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技術 実体顕微鏡

出願人 株式会社トプコン
発明者 和田充晃大野正喜
出願日 2000年1月18日 (20年2ヶ月経過) 出願番号 2000-009463
公開日 2001年7月24日 (18年7ヶ月経過) 公開番号 2001-198088
状態 特許登録済
技術分野 眼の診断装置
主要キーワード 水平縦方向 照度変更 光束特性 電圧表示 水平横方向 光源電圧 フレアー成分 赤外線フィルター
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2001年7月24日)のものです。
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図面 (14)

課題

本発明は、高い色温度照明光照射による被検眼の前眼部観察機能を損なうことなく、しかも、被検眼の例えば眼底観察等を良好に行うことが可能な実体顕微鏡を提供する。

解決手段

被検眼にハロゲン電球からなる光源51が出射する照明光を照射する照明系8と、この照明系8により照明される被検眼Eの像を観察する観察系6とを有する実体顕微鏡1において、前記観察系6の光路挿脱可能に備えた観察光の色温度を変換する色温度変換素子61と、前記被検眼Eに対する観察モードを、前眼部観察モードと眼内観察モードとに切り換えモード切替手段と、モード切替手段により眼内観察モードに切り換えた時前記色温度変換素子61を前記観察系6の光路に挿入し、前眼部観察モードに切り換えた時前記色温度変換素子61を前記観察系6の光路から離脱させる電磁ソレノイド62とを有するものである。

概要

背景

例えば、細隙灯顕微鏡のような実体顕微鏡により被検眼眼底観察を行う際や、眼底に対して光凝固等の治療を行う際に、コンタクトレンズ又は前置レンズが用いられる。被検眼の眼底像両眼視しようとすれば、このとき観察視野内にコンタクトケンズ又は前置レンズによる反射光が入ってくる。これを避けるためには観察光軸照明光軸との角度を大きくしなければならず、この結果、被検眼の両眼視ができなくなる。従って、必然的に観察光軸と照明光軸との角度を小さくする必要がある。

また、被検眼の眼底の光凝固を行う場合には、細隙光(スリット光)の幅を被検眼の乳頭の大きさの3倍程度に設定して使用するのが通常であるため、コンタクトレンズ内の空気と接した面からの反射を逃すために照明系の光軸を振る角度はさほど大きくはならない。

しかし、光凝固を行う眼底の箇所を変更する場合には、コンタクトレンズの位置も変更しなければならず、この際にコンタクトレンズからの反射光が細隙光で照明された眼底像の中に入ってしまう。

そこで、観察光軸に対して照明光軸を振り、反射を逃さなければならず、被検眼の眼底観察、眼底治療の妨げとなっていた。

一方、眼底のみを観察する場合、観察範囲が広く、照明光軸を広範囲に振る必要があり、このため、照明系が観察系の一部を塞いでしまい、眼底の両眼視は困難となる。

その対策として、例えば前置レンズとしてイエロー(黄色)型のものが使用される。イエロー型の前置レンズを使用すると、前置レンズからの反射光が観察視野内に入っていてもかなり弱く見え、照明光軸と観察光軸との角度がかなり小さく、眼底の両眼視をある程度実現できる。また、患者網膜に対する刺激も弱く網膜保護の点で効果がある。

しかし、この場合には、眼底像の黄色味が増えてしまうという問題がある。

ところで、被検眼の眼底観察、眼底治療を目的とする実体顕微鏡の場合、照明系の光源は主にハロゲン電球が使用される。ハロゲン電球よる照明光は、色温度が高く、被検眼の前眼部観察には適している。

しかし、被検眼の眼底観察、眼底治療を行う場合には、照明光の色温度が高すぎ眼底像が白っぽく見えてしまい、フレアー成分も強く良好な眼底像を観察し又は観察しつつ治療を行うことができない。

尚、照明系の光源として例えばハロゲン電球により色温度が低いタングステン電球を使用することで、照明光は暖色系となり被検眼の眼底像を良好に観察し得ることが知られている。

概要

本発明は、高い色温度の照明光照射による被検眼の前眼部観察機能を損なうことなく、しかも、被検眼の例えば眼底観察等を良好に行うことが可能な実体顕微鏡を提供する。

被検眼にハロゲン電球からなる光源51が出射する照明光を照射する照明系8と、この照明系8により照明される被検眼Eの像を観察する観察系6とを有する実体顕微鏡1において、前記観察系6の光路挿脱可能に備えた観察光の色温度を変換する色温度変換素子61と、前記被検眼Eに対する観察モードを、前眼部観察モードと眼内観察モードとに切り換えモード切替手段と、モード切替手段により眼内観察モードに切り換えた時前記色温度変換素子61を前記観察系6の光路に挿入し、前眼部観察モードに切り換えた時前記色温度変換素子61を前記観察系6の光路から離脱させる電磁ソレノイド62とを有するものである。

目的

そこで、本発明は、高い色温度の照明光照射による被検眼の角膜水晶体等の前眼部やこの他の眼底以外の部位の観察機能を損なうことなく、眼底観察も良好に行うことが可能な実体顕微鏡を提供するものである。

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
2件

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請求項1

検眼光源出射する照明光照射する照明系と、この照明系により照明される被検眼の像を観察する観察系とを有する実体顕微鏡において、前記照明系の光路又は観察系の光路のいずれかに照明光又は観察光色温度を変換する色温度変換素子挿脱可能に備えたこと、を特徴とする実体顕微鏡。

請求項2

被検眼にハロゲン電球からなる光源が出射する照明光を照射する照明系と、この照明系により照明される被検眼の像を観察する観察系とを有する顕微鏡において、前記照明系の光路又は観察系の光路のいずれかに挿脱可能に備えた照明光又は観察光の色温度を変換する色温度変換素子と、前記被検眼に対する観察モードを、前眼部観察モードと眼内観察モードとに切り換えモード切替手段と、モード切替手段により眼内観察モードに切り換えた時前記色温度変換素子を前記照明系の光路又は観察系の光路のいずれかに挿入し、前眼部観察モードに切り換えた時前記色温度変換素子を前記照明系の光路又は観察系の光路から離脱させる変換素子駆動手段と、を有することを特徴とする実体顕微鏡。

請求項3

被検眼にハロゲン電球からなる光源が出射する照明光を照射する照明系と、この照明系により照明される被検眼の像を観察する観察系とを有する実体顕微鏡において、前記被検眼に対する観察モードを、前眼部観察モードと眼内観察モードとに切り換えるモード切替手段と、モード切替手段による眼内観察モード、前眼部観察モードへの切り替えに応じて、前記ハロゲン電球からなる光源の電圧を変更し、被検眼の眼内に対する照明光、前眼部に対する照明光の各照度の最適化を行う光源電圧制御手段と、を有することを特徴とする実体顕微鏡。

請求項4

被検眼にハロゲン電球からなる光源が出射する照明光を照射する照明系と、この照明系により照明される被検眼の像を観察する観察系とを有する実体顕微鏡において、前記照明系の光路又は観察系の光路のいずれかに挿脱可能に備えた照明光又は観察光の色温度を変換する色温度変換素子と、前記被検眼に対する観察モードを、前眼部観察モードと眼内観察モードとに切り換えるモード切替手段と、モード切替手段により眼内観察モードに切り換えた時前記色温度変換素子を前記照明系の光路又は観察系の光路のいずれかに挿入し、前眼部観察モードに切り換えた時前記色温度変換素子を前記照明系の光路又は観察系の光路から離脱させる変換素子駆動手段と、前記モード切替手段による眼内観察モード、前眼部観察モードへの切り替えに連動して、前記ハロゲン電球からなる光源の電圧を変更し、被検眼の眼内に対する照明光、前眼部に対する照明光の各照度の最適化を行う光源電圧制御手段と、を有することを特徴とする実体顕微鏡。

技術分野

0001

本発明は、実体顕微鏡に関し、詳しくは、見易い眼底像等を観察することができ、被検眼眼底観察眼底治療を容易にすることができる細隙灯顕微鏡手術用顕微鏡等のような実体顕微鏡に関する。

背景技術

0002

例えば、細隙灯顕微鏡のような実体顕微鏡により被検眼の眼底観察を行う際や、眼底に対して光凝固等の治療を行う際に、コンタクトレンズ又は前置レンズが用いられる。被検眼の眼底像を両眼視しようとすれば、このとき観察視野内にコンタクトケンズ又は前置レンズによる反射光が入ってくる。これを避けるためには観察光軸照明光軸との角度を大きくしなければならず、この結果、被検眼の両眼視ができなくなる。従って、必然的に観察光軸と照明光軸との角度を小さくする必要がある。

0003

また、被検眼の眼底の光凝固を行う場合には、細隙光(スリット光)の幅を被検眼の乳頭の大きさの3倍程度に設定して使用するのが通常であるため、コンタクトレンズ内の空気と接した面からの反射を逃すために照明系の光軸を振る角度はさほど大きくはならない。

0004

しかし、光凝固を行う眼底の箇所を変更する場合には、コンタクトレンズの位置も変更しなければならず、この際にコンタクトレンズからの反射光が細隙光で照明された眼底像の中に入ってしまう。

0005

そこで、観察光軸に対して照明光軸を振り、反射を逃さなければならず、被検眼の眼底観察、眼底治療の妨げとなっていた。

0006

一方、眼底のみを観察する場合、観察範囲が広く、照明光軸を広範囲に振る必要があり、このため、照明系が観察系の一部を塞いでしまい、眼底の両眼視は困難となる。

0007

その対策として、例えば前置レンズとしてイエロー(黄色)型のものが使用される。イエロー型の前置レンズを使用すると、前置レンズからの反射光が観察視野内に入っていてもかなり弱く見え、照明光軸と観察光軸との角度がかなり小さく、眼底の両眼視をある程度実現できる。また、患者網膜に対する刺激も弱く網膜保護の点で効果がある。

0008

しかし、この場合には、眼底像の黄色味が増えてしまうという問題がある。

0009

ところで、被検眼の眼底観察、眼底治療を目的とする実体顕微鏡の場合、照明系の光源は主にハロゲン電球が使用される。ハロゲン電球よる照明光は、色温度が高く、被検眼の前眼部観察には適している。

0010

しかし、被検眼の眼底観察、眼底治療を行う場合には、照明光の色温度が高すぎ眼底像が白っぽく見えてしまい、フレアー成分も強く良好な眼底像を観察し又は観察しつつ治療を行うことができない。

0011

尚、照明系の光源として例えばハロゲン電球により色温度が低いタングステン電球を使用することで、照明光は暖色系となり被検眼の眼底像を良好に観察し得ることが知られている。

発明が解決しようとする課題

0012

上述したように、照明系の光源としてハロゲン電球を使用している実体顕微鏡の場合、被検眼の前眼部等の観察には適するものの被検眼の眼底観察を行う場合には、照明光の色温度が高すぎて不適当であるという問題があった。

0013

そこで、本発明は、高い色温度の照明光照射による被検眼の角膜水晶体等の前眼部やこの他の眼底以外の部位の観察機能を損なうことなく、眼底観察も良好に行うことが可能な実体顕微鏡を提供するものである。

課題を解決するための手段

0014

請求項1記載の発明は、被検眼に光源が出射する照明光を照射する照明系と、この照明系により照明される被検眼の像を観察する観察系とを有する実体顕微鏡において、前記照明系の光路又は観察系の光路のいずれかに照明光又は観察光の色温度を変換する色温度変換素子挿脱可能に備えたことを特徴とするものである。

0015

この発明によれば、照明系の光路又は観察系の光路のいずれかに照明光又は観察光の色温度を変換する色温度変換素子を挿脱可能に備えているので、被検眼の像の観察モードに応じて色温度変換素子を前記照明系の光路又は観察系の光路のいずれかに挿脱することにより、高い色温度の照明光照射による被検眼の前眼部観察機能を損なうことなく、しかも、被検眼の前眼部以外の眼内観察、例えば眼底観察等を行う場合には色温度を変換した状態での観察像を見ることが可能となり、前眼部観察、眼底観察等を各々良好に行うことができる。

0016

請求項2記載の発明は、被検眼にハロゲン電球からなる光源が出射する照明光を照射する照明系と、この照明系により照明される被検眼の像を観察する観察系とを有する実体顕微鏡において、前記照明系の光路又は観察系の光路のいずれかに挿脱可能に備えた照明光又は観察光の色温度を変換する色温度変換素子と、前記被検眼に対する観察モードを、前眼部観察モードと眼内観察モードとに切り換えモード切替手段と、モード切替手段により眼内観察モードに切り換えた時前記色温度変換素子を前記照明系の光路又は観察系の光路のいずれかに挿入し、前眼部観察モードに切り換えた時前記色温度変換素子を前記照明系の光路又は観察系の光路から離脱させる変換素子駆動手段とを有することを特徴とするものである。

0017

この発明によれば、モード切替手段により、眼内観察モードに切り換えた時、変換素子駆動手段により前記色温度変換素子を前記照明系の光路又は観察系の光路のいずれかに挿入し、また、前眼部観察モードに切り換えた時前記色温度変換素子を前記照明系の光路又は観察系の光路から離脱させるものであるから、ハロゲン電球からなる光源による高い色温度の照明光照射による被検眼の前眼部観察機能を損なうことなく、しかも、被検眼の前眼部以外の眼内観察、例えば眼底観察等を行う場合には色温度変換素子により色温度を変換した状態での観察像を見ることが可能となり、前眼部観察、眼底観察等を各々良好に行うことができる。

0018

請求項3記載の発明は、被検眼にハロゲン電球からなる光源が出射する照明光を照射する照明系と、この照明系により照明される被検眼の像を観察する観察系とを有する実体顕微鏡において、前記被検眼に対する観察モードを、前眼部観察モードと眼内観察モードとに切り換えるモード切替手段と、モード切替手段による眼内観察モード、前眼部観察モードへの切り替えに応じて、前記ハロゲン電球からなる光源の電圧を変更し、被検眼の眼内に対する照明光、前眼部に対する照明光の各照度の最適化を行う光源電圧制御手段とを有することを特徴とする実体顕微鏡。

0019

この発明によれば、モード切替手段による前眼部観察モードと眼内観察モードとの切り替えに応じて、光源電圧制御手段がハロゲン電球からなる光源の電圧を変更し、被検眼の眼内に対する照明光、前眼部に対する照明光の各照度の最適化を行うものであるから、前眼部像の観察時、眼底等の眼内像の観察時に各々最適の画像を見ることができ、前眼部観察、眼底観察等を各々良好に行うことができる。

0020

請求項4記載の発明は、被検眼にハロゲン電球からなる光源が出射する照明光を照射する照明系と、この照明系により照明される被検眼の像を観察する観察系とを有する実体顕微鏡において、前記照明系の光路又は観察系の光路のいずれかに挿脱可能に備えた照明光又は観察光の色温度を変換する色温度変換素子と、前記被検眼に対する観察モードを、前眼部観察モードと眼内観察モードとに切り換えるモード切替手段と、モード切替手段により眼内観察モードに切り換えた時前記色温度変換素子を前記照明系の光路又は観察系の光路のいずれかに挿入し、前眼部観察モードに切り換えた時前記色温度変換素子を前記照明系の光路又は観察系の光路から離脱させる変換素子駆動手段と、前記モード切替手段による眼内観察モード、前眼部観察モードへの切り替えに連動して、前記ハロゲン電球からなる光源の電圧を変更し、被検眼の眼内に対する照明光、前眼部に対する照明光の各照度の最適化を行う光源電圧制御手段とを有することを特徴とするものである。

0021

この発明によれば、請求項2、3記載の発明を組み合わせた構成で、特に眼底等の眼内像の観察時に、色温度変換素子による色温度変換と、光源電圧制御手段による被検眼の眼内に対する照明光の照度変換との相乗作用でより一層良好な眼底観察等を行うことができる。

発明を実施するための最良の形態

0022

以下に、本発明の実施の形態を説明する。

0023

(実施の形態1)図1に示す本実施の形態1の実体顕微鏡1は、テーブル2上に移動機構部3を介して水平横方向及び水平縦方向に移動可能に支持された基台4と、傾倒操作により基台4を水平横方向及び水平縦方向に変位させる操作ハンドル5と、前記基台4により各々支持された観察系6、光源や鏡筒本体に対峙して配置する細隙を有する照明系8と、観察系6の対物レンズ収納した鏡筒本体9に対峙させた被検者用の受部10a、額当て10bを有する顎受け台10とを具備している。前記鏡筒本体9の側面には、観察倍率変倍用の回転軸突設し、この回転軸に対して外周に観察系6の観察倍率を示す6,10,16,25,40等の数字を付した操作ノブ11を装着するようになっている。

0024

図2図3は、本実施の形態の実体顕微鏡1の光学構成の概略を示すものであり、この細隙灯顕微鏡1は、鏡筒本体9に収納した観察系6と、鏡筒本体9に取り付けた撮像装置20と、観察系6に対し、被検眼Eに対峙させるミラー12に関して直交配置とした照明系8とを有している。

0025

前記観察系6は、ミラー12と、対物レンズ31と、変倍光学系32と、ビームスプリッタ34と、リレーレンズ35と、光路を接眼鏡筒9a側に変更するプリズム36と、接眼鏡筒9aに配置した接眼レンズ37とを具備し、被検眼Eの像(図7に示す前眼部像、図8に示す眼底像等)を図2に示す結像点Pに結像検者眼E0 により観察可能とするようになっている。

0026

前記撮像装置20は、前記ビームスプリッタ34により分岐される光束を集光する集光レンズ41と、この集光レンズ41からの光束を90度直角に曲げるミラー42と、撮像カメラ43とを具備している。

0027

観察系6は、図3に示すように、検者眼E0 による立体視が可能なように2系統の構成となっている。

0028

前記照明系8は、図2に示すように、ハロゲンランプからなる光源51と、この光源51からの光を集光する集光レンズ52及び53と、この集光レンズ52及び53を通過した光の一部のみを通過させる視野絞り54と、視野絞り54を通過した光を投影する投影レンズ55と、前記光源51と集光レンズ52との間に配置したキセノンランプ等のストロボ光源56とを具備している。

0029

前記視野絞り54と被検眼Eとは、投影レンズ55に対して共役の位置になるように配置され、これにより、前記ミラー12を介して被検眼Eの例えば角膜に対し、図6に示すように、局所的な照明光(以下「スリット光」という)を照射し、被検眼Eの角膜断面(図6斜線を付して示す)Edに対応する前眼部像Ed´を観察可能としている。

0030

本実施の形態1の実体顕微鏡1は、さらに、図2図3に示すように、変倍光学系32と集光レンズ33との間に、観察光の色温度を変換する色温度変換素子61を色温度変換素子駆動手段である電磁ソレノイド65の動作で挿脱可能に配置している。

0031

色温度変換素子61は、図4に示すように、基板62に2個の色温度変換フィルター63を所定の間隔(中心間隔が照明系6の両眼用の光軸間距離Lと一致する間隔)で配置した構成となっている。

0032

色温度変換素子61の代わりに、図4に示すように、回転円板64に前記光軸間距離Lに相当する間隔で2個の色温度変換フィルター66を180度配置で設けるとともに、この2個の色温度変換フィルター66と各々90度ずらした位置に2個の抜穴67を設けた色温度変換素子61Aとし、この色温度変換素子61Aを図示しない回転駆動手段で回転駆動して、2個の色温度変換フィルター66を照明系6の両眼用の光軸に挿入したり(眼内モード時)、2個の抜穴67を照明系6の両眼用の光軸に挿入する(前眼部モード時)構成とすることもできる。

0033

図9は、実体顕微鏡1の制御系の主要部を示すものであり、前記光源51の点灯駆動駆動電圧電圧制御を行う光源電圧制御手段として機能するとともに、ストロボ光源55等の点灯制御を含むこの実態顕微鏡1全体の制御を行う制御部81と、前記撮像カメラ43と、実体顕微鏡1全体の動作に必要な電力を供給する電源部85と、前記制御部81に操作信号を供給する操作スイッチ86とを有し、さらに、撮像カメラ43からの画像信号を取り込む画像制御部82と、この画像制御部82に接続した液晶ディスプレイ等の画像モニタ83と、画像制御部82に接続した記憶手段である画像メモリ84とを付加している。前記画像制御部82、画像モニタ83及び画像メモリ84は実体顕微鏡1と別体の画像処理装置として構成している。

0034

前記操作スイッチ86には、被検眼Eに対する観察モードを前眼部モードとする前眼部キー91と、被検眼Eに対する観察モードを眼内モードとする眼内キー92とを有している。尚、前眼部モードとは被検眼Eの角膜、虹彩、水晶体等を観察するモードをいい、また、眼内モードとは被検眼Eの眼底、硝子体等を観察するモードを言うものとして以下の説明を行う。

0035

次に、上述した本実施の形態1の実体顕微鏡1の作用を説明する。

0036

この実体顕微鏡1において、前記前眼部キー91を操作して、前眼部モードに設定した場合、前記制御部81の制御の基に電磁ソレノイド65は不動作状態を維持し、色温度変換素子61の色温度変換フィルター63は照明系6の光路に挿入されない離脱状態とする。

0037

また、前記ハロゲン電球からなる光源51から発光した光は集光レンズ52を介して視野絞り54を通過する。視野絞り54と被検眼Eとは共役に配置されているので、視野絞り54を通過して形成されたスリット光は投影レンズ55、ミラー12を経て図6に示すように被検眼Eの前眼部(角膜断面:図6に斜線を付して示す)Edに照射される。

0038

このようにして、被検眼Eに照射され、被検眼Eの角膜断面Edで反射した光及び被検眼Eの全体で反射した光束は、高い色温度の状態で観察系6の対物レンズ31に通過し、さらに、ビームスプリッタ34を経てその一部が図2に示す結像点Pに結像し、検者眼E0 により前眼部像Ed´として明確に観察されることになる。

0039

また、ビームスプリッタ34により分岐される光束は、前記ミラー42を経て撮像カメラ43に入射し、これにより、検者眼E0 の観察像と同一の観察像が撮像カメラ43により撮像され、前記画像制御部82の制御の基に画像モニタ83に送られて図7に示すように前眼部像Ed´として表示される。

0040

一方、前記眼内キー92を操作して、眼内モードに設定した場合、前記制御部81の制御の基に電磁ソレノイド65が動作し、色温度変換素子61の色温度変換フィルター63を照明系6の光路に挿入する。

0041

これにより、上述した場合と同様な経路で被検眼Eの眼底Efに照明光が照射され、眼底Efからの反射光は観察系6の対物レンズ31に通過し、さらに、変倍光学系32、色温度変換フィルター63、ビームスプリッタ34を経てその一部が図2に示す結像点Pに色温度が変換され、暖色系の見易い眼底像Ef´として結像し、検者眼E0 により観察される。

0042

また、画像モニタ83に送られて図8に示すように眼底像Ef´として表示される。

0043

このようにして、本実施の形態1によれば、被検眼Eの前眼部観察、眼底観察等を各々良好な状態で行うことができる。

0044

図10は、本実施の形態1の変形例を示すものであり、図2に示す場合に変えて、照明系8の視野絞り54と投影レンズ55との間に照明光の色温度を変換する色温度変換素子61を色温度変換素子駆動手段である電磁ソレノイド65の動作で挿脱可能に配置したことが特徴である。

0045

色温度変換フィルター63を照明系8の光路に入れた場合について考察すると眼底Efでの色温度をK1 、色温度変換素子61を照明系8に入れた場合の眼底Efでの色温度をK2 、色温度変換素子61の色温度変換能力(ミレッド値)をaとすれば、眼底Efでの色温度K2 は下記数1で表すことができる。

0046

ID=000003HE=020 WI=049 LX=1255 LY=0800
例えば、眼底Efでの色温度変換素子61を入れない場合の色温度K1 =3300K、色温度変換能力a=40とすれば、色温度変換素子61を入れた場合の眼底Ef´の色温度K2 =2915Kとなる。

0047

また、眼底Efでの色温度変換素子61を入れない場合の色温度K1 =3800K、色温度変換能力a=40とすれば、色温度変換素子61を入れた場合の眼底Efでの色温度K2 =3299Kとなる。

0048

このよう色温度をもった眼底Efの眼底像Ef´は依然として青白く観察される。また、物体面(眼底Ef面)での好ましい色温度は、2500K乃至2900K程度であることが知られている。

0049

本実施の形態1では、物体面(眼底Ef面)での色温度が2500K乃至2900K程度になるような色温度変換能力aをもった色温度変換素子61を選定するものである。

0050

(実施の形態2)次に、本発明の実施の形態2の実体顕微鏡1について図9図11図12図13を参照してを説明する。図11は、一般的な12V、30Wのハロゲン電球からなる光源51の電圧−光束特性を示すものである。また、図13は、12V、30Wのハロゲン電球の波長分光放射輝度の変化との関係を示す特性図である。

0051

本実施の形態2においては、前眼部キー91、眼内キー92の操作に応じて、前記ハロゲン電球からなる光源51の電圧を変更し、被検眼Eの眼底Efに対する照明光、前眼部Edに対する照明光の各照度の最適化を行うようにしたことが特徴である。

0052

即ち、リットを細かく切る必要があるとき、前眼部キー91を操作して、前眼部モードに設定した場合、前記制御部81の制御の基に光源51に対する駆動電圧が例えば図11図12に示す12Vに設定され、この状態で照明系8の動作で前眼部Edに最高照度に近い照度(光束800ルーメン程度)となる状態で照射が可能となる。

0053

この結果、実施の形態1の場合と同様、検者眼E0 により前眼部像Ed´として明確に観察することが可能となる。

0054

一方、前記眼内キー92を操作して、眼内モードに設定した場合、前記制御部81の制御の基に前記光源51に対する駆動電圧が例えば図11図12に示す8Vに設定され、この状態で最大でも照明系8の動作で眼底Efに前眼部モードに比べ1/4程度に落ちた照度(光束220ルーメン程度)となる状態でしか照射できなくなる。この結果、実施の形態1の場合と同様、検者眼E0 により、照度の低い見易い眼底像Ef´として観察することが可能となる。

0055

ハロゲン電球からなる光源51の波長と分光放射輝度の変化との関係は、照度40万ルクスの場合、図13に示す特性aに示す如くであり、このとき色温度は3810Kである。

0056

また、前記色温度変換素子61をハロゲン電球からの照明光の光路に入れた場合には、光源51の波長と分光放射輝度の変化との関係は図13に示す特性bに示す如くであり、このとき色温度は3387K付近である。

0057

従って、本実施の形態2のように、眼内モードで光源51に対する駆動電圧を低下させて眼底Efの照明を行うと、恰も色温度変換能力の高い色温度変換素子61を照明光の光路に入れたかのようにして照度の低い見易い眼底像Ef´として観察することができる。

0058

また、上述した実施の形態1、2の双方の動作を組み合わせ、眼内モード時に前記制御部81の制御の基に色温度変換素子61の光路への挿入と、光源51に対する駆動電圧の低減とを連動させることで、より一層見易い眼底像Ef´を結像させ、検者眼E0 により観察したり、撮像カメラ43により撮像しより一層見易い眼底像Ef´として表示することも可能である。

0059

尚、照明系8においては、図示していないが、観察機能を向上する等の目的で、NDフィルターグリーンフィルター、防熱フィルター赤外線フィルター等が使用されるが、これらのフィルター群を組み込んだフィルター基板に上述した色温度変換素子61の色温度変換フィルター63を組み込んだ構成とすることも可能であり、これにより、色温度変換素子61を別途組み込む場合よりも省スペース化コスト低減を図れる。

0060

尚、図12は、本実施の形態2における電圧表示部100を示すものである。この電圧表示部100は、例えば液晶ディスプレイ等を用い、図12の左欄に示すように0乃至16Vのフル目盛101aと図12の右欄に示すように0乃至8Vのハーフ目盛101bとを随時切り替え表示する構成としている。

0061

このような電圧表示部100を用いることにより、前眼部モード、眼内モードの区別を明確に行いつつ光源51の駆動電圧を確認することができる。

0062

また、前眼部キー91を操作して、前眼部モードに設定した状態において、色温度変換素子61の光路への挿入を行って、前眼部像Ed´を観察することももちろん可能である。この場合には、前眼部像Ed´をよりコントラトの高い画像として観察可能である。

発明の効果

0063

請求項1及び2記載の発明によれば、高い色温度の照明光照射による被検眼の前眼部観察機能を損なうことなく、しかも、被検眼の前眼部以外の眼内観察、例えば眼底観察等を行う場合には色温度を変換した状態での観察像を見ることが可能となり、前眼部観察、眼底観察等を各々良好に行うことができる実体顕微鏡を提供することができる。

0064

請求項3記載の発明によれば、前眼部像の観察時、眼底等の眼内像の観察時に各々照度が最適の画像を見ることができ、前眼部観察、眼底観察等を各々良好に行うことができる実体顕微鏡を提供することができる。

0065

請求項4記載の発明によれば、色温度変換と照度変更とを組み合わせて、前眼部観察はもちろん、眼底観察等をより一層良好に行うことができる実体顕微鏡を提供することができる。

図面の簡単な説明

0066

図1本発明の実施の形態1の実体顕微鏡の外観を示す側面図である。
図2本実施の形態1の実体顕微鏡の光学構成を示す概略図である。
図3本実施の形態1の実体顕微鏡の観察系の光学構成を示す概略図である。
図4本実施の形態1の色温度変換素子の平面図である。
図5本実施の形態1の色温度変換素子の他例を示す平面図である。
図6本実施の形態1の被検眼に対するスリット光の照射状態を示す説明図である。
図7本実施の形態1の前眼部像の表示状態を示す図である。
図8本実施の形態1の眼底像の表示状態を示す図である。
図9本実施の形態1の及び2の実体顕微鏡の制御系の主要部を示すブロック図である。
図10本実施の形態1の実体顕微鏡の変形例を示す概略図である。
図11本実施の形態2における光源の駆動電圧−光束特性を示す図である。
図12本実施の形態2における電圧表示部を示す説明図である。
図13本実施の形態2におけるハロゲン電球と波長の分光放射輝度の変化との関係を示す特性図である。

--

0067

1実体顕微鏡
6観察系
8照明系
12ミラー
20撮像装置
31対物レンズ
32変倍光学系
34ビームスプリッタ
35リレーレンズ
36プリズム
43撮像カメラ
51光源
52集光レンズ
53 集光レンズ
54視野絞り
55投影レンズ
56ストロボ光源
61色温度変換素子
63色温度変換フィルター
65電磁ソレノイド
81 制御部
82画像制御部
83画像モニタ
84画像メモリ
86 操作スイッチ
91 前眼部キー
92 眼内キー

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