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課題

生体組織の損傷あるいは手術後に於ける自己修復に伴って生じる組織癒着防止に適用できる癒着防止材料を提供する。

解決手段

りんカルシウムと、乳酸グリコール酸:ε−カプロラクトン組成モル比が5〜90:3〜75:5〜40モル%の範囲である乳酸/グリコール酸/ε−カプロラクトン共重合体とを含有してなる癒着防止材料である。

概要

背景

整形外科脳外科胸部外科あるいは腹部等の外科手術後に於ける生理作用である組織癒着は、組織損傷に伴って生ずる繊維芽細胞によるコラーゲン線維産生から引き起こされる周囲の組織臓器等との癒合による。この癒着に伴った合併症の発生あるいは瘢痕組織形成部位と神経との癒着は、痛み、生体機能障害等を引き起こすため、患者にとって精神的、肉体的な苦痛を伴い問題となっている。

この問題に対し従来より種々の方法とそれらに用いられる材料が数多く研究されてきた。例えば、抗血栓剤等の薬理作用剤の投与、あるいはエチレンオキシドプロピレンオキシド共重合体ヒアルロン酸溶液の塗布による癒着防止があるが、この方法は一時的な癒着防止効果は有するものの流動しやすいため持続的な効果を示さないという欠点を有していた。

生体組織物理的に分離するために、シリコンテフロンポリウレタン酸化セルロース等を癒着防止膜として用いる方法が行われている。しかし、これらの材料は非吸収性材料であるため、生体組織面に残存し組織の修復を遅らせるばかりでなく感染、炎症の発生原因となっている。このような問題を解決する方法として、特開平3-295561号公報では、コラーゲンを主成分とする膜が提案されている。また、グルタルアルデヒド架橋処理した牛心膜、心膜がある。しかし、このようなコラーゲンを用いると、コラーゲンが天然由来の材料であるため、抗原性を有するテロペプタイド部分の完全な除去が困難であることとプリオン混入の危険性を生じる。また、癒着防止膜の分解性を制御するための架橋剤としてアルデヒド類イソシアネート類を使用しているが、これらの使用は生体内に於いては分解生成物が悪影響を及ぼし好ましくない。

一方、特開昭60-14861号公報にはコラーゲンに代えて、免疫学的に問題のない乳酸グリコール酸共重合体、乳酸−カプロラクトン共重合体による生体分解吸収性高分子材料からなる癒着防止材が提案されている。また、特開平11-192299にはp-ジオキサノン、乳酸、トリメチレンカーボネートカプロラクトン組合わせからなる共重合体生体活性バイオセラミックスとの複合体材料が開示されている。生体内が組織癒着を生じる環境に変わると、組織同士は非常に癒着しやすい状態となるため、癒着防止効果は 1〜2.5カ月必要であることと癒着防止材を縫合糸で組織に保持するため機械的強度が必要となる。しかし、これらの材料は、分解性と強度維持という両面について不十分となっている。

このように、組織の癒着防止に関する研究は数多くあるものの、癒着防止材料として十分な性能を有する材料は得られておらず、生体適合性に優れ癒着防止材料の適用部位発赤、腫張、硬結等の免疫反応が生じない、また組織が修復するまでの期間癒着を防止し、組織修復後は短期間で分解吸収される柔軟性のある材料が求められているのが現状である。

概要

生体組織の損傷あるいは手術後に於ける自己修復に伴って生じる組織の癒着防止に適用できる癒着防止材料を提供する。

りんカルシウムと、乳酸:グリコール酸:ε−カプロラクトンの組成モル比が5〜90:3〜75:5〜40モル%の範囲である乳酸/グリコール酸/ε−カプロラクトン共重合体とを含有してなる癒着防止材料である。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
2件

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請求項1

りんカルシウムと、乳酸グリコール酸:ε−カプロラクトン組成モル比が5〜90:3〜75:5〜40モル%の範囲である乳酸/グリコール酸/ε−カプロラクトン共重合体とを含有してなる癒着防止材料

請求項2

りん酸カルシウムと共重合体の割合が重量比で1:0.1〜2.0である請求項1記載の癒着防止材料。

請求項3

癒着防止材料がりん酸カルシウムと共重合体とを溶融混合させたものである請求項1または2記載の癒着防止材料。

請求項4

溶融混合温度が50〜250℃である請求項3記載の癒着防止材料。

請求項5

共重合体の数平均分子量が30,000〜200,000である請求項1〜4のいずれか1項に記載の癒着防止材料。

請求項6

りん酸カルシウムがりん酸三カルシウムである請求項1〜5のいずれか1項に記載の癒着防止材料。

請求項7

りん酸三カルシウムが0.1〜200μm の粒径である請求項6記載の癒着防止材料。

請求項8

りん酸三カルシウムが650〜1500℃で焼結したものである請求項6〜7のいずれか1項に記載の癒着防止材料。

技術分野

0001

本発明は、りんカルシウム乳酸グリコール酸/ε−カプロラクトン共重合体とを含有してなる癒着防止材料に関し、特に生体組織の損傷あるいは手術後に於ける自己修復に伴って生じる組織癒着防止に適用され、漸次分解吸収される癒着防止材料に関する。

背景技術

0002

整形外科脳外科胸部外科あるいは腹部等の外科手術後に於ける生理作用である組織癒着は、組織損傷に伴って生ずる繊維芽細胞によるコラーゲン線維産生から引き起こされる周囲の組織と臓器等との癒合による。この癒着に伴った合併症の発生あるいは瘢痕組織形成部位と神経との癒着は、痛み、生体機能障害等を引き起こすため、患者にとって精神的、肉体的な苦痛を伴い問題となっている。

0003

この問題に対し従来より種々の方法とそれらに用いられる材料が数多く研究されてきた。例えば、抗血栓剤等の薬理作用剤の投与、あるいはエチレンオキシドプロピレンオキシド共重合体ヒアルロン酸溶液の塗布による癒着防止があるが、この方法は一時的な癒着防止効果は有するものの流動しやすいため持続的な効果を示さないという欠点を有していた。

0004

生体組織を物理的に分離するために、シリコンテフロンポリウレタン酸化セルロース等を癒着防止膜として用いる方法が行われている。しかし、これらの材料は非吸収性材料であるため、生体組織面に残存し組織の修復を遅らせるばかりでなく感染、炎症の発生原因となっている。このような問題を解決する方法として、特開平3-295561号公報では、コラーゲンを主成分とする膜が提案されている。また、グルタルアルデヒド架橋処理した牛心膜、心膜がある。しかし、このようなコラーゲンを用いると、コラーゲンが天然由来の材料であるため、抗原性を有するテロペプタイド部分の完全な除去が困難であることとプリオン混入の危険性を生じる。また、癒着防止膜の分解性を制御するための架橋剤としてアルデヒド類イソシアネート類を使用しているが、これらの使用は生体内に於いては分解生成物が悪影響を及ぼし好ましくない。

0005

一方、特開昭60-14861号公報にはコラーゲンに代えて、免疫学的に問題のない乳酸−グリコール酸共重合体、乳酸−カプロラクトン共重合体による生体分解吸収性高分子材料からなる癒着防止材が提案されている。また、特開平11-192299にはp-ジオキサノン、乳酸、トリメチレンカーボネートカプロラクトン組合わせからなる共重合体生体活性バイオセラミックスとの複合体材料が開示されている。生体内が組織癒着を生じる環境に変わると、組織同士は非常に癒着しやすい状態となるため、癒着防止効果は 1〜2.5カ月必要であることと癒着防止材を縫合糸で組織に保持するため機械的強度が必要となる。しかし、これらの材料は、分解性と強度維持という両面について不十分となっている。

0006

このように、組織の癒着防止に関する研究は数多くあるものの、癒着防止材料として十分な性能を有する材料は得られておらず、生体適合性に優れ癒着防止材料の適用部位発赤、腫張、硬結等の免疫反応が生じない、また組織が修復するまでの期間癒着を防止し、組織修復後は短期間で分解吸収される柔軟性のある材料が求められているのが現状である。

発明が解決しようとする課題

0007

本発明者らは前述の問題点等を解決すべく、生体内分解性を有し、生体内に於いて異物反応を起こさず、また適正な強度と分解性を有し組織修復を阻害しない癒着防止材料について鋭意研究を重ねた。その結果以下に詳記する本発明を完成したものである。

課題を解決するための手段

0008

即ち本発明は、りん酸カルシウムと、乳酸:グリコール酸:ε−カプロラクトンの組成モル比が5〜90:3〜75:5〜40モル%の範囲である乳酸/グリコール酸/ε−カプロラクトン共重合体とを含有してなる癒着防止材料に関する。

発明を実施するための最良の形態

0009

以下、本発明を更に詳細に説明する。本発明に使用する乳酸/グリコール酸/ε−カプロラクトン共重合体は、一般的な方法により製造するものであれば何れの方法によるものであってもよい。その一例を挙げれば、ラクチドグリコリド、ε−カプロラクトンをオクタン酸スズ塩化スズジラウリン酸ジブチルスズ、アルミニウムイソプロポキシドチタニウムテトライソプロポキシドトリエチル亜鉛等の触媒存在下で加熱して、100〜250℃で開環重合を行うことによって製造することができる。重合に使用する乳酸およびラクチドのモノマーは、D体,L体,DL体のいずれであってもよいし、これらを混合して使用してもよい。しかしながら、得られた共重合体中にモノマー、オリゴマーが存在すると、組織反応及び分解が異常に促進され、マクロファージの吸収分解能以上に分解切片が生成するため、組織為害性を生ずる原因となる。従って、再沈殿化法等の方法で精製して使用するのが好ましい。

0010

本発明に使用する共重合体としては、乳酸:グリコール酸:ε−カプロラクトンの組成モル比が5〜90:3〜75:5〜40モル%の範囲である乳酸/グリコール酸/ε−カプロラクトン共重合体であることが必要である。この場合に、ε−カプロラクトン含量が5モル%未満では剛性が高く脆いため、ポリマー切片により生体組織を損傷する可能性があり適用できない。一方、40モル%を越えると必要な強度が得られず、また生体分解吸収性が遅くなるため好ましくない。また、共重合体中の乳酸含量およびグリコール酸含量は任意に変更することができるが、グリコール酸含量が3モル%未満の場合、必要な分解速度が達成されず、組織修復を阻害するという問題が生じ、75モル%を超えると前述した分解切片による組織損傷を生ずることもあるので好ましくない。更に、共重合体中の乳酸含量は、5〜90モル%の範囲であるが、この場合に乳酸含量が5モル%未満では、必要な分解速度が達成されず組織の修復を阻害する。また、90モル%を越えると剛性が高くなりポリマー切断により生体組織を損傷する危険性がある。

0011

このようにして得られる乳酸/グリコール酸/ε−カプロラクトン共重合体の数平均分子量は30,000〜200,000であることが好ましい。共重合体の分子量がこの範囲を逸脱し、30,000を下廻ると乳酸、グリコール酸等のオリゴマーを多含するため、生体組織への刺激性が強くなり問題となるばかりでなく、加水分解を促進し強度低下を生じ、必要な期間の癒着防止効果が得られない。また逆に、分子量が200,000を越えると、加水分解速度が低下して組織修復を阻害する可能性があることに加えて、後述のりん酸カルシウムとの混合操作が困難となり、共重合体中におけるりん酸カルシウムの分散が不均一となる。なお、本発明の目的を損なわない範囲であれば、少量の他の共重合成分を含有していても良い。かかる共重合成分としては、β−ヒドロキシ酪酸γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトンヒドロキシカルボン酸を構成する環状モノマーが好例として挙げられる。

0012

本発明で使用されるりん酸カルシウムとしては、りん酸三カルシウムヒドロキシアパタイト、第二りん酸カルシウム等が例示される。本発明共重合体との関係に於いて、最も望ましいりん酸カルシウムは、共重体との親和性が良く、生体内で吸収崩壊して新組織と置換され組織修復を促進するりん酸三カルシウムである。平均粒径としては、0.1〜200μmのりん酸三カルシウムを用いる。平均粒径0.1μm未満では溶解速度が早いため、材料の崩壊が促進され十分な癒着防止効果を示さない。また、平均粒径200μmを越えると、材料表面に存在するりん酸三カルシウムにより組織修復が遅延する。さらに、本発明の好ましいりん酸三カルシウムは650〜1500℃で焼結されたりん酸三カルシウムである。りん酸三カルシウムは焼成することにより構造が安定化し高密度化するが、焼結温度が650℃未満では、りん酸三カルシウム中に水和水が存在する不安定な構造となるため、複合化に際しポリマーの分解を促進する。また、1500℃を越えると、りん酸三カルシウムの分解により生体組織修復を阻害する成分が生成する。

0013

本発明において、適正な強度および分解性を有し組織修復に有効な癒着防止材料を得るためには、りん酸カルシウムと乳酸/グリコール酸/ε−カプロラクトン共重合体との複合体を製造する必要がある。複合体は、例えば、以下の方法により製造される。りん酸カルシウムと乳酸/グリコール酸/ε−カプロラクトン共重合体を共重合体の軟化点以上で加熱混練することにより製造される。加熱混練の条件は使用する乳酸/グリコール酸/ε−カプロラクトン共重合体の組成、分子量およびりん酸カルシウムの種類、物性等によって異なるため特定できないが、好ましくは、50〜250℃で、真空中、空気中あるいは窒素雰囲気下で行う。混合時間は5〜60分程度要する。加熱混練法以外の癒着防止材料の製造方法としては、例えば乳酸/グリコール酸/ε−カプロラクトン共重合体とりん酸カルシウムを溶媒中で混合した後溶媒を除去する方法、固体混合加圧プレスあるいは加熱プレスする方法等が挙げられる。

0014

りん酸カルシウムと乳酸/グリコール酸/ε−カプロラクトン共重合体はいかなる割合でも混合可能であり、得られる複合体は混合割合により引っ張り強度、分解速度等の物性が異なるが、一般的には、りん酸カルシウムと乳酸/グリコール酸/ε−カプロラクトン共重合体の混合割合が重量比で1:0.1〜2.0であることが好ましい。乳酸/グリコール酸/ε−カプロラクトン共重合体含有量が0.1未満では複合体は脆くなり形態付与性および維持安定性が低下する。また、乳酸/グリコール酸/ε−カプロラクトン共重合体含有量が2.0を越えると必要な強度が得られず、癒着防止材料としての機能が減少する。

0015

また、本発明で得られる癒着防止材料の特徴を損なわない範囲であれば、抗腫瘍剤抗癌剤抗炎症剤あるいは活性型ビタミンD等のビタミン類甲状腺刺激ホルモン等のポリペプタイドのような生理活性物質等の薬剤を複合体に添加し、徐放化機能をもたせ組織修復を促進させることもできる。更にまた、本発明の癒着防止材料は、人工血管、神経修復誘導管としても使用することができる。

0016

このようにして製造された複合体は、キャスト射出成形押出成形ホットプレス法等公知の方法により成形加工することができ、繊維、フィルムブロック、チューブ等任意の形態で使用に供することができる。また、溶液からの凍結乾燥等により多孔質体とすることもできる。

0017

また、本発明による癒着防止材料は、温水に浸漬する等の方法により加熱することで簡単に変形させることができ、複雑な患部への充填を容易に行うことができるという特徴を有する。生体への埋入・充填後、組織が修復するまでの期間、複合体は体温付近でその形態、強度を保持しており、体重等の負荷がかかる部位への利用にも極めて有効である。

0018

以下実施例を挙げて更に本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。尚、特に断らない限り%は全て重量%を示す。

0019

実施例 1
L−ラクチド210gとグリコリド35gとε−カプロラクトン53gとをオクタン酸スズ0.01gの存在下で、10−3mmHgの減圧下150℃で24時間重合反応を行った。反応後、クロロホルムに溶解しメタノール中で析出させることにより精製処理を行い、180gの乳酸/グリコール酸/ε−カプロラクトン共重合体を得た。このようにして得られた共重合体の数平均分子量はGPCにより110,000であり、その組成(モル比)はH−NMRからモル比で乳酸:グリコール酸:ε−カプロラクトン=78:15:7であった。

0020

上記乳酸/グリコール酸/ε−カプロラクトン共重合体と800℃で焼成した平均粒径1μmのβ−りん酸三カルシウムとを30/70重量比で、200℃で10分間加熱混練した。強度試験の結果、組成は均一で、曲げ強度は68MPa、ヤング率は25GPaを持つ複合体が得られた。細胞培養実験の結果、複合体に使用したりん酸三カルシウム、乳酸/グリコール酸/ε−カプロラクトン共重合体とも複合化前の生体に対する特性を保持していた。

0021

実施例 2〜7
組成の異なる乳酸/グリコール酸/ε−カプロラクトン共重合体を合成し、表1〜2に示す割合で異る物性のりん酸カルシウムと混合して複合化し、癒着防止材料を製造した。その結果を表1〜2に示す。なお、共重合体の数平均分子量は略90,000〜120,000である。

0022

0023

0024

<癒着防止材料の評価>実施例1〜7で製造した癒着防止材料をホットプレスにより厚さ約100μmのフィルムに成形した後、エチレンオキサイドガス滅菌した。イヌ(体重約10kg)の腸管の一部(5×5cm)を剥離し、剥離した部分に癒着防止材料を縫合により固定した。4週間、8週間後に切開して目視により癒着の有無を調べた結果、いずれの癒着防止材料も術部は癒着することなく、組織の修復が認められた。

0025

比較例 1
実施例1と同様の方法で、乳酸:グリコール酸=70:30の数平均分子量100,000の二元共重合体を合成した。これを800℃で焼成した平均粒径1μmのα−りん酸三カルシウムと70/30重量比で200℃、10分間加熱混練して複合体を合成した。この複合体をホットプレスにより厚さ約100μmのフィルムに成形したが、複合体の剛性が高く脆いため、縫合時に破断した。

0026

比較例 2
比較例1と同様にして乳酸:ε−カプロラクトン=70:30の数平均分子量110,000の二元共重合体を合成し、比較例1と同様の方法で複合体を合成した。この複合体について、前記<癒着防止材料の評価>の評価方法で評価したところ、8週間後に切開して観察した結果、複合体の分解速度が遅く組織の修復を阻害した。

発明の効果

0027

本発明の癒着防止材料は、りん酸カルシウムが乳酸/グリコール酸/ε−カプロラクトン共重合体のカルボニル基配位した構造となっているため、共重合体の分解に伴って生成される酸が、りん酸カルシウムの生体内分解により中和されることにより、材料強度は維持される。従って、生体内で中性の特性を示すため、生体組織の損傷が極めて少なく、またその強度も高いことから癒着防止材料として適するものである。例えば、本発明で使用した共重合体のみを膜厚300μmで37℃の生理食塩液中に4週間浸漬すると溶液pHは3〜4を示すが、本発明の癒着防止材料ではpH6.5〜7と中性を維持している。またその引っ張り強度も前者の共重合体のみでは2週間以内に必要な強度が低下するにも拘わらず、本発明の材料ではその強度は12週間以上も維持が可能である。従って、本発明の癒着防止材料は、生体組織の修復を阻害することがなく、適用部位の癒着に適合した分解速度を有するものである。

0028

一般的に、生体組織の形状は複雑であるが、乳酸/グリコール酸/ε−カプロラクトン共重合体の組成および分子量を調節することにより、可撓性から高強度にいたる各種の材料が製造できるため、本発明癒着防止材料は、組織の圧迫により破壊されることなく、組織に密着した固定が可能となり優れた癒着防止効果を発揮する。即ち、本発明の癒着防止材料を生体内で使用した場合、組織が修復するまでの期間、その強度を維持し、生体組織の修復に伴って徐々に生体内に吸収されるため、広範囲な部位への適用が可能な癒着防止材料となる。

0029

本発明の癒着防止材料は、生体適合性に優れ、適正な強度および分解速度を有するため優れた組織修復能を有し、組織が修復されるまでの期間、形状、強度を維持し、組織の修復にともなって生体内に吸収されるため組織同士の癒着を防止し、異物反応を引き起こす残留物の存在もない優れた材料である。

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