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技術 溶接部の形状寸法測定方法及び装置

出願人 JFEスチール株式会社
発明者 松藤泰大前田孝三
出願日 2000年1月20日 (20年11ヶ月経過) 出願番号 2000-011928
公開日 2001年7月27日 (19年5ヶ月経過) 公開番号 2001-201327
状態 特許登録済
技術分野 光学的手段による測長装置
主要キーワード 平均化個数 ゼロ点設定 公称半径 移動平均後 門型架台 次加工データ 公称径 形状曲線
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2001年7月27日)のものです。
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図面 (10)

課題

溶接鋼管の端部におけるビード研削部の溶接部形状寸法能率よく高精度に測定する方法及び装置を提供する。

解決手段

溶接鋼管1の端部におけるビード研削部2aの溶接部2の形状寸法を、2次元レーザ距離計からなる測定ヘッド12を用い、光切断法により測定する方法であって、測定ヘッド12をスライドさせてビード非研削部2bの溶接部2の形状データを採取し、同様に、測定ヘッド12をスライドさせてビード研削部2aの溶接部2の形状データを採取し、ビード非研削部の溶接部の形状データからビード幅方向の左右の余盛端部の位置3a、3bを特定し、特定したビード非研削部の余盛端部の位置データとビード研削部の溶接部の形状データを用いてビード研削部の溶接部の形状寸法を求める。

概要

背景

UOE鋼管は、厚鋼板プレス加工曲げ前記厚鋼板の側端面を突き合わせて溶接することにより製造する。溶接部はUOE鋼管の外周面あるいは内周面にUOE鋼管の長さ方向にビードと称する盛り上がりが生じ、ラインパイプなどのようにUOE鋼管を接続して使用する際の溶接作業や溶接後の検査作業に悪影響を与えるため、通常UOE鋼管の端部のビードはその表面または裏面が出荷前に研削されている。また、溶接部の形状寸法は、UOE鋼管の品質に大きな影響を与えるため、研削されたビード部の形状寸法について規格値が規定されており、これらの形状寸法には、UOE鋼管の外周の曲率盛り上がり高さをあらわすピーキング値、ビードの母材からの盛り上がり高さをあらわすビード高さ、ビードの幅方向の左右端の母材高さの差であらわすオフセット値などがある。

このような溶接部の形状寸法の測定には、例えば、実開平6−49918号公報に開示された計測器が用いられる。この計測器は、門型架台上に該架台上を水平方向にスライド可能で、かつ、垂直に設置したゼロ点設定可能なデジタル表示ダイヤルゲージを有し、前記ダイヤルゲージに設置した指示針と、その指示針によって、ダイヤルゲージが架台の中央に位置する点をゼロとしたときのダイヤルゲージの水平方向の移動距離を示す目盛を有する構成となっている。

概要

溶接鋼管の端部におけるビード研削部の溶接部の形状寸法を能率よく高精度に測定する方法及び装置を提供する。

溶接鋼管1の端部におけるビード研削部2aの溶接部2の形状寸法を、2次元レーザ距離計からなる測定ヘッド12を用い、光切断法により測定する方法であって、測定ヘッド12をスライドさせてビード非研削部2bの溶接部2の形状データを採取し、同様に、測定ヘッド12をスライドさせてビード研削部2aの溶接部2の形状データを採取し、ビード非研削部の溶接部の形状データからビード幅方向の左右の余盛端部の位置3a、3bを特定し、特定したビード非研削部の余盛端部の位置データとビード研削部の溶接部の形状データを用いてビード研削部の溶接部の形状寸法を求める。

目的

本発明は、前記のような課題を解決するためになされたもので、溶接鋼管の端部におけるビード研削部の溶接部の形状寸法を能率よく高精度に測定する方法及び装置を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
2件

この技術が所属する分野

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請求項1

溶接鋼管の端部におけるビード表面または裏面が研削されたビード研削部の溶接部形状寸法光切断法により測定する方法であって、前記溶接鋼管の外周面あるいは内周面の接線に平行でかつ、幅方向測定中心線が、ビード中心線と一致するように2次元距離計を配置し、前記ビード研削部以外のビード非研削部において、その溶接部の形状データを採取し、同様に、前記ビード研削部において、その溶接部の形状データを採取し、前記ビード非研削部の溶接部の形状データからビード幅方向の左右の余盛端部の位置を特定し、特定した前記ビード非研削部の余盛端部の位置データと前記ビード研削部の溶接部の形状データを用いて前記ビード研削部の溶接部の形状寸法を求めることを特徴とする溶接部の形状寸法測定方法

請求項2

前記ビード非研削部で採取した溶接部の形状データをその形状が滑らかになるように移動平均して1次加工データを生成し、また前記形状データを前記1次加工データより多数の平均化個数で移動平均して2次加工データを生成し、ビード中央位置の左右で前記1次加工データと2次加工データの差が最大となる位置をそれぞれ求めて前記余盛端部の位置を特定することを特徴とする請求項1記載の溶接部の形状寸法測定方法。

請求項3

前記ビード研削部で採取した溶接部の形状データをその形状が滑らかになるように移動平均して、前記により特定した余盛端部の位置を前記移動平均後の形状データに当てはめて研削ビード端部の位置を決定し、前記2次元距離計の測定中心線上に中心が存在し、前記研削ビード端部の一方の位置を通る溶接鋼管の公称径で描く理想円と前記移動平均後の形状データとの差の最大値を、ビード幅の区間で求めて一方のビード高さとし、同様に前記2次元距離計の測定中心線上に中心が存在し、前記研削ビード端部の他方の位置を通る溶接鋼管の公称径で描く理想円と前記移動平均後の形状データとの差の最大値を、ビード幅の区間で求めて他方のビード高さとし、前記一方のビード高さと他方のビード高さを平均して前記ビード研削部の溶接部のビード高さとすることを特徴とする請求項1または請求項2記載の溶接部の形状寸法測定方法。

請求項4

前記ビード研削部で採取した溶接部の形状データをその形状が滑らかになるように移動平均して、前記により特定した余盛端部の位置を前記移動平均後の形状データに当てはめて研削ビード端部の位置を決定し、前記研削ビード端部の一方の位置のデータと、前記2次元距離計の測定中心線上に中心が存在し、測定中心位置から一方の側へある距離だけ離れた溶接鋼管の外周面あるいは内周面上の位置を通る溶接鋼管の公称径で描く理想円上の、周方向位置が前記研削ビード端部の一方の位置のデータに相当する点との差を求めて一方のピーキング値とし、同様に前記研削ビード端部の他方の位置のデータと、前記2次元距離計の測定中心線上に中心が存在し、測定中心位置から他方の側へ前記と同一の距離だけ離れた溶接鋼管の外周面あるいは内周面上の位置を通る溶接鋼管の公称径で描く理想円上の、周方向位置が前記研削ビード端部の他方の位置のデータに相当する点との差を求めて他方のピーキング値とし、前記一方のピーキング値と他方のピーキング値を平均して前記ビード研削部の溶接部のピーキング値とすることを特徴とする請求項1または請求項2記載の溶接部の形状寸法測定方法。

請求項5

前記ビード研削部で採取した溶接部の形状データをその形状が滑らかになるように移動平均して、前記により特定した余盛端部の位置を前記移動平均後の形状データに当てはめて研削ビード端部の位置を決定し、前記研削ビード端部の一方の位置のデータと他方の位置のデータの差を前記ビード研削部の溶接部のオフセット値とすることを特徴とする請求項1または請求項2記載の溶接部の形状寸法測定方法。

請求項6

溶接鋼管の外周面または内周面に載置する架台と、前記架台に取り付けられ、光切断法により溶接部の形状データを採取し、溶接部の長さ方向に移動可能な2次元距離計からなる測定ヘッドと、前記測定ヘッドの測定中心位置を指示する手段と、前記溶接部の形状寸法を演算する演算装置と、前記演算装置の演算結果を表示する表示装置と、を備えたことを特徴とする溶接部の形状寸法測定装置

技術分野

0001

本発明は、溶接鋼管溶接部形状寸法測定方法及び装置に関し、特に溶接鋼管の端部におけるビード表面または裏面が研削されたビード研削部の溶接部の形状寸法光切断法により測定する方法及び装置に関する。

背景技術

0002

UOE鋼管は、厚鋼板プレス加工曲げ前記厚鋼板の側端面を突き合わせて溶接することにより製造する。溶接部はUOE鋼管の外周面あるいは内周面にUOE鋼管の長さ方向にビードと称する盛り上がりが生じ、ラインパイプなどのようにUOE鋼管を接続して使用する際の溶接作業や溶接後の検査作業に悪影響を与えるため、通常UOE鋼管の端部のビードはその表面または裏面が出荷前に研削されている。また、溶接部の形状寸法は、UOE鋼管の品質に大きな影響を与えるため、研削されたビード部の形状寸法について規格値が規定されており、これらの形状寸法には、UOE鋼管の外周の曲率盛り上がり高さをあらわすピーキング値、ビードの母材からの盛り上がり高さをあらわすビード高さ、ビードの幅方向の左右端の母材高さの差であらわすオフセット値などがある。

0003

このような溶接部の形状寸法の測定には、例えば、実開平6−49918号公報に開示された計測器が用いられる。この計測器は、門型架台上に該架台上を水平方向にスライド可能で、かつ、垂直に設置したゼロ点設定可能なデジタル表示ダイヤルゲージを有し、前記ダイヤルゲージに設置した指示針と、その指示針によって、ダイヤルゲージが架台の中央に位置する点をゼロとしたときのダイヤルゲージの水平方向の移動距離を示す目盛を有する構成となっている。

発明が解決しようとする課題

0004

しかしながら、前記公報にはビード研削部の溶接部の形状寸法を測定することについては開示しておらず、また同公報に開示された計測器を用いて前述の種々の溶接部の形状寸法を測定する場合、測定項目ごとにその都度、ダイヤルゲージを手動で位置合わせする必要があり、作業が煩雑で、測定に長時間を要し能率向上を図る上で大きな阻害要因となる。また、前記公報によるとオフセットのあるUOE鋼管の溶接部のビード高さを測定した場合、ビード端部の一方のみで測定しているため、誤差を生じ信頼性に欠けるという課題がある。

0005

本発明は、前記のような課題を解決するためになされたもので、溶接鋼管の端部におけるビード研削部の溶接部の形状寸法を能率よく高精度に測定する方法及び装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

本発明に係る溶接部の形状寸法測定方法は、溶接鋼管の端部におけるビード表面または裏面が研削されたビード研削部の溶接部の形状寸法を光切断法により測定する方法であって、前記溶接鋼管の外周面あるいは内周面の接線に平行でかつ、幅方向の測定中心線が、ビード中心線と一致するように2次元距離計を配置し、前記ビード研削部以外のビード非研削部において、その溶接部の形状データを採取し、同様に、前記ビード研削部において、その溶接部の形状データを採取し、前記ビード非研削部の溶接部の形状データからビード幅方向の左右の余盛端部の位置を特定し、特定した前記ビード非研削部の余盛端部の位置データと前記ビード研削部の溶接部の形状データを用いて前記ビード研削部の溶接部の形状寸法を求めることを特徴とするものである。

0007

本発明では、光切断法により溶接鋼管端部のビード研削部における溶接部の形状寸法を測定する。しかし、ビード切削部はビード表面または裏面が研削されているため、鋼管母材との境界不明瞭となっていることから、ビード非研削部で採取した形状データを基に、余盛端部の位置を特定し、この余盛端部の位置をビード研削部で採取した形状データに当てはめることにより、ビード研削部の溶接部(研削ビード部)の形状寸法を求めることが可能である。したがって、本発明は、溶接鋼管端部のビード研削部における溶接部の各種の形状寸法を短時間にかつ高精度に測定することができる。

0008

また、本発明では、前記のようにビード研削部の鋼管母材との境界が不明瞭となっているため、その一つの手段として、前記ビード非研削部で採取した溶接部の形状データをその形状が滑らかになるように移動平均して1次加工データを生成し、また前記形状データを前記1次加工データより多数の平均化個数で移動平均して2次加工データを生成し、ビード中央位置の左右で前記1次加工データと2次加工データの差が最大となる位置をそれぞれ求めて前記余盛端部の位置を特定することとしている。

0009

すなわち、ビード非研削部で採取した形状データから前記のように処理することで余盛端部の位置を特定し、この余盛端部の位置をビード研削部の移動平均後の形状データに当てはめることにより、研削ビード部の端部の位置をより正確に特定することができる。

0010

また、本発明の溶接部の形状寸法測定方法は、前記ビード研削部で採取した溶接部の形状データをその形状が滑らかになるように移動平均して、前記により特定した余盛端部の位置を前記移動平均後の形状データに当てはめて研削ビード端部の位置を決定し、前記2次元距離計の測定中心線上に中心が存在し、前記研削ビード端部の一方の位置を通る溶接鋼管の公称径で描く理想円と前記移動平均後の形状データとの差の最大値を、ビード幅の区間で求めて一方のビード高さとし、同様に前記2次元距離計の測定中心線上に中心が存在し、前記研削ビード端部の他方の位置を通る溶接鋼管の公称径で描く理想円と前記移動平均後の形状データとの差の最大値を、ビード幅の区間で求めて他方のビード高さとし、前記一方のビード高さと他方のビード高さを平均して前記ビード研削部の溶接部のビード高さとすることを特徴とする。

0011

前記のようにビード研削部の研削ビード端部の位置が特定されるので、ビード研削部の溶接部の形状寸法の一つであるビード高さは、この方法により求めることができる。また、溶接鋼管の公称径とは、外周面においては公称外径をいい、内周面においては(公称外径−2×公称管厚)をいう。

0012

また、本発明の溶接部の形状寸法測定方法は、前記ビード研削部で採取した溶接部の形状データをその形状が滑らかになるように移動平均して、前記により特定した余盛端部の位置を前記移動平均後の形状データに当てはめて研削ビード端部の位置を決定し、前記研削ビード端部の一方の位置のデータと、前記2次元距離計の測定中心線上に中心が存在し、測定中心位置から一方の側へある距離だけ離れた溶接鋼管の外周面あるいは内周面上の位置を通る溶接鋼管の公称径で描く理想円上の、周方向位置が前記研削ビード端部の一方の位置のデータに相当する点との差を求めて一方のピーキング値とし、同様に前記研削ビード端部の他方の位置のデータと、前記2次元距離計の測定中心線上に中心が存在し、測定中心位置から他方の側へ前記と同一の距離だけ離れた溶接鋼管の外周面あるいは内周面上の位置を通る溶接鋼管の公称径で描く理想円上の、周方向位置が前記研削ビード端部の他方の位置のデータに相当する点との差を求めて他方のピーキング値とし、前記一方のピーキング値と他方のピーキング値を平均して前記ビード研削部の溶接部のピーキング値とすることを特徴とする。ビード研削部の溶接部の形状寸法の一つであるピーキング値は、この方法により求めることができる。

0013

また、本発明の溶接部の形状寸法測定方法は、前記ビード研削部で採取した溶接部の形状データをその形状が滑らかになるように移動平均して、前記により特定した余盛端部の位置を前記移動平均後の形状データに当てはめて研削ビード端部の位置を決定し、前記研削ビード端部の一方の位置のデータと他方の位置のデータの差を前記ビード研削部の溶接部のオフセット値とすることを特徴とする。ビード研削部の溶接部の形状寸法の一つであるオフセット値は、この方法により求めることができる。

0014

以上に述べた本発明の各方法を実施するために、本発明の溶接部の形状寸法測定装置は、溶接鋼管の外周面または内周面に載置する架台と、前記架台に取り付けられ、光切断法により溶接部の形状データを採取し、溶接部の長さ方向に移動可能な2次元距離計からなる測定ヘッドと、前記測定ヘッドの測定中心位置を指示する手段と、前記溶接部の形状寸法を演算する演算装置と、前記演算装置の演算結果を表示する表示装置と、を備えた構成とする。

発明を実施するための最良の形態

0015

以下、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。図1は本発明の溶接部形状寸法測定装置を示す概要図、図2はUOE鋼管の溶接部の研削部及び非研削部を示す概要図、図3図4は前記測定装置を用い、それぞれUOE鋼管の外周面及び内周面の溶接部の形状寸法を測定する場合を示す概要図である。各図において、1はUOE鋼管、2はUOE鋼管1の溶接部であり、溶接部2はビードの表面または裏面が、図2に示すように、管端部の200mm程度の範囲で研削されている(なお、裏面については図示していない)。2aはビードの表面または裏面が研削された管端部のビード研削部で、2bはそれ以外のビード非研削部である。

0016

この実施の形態で示す測定装置10は、4本の脚を持つ架台11に、例えば2次元レーザ距離計からなる測定ヘッド12をスライド機構13を介して取り付けてなるものであり、測定ヘッド12をスライド機構13により溶接部2の長さ方向に移動するようになっている。また、測定ヘッド12のビード幅方向測定範囲の中央を示すためのレーザポインタ14が架台11の前後にそれぞれ一つ取り付けられている。

0017

この測定装置10を用いて、光切断法により採取された溶接部2の断面方向の形状データは図1の形状寸法演算装置15に送られ、演算により求められた測定結果を表示装置16で表示する。また、図2において、17は溶接部2の中心線(ビード中心線)、18は測定ヘッド12の2次元レーザ距離計から溶接部2を切断するように照射されるスリット光レーザ光線、19は各レーザポインタ14から溶接部2上に照射されるレーザスポットを示す。

0018

この測定装置10により、外面側の溶接部2の形状寸法を測定する際は、図3のように溶接部2が上方に位置するようにUOE鋼管1を回動停止させ、上部に本測定装置10を載置し、内面側の溶接部2の形状寸法を測定する際は、図4のように溶接部2が下方に位置するようにUOE鋼管1を回動停止させ、内部に本測定装置10を載置する。ここでは、外面側の溶接部2の形状寸法を測定する方法について説明する。内面側についても同様の手順で測定することができる。

0019

1.ビード非研削部における溶接部の形状寸法の測定
まず、測定装置10を架台11の4本の脚でUOE鋼管1の外周面上に水平に載置し、各レーザポインタ14から照射されるレーザスポット19により測定ヘッド12の2次元レーザ距離計の測定中心位置が溶接部2の中心線17上にほぼ位置するようにセットする。

0020

次に、測定ヘッド12をビード非研削部2b上にスライド機構13により移動させて、ビード非研削部2b上の任意の位置において、測定ヘッド12の2次元レーザ距離計よりスリット光18をそのビード部を直角に切断するように照射し、反射光を内蔵の2次元受光素子受光し、各々の照射点における距離を測定する。これら各点の距離測定データはそのビード非研削部2bの断面方向の外形形状をあらわすことになる。

0021

そこで、このようにして得られたビード非研削部2bの測定データを、形状寸法演算装置15において、次のように処理する。

0022

(1)ビード非研削部2bで採取した前記測定データの形状が滑らかになるように、該測定データをUOE鋼管1の周方向に移動平均することにより、形状データの1次加工データを生成する。例えば、図5に示すように、黒点は各点の距離測定データであるが、これを移動平均個数10個、0.8mm以下のピッチで移動平均すると、細線で示すような1次加工データの形状曲線21が得られる。

0023

(2)次に、前記測定データを、(1)より多いデータ個数にて移動平均することにより、形状データの2次加工データを生成する。例えば、図5において、移動平均個数を50個、4mmピッチ以下で移動平均したものが太線で示す2次加工データの形状曲線22である。

0024

(3)さらに、ビード中央位置の左右で前記1次加工データと2次加工データの差が最大となる位置をそれぞれ求めてビード非研削部2bの左右の余盛端部の位置3a、3bを特定する。

0025

2.ビード研削部における溶接部の形状寸法の測定
次に、ビード研削部2aについても前記と同様にしてその研削ビード部の距離測定データを採取する。すなわち、測定ヘッド12をその中心位置を前記初期セット時の略ビード中心線17上に保持したまま、ビード非研削部2b上からビード研削部2a上にスライド機構13によりスライドさせ、2次元レーザ距離計よりスリット光18をその研削ビード部を直角に切断するように照射することにより、ビード研削部2aの各点の距離測定データを得る。そして、この測定データを形状が滑らかになるようにUOE鋼管1の周方向に移動平均(例えば、移動平均個数10個、0.8mmピッチ以下で移動平均)することにより、ビード研削部2aの1次加工データ(形状データ)を生成する。このようにして生成されたビード研削部2aの1次加工データが図6に示す形状曲線23である。

0026

しかし、このビード研削部2aはビード表面が研削されているため、鋼管母材との境界が不明瞭である。そこで、前記のようにして特定したビード非研削部2bの余盛端部の位置3a、3bをビード研削部2aの移動平均後の1次加工データに当てはめ、形状寸法演算装置15において、ビード研削部2aの形状寸法すなわち、オフセット値、ビード高さ、ピーキング値を演算する。これらの値は次のようにして求められる。

0027

(1)オフセット値
図6は、前記のようにして生成されたビード研削部2aの1次加工データの形状曲線23を示すものである。そしてこの曲線23に、ビード非研削部2bの余盛端部の位置3a、3bを当てはめて、それぞれ研削ビード端部の位置4a、4bとする。実施例では、より安全サイドをとるために、ビード非研削部2bの余盛端部の位置3a、3bより、それぞれ2mm程度外側の位置を研削ビード端部の位置4a、4bとしている。

0028

このように決定した一方の研削ビード端部の位置4aと他方の研削ビード端部の位置4bでの距離の差より、仮オフセット値O’を求める。そして、この仮オフセット値O’に対し、ビード中心位置ズレにより補正演算し、オフセット値Oを求める。

0029

図7(a)に示すように、測定ヘッド12の測定中心線20とビード中心線17が一致している場合は、仮オフセット値O’とオフセット値Oは等しく、したがって一方の研削ビード端部の位置4aと他方の研削ビード端部の位置4bでの距離の差がオフセット値Oとなる。

0030

また、測定ヘッド12の測定中心線20とビード中心線17が一致していない場合は、図7(b)を参照し、次式により補正値Dを求める。
D=xW/r
但し、W:水平方向へのビード投影
r:UOE鋼管の公称半径
x:測定中心とビード中心の位置ズレ量
オフセット値Oは、O=O’−Dより求めることができる。

0031

図6においては、一方の中心が測定中心線20上にあり、一方の研削ビード端部の位置4aを通るUOE鋼管1の公称外径で描く理想円24aと、他方の中心が測定中心線20上にあり、他方の研削ビード端部の位置4bを通るUOE鋼管1の公称外径で描く理想円24bとの中心間距離の差、つまり、一方の研削ビード端部位置4aのデータと他方の研削ビード端部位置4bのデータの差を仮オフセット値O’として求めている。次に、測定中心線20とビード中心線17との位置ズレ量xから(1)式により補正値を演算し、これを仮オフセット値O’から減算することで、オフセット値Oが求められる。

0032

(2)ビード高さ
図8はビード高さの演算法を示す説明図である。同図に示すように、まず、前記のように決定した研削ビード端部の位置4a、4bより、各々について中心a、bを求める。ここで、ビード部母材面は真円と仮定し、その中心点a、bは、測定中心線20上に存在するものとし、また径については、外面においては公称外径、内面においては、(公称外径−2×公称管厚)とする。

0033

次に、前記で得られた中心点a、bとビード上の各点間との距離L1(),L2()を、ビード上の各点について演算する。さらに、前記より、L1(),L2()について各々の最大値L1max,L2maxを求め、下記より得られた値をビード高さBhとする。
Bh=(Bh1+Bh2)/2
Bh1=L1max−r,Bh2=L2max−r (r:公称半径)

0034

すなわち、図6に示すように、ビード研削部2aで採取した溶接部2の形状データをその形状が滑らかになるように移動平均して、前記のように特定した余盛端部の位置3a、3bを移動平均後の形状データ23に当てはめて研削ビード端部の位置4a、4bを決定し、測定中心線20上に中心が存在し、研削ビード端部の一方の位置4aを通るUOE鋼管1の公称外径で描く理想円24aと移動平均後の形状データ23との差の最大値を、ビード幅の区間で求めて一方のビード高さBh1とし、同様に測定中心線20上に中心が存在し、研削ビード端部の他方の位置4bを通るUOE鋼管1の公称外径で描く理想円24bと移動平均後の形状データ23との差の最大値を、ビード幅の区間で求めて他方のビード高さBh2とし、前記一方のビード高さBh1と他方のビード高さBh2を平均してビード研削部2aの溶接部2のビード高さBhを求めている。なお、ビード高さについては、管中心方向への距離で定義されるので、オフセット値にて説明したような、測定中心線20とビード中心線17がずれている場合の補正演算は必要としない。

0035

(3)ピーキング値
図9はピーキング値の演算法を示す説明図である。同図に示すように、まず、ビード中央位置より左右に均等な一定距離(例えば、75mm)離れた位置のデータより、各々について中心c、dを求める。ここで、中心点c、dは、測定中心線20上に存在するものとし、また径については、外面においては公称外径、内面においては、(公称外径−2×公称管厚)とする。

0036

次に、点cを中心とした研削ビード端部位置4aの回転角θ1と、点dを中心とした研削ビード端部位置4bの回転角θ2を求める。そして、中心点cから研削ビード端部位置4aまでの距離S1と、中心点dから研削ビード端部位置4bまでの距離S2より図7に示すP1とP2を求め、これらの平均値よりピーキング値Pを演算する。
P=(P1+P2)/2

0037

すなわち、図6に示すように、ビード研削部2aで採取した溶接部2の形状データをその形状が滑らかになるように移動平均して、前記のように特定した余盛端部の位置3a、3bを移動平均後の形状データ23に当てはめて研削ビード端部の位置4a、4bを決定し、研削ビード端部の一方の位置4aのデータと、測定中心線20上に中心が存在し、測定中心線20から左側へある距離だけ離れたUOE鋼管1の外周面上の位置を通るUOE鋼管1の公称外径で描く理想円25a上の、周方向位置が研削ビード端部の一方の位置4aのデータに相当する点d1との差を求めて一方のピーキング値P1とし、同様に研削ビード端部の他方の位置4bのデータと、測定中心線20上に中心が存在し、測定中心位置から右側へ前記と同一の距離だけ離れたUOE鋼管1の外周面上の位置を通るUOE鋼管1の公称外径で描く理想円25b上の、周方向位置が研削ビード端部の他方の位置4bのデータに相当する点d2との差を求めて他方のピーキング値P2とし、前記一方のピーキング値P1と他方のピーキング値P2を平均してビード研削部2aの溶接部2のピーキング値Pを求めている。

0038

なお、ピーキング値については、ビード高さと同様、管中心方向への距離で定義されるので、オフセット値にて説明したような、測定中心線20とビード中心線17がずれている場合の補正演算は必要としない。以上のようにして求めたビード研削部2aの溶接部2の各形状寸法値は、表示装置16に伝送され測定結果が表示される。また、前記1、2の各項で説明した一連の動作は、好ましくは、形状寸法演算装置15からの指令で自動的に行われる。

発明の効果

0039

以上説明したように、本発明によれば、溶接鋼管端部におけるビード研削部の溶接部において、そのビード表面または裏面が研削されて母材との境界が不明瞭となっているにもかかわらず、光切断法により得られたビード非研削部の形状データを基に余盛端部の位置を特定し、この余盛端部の位置を同じく光切断法により得られたビード研削部の形状データに当てはめて研削ビード端部の位置を特定するので、ビード研削部の溶接部の形状寸法を測定することが可能である。したがって、ビード研削部の溶接部の各種の形状寸法を短時間に測定することができ、測定作業能率の大幅な向上を図ることができ、また信頼性の高い測定値が得られるため溶接鋼管の品質向上に繋がるという効果がある。

図面の簡単な説明

0040

図1本発明の溶接部の形状寸法装置の概要図である。
図2UOE鋼管の溶接部の研削部及び非研削部を示す概要図である。
図3UOE鋼管の外周面の溶接部の形状寸法を測定する場合を示す概要図である。
図4UOE鋼管の内周面の溶接部の形状寸法を測定する場合を示す概要図である。
図5ビード非研削部の形状データ及びその処理結果を示す図である。
図6ビード研削部の形状データ及びその処理結果を示す図である。
図7オフセット値の演算法及び測定中心線とビード中心線がずれた場合の補正方法を示す説明図である。
図8ビード高さの演算法を示す説明図である。
図9ピーキング値の演算法を示す説明図である。

--

0041

1UOE鋼管
2溶接部
2aビード研削部
2b ビード非研削部
3a、3b余盛端部の位置
4a、4b 研削ビード端部の位置
10測定装置
11架台
12測定ヘッド
13スライド機構
14レーザポインタ
15形状寸法演算装置
16表示装置
17ビード中心線
20測定中心線

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