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技術 補強板を用いた橋梁の補強方法

出願人 京橋工業株式会社
発明者 北田俊行並木宏徳
出願日 2000年1月28日 (20年10ヶ月経過) 出願番号 2000-020675
公開日 2001年8月3日 (19年4ヶ月経過) 公開番号 2001-207415
状態 特許登録済
技術分野 橋または陸橋
主要キーワード 相対歪み 相対温度差 供用温度 単軸応力 補強板端 高周波加熱器 固定点間 アーク溶接接合
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (12)

課題

橋梁の構成桁にプレストレスを導入して補強し、さらに橋梁の剛性増し疲労強度を改善すると同時に、添架スペース桁下空間犠牲にすることの無い橋梁の補強方法を提供する点にある。

解決手段

本発明に係る橋梁の補強方法は、被補強桁1の下部フランジ1bの下面上に、当該被補強桁1よりも高温状態に加熱され膨張したポストテンション補強板2を配設し、該ポストテンション補強板2の桁行方向両端部2a,2bを下部フランジ1bに固定した後、前記ポストテンション補強板2を冷却して桁行方向に収縮させることにより、被補強桁1にポストテンションを導入するものである。

概要

背景

近年、交通量の増大や通過車両重量増加などにより、厳しい安全・耐久基準橋梁に求められており、新たな安全・耐久基準を満たさない古い橋梁などにも補強を施す必要が生じている。

従来から橋梁にプレストレスを導入して補強を施す手段として、ポストテンション工法が広く用いられている。図10に示すように、上部フランジ50a、下部フランジ50bおよびウェブ50cを有する橋桁50に死荷重活荷重が加わると、橋桁50はなりに変形し、その上部フランジ50aには圧縮応力51が作用し、下部フランジ50bには引張応力52が作用する。ポストテンション工法は、引張応力が作用する部材の耐荷力を向上させるために、下部フランジ50bに桁行方向の圧縮応力(プレストレス)を導入し前記引張応力を緩和する工法である。

従来のポストテンション補強工法としては、例えば、図11の概略断面図に示すように、橋桁60の下部フランジ60bの桁下において定着装置61,62を用い、取付具63,64で緊張状態にした外ケーブル65を張設して、下部フランジ60bにプレストレスを導入するというエクスターナルポストテンション補強工法が主流であった。この種の工法の有効性は、例えば、「既設鋼鈑桁橋プレストレス導入による補強」(橋梁と基礎,Vol30,No.3,平成8年3月号;株式会社建設図書発行)において報告されている。尚、「プレストレス」と「ポストテンション」とは同じ現象を被補強桁もしくは補強材の側から見た表現による差で本質的な違いはないので、この種の補強工法を「ポストテンション補強工法」と表現する。

また、ケ−ブルストランドを用いたエクスターナルポストテンション補強工法はトラス桁の引張部材にも適用されており、本発明者(並木宏徳)により「老朽化したピントラスポストテンション方式による補強」(橋梁と基礎,Vol28,No.4,平成6年4月号;株式会社建設図書発行)において報告されている。この文献記載の工法は、ストランドを橋梁中心より引張荷重を受ける下弦材および斜材に沿って、トラス全体に直線または屈曲した扇形に設置し、油圧ジャッキを用いてストランドに引張力を導入して、当該下弦材などをポストテンション補強するものである。

概要

橋梁の構成桁にプレストレスを導入して補強し、さらに橋梁の剛性増し疲労強度を改善すると同時に、添架スペース桁下空間犠牲にすることの無い橋梁の補強方法を提供する点にある。

本発明に係る橋梁の補強方法は、被補強桁1の下部フランジ1bの下面上に、当該被補強桁1よりも高温状態に加熱され膨張したポストテンション補強板2を配設し、該ポストテンション補強板2の桁行方向両端部2a,2bを下部フランジ1bに固定した後、前記ポストテンション補強板2を冷却して桁行方向に収縮させることにより、被補強桁1にポストテンションを導入するものである。

目的

本発明がこれら問題に鑑みて解決しようとするところは、従来のポストテンション工法とは異なる方法により橋梁の構成部材にプレストレスを導入し、橋梁の剛性を増して疲労強度を改善すると同時に、添架スペースや桁下空間を犠牲にすることのない橋梁の補強方法を提供する点にある。

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
0件

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請求項1

橋梁の被補強桁の表面上にポストテンション補強板を配設し、加熱あるいは冷却操作により被補強桁とポストテンション補強板との間に温度差を設け、該ポストテンション補強板を被補強桁に対し桁行方向に相対的に伸長せしめた状態で、ポストテンション補強板を前記被補強桁に固定した後、前記被補強桁およびポストテンション補強板が供用温度に達する過程でポストテンション補強板が桁行方向に収縮することにより、被補強桁をポストテンション補強することを特徴とする橋梁の補強方法

請求項2

前記ポストテンション補強板の一端部を被補強桁に固定し、且つその他端部を桁行方向に伸縮自在にして取り付けた後に、前記ポストテンション補強板を当該被補強桁よりも高温状態に加熱して膨張させ、前記ポストテンション補強板の他端部を当該被補強桁に固定した後、前記ポストテンション補強板を冷却してなる請求項1記載の橋梁の補強方法。

請求項3

ポストテンション補強により前記ポストテンション補強板および被補強桁に導入される応力をそれぞれσpおよびσfとし、当該補強区間の長さをL、被補強桁に対するポストテンション補強板の桁行方向相対変位量をΔL、被補強桁およびポストテンション補強板の弾性係数をそれぞれEfおよびEpとするとき、ΔL=L(σp/Ep−σf/Ef)の関係式を満たすように前記ポストテンション補強板を加熱してなる請求項1または2記載の橋梁の補強方法。

請求項4

前記加熱範囲をポストテンション補強板と被補強桁との固定部を除いた範囲内に設定してなる請求項1〜3の何れか1項に記載の橋梁の補強方法。

請求項5

ポストテンション補強板の加熱後、冷却過程における被補強桁への固定は、ポストテンション補強板の端部から行い、徐々に中央寄りに実行してなる請求項1〜4の何れか1項に記載の橋梁の補強方法。

請求項6

前記被補強桁が曲線桁からなり、該曲線桁の下部表面を桁行方向に複数領域に分割し、該領域毎に曲線桁にポストテンションを導入してなる請求項1〜5の何れか1項に記載の橋梁の補強方法。

請求項7

ポストテンション導入後、前記ポストテンション補強板と被補強桁とを接着して一体となす請求項1〜6の何れか1項に記載の橋梁の補強方法。

技術分野

0001

本発明は、橋梁構成部材プレストレスを導入してポストテンション補強する工法を用いた橋梁の補強方法に関する。

背景技術

0002

近年、交通量の増大や通過車両重量増加などにより、厳しい安全・耐久基準が橋梁に求められており、新たな安全・耐久基準を満たさない古い橋梁などにも補強を施す必要が生じている。

0003

従来から橋梁にプレストレスを導入して補強を施す手段として、ポストテンション工法が広く用いられている。図10に示すように、上部フランジ50a、下部フランジ50bおよびウェブ50cを有する橋桁50に死荷重活荷重が加わると、橋桁50はなりに変形し、その上部フランジ50aには圧縮応力51が作用し、下部フランジ50bには引張応力52が作用する。ポストテンション工法は、引張応力が作用する部材の耐荷力を向上させるために、下部フランジ50bに桁行方向の圧縮応力(プレストレス)を導入し前記引張応力を緩和する工法である。

0004

従来のポストテンション補強工法としては、例えば、図11の概略断面図に示すように、橋桁60の下部フランジ60bの桁下において定着装置61,62を用い、取付具63,64で緊張状態にした外ケーブル65を張設して、下部フランジ60bにプレストレスを導入するというエクスターナルポストテンション補強工法が主流であった。この種の工法の有効性は、例えば、「既設鋼鈑桁橋プレストレス導入による補強」(橋梁と基礎,Vol30,No.3,平成8年3月号;株式会社建設図書発行)において報告されている。尚、「プレストレス」と「ポストテンション」とは同じ現象を被補強桁もしくは補強材の側から見た表現による差で本質的な違いはないので、この種の補強工法を「ポストテンション補強工法」と表現する。

0005

また、ケ−ブルストランドを用いたエクスターナルポストテンション補強工法はトラス桁の引張部材にも適用されており、本発明者(並木宏徳)により「老朽化したピントラスポストテンション方式による補強」(橋梁と基礎,Vol28,No.4,平成6年4月号;株式会社建設図書発行)において報告されている。この文献記載の工法は、ストランドを橋梁中心より引張荷重を受ける下弦材および斜材に沿って、トラス全体に直線または屈曲した扇形に設置し、油圧ジャッキを用いてストランドに引張力を導入して、当該下弦材などをポストテンション補強するものである。

発明が解決しようとする課題

0006

しかしながら、上記のエクスターナルポストテンション補強工法では、以下の(1),(2)の問題点があった。(1)上記の補強材としてはケ−ブルやPC鋼棒が用いられるが、これら補強材は一般的に引張強度は高いが剛性は低いので橋桁の剛性増加に寄与することが少ないため、橋桁の疲労強度があまり改善されず、(2)また、橋梁には配管などが添架されることが多いが、上記補強材を用いた工法では、ケーブルや定着装置などを取り付けるためにその添架スペース犠牲になったり、或いは補強材が橋梁の下部に取り付けられて桁下空間が狭くなるという問題がある。

0007

本発明がこれら問題に鑑みて解決しようとするところは、従来のポストテンション工法とは異なる方法により橋梁の構成部材にプレストレスを導入し、橋梁の剛性を増して疲労強度を改善すると同時に、添架スペースや桁下空間を犠牲にすることのない橋梁の補強方法を提供する点にある。

課題を解決するための手段

0008

前記課題を解決するために、本発明者らは、補強板熱膨張特性に着目した。従来、鋼材熱膨張した後に冷却して収縮する特性を利用した工法に「焼き嵌め」と呼ばれるものがある。この工法は、例えば、電車車軸車輪の嵌合孔に挿入して両者を結合する際、予め加熱膨張して拡径された嵌合孔に車軸を挿入した後、常温まで冷却して嵌合孔を縮径させ、車軸と車輪とを強固に結合する場合に用いられる。本発明者らは、同様の原理を橋梁の補強方法に適用し鋭意研究を押し進めた結果、本発明に到達するに至った。

0009

すなわち、本発明の橋梁の補強方法は、橋梁の被補強桁の表面上にポストテンション補強板を配設し、加熱あるいは冷却操作により被補強桁とポストテンション補強板との間に温度差を設け、該ポストテンション補強板を被補強桁に対し桁行方向に相対的に伸長せしめた状態で、ポストテンション補強板を前記被補強桁に固定した後、前記被補強桁およびポストテンション補強板が供用温度に達する過程でポストテンション補強板が桁行方向に収縮することにより、被補強桁をポストテンション補強することを特徴とするものである。これにより、被補強桁に対して相対的に所定量伸長したポストテンション補強板を被補強桁に固定した後、供用温度に達する過程で前記ポストテンション補強板には引張応力が働くと同時に被補強桁には圧縮残留応力が作用するため、当該被補強桁はポストテンションを付与され且つ補剛されることとなる。

0010

ポストテンション補強板を桁行方向に相対的に伸長することは、ポストテンション補強板と当該被補強桁の熱膨張率が同一で正の場合はポストテンション補強板を被補強桁より相対的に高温にすることにより達成され、これは両者に鋼材を用いた場合に代表される方法である。他方、両者の熱膨張率が同一で負の場合はポストテンション補強板を被補強桁より相対的に低温にすることにより達成されることになる。尚、鋼やコンクリ−ト製の被補強桁を繊維材料繊維強化樹脂材料などの、被補強桁と熱膨張率が異なる材料からなるポストテンション補強板で補強する場合は操作が若干異なることがある。すなわち、ポストテンション補強板を被補強桁に対し相対的に伸長することを容易にするには、ポストテンション補強板の熱膨張率より当該被補強桁のそれが小である場合は、両者を供用温度より高い温度とするか、もしくはポストテンション補強板を当該被補強桁より高い温度とするのが効果的であり、逆の場合は、両者を供用温度より低い温度とするか、もしくはポストテンション補強板を当該被補強桁より低い温度とするのが効果的である。

0011

また、被補強桁に対するポストテンション補強板の相対変位量を正確に制御し易いという観点からは、先ず、前記ポストテンション補強板の一端部を被補強桁に固定し、且つその他端部を桁行方向に伸縮自在にして取り付けた後に、前記ポストテンション補強板を当該被補強桁よりも高温状態に加熱して膨張させ、次いで前記ポストテンション補強板の他端部を当該被補強桁に固定した後、前記ポストテンション補強板を冷却するのが好ましい。

0012

また、一般の鋼桁の場合、ポストテンション補強により前記ポストテンション補強板および被補強桁に導入される応力をそれぞれσpおよびσfとし、当該補強区間の長さをL、被補強桁に対するポストテンション補強板の桁行方向相対変位量をΔL、被補強桁およびポストテンション補強板の弾性係数をそれぞれEfおよびEpとするとき、ΔL=L(σp/Ep−σf/Ef)の関係式を満たすように前記ポストテンション補強板を加熱することが好ましい。

0013

また、前記加熱範囲は、ポストテンション補強板と被補強桁との固定部を除いた範囲に設定されることが望ましい。これは、ポストテンション補強板の固定部を加熱膨張した状態で被補強桁に固定すると、冷却後の当該固定部に板幅方向の残留応力が発生するので、それを防ぐためである。

0014

また、ポストテンション補強板の加熱後、冷却過程における被補強桁への固定は、ポストテンション補強板の端部から行い、徐々に中央寄りに実行するのが望ましい。ポストテンション荷重はポストテンション補強板の冷却とともに導入されるから、ポストテンション補強板の端から、ポストテンション荷重の増加にテンポを合わせて徐々に中央寄りに固定していくと継手内荷重分担が一定になるので効果的である。

0015

そして、前記被補強桁が曲線桁からなる場合は、該曲線桁の下部表面を桁行方向に複数領域に分割し、該領域毎に曲線桁にポストテンションを導入することが望ましい。全領域におけるポストテンション補強板を一斉に加熱してポストテンションを導入する場合、ポストテンション補強板の桁行直角方向の熱膨張変位を制御するのが非常に難しくなるが、当該補強領域区画し複数領域に分割することでその制御が容易になる。

0016

また、上記の如くポストテンション導入後、上記ポストテンション補強板と被補強桁とを接着して一体となすことが望ましい。これにより、上記したポストテンション補強板の固定部のみでなく補強板の全長に亘りポストテンション補強板から被補強桁へせん断力が確実に伝達し、当該補強区間で活荷重に対して両者一体となって応答するという補強効果を確保することができる。

発明を実施するための最良の形態

0017

以下に本発明の種々の実施形態を説明する。図1は、本発明に係る橋梁の補強方法を説明するための被補強桁の概略側面図、図2は、図1に示した被補強桁の底面図、図3は、その被補強桁の断面図である。これら各図において、符号1はI形断面形状を有する被補強桁(H形鋼)、1aは被補強桁1の上部フランジ、1bは下部フランジ、1cはウェブ(腹板)、2はポストテンション補強板を示している。ここで、下部フランジ1bが引張力が作用する被補強フランジに相当する。

0018

本実施形態の基本工程は次の通りである。先ず、ポストテンション補強板2を被補強桁たるH形鋼1の下部フランジ1bの下表面上に配設し、このポストテンション補強板2の一端部2aを下部フランジ1bに固定し、且つその他端部2bを桁行方向に伸縮自在の状態で下部フランジ1bに取り付ける。その後、ポストテンション補強板2の下表面(加熱範囲S)を加熱して補強板2を膨張させ、下部フランジ1bに対して桁行方向に所定量伸長させる。次にこの状態で、前記補強板2の他端部2bを下部フランジ1bに固定する。そして、前記ポストテンション補強板2を冷却して桁行方向に収縮させ、下部フランジ1bに圧縮応力を付与する。尚、本実施形態では、ポストテンション補強板2を下部フランジ1bに取り付けた後に加熱膨張しているが、本発明ではこれに限らず、予め加熱膨張したポストテンション補強板を下部フランジに取り付けても構わない。

0019

以上の工程をより具体的に以下に詳説する。

0020

図1および図2に示すように、ポストテンション補強板2を被補強桁1の下部フランジ1bの底面上に桁行方向に沿って配設し、このポストテンション補強板2の一端部2aを、高力ボルト3A,3A,…およびナット3B,3B,…で下部フランジ1bに接合する。ポストテンション補強板2の他端部2bは、ボルト接合されずに、桁行方向に伸縮自在となるように仮受具4,4,4,4を用いて下部フランジ1bに取り付けられる。具体的には、図4に示すように、仮受具4は、下部フランジ1bの上表面を押圧する締付部4aと、補強板2の下表面を支持するローラ4bとを備えたものである。尚、仮受具は前記の位置に限らず、補強板2が垂下して相対変位量の計測誤差が出ないように適当な間隔で配置される。また、本実施形態では、補強板2の一端部2aを下部フランジ1bに固定する手段として高力ボルトとナットを用いたが、この代わりにアーク溶接接合エポキシ樹脂などの接着剤を用いて接合してもよい。

0021

尚、前記ポストテンション補強板2としては、被補強桁の形状や所望のポストテンション荷重に相応した断面形状や剛性、熱膨張・収縮特性を有するものが適宜選択されて使用される。具体的には、入手のし易さという点では鋼材が好ましく、中でも鉄や炭素を含む合金、例えば引張強度が約490N/mm2以上の高張力鋼、引張強度が約588N/mm2以上の調質鋼もしくは溶接性が低いために橋梁に使用することが少ない更に高い引張強度を有する鋼材、銅やクロムなどの金属元素を添架した耐候性鋼材などが好適である。また前記鋼材と熱膨張率が異なる材料として、高強度の炭素繊維アラミド繊維などを樹脂担持したシ−ト状あるいは板状の成形材料を用いることも有効である。

0022

次に、ダイアルゲージ5を下部フランジ1bに固定し、そのダイアルゲージ5の測定子5aの先端を、前記補強板2の他端部2bの下面に接合した当接部材6の端面6aに当接し、下部フランジ1bに対するポストテンション補強板2の桁行方向の相対変位量を常時観察できるようにする。相対変位量の測定点は、厳密には補強範囲の端に設定されるのが望ましいが、前記補強範囲の端の近傍であればその測定値に大きな誤差は生じない。

0023

そして、図1および図2に示すように、補強板2の下面の範囲Sを加熱し、ポストテンション補強板2と下部フランジ1bとの間に温度差を生じさせ、ダイアルゲージ5の値を観察しつつ下部フランジ1bに対する補強板2の桁行方向の相対変位量が所定の計画値に達するまで加熱を続ける。このとき、前記加熱範囲Sは、ポストテンション補強板2の両端部2a,2bの固定部(ボルト接合する部位)に伝熱し難い範囲に設定されるのが望ましい。これは、ポストテンション補強板2の固定部を加熱膨張した状態で下部フランジ1bに固定すると、冷却時に桁行直角(板幅)方向の残留応力が発生するからである。また、加熱範囲Sの端に冷却水を入れた容器を配置したり、冷却水を含ませたスポンジを配置したりして当該固定部への伝熱を防ぐのも効果的である。

0024

ポストテンション補強板2の加熱手段としては、ガス燃焼炎を直接あるいは間接鋼板に当てる方法が簡便であるが、他の加熱手段として、電熱ヒーターテルミットなどを利用した化学反応熱熱輻射器、高周波加熱器などが利用できる。

0025

次に、図2に示すように、所定の相対変位をしたポストテンション補強板2の他端部2bのボルト孔2c,…,2cに高力ボルトを挿入し、当該他端部2bを下部フランジ1bにボルト接合する。その後、ポストテンション補強板2は冷却する過程で収縮し、下部フランジ1bとの温度差が無くなると、所定の圧縮応力が下部フランジ1bの当該補強範囲に加わり、ポストテンション導入が完了する。

0026

上記ポストテンション補強板の加熱温度と導入予定のポストテンション荷重との関係は以下の通りである。

0027

今、補強板の断面積をAp、補強板に導入されたポストテンション荷重をNpとするとき、導入時の補強板の応力度σpは次式(1)の形で表現される。

0028

σp=Np/Ap (1)

0029

上式(1)中、Ap:補強板の断面積である。また、被補強桁の被補強フランジ最外縁に作用する応力度σfは、ポストテンション荷重Npによる圧縮応力σcと、荷重Npが橋桁に偏心して作用するため発生する偏心曲げモ−メントMpによる曲げ応力σbcとの和、すなわち次式(2)で表現される。

0030

σf=σc+σbc=−Np/As−Mpyf/Is (2)

0031

上式(2)中、As:被補強桁の断面積、Mp:被補強桁に作用する曲げモーメント、Is:被補強桁の断面二次モーメント、yf:被補強桁の中立軸から被補強フランジ最外縁までの距離、である。

0032

また、被補強桁に作用する曲げモーメントMpは、次式(3)で表現される。

0033

Mp=Np(yf+tp/2) (3)

0034

上式(3)中、tp:補強板の板厚である。

0035

被補強フランジ最外縁に対する補強板の相対歪み量εは、補強板および被補強桁の弾性係数をそれぞれEpおよびEfとするとき、次式(4−1)で表現される。

0036

ε=(σp/Ep—σf/Ef) (4−1)

0037

本実施形態では補強板と被補強桁はともに鋼からなるので、補強板と被補強桁の弾性係数Eは略等しくなり、上式(4−1)は次のように変形される。

0038

ε=(σp—σf )/E=Δσ/E (4−2)

0039

これだけの相対歪み量εを発生させるために必要な相対温度差ΔTは、補強板の温度が一定となるように加熱し、その間被補強桁の温度は不変という条件下で、次式(5)で表現される。

0040

ΔT=εL/α (α:補強板の線膨張係数) (5)

0041

他方、必要な相対変位量ΔLは、次式(6)で表現できる。

0042

ΔL=εL (6)

0043

よって、補強板を被補強フランジよりも上式(5)で示されるΔTだけ高い温度まで加熱し、或いは上式(6)で示される相対変位量がΔLに達するまで加熱した後、被補強フランジに取り付けて固定すれば、補強板と被補強桁との温度差が無くなった時点で上記したポストテンション荷重が導入されることになる。実際、補強板のみをΔTだけ高い温度にまで加熱するよりも、熱膨張による相対変位量をΔLになるように加熱するのが実用的である。尚、厳密には、線膨張係数αは温度の関数であるから上式は近似式であるが、誤差は僅かであるので実用上問題は無い。

0044

今、H形鋼(H400×200×8×13)を被補強桁とし、このH形鋼を長さL(=186cm)の補強板(208×13)を用いてポストテンション補強した場合の相対変位量ΔLおよび相対加熱温度ΔTと導入される応力度とを計算した結果を以下の表1に示す。

0045

0046

尚、表中の値は、上式(1)〜(6)を用いて、補強板の断面積Ap=27.04cm2;被補強桁の断面積As= 83.37 cm2;被補強桁の断面二次モーメントIs =23,500cm4;被補強桁の中立軸から被補強フランジ最外縁までの距離yf =20 cm;鋼の弾性係数E= 2,100,000×9.806 N/cm2;鋼材の線膨張係数α=11.6×10-6/℃、として計算された。

0047

通常、被補強フランジに導入されるポストテンション応力は−100N/mm2以下であると考えられるから、本計算例の桁の場合、上に掲げた表1から補強板を100℃程度に加熱することで所望のポストテンション応力が容易に得られることが判る。実際には、補強板全体を均一に加熱するのは難しく、部分的な加熱となる上、伝熱により被補強桁がいくらか加熱されるので被補強桁は上記の温度より高い温度にまで加熱する必要はある。それでも一般的に鋼材が材質変化する変態点再結晶温度まで加熱することなくポストテンション導入が可能であることが上に掲げた表から推定でき、本発明に係るポストテンション補強工法が実用的な方法であることが理解される。

0048

ところで、上記ポストテンション補強板2を被補強桁1に固定するのに用いた高力ボルトには、摩擦接合するのに適した高力六角ボルトトルシア形高力ボルトなどを用いるのが一般的である。ねじの呼び寸法は、M16、M20、M22、M24のものが好適で、その等級は、高力六角ボルトの場合、F8T、F10Tのもの、トルシア形高力ボルトの場合、S10Tのものが好適である。尚、ボルトの締付には、トルクレンチ電動式もしくは油圧式締付け機を用いたり、1次締付け用に電動式のインパクトレンチを用いたりすればよい。

0049

また、被補強桁1にポストテンション荷重を導入した後、上記被補強桁1とポストテンション補強板2とをエポキシ樹脂などの接着剤を用いて接着固定してもよい。すなわち、ポストテンション補強後に、ポストテンション補強板2と下部フランジ1bとの境界面に接着剤を注入する。補強板2と下部フランジ1bとの間の固定度不足すると考えられるときはバネクリップなどを用いて両者を圧着し固定することもできる。また橋桁にキャンバがあり、補強板と被補強フランジとの隙間が大きい時は鋼材などで製作したパッキングを挿入したり、モルタルなどの安価な材料を注入したりしてせん断力の伝達を計っても良いが、両者一体とする場合は補強板と被補強フランジ間のせん断強度を確保できる材料を用いなければならない。こうした接着固定によりポストテンション補強板2から下部フランジ1bへせん断力が確実に伝達し、活荷重に対する補強効果を確保できる。

0050

通常、補強範囲は、補強が必要な範囲より広くとるので、補強板の固定部の端部まで同じ大きさのポストテンション荷重が導入されなくても問題無いが、この固定部の継手が長くなると、継手を構成するボルトの受ける荷重に大きな差が生ずることとなる。各ボルトが受ける荷重の差を緩和すべく、補強板が冷却してポストテンション荷重が大きくなるのに合わせて継手を固定していくのが好ましく、具体的には、ポストテンション補強板の端に近い部位から固定していき、冷却とともに導入されるポストテンション荷重の大きさに合わせて徐々に中央寄りの部位を固定するのが好ましい。これにより継手における負荷偏りを抑えることが可能となる。また、このことは、加熱前に被補強桁に固定されるポストテンション補強板一端部の固定部継手についても同様であり、予め固定するのは最端部のみとし、補強板が冷却されてポストテンションが導入される過程で徐々に中央方向に固定していくと、均一なポストテンションが導入された固定部を形成することができる。尚、高力ボルトの摩擦接合による固定の場合は、継手が僅かに滑って負荷が均等になることが予想されるので、固定部継手における荷重不均等が問題にあることはあまり無いと考えられるが、溶接固定の場合は両端における継手内の負荷が一定になるように固定していくのが望ましいと考えられる。

0051

また、補強板を被補強桁に固定するのに要する時間は、被補強桁の大きさや補強範囲などにより異なり、特に橋梁のような大型構造物の場合には、相当の時間を要する。所定のポストテンション荷重を正確に導入するには、ポストテンション補強板2の相対変位を一定に保持したままポストテンション補強板2を下部フランジ1bに固定することが必要である。ポストテンション補強板2の相対変位は、相対熱変位量、ひいては補強板および被補強桁の温度分布により決定される。本実施形態では、補強板2を加熱すると被補強桁にも伝熱する。そこで、予め補強板2の加熱プロセスを変えてその伝熱による影響を測り、前記相対変位を一定に保持し得る加熱パターンを見出して用意するのが望ましい。

0052

また、ポストテンション補強板2を加熱して被補強桁に固定する際、両者間の滑りが生じないように高力ボルトで拘束すると、ポストテンション補強板2が冷却し収縮するとともにポストテンション補強板には引張応力が導入され、被補強桁には圧縮の残留応力が導入される。この残留応力は、高力ボルトで固定した固定点間における補強板の膨張、収縮によって導入されるものであるから、橋軸直角方向に複数のボルトを設置する場合は、固定部を加熱すると橋軸直角方向にも残留応力が導入されることとなり、固定部の高力ボルトなどが伝達しなければならない荷重が増加して不利である。

0053

このような橋軸直角方向の残留応力の発生を抑制するため、加熱範囲をポストテンション補強板における当該補強板と被補強桁との固定部を除く範囲内に設定するのが望ましい。

0054

当該固定部を加熱すると補強板および被補強フランジは2軸応力を受けることになる。2軸応力を受ける板の強度評価単軸応力の場合よりも複雑であり、局部的に強度が落ちる部位も生ずる。一般的に2軸応力を受ける鋼材の強度は等価応力を用いることにより単軸応力の時と同様に評価することができる。代表的な等価応力としてミ−ゼスの等価応力を用いて被補強フランジに加わる応力について検討する。ここで、ミーゼス(von Mises)の等価応力(equivalent stress)σkは、次式(7)で表現される。

0055

0056

上式(7)中、σ1は、被補強フランジがポストテンション補強された後に受ける桁行方向最大応力、σ2は、桁行直角方向応力であり、通常、σ1>0である。桁行直角方向応力が無い時、等価応力は(7)式でσ2=0とおいて σk=σ1となる。桁行直角方向応力σ2<0であるから、桁行直角方向応力が有る時は、−σ1σ2>0となるので、(7)式で必ずσk>σ1となり、被補強フランジの強度は桁行直角方向応力が無い時より低下し補強効果が減殺されることになる。このことからも桁行直角方向の残留応力が発生することを防ぐ対策を講じる必要があることが分かる。

0057

以上の実施形態では直線桁をポストテンション補強する例を示したが、本発明に係る橋梁の補強方法を曲線桁に適用することも可能である。図5および図6に被補強桁たる曲線箱桁10を例示する。図5は、ポストテンション補強された曲線箱桁10の概略断面図であり、図6は、その曲線箱桁10の底面図である。尚、各図において、符号10aは曲線箱桁10の上部フランジ、10bはその下部フランジ、10cはウェブ(腹板)、11は下部フランジ10bの底面に添接したポストテンション補強板、12Aはボルト、12Bはナット、を示している。

0058

図示した曲線箱桁10を、曲線状のポストテンション補強板11を用いて補強する手順は、上記した直線桁の補強手順と略同様である。曲線箱桁10の下部フランジ10bは、桁行方向に亘り所定の曲率をもつ曲線に沿って湾曲している。本実施形態では、先ず曲線箱桁10の曲率を規定する曲線を桁行方向に沿った折れ線13a,13b,13cで近似し、これら折れ線の折曲げ部を、補強板11を曲線箱桁10に接合する固定部として、各固定部で区画される領域にポストテンションを導入する。補強板11の下表面を加熱する範囲は、補強板11をボルト12A,…とナット12B,…とで下部フランジ10bに接合する固定部に伝熱し難い加熱範囲S1,S2,S3の内に設定される。

0059

また、図7に示すように、加熱範囲Sは大きな曲率半径をもつ扇形状を有しているため、当該加熱範囲Sを加熱膨張する際には、内周に近い領域(図の下方)よりも外周に近い領域(図の上方)の方を大きく相対変位させる必要がある。すなわち、図7に示した加熱範囲Sの外周の横幅をL1、内周の横幅をL2、内周と外周の変位量をそれぞれΔL1,ΔL2とするとき、ΔL1/L1=ΔL2/L2=一定を満たすように、加熱範囲Sを加熱膨張させると桁行直角方向に亘り略均一な補強効果を得ることが可能となる。実際には、このように加熱範囲を加熱膨張させるべく予め加熱分布に対する変位分布を計算し、加熱方法事前に求めておくのが望ましい。特に、幅広の長大橋梁の場合などでは、曲線橋をポストテンション補強する際に発生する橋軸直角方向の力を考慮する必要があるから、主桁力学的解析を行い、最適な補強パターンに対応した熱変形を発生させることが可能な加熱パターンを事前に求めておくことが重要となる。

0060

また、被補強桁の当該補強範囲を桁行直角方向に亘り複数の補強領域に分割し、補強領域毎にポストテンション補強してもよい。この補強方法は、箱桁などの幅広な被補強桁を補強する際に効果的である。すなわち、各補強領域が小さくなるため、各補強領域の加熱温度の調節が容易になり、また、複数枚のポストテンション補強板を用いるから、1枚当たりの補強板の重量が小さく済むため施工が極めて簡易になる。更には、各補強領域におけるポストテンション荷重を調整することにより被補強桁に加わる偏心荷重を容易に低減させることができる。

0061

具体的には、図8(a)に例示するように、被補強フランジ20の下部表面を桁行直角方向に亘って2領域21A,21Bに分割し、各領域にそれぞれポストテンション補強板22A,22Bを添接し、上記補強方法により被補強フランジ20にポストテンションを付与するのである。もしくは、同図(b)に例示するように、被補強フランジ24の下部表面は、桁行直角方向に亘り複数の帯状の領域25A,25B,…,25Fに分割され、各領域にそれぞれポストテンション補強板26A,…,26Fを添接して上記補強方法を適用することもできる。

0062

次に、上記した本発明に係る橋梁の補強方法の実験例について詳説する。

0063

実験方法図9に示すように、被補強桁として橋桁の主桁30を用意した。図9(a)は、ポストテンション補強板34により補強された主桁30の側面図、同図(b)は、主桁30のA−A断面図である。同図(b)の断面位置歪みゲージ貼付される。また、主桁30は、全長3mのH形鋼(H400×200×8×13)であり、桁行方向両端部下面を単純支持されている。尚、上記の表1で挙げた計算例の条件はこの実験例のものと同じである。

0064

ポストテンション補強板34は、長さ1.3mの帯板(幅208mm×厚さ13mm)であり、その軸方向両端部を、それぞれ4本のボルト35A,35A,…とナット35B,35B,…とで下部フランジ30bの下面中央部に固定される。

0065

実験は、ポストテンション補強板34の一端部34aをボルトで固定した状態で加熱範囲S4をガスバーナーで加熱し、補強板34が熱膨張して所定の相対変位に達した時に、他端部34bも主桁30にボルト締めし、次いで、自然冷却し、この間補強板34や主桁30の応力および温度を測定して実行された。

0066

ポストテンション補強板34の応力(補強板応力)および被補強フランジの応力(被補強フランジ内面応力)は電気抵抗線歪みゲージを貼り付けて測定された。測定位置は、図9(a)に示すように端部の影響を避け加熱範囲から離れた位置として、補強板34の両端の固定点間の四等分点付近(A−A断面位置)とした。また、ポストテンション補強板34の応力は、図9(b)に示すようにその補強板端からウェブ側に40mm入った2個所に貼付した歪みゲージ36A,36Bによる平均値、被補強フランジの応力は下部フランジ端からウェブ側に40mm入った2個所に貼付した歪みゲージ37A,37Bによる平均値で代表した。

0067

補強板34の温度は、上記歪みゲージ36A,36Bの貼付位置よりそれぞれ3mm以内の場所に熱電対温センサーの先端を耐熱テープで貼り付けて測定された。尚、熱で歪みゲ−ジが損傷するのを防ぐために加熱範囲の端を湿らせたマットで覆って実験を行ったので実験中の温度変化は5℃以内に抑えられた。

0068

(実験結果)本実験例では、補強板の加熱範囲S4を略均等にガスバーナで加熱し、ポストテンション補強板の端部に取り付けたダイヤルゲ−ジ(図示せず)の値を観察し、熱膨張による相対変位量(ΔL)を0.5mmに保持した状態でボルトを本締め固定した。補強板の冷却過程において応力を測定した実験結果を表2に示す。尚、ボルト締め作業開始からボルト締め作業完了時すなわち測定開始時間0秒まで約30秒を要し、この間緩やかに加熱して相対変位量を一定に保持した。また、応力測定値には、自己温度補償11×10-6/℃の歪みゲージを用い、完全解放時の値をゼロとして計測器ドリフト分零点補正した値を示す。

0069

0070

測定中、室温が2℃低下したため部材も若干縮小したが、応力測定には自己温度補償11×10-6/℃の歪みゲージを用いたので室温変化は関係しないと考えられる。

0071

(考 察)上記した表1の計算値と、実際に導入されたポストテンション応力の大きさとの比較結果を以下の表3に示す。

0072

0073

ここで、H形鋼の中立軸から被補強フランジの歪みゲージ張り付け位置までの距離はy=200mm−13mm=187mmより、被補強フランジの歪みゲ−ジ張り付け位置の計算応力σHは次式(7)を用いて計算された。

0074

σH=σf y/yf (7)

0075

表3から、測定値と計算値との誤差は実用上許容できる範囲内であると考えられ、本発明に係るポストテンション補強工法の有効性が確認された。

発明の効果

0076

以上の如く、本発明に係る橋梁の補強方法によれば、橋梁の被補強桁の表面上にポストテンション補強板を配設し、加熱あるいは冷却操作により被補強桁とポストテンション補強板との間に温度差を設け、該ポストテンション補強板を被補強桁に対し桁行方向に相対的に伸長せしめた状態で、ポストテンション補強板を前記被補強桁に固定した後、前記被補強桁およびポストテンション補強板が供用温度に達する過程でポストテンション補強板が桁行方向に収縮することにより、被補強桁をポストテンション補強するので、従来とは全く異なる方法により橋梁をポストテンション補強し且つ橋梁の剛性を増して疲労強度を改善することが可能となる。またこの補強方法により、配管などの添架スペースや桁下空間が犠牲にされることが無いという利点が得られる。

0077

また、被補強桁に対するポストテンション補強板の桁行方向の相対変位量をΔLとするとき、ΔL=L(σp/Ep−σf/Ef)の関係式を満たすように前記ポストテンション補強板を加熱することにより、ポストテンション荷重を高精度で且つ効率良く付与することが可能となる。

図面の簡単な説明

0078

図1本発明に係る橋梁の補強方法を説明するための被補強桁の概略側面図である。
図2図1に示した被補強桁の底面図である。
図3図1に示した被補強桁の断面図である。
図4仮受具により下部フランジにポストテンション補強板を取り付けた状態を示す概略図である。
図5ポストテンション補強された曲線箱桁の概略側面図である。
図6図5に示した曲線箱桁の底面図である。
図7曲線桁の扇形状の加熱範囲Sを示す概略図である。
図8(a)は、被補強フランジの下部表面を2領域に分割し、各領域をポストテンション補強した状態を示す概略図であり、(b)は、被補強フランジの下部表面を6領域に分割し、各領域をポストテンション補強した状態を示す概略図である。
図9(a)は、上部フランジにポストテンション補強板を固定された主桁を示す概略側面図であり、(b)は、前記主桁の歪みゲージ貼付位置におけるA−A断面を示す概略図である。
図10荷重により弓なりに変形した橋桁を示す概略側面図である。
図11従来のエクスターナルポストテンション工法によりポストテンション補強された橋梁を示す概略側面図である。

--

0079

1 被補強桁(H形鋼)
1a上部フランジ
1b下部フランジ
1cウェブ(腹板)
2ポストテンション補強板
2a ポストテンション補強板の一端部
2b ポストテンション補強板の他端部
2cボルト孔
3A高力ボルト
3Bナット
4仮受具
4a締付部
4bローラ
5ダイアルゲージ
5a ダイアルゲージの測定子
6当接部材
6a 当接部材の端面
10曲線桁
10a 上部フランジ
10b 下部フランジ
10c ウェブ(腹板)
11 ポストテンション補強板
12Aボルト
12B ナット
13a,13b,13c折れ線
20 被補強フランジ
21A,21B 分割領域
22A,22B ポストテンション補強板
23,27 ボルト
24 被補強フランジ
25A〜25F 分割領域
26A〜26F ポストテンション補強板
30主桁
30a 上部フランジ
30b 下部フランジ
30c ウェブ
34 ポストテンション補強板
34a ポストテンション補強板の一端部
34b ポストテンション補強板の他端部
35A ボルト
35B ナット
36A,36B,37A,37B電気抵抗線歪みゲージ
50橋桁
50a 上部フランジ
50b 下部フランジ
50c ウェブ(腹板)
51圧縮応力
52引張応力
60 橋桁
60a 上部フランジ
60b 下部フランジ
60c ウェブ(腹板)
61,62定着装置
63,64取付具
65 外ケーブル

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