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課題

重力脱水部を有する脱水装置において、凝集剤添加量を、過剰および過少のない最適な範囲に精度良く制御できるようにし、サイドリーク現象等の不都合の発生を防止するとともに、凝集剤の使用量を必要最小限に抑えて汚泥処理費用を低減する。

解決手段

供給されてくる汚泥を実質的に重力により濾過脱水する重力脱水部を備えた脱水装置における脱水制御方法において、汚泥の種類に応じて、(a)濾液量検出手段により検出される重力脱水部における濾液量またはそれに相関する量と(b)汚泥への凝集剤添加率との相関関係を予め求め、この相関関係における前記(a)濾液量またはそれに相関する量および(b)汚泥への凝集剤添加率の少なくとも一方について上限および下限を設定し、この上下限の範囲に入るように、汚泥供給量および凝集剤添加量の少なくとも一方を制御することを特徴とする、脱水装置における脱水制御方法。

概要

背景

下水処理場し尿処理場、各種産業排水処理場などから発生する汚泥脱水してケーキ状物とする処理技術は広く知られている。この汚泥処理においては、効率の良い脱水を行うために、通常、原汚泥凝集剤(たとえば高分子凝集剤)を添加して汚泥を凝集させ、該汚泥を脱水装置に供給している。脱水装置では、凝集汚泥重力により濾過、脱水し、水分が減少した汚泥を加圧脱水してケーキ状物にまで処理するようにしている。このような脱水装置として、周回する濾布上に汚泥を供給し、重力脱水部で重力により濾過、脱水した後加圧脱水するベルトプレス型脱水装置(たとえば、特公平3−7478号公報に示されている脱水装置)や、回転するスクリュー送り方向基部に汚泥を供給し、まず重力により濾過、脱水した後、スクリューで加圧脱水するスクリュープレス型脱水装置が知られている。

上記のような脱水装置においては、とくに重力脱水部における濾過、脱水状態が、その後の加圧脱水性能、ひいては脱水装置全体の処理性能や、脱水装置のトラブル汚染発生防止に大きな影響を及ぼす。

すなわち、処理対象汚泥は、重力脱水部において極力濾過、脱水された方が、その後の加圧脱水が効率よく行われ、装置全体処理能力が向上する。この重力脱水部における濾過、脱水特性は、供給されてくる汚泥の凝集状態に大きく依存し、その凝集状態は、凝集剤の添加率添加量)に大きく依存する。

凝集剤は、比較的高価なもので、汚泥処理費用全体に対し大きな割合を占めるため、極力必要最小限の添加量にとどめ、過剰添加を回避することが望まれる。

ところが、近年、処理対象汚泥が多様化し、その性状も不安定で頻繁に変動することがあるので、一定の凝集剤添加量では対応し切れなくなっており、かつ、上記のように性状が不安定でかつ変動する供給汚泥に対し常に最適な凝集剤添加率に制御することも困難となっている。したがって、原汚泥に対して凝集剤の添加量のバランス崩れることがあり、該添加量のわずかなバランスの崩れによって、凝集不良状態の汚泥が脱水装置に供給されてしまうことになる。

凝集不良の汚泥が脱水装置に供給されると、重力脱水を十分に行えなくなるため、たとえばベルトプレス型脱水装置においては濾布の両端部から汚泥が流出したり、濾布の進行方向に走り出すといった、いわゆるサイドリーク現象が発生する。また、重力脱水部に後続する加圧脱水部での処理が不十分となったり、加圧脱水部でもサイドリーク現象が発生したりする。このような事態が発生すると、目標とする適正な汚泥処理が行われなくなるばかりか、脱水装置およびその周辺の汚染を発生させ、さらには脱水装置にトラブルを生じさせる原因にもなる。

したがって、従来、管理者側においては、上記のようなサイドリーク現象等の発生防止のために、重力脱水部において十分に濾過、脱水が行われるよう、凝集剤添加率を若干高めに設定し、原汚泥の性状が変動する場合にあっても、凝集剤の添加量不足によるサイドリーク現象等の不都合が発生しないようにしていた。

概要

重力脱水部を有する脱水装置において、凝集剤の添加量を、過剰および過少のない最適な範囲に精度良く制御できるようにし、サイドリーク現象等の不都合の発生を防止するとともに、凝集剤の使用量を必要最小限に抑えて汚泥処理費用を低減する。

供給されてくる汚泥を実質的に重力により濾過、脱水する重力脱水部を備えた脱水装置における脱水制御方法において、汚泥の種類に応じて、(a)濾液量検出手段により検出される重力脱水部における濾液量またはそれに相関する量と(b)汚泥への凝集剤添加率との相関関係を予め求め、この相関関係における前記(a)濾液量またはそれに相関する量および(b)汚泥への凝集剤添加率の少なくとも一方について上限および下限を設定し、この上下限の範囲に入るように、汚泥供給量および凝集剤添加量の少なくとも一方を制御することを特徴とする、脱水装置における脱水制御方法。

目的

そこで本発明の課題は、重力脱水部を有する脱水装置において、凝集剤の添加量を、過剰および過少のない最適な範囲に精度良く制御できるようにし、サイドリーク現象等の不都合の発生を防止するとともに、凝集剤の使用量を必要最小限に抑えて汚泥処理費用を低減することにある。

効果

実績

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請求項1

供給されてくる汚泥を実質的に重力により濾過脱水する重力脱水部を備えた脱水装置における脱水制御方法において、汚泥の種類に応じて、(a)濾液量検出手段により検出される重力脱水部における濾液量またはそれに相関する量と(b)汚泥への凝集剤添加率との相関関係を予め求め、この相関関係における前記(a)濾液量またはそれに相関する量および(b)汚泥への凝集剤添加率の少なくとも一方について上限および下限を設定し、この上下限の範囲に入るように、汚泥供給量および凝集剤添加量の少なくとも一方を制御することを特徴とする、脱水装置における脱水制御方法。

請求項2

前記濾液量を、重力脱水部の濾液流出部に設けられた1個のセンサで検出する、請求項1の脱水装置における脱水制御方法。

請求項3

前記濾液量を、重力脱水部の濾液流出部に汚泥送り方向に沿って配置された少なくとも2個のセンサで検出する、請求項1の脱水装置における脱水制御方法。

請求項4

センサに、発光手段と受光手段とを備えた光センサを用いる、請求項2または3の脱水装置における脱水制御方法。

請求項5

前記濾液量に相関する量として、前記光センサで検出された吸光度を汚泥供給量で除した量を求める、請求項4の脱水装置における脱水制御方法。

請求項6

前記濾液量に相関する量として、少なくとも2個の光センサで検出された吸光度の和を汚泥供給量で除した量を求める、請求項4の脱水装置における脱水制御方法。

技術分野

0001

本発明は、脱水装置における脱水制御方法に関し、とくに、凝集剤を添加した汚泥重力により濾過脱水した後加圧脱水するベルトプレス型やスクリュープレス型の脱水装置に好適な脱水制御方法に関する。

背景技術

0002

下水処理場し尿処理場、各種産業排水処理場などから発生する汚泥を脱水してケーキ状物とする処理技術は広く知られている。この汚泥処理においては、効率の良い脱水を行うために、通常、原汚泥に凝集剤(たとえば高分子凝集剤)を添加して汚泥を凝集させ、該汚泥を脱水装置に供給している。脱水装置では、凝集汚泥を重力により濾過、脱水し、水分が減少した汚泥を加圧脱水してケーキ状物にまで処理するようにしている。このような脱水装置として、周回する濾布上に汚泥を供給し、重力脱水部で重力により濾過、脱水した後加圧脱水するベルトプレス型脱水装置(たとえば、特公平3−7478号公報に示されている脱水装置)や、回転するスクリュー送り方向基部に汚泥を供給し、まず重力により濾過、脱水した後、スクリューで加圧脱水するスクリュープレス型脱水装置が知られている。

0003

上記のような脱水装置においては、とくに重力脱水部における濾過、脱水状態が、その後の加圧脱水性能、ひいては脱水装置全体の処理性能や、脱水装置のトラブル汚染発生防止に大きな影響を及ぼす。

0004

すなわち、処理対象汚泥は、重力脱水部において極力濾過、脱水された方が、その後の加圧脱水が効率よく行われ、装置全体処理能力が向上する。この重力脱水部における濾過、脱水特性は、供給されてくる汚泥の凝集状態に大きく依存し、その凝集状態は、凝集剤の添加率添加量)に大きく依存する。

0005

凝集剤は、比較的高価なもので、汚泥処理費用全体に対し大きな割合を占めるため、極力必要最小限の添加量にとどめ、過剰添加を回避することが望まれる。

0006

ところが、近年、処理対象汚泥が多様化し、その性状も不安定で頻繁に変動することがあるので、一定の凝集剤添加量では対応し切れなくなっており、かつ、上記のように性状が不安定でかつ変動する供給汚泥に対し常に最適な凝集剤添加率に制御することも困難となっている。したがって、原汚泥に対して凝集剤の添加量のバランス崩れることがあり、該添加量のわずかなバランスの崩れによって、凝集不良状態の汚泥が脱水装置に供給されてしまうことになる。

0007

凝集不良の汚泥が脱水装置に供給されると、重力脱水を十分に行えなくなるため、たとえばベルトプレス型脱水装置においては濾布の両端部から汚泥が流出したり、濾布の進行方向に走り出すといった、いわゆるサイドリーク現象が発生する。また、重力脱水部に後続する加圧脱水部での処理が不十分となったり、加圧脱水部でもサイドリーク現象が発生したりする。このような事態が発生すると、目標とする適正な汚泥処理が行われなくなるばかりか、脱水装置およびその周辺の汚染を発生させ、さらには脱水装置にトラブルを生じさせる原因にもなる。

0008

したがって、従来、管理者側においては、上記のようなサイドリーク現象等の発生防止のために、重力脱水部において十分に濾過、脱水が行われるよう、凝集剤添加率を若干高めに設定し、原汚泥の性状が変動する場合にあっても、凝集剤の添加量不足によるサイドリーク現象等の不都合が発生しないようにしていた。

発明が解決しようとする課題

0009

ところが前述の如く、凝集剤は比較的高価なものであるので、ランニングコスト低減のためには、過剰添加を回避し、極力必要最小限の添加量に抑えることが望まれる。また、多量の凝集剤の添加は、ケーキ状に固められた汚泥を焼却する際のCO2発生量増大の原因になる。

0010

逆に凝集剤の添加量を少量に抑えると、とくに汚泥の性状が変化した場合に凝集不足が発生し、前述の如きサイドリーク現象等の不都合の発生を招く。

0011

そこで本発明の課題は、重力脱水部を有する脱水装置において、凝集剤の添加量を、過剰および過少のない最適な範囲に精度良く制御できるようにし、サイドリーク現象等の不都合の発生を防止するとともに、凝集剤の使用量を必要最小限に抑えて汚泥処理費用を低減することにある。

課題を解決するための手段

0012

上記課題を解決するために、本発明に係る脱水装置の脱水制御方法は、供給されてくる汚泥を実質的に重力により濾過、脱水する重力脱水部を備えた脱水装置における脱水制御方法において、汚泥の種類に応じて、(a)濾液量検出手段により検出された重力脱水部における濾液量またはそれに相関する量と(b)汚泥への凝集剤添加率との相関関係を予め求め、この相関関係における前記(a)濾液量またはそれに相関する量および(b)汚泥への凝集剤添加率の少なくとも一方について上限および下限を設定し、この上下限の範囲に入るように、汚泥供給量および凝集剤添加量の少なくとも一方を制御することを特徴とする方法からなる。

0013

この方法においては、上記濾液量を、重力脱水部の濾液流出部に設けられた1個のセンサで検出することもできるが、より制御精度を上げるためには、重力脱水部の濾液流出部に汚泥送り方向に沿って配置された少なくとも2個のセンサで検出することが好ましい。センサとしては、たとえば、発光手段と受光手段とを備えた光センサを用いることができる。光センサの発光手段には、発光ダイオードレーザ光を適用でき、中でも安価な発光ダイオードが好ましい。

0014

また、上記濾液量に相関する量としては、たとえば、前記光センサで検出された吸光度を汚泥供給量で除した量を求めることができる。ここで「吸光度」とは、発光手段から発せられた光の強さをI0 、受光手段に到達した光の強さをIとしたとき、log(I0 /I)のことを言う。因みに、前記括弧内の数値逆数、すなわちI/I0 は、透過率である。このような演算値を用いて上記相関関係を求めることにより、汚泥供給量または凝集剤添加量のより最適な制御が可能となる。とくに上記濾液量に相関する量として、少なくとも2個の光センサで検出された吸光度の和を汚泥供給量で除した量を求めることが好ましく、これによってより精度よく相関関係を求めることができ、より最適な制御が可能となる。

0015

このような本発明に係る制御方法は、周回する濾布を備え、該濾布上に供給された汚泥を実質的に重力により濾過、脱水する重力脱水部と、重力脱水部からの汚泥を加圧しながら脱水する加圧脱水部とを有する、ベルトプレス型脱水装置、および、回転するスクリューを備え、該スクリューの基部に供給された汚泥を実質的に重力により濾過、脱水する重力脱水部と、重力脱水部からの汚泥を加圧しながら脱水する加圧脱水部とを有するスクリュープレス型脱水装置、のいずれにも適用できる。

0016

本発明に係る脱水装置における脱水制御方法においては、供給されてくる汚泥の種類に応じて、(a)濾液量またはそれに相関する量と(b)汚泥への凝集剤添加率との相関関係が予め求められ、それらの少なくとも一方について、好ましくは両方について、上下限を有する範囲が設定される。つまり、凝集剤の添加量が過剰、過少のいずれにもならない最適な範囲が設定される。この最適範囲に入るように、汚泥供給量および凝集剤添加量の少なくとも一方が制御されるので、凝集剤添加率は常に必要最小値またはその近傍値に制御されることになる。凝集剤が必要量添加されることにより、凝集不足が回避されてサイドリーク現象等の不都合の発生が防止され、凝集剤が必要最小量またはその近傍値に抑えられて過剰添加が防止されることにより、汚泥処理費用が低減される。

発明を実施するための最良の形態

0017

以下に、本発明の望ましい実施の形態について、図面を参照して説明する。図1ないし図3は、本発明の一実施態様に係る制御方法に用いる脱水装置と、その脱水装置を用いた脱水システムを示している。図1において、1は、ベルトプレス型脱水装置を示しており、該脱水装置1に、処理対象汚泥として、凝集剤が添加された凝集汚泥が供給される。脱水装置1は、ロール間に掛け渡され、周回駆動される第1の濾布2と、これとは別にロール間に掛け渡され、周回駆動される第2の濾布3とを有している。凝集汚泥は、実質的に重力によって濾過、脱水される重力脱水部4に供給されるが、この重力脱水部4は、主として、第1の濾布2のロール5、6間部分に形成されている。ただし、ロール6で反転した後の部分でも、重力脱水部の一部が構成されている。第2の濾布3は、ロール7の位置で第1の濾布2と重ね合わされ、これらの間に汚泥を挟持した状態で第1の濾布2とともに走行される。実質的にこのロール7以降の部分で加圧脱水部8が構成されている。重力脱水部4における濾液は受けパン9を介して排水され、加圧脱水部8を含めた装置全体からの濾液が、排液口10を通して排水される。

0018

第1の濾布2と第2の濾布3は、間に汚泥を挟持した状態で複数のロールの外周に沿って走行されるが、この間に汚泥が挟圧(プレス)され、さらに脱水される。最終段剥離ロール11の位置で両濾布2、3が互いに剥離され、各周回経路へと分離される。この剥離ロール11の位置では、さらにプレス用のベルト12が押圧されて脱水され、脱水ケーキ13がベルトコンベア14上に排出される。この部分には、脱水ケーキ13を第2の濾布3から掻きとるためにスクレーパ15が設けられている。

0019

本実施態様においては、重力脱水部4に、濾液量を検出する濾液量検出手段が、汚泥の送り方向に沿って少なくとも2つ設けられている。本実施態様では、汚泥の送り方向上流側に第1の濾液量検出手段21が、下流側に第2の濾液量検出手段22が配置されている。

0020

これら濾液量検出手段21、22は、本実施態様では、図2に示すように、重力脱水部4の濾液流出部、つまり、重力脱水部4における第1の濾布2の下方の位置に、流出してくる濾液を間に対向配置された発光手段21a(22a)と受光手段21b(22b)とを備えた光センサ21、22から構成されている。光センサ21、22の発光手段21a、22aには、発光ダイオードやレーザ光が適用でき、中でもコスト的に発光ダイオードの適用が好ましい。

0021

これら光センサからなる濾液量検出手段21、22は、発光手段21a、22aからの光が受光手段21b、22bに到達する際に、その間に位置する流出濾液によっていかに吸収されるかを検出することによって濾液量を検出するものであり、具体的には光の透過率(I/I0 )を検出するものである。この光の透過率は、光の吸収率、つまり、濾液量に逆比例するから、これを考慮して濾液量を検出することが可能になる。

0022

なお、濾液量検出手段21、22としては、上記のような光センサに限定されるものではなく、濾液量が検出できるものであればいかなる手段であってもよい。たとえば、流出濾液によって羽根車を回転させる機械的な濾液量検出手段や、流出濾液の量を三角堰などを用いて測定する濾液量検出手段などの使用も可能である。

0023

上記のような脱水装置1を用いて、脱水システムとしては次のように構成される。たとえば図3に示すように、脱水装置1には、原汚泥が汚泥供給ポンプ31により、流量計32で計量されつつ供給されるが、この原汚泥に、凝集剤が、凝集剤供給ポンプ33により、流量計34で計量されつつ添加される。凝集剤が添加された汚泥は、凝集反応槽または攪拌槽35で攪拌機36によって攪拌されながら混合され、凝集が促進される。そして、この凝集汚泥が、前述の如く脱水装置1の重力脱水部4に供給される。

0024

流量計32、流量計34の信号は制御装置37に送られ、制御装置37からは、ポンプ31、32に、汚泥供給量、凝集剤添加量の制御信号ポンプ駆動モータへの作動制御信号)がそれぞれ送られる。重力脱水部4に設けられた濾液量検出手段21、22による検出信号は、制御装置37、とくにその演算処理部38に送られ、該演算処理部38での演算結果が、以下に述べるような制御に用いられ、場合によっては監視用に表示される。

0025

このように構成された脱水装置1において、本発明に係る脱水制御方法はたとえば次のように行われる。まず、汚泥の種類(性状)に応じて、濾液量検出手段21、22により検出された重力脱水部4における濾液量またはそれに相関する量と、汚泥への凝集剤添加率との相関関係が求められる。本実施態様では、濾液量に相関する量として、濾液量検出手段21、22による前記吸光度(log(I0 /I))の和を汚泥供給量で除した値が用いられ、その演算値と凝集剤添加率との相関関係が求められる。対数値である吸光度を採用することで、検出濾液量の急激な変動幅圧縮することができ、濾液量検出手段21、22の2つのセンサの各吸光度の和を用いることにより、後述の如くより精度の良い相関関係を得ることができ、その各吸光度の和を汚泥供給量で除すことにより、単位汚泥供給量当たりの変動を精度良くとらえることができる。

0026

上記相関関係を求めるに際し、まず従来の通常の凝集剤添加制御方法(凝集剤の添加量が過大、過少になることが生じ得る制御方法)により運転し、そのときの制御特性を予め測定する。たとえば図4に示すように、ある時間内における、凝集剤添加率(%)と、上記濾液量検出手段21、22による各吸光度の和を汚泥供給量(たとえば、m3 /H)で除した演算値(logT/汚泥供給量で表示)とのチャートをとる。なお、TはI0 /Iのことである。

0027

この図4で得られた原データから、凝集剤添加率(%)とlogT/汚泥供給量(logTは濾液量検出手段21、22による各吸光度の和)との相関関係をプロットすると、図5に示すようになる。図5に示すように、凝集剤添加率とlogT/汚泥供給量との関係は、右上がりの比較的明確な相関関係として得られる。

0028

得られた相関関係について、図6に示すように、図4に示した運転においてサイドリーク現象が発生しないようにlogT/汚泥供給量の制御下限および凝集剤添加の下限薬注率が設定され、凝集剤の添加量が過剰にならないようにlogT/汚泥供給量の制御上限および凝集剤添加の上限薬注率が設定される。このlogT/汚泥供給量の制御上下限および上下限薬注率で囲まれた範囲が、本発明に係る通常設定値通常制御値)の範囲となり、この範囲内に入るように制御される。

0029

なお、本実施態様では上記のようにlogT/汚泥供給量の制御上下限および上下限薬注率の両方を設定したが、相関関係が右上がりの単調増加的な相関関係であることから、いずれか一方の上下限のみを設定し、その設定範囲に入るように制御することも可能である。

0030

また、本実施態様では、濾液量検出手段21、22の2個のセンサを用いて濾液量を検出するようにしたが、1個のセンサで検出することも可能である。但し、図7図8および図5に示した結果から分かるように、濾液量検出手段を2個またはそれ以上とすることにより、より明確な相関関係を得ることができる。

0031

図7は、第1の濾液量検出手段21のみの吸光度(log(1))を汚泥供給量で除した値と凝集剤添加率との関係を示しているが、大略図5と同様の右上がりの相関関係は得られているものの、凝集剤添加率が低い領域と高い領域でデータのばらつきが大きくなっており、相関関係が不明瞭になっている。

0032

図8は、第2の濾液量検出手段22のみの吸光度(log(2))を汚泥供給量で除した値と凝集剤添加率との関係を示しているが、添加率が0.35%付近までは図5と同様の右上がりの相関関係がみられるが、それ以上の領域では相関関係がみられない。

0033

第1、第2の濾液量検出手段21、22による検出結果を総合したものが前述の図5に示した関係であり、図7図8に比べ、ばらつきが少なく、より明確な相関関係としてとらえられていることが分かる。これは、第1の濾液量検出手段21に基づく関係が、第2の濾液量検出手段22に基づくデータにより補正され、両濾液量検出手段が補完し合って、より明確な相関関係が得られていると考えられる。より詳細には、凝集剤添加率が低い領域では、濾液量が少ないながら、両者ともに濾液が流出している。また、添加率が高い領域では、第1の濾液量検出手段21の位置での流出が多くなり、第2の濾液量検出手段22の位置での流出濾液量が減少しているものと推測できる。0.4%前後の最適添加率状態といわれる範囲では、両者の流出が第1の濾液量検出手段21の位置での流出がやや多いが平衡状態にあるものと考えられる。このように、2つの濾液量検出手段21、22またはそれ以上の濾液量検出手段の検出結果に基づいて補正または補完された対数値データとして採取し、それにもとづいて凝集剤添加率との関係を求めることにより、より明確な相関関係が得られる。

0034

図6のように求められた最適な制御範囲に入るように、汚泥供給量および凝集剤添加量の少なくとも一方が制御される。図9に、凝集剤添加量を制御した場合の実施結果の一例を示す。

0035

図9は、従来制御による運転中のある時間帯に、本発明に係る制御(制御開始から制御終了まで)を行った結果を示している。濾液流出比率(〔log(1)+(log(2)〕/汚泥供給量)が図6に示した目標範囲内に入るように、凝集剤流量(凝集剤添加量)が制御された結果、本制御範囲外での運転に比べ、全体として凝集剤使用量が大幅に低減された。また、ある瞬間にはごく短時間凝集剤の添加量が増大されているが、それによって汚泥の凝集不足が回避され、サイドリーク現象等の発生が防止された。したがって、本制御での運転中には、サイドリーク現象等の不都合の発生は全くなく、凝集剤の使用量は必要最小量に抑えられた。

0036

上記制御による運転状態を模式的に示すと、たとえば図10のようになる。すなわち、従来の凝集剤添加量Aに比べ、そのときの濾液流出比率に応じて凝集剤添加量Bのように制御され、両者の差分Cが削減された凝集剤量に相当する。最適な凝集剤添加量の制御により、不都合の発生が防止されつつ、凝集剤使用量が必要最小量に抑えられる。

0037

なお、重力脱水部における汚泥の凝集状態は、その汚泥の種類や性状に応じた凝集剤添加率によって左右される。汚泥の凝集状態の良否が、重力脱水部においてどのように影響しているかをモデル的に示すと、たとえば図11図12のようになる。

0038

図11は、良好な凝集状態の場合を示しており、凝集が良好なので、凝集汚泥供給後濾液は速やかに流下し、その状態が第1、第2の濾液量検出手段21、22によって検出される。濾過に伴い、汚泥の厚みは走行方向に向かって薄くなっていく。

0039

図12は、凝集不良状態の場合を示しており、凝集が悪いので、重力濾過ゾーン初期から終点まで略同程度の濾液が流下している。また、濾液の流出が少量なので汚泥の厚みの変化は少ない。

0040

本発明に係る脱水制御方法は、ベルトプレス型脱水装置に限らず、重力脱水部を有する他のタイプの脱水装置にも適用できる。たとえば、図13に示すようなスクリュープレス型の脱水装置41にも適用できる。図13において、バレル42内にスクリュー43が挿入されており、スクリュー43のフライトピッチは先端側で小さくされている。スクリュー43の基部に凝集汚泥が供給され、この部分の下部に重力脱水部44が構成され、スクリュー43の先端側が加圧脱水部45に構成されている。加圧脱水部45とストッパ46との間で脱水ケーキ47が生成される。この実施態様では、重力脱水部44に、汚泥の送り方向に沿って第1の濾液量検出手段48と第2の濾液量検出手段49が配置され、これらの検出信号が制御装置50に送られる。制御は、基本的に前述の実施態様と同様に行われる。

0041

このスクリュープレス型の脱水装置は、たとえば図14に示す形式のものであってもよい。図14に示すスクリュープレス型脱水装置51では、スクリュー52のフライトピッチは実質的に一定であるが、溝深さを先端側ほど浅くなるように形成してあり、これによって所定の加圧脱水を達成できるようにしてある。その他の構成は、図13に示した構成に準じる。

発明の効果

0042

以上説明したように、本発明の脱水装置における脱水制御方法によれば、凝集剤の添加量を、過剰および過少の生じない最適な範囲に精度良く制御できるようになり、サイドリーク現象等の不都合の発生を防止して常時円滑な運転状態を確保しつつ、凝集剤の使用量を必要最小量に抑えて汚泥処理費用を大幅に低減することができる。

図面の簡単な説明

0043

図1本発明の一実施態様に係る脱水制御方法を実施するための脱水装置の概略構成図である。
図2図1の装置の光センサ部の概略拡大正面図である。
図3図1の脱水制御方法を含む脱水システムの概略構成図である。
図4相関関係を求めるための凝集剤添加率と吸光度(logT)/汚泥供給量のチャートである。
図5図4のチャートから求めた凝集剤添加率とlogT/汚泥供給量の相関関係を示す特性図である。
図6相関関係に上下限を設定した特性図である。
図7第1の濾液量検出手段のみの場合の特性図である。
図8第2の濾液量検出手段のみの場合の特性図である。
図9図6で設定された範囲内に制御した場合のチャートである。
図10凝集剤の使用量低減を模式的に示した概略特性図である。
図11良好な凝集状態の場合の脱水状態の一例を示す概略側面図である。
図12不都合な凝集状態の場合の脱水状態の一例を示す概略側面図である。
図13本発明の脱水制御方法を適用し得る別の脱水装置の概略構成図である。
図14図13の装置の変形例に係る脱水装置の部分概略構成図である。

--

0044

1、41、51脱水装置
2、3濾布
4、44重力脱水部
8、45加圧脱水部
21、48 第1の濾液量検出手段
22、49 第2の濾液量検出手段
31汚泥供給ポンプ
33凝集剤供給ポンプ
37、50 制御装置

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