理性能も優れているため、一般に広く利用されているが、難脱水性余剰汚泥が大量に生成する。このため汚泥減容化する処理方法が注目されている。

このような汚泥の減容化を行う処理方法として、曝気槽または沈殿槽から汚泥を引き抜き、この引抜汚泥オゾン処理加熱処理、酸またはアルカリ処理等の改質処理により易生物分解性改質し、改質された汚泥を曝気槽に返送して生物分解させる方法が提案されている(例えば、特開平6−206088号)。

図4は、特開平6−206088号に記載されている有機性排液の処理方法を示すフローシートであり、41は曝気槽、42は汚泥分離槽、43はオゾン処理槽である。図4の処理方法では、曝気槽41に有機性排液44および返送汚泥45を導入するとともに、オゾン処理汚泥46を導入し、曝気槽41内の活性汚泥と混合し、空気供給管47から空気を送り散気装置48から散気して好気性生物処理を行う。

曝気槽41の槽内液は一部ずつ取出して汚泥分離槽42に導入し、分離液分離汚泥51とに分離する。分離液は処理液50として系外へ排出し、分離汚泥51は一部を返送汚泥45として曝気槽41に返送し、他の一部を引抜汚泥53としてオゾン処理槽43に導入してオゾン処理し、残部を余剰汚泥54として系外に排出する。引抜汚泥53はオゾン処理槽43に導入し、オゾン供給管55からオゾンを供給してオゾンと接触させ、汚泥を酸化分解して易生物分解有機物に変換する。オゾン排ガス排オゾン管56から排出し、オゾン処理汚泥46は曝気槽41に戻して前記のように好気性生物処理を行う。

上記図4の従来の方法では、引抜汚泥53を易生物分解性に改質して曝気槽41に返送することにより、易生物分解性となった改質汚泥が曝気槽41内の微生物に資化されるので、生成する汚泥量が減少する。この場合被処理BODから生成する汚泥量よりも多い量の引抜汚泥53を改質して返送すると、系外へ排出する余剰汚泥を実質的にゼロにすることができる。

しかし、上記従来の方法では、系外へ排出する余剰汚泥をゼロにするためには、通常、生成する汚泥量の3〜4倍程度の多量の汚泥を引抜汚泥としてオゾン処理する必要がある。これは、オゾン処理により易生物分解有機物に変換された汚泥が曝気槽に戻されて好気性生物処理される工程で、オゾン処理により生成した易生物分解有機物の30〜40%が再び汚泥に転換するためである。このためオゾン処理には多量のオゾン、薬品エネルギーなどが必要となり、コスト高になる。また多量の汚泥を引き抜いてオゾン処理すると、オゾン処理により活性な微生物が失活して好気性生物処理に必要な微生物量曝気槽内に確保できないため、SRTが短くなり、このため処理水質が悪化したり、処理効率が低下しやすいという問題点もある。

概要

低コストで汚泥を減容化して系外へ排出する汚泥量を減少させることができ、しかも処理水質の悪化を防止し、かつ効率よく有機性排液を好気性生物処理する。

原水11を曝気槽1に導入し、透過液移送路12から移送される透過液32、返送汚泥13および曝気槽1内の活性汚泥と混合し、好気性生物処理する。曝気槽1内の混合液固液分離槽2で固液分離し、分離汚泥18の一部21を引抜汚泥としてオゾン処理槽3aに導入するとともに、濃縮液移送路22aから移送される濃縮液33もオゾン処理槽3aに導入してオゾン処理する。オゾン処理汚泥は膜分離装置4に導入し、透過液32と濃縮液33とに分離する。濃縮液33はオゾン処理槽3aに戻し、前記のように再びオゾン処理し、透過液32は透過液移送路12から曝気槽1へ移送し、前記のように好気性生物処理する。

目的

本発明の課題は、低コストで汚泥を減容化して系外へ排出する汚泥量を減少させることができ、しかも処理水質の悪化を防止し、かつ効率よく有機性排液を処理することができる有機性排液の処理方法および装置を提供することである。

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
1件

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請求項1

有機性排液曝気槽に導入して、活性汚泥の存在下に好気性生物処理する好気性生物処理工程、曝気槽の混合液分離汚泥分離液とに固液分離し、分離汚泥の少なくとも一部を曝気槽に返送し、分離液を処理水として排出する第1の固液分離工程、第1の固液分離工程で分離した分離汚泥または曝気槽の混合液から活性汚泥の少なくとも一部を引き抜き、この引抜汚泥易生物分解性改質するとともに、改質分離汚泥移送工程から移送される改質分離汚泥を易生物分解性に改質する改質処理工程、改質処理工程で改質した改質処理汚泥を改質分離汚泥と改質分離液とに固液分離する第2の固液分離工程、第2の固液分離工程で分離した改質分離汚泥を改質処理工程に移送する改質分離汚泥移送工程、および第2の固液分離工程で分離した改質分離液を好気性生物処理工程に移送する改質分離液移送工程を含む有機性排液の処理方法

請求項2

有機性排液を曝気槽に導入して、活性汚泥の存在下に好気性生物処理する好気性生物処理装置、曝気槽の混合液を分離汚泥と分離液とに固液分離し、分離汚泥の少なくとも一部を曝気槽に返送し、分離液を処理水として排出する第1の固液分離装置、第1の固液分離装置で分離した分離汚泥または曝気槽の混合液から活性汚泥の少なくとも一部を引き抜き、この引抜汚泥を易生物分解性に改質するとともに、改質分離汚泥移送装置から移送される改質分離汚泥を易生物分解性に改質する改質処理装置、改質処理装置で改質した改質処理汚泥を改質分離汚泥と改質分離液とに固液分離する第2の固液分離装置、第2の固液分離装置で分離した改質分離汚泥を改質処理装置に移送する改質分離汚泥移送装置、および第2の固液分離装置で分離した改質分離液を好気性生物処理装置に移送する改質分離液移送装置を含む有機性排液の処理装置

技術分野

0001

本発明は、有機性排液活性汚泥の存在下に生物処理する方法および装置、特に活性汚泥処理系における余剰汚泥減容化することができる有機性排液の処理方法および装置に関する。

背景技術

0002

活性汚泥処理法などのように、好気性微生物の作用を利用して有機性排液を好気条件で処理する好気性生物処理方法は、処理コストが安く、処理性能も優れているため、一般に広く利用されているが、難脱水性の余剰汚泥が大量に生成する。このため汚泥を減容化する処理方法が注目されている。

0003

このような汚泥の減容化を行う処理方法として、曝気槽または沈殿槽から汚泥を引き抜き、この引抜汚泥オゾン処理加熱処理、酸またはアルカリ処理等の改質処理により易生物分解性改質し、改質された汚泥を曝気槽に返送して生物分解させる方法が提案されている(例えば、特開平6−206088号)。

0004

図4は、特開平6−206088号に記載されている有機性排液の処理方法を示すフローシートであり、41は曝気槽、42は汚泥分離槽、43はオゾン処理槽である。図4の処理方法では、曝気槽41に有機性排液44および返送汚泥45を導入するとともに、オゾン処理汚泥46を導入し、曝気槽41内の活性汚泥と混合し、空気供給管47から空気を送り散気装置48から散気して好気性生物処理を行う。

0005

曝気槽41の槽内液は一部ずつ取出して汚泥分離槽42に導入し、分離液分離汚泥51とに分離する。分離液は処理液50として系外へ排出し、分離汚泥51は一部を返送汚泥45として曝気槽41に返送し、他の一部を引抜汚泥53としてオゾン処理槽43に導入してオゾン処理し、残部を余剰汚泥54として系外に排出する。引抜汚泥53はオゾン処理槽43に導入し、オゾン供給管55からオゾンを供給してオゾンと接触させ、汚泥を酸化分解して易生物分解有機物に変換する。オゾン排ガス排オゾン管56から排出し、オゾン処理汚泥46は曝気槽41に戻して前記のように好気性生物処理を行う。

0006

上記図4の従来の方法では、引抜汚泥53を易生物分解性に改質して曝気槽41に返送することにより、易生物分解性となった改質汚泥が曝気槽41内の微生物に資化されるので、生成する汚泥量が減少する。この場合被処理BODから生成する汚泥量よりも多い量の引抜汚泥53を改質して返送すると、系外へ排出する余剰汚泥を実質的にゼロにすることができる。

0007

しかし、上記従来の方法では、系外へ排出する余剰汚泥をゼロにするためには、通常、生成する汚泥量の3〜4倍程度の多量の汚泥を引抜汚泥としてオゾン処理する必要がある。これは、オゾン処理により易生物分解有機物に変換された汚泥が曝気槽に戻されて好気性生物処理される工程で、オゾン処理により生成した易生物分解有機物の30〜40%が再び汚泥に転換するためである。このためオゾン処理には多量のオゾン、薬品エネルギーなどが必要となり、コスト高になる。また多量の汚泥を引き抜いてオゾン処理すると、オゾン処理により活性な微生物が失活して好気性生物処理に必要な微生物量曝気槽内に確保できないため、SRTが短くなり、このため処理水質が悪化したり、処理効率が低下しやすいという問題点もある。

発明が解決しようとする課題

0008

本発明の課題は、低コストで汚泥を減容化して系外へ排出する汚泥量を減少させることができ、しかも処理水質の悪化を防止し、かつ効率よく有機性排液を処理することができる有機性排液の処理方法および装置を提供することである。

課題を解決するための手段

0009

本発明は、次の有機性排液の処理方法および装置である。
(1) 有機性排液を曝気槽に導入して、活性汚泥の存在下に好気性生物処理する好気性生物処理工程、曝気槽の混合液を分離汚泥と分離液とに固液分離し、分離汚泥の少なくとも一部を曝気槽に返送し、分離液を処理水として排出する第1の固液分離工程、第1の固液分離工程で分離した分離汚泥または曝気槽の混合液から活性汚泥の少なくとも一部を引き抜き、この引抜汚泥を易生物分解性に改質するとともに、改質分離汚泥移送工程から移送される改質分離汚泥を易生物分解性に改質する改質処理工程、改質処理工程で改質した改質処理汚泥を改質分離汚泥と改質分離液とに固液分離する第2の固液分離工程、第2の固液分離工程で分離した改質分離汚泥を改質処理工程に移送する改質分離汚泥移送工程、および第2の固液分離工程で分離した改質分離液を好気性生物処理工程に移送する改質分離液移送工程を含む有機性排液の処理方法。
(2) 有機性排液を曝気槽に導入して、活性汚泥の存在下に好気性生物処理する好気性生物処理装置、曝気槽の混合液を分離汚泥と分離液とに固液分離し、分離汚泥の少なくとも一部を曝気槽に返送し、分離液を処理水として排出する第1の固液分離装置、第1の固液分離装置で分離した分離汚泥または曝気槽の混合液から活性汚泥の少なくとも一部を引き抜き、この引抜汚泥を易生物分解性に改質するとともに、改質分離汚泥移送装置から移送される改質分離汚泥を易生物分解性に改質する改質処理装置、改質処理装置で改質した改質処理汚泥を改質分離汚泥と改質分離液とに固液分離する第2の固液分離装置、第2の固液分離装置で分離した改質分離汚泥を改質処理装置に移送する改質分離汚泥移送装置、および第2の固液分離装置で分離した改質分離液を好気性生物処理装置に移送する改質分離液移送装置を含む有機性排液の処理装置

0010

本発明の課題を達成するため鋭意研究した結果、次のことがわかった。すなわち、オゾン処理などの改質処理を採用した従来の有機性排水処理方法では、改質処理した汚泥を固液分離することなく全量を曝気槽に返送しているため、有機物の好気性生物処理に寄与しない活性のなくなった汚泥(不活性汚泥)も曝気槽に戻されている。この不活性汚泥は好気性生物処理では分解されにくいため、このような不活性汚泥が曝気槽に蓄積され、次のような問題点が生じている。

0011

1)曝気槽に活性な微生物からなる汚泥(活性微生物汚泥)と不活性汚泥の両方が混合しており、これらを分離することは不可能である。
2)曝気槽に不活性汚泥が蓄積するため、曝気槽の汚泥濃度が高くなり、後工程での固液分離の効率が低下する(曝気槽の汚泥濃度が高くなると沈殿しにくくなる)。
3)多くの汚泥を引き抜いて改質処理するため、改質処理を行わない場合に比べてSRTが短くなる。例えば、余剰汚泥の発生をゼロにするために、1日に発生する生物汚泥の3〜4倍の汚泥を引く抜いて改質処理する場合、SRTは改質処理を行わない場合の1/3〜1/4程度になる。

0012

本発明においては、改質処理汚泥を固液分離し、この改質分離汚泥は再び改質処理し、改質分離液のみ曝気槽に戻すことにより上記問題点を解決し、本発明の課題を達成することができる。

0013

本発明において処理の対象となる有機性排液は、通常の好気性生物処理法により処理される有機物を含有する排液であるが、難生物分解性の有機物または無機物が含有されていてもよく、またアンモニア性窒素等が含有されていてもよい。このような有機性排液としては、下水し尿食品工場排水その他の産業排液などがあげられる。

0014

本発明における好気性生物処理工程は、有機性排液を曝気槽に導入して、活性汚泥の存在下に好気性生物処理を行うように構成される。また第1の固液分離工程は曝気槽から混合液(槽内液)を第1の固液分離装置に導いて分離汚泥と分離液とに固液分離し、分離汚泥の少なくとも一部を曝気槽へ返送し、分離液を処理水として排出するように構成される。このような処理系および処理装置としては、有機性排液を曝気槽で活性汚泥と混合して曝気し、混合液を固液分離装置において固液分離し、分離汚泥の一部を曝気槽に返送する標準活性汚泥処理法における好気性生物処理および処理装置が一般的であるが、これを変形した他のものでもよい。

0015

改質処理工程は上記の好気性生物処理における処理系からの活性汚泥(生物汚泥)の少なくとも一部を引き抜き、この引抜汚泥を易生物分解性に改質するとともに、後工程の改質分離汚泥移送工程から移送される改質分離汚泥を易生物分解性に改質する工程である。生物汚泥を引き抜く場合、第1の固液分離工程で分離された分離汚泥の一部を引き抜くのが好ましいが、曝気槽から混合液の状態で引き抜いてもよい。分離汚泥から引き抜く場合、余剰汚泥として排出される部分の一部または全部を引抜汚泥として引き抜くことができるが、余剰汚泥に加えて、返送汚泥として曝気槽に返送される返送汚泥の一部をさらに引き抜いて改質処理することもできる。この場合系外に排出する余剰汚泥の発生量をより少なくし、場合によってはゼロにすることができる。引抜汚泥と改質分離汚泥とは同じ改質処理装置で改質処理することもできるし、別々の改質処理装置で改質処理することもできる。

0016

なお、本発明では被処理液中の有機物が微生物により資化されて生成される生物汚泥を生成汚泥、第1の固液分離装置で処理液と分離されて得られる汚泥を分離汚泥、第1の固液分離装置から曝気槽に返送される分離汚泥の一部を返送汚泥、改質処理されるために曝気槽または固液分離装置から引き抜かれる汚泥を引抜汚泥、改質処理がなされた汚泥を改質処理汚泥、改質処理汚泥が第2の固液分離装置で分離されて得られる汚泥を改質分離汚泥、この時得られる分離液を改質分離液、好気性生物処理系外へ排出される汚泥を余剰汚泥、活性な微生物からなる活性汚泥を活性微生物汚泥、活性を失った微生物からなる汚泥を不活性汚泥と称する。

0017

引抜汚泥を生物が分解し易い性状に改質する改質処理方法としては、任意の方法を採用することができる。例えば、オゾン処理による改質処理、酸処理による改質処理、アルカリ処理による改質処理、加熱処理による改質処理、高圧パルス放電処理ボールミルコロイドミル等のミルによる磨砕処理、これらを組み合せた改質処理等を採用することができる。これらの処理は公知の処理装置を改質処理装置として用いて行うことができる。これらの中ではオゾン処理による改質処理が、処理操作が簡単かつ処理効率が高いため好ましい。

0018

改質処理としてのオゾン処理は、引抜汚泥または改質分離汚泥移送工程から移送される改質分離汚泥をオゾンと接触させればよく、オゾンの酸化作用により汚泥は易生物分解性に改質される。オゾン処理により生物汚泥は酸化分解されて、易生物分解有機物に変換される。本発明の場合、後工程に第2の固液分離工程を設けているので、汚泥を完全に易生物分解性に改質する必要はなく、不活性汚泥が残留してもかまわない。オゾン処理はpH5以下の酸性領域で行うと酸化分解効率が高くなる。このときのpHの調整は、硫酸塩酸または硝酸などの無機酸をpH調整剤として生物汚泥に添加する方法などを採用することができる。pH調整剤を添加する場合、pHは3〜4に調整するのが好ましい。

0019

オゾン処理は、引抜汚泥または改質分離汚泥をそのまま、または必要により遠心分離機などで濃縮した後、オゾンと接触させることにより行うことができる。接触方法としては、オゾン処理槽に汚泥を導入してオゾンを吹込む方法、機械撹拌による方法、充填層を利用する方法などが採用できる。オゾンとしては、オゾンガスの他、オゾン含有空気オゾン化空気などのオゾン含有ガスが使用できる。オゾンの使用量は0.002〜0.05g−O3/g−VSS、好ましくは0.005〜0.03g−O3/g−VSSとするのが望ましい。オゾン処理により難生物分解性のCODが生成する場合があるが、この場合は凝集処理吸着等により除去することができる。

0020

改質処理としての酸処理では、引抜汚泥または改質分離汚泥移送工程から移送される改質分離汚泥を改質槽に導き、塩酸、硫酸などの鉱酸を加え、pH2.5以下、好ましくはpH1〜2の酸性条件下で所定時間滞留させればよい。滞留時間は、例えば5〜24時間程度とする。この際汚泥を加熱、例えば50〜100℃に加熱すると改質が促進される。

0021

また、汚泥の改質処理としてのアルカリ処理では、引抜汚泥または改質分離汚泥移送工程から移送される改質分離汚泥を改質槽に導き、水酸化トリム水酸化カリウム等のアルカリを汚泥に対して0.1〜1重量%加え、所定時間滞留させればよい。滞留時間は、例えば0.5〜2時間程度とする。この際、汚泥を加熱し、例えば50〜100℃に加熱すると改質が促進される。

0022

改質処理としての加熱処理は、加熱処理単独で行うこともできるが、酸処理またはアルカリ処理と組み合せて行うのが好ましい。加熱処理単独で行う場合は、例えば温度70〜100℃、滞留時間2〜3時間とすることができる。

0023

高電圧パルス放電処理は、電極間隔3〜10mm、好ましくは4〜8mmのタングステントリウム合金等のプラス極と、ステンレス鋼等のマイナス極間に汚泥を存在させ、印加電圧10〜50kV、好ましくは20〜40kV、パルス間隔20〜80Hz、好ましくは40〜60Hzでパルス放電を行い、汚泥は順次循環させながら処理を行うことができる。

0024

改質処理は1個の改質処理装置を用いて行うこともできるし、2個以上の改質処理装置を用いて行うこともできる。好ましくは2〜3個の改質処理装置を用いて行うのが望ましい。2個以上改質処理装置を用いる場合、装置は固液分離装置に対して直列に設けることもできるし、並列に設けることもできる。また引抜汚泥と改質分離汚泥とを同じ改質処理装置で改質処理することもできるし、別々の改質処理装置で改質処理することもできるし、これらを組み合せることもできる。

0025

第2の固液分離工程は改質処理工程で改質した改質処理汚泥を第2の固液分離装置に導いて改質分離汚泥と改質分離液とに固液分離する工程である。第2の固液分離工程で使用される固液分離装置は特に制限されず、膜分離装置デカンターろ過装置などの任意の固液分離装置を用いることができる。膜分離を利用する場合は、中空糸チューブラー平膜などの種々の膜形式が利用できる。また膜分離は固形物を分離することが目的であるため、MF、UFなどの比較的大きなポアサイズを有する膜が好ましい。

0026

改質分離汚泥移送工程は第2の固液分離工程で分離された改質分離汚泥を改質処理工程に移送する工程である。改質処理工程に2個以上の改質処理装置が設けてある場合、任意の位置の改質処理装置に移送することができ、また複数の改質処理装置に移送することもできる。本発明では、運転操作を簡便にし、また改質処理効率を向上させるため、引抜汚泥を改質処理する改質処理装置とは別の改質処理装置に移送するのが好ましい。

0027

例えば、改質処理工程に2個の改質処理装置が固液分離装置に対して直列に設けてある場合は、引抜汚泥は前段の改質処理装置に導入して改質処理し、改質分離汚泥は後段の改質処理装置に移送して改質処理するのが好ましい。この場合、前段の改質処理装置で改質した汚泥はそのまま後段の改質処理装置に導入し、改質分離汚泥と混合して改質処理する。しかし、改質処理工程に2個の改質処理装置を固液分離装置に対して並列に設けて、一方の改質処理装置に引抜汚泥を導入して改質処理し、他方の改質処理装置に改質分離汚泥を移送して別々に改質処理する方が好ましい。

0028

改質分離液移送工程は第2の固液分離工程で分離された改質分離液を好気性生物処理工程に移送する工程である。曝気槽に導入した改質分離液は、有機性排液および槽内の活性汚泥と混合されて好気性生物処理されるが、改質分離液は改質分離汚泥が分離され固形分を含んでいないので、曝気槽に不活性汚泥は導入されない。このため、曝気槽に不活性汚泥が蓄積することもない。

0029

本発明の処理方法は、改質処理した汚泥の全量を曝気槽に返送している従来の方法に比べて、次の点で優れている。
1)引抜汚泥を確実に減容化することができるので、改質処理するために分離汚泥または曝気槽の混合液から引き抜く汚泥量を少なくすることができる。例えば、従来の方法では通常、生成する汚泥量の3〜4倍程度の汚泥を引抜汚泥としてオゾン処理することにより系外へ排出する余剰汚泥をゼロにすることができるが、本発明では生成汚泥量の2〜2.5倍程度の汚泥を引抜汚泥としてオゾン処理することにより、系外へ排出する余剰汚泥をゼロにすることができる。このため、多くの量の活性微生物汚泥を曝気槽内に保持することができる。これにより曝気槽のSRTを長くすることができるので、処理水質の悪化を防止することができ、かつ効率よく有機性排水を好気性生物処理することができる。
2)分解を受けにくい改質処理汚泥中の固形分(改質分離汚泥)を繰り返し改質処理することで改質分離汚泥が分解されやするなり、例えばオゾン使用量を少なくすることができる。
3)曝気槽内の不活性汚泥の量が少なくなるので、曝気槽内の汚泥濃度(活性微生物汚泥と不活性汚泥との合計濃度)が低くなり、このため第1の固液分離工程での固液分離が容易になる。
4)活性微生物汚泥と不活性汚泥とを分離した状態で好気性生物処理および改質処理を行うことができる。

発明の効果

0030

本発明の有機性排液の処理方法は、改質処理工程で改質した改質処理汚泥を第2の固液分離工程で改質分離汚泥と改質分離液とに固液分離し、この改質分離汚泥を改質処理工程に移送して改質処理し、改質分離液を好気性生物処理工程に移送して好気性生物処理するので、低コストで汚泥を減容化して系外へ排出する汚泥量を減少させ、しかも処理水質の悪化を防止し、かつ効率よく有機性排水を処理することができる。

0031

本発明の有機性排液の処理装置は、改質処理装置、第2の固液分離装置、改質分離汚泥移送装置および改質分離液移送装置を備え、改質処理装置で改質した改質処理汚泥を第2の固液分離装置で改質分離汚泥と改質分離液とに固液分離し、この改質分離汚泥を改質処理工程に移送して改質処理し、改質分離液を好気性生物処理工程に移送して好気性生物処理するように構成されているので、有機性排液を処理するに際し、低コストで汚泥を減容化して系外へ排出する汚泥量を減少させ、しかも処理水質の悪化を防止し、かつ効率よく有機性排水を処理することができる。

発明を実施するための最良の形態

0032

次に本発明の実施例を図面により説明する。図1は本発明の実施形態の有機性排液の生物処理装置を示す系統図であり、改質処理としてオゾン処理する場合の例、図2は改質処理としてオゾン処理槽を固液分離装置に対して2個直列に設けた場合の例、図3は改質処理としてオゾン処理槽を固液分離装置に対して2個並列に設けた場合の例を示している。図1において、1は曝気槽、2は固液分離槽、3aはオゾン処理槽、4は膜分離装置である。

0033

曝気槽1には原水路11、透過液移送路12および返送汚泥路13が連絡し、また底部には散気装置15が設けられて、空気供給路14が連絡している。曝気槽1から固液分離槽2に連絡路16が連絡している。固液分離槽2の上部には処理水路17が連絡し、下部には汚泥排出路18が連絡し、返送汚泥路13に連絡している。固液分離槽2が第1の固液分離装置を構成している。19は余剰汚泥排出路である。

0034

オゾン処理槽3aには汚泥排出路18から分岐する引抜汚泥路21、濃縮液移送路22aおよび排オゾン路23aが上部に連絡している。またオゾン発生機25aから連絡するオゾン供給路26aおよびオゾン処理汚泥路27aが下部に連絡している。濃縮液移送路22aには固形物排出路28aが連絡し、オゾン処理汚泥路27aにはポンプ30aが設けられている。

0035

膜分離装置4には濃縮液移送路22a、オゾン処理汚泥路27aおよび透過液移送路12が連絡し、内部には分離膜31が設けられている。膜分離装置4が第2の固液分離装置を構成し、濃縮液移送路22aが改質分離汚泥移送装置を構成し、透過液移送路12が改質分離液移送装置を構成している。

0036

図1の処理装置により有機性排液(原水)を処理するには、原水路11から原水を曝気槽1に導入し、透過液移送路12から移送される透過液32、返送汚泥路13から返送される返送汚泥および曝気槽1内の活性汚泥と混合し、空気供給路14から供給される空気を散気装置15から散気して好気性生物処理する。

0037

曝気槽1内の混合液は連絡路16から一部ずつ取り出して固液分離槽2に導入し、分離液と分離汚泥とに固液分離する。分離液は処理水として処理水路17から系外へ排出し、分離汚泥は汚泥排出路18から取り出し、その一部を返送汚泥として返送汚泥路13から曝気槽1に返送し、残部を引抜汚泥としてオゾン処理する。なお、系外へ排出する汚泥が生じる場合は余剰汚泥排出路19から系外へ排出する。

0038

オゾン処理槽3aでは、引抜汚泥を引抜汚泥路21から導入するとともに、濃縮液移送路22aから移送される濃縮液33を導入し、オゾン発生機25aで発生させたオゾンをオゾン供給路26aから供給し、引抜汚泥および濃縮液33と接触させてオゾン処理(改質処理)を行う。これにより引抜汚泥中の汚泥が易生物分解有機物化するとともに、濃縮液33中の不活性汚泥も酸化されて易生物分解有機物に変換する。この場合、分解されにくい濃縮液33が繰り返しオゾン処理されることにより分解され易くなり、効率よくオゾン処理を行うことができ、このためオゾンの使用量を少なくして、汚泥を確実に減容化することができる。オゾン処理汚泥は膜分離装置4に導入する。オゾン排ガスは排オゾン路23aから排出する。オゾン処理汚泥中に無機SS成分が含まれる場合には、連続的または間欠的に固形物排出路28aから排出する。

0039

オゾン処理汚泥はオゾン処理汚泥路27aから取り出し、ポンプ30aで加圧して膜分離装置4に導き、分離膜31により膜分離する。この膜分離により透過液32と濃縮液33とに分離される。濃縮液33は濃縮液移送路22aから一部ずつ取り出してオゾン処理槽3aに戻し、前記のようにオゾン処理する。

0040

透過液32は透過液移送路12から一部ずつ取り出して曝気槽1へ移送し、前記のように好気性生物処理する。この場合、透過液32には不活性汚泥が含まれていないので、曝気槽1内の不活性汚泥の量が増加することはなく、曝気槽1内の汚泥濃度(活性微生物汚泥と不活性汚泥との合計濃度)の増加は抑制される。このため固液分離槽2での固液分離は容易になる。またオゾン処理するための引抜汚泥の量を少なくすることができるので、曝気槽1のSRTを長くすることができる。これにより、処理水質の悪化を防止することができ、かつ効率よく有機性排水を好気性生物処理することができる。

0041

図1の装置では固液分離槽2の分離汚泥を引抜汚泥として引き抜いてオゾン処理しているが、曝気槽1から混合液(槽内液)を引抜汚泥として引き抜いてオゾン処理することもできる。

0042

図2の装置は、オゾン処理槽3a、3bが膜分離装置4に対して直列に2個設けられ、改質分離液33が後段のオゾン処理槽3bに戻されるように濃縮液移送路22bが設けられている以外は図1と同様に構成されている。図2の装置による処理方法は、オゾン処理槽3aでオゾン処理したオゾン処理汚泥を後段のオゾン処理槽3bに導入してさらにオゾン処理するとともに、濃縮液移送路22bから濃縮液33をオゾン処理槽3bに導入してオゾン処理する以外は図1と同様に処理する。図2の場合、図1と比べて、汚泥のオゾン処理効率を向上させることが可能である。オゾン処理槽は3個以上設けることもできる。

0043

図3の装置は、オゾン処理槽3a、3cが膜分離装置4に対して並列に2個設けられ、改質分離液33が引抜汚泥をオゾン処理するオゾン処理槽3aとは別のオゾン処理槽3cに戻されるように濃縮液移送路22cが設けられている以外は図1と同様に構成されている。図3の装置による処理方法は、濃縮液移送路22cから濃縮液33をオゾン処理槽3cに導入してオゾン処理する以外は図1と同様に処理する。図3の場合、図1および図2に比べて、さらに不活性汚泥の易生物分解有機物化を促進することができる。なお、オゾン処理装置3cでオゾン処理されたオゾン処理汚泥の移送路27cはオゾン処理装置3aに接続するオゾン処理汚泥路27aのポンプ30aの前段と連絡するようにしてポンプ30cを省略することもできる。オゾン処理槽は3個以上設けることもできる。

0044

次に本発明の試験例について説明する。試験として、図1(実施例)および図4(比較例)の装置により原水の処理を行った。曝気槽容量は10Lとした。ただし、いずれの装置においても、引抜汚泥は固液分離槽の分離汚泥の代わりに曝気槽内の混合液を引き抜いた。原水としては、炭素源として酵母エキス肉エキスおよび果糖と含むBOD濃度500ppmの合成排水を使用した。

0045

試験開始前にどちらの系もSRTを20日として2か月間、オゾン処理することなく通常の活性汚泥処理を行った。この処理の期間中、どちらの系の曝気槽もMLVSS濃度は4〜4.5gMLVSS/L前後であり、安定していた。また固液分離槽から流出する処理水BODは5ppm前後であった。

0046

比較例1
上記のような装置において、1日あたり1.5Lの混合液を曝気槽から引き抜き、これを引抜汚泥として回分式でオゾン処理し、その後過負荷とならないように一定の時間で曝気槽に返送した。この処理では曝気槽のMLVSSは4〜4.5gMLVSS/L前後で安定した。オゾン処理を行った引抜汚泥の固形物は1日あたり6.75gで、1日あたりの生成汚泥量の3〜3.3倍、オゾン処理に要したオゾン量固形物量の1.5重量%で、1日あたり100mgであった。なお、固液分離槽から流出する処理水のBODは10〜15ppmで、余剰汚泥の発生量はゼロであった。

0047

実施例1
上記のような装置において、1日あたり1.0Lの混合液を曝気槽から引き抜き、これを引抜汚泥として回分式でオゾン処理したあと、オゾン処理汚泥は遠心分離により固液分離し、オゾン処理分離液(上澄液)は曝気槽に戻した。オゾン処理分離汚泥は4℃で保存し、翌日にオゾン処理槽3aに戻して引抜汚泥と混合し、オゾン処理を行った。

0048

この処理では曝気槽のMLVSSは3〜3.5gMLVSS/L前後で安定した。またオゾン処理槽3aの固形分濃度は20g/L程度まで増加して一定となった。このとき、固液分離槽から流出する処理水BODは5〜6ppmで余剰汚泥の発生はなかった。

図面の簡単な説明

0049

図1本発明の実施形態の有機性排液の処理装置を示す系統図である。
図2本発明の他の実施形態の有機性排液の処理装置を示す系統図である。
図3本発明の他の実施形態の有機性排液の処理装置を示す系統図である。
図4従来の有機性排液の処理方法を示すフローシートである。

--

0050

1、41曝気槽
2固液分離槽
3a、3b、3c、43オゾン処理槽
4膜分離装置
11原水路
12透過液移送路
13返送汚泥路
14空気供給路
15、48散気装置
16連絡路
17処理水路
18汚泥排出路
19余剰汚泥排出路
21引抜汚泥路
22a、22b、22c濃縮液移送路
23a、23b、23c排オゾン路
25a、25b、25cオゾン発生機
26a、26b、26cオゾン供給路
27a、27b、27cオゾン処理汚泥路
28a、28b、28c固形物排出路
30a、30b、30cポンプ
31分離膜
32 透過液
33 濃縮液
42汚泥分離槽
44有機性排液
45 返送汚泥
46 オゾン処理汚泥
47空気供給管
51分離汚泥
50処理液
53 引抜汚泥
54 余剰汚泥
55オゾン供給管
56 排オゾン管

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