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技術 研磨加工用の水系塗材及びその塗装方法

出願人 菊水化学工業株式会社
発明者 赤座泰輔倉知和紀中神章喜
出願日 2000年1月20日 (20年11ヶ月経過) 出願番号 2000-011633
公開日 2001年7月24日 (19年5ヶ月経過) 公開番号 2001-200209
状態 拒絶査定
技術分野 壁の仕上げ 流動性材料の適用方法、塗布方法 塗料、除去剤
主要キーワード 研磨輪 ペーバー 磨耗減量 ミーリングカッター 鈍角状 試験体重量 水系塗材 研磨加工性
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2001年7月24日)のものです。
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課題

塗膜研磨加工を容易に、かつきれいな仕上げすることを目的とした研磨加工用の水系塗材を提供する。

解決手段

研磨加工用の水系塗材は、合成樹脂エマルションと、少なくとも1種以上の骨材からなる水系塗材であり、その水系塗材が硬化乾燥後の塗膜のテーバー式摩耗減量が2.0〜10.0gである。骨材には、珪砂、寒水砂が好ましく用いられ、骨材の粒度が45〜1500μmのものが好ましい範囲である。また、骨材は、塗膜の多彩感を出すために着色されていてもよい。水系塗材の固形分中の骨材含有率が70〜96重量%が好ましい範囲である。また、研磨加工された研磨面にクリヤー塗料により塗装を行い、研磨加工された塗膜の表面をきれいにし、光の乱反射による色調の変化を防止することができ、研磨面の保護を行うことが可能である。

概要

背景

従来、塗膜研磨加工を伴う塗材としての利用方法としては、代表的なものとして石材調仕上げという仕上げ方法がある。この仕上げ方法は、結合材骨材からなる石材調仕上げ材と呼ばれる塗材を塗装面に凹凸状に塗装するものであり、この塗布厚は、3〜10mmである。この方法では、塗材を建築物などの構築物に塗布し、塗膜が硬化乾燥の後、塗膜表面を全面又は部分的に研磨加工する場合がある。

この方法の目的の一つは、塗膜の研磨加工により、塗装面の意匠性を向上させることである。塗膜表面の全面を研磨することにより、塗装面が平滑な仕上がりとなり、また研磨量を変えることにより意匠感を変えることが可能である。また、塗装面の塗膜の一部を研磨することにより塗装面に変化を与え、違った意匠にすることができる。

また、塗装面を凹凸状に塗装するものであるため、塗装された塗装面はごつごつとした仕上がりとなるため、手で触ったときに、不快感を与えることがあり、また、傷がつきやすいものが塗装面にあたった場合、塗装面に当たったものに傷が付くことがある。そのため、凹凸状に塗装された塗装面を研磨加工し、平滑にすることがある。

さらに、塗装工事では、塗装作業終了した部分に違うところの塗装作業の塗材ミストがかかる場合がある。例えば、構造物を塗装する際、構造物の下部を塗装終了した後に、その上部を塗装することがある。上部を塗装するときに塗材ミストが下部の塗装面に付着することがあり、これを除去するために塗装面の硬化乾燥後に塗膜表面を研磨することがある。

概要

塗膜の研磨加工を容易に、かつきれいな仕上げすることを目的とした研磨加工用の水系塗材を提供する。

研磨加工用の水系塗材は、合成樹脂エマルションと、少なくとも1種以上の骨材からなる水系塗材であり、その水系塗材が硬化乾燥後の塗膜のテーバー式摩耗減量が2.0〜10.0gである。骨材には、珪砂、寒水砂が好ましく用いられ、骨材の粒度が45〜1500μmのものが好ましい範囲である。また、骨材は、塗膜の多彩感を出すために着色されていてもよい。水系塗材の固形分中の骨材含有率が70〜96重量%が好ましい範囲である。また、研磨加工された研磨面にクリヤー塗料により塗装を行い、研磨加工された塗膜の表面をきれいにし、光の乱反射による色調の変化を防止することができ、研磨面の保護を行うことが可能である。

目的

この発明は、上記のような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、塗材を塗装面に凹凸状に塗装した後、塗膜の研磨する場合に、この塗膜の研磨加工を容易に、かつきれいに仕上げることができる研磨加工用の水系塗材及びその塗装方法を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
3件

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請求項1

合成樹脂エマルションと、少なくとも1種の骨材からなる水系塗材において、硬化乾燥後の塗膜のテーバー式摩耗減量が2.0〜10.0gであることを特徴とする研磨加工用の水系塗材。

請求項2

前記骨材が珪砂及び寒水砂の少なくとも1種である請求項1に記載の研磨加工用の水系塗材。

請求項3

前記骨材の一部又は全部が着色されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の研磨加工用の水系塗材。

請求項4

請求項1〜請求項3のいずれかに記載の研磨加工用の水系塗材を塗装面に塗布し、形成された塗膜を硬化乾燥後にその塗膜表面を研磨加工することを特徴とする塗装方法

請求項5

前記研磨加工した後に塗膜表面にクリヤー塗料を塗布することを特徴とする請求項4に記載の塗装方法。

技術分野

0001

この発明は、建築物に代表される構築物内外壁などの塗装面に仕上げを行うための塗装に使われる研磨加工用の水系塗材及び塗装方法に関するものである。

背景技術

0002

従来、塗膜の研磨加工を伴う塗材としての利用方法としては、代表的なものとして石材調仕上げという仕上げ方法がある。この仕上げ方法は、結合材骨材からなる石材調仕上げ材と呼ばれる塗材を塗装面に凹凸状に塗装するものであり、この塗布厚は、3〜10mmである。この方法では、塗材を建築物などの構築物に塗布し、塗膜が硬化乾燥の後、塗膜表面を全面又は部分的に研磨加工する場合がある。

0003

この方法の目的の一つは、塗膜の研磨加工により、塗装面の意匠性を向上させることである。塗膜表面の全面を研磨することにより、塗装面が平滑な仕上がりとなり、また研磨量を変えることにより意匠感を変えることが可能である。また、塗装面の塗膜の一部を研磨することにより塗装面に変化を与え、違った意匠にすることができる。

0004

また、塗装面を凹凸状に塗装するものであるため、塗装された塗装面はごつごつとした仕上がりとなるため、手で触ったときに、不快感を与えることがあり、また、傷がつきやすいものが塗装面にあたった場合、塗装面に当たったものに傷が付くことがある。そのため、凹凸状に塗装された塗装面を研磨加工し、平滑にすることがある。

0005

さらに、塗装工事では、塗装作業終了した部分に違うところの塗装作業の塗材ミストがかかる場合がある。例えば、構造物を塗装する際、構造物の下部を塗装終了した後に、その上部を塗装することがある。上部を塗装するときに塗材ミストが下部の塗装面に付着することがあり、これを除去するために塗装面の硬化乾燥後に塗膜表面を研磨することがある。

発明が解決しようとする課題

0006

ところが、このように塗装された塗装面を研磨加工する場合、塗膜の研磨加工にかなりの作業時間がかかり、しかも、壁面などの垂直面での塗膜の研磨加工は、作業者にとってかなりの負担である。また、従来技術では、塗膜の研磨加工性を考慮した水系塗材は存在しなかった。

0007

この発明は、上記のような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、塗材を塗装面に凹凸状に塗装した後、塗膜の研磨する場合に、この塗膜の研磨加工を容易に、かつきれいに仕上げることができる研磨加工用の水系塗材及びその塗装方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0008

上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明の研磨加工用の水系塗材は、合成樹脂エマルションと、少なくとも1種の骨材からなる水系塗材において、硬化乾燥後の塗膜のテーバー式摩耗減量が2.0〜10.0gであることを特徴とするものである。

0009

請求項2に記載の発明の研磨加工用の水系塗材は、請求項1に記載の発明において、前記骨材が珪砂及び寒水砂の少なくとも1種である。請求項3に記載の発明の研磨加工用の水系塗材は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、骨材の一部又は全部が着色されていることを特徴とするものである。

0010

請求項4記載の発明の塗装方法は、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の研磨加工用の水系塗材を塗装面に塗布し、形成された塗膜を硬化乾燥後にその塗膜表面を研磨加工することを特徴とするものである。

0011

請求項5に記載の発明の塗装方法は、請求項4に記載の発明において、前記研磨加工した後にクリヤー塗料を塗布することを特徴とするものである。

発明を実施するための最良の形態

0012

以下、この発明の実施形態について詳細に説明する。研磨加工用の水系塗材は、合成樹脂エマルションと、少なくとも1種の骨材からなる水系塗材において、硬化乾燥後の塗膜のテーバー式摩耗減量が2.0〜10.0gのものである。

0013

まず、合成樹脂エマルションは、研磨加工用の水系塗材の必須成分であり、骨材と骨材及び骨材と塗装面を結合する結合材となるのもであり、乳化重合のような通常の重合技術で製造できる一般的なものでよい。例えば、アクリル樹脂スチレン樹脂ウレタン樹脂シリコーン樹脂フッ素樹脂エポキシ樹脂などの樹脂より製造された合成樹脂エマルションなどがあり、合成樹脂エマルションが乾燥後に透明のフィルムを形成するものであればよい。

0014

塗料適性、塗膜の物性、入手容易性などからアクリル樹脂、スチレン樹脂より製造されたアクリル系合成樹脂エマルションアクリルスチレン系合成樹脂エマルションが好ましく用いられる。この合成樹脂エマルションは、研磨加工用の水系塗材の用途、性能に応じて適宜選択して使用される。

0015

また、合成樹脂エマルションに使われる樹脂のガラス転移温度は、好ましくは−20〜50℃の範囲であるが、研磨加工用の水系塗材の用途に応じて、適したガラス転移温度の合成樹脂を選択することができる。

0016

合成樹脂エマルションの固形分は、合成樹脂エマルション全量に対して30〜60重量%の範囲であり、好ましくは、45〜55重量%である。また、研磨加工用の水系塗材の固形分中での合成樹脂エマルションの固形分の含有量は、4〜30重量%が好ましい範囲である。4重量%より少ない場合には、塗膜が脆くなり塗膜としての物性が保てなくなる。30重量%より多い場合には、研磨加工する器具、装置の目詰まりがしやすいので、塗膜の研磨加工性が低下する。

0017

骨材は、研磨加工用の水系塗材の主成分である。この骨材としては、珪砂、寒水砂、セルベンガラスビーズプラスチックビーズ、又は寒水石珪石大理石御影石を含む天然石などが挙げらる。

0018

珪砂は、ニ酸化けい素を主成分とするものであり、川砂海砂に代表される天然状態で粒状のものと、珪石を粉砕して粒度調整したものがある。寒水砂は、炭酸カルシウムを主成分とするものであり、寒水石を粉砕して粒度調整したものである。セルベンは、陶磁器を粉砕して得られるものであり、粒度を調製されて用いられる。

0019

また、大理石、御影石などの天然石を粉砕して粒度調整したものも用いることができる。ガラスビーズは、ガラスを略球状にしたものであり、プラスチックビーズは、アクリル樹脂などの樹脂を略球状にしたものである。工業的に作られるために粒度、色調ともに安定している。これら骨材を適宜選択して使用することができる。

0020

また、塗膜に多彩感を与えることができるため、前記骨材に着色を施したものが好ましく用いられる。人工的に着色をしている骨材のため、骨材の色が安定し、塗膜の色調も安定する。骨材の着色方法の多くは、骨材表面に塗料などの着色成分により着色する方法である。また、ガラスビーズ、プラスチックビーズなどは骨材の内部から着色することも可能である。

0021

骨材の硬さは、モース硬度で3〜8の範囲が好ましい。3より小さい場合には、塗膜の研磨加工では、容易に研磨することができるが、塗膜を脆くしてしまうことがある。8より大きい場合には、骨材が硬いため、塗膜の研磨加工が困難になる。

0022

モース硬度は、鉱物の相対的な硬さの決め方であり、第1物体によって第2物体がひっかかれ、傷がつけば第1物体は第2物体より硬いと判定する比較試験である。基準鉱物として、滑石からダイヤモンドまでの10段階の鉱物が決められている。

0023

骨材の形状は、球状に近い鈍角状多面体が好ましい。完全な球状のものでは、塗膜の研磨加工の際に、研磨加工する器具、装置が骨材の表面で滑り、また、鋭角状のものでは、研磨加工する器具、装置が骨材に引っかかるために塗膜の研磨加工が行いにくくなる。

0024

骨材の粒度は、45〜1500μmの範囲のものが好ましく、45〜1000μmの範囲のものがさらに好ましくい。45μmより小さい場合では、サンドペーバーサンダーなどの研磨加工する器具、装置の目詰まりがしやすいため、塗膜の研磨加工性が低下する。1500μmより大きい場合では、塗膜の研磨加工後の研磨面に骨材の断面が現れて、研磨面の仕上がりが悪くなる。

0025

また、骨材の硬さがモース硬度で6〜8の比較的硬い珪砂などの骨材の場合では、その骨材の粒度が45〜300μmの範囲のものがより好ましい。比較的硬い骨材が300μmより大きい場合には、研磨加工したときに、その骨材の粒子がそのまま表面に残ることがある。

0026

骨材は、珪砂や寒水砂が好ましく用いられる。珪砂や寒水砂は、塗膜の研磨加工が容易であり、きれいに仕上がることに加えて、研磨加工用の水系塗材の必須成分である合成樹脂エマルションとの混和性に優れ、入手が容易である。また、骨材の表面に着色する場合には、その着色性、塗料などの着色成分との密着性に優れている。

0027

研磨加工用の水系塗材の固形分中での骨材含有率は、70〜96重量%が好ましい範囲である。70重量%より少ない場合には、研磨加工する器具、装置の目詰まりがしやすいので、塗膜の研磨加工性が低下する。96重量%より大きい場合には、塗膜が脆くなり塗膜としての物性が保てなくなる。

0028

80〜90重量%がさらに好ましい範囲である。この範囲であれば、塗膜の研磨加工性に優れ、塗膜の脆性が防止でき、それらのバランスのとれた研磨加工用の水系塗材となる。

0029

この発明の研磨加工用の水系塗材は、上記以外のその他添加剤として、分散剤湿潤剤などとして用いられる界面活性剤造膜助剤防凍剤などとして用いられる高沸点溶剤増粘剤粘性調整剤消泡剤pH調整剤防腐剤防黴剤防藻剤等のような一般に水系塗材に配合されている成分を使用することができる。

0030

さらに、必要に応じて着色顔料として無機有機系顔料及びその両方を加えることが可能であり、それらは、耐候性のよいものがよく用いられる。以上のようにして研磨加工用の水系塗材は調製され、壁面等の塗装面にスプレーローラー等により塗布される。塗布されて形成された塗膜は、凹凸状であり、その平均膜厚は2〜10mmである。

0031

研磨加工する器具、装置としては、サンドペーパー、サンダー、グラインダーミーリングカッター等が使用される。特に、サンダー、グラインダーが好適に使用される。

0032

研磨加工された塗膜は、合成樹脂エマルションの透明に造膜した部分又は、骨材の一部が研磨手段の砥粒によって荒され、光が乱反射することにより白っぽくなる。このため、研磨加工された塗膜表面には、クリヤー塗料を塗布する。クリヤー塗料を塗布することにより、研磨加工された塗膜の表面をきれいにし、光の乱反射による色調の変化を防止することができる。

0033

クリヤー塗料としては、アクリル樹脂系シリコーン樹脂系、ウレタン樹脂系シリコーンアクリル樹脂系等の水系クリヤー塗料又は溶剤型クリヤー塗料が用いられる。このクリヤーは、用途や性能に応じて適宜選択することができる。

0034

また、クリヤー塗料を塗布することにより、研磨面の耐候性を向上させ、汚れ防止を図るなど研磨面の保護をすることができる。さらに、クリヤー塗料の種類を変えることによって、研磨面にを与えたり、逆に艶を消すことができる。塗布方法としては、スプレー、ローラ刷毛などを用い塗布される。

0035

次に、テーバー式摩耗減量について説明する。この発明のテーバー式摩耗減量は、塗膜の研磨加工の容易性を定量的に判断するためのものである。テーバー式摩耗減量が多いほど塗膜の研磨加工性が容易である。テーバー式摩耗減量が2g以上であれば研磨加工を容易に行うことができる。しかし、テーバー式摩耗減量が多すぎると、塗膜が脆くなる場合がある。テーバー式摩耗減量が10g以下であれば、塗膜が脆くなるのを防止することができる。

0036

つまり、テーバー式摩耗減量が2〜10gの範囲であれば、塗膜の研磨加工が容易であり、かつ塗膜も脆くならないのである。テーバー式摩耗減量が2〜7gの範囲がより好ましい範囲であり、塗膜の研磨加工性がよく、塗膜が脆くなるのをより一層防止することができる。

0037

テーバー式摩耗減量は、JIS−A1453に規定された測定方法に準じて測定されたものである。この測定方法は、対象とする水系塗材の試験体を回転する水平円盤に取り付け、これに研磨紙を取り付けた研磨輪試験荷重とともに加えて、研磨紙によって生じる試験体の摩耗の程度を評価する試験方法である。試験開始時の試験体の重量と試験終了時試験体重量の差を、磨耗減量とした。

0038

以上のように、この実施形態によれば次のような効果が発揮される。
・合成樹脂エマルションと、少なくとも1種の骨材からなる水系塗材において、硬化乾燥後の塗膜のテーバー式摩耗減量が2.0〜10.0gであり、好ましくは、2.0〜7.0gであることから、塗膜の研磨加工が容易で、かつきれいに仕上げることがでる。

0039

・骨材の硬さは、モース硬度で3〜8の範囲であることから、塗膜の研磨加工が容易で、塗膜が脆くないものを得ることができる。
・ 骨材の形状は、球状に近い鈍角状の多面体であることから、塗膜の研磨加工が行いやすいものを得ることができる。

0040

・骨材の粒度が45〜1500μmであり、好ましくは45〜1000μmであることにより、塗膜の研磨加工性がよく、研磨面の仕上がりがよいものを得ることができる。

0041

・骨材のモース硬度が6〜8の骨材の範囲である場合、その骨材の粒度がより好ましくは45〜300μmであることにより、モース硬度が6〜8の骨材を含む塗膜を研磨加工したときに、その骨材の粒子がそのまま表面に残ることがなく、研磨面の仕上がりがよいものを得ることができる。

0042

・骨材が珪砂及び寒水砂の少なくとも1種であるものを添加することにより、塗膜の研磨加工が容易で、かつきれいに仕上げることができ、また、研磨加工用の水系塗材の必須成分である合成樹脂エマルションとの混和性がよく、容易に研磨加工用の水系塗材を得ることができる。

0043

・水系塗材の固形分中の骨材含有率が70〜96重量%であり、好ましくは、80〜90重量%でることにより、塗膜の研磨加工性がよく、塗膜が脆くないものを得ることができる。

0044

・骨材の一部又は全部が着色されていることにより、塗膜の研磨面に多彩感があり、塗膜の研磨加工性を阻害しないものを得ることができる。
・水系塗材による塗膜の研磨加工後に、クリヤー塗料を塗布することにより、研磨加工された塗膜の表面をきれいにし、光の乱反射による色調の変化を防止することができ、また、研磨面の意匠感や質感を保ちつつ、耐候性を向上させ、汚れ防止を図るなど研磨面の保護をすることができ、また、クリヤー塗料の種類を変えることによって、研磨面に艶を与えたり、逆に艶を消すことができる。

0045

以下、前記実施形態を実施例に基づいて、さらに具体的に説明する。合成樹脂エマルションは、アクリル系合成樹脂エマルションを用い、固形分が50重量%である。骨材としては寒水砂及び珪砂の少なくとも1種を使った。寒水砂は、粒度が100〜800μmで、無着色の白色ものであり、珪砂は、粒度が45〜300μmのものであり、表面に着色を施したものである。色調は、赤色及び黒色のものを用いた。

0046

比較例1では、粒度が、1500〜2000μmである珪砂の表面に黒で着色したものを一部加えた。また、比較例2では、粒度が30μm以下で無着色の珪砂を使用した。

0047

その他の成分としては、常法にしたがって分散剤、湿潤剤、造膜助剤、増粘剤、粘性調整剤、消泡剤を使用した。その他の成分を合わせた固形分は、20重量%であった。

0048

試験体は、合成樹脂エマルションにその他の成分である分散剤、湿潤剤、造膜助剤などを添加した。添加後に骨材を混合し水系塗材を得た。混合された水系塗材を基材に、平滑になるように鏝を用いて塗りつけ、常温で2週間硬化乾燥させた。硬化乾燥後の塗膜の厚みは約5mmであった。これを直径120mmに切り取り、試験体とした。

0049

試験体の試験開始前の重量を測定し、試験体をJIS−A1453規定の摩耗試験装置に取り付けた。摩耗試験はJIS−A1453規定の方法に準じて行った。研磨紙は、規定のものを使い摩耗輪はH−22を使用した。試験加重は、530gであり、100回転ごとに研磨紙に付着した摩耗粉を取り除きながら500回転まで試験を行った。回転速度は、60rpmであった。試験終了後の試験体重量を測定した。試験開始時の試験体の重量と試験終了時の試験体重量の差を求めた。
実施例1合成樹脂エマルション(固形分) 17.0重量%
寒水砂 39.0重量%
珪砂(着色品黒) 39.0重量%
その他の成分(固形分) 5.0重量%
合計 100.0重量%

実施例2 合成樹脂エマルション(固形分) 10.0重量%
寒水砂 85.0重量%
その他の成分(固形分) 5.0重量%
合計 100.0重量%
実施例3 合成樹脂エマルション(固形分) 25.0重量%
珪砂(着色品 赤) 70.0重量%
その他の成分(固形分) 5.0重量%
合計 100.0重量%
比較例1 合成樹脂エマルション(固形分) 45.0重量%
珪砂(粒度が1500〜2000μm)15.0重量%
珪砂(着色品 赤) 35.0重量%
その他の成分(固形分) 5.0重量%
合計 100.0重量%
比較例2 合成樹脂エマルション(固形分) 30.0重量%
珪砂(粒度が30μm以下) 65.0重量%
その他の成分(固形分) 5.0重量%
合計 100.0重量%
比較例3 合成樹脂エマルション(固形分) 3.0重量%
寒水砂 46.0重量%
珪砂 46.0重量%
その他の成分(固形分) 5.0重量%
合計 100.0重量%
各試験体のテーバー式摩耗減量の測定結果塗材固形分中の骨材の割合を表1にまとめて示す。

0050

ID=000002HE=030 WI=104 LX=0530 LY=2500
次に、実施例1〜3、比較例1〜3の水系塗材をそれぞれのコンクリート壁体吹付け、硬化乾燥した後に塗膜の研磨加工を行った。塗膜の平均厚みは5mmである。研磨加工する器具、装置として、サンダーを使用し、それに用いたサンドペーパーは#80のものを使った。

0051

比較例1の水系塗材では、サンドペーパーの目詰まりが頻繁に起こるため、サンドペーパーの交換が多く、塗膜の研磨加工にかなりの時間がかかった。これは、塗材固形分中の合成樹脂エマルションの固形分が多いためである。また、粒度が1500〜2000μmの表面に着色された骨材の断面が研磨加工面に現れてしまい、きれいな仕上がりとはならなかった。

0052

比較例2の水系塗材では、サンドペーパーの目詰まりが頻繁に起こるため、サンドペーパーの交換が多く、塗膜の研磨加工にかなりの時間がかかった。これは、骨材が細かいためである。逆に、樹脂量が少ない比較例3の場合には、塗膜の研磨加工は短時間で、容易に行うことができたが、塗膜が脆くなってしまった。

0053

表1に示した摩耗減量の測定結果と上記の試験結果から、摩耗減量が多いものは、塗膜の研磨加工に要する時間が短く、少ないものは時間が長くなることがわかる。だが、塗膜の研磨加工性がよすぎるものは、塗膜が脆いこともいえる。また、塗材固形分中の骨材量が少ない場合には、塗膜の研磨加工に時間がかかり、塗材固形分中の骨材量が多い場合には、塗膜の研磨加工の時間は短いが、塗膜が脆くなってしまう。

0054

これに対して、実施例1〜実施例3の研磨加工用の水系塗材では、比較的短時間で塗膜の研磨加工を容易に行うことができ、きれいな仕上りとなった。この結果は、骨材の粒度が適切な範囲にあり、塗膜中の骨材割合が適切な範囲になっているからである。

0055

また、実施例1の塗膜の研磨加工された研磨面は、白い骨材と黒い骨材が混在して多彩感のある塗膜となった。次に、前記実施形態から把握できる技術的思想について以下に記載する。

0056

・硬化乾燥後の塗膜のテーバー式摩耗減量が2.0〜7.0gであることを特徴とする請求項1記載の研磨加工用の水系塗材。この構成により、塗膜の研磨加工が容易で、かつきれに仕上げることができ、、塗膜がより一層脆くないものを得ることができる。

0057

・ 前記骨材がモース硬度で3〜8の範囲であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の研磨加工用の水系塗材。この構成により、塗膜の研磨加工が容易で、塗膜が脆くないものを得ることができる。

0058

・骨材の粒度が45〜1500μmであることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の研磨加工用の水系塗材。この構成により、塗膜の研磨加工性がよく、研磨面の仕上がりがよいものを得ることができる。

0059

・ 前記骨材がモース硬度で6〜8の範囲である場合、その骨材の粒度が45〜300μmであることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の研磨加工用の水系塗材。この構成により、モース硬度が6〜8の骨材を含む塗膜を研磨加工したときに、その骨材の粒子がそのまま表面に残ることがなく、研磨面の仕上がりがよいものを得ることができる。

0060

・水系塗材の固形分中の骨材含有率が70〜96重量%であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の研磨加工用の水系塗材。この構成により、塗膜の研磨加工性がよく、塗膜が脆くない水系塗材を得ることができる。

発明の効果

0061

この発明は、以上のように構成されているため、次のような効果を奏する。請求項1に記載の発明の研磨加工用の水系塗材によれば、塗材を塗装面に凹凸状に塗装した後、塗膜の研磨する場合に、この塗膜の研磨加工を容易に、かつきれいに仕上げることができる。

0062

請求項2に記載の発明の研磨加工用の水系塗材によれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、研磨加工用の水系塗材の必須成分である合成樹脂エマルションとの混和性のよいものを容易に得ることができる。

0063

請求項3に記載の発明の研磨加工用の水系塗材によれば、請求項1又は請求項2に記載の発明の効果に加え、多彩感のある仕上がりを得ることができる。請求項4に記載の発明の塗装方法よれば、塗材を塗装面に凹凸状に塗装した後、塗膜の研磨する場合に、この塗膜の研磨加工を容易に、かつきれいに仕上げることができる。

0064

請求項5に記載の発明の塗装方法よれば、請求項4に記載の発明の効果に加え、塗膜の研磨加工後に、クリヤー塗料を塗布することにより、研磨加工された塗膜の表面をきれいにし、光の乱反射による色調の変化を防止することができ、塗膜の意匠感や質感を保ちつつ、塗装面の耐候性を向上させ、汚れ防止を図るなど塗装面の保護をすることができ、また、クリヤー塗料の種類を変えることによって、塗装面に艶を与えたり、逆に艶を消すことができる。

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