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技術 パラジウムの回収方法

出願人 住友金属鉱山株式会社
発明者 浅野聡永井秀昌
出願日 2000年1月19日 (20年2ヶ月経過) 出願番号 2000-014142
公開日 2001年7月24日 (18年7ヶ月経過) 公開番号 2001-200320
状態 特許登録済
技術分野 重金属無機化合物(II) 金属の製造または精製
主要キーワード 金利負担 アンモニア性溶液 塩酸添加 市場価値 実機試験 硝酸溶液中 アンモニア錯体 電解精製
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2001年7月24日)のものです。
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課題

塩化アンミンパラジウム還元して、パラジウムを得る方法において、塩化ジアンミンパラジウムを高純度に精製し、高純度のパラジウムを回収する。

解決手段

塩化ジアンミンパラジウムをアンモニア水に溶解し、過酸化水素等の酸化剤を少なくとも、該溶液溶存している2価のPtを4価のPtにするのに必要な理論量の1当量以上を添加し、次いで、塩酸を添加して該溶液中のパラジウムを塩化ジアンミンパラジウムとして沈殿回収し、高純度のパラジウムを得る原料とする。

概要

背景

従来より、パラジウムは、白金鉱、イリドスミン鉱、パラジウム廃触媒、そして銅やニッケル電解で発生するスライムから回収されている。

このスライムからのパラジウム回収において、パラジウムは銀と同様に挙動し、粗銀中濃縮することが知られている。そして、この粗銀よりパラジウムを回収するに際して、まず、電解精製により銀を電気銀として製錬・回収し、発生する銀電解スライム中にパラジウムを濃縮する。この銀電解スライムを硝酸で溶解し、該硝酸溶液中に含まれるパラジウムを銅、鉛等の不純物とともに水酸化物として銀と分離する。

つぎに、分離されたパラジウムを含む水酸化物を塩酸で溶解し、アンモニア水を加えてパラジウム以外の大部分の不純物を水酸化物として沈殿させ、これらの水酸化物を除去した後、塩酸を加え、粗塩化ジアンミンパラジウムとしてパラジウムを沈殿させる。

このようにして得られた粗塩化ジアンミンパラジウムは、必要に応じて、アンモニア水により溶解し、塩酸を加えて沈殿形成を繰り返すことにより精製し、高純度化する。最後に、このようにして高純度化された塩化ジアンミンパラジウムを水中に懸濁させ、ヒドラジン等の還元剤を加え還元するか、あるいは、水素雰囲気下で還元焙焼することにより高純度のパラジウムを回収している。

近年、高純度のパラジウムが要求されるようになってきたが、この要求を満たすべく上記の粗塩化ジアンミンパラジウムを溶解・沈殿操作により高純度化を図ると、著しくコストが上昇し経済性が損なわれるという問題が生じてきた。

この理由は、不純物であるAu、Pt、Rhが500ppm以下になると溶解・沈殿操作においてパラジウムと同様の挙動を示すようになり、これら不純物を市場の要求を満たすまで除去するためには、少なくとも4〜5回の精製操作が必要となり、これにともない、必要とする薬剤や、発生する排水が増加し、コストが著しく増加するだけでなく、パラジウムの系内仕掛かり増加による金利負担が増加することとなる。

このため、たとえば、特許第2506487号に見られるようにジクロロジアミンパラジウム錯体をアンモニア水に溶解して得た溶液に還元剤を加え、パラジウムの一部と共に不純物を共沈させる方法も提案されている。しかしながら、該方法では、不純物としてAu,Rh等には、有効であるがPt量が多い場合、特に、Pt2+が多い場合、充分な除去効果が得られないという問題があった。

概要

塩化ジアンミンパラジウムを還元して、パラジウムを得る方法において、塩化ジアンミンパラジウムを高純度に精製し、高純度のパラジウムを回収する。

塩化ジアンミンパラジウムをアンモニア水に溶解し、過酸化水素等の酸化剤を少なくとも、該溶液に溶存している2価のPtを4価のPtにするのに必要な理論量の1当量以上を添加し、次いで、塩酸を添加して該溶液中のパラジウムを塩化ジアンミンパラジウムとして沈殿回収し、高純度のパラジウムを得る原料とする。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

粗塩化ジアンミンパラジウムアンモニア水に溶解し、塩酸を加え、塩化ジアンミンパラジウムを沈殿させて不純物を分離し、前記塩化ジアンミンパラジウムを還元してパラジウムを回収する方法において、塩酸を加える前に酸化剤を添加することを特徴とするパラジウムの回収方法

請求項2

添加する酸化剤の量は、少なくとも塩酸を加える前のアンモニア性溶液中に存在する2価のPtを4価のPtに酸化させるのに必要な理論量の1当量以上を添加することを特徴とする請求項1記載のパラジウムの回収方法。

請求項3

酸化剤として過酸化水素を使用することを特徴とする請求項1または2に記載のパラジウムの回収方法。

技術分野

0001

本発明は、パラジウム回収方法に関し、特に、銀電解スライムを溶解し、不純物沈殿除去し、粗塩化ジアンミンパラジウムを得、これを精製したのち還元して、パラジウムを得る方法における、高純度のパラジウムを回収するための、塩化ジアンミンパラジウムの精製方法に関する。

背景技術

0002

従来より、パラジウムは、白金鉱、イリドスミン鉱、パラジウム廃触媒、そして銅やニッケル電解で発生するスライムから回収されている。

0003

このスライムからのパラジウム回収において、パラジウムは銀と同様に挙動し、粗銀中濃縮することが知られている。そして、この粗銀よりパラジウムを回収するに際して、まず、電解精製により銀を電気銀として製錬・回収し、発生する銀電解スライム中にパラジウムを濃縮する。この銀電解スライムを硝酸で溶解し、該硝酸溶液中に含まれるパラジウムを銅、鉛等の不純物とともに水酸化物として銀と分離する。

0004

つぎに、分離されたパラジウムを含む水酸化物を塩酸で溶解し、アンモニア水を加えてパラジウム以外の大部分の不純物を水酸化物として沈殿させ、これらの水酸化物を除去した後、塩酸を加え、粗塩化ジアンミンパラジウムとしてパラジウムを沈殿させる。

0005

このようにして得られた粗塩化ジアンミンパラジウムは、必要に応じて、アンモニア水により溶解し、塩酸を加えて沈殿形成を繰り返すことにより精製し、高純度化する。最後に、このようにして高純度化された塩化ジアンミンパラジウムを水中に懸濁させ、ヒドラジン等の還元剤を加え還元するか、あるいは、水素雰囲気下で還元焙焼することにより高純度のパラジウムを回収している。

0006

近年、高純度のパラジウムが要求されるようになってきたが、この要求を満たすべく上記の粗塩化ジアンミンパラジウムを溶解・沈殿操作により高純度化を図ると、著しくコストが上昇し経済性が損なわれるという問題が生じてきた。

0007

この理由は、不純物であるAu、Pt、Rhが500ppm以下になると溶解・沈殿操作においてパラジウムと同様の挙動を示すようになり、これら不純物を市場の要求を満たすまで除去するためには、少なくとも4〜5回の精製操作が必要となり、これにともない、必要とする薬剤や、発生する排水が増加し、コストが著しく増加するだけでなく、パラジウムの系内仕掛かり増加による金利負担が増加することとなる。

0008

このため、たとえば、特許第2506487号に見られるようにジクロロジアミンパラジウム錯体をアンモニア水に溶解して得た溶液に還元剤を加え、パラジウムの一部と共に不純物を共沈させる方法も提案されている。しかしながら、該方法では、不純物としてAu,Rh等には、有効であるがPt量が多い場合、特に、Pt2+が多い場合、充分な除去効果が得られないという問題があった。

発明が解決しようとする課題

0009

本発明の目的は、上記課題を解決するため、すなわち、不純物としてPt量が多い場合、特に、Pt2+が多い場合の精製法として簡便で且つ、効率的に粗塩化ジアンミンパラジウムの精製し、高純度のパラジウムを回収する方法の提供にある。

課題を解決するための手段

0010

上記課題を解決する本発明の方法は、粗塩化ジアンミンパラジウムをアンモニア水に溶解した後、過酸化水素等の酸化剤を少なくとも該溶液に溶存している2価のPtをを4価のPtにするのに必要な理論量の1当量以上を添加し、次いで、塩酸を添加して該溶液中のパラジウムを精製された塩化ジアンミンパラジウムとして沈殿回収し、これを還元することによって、高純度のパラジウムを得る原料とする方法である。

発明を実施するための最良の形態

0011

本発明において、塩酸添加前に過酸化水素等の酸化剤を添加するのは、パラジウムをアンモニア水に溶解した溶液中の2価のPtを4価に価数を調整し、塩酸を添加してパラジウムを回収するときに溶液に分離しやすくするためである。

0012

すなわち、アンモニア水にパラジウムを溶解すると下式(1)に示すアンモニア錯体を形成し溶解するが、不純物としてのPtも同様に、価数の違いにより下式(2)、(3)に示すアンモニア錯体を形成する。

0013

((NH3)4Pd)2+ (1)
((NH3)4Pt)2+ (2)
((NH3)6Pt)4+ (3)
次いで、塩酸を添加し塩化ジアンミンパラジウムを回収する反応式は、(4)式に示されるが、Pt2+のアンモニア錯体は、(5)式に示されるようにPd2+と挙動がよく似た錯体となる。この錯体の溶解度は、非常に小さいためPdと共に挙動し分離されにくい。一方、Pt4+は、(6)式で示されるアンモニウム塩となり比較的溶解度の高い錯塩を形成することから(4)式で得られるPd塩と分離しやすくPdの精製効果が高い。

0014

((NH3)4Pd)2++2HCl→((NH3)2Pd)Cl2 (4)
((NH3)4Pt)2++2HCl→((NH3)2Pt)Cl2 (5)
((NH3)6Pt)4++6HCl→((NH4)2PtCl6 (6)
本発明は、このPtの価数に着目し、効果的にアンモニア溶液中のPtの価数を4価に調整する方法として、過酸化水素等の酸化剤が有効であることを見いだした。

0015

使用する酸化剤は、過酸化水素、オゾン等の発生期酸素が有効でありその量は、2価のPtを4価にするのに必要な理論量の1当量以上であればよい。しかし、実生産に当たっては、塩化ジアンミンパラジウム中のPt量が微量であり、また、分析等が煩わしければ、例えば、酸化剤に過酸化水素を用いた場合、精製するPdの0.5〜2%程度を加えるのが好ましい。

0016

なお、(4)式に示す本発明でいう塩化ジアンミンパラジウムは、2塩化ジアンミンパラジウムであり、ジクロロジアンミンパラジウムとも表記され、Pd:NH3:Clが1:2:2の化合物である。

0017

(実施例1)ビーカー試験
粗塩化ジアンミンパラジウムをアンモニア水に溶解した溶液(液温24℃、Pd:43.5g/リットル、Pt:0.005g/リットル、pH:11.5、電位-53mV)0.2リットルに、35重量%過酸化水素水を0.5ml添加し、数分間撹拌した。その後、36重量%塩酸をpHが約1になるまで加え、パラジウムを塩化ジアンミンパラジウムとして沈殿させた。30分程度撹拌し、沈殿した精塩化ジアンミンパラジウムを濾過純水洗浄し、結晶(wet)19.3gを得た。

0018

この結晶を再度アンモニア水に溶解し、同様の操作を行った。得られた結晶は、(wet)14.5gであった。得られた結晶中のPtの分析値をそれぞれ表1に示す。

0019

(比較例1)実施例1と同様の粗塩化ジアンミンパラジウムをアンモニア水に溶解した溶液、0.2リットルに対して、過酸化水素水添加が無いこと以外は全て実施例1と同様な方法で処理を行った。得られた結晶は、処理1回目(wet)20.8g,2回目(wet)11.4gであった。得られた結晶中のPt分析値をそれぞれ表1に示す。

0020

ID=000002HE=025 WI=070 LX=1150 LY=0600
表1より本発明の方法によれば、Pt除去に効果が大きく、特に2価のPtが多く含有している溶液に対して有効であるため、塩化ジアンミンパラジウムの高純度化が極めて容易にできることがわかる。これを還元することによって高純度のパラジウムが回収可能である。

0021

(実施例2)実機試験
実施例1と同様の粗塩化ジアンミンパラジウムをアンモニア水に溶解した溶液、約250リットルに、35重量%過酸化水素水を1リットル添加し、数分間撹拌した。その後36重量%の塩酸をpHが約1になるまで加え、パラジウムを塩化ジアンミンパラジウムとして沈殿させた。30分程度撹拌し、沈殿した精塩化ジアンミンパラジウムを濾過・純水洗浄し、結晶(wet)87.2kgを得た。この結晶を再度アンモニア水に溶解し、同様の操作を行った。得られた結晶は、(wet)81.1kgであった。得られた結晶中のPt分析値を表2に示す。

0022

(表2)
精製前 58.3ppm
処理1回後19.0ppm
処理2回後 3.0ppm
表2より本発明の方法は、工業的な処理に適応することが可能であり、製品パラジウム高純度化により、市場価値を高めることができる。

発明の効果

0023

本発明の方法によれば、簡潔かつ容易に高純度のパラジウムが得られる。また、本発明の方法は精製に膨大な設備を要さず、排水の発生量も減少でき、パラジウムの仕掛かりも減少でき、工業的方法として最適である。

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