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技術 異方導電性接着剤およびそれを用いたラダーフィルタ

出願人 株式会社村田製作所
発明者 森田晃司
出願日 2000年1月18日 (21年4ヶ月経過) 出願番号 2000-008944
公開日 2001年7月24日 (19年10ヶ月経過) 公開番号 2001-200224
状態 拒絶査定
技術分野 接着剤、接着方法 導電材料 機械振動子、遅延・フィルタ回路 圧電・機械振動子,遅延・フィルタ回路
主要キーワード 両電子部品 固有インピーダンス 固有音響インピーダンス 付加反応型シリコーンゴム 超音波音速 振動伝播 音速測定 機械的共振
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図面 (8)

課題

圧電共振子を用いてフィルタを形成したとき、圧電共振子の振動絶縁体基板に伝わらず、良好なフィルタ特性を得ることができる異方導電性接着剤を得る。

解決手段

熱硬化性絶縁接着剤中に導電性粒子を混合した異方導電性接着剤であって、熱硬化性絶縁接着剤の固有音響インピーダンスが1.4MPa・s/m以下であることを特徴とする。この異方導電性接着剤dを用いて、圧電共振子a1,a2,b1,b2を絶縁体基板b上のランドe1〜e5に接続する。絶縁体基板b上のパターン電極c1〜c4によって、圧電共振子a1,a2,b1,b2をラダー型に接続し、ラダーフィルタ10を形成する。

概要

背景

従来より、圧電体機械的共振を利用した圧電共振子を複数用いる圧電部品であるラダーフィルタでは、圧電共振子に形成された外部電極絶縁基板上に形成されたランドとの接続を導電性接着剤にて行うことが知られている(特開平11−168348号公報)。

このラダーフィルタの構造について説明する。図1はこの発明に用いたラダーフィルタの一例を示す平面図解図であり、図2はその正面図解図である。絶縁体基板bとしては、ガラスエポキシ基板アルミナ基板などの周知の絶縁基板が用いられる。

絶縁体基板bの一方主面には、4つのパターン電極c1,c2,c3およびc4が間隔を隔てて形成される。これらのパターン電極c1〜c4には、5つのランドe1,e2,e3,e4およびe5が、間隔を隔てて一列に形成される。この場合、ランドe1〜e4はパターン電極c1〜c4の一方の端部にそれぞれ形成され、ランドe5はパターン電極c2の他方の端部に形成される。

これらのパターン電極c1〜c4のランドe1〜e5には、4つの圧電共振子a1,b1,b2およびa2がこの順に並べて配置される。この場合、図3に示すように、2つの圧電共振子a1およびa2は同一構造直列共振子として用いられ、別の2つの圧電共振子b1およびb2は同一構造の並列共振子として用いられる。

そして、このラダーフィルタでは、パターン電極c1のランドe1に、第1の直列共振子となる圧電共振子a1の外部電極f1の長手方向中央部が、導電性接合材として導電性接着剤dで接着される。それによって、圧電共振子a1の外部電極f1がパターン電極c1に接続される。

また、パターン電極c2のランドe2には、圧電共振子a1の外部電極f2の長手方向中央部と第1の並列共振子となる圧電共振子b1の外部電極f1の長手方向中央部とが、導電性接着剤dで接着される。それによって、圧電共振子a1の外部電極f2と圧電共振子b1の外部電極f1とがパターン電極c2に接続される。

さらに、パターン電極c3のランドe3には、圧電共振子b1の外部電極f2の長手方向中央部と第2の並列共振子となる圧電共振子b2の外部電極f1の長手方向中央部とが、導電性接着剤dで接着される。それによって、圧電共振子b1の外部電極f2と圧電共振子b2の外部電極f1とがパターン電極c3に接続される。

また、パターン電極c4のランドe4には、圧電共振子b2の外部電極f2の長手方向中央部と第2の直列共振子となる圧電共振子a2の外部電極f1の長手方向中央部とが、導電性接着剤dで接着される。それによって、圧電共振子b2の外部電極f2と圧電共振子a2の外部電極f1とがパターン電極c4に接続される。

さらに、パターン電極c2のランドe5には、圧電共振子a2の外部電極f2の長手方向中央部が導電性接着剤dで接着される。それによって、圧電共振子a2の外部電極f2とパターン電極c2に接続される。

しかしながら、製品の小型化に伴って絶縁体基板上に形成されたランド間距離が短くなったため、従来の導電性接着剤では加熱、加圧時に導電性接着剤が接着部範囲外にはみ出したり、滲み出したりすることによって容易にランド間でショートする危険性がある。このランド間のショートを防止するため、異方導電性接着剤による接続を検討した。

ここで用いられる異方導電性接着剤は、熱硬化性絶縁接着剤中に導電性粒子を混合したものである。そして、回路基板などの電子部品と回路基板などの他の電子部品との間に異方導電性接着剤を介在させて熱圧着することにより、圧着方向において導電性粒子が接触し、両電子部品間を導通接続するとともに、熱硬化性絶縁接着剤により両電子部品が機械的に接続される。このとき、圧着方向と異なる方向においては、導電性粒子が接触しないため絶縁状態となる。

このような熱硬化性の異方導電性接着剤では、両電子部品間に介在して熱圧着すると、硬化剤主剤とが硬化反応をおこして熱硬化性樹脂硬化することにより、両電子部品を接着することになる。熱硬化性絶縁接着剤には、多くの場合エポキシ系の熱硬化性樹脂が用いられており、詳しくは、エポキシ樹脂と、エポキシ樹脂の硬化剤としてポリアミド樹脂アミン類イミダゾール類メラミン類酸無水物類などの多種類の中から選択したものが使用されている。

概要

圧電共振子を用いてフィルタを形成したとき、圧電共振子の振動が絶縁体基板に伝わらず、良好なフィルタ特性を得ることができる異方導電性接着剤を得る。

熱硬化性絶縁接着剤中に導電性粒子を混合した異方導電性接着剤であって、熱硬化性絶縁接着剤の固有音響インピーダンスが1.4MPa・s/m以下であることを特徴とする。この異方導電性接着剤dを用いて、圧電共振子a1,a2,b1,b2を絶縁体基板b上のランドe1〜e5に接続する。絶縁体基板b上のパターン電極c1〜c4によって、圧電共振子a1,a2,b1,b2をラダー型に接続し、ラダーフィルタ10を形成する。

目的

それゆえに、この発明の主たる目的は、圧電共振子と絶縁体基板上のパターン電極との接続において、圧電共振子の振動が絶縁体基板に伝わらず、良好なフィルタ特性を得ることができる異方導電性接着剤を提供することである。また、この発明の他の目的は、このような異方導電性接着剤を用いることにより、良好なフィルタ特性を有するラダーフィルタを提供することである。

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

熱硬化性絶縁接着剤中に導電性粒子を混合してなる異方導電性接着剤において、前記熱硬化性絶縁接着剤の固有音響インピーダンスが1.4MPa・s/m以下であることを特徴とする、異方導電性接着剤。

請求項2

前記熱硬化性絶縁接着剤はゴム弾性を有することを特徴とする、請求項1に記載の異方導電性接着剤。

請求項3

前記熱硬化性絶縁接着剤は、シリコーンゴムウレタンゴムイソブチレンゴムから選ばれる1種または2種以上の混合物からなることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の異方導電性接着剤。

請求項4

前記導電性粒子は、金属被覆された樹脂粒子からなることを特徴とする、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の異方導電性接着剤。

請求項5

さらに、前記樹脂粒子より小さい粒径を有する無機粒子からなるフィラーを含むことを特徴とする、請求項4に記載の異方導電性接着剤。

請求項6

パターン電極が形成された絶縁体基板と、前記絶縁体基板上において直列および並列に接続されてラダー型回路を形成する複数の圧電共振子とを含むラダーフィルタにおいて、前記圧電共振子と前記パターン電極とが請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の異方導電性接着剤によって導電接着されたことを特徴とする、ラダーフィルタ。

技術分野

0001

この発明は、異方導電性接着剤およびそれを用いたラダーフィルタに関し、特にたとえば、熱圧着した方向には導電性を有するが、その他の方向には絶縁性を有する異方導電性接着剤と、それを用いたラダーフィルタに関する。

背景技術

0002

従来より、圧電体機械的共振を利用した圧電共振子を複数用いる圧電部品であるラダーフィルタでは、圧電共振子に形成された外部電極絶縁基板上に形成されたランドとの接続を導電性接着剤にて行うことが知られている(特開平11−168348号公報)。

0003

このラダーフィルタの構造について説明する。図1はこの発明に用いたラダーフィルタの一例を示す平面図解図であり、図2はその正面図解図である。絶縁体基板bとしては、ガラスエポキシ基板アルミナ基板などの周知の絶縁基板が用いられる。

0004

絶縁体基板bの一方主面には、4つのパターン電極c1,c2,c3およびc4が間隔を隔てて形成される。これらのパターン電極c1〜c4には、5つのランドe1,e2,e3,e4およびe5が、間隔を隔てて一列に形成される。この場合、ランドe1〜e4はパターン電極c1〜c4の一方の端部にそれぞれ形成され、ランドe5はパターン電極c2の他方の端部に形成される。

0005

これらのパターン電極c1〜c4のランドe1〜e5には、4つの圧電共振子a1,b1,b2およびa2がこの順に並べて配置される。この場合、図3に示すように、2つの圧電共振子a1およびa2は同一構造直列共振子として用いられ、別の2つの圧電共振子b1およびb2は同一構造の並列共振子として用いられる。

0006

そして、このラダーフィルタでは、パターン電極c1のランドe1に、第1の直列共振子となる圧電共振子a1の外部電極f1の長手方向中央部が、導電性接合材として導電性接着剤dで接着される。それによって、圧電共振子a1の外部電極f1がパターン電極c1に接続される。

0007

また、パターン電極c2のランドe2には、圧電共振子a1の外部電極f2の長手方向中央部と第1の並列共振子となる圧電共振子b1の外部電極f1の長手方向中央部とが、導電性接着剤dで接着される。それによって、圧電共振子a1の外部電極f2と圧電共振子b1の外部電極f1とがパターン電極c2に接続される。

0008

さらに、パターン電極c3のランドe3には、圧電共振子b1の外部電極f2の長手方向中央部と第2の並列共振子となる圧電共振子b2の外部電極f1の長手方向中央部とが、導電性接着剤dで接着される。それによって、圧電共振子b1の外部電極f2と圧電共振子b2の外部電極f1とがパターン電極c3に接続される。

0009

また、パターン電極c4のランドe4には、圧電共振子b2の外部電極f2の長手方向中央部と第2の直列共振子となる圧電共振子a2の外部電極f1の長手方向中央部とが、導電性接着剤dで接着される。それによって、圧電共振子b2の外部電極f2と圧電共振子a2の外部電極f1とがパターン電極c4に接続される。

0010

さらに、パターン電極c2のランドe5には、圧電共振子a2の外部電極f2の長手方向中央部が導電性接着剤dで接着される。それによって、圧電共振子a2の外部電極f2とパターン電極c2に接続される。

0011

しかしながら、製品の小型化に伴って絶縁体基板上に形成されたランド間距離が短くなったため、従来の導電性接着剤では加熱、加圧時に導電性接着剤が接着部範囲外にはみ出したり、滲み出したりすることによって容易にランド間でショートする危険性がある。このランド間のショートを防止するため、異方導電性接着剤による接続を検討した。

0012

ここで用いられる異方導電性接着剤は、熱硬化性絶縁接着剤中に導電性粒子を混合したものである。そして、回路基板などの電子部品と回路基板などの他の電子部品との間に異方導電性接着剤を介在させて熱圧着することにより、圧着方向において導電性粒子が接触し、両電子部品間を導通接続するとともに、熱硬化性絶縁接着剤により両電子部品が機械的に接続される。このとき、圧着方向と異なる方向においては、導電性粒子が接触しないため絶縁状態となる。

0013

このような熱硬化性の異方導電性接着剤では、両電子部品間に介在して熱圧着すると、硬化剤主剤とが硬化反応をおこして熱硬化性樹脂硬化することにより、両電子部品を接着することになる。熱硬化性絶縁接着剤には、多くの場合エポキシ系の熱硬化性樹脂が用いられており、詳しくは、エポキシ樹脂と、エポキシ樹脂の硬化剤としてポリアミド樹脂アミン類イミダゾール類メラミン類酸無水物類などの多種類の中から選択したものが使用されている。

発明が解決しようとする課題

0014

しかしながら、従来の異方導電性接着剤を用いて、圧電共振子を絶縁体基板上のパターン電極に接続した場合、圧電共振子の振動が異方導電性接着剤を通して絶縁体基板に伝わり、さらに別の圧電共振子に伝わることにより、フィルタ特性が悪化するという不具合があった。

0015

それゆえに、この発明の主たる目的は、圧電共振子と絶縁体基板上のパターン電極との接続において、圧電共振子の振動が絶縁体基板に伝わらず、良好なフィルタ特性を得ることができる異方導電性接着剤を提供することである。また、この発明の他の目的は、このような異方導電性接着剤を用いることにより、良好なフィルタ特性を有するラダーフィルタを提供することである。

課題を解決するための手段

0016

この発明は、熱硬化性絶縁接着剤中に導電性粒子を混合してなる異方導電性接着剤において、熱硬化性絶縁接着剤の固有音響インピーダンスが1.4MPa・s/m以下であることを特徴とする、異方導電性接着剤である。このような異方導電性接着剤において、熱硬化性絶縁接着剤はゴム弾性を有することが好ましい。また、熱硬化性絶縁接着剤として、シリコーンゴムウレタンゴムイソブチレンゴムから選ばれる1種または2種以上の混合物を用いることができる。さらに、導電性粒子としては、金属被覆された樹脂粒子を用いることが好ましい。このような金属被覆された樹脂粒子を含む異方導電性接着剤において、さらに樹脂粒子より小さい粒径を有する無機粒子からなるフィラーを含んでいることが好ましい。また、この発明は、パターン電極が形成された絶縁体基板と、絶縁体基板上において直列および並列に接続されてラダー型回路を形成する複数の圧電共振子とを含むラダーフィルタにおいて、圧電共振子とパターン電極とが上述の異方導電性接着剤によって導電接着されたことを特徴とする、ラダーフィルタである。

0017

この発明の異方導電性接着剤については、異方導電性接着剤中の熱硬化性絶縁接着剤の物性と圧電共振子の振動伝播、ラダーフィルタのフィルタ特性の関係を研究した結果、熱硬化性絶縁接着剤の固有音響インピーダンスと素子の固有音響インピーダンスがミスマッチングしているほど、振動の伝播を防ぐ効果が高く、フィルタ特性が良好になることを見出し、本発明を完成したものである。このような圧電共振子を用いたフィルタを作製する際に、振動の伝播を防ぐことができる異方導電性接着剤として、導電性粒子と熱硬化性絶縁接着剤とからなり、熱硬化性絶縁接着剤の固有音響インピーダンスが1.4MPa・s/m以下のものが好ましいことがわかった。特に、固有音響インピーダンスρc(ρ:比重、c:音速)について、チタン酸ジルコン酸鉛を用いた圧電共振子とのミスマッチングが大きい熱硬化性絶縁接着剤に用いる樹脂としては、シリコーンゴム、ウレタンゴム、イソブチレンゴムなどがある。ここで、導電性粒子として、金属を被覆した樹脂粒子を用いることにより、熱圧着時に樹脂粒子が変形した状態で互いに接触して、導電性が得られる。そして、熱硬化性絶縁接着剤が熱膨張しても、樹脂粒子の変形が元にもどって樹脂粒子間の接触がなくなるまでは導電性が確保され、温度変化に対しても正確な導電性を得ることができる。さらに、この異方導電性接着剤には、滲み防止や導電性粒子の沈降防止として、フィラーを配合することが好ましい。ここでフィラーとしては絶縁性の無機粒子を使用することができ、二酸化珪素炭酸カルシウム酸化アルミニウムなどを挙げることができる。この絶縁性の無機粒子は、導電性粒子の粒径より小さいことが必要であり、0.01〜3μmの平均粒子径を有していることが好ましい。

0018

この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の発明の実施の形態の詳細な説明から一層明らかとなろう。

発明を実施するための最良の形態

0019

図1および図2に示すラダーフィルタ10において、圧電共振子a1,a2,b1,b2の外部電極f1,f2とランドe1〜e5との接続のために用いられる導電性接着剤dとして、この発明の異方導電性接着剤が用いられる。異方導電性接着剤に用いられる熱硬化性絶縁接着剤としては、たとえばシリコーンゴム、ウレタンゴム、イソブチレンゴムなどの中から選ばれる1種または2種以上の混合物が用いられる。さらに、導電性粒子として、金属被覆した樹脂粒子が用いられる。さらに、フィラーとして、二酸化珪素、炭酸カルシウム、酸化アルミニウムなどの絶縁性の無機粒子が用いられる。フィラーとしては、導電性粒子の粒径より小さいものが使用され、0.01〜3μmの平均粒径を有するものが好ましい。

0020

この異方導電性接着剤を用いて、圧電共振子a1,a2,b1,b2が、絶縁体基板b上に形成されたランドe1〜e5に取り付けられる。このとき、圧電共振子を圧着しながら加熱することにより、異方導電性接着剤が硬化する。なお、異方導電性接着剤として、硬化後にゴム弾性を有し、固有音響インピーダンスが1.4MPa・s/m以下となるものが用いられる。

0021

この異方導電性接着剤を用いることにより、導電性粒子が変形して互いに接触し、圧着方向に導電性が得られる。しかしながら、それ以外の方向については、導電性粒子が接触せず、異方導電性接着剤は絶縁状態となる。したがって、圧電共振子a1,a2,b1,b2の外部電極f1,f2とランドe1〜e5との間に導通が得られるが、絶縁体基板bの面に平行な向きにおいては絶縁状態となる。

0022

このラダーフィルタ10では、図3に示すような回路が得られるが、異方導電性接着剤がゴム弾性を有しており、固有音響インピーダンスが1.4MP・s/m以下であることにより、圧電共振子a1,a2,b1,b2の固有音響インピーダンスとミスマッチングし、圧電共振子の振動が絶縁体基板bに伝わりにくくなる。そのため、このラダーフィルタ10では、良好なフィルタ特性を得ることができる。

0023

また、異方導電性接着剤は、絶縁体基板bの面に平行な向きには絶縁性を有しているため、絶縁体基板bを小型化することにより、ランド間の間隔が狭くなって、異方導電性接着剤dが流れてランド間がつながっても、それによるショートを防ぐことができる。

0024

この異方導電性接着剤では、金属被覆した樹脂粒子が導電性粒子として用いられているため、熱圧着時に導電性粒子が変形して互いに接触し、導電性を得ている。そのため、温度変化により異方導電性接着剤が熱膨張しても、導電性粒子の変形が元にもどって導電性粒子間が離れない限り、導電性を保つことができる。したがって、熱圧着によって変形しない金属粒子を導電性粒子として使用した場合に比べて、温度変化に対して適応性がある。

0025

また、この異方導電性接着剤には、導電性粒子より小さい粒径を有するフィラーが含まれていることにより、導電性粒子が沈降することを防止することができる。また、異方導電性接着剤を塗布したとき、流れにくくなって、ランド間に滲むことを防止することができる。

0026

(実施例1)硬化物の固有音響インピーダンスが0.9MPa・s/mとなる付加反応型シリコーンゴム100重量部に、粒子径15μmのAu被覆した樹脂粒子12重量部、平均粒径0.01μmの二酸化珪素7重量部を混合して異方導電性接着剤を作製した。この異方導電性接着剤を絶縁体基板上のランド上に塗布し、その上に圧電共振子を載せ、導電粒子を変形するのに必要な加圧力を与えながら、150℃で1時間熱硬化した。

0027

(実施例2)硬化物の固有音響インピーダンスが1.1MPa・s/mとなる付加反応型シリコーンゴム100重量部に、粒子径15μmのAu被覆した樹脂粒子10重量部、平均粒径0.01μmの二酸化珪素5重量部を混合して異方導電性接着剤を作製した。この異方導電性接着剤を絶縁体基板上のランド上に塗布し、その上に圧電共振子を載せ、導電粒子を変形するのに必要な加圧力を与えながら、150℃で1時間熱硬化した。

0028

(実施例3)硬化物の固有音響インピーダンスが1.1MPa・s/mとなる付加反応型シリコーンゴム100重量部に、粒子径5μmのAu被覆した樹脂粒子9重量部、平均粒径0.01μmの二酸化珪素5重量部を混合して異方導電性接着剤を作製した。この異方導電性接着剤を絶縁体基板上のランド上に塗布し、その上に圧電共振子を載せ、導電粒子を変形するのに必要な加圧力を与えながら、150℃で1時間熱硬化した。

0029

(実施例4)トリレンジイソシアネートベースとしたイソシアネート化合物100重量部に、脂環式アミン10重量部、粒子径15μmのAu被覆した樹脂粒子11重量部、平均粒径0.01μmの二酸化珪素5重量部を混合して異方導電性接着剤を作製した。この異方導電性接着剤を絶縁体基板上のランド上に塗布し、その上に圧電共振子を載せ、導電粒子を変形するのに必要な加圧力を与えながら、160℃で1時間熱硬化した。

0030

(比較例1)ビスフェノールA型エポキシ樹脂100重量部に、エポキシ樹脂でアダクトしたイミダゾール化合物20重量部、粒子径15μmのAu被覆した樹脂粒子12重量部、平均粒径0.01μmの二酸化珪素5重量部を混合して異方導電性接着剤を作製した。この異方導電性接着剤を絶縁体基板上のランド上に塗布し、その上に圧電共振子を載せ、導電粒子を変形するのに必要な加圧力を与えながら、150℃で1時間熱硬化した。

0031

固有音響インピーダンスは比重と音速から計算できるが、音速測定超音波音速粘弾性測定装置を用い、測定周波数0.5MHzにて行った。また、測定用テストピースはシリコーンゴム、ウレタンゴムは5mm厚、エポキシ樹脂は10mm厚のものを用いた。それぞれについて異方導電性接着剤中の熱硬化性絶縁接着剤の固有音響インピーダンスと、作製したラダーフィルタのフィルタ特性を表1に示す。また、実施例1〜実施例3のフィルタの周波数特性図4図6に示し、比較例1のフィルタの周波数特性を図7に示す。

0032

0033

表1および図4図6からわかるように、実施例1〜実施例4では、異方導電性接着剤の固有音響インピーダンスが1.4MPa・s/m以下であり、良好なフィルタ特性を得ることができた。それに対して、表1および図7からわかるように、比較例1では、異方導電性接着剤の固有音響インピーダンスが2.8MPa・s/mであって、良好なフィルタ特性を得ることができなかった。

発明の効果

0034

この発明の異方導電性接着剤を用いてラダーフィルタを作製すれば、熱硬化性絶縁接着剤の固有音響インピーダンスが圧電共振子の固有インピーダンスとミスマッチングしていることより、圧電共振子の振動は圧電共振子と異方導電性接着剤の界面での反射が多くなり、振動の透過が少なくなる。その結果として圧電共振子の振動が絶縁体基板および絶縁体基板上の別の圧電共振子へ伝播しにくくなり、良好なフィルタ特性を得ることができる。また、異方導電性であるので、製品の小型化による基板上の電極間距離が短くなっても、異方導電性接着剤の滲みなどによる電極間のショートを防止することができる。

図面の簡単な説明

0035

図1この発明のラダーフィルタの一例を示す平面図解図である。
図2図1に示すラダーフィルタの正面図解図である。
図3図1および図2に示すラダーフィルタの回路図である。
図4実施例1のラダーフィルタの周波数特性を示すグラフである。
図5実施例2のラダーフィルタの周波数特性を示すグラフである。
図6実施例3のラダーフィルタの周波数特性を示すグラフである。
図7比較例1のラダーフィルタの周波数特性を示すグラフである。

--

0036

a1,a2直列共振子
b1,b2並列共振子
c1,c2,c3,c4パターン電極
d 異方導電性接着剤
e1,e2,e3,e4,e5ランド
f1,f2 外部電極

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