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技術 セルフチェック機能を有する無線装置

出願人 国立研究開発法人情報通信研究機構株式会社東芝
発明者 吉田弘藤瀬雅行原田博司
出願日 2000年1月4日 (20年2ヶ月経過) 出願番号 2000-000115
公開日 2001年7月10日 (18年8ヶ月経過) 公開番号 2001-189702
状態 特許登録済
技術分野 送受信機 電話機の回路等 伝送一般の監視、試験 移動無線通信システム 電話機の機能
主要キーワード 折返し接続 ループバック設定 速度変換器 マルチモ ローカル信号源 セルフチェック DSPチップ ディジタル送信信号
関連する未来課題
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図面 (10)

課題

ソフトウェアに基づくDSP部の動作が正常か否かの確認を装置自身で容易に可能としたセルフチェック機能を有する無線装置を提供する。

解決手段

ソフトウェア11に基づいて送信部及び受信部を実現するDSP部12及びアナログ部13からなり、送信時にはDSP部12で実現される送信部によって生成された送信信号をアナログ部13でD/A変換及び周波数変換を含む処理を施して送信し、受信時には受信信号をアナログ部13で周波数変換及びA/D変換を含む処理を施してDSP部11で実現される受信部に入力する無線装置に対してループバック部14を追加し、DSP部12で実現される送信部によって生成された送信信号をループバック部14によりDSP部12で実現される受信部へ折返すことによって、ソフトウェア11に基づくDSP部12の動作が正常かどうかを確認する。

概要

背景

一般に、従来の無線装置は予め定められた変調方式および伝送レート専用に設計・製造されていたため、異なる変調方式や伝送レートに対応することはできなかった。

ところが、近年の移動通信システムの急速な発展に伴い、ユーザの利用形態も従来の音声通話からメールやデータ・ファックス通信などと、多様性を帯びてきている。このような利用形態の多様化に伴い、例えばPHSとPDCを一つの筐体に収めて、両方のシステム利用可能とするような、いわゆるマルチモード端末出現しつつある。

このようなマルチモード化へ対応するためには、一つの無線機で複数の仕様が異なる複数の変復調方式に対応した送受信を可能とする必要が生じる。しかしながら従来の無線装置は、上述のようにある一つの変復調方式や伝送レートに特化して作られていたため、異なる変調方式の信号を発生させるためには複数の変復調部やフィルタ部を用意し、それらを切換えて利用する必要があった。

ところで、近年ソフトウェアによって無線機能を実現する無線装置(以下、ソフトウェア無線機という)が出現し、実用化されつつある。これは従来ハードウェアによって実現されていた無線機能をDSP(Digital Signal Processor)とそのDSP上で動作するソフトウェアによって実現するものである。言い換えれば、与えられたソフトウェアに基づいてDSPにより送信部及び受信部が実現される。

このソフトウェア無線機では、ソフトウェアを入れ替えるだけで、ハードウェアを変更することなく無線機能の変更が可能である。このため、従来では複数の変調方式に基づく無線機能を実現するために用いられていた複数のハードウェアはもはや必要なくなり、必要なソフトウェアを用意してそれを実行するだけで、簡単にマルチモードに対応する無線機を実現することが可能となる。

このようなソフトウェア無線機は図9に示すように、ソフトウェア101により動作するDSP部102とアナログ部103で構成される。アナログ部103には、送受信信号周波数変換する周波数変換部、受信信号ディジタル信号に変換するA/D変換部及び送信信号アナログ信号に変換するD/A変換部などが含まれる。DSP部102は、いわゆるディジタルシグナルプロセッサと呼ばれるDSPのチップのみでなく、入出力等を司る周辺回路を含めたものである。このソフトウェア無線機の動作は、次の通りである。

受信時には、図示しないアンテナから出力される高周波の受信信号がアナログ部103に入力され、周波数変換及びA/D変換を含む処理が施された後、DSP部102へ入力される。DSP部102においては、受信信号に対しソフトウェア101に従って復調操作等の信号処理が施され、受信データが再生される。

送信時には、送信データがDSP部102によってソフトウェア101に従い変調操作を含む信号処理を受けた後、アナログ部103へ入力され、D/A変換及び周波数変換を含む処理が施されることにより、高周波の送信信号が生成される。この送信信号が図示しないアンテナに供給され、送信される。

このようなソフトウェア無線機では、ソフトウェア101を入れ替えることによって変復調機能の変更が可能となり、所望の無線特性に変更することが可能である。

ところが、この従来のソフトウェア無線機には、重大な欠陥がある。それはソフトウェア101を入れ替えた際、そのソフトウェアによりDSP部102が果たして正常に動作しているかどうかを確認する手段が存在しない、という問題である。

ソフトウェア無線機以前のハードウェアによって成り立っていた無線機では、製造時等に特性を測定することで正常動作の確認は可能であり、また一旦製造した後は経年変化などの影響を除けば特性が変化することはなかった。これに対して、ソフトウェア無線機ではハードウェアとソフトウェアが基本的に別であり、同じハードウェア上でさまざまなソフトウェアが動作するという状態が想定されるため、ソフトウェアによって無線機全体の動作が全く異なる。このため無線機の動作を評価するためには、ソフトウェアを入れ替える度に測定系を構築して無線機の特性を評価する必要があった。

しかしながら、無線機の特性をソフトウェアを入れ替える度に評価することは非効率的であり、また無線機がユーザに渡った後のソフトウェアの入れ替えによる無線機性能の評価を行うことは事実上、不可能であった。

概要

ソフトウェアに基づくDSP部の動作が正常か否かの確認を装置自身で容易に可能としたセルフチェック機能を有する無線装置を提供する。

ソフトウェア11に基づいて送信部及び受信部を実現するDSP部12及びアナログ部13からなり、送信時にはDSP部12で実現される送信部によって生成された送信信号をアナログ部13でD/A変換及び周波数変換を含む処理を施して送信し、受信時には受信信号をアナログ部13で周波数変換及びA/D変換を含む処理を施してDSP部11で実現される受信部に入力する無線装置に対してループバック部14を追加し、DSP部12で実現される送信部によって生成された送信信号をループバック部14によりDSP部12で実現される受信部へ折返すことによって、ソフトウェア11に基づくDSP部12の動作が正常かどうかを確認する。

目的

本発明は、このような問題点を除去し、ソフトウェアに基づくDSP部の動作が正常か否かの確認を装置自身で容易に可能としたセルフチェック機能を有する無線装置を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

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請求項1

ソフトウェアに基づいて送信部及び受信部を実現するDSP部及びアナログ部からなり、送信時にはDSP部で実現される送信部により生成された送信信号をアナログ部でD/A変換及び周波数変換を含む処理を施して送信し、受信時には受信信号をアナログ部で周波数変換及びA/D変換を含む処理を施してDSP部で実現される受信部に入力する無線装置において、該無線装置の内部にループバック部を設け、前記DSP部で実現される送信部によって生成された送信信号を該ループバック部により前記DSP部で実現される受信部へ折返すことによって、前記ソフトウェアに基づく前記DSP部の動作が正常かどうかを確認することを特徴とするセルフチェック機能を有する無線装置。

請求項2

前記ループバック部を前記アナログ部の内部に設け、前記DSP部で実現される送信部によってベースバンド信号として生成された送信信号を前記アナログ部の内部でD/A変換器によってアナログ信号に変換し、かつ送信用周波数変換器により中間周波信号に周波数変換した後、該中間周波数信号を前記ループバック部によって受信用周波数変換器に入力してベースバンド信号に変換し、かつA/D変換器によってディジタル信号に変換した後に、前記DSP部で実現される受信部へ折返すことを特徴とする請求項1に記載のセルフチェック機能を有する無線装置。

請求項3

前記ループバック部を前記DSP部の内部に設け、前記DSP部で実現される送信部によって生成された送信信号を前記ループバック部によって前記DSP部で実現される受信部へ前記アナログ部を介さずに折返すことを特徴とする請求項1に記載のセルフチェック機能を有する無線装置。

請求項4

前記ループバック部に、前記DSP部で実現される送信部によって生成された送信信号のフォーマット及び速度を前記DSP部で実現される受信部で扱うことができる受信信号のフォーマット及び速度に変換する変換部を設けたことを特徴とする請求項3に記載のセルフチェック機能を有する無線装置。

請求項5

前記DSP部で実現される送信部によって生成された送信信号と前記ループバック部によって前記DSP部で実現される受信部へ折返された受信信号とを比較して該受信信号のビット誤り率を測定し、該ビット誤り率から前記ソフトウェアに基づく前記DSP部の動作が正常かどうかを確認することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のセルフチェック機能を有する無線装置。

技術分野

0001

本発明は、移動通信システムなどに使用されるプログラマブルに特性を変更可能な無線装置に関し、特にソフトウェアによって無線機能を実現する無線装置に関する。

背景技術

0002

一般に、従来の無線装置は予め定められた変調方式および伝送レート専用に設計・製造されていたため、異なる変調方式や伝送レートに対応することはできなかった。

0003

ところが、近年の移動通信システムの急速な発展に伴い、ユーザの利用形態も従来の音声通話からメールやデータ・ファックス通信などと、多様性を帯びてきている。このような利用形態の多様化に伴い、例えばPHSとPDCを一つの筐体に収めて、両方のシステム利用可能とするような、いわゆるマルチモード端末出現しつつある。

0004

このようなマルチモード化へ対応するためには、一つの無線機で複数の仕様が異なる複数の変復調方式に対応した送受信を可能とする必要が生じる。しかしながら従来の無線装置は、上述のようにある一つの変復調方式や伝送レートに特化して作られていたため、異なる変調方式の信号を発生させるためには複数の変復調部やフィルタ部を用意し、それらを切換えて利用する必要があった。

0005

ところで、近年ソフトウェアによって無線機能を実現する無線装置(以下、ソフトウェア無線機という)が出現し、実用化されつつある。これは従来ハードウェアによって実現されていた無線機能をDSP(Digital Signal Processor)とそのDSP上で動作するソフトウェアによって実現するものである。言い換えれば、与えられたソフトウェアに基づいてDSPにより送信部及び受信部が実現される。

0006

このソフトウェア無線機では、ソフトウェアを入れ替えるだけで、ハードウェアを変更することなく無線機能の変更が可能である。このため、従来では複数の変調方式に基づく無線機能を実現するために用いられていた複数のハードウェアはもはや必要なくなり、必要なソフトウェアを用意してそれを実行するだけで、簡単にマルチモードに対応する無線機を実現することが可能となる。

0007

このようなソフトウェア無線機は図9に示すように、ソフトウェア101により動作するDSP部102とアナログ部103で構成される。アナログ部103には、送受信信号周波数変換する周波数変換部、受信信号ディジタル信号に変換するA/D変換部及び送信信号アナログ信号に変換するD/A変換部などが含まれる。DSP部102は、いわゆるディジタルシグナルプロセッサと呼ばれるDSPのチップのみでなく、入出力等を司る周辺回路を含めたものである。このソフトウェア無線機の動作は、次の通りである。

0008

受信時には、図示しないアンテナから出力される高周波の受信信号がアナログ部103に入力され、周波数変換及びA/D変換を含む処理が施された後、DSP部102へ入力される。DSP部102においては、受信信号に対しソフトウェア101に従って復調操作等の信号処理が施され、受信データが再生される。

0009

送信時には、送信データがDSP部102によってソフトウェア101に従い変調操作を含む信号処理を受けた後、アナログ部103へ入力され、D/A変換及び周波数変換を含む処理が施されることにより、高周波の送信信号が生成される。この送信信号が図示しないアンテナに供給され、送信される。

0010

このようなソフトウェア無線機では、ソフトウェア101を入れ替えることによって変復調機能の変更が可能となり、所望の無線特性に変更することが可能である。

0011

ところが、この従来のソフトウェア無線機には、重大な欠陥がある。それはソフトウェア101を入れ替えた際、そのソフトウェアによりDSP部102が果たして正常に動作しているかどうかを確認する手段が存在しない、という問題である。

0012

ソフトウェア無線機以前のハードウェアによって成り立っていた無線機では、製造時等に特性を測定することで正常動作の確認は可能であり、また一旦製造した後は経年変化などの影響を除けば特性が変化することはなかった。これに対して、ソフトウェア無線機ではハードウェアとソフトウェアが基本的に別であり、同じハードウェア上でさまざまなソフトウェアが動作するという状態が想定されるため、ソフトウェアによって無線機全体の動作が全く異なる。このため無線機の動作を評価するためには、ソフトウェアを入れ替える度に測定系を構築して無線機の特性を評価する必要があった。

0013

しかしながら、無線機の特性をソフトウェアを入れ替える度に評価することは非効率的であり、また無線機がユーザに渡った後のソフトウェアの入れ替えによる無線機性能の評価を行うことは事実上、不可能であった。

発明が解決しようとする課題

0014

上述したように、従来の無線装置ではソフトウェアによって特性が全く異なるため、その正常動作の評価が不可能か、あるいは非常に困難であるという大きな問題点を有していた。

0015

本発明は、このような問題点を除去し、ソフトウェアに基づくDSP部の動作が正常か否かの確認を装置自身で容易に可能としたセルフチェック機能を有する無線装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0016

上記の課題を解決するため、本発明はソフトウェアに基づいて送信部及び受信部を実現するDSP部及びアナログ部からなり、送信時にはDSP部で実現される送信部によって生成された送信信号をアナログ部でD/A変換及び周波数変換を含む処理を施して送信し、受信時には受信信号をアナログ部で周波数変換及びA/D変換を含む処理を施してDSP部で実現される受信部に入力する無線装置において、無線装置の内部にループバック部を設け、DSP部で実現される送信部によって生成された送信信号を該ループバック部によりDSP部で実現される受信部へ折返すことによって、ソフトウェアに基づくDSP部の動作が正常かどうかを確認することを特徴とする。

0017

具体的には、DSP部で実現される送信部によって生成された送信信号とループバック部によってDSP部で実現される受信部へ折返された受信信号とを比較して該受信信号のビット誤り率を測定し、該ビット誤り率からソフトウェアに基づくDSP部の動作が正常かどうかを確認することができる。ループバック部はアナログ部及びDSP部の外部に設けられていてもよいし、アナログ部の内部、あるいはDSP部の内部に設けられていてもよい。

0018

ループバック部をアナログ部の内部に設ける場合は、DSP部で実現される送信部によってベースバンド信号として生成された送信信号をアナログ部の内部でD/A変換器によってアナログ信号に変換し、かつ送信用周波数変換器によって中間周波信号に周波数変換した後、該中間周波数信号をループバック部によって受信用周波数変換器に入力してベースバンド信号に変換し、かつA/D変換器によりディジタル信号に変換した後に、DSP部で実現される受信部へ折返す構成が好ましい。

0019

すなわち、ループバックする信号の周波数が高くなると、周囲環境の影響を受け易くなるため、高周波抵抗分不整合などによって、波形が歪みを受けてしまうことがあるが、送信信号の搬送波周波数が低い中間周波信号でループバックを行うことにより、このような不都合を回避してソフトウェアによるDSP部の動作確認をより高い信頼性をもって行うことができる。

0020

一方、ループバック部をDSP部の内部に設ける場合は、DSP部で実現される送信部によって生成された送信信号をループバック部によりDSP部で実現される受信部へアナログ部を介さずに折返すことになる。

0021

この場合、ループバック部にDSP部で実現される送信部によって生成された送信信号のフォーマット及び速度をDSP部実現される受信部で扱うことができる受信信号のフォーマット及び速度に変換する変換部を設けてもよく、これによりDSP部から出力される送信信号のフォーマットや速度とDSP部に入力される受信信号のフォーマットや速度が一致しない場合においても、ソフトウェアによるDSP部の動作確認を行うことが可能となる。

0022

このように本発明によると、ソフトウェアによって無線機能を実現する無線装置において、ソフトウェアを入れ替えることでDSPの動作が異なる場合に、その動作が正常か否かの確認を容易に可能とならしめることができる。

発明を実施するための最良の形態

0023

(第1の実施形態)以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
(第1の実施形態)図1に、本発明の第1の実施形態に係るセルフチェック機能を有する無線装置の構成を示す。この無線装置は、ソフトウェア11により動作するDSP部12とアナログ部13及びループバック部14で構成される。

0024

すなわち、本実施形態は図9に示した従来のソフトウェア無線機と同様のソフトウェア11に基づいて動作するDSP部12とアナログ部13からなる無線装置に対して、本発明に基づいてループバック部14が追加された構成となっている。アナログ部13には、周波数変換部やA/D変換部及びD/A変換部などが含まれる。DSP部12は、DSPチップと入出力等を司る周辺回路を含んで構成される。本実施形態の基本動作は、従来のソフトウェア無線機と同様である。

0025

すなわち、受信時には図示しないアンテナから出力される高周波(無線周波数帯)の受信信号がアナログ部13に入力され、周波数変換及びA/D変換を含む処理を受け、DSP部12が取り扱える速度のディジタル信号からなるベースバンド信号に変換された後、DSP部12へ入力される。DSP部12では、入力されたベースバンド信号に対しソフトウェア11に従って復調操作を含む信号処理が施され、受信データが再生される。

0026

一方、送信時には送信データがDSP部12によってソフトウェア11に基づいて変調操作を含む信号処理が施された後、アナログ部13へ入力され、D/A変換及び周波数変換を含む処理が施されることにより、高周波(無線周波数帯)の送信信号が生成される。この送信信号が図示しないアンテナに供給され、送信される。

0027

次に、新たに設けられたループバック部14について説明する。ループバック部14は送信信号を受け取り、それを折り返して受信信号として供給することによって、ソフトウェア11によるDSP部12の動作確認を可能とする。

0028

すなわち、ソフトウェア11がDSP12上で動作することによって被変調信号である送信データに対して変調処理を施して得られる送信信号は、ループバック部14によりそのまま無線装置内部で折返されて、再び受信信号としてDSP12へループバックされ、ソフトウェア11に従ってDSP12によって復調処理されることにより、受信データとして再生される。

0029

この再生された受信データと元の送信データとを比較することによって、ソフトウェア11よるDSP部12の動作確認を行うことができる。すなわち、両データが一致すればソフトウェア11はDSP12上で正常動作をしていることを確認することができ、不一致の場合は正常動作をしていないことが分かる。

0030

(第2の実施形態)図2は、本発明の第2の実施形態に係るセルフチェック機能を有する無線措置の構成を示している。ソフトウェア21、DSP部22及びアナログ部23については、基本的に第1の実施形態と同様であるが、アナログ部23内にループバック部24が設けられている点が第1の実施形態と異なる。ループバック部24は、アナログ部23内で送信信号を受け取り、それを折り返して受信信号として出力する。

0031

従って、本実施形態ではソフトウェア21がDSP部22上で動作することによって被変調信号である送信データに対して変調処理を施して得られる送信信号の一部は、ループバック部24によりアナログ部23を経由して再び受信信号としてDSP部22へループバックされ、ソフトウェア21によって復調処理されて受信データとして再生される。この再生された受信データと元の送信データが一致することをもって、ソフトウェア21に基づくDSP部22の正常動作を確認することができる。

0032

ここで、ループバック部24はアナログ部23で生成される高周波の送信信号を受け取り、それを受信信号として折返す構成であってもよいが、直接高周波信号を受け取って折返すのではなく、中間周波信号(IF信号)を受け取り、それを受信信号として折り返すように構成することによって、より本発明の有効性を高めることが可能となる。その理由は、ループバックする信号の周波数が高くなればなる程、周囲環境の影響を受け易くなるため、高周波抵抗分や不整合などによって、波形が歪みを受けてしまうためである。本発明の趣旨は、ソフトウェア21の正常動作を確認であることを考慮すると、送信信号の搬送波周波数が低い中間周波信号でループバックを行うことが好ましい。

0033

図3に、このような考えに基づくアナログ部23の内部構成を示す。この構成においては、アナログ部23に3つの周波数変換器31,32,33が設けられている。周波数変換器31は高周波信号と中間周波信号との間の周波数変換を行うものであり、送信系の中間周波信号を高周波信号(送信信号)に変換し、また受信系の高周波信号(受信信号)を中間周波信号に変換したりする。

0034

周波数変換器32は受信用であり、周波数変換器31により中間周波信号に変換された受信信号をベースバンド信号へ変換する。周波数変換器33は送信用であり、ベースバンド信号からなる送信信号を中間周波信号へ変換する。局部発振器34は、周波数変換器32,33に対する周波数変換のためのローカル信号源として用いられる。

0035

通常の送受信時には、図2中のDSP部22からアナログ部23に入力されたベースバンドの送信信号は、周波数変換器33で中間周波信号(送信IF信号)に変換された後、ループバック部24をそのまま通過して周波数変換部31で高周波信号に変換される。また、アナログ部23に入力された高周波の受信信号は、周波数変換部31で中間周波信号(受信IF信号)に変換された後、ループバック部24を通過して周波数変換器32でベースバンド信号に変換され、図2中のDSP部22に送られて復調処理される。

0036

一方、ループバック時には、周波数変換器33からの送信IF信号がループバック部24によって受信IF信号の入力端である周波数変換器32に直接入力され、この周波数変換器32でベースバンド信号に変換された後、DSP部22に送られて復調処理され、ソフトウェア21によるDSP部22の動作確認、つまりセルフチェックが行われる。

0037

次に、本実施形態におけるセルフチェックの手順について、図4に示すフローチャートを用いて説明する。セルフチェック開始時には、まず必要なプログラムがロードされる(ステップ41)。このプログラムは受信プログラム送信プログラムの両方のプログラムであり、所望の伝送レートや変調方式に対応している。勿論、これらのプログラムにはクロック同期キャリア同期AFCやAGC等化器などの変復調に付随する様々な機能ブロックが含まれている場合もある。

0038

次に、セルフチェックのための送信データとなるテストデータがロードされる(ステップ42)。このロードには、例えばDSP部22で利用されるメモリのデータ領域が用いられるが、これに限定されるものではなく、DSP部22に対してテストデータをリアルタイムで供給してもよい。

0039

次に、アナログ部23内のループバック部24を中間周波信号の段階で折返しして接続し、ループバック設定を行う(ステップ43)。すなわち、アナログ部23においてループバック部24を介して周波数変換器33の出力と周波数変換器32の入力を接続する。

0040

次に、この状態でDSP部22によりテストデータを送信データとしてアナログ部23に送出しテスト信号の送信を行い(ステップ44)、ループバック部24によって折返されてDSP部22に戻ってきたテスト信号を受信して受信データを得る(ステップ45)。そして、DSP部22における送信データと受信データを比較し、ビット誤り率(BER)を測定する(ステップ46)。

0041

このBERの値が0であれば(ステップ47でYES)、ソフトウェア21は正常に動作としているとみなしてOKを発効し(ステップ48)、正常終了する(END)。BERの値が0でなければ(ステップ47でNO)、ソフトウェア21の動作に何らかの異常があると判断してNGを発効し(ステップ49)、異常終了する(ABEND)。

0042

(第3の実施形態)図5に、本発明の第3の実施形態に係るセルフチェック機能を有する無線措置の構成を示す。ソフトウェア51、DSP部52及びアナログ部53の構成は第1の実施形態と同様であるが、本実施形態ではDSP部52の内部にループバック部54が設けられている。ループバック部54は、DSP部51内で送信データを受け取り、それを折り返して受信データとする。

0043

従って、本実施形態ではソフトウェア51がDSP部52上で動作することによって被変調信号である送信データに対して変調処理を施して得られる送信信号の一部は、ループバック部54によりDSP部52の内部で再び受信信号としてループバックされ、ソフトウェア51によって復調処理されて受信データとして再生される。この再生された受信データと元の送信データが一致することをもって、ソフトウェア51の正常動作を確認することができる。

0044

第2の実施形態では、アナログ部23の内部でループバック部24により折返していたのに対して、本実施形態ではこのようにDSP部52の内部でループバック部54により折返しを行っている。

0045

第2の実施形態では折返す信号がアナログ信号であるため、単純にアナログ部23の送信部と受信部を接続することによりループバックが実現できるが、アナログ部23における信号の歪みの影響を受けて、ソフトウェアの正常動作の確認がアナログ部23の影響で失敗する可能性がある。

0046

一方、本実施形態のようにDSP部52の内部でディジタル信号の送信データを折り返す場合、データやクロックの接続、データがシリアルデータの場合のシリアル・パラレル変換といった複雑な回路を必要とする反面、全てディジタル回路でループバックが実現できるため、アナログ的な歪等の影響を受けることがなく、確実にソフトウェアに基づくDSP部52の動作確認が可能となる。

0047

このように前述した第2の実施形態と本実施形態は、それぞれ一長一短があるので、これらのメリットおよびデメリット案して必要に応じて使い分ければよい。

0048

(第4の実施形態)次に、本発明の第4の実施形態として、第3の実施形態と同様にDSP部の内部にループバック部を配置する場合のより好ましい態様について説明する。図6は、本実施形態におけるDSP部62の内部構成を示している。

0049

図6に示すように、DSP部62にはソフトウェアに従って信号処理を行うDSP(チップ)63と、ループバック部64と、受信インタフェース65及び送信インタフェース66が設けられている。受信インタフェース65は、ディジタル信号に変換された受信信号をDSP63へ受け渡す。送信インタフェース66は、送信信号をアナログ部が受け取れる適正なフォーマットへ変換する。

0050

通常の送受信時には、DSP63から出力される送信信号は送信インタフェース66でフォーマット変換された後、ループバック部64を通りバイパスして図示しないアナログ部へ入力される。図示しないアナログ部からのディジタルの受信信号は、ループバック部64を通過して受信インタフェース65でフォーマット変換された後、DSP63に入力されて復調処理される。

0051

一方、ループバック時には、DSP63から出力される送信信号がループバック部64でDSP63の受信信号入力端に直接接続されることによって受信部へ入力され、DSP63で復調処理される。

0052

ここで、DSP63から出力されるディジタル送信信号のフォーマットや速度(ビットレート)と、DSP63に入力されるディジタル受信信号のフォーマットや速度は必ずしも一致しない。例えば送信信号が10ビット、5Msample/sec、受信信号が16ビット、2Msample/secのように異なることがある。このような場合、ディジタル送信信号を受信信号入力端へ接続すると、正常に復調動作を行うことができない。

0053

図7は、このような点に対処可能としたループバック部64の内部構成を示す図であり、ループバック部64の内部にフォーマット/速度変換部71を備えている。このフォーマット/速度変換部71では、送信信号のフォーマットと受信信号のフォーマットに応じて適切なフォーマット及び速度の変換を行う。具体的に、例えば図6のDSP63から送信インタフェース66を介して出力される送信信号は10ビットのオフセットバイナリのフォーマットで速度が5Msample/secであり、アナログ部からの受信信号は16ビットの2の補数のフォーマットで速度が2Msample/secの場合について述べる。

0054

この場合、DSP63から送信インタフェース66を介してループバック部64に入力された送信信号をまずフォーマット/速度変換部71でオフセットバイナリから2の補数へ変換すると共に、その10ビットを受信信号の上位10ビットに割り当てることでフォーマット変換を行い、さらに5Msample/secの信号を2Msample/secに速度変換して、図6の受信インタフェース65へ接続する。

0055

このように構成することで、たとえ送信データと受信データのフォーマットや速度が異なる場合にも、適正な変換を行うことにより、正しくセルフチェックを行うことが可能となる。

0056

次に、本実施形態におけるセルフチェックの手順について、図8に示すフローチャートを用いて説明する。セルフチェック開始時には、まず必要なプログラムがロードされる(ステップ81)。このプログラムは受信プログラムと送信プログラムの両方のプログラムであり、所望の伝送レートや変調方式に対応している。勿論、これらのプログラムにはクロック同期やキャリア同期、AFCやAGC、等化器などの変復調に付随する様々な機能ブロックが含まれている場合もある。

0057

次に、セルフチェックのための送信データとなるテストデータがロードされる(ステップ82)。このロードには、例えばDSP部62で利用されるメモリのデータ領域が用いられるが、これに限定されるものではなく、DSP部62に対してテストデータをリアルタイムで供給してもよい。

0058

次に、DSP部62内のループバック部64を折返し接続し、ループバック設定を行う(ステップ83)。すなわち、DSP部62内のDSP63から出力される送信信号をDSP63の受信信号入力端に直接接続する。そして、さらにフォーマット/速度変換部71を送信信号のフォーマット及び速度を受信信号のそれと整合するように変換する状態に設定する(ステップ84)。

0059

次に、この状態でDSP63によりテストデータを送信データとして送出してテスト信号の送信を行い(ステップ85)、ループバック部64によって折返されてDSP63に戻ってきたテスト信号を受信して受信データを得る(ステップ86)。そして、DSP63における送信データと受信データを比較し、ビット誤り率(BER)を測定する(ステップ87)。

0060

このBERの値が0であれば(ステップ88でYES)、ソフトウェアは正常に動作としているとみなしてOKを発効し(ステップ89)、正常終了する(END)。BERの値が0でなければ(ステップ88でNO)、ソフトウェアの動作に何らかの異常があると判断してNGを発効し(ステップ90)、異常終了する(ABEND)。

発明の効果

0061

以上説明したように、本発明によれば送信信号を自分自身で受信することによって、送信データが正しく送信されていることが確認でき、ソフトウェアの正常動作が容易に確認可能であるという効果がある。

図面の簡単な説明

0062

図1本発明の第1の実施形態に係るセルフチェック機能を有する無線装置の構成を示すブロック図
図2本発明の第2の実施形態に係るセルフチェック機能を有する無線装置の構成を示すブロック図
図3同実施形態におけるアナログ部の内部構成を示すブロック図
図4同実施形態におけるセルフチェックの手順を示すフローチャート
図5本発明の第3の実施形態に係るセルフチェック機能を有する無線装置の構成を示すブロック図
図6本発明の第4の実施形態に係るセルフチェック機能を有する無線装置におけるDSP部の内部構成を示すブロック図
図7同実施形態におけるループバック部の内部構成を示すブロック図
図8同実施形態におけるセルフチェックの手順を示すフローチャート
図9従来技術に基づくソフトウェア無線機の構成を示すブロック図

--

0063

11,21,51…ソフトウェア
12,22,52,62…DSP部
13,23,53…アナログ部
14,24,54,64…ループバック部
31,32,33…周波数変換器
34…局部発振器
63…DSP
65…受信インタフェース
66…送信インタフェース
71…フォーマット/速度変換器

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