図面 (/)

この項目の情報は公開日時点(2001年7月24日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (0)

図面はありません

課題

殺生物性を長期間保持できる断熱材の製造法

解決手段

硼酸ナトリウム水溶液の温度を次工程で少なくとも部分的にポリスチレンビーズ予備発泡を生じさせるのに十分な温度に調節し;容器中へポリスチレンビーズを流動導入しつつ、そのポリスチレンビーズ流に対して上記温度調節硼酸ナトリウム水溶液を噴霧吹き付けして、少なくとも部分的にポリスチレンビーズの予備発泡を生じさせ;その少なくとも部分的に予備発泡したポリスチレンビーズから水分を実質的に蒸発除去し、微細凹凸を示すポリスチレンビーズ表面に硼酸ナトリウムを固体状態で付着させ;硼酸ナトリウム担持予備発泡ポリスチレンビーズを貯留し;硼酸ナトリウム担持予備発泡ポリスチレンビーズを型内へ導入し、加熱して、ポリスチレンビーズの完全発泡をなすと共に、それらの表面を粘着性とさせることにより、また僅かな加圧により一体に融着した発泡ポリスチレンブロック成型

概要

背景

木材、その他の木質系建築物が、白蟻、通常の、その他の有害昆虫類攻撃され、極端な場合には建築物の倒壊の危険に至ることさえあることは、よく知られている。そのような有害昆虫類から防御するための研究が行われてきている。また最近盛んに使用される建築用断熱材がそれらの有害昆虫外界の厳しい気候条件、殊に寒冷温度から保護して、年間を通して有害昆虫の活動、繁殖のために都合のよい環境を与えていることも知られている。

従って、建築物への有害昆虫類の浸入を防ぐために、建築物または基礎に外面塗着するための化学薬品が開発されてきているが、これらの薬品の多くのものは人、その他等のペットにも危険をもたらすという理由により、殆どのものが使用禁止されている。

例えば、クレオソートは、古くから木材を防腐及び保存処理するために使用されているが、発癌性物質として認定されたために住宅用に使用できない。またヒ酸クロム銅(CCA)の溶液は、それを高圧下で木材に浸透させる処理に用いられているが、殺虫力及び殺カビ力が非常に強く、その取扱いには特別厳格注意を必要とする。

米国特許第2,186,134号明細書(チャップマン)には、ハロゲン化フェノール及び硼酸アルカリ金属塩水性溶液からなる防腐剤組成物ファイバーボード紙製断熱材等のような繊維質建築材料に適用することが開示されている。

最近は、建築用断熱材として発泡ポリスチレンが広く採用されている。例えば、発泡ポリスチレン(以下、「EPS」と略称することがある。)の芯材を、2枚のスキン層(例えば、木質系ボード金属板等)の間に適当な接着剤サンドウィッチ接合した複合構造パネルとして使用される。EPS芯材の厚みは、普通数cmから数十cmである。木質系スキン層としては、例えばハードボードパーティクルボードチップボード配向ストランドボード、合板等がある。パネル耐力壁とするには、木質スキン層のそれぞれの厚みは、ほぼ1cm程度であろう。場合によっては、スキン層を片面だけに接合して断熱材として使用することもある。これらの断熱材パネルの大きさは任意な、都合のよい寸法であってよく、例えば4×8フィート(約1.2×2.4m)あるいは約1×2mである。EPS断熱材パネルは、高い断熱性能を示す。建物屋根、壁、及び床を通る隙間風をなくす。

しかしながら、EPS断熱材パネルは、多くの場合に昆虫類(例:白蟻)、カビ、菌類に侵されることがある。例えば、白蟻は木質系スキン層に食通孔を開けて、さらにEPS芯層の内部まで孔を開けて侵入して、そこにを設ける。前述のようにEPS断熱材パネル芯層内の環境は、の間酷暑から、そしての間寒冷から遮断され、しかも非毒性であるので、常時生育、増殖にとって好条件がそろっている。従来の薬剤の適用は、前述のように種々の問題がある。さらにはEPSは、疎水性非親水性)であるため、水性溶液の形の薬剤をEPS発泡体噴霧法浸漬法によって付着させようとしても、強固に付着させることが困難であり、内部にまで深く薬剤を分配するのが困難であり、表面部分に薬剤が多少付着しても容易に脱落し、さらには内部に侵入した水分を除去し、乾燥するのが困難であるという問題がある。

概要

殺生物性を長期間保持できる断熱材の製造法

硼酸ナトリウム水溶液の温度を次工程で少なくとも部分的にポリスチレンビーズ予備発泡を生じさせるのに十分な温度に調節し;容器中へポリスチレンビーズを流動導入しつつ、そのポリスチレンビーズ流に対して上記温度調節硼酸ナトリウム水溶液を噴霧吹き付けして、少なくとも部分的にポリスチレンビーズの予備発泡を生じさせ;その少なくとも部分的に予備発泡したポリスチレンビーズから水分を実質的に蒸発除去し、微細凹凸を示すポリスチレンビーズ表面に硼酸ナトリウムを固体状態で付着させ;硼酸ナトリウム担持予備発泡ポリスチレンビーズを貯留し;硼酸ナトリウム担持予備発泡ポリスチレンビーズを型内へ導入し、加熱して、ポリスチレンビーズの完全発泡をなすと共に、それらの表面を粘着性とさせることにより、また僅かな加圧により一体に融着した発泡ポリスチレンブロック成型

目的

従って、本発明の一目的は、EPS断熱材に、昆虫等の防除に対して有効であるが人畜に対し安全な薬剤を、内部に至るまで可及的に均一に有効な濃度で分布させ、その薬剤効果を実質上永久的に保持し得るようなEPS断熱材の製造を能率的に、容易にかつ低コストで可能とする方法を提供することである。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

(a)殺生物性硼酸ナトリウム温水溶液を準備し、その硼酸ナトリウム水溶液の温度を次工程(b)でポリスチレンビーズと接した時に少なくとも部分的にポリスチレンビーズの予備発泡を生じさせるのに十分な温度に調節し;(b)容器中へポリスチレンビーズを流動導入しつつ、そのポリスチレンビーズ流に対して上記温度調節した硼酸ナトリウム温水溶液を噴霧吹き付けして、少なくとも部分的にポリスチレンビーズの予備発泡を生じさせ;(c)硼酸ナトリウム水溶液で処理されそして少なくとも部分的に予備発泡したポリスチレンビーズを、次いで別の通気性容器送り通風及び/または加温により水分を実質的に蒸発除去すると共に、その水分除去温度においてポリスチレンビーズの予備発泡を促進して完了し、予備発泡により微細凹凸を示すポリスチレンビーズ表面に硼酸ナトリウムを固体状態で付着させ;(d)工程(c)からの硼酸ナトリウム担持予備発泡ポリスチレンビーズを貯留し;(e)硼酸ナトリウム担持予備発泡ポリスチレンビーズを型内へ導入し、スチームによって加熱して、ポリスチレンビーズの完全発泡をなすと共に、それらの表面を粘着性とさせ、それによりまた僅かな加圧により一体に融着させて一つの発泡ポリスチレンブロック成型し;(f)その成型ブロックを冷却して固化させる;ことからなるポリスチレン発泡体断熱材の製造方法。

請求項2

工程(a)における硼酸ナトリウム水溶液の調節温度が50〜90℃、好ましくは55〜70℃の範囲内である請求項1の方法。

請求項3

硼酸ナトリウムが、メタ硼酸ナトリウム(NaBO2)、四硼酸ナトリウム(Na2B4O7)、五硼酸ナトリウム(Na2B5O8)、六硼酸ナトリウム(Na2B6O10)、八硼酸ナトリウム(Na2B8O13)、二硼酸ナトリウム(Na4B2O5)、及びこれらの水和物、ならびにこれらの混合物からなる群より選択される請求項1の方法。

請求項4

硼酸ナトリウムが、八硼酸ナトリウム四水和物である請求項3の方法。

請求項5

製品ポリスチレン発泡体断熱材における硼酸ナトリウムの濃度がポリスチレン重量基準で少なくとも2500ppmである請求項1〜4のいずれか1つの方法。

請求項6

製品ポリスチレン発泡体断熱材における硼酸ナトリウムの濃度がポリスチレンの重量基準で3000〜6000ppmの範囲である請求項6の方法。

請求項7

(f)得られた成型ブロックをさらにスライス加工及び/またはその他の切断加工に付して所定の寸法とする工程を更に含む請求項1〜6のいずれか一つの方法。

請求項8

請求項1〜7のいずれか1つの方法で製造された断熱材。

請求項9

請求項8の断熱材を含む複合断熱材

請求項10

ポリスチレン発泡体層の片面または両面に金属板プラスチック板または木質系板を付着したパネルの形態の請求項9の複合断熱材。

請求項11

発泡ポリスチレン断熱材の全体にわたり発泡ポリスチレンビーズ同士の融着粒界およびその近傍に硼酸ナトリウムを層状ないしは薄膜状に沈着して有することを特徴とする発泡ポリスチレン断熱材。

技術分野

実施例1で得た実施例1で得たEPS成型品から縦3インチ(7.5cm)、横3インチ(7.5cm)、厚さ2インチ(5cm)のサンプルを切り出した。これにをつけて、25℃の水の中に1週間浸漬した後、取り出して乾燥し、切断して現れた切断面において硼酸ナトリウム浸出損失の状態を、前記の発色試験方法で検査したところ、浸漬中に水と接触していた外表面近傍で僅かに赤の発色が弱かったものの、サンプルの外表面の直ぐ下から内部については、未浸漬の比較対照サンプルと全く同じ発色状態を示した。

背景技術

0001

本発明は発泡ポリスチレンに基づく断熱材に関し、殊に人体、環境に悪影響を与えない薬剤により昆虫類カビ菌類等に対する殺生物性、特に白蟻防除性を賦与され、その殺生物性を長期間にわたり有効に保持することができる発泡ポリスチレン断熱材の製造方法に関する。

0002

木材、その他の木質系建築物が、白蟻、通常の、その他の有害昆虫類の攻撃され、極端な場合には建築物の倒壊の危険に至ることさえあることは、よく知られている。そのような有害昆虫類から防御するための研究が行われてきている。また最近盛んに使用される建築用断熱材がそれらの有害昆虫外界の厳しい気候条件、殊に寒冷温度から保護して、年間を通して有害昆虫の活動、繁殖のために都合のよい環境を与えていることも知られている。

0003

従って、建築物への有害昆虫類の浸入を防ぐために、建築物または基礎に外面塗着するための化学薬品が開発されてきているが、これらの薬品の多くのものは人、その他等のペットにも危険をもたらすという理由により、殆どのものが使用禁止されている。

0004

例えば、クレオソートは、古くから木材を防腐及び保存処理するために使用されているが、発癌性物質として認定されたために住宅用に使用できない。またヒ酸クロム銅(CCA)の溶液は、それを高圧下で木材に浸透させる処理に用いられているが、殺虫力及び殺カビ力が非常に強く、その取扱いには特別厳格注意を必要とする。

0005

米国特許第2,186,134号明細書(チャップマン)には、ハロゲン化フェノール及び硼酸アルカリ金属塩水性溶液からなる防腐剤組成物ファイバーボード紙製断熱材等のような繊維質建築材料に適用することが開示されている。

0006

最近は、建築用断熱材として発泡ポリスチレンが広く採用されている。例えば、発泡ポリスチレン(以下、「EPS」と略称することがある。)の芯材を、2枚のスキン層(例えば、木質系ボード金属板等)の間に適当な接着剤サンドウィッチ接合した複合構造パネルとして使用される。EPS芯材の厚みは、普通数cmから数十cmである。木質系スキン層としては、例えばハードボードパーティクルボードチップボード配向ストランドボード、合板等がある。パネル耐力壁とするには、木質スキン層のそれぞれの厚みは、ほぼ1cm程度であろう。場合によっては、スキン層を片面だけに接合して断熱材として使用することもある。これらの断熱材パネルの大きさは任意な、都合のよい寸法であってよく、例えば4×8フィート(約1.2×2.4m)あるいは約1×2mである。EPS断熱材パネルは、高い断熱性能を示す。建物屋根、壁、及び床を通る隙間風をなくす。

発明が解決しようとする課題

0007

しかしながら、EPS断熱材パネルは、多くの場合に昆虫類(例:白蟻)、カビ、菌類に侵されることがある。例えば、白蟻は木質系スキン層に食通孔を開けて、さらにEPS芯層の内部まで孔を開けて侵入して、そこにを設ける。前述のようにEPS断熱材パネル芯層内の環境は、の間酷暑から、そしての間寒冷から遮断され、しかも非毒性であるので、常時生育、増殖にとって好条件がそろっている。従来の薬剤の適用は、前述のように種々の問題がある。さらにはEPSは、疎水性非親水性)であるため、水性溶液の形の薬剤をEPS発泡体噴霧法浸漬法によって付着させようとしても、強固に付着させることが困難であり、内部にまで深く薬剤を分配するのが困難であり、表面部分に薬剤が多少付着しても容易に脱落し、さらには内部に侵入した水分を除去し、乾燥するのが困難であるという問題がある。

0008

従って、本発明の一目的は、EPS断熱材に、昆虫等の防除に対して有効であるが人畜に対し安全な薬剤を、内部に至るまで可及的に均一に有効な濃度で分布させ、その薬剤効果を実質上永久的に保持し得るようなEPS断熱材の製造を能率的に、容易にかつ低コストで可能とする方法を提供することである。

課題を解決するための手段

0009

本発明の別の目的ならびに利点、特徴は以下の更なる説明から明らかとなるであろう。

0010

かくして、本発明は:
(a)殺生物性硼酸ナトリウムの温水溶液を準備し、その硼酸ナトリウム水溶液の温度を次工程(b)でポリスチレンビーズと接した時に少なくとも部分的にポリスチレンビーズの予備発泡を生じさせるのに十分な温度に調節し;
(b)容器中へポリスチレンビーズを流動導入しつつ、そのポリスチレンビーズ流に対して上記温度調節した硼酸ナトリウム温水溶液を噴霧吹き付けして、少なくとも部分的にポリスチレンビーズの予備発泡を生じさせ;
(c)硼酸ナトリウム水溶液で処理されそして少なくとも部分的に予備発泡したポリスチレンビーズを、次いで別の通気性容器送り通風及び/または加温により水分を実質的に蒸発除去すると共に、その水分除去温度においてポリスチレンビーズの予備発泡を促進して完了し、予備発泡により微細凹凸を示すポリスチレンビーズ表面に硼酸ナトリウムを固体状態で付着させ;
(d)工程(c)からの硼酸ナトリウム担持予備発泡ポリスチレンビーズを貯留し;
(e)硼酸ナトリウム担持予備発泡ポリスチレンビーズを型内へ導入し、スチームによって加熱して、ポリスチレンビーズの完全発泡をなすと共に、それらの表面を粘着性とさせ、それによりまた僅かな加圧により一体に融着させて一つの発泡ポリスチレンブロック成型し;
(f)その成型ブロックを冷却して固化させる;ことからなるポリスチレン発泡体断熱材の製造方法を提供する。

0011

本発明の目的に適当な硼酸塩としては、メタ硼酸ナトリウム(NaBO2)、四硼酸ナトリウム(Na2B4O7)、五硼酸ナトリウム(Na2B5O8)、六硼酸ナトリウム(Na2B6O10)、八硼酸ナトリウム(Na2B8O13)、二硼酸ナトリウム(Na4B2O5)、及びこれらの水和物、ならびにこれらの混合物からなる群より選択されるものがある。またこの硼酸塩の定義には、上記のものと同等の作用を示す硼酸エステル包含される。これらの中で特に本発明のために適当なものとして特できる硼酸塩は、化学分析組成が、酸化ナトリウム(Na2O)14.7%;酸化ホウ素(B2O3)67.1%;結晶水(H2O)18.2%である八硼酸ナトリウム四水和物(Na2B8O13・4H2O)であり、このものは穿孔虫類の多くのものを防ぐ効果が有り、また本発明において採用される温度条件の下で適切な溶解度を示す。

0012

本発明において使用される硼酸ナトリウム水溶液は、硼酸ナトリウムの溶解度、最終発泡ポリスチレン断熱材において必要とされる硼酸ナトリウム濃度(例えば、ポリスチレン重量基準で少なくとも2500ppm、好ましくは3000〜6000ppm)、及び次の工程でのポリスチレンの予備発泡等、の因子を考慮すると、水の沸点未満、例えば50〜90℃、好ましくは55〜70℃、典型的には60℃付近である。硼酸ナトリウム水溶液は、良く攪拌して固形分が残存していないようにするのが好ましい。

0013

本発明方法において、ポリスチレンビーズは、硼酸ナトリウム水溶液を付着され、また殆ど同時的に予備発泡(ビーズ米粒麦粒程度にまで膨張する。)されるために、一般的には、縦型円筒状容器の頂部付近へホッパーを介して供給される。その円筒状容器内を落下中のポリスチレンビーズの流れに対して、上記の温ないし熱硼酸ナトリウム水溶液が噴霧吹き付けられる。その水溶液の温度(例えば60℃)によって、ポリスチレンビーズの粒は、少なくとも部分的に、好ましくは全体的に、予備発泡を生じ(ただし、完全発泡ではない)、それぞれの粒の表面に皺、ないしは微細凹凸クレーター)を発現させる。このような皺ないしは微細凹凸がビーズ表面に生じることによって、硼酸ナトリウムの水溶液がそれぞれのビーズ表面に良好に保持され得るようになる。

0014

このように予備発泡し、表面に多量の硼酸ナトリウム水溶液を保持したポリスチレンビーズは、湿潤状態にあるので、次いで乾燥機へ送り、ここで通風及び/または加温により予備発泡ポリスチレンビーズから水分を実質的に蒸発除去すると共に未予備発泡ビーズの予備発泡を完結させ、予備発泡により微細な凹凸を示すポリスチレンビーズ表面に硼酸ナトリウムを固体状態で付着させる。この現象は、本発明を特徴付ける重要な事項である。

0015

次いで硼酸ナトリウム担持、乾燥予備発泡ポリスチレンビーズは、一時的に貯留タンク内貯蔵される。この貯留は、その貯留時間内にポリスチレンビーズの微細凹凸内に硼酸ナトリウムをさらに安定なかつ強固に落ち着いた状態に付着させるので好ましい。

0016

最後に、この貯留タンクから、硼酸ナトリウム担持、乾燥予備発泡ポリスチレンビーズを成型用の型(モールド)に導入し、スチームによって加熱して、予備発泡ポリスチレンビーズの完全発泡をなすと共に、それらの表面を粘着性とさせ、それによりまた僅かな加圧により一体に融着させて一つのブロックを成型する。次いで冷却させ、固化させて、型から取り出す。成型寸法は、任意であるが、例えば、縦4フィート(約1.2m)、横8フィート(約2.4m)、厚さ5インチ(約0.127m)であり、さらに大きな成型寸法とすることができ、必要ならば成型物を、スライス加工、その他の切断加工により所望の寸法とした、断熱材を得ることができる。

0017

本発明方法では、個々の表面部分に硼酸ナトリウムを担持した予備発泡ポリスチレンビーズを成型工程に供給するので、成型中にその硼酸ナトリウムはそれらのビーズの表面部分からビーズの内部に深く移行しないで個々のビーズの表面あるいはその表面付近にとどまっている。従って成型製品の断面を拡大して観察すると、断面のどの部分においても、個々のEPSの融着境界面(粒界)付近に硼酸ナトリウムが層状に、あるいは実質的に連続した膜状に沈着して、存在していることが観察される。従って、成型製品の表面から内部あるいは中心部に至るまで硼酸ナトリウムは平均的には同じ濃度分布で存在する。すなわち、硼酸ナトリウムが表面部分あるいは表面付近にのみ偏在するようなことはない。そのため本発明方法で大きな寸法の(例えば、厚さの大きな)ブロック成型製品を製造して、それを使用目的に合った適当な厚さにスライスして断熱材としても、そのスライス断熱材は、全体にわたってどの部分であっても、同じ硼酸ナトリウム濃度分布(従って、同じ薬効)を示すことになる。

0018

このようなEPSのブロック成型製品における硼酸ナトリウムの分布状態は、下記のような試験方法によって知ることができる。抽出剤として作用するクルクミンアルコール溶液(例:10%)を細かい霧状にしてブロックの表面または切断面に吹き付け、乾燥させる。次いで、濃塩酸20mlに6.0gのサリチル酸を溶かした溶液をエタノールで100mlまで希釈した液を、同様に上記表面に微細噴霧吹き付けし、数分間放置し、変色を観察する。赤色の発色が見られる所は、硼酸ナトリウムの存在を示す。この試験方法は、操作を改変することにより定量分析(例えば比色吸光分析法)に使用することもできる。この試験方法によると、本発明方法により製造されるEPSブロック成型製品の表面あるいは任意の位置の断面では、ほぼ円形(断面で見て)の個々のEPSの外周縁(融着粒界)に沿って、またはその近傍に層状ないし薄膜状に深赤発色が(全体的に観ると、それぞれのEPSに対応する繰り返しの環状パターンで)現れ、それがEPSブロック成型製品の表面全体及び断面全体にわたり一様に及んでいることが判明した。この一様分布の理由は、本発明方法の工程(b)でのポリスチレンビーズの予備発泡により、個々のビーズ表面に微細な凹凸または皺(あるいはクレーター)が無数に生じて、それらの中へ、噴霧供給硼酸ナトリウム水溶液が保持され、後続の乾燥工程(c)及び貯留工程(d)において、それらの皺(クレーター)の間に固体粉体)状の硼酸ナトリウムが沈着し、さらに強固にかつ安定に保持され、次いで発泡成型工程(e)において、さらにビーズが完全発泡され、表面の粘着性になると共にその溶融部分に取込まれた状態になり、融着一体化されたEPSの個々の発泡体の表面領域に埋め込まれた状態で保持されることによるものと考えられる。

0019

このように、本発明方法によるEPSブロック成型製品においては、硼酸ナトリウムがEPS融着固化領域(粒界)内に埋め込まれた状態で強固に保持されているので、簡単には脱離することがなく、そのまま永久的にその場にとどまることになる。従って薬効が損なわれることなく、いつまでも永続する。また前述のように、断熱材の全体にわたって硼酸ナトリウムが分布しているので、たとえ断熱材の表面部分が損傷したとしても、害虫等がその損傷部から断熱材の中の方へ向かって侵入し、あるいは営巣、棲息することは、有効に阻止される。これに対して、従来の浸漬法や噴霧法によって、薬剤水溶液を、EPSブロックに適用した場合には、ポリスチレンの強い疎水性のために、薬剤水溶液がブロックの内部にまで浸入し難く、ブロックの表面及びその付近に薬剤が弱く付着して分布し易く、ブロックの中心部へ薬剤を分布させるのが困難であった。従って、そのような従来法による薬剤適用法で製造された断熱材は、表面部分が損傷すると、その部分から害虫等が侵入する、可能性がある。

0020

本発明方法により製造されるEPS断熱材は、建物外周壁断熱材、内部壁断熱材、床断熱材基礎断熱材スラブ下断熱材、等として使用することができ、それらの用途に適合した寸法、密度、断熱性能、耐圧縮性等の性質のものを所望によりデザインすることができる。

0021

本発明によるEPS断熱材は、そのままで、あるいは複合構造パネルの形に加工して使用できる。複合構造パネルは、例えば金属板、プラスチック板木質系板等のスキン層を備えたものがあり、EPS断熱材層を芯(コア)として、その片面または両面にスキン層を例えば接着剤で積層接合して構成され得る。木質系板スキン層としては、例えばハードボード、パーティクルボード、チップボード、配向ストランドボード、合板等がある。

0022

本発明を以下実施例によって説明するが、これはあくまでも本発明の理解を促進するための目的のものであり、本発明がこれに限定されるものでないことは明らかである。

0023

実施例1
硼酸二ナトリウム四水和物(Na2B8O13・4H2O)1.0kgを68℃の熱水3.6リットルに添加し、良く攪拌して完全に溶解させた。ポリスチレンビーズをホッパーに入れ、縦型円筒混合容器の頂部付近の導入口から250kg/時の割合で、落下供給し、このビーズの流れに対して、上記硼酸ナトリウム水溶液(約60+5℃)を77ml/分の割合で噴霧吹き付けした。この混合容器の底から排出されるビーズは、殆どが米粒程度にまで予備発泡し、表面が硼酸ナトリウム溶液で濡れていた。このように処理された予備発泡ビーズを通風、加温乾燥機に導入して乾燥させた、乾燥ビーズの表面の微細なクレーター内に固体(粉体)硼酸ナトリウムが入り込み、沈着し、保持されていることが認められ、前の混合機内で予備発泡が未了であったビーズも予備発泡を完了していた。この乾燥した硼酸ナトリウム担持予備発泡ビーズを貯留槽内に半日間貯留してねかせて、調質(conditioning)した。

0024

スチーム加熱した成型用型内部寸法4フィートx8フィートx5インチ;1.2mx2.4mx0.127m)に上記貯留槽から硼酸ナトリウム担持、予備発泡ポリスチレンビーズを装入し、それらビーズの完全発泡を生じさせると共に、それらの表面を熱により粘着性となし、完全発泡ビーズ同士を一体に融着せしめブロック状にした。しかる後に、型の外壁中に冷却水を流動させてブロック状成型品を十分に固化させて、型から取り出した。このEPS成型品から切り出したサンプルの型に面していた表面及び切断面の硼酸ナトリウムの分布状態を、前記のクルクミン含有抽出液及びエタノール性サリチル酸塩酸溶液発色剤を用いる試験法で検査したところ、全面にわたり(ブロックの表面部分から中心部分まで)EPS融着粒界に埋め込まれた層または薄膜状に沈着していることが認められた。また前記の硼酸ナトリウム定量分析のための比色吸光分析法で分析した硼酸ナトリウム含有量は、EPS成型品の重量を基準として4468ppmであることが測定された。

0025

実施例2(対白蟻防御試験
実施例1で得たEPS成型品から縦6インチ(15cm)、横6インチ(15cm)、厚さ4.5インチ(11.5cm)のサンプルを切り出した(サンプルI)。比較対照体として、硼酸ナトリウムを含まないEPSの同寸法のサンプルを採用した(対照)。試験供用した白蟻は、一般にイースタン地下白蟻(eastern subterranean termites)と呼ばれるレチクリテルムス・フラビペスコルラー(Reticulterms flavipes Kollar)の山野の枯死樹幹自生しているもののコロニーから採取した。

0026

ガロン(18.6L)金属缶に白蟻棲息用媒体として湿潤砂/バーミキュライト混合物約5.6kg(水1.67kg、バーミキュライト0.363kg及び砂3.58kgの混合物;バーミキュライトと砂の容積比は1:1)を敷き詰め、加熱殺菌済みのレンガをEPSサンプル支持台として端の方に置いた。しかる後に、白蟻1.0g(生存白蟻数=約690匹)を上記媒体上に放し、次いで前記サンプルIをその上にレンガ支持台に一方の縁を掛けて被せた。定期的に白蟻の棲息状況を観察した。次第に白蟻の活動が鈍くなり、数日で死体の数が多くなり、1週間後には全ての白蟻が死滅していた。

0027

対照について、上記と同様な装置及び操作で試験を行ったところ、1週間後にも活動性は変化せず、湿潤砂/バーミキュライト混合物媒体に接触している無処理EPSサンプルの縁部に白蟻により穿孔が数箇所作られていた。

0028

実施例3(水浸漬試験:薬剤保持性

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • 富士フイルム株式会社の「 成形材料」が 公開されました。( 2020/12/17)

    【課題・解決手段】フィルムと立体構造体とのいずれの多孔成形体も製造でき、かつ、空隙部が規則性をもって密に配列した多孔成形体を製造できる成形材料を提供する。成形材料(11)は、多孔成形体としての多孔フィ... 詳細

  • 株式会社ADEKAの「 組成物、硬化物、光学フィルタ及び硬化物の製造方法」が 公開されました。( 2020/12/17)

    【課題・解決手段】色素と、カチオン重合性化合物と、酸発生剤と、を含む組成物。前記色素は、テトラアザポルフィリン系色素、トリアリールメタン系色素又はシアニン系色素を含むことが好ましく、前記色素は、550... 詳細

  • 東レ株式会社の「 フィルム、及びその製造方法」が 公開されました。( 2020/12/17)

    【課題・解決手段】本発明は、フィルムとして用いるために必要な機械特性を有しつつ、柔軟性、透湿性、及び防水性を兼ね備えるフィルムを提供することを課題とするものであり、ポリエステル系エラストマーを主成分と... 詳細

この 技術と関連性が強い法人

関連性が強い法人一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ