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技術 太陽電池モジュールの製法

出願人 エア・ウォーター株式会社
発明者 横山敬志三島孝博伊藤茂樹
出願日 1999年12月21日 (20年3ヶ月経過) 出願番号 1999-363380
公開日 2001年6月29日 (18年8ヶ月経過) 公開番号 2001-177129
状態 特許登録済
技術分野 光起電力装置 光起電力装置
主要キーワード 出力電気エネルギー 有機シート モジュール部材 常圧CVD法 セル中間 機械的移動 アルミ枠 パッケージ体
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2001年6月29日)のものです。
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図面 (8)

課題

高性能太陽電池モジュールを、低コストで得ることができ、余分な材料を使い捨てることもない、優れた製法を提供する。

解決手段

少なくとも表裏面が種結晶層に形成された基板10を準備し、その表裏面の上にマスク層11を形成し、上記表裏面のマスク層11に、所定形状の開口を多数、所定間隔で形成し、その表裏面の上に、液相成長法によって結晶膜層13を形成し、その表裏面の上にn層14を形成し、その表裏面の上に、透明導電膜層15を形成し、その表裏面の上に電極部16を形成し、その表裏面の上に、2枚のモジュール形成用透明カバー18を、それぞれ接着剤層19を介して固定し、その両側の透明カバー18を、電極部16,透明導電膜層15,n層14および結晶膜層13と一体化した状態で、マスク層11付基板10からそれぞれ外すことにより、2個のモジュール部材20と、マスク層11付基板10とに分離したのち、上記2個のモジュール部材20から、それぞれ太陽電池モジュールを得るようにした。

概要

背景

従来から、太陽電池モジュールとしては、例えば図7に示す、スーパーストレート型モジュールが多く用いられている。このものは、太陽電池受光面側に、白板強化ガラス等の透明基板1を配置してモジュールの支持板とし、その下に、透明な充填材料ポリビニルブチロールエチレンビニルアセテート等)2と裏面コート材(フッ化ビニルフィルム等)3とを用いて、太陽電池セル4を封入した構造になっている。なお、5は太陽電池セル同士を直列もしくは並列に接続するためのリード、6はモジュールに機械的強度を付加するためのアルミ枠である。

上記太陽電池セル4には、単結晶多結晶アモルファスの3タイプがあるが、近年、性能の点で、単結晶シリコンあるいは多結晶シリコンを材料とする結晶シリコン系太陽電池が注目を集めている。しかし、結晶シリコンは、材料コストが高いため、できるだけ薄膜にすることが望まれている。また、厚みの薄い方が、太陽電池としての性能が向上するとの報告もある。

概要

高性能の太陽電池モジュールを、低コストで得ることができ、余分な材料を使い捨てることもない、優れた製法を提供する。

少なくとも表裏面が種結晶層に形成された基板10を準備し、その表裏面の上にマスク層11を形成し、上記表裏面のマスク層11に、所定形状の開口を多数、所定間隔で形成し、その表裏面の上に、液相成長法によって結晶膜層13を形成し、その表裏面の上にn層14を形成し、その表裏面の上に、透明導電膜層15を形成し、その表裏面の上に電極部16を形成し、その表裏面の上に、2枚のモジュール形成用透明カバー18を、それぞれ接着剤層19を介して固定し、その両側の透明カバー18を、電極部16,透明導電膜層15,n層14および結晶膜層13と一体化した状態で、マスク層11付基板10からそれぞれ外すことにより、2個のモジュール部材20と、マスク層11付基板10とに分離したのち、上記2個のモジュール部材20から、それぞれ太陽電池モジュールを得るようにした。

目的

本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、高性能の太陽電池モジュールを、低コストで得ることができ、余分な材料を使い捨てることもない、優れた製法の提供をその目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

少なくとも表裏面が種結晶層に形成された基板を準備する工程と、上記基板の表裏面に、所定形状の開口を多数、所定間隔で有するマスク層を形成する工程と、上記表裏面のマスク層の上に、液相成長法によって結晶膜層を形成する工程と、上記表裏面の結晶膜層の表層部もしくはその上に、n層もしくはp層を形成することにより接合構造を得る工程と、上記表裏面の接合形成部の上に、透明導電膜層を形成する工程と、上記表裏面の透明導電膜層の上に、表面電極となる電極部を形成する工程と、上記電極部が形成された表裏面の透明導電膜層に、2枚のモジュール形成用透明カバーを、それぞれ接着剤層を介して固定する工程と、上記固定された両側の透明カバーを、電極部,透明導電膜層,接合形成部および結晶膜層と一体化した状態で、マスク層付基板からそれぞれ外すことにより、2個のモジュール部材と、マスク層付基板とに分離する工程と、上記2個のモジュール部材から、それぞれ太陽電池モジュールを得る工程とを備えたことを特徴とする太陽電池モジュールの製法

請求項2

上記種結晶層が(100)単結晶シリコンからなる基板を用い、液相成長法によって、テクスチャ構造の結晶膜層を得るようにした請求項1記載の太陽電池モジュールの製法。

技術分野

0001

本発明は、高性能太陽電池モジュール低コストで得ることのできる太陽電池モジュールの製法に関するものである。

背景技術

0002

従来から、太陽電池モジュールとしては、例えば図7に示す、スーパーストレート型モジュールが多く用いられている。このものは、太陽電池受光面側に、白板強化ガラス等の透明基板1を配置してモジュールの支持板とし、その下に、透明な充填材料ポリビニルブチロールエチレンビニルアセテート等)2と裏面コート材(フッ化ビニルフィルム等)3とを用いて、太陽電池セル4を封入した構造になっている。なお、5は太陽電池セル同士を直列もしくは並列に接続するためのリード、6はモジュールに機械的強度を付加するためのアルミ枠である。

0003

上記太陽電池セル4には、単結晶多結晶アモルファスの3タイプがあるが、近年、性能の点で、単結晶シリコンあるいは多結晶シリコンを材料とする結晶シリコン系太陽電池が注目を集めている。しかし、結晶シリコンは、材料コストが高いため、できるだけ薄膜にすることが望まれている。また、厚みの薄い方が、太陽電池としての性能が向上するとの報告もある。

発明が解決しようとする課題

0004

そこで、結晶シリコン薄膜を用いた太陽電池セルを低コストで製造する方法がいろいろ検討されているが、これには、つぎのような大きな問題がある。すなわち、薄膜状の結晶シリコンは、機械的強度が弱く、何らかの支持基板上に形成することが必要であるが、薄膜形成高温で行うため、支持基板としてガラス板を用いることができない。したがって、結晶シリコン薄膜を、その形成時の支持基板から、モジュール部材であるガラス板に移す作業が必要となるが、そのために、複雑な工程が余分に必要となり、低コスト化を実現することができないという問題である。

0005

例えば、結晶シリコン薄膜を、その形成時の支持基板から外すのに、特定の剥離層を設け、その層をエッチング除去する方法(特開平7−226528号公報等)や、特定の分離層を設け、その層を機械的に破断する方法(特開平8−213645号公報、特開平10−190029号公報等)が提案されているが、これらは、いずれも、結晶シリコン薄膜の上に、特定の剥離層や分離層を設ける工程が余分に必要で、しかも、結晶シリコン薄膜分離後は、その余分な層を除去する等の手間を要する。

0006

本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、高性能の太陽電池モジュールを、低コストで得ることができ、余分な材料を使い捨てることもない、優れた製法の提供をその目的とする。

課題を解決するための手段

0007

上記の目的を達成するため、本発明は、少なくとも表裏面が種結晶層に形成された基板を準備する工程と、上記基板の表裏面に、所定形状の開口を多数、所定間隔で有するマスク層を形成する工程と、上記表裏面のマスク層の上に、液相成長法によって結晶膜層を形成する工程と、上記表裏面の結晶膜層の表層部もしくはその上に、n層もしくはp層を形成することにより接合構造を得る工程と、上記表裏面の接合形成部の上に、透明導電膜層を形成する工程と、上記表裏面の透明導電膜層の上に、表面電極となる電極部を形成する工程と、上記電極部が形成された表裏面の透明導電膜層に、2枚のモジュール形成用透明カバーを、それぞれ接着剤層を介して固定する工程と、上記固定された両側の透明カバーを、電極部,透明導電膜層,接合形成部および結晶膜層と一体化した状態で、マスク層付基板からそれぞれ外すことにより、2個のモジュール部材と、マスク層付基板とに分離する工程と、上記2個のモジュール部材から、それぞれ太陽電池モジュールを得る工程とを備えた太陽電池モジュールの製法を第1の要旨とする。

0008

また、上記太陽電池モジュールの製法のなかでも、特に、上記種結晶層が(100)単結晶シリコンからなる基板を用い、液相成長法によって、テクスチャ構造の結晶膜層を得るようにした方法を第2の要旨とする。

0009

すなわち、本発明は、種結晶層を有する基板の表裏面に、開口付マスク層を介して、結晶膜層,接合,透明導電膜層および電極部を形成し、この両面に、接着剤層を介してモジュール形成用の透明カバーを固定し、両透明カバーを機械的に外して、2個のモジュール部材と、マスク層付基板とに分離し、上記2個のモジュール部材から、それぞれ太陽電池モジュールを得るようにしたものである。この製法によれば、セル中間体とする薄膜形成時には、基板が全体を保持する支持体となり、透明カバー側に上記薄膜を一体的に固定して外したのちは、上記透明カバーが支持体となって、これを保持するようになっている。したがって、太陽電池の主要部となる薄膜部分が、つねに安定的に保持されており、歪んだり損傷したりすることなく、高性能を保ったまま、モジュール化することができる。そして、一度に2個のモジュール部材を得ることができ、しかも残部であるマスク層付基板を繰り返し利用することができるため、製造コストを安価に抑えることができる。また、従来のように、分離のために特別な層を形成して分離後はその層を除去する、という余分な工程と材料の無駄がなく、これによっても、低コスト化を図ることができる。

発明を実施するための最良の形態

0010

つぎに、本発明の実施の形態について説明する。

0011

本発明によれば、例えばつぎのようにして太陽電池モジュールを得ることができる。すなわち、まず、図1(a)に示すように、少なくとも表裏面が種結晶層に形成された基板10を準備する。ただし、基板10の表裏面は、ミラー面となるよう、例えばHF:HNO3 =1:5の処理液を用いてケミカルエッチングを施すことが好適である。また、基板10は、p型であってもn型であってもよいが、通常、p型のシリコン基板が好適に用いられる。

0012

そして、上記基板10として、特に、(100)単結晶シリコンウェーハを用いることが好適である。(100)単結晶シリコンウェーハを用いると、後述するように、上記基板10の表裏面から結晶膜層13を成長させた場合(図1〔d〕参照)に、その結晶構造が、ピラミッド形状が並ぶ反射防止構造(テクスチャ構造)になるため、より高性能のものが得られるからである。

0013

ただし、上記反射防止構造の結晶膜層13を得る場合の基板10は、必ずしも全体が(100)単結晶シリコンで構成されている必要はなく、例えば安価な導電性基板カーボン石英ステンレス等)の両面に、真空化学エピタキシー法VCE),化学蒸着法CVD)あるいはスパッタ法等を用いて、(100)単結晶シリコン薄膜成膜したものを用いてもよい。また、上記と同様の安価な導電性基板の表裏面に、粉末状の(100)単結晶シリコンを均一に散布してプレスすることにより、基板の表裏面に粉末状シリコン圧着させたものを用いてもよい(特開平10−1393号参照)。

0014

つぎに、上記基板10の表裏面に、図1(b)に示すように、SiO2 等からなるマスク層11を、熱酸化法等によって形成する。

0015

なお、上記マスク層11の厚みは、特に限定するものではないが、例えば100〜1000nm、なかでも500nm程度に設定することが好適である。すなわち、マスク層11が厚すぎると、酸化に時間がかかりすぎて好ましくないとともに、基板10から剥離するおそれがあり、逆に薄すぎると、マスクとしての役目が不充分となるおそれがあり、また後述するLPE工程時にマスク層11がなくなってしまうおそれもあるからである。

0016

つぎに、上記表裏面のマスク層11に、図1(c)に示すように、所定形状の開口12を多数、所定間隔で形成する。上記開口12の大きさおよび間隔は、後述する結晶膜層13を、このマスク層11からきれいに外せるか否かの重要なポイントとなるもので、通常、2〜10μm平方の大きさで、前後左右に30〜100μmピッチで並ぶように設定することが好適である。開口12が小さく間隔が開きすぎても、またその逆でも、マスク層11から結晶膜層13をきれいに外しにくくなる傾向がみられるからである。

0017

なお、上記マスク層11の形成は、通常、ホトリソグラフィ工程によって、表裏のマスク層11を、交互にパターニングすることによって行うことが好適である。

0018

つぎに、上記開口12付マスク層11の上に、図1(d)に示すように、結晶膜層13を形成する。なお、上記結晶膜層13の材料は、前記基板10の種結晶層と同一に設定する。そして、その成膜工程は、成膜速度が面方位依存性の大きい、液相成長法(LPE)によって行う。

0019

上記LPEによる成膜工程を、より詳しく説明すると、まず、Sn,In,Zn,Al等の低融点金属またはその合金溶融し、その中に成膜材料(例えばSi)を溶かして飽和させておく。そして、この溶融金属に、上記マスク層11付基板10を浸漬した状態で、上記溶融金属を徐冷する。これにより、表裏面のマスク層11のそれぞれに結晶が析出する。なお、結晶は、上記マスク層11の各開口12内から成長し、開口12上部に盛り上がり、最終的につながって、所定厚みの結晶膜層13となる。このとき、種結晶層として、(100)単結晶シリコンを用いたものは、結晶構造がピラミッド形状の反射防止構造となる。

0020

つぎに、表裏面の結晶膜層13の上に、図2(a)に示すように、n層14を形成することにより、結晶膜層13とn層14との間に接合構造を形成する。

0021

上記接合形成は、どのような方法によっても行うことができるが、例えばプラズマCVD装置を用い、300℃以下の条件で、両面同時にn層14を形成することにより、低温接合を行うことが好ましい。なお、上記n層14の厚みは、特に限定されるものではないが、通常、10〜500nm程度に設定することが好適である。

0022

つぎに、表裏面に形成されたn層14の上に、図2(b)に示すように、反射防止膜を兼ねる透明導電膜15を、両面同時に形成する。膜の材質としては、ITO,SiO2 ,Si3 N4 等があげられ、その形成方法としては、スパッタ法,真空蒸着法常圧CVD法等、従来公知の適宜の方法があげられる。また、その厚みは、特に限定されるものではないが、通常、10〜100nm程度に設定することが好適である。

0023

そして、表裏面に形成された透明導電膜層15の上に、スクリーン印刷法等によって、図2(c)に示すように、銀等からなる電極部16を、両面同時に形成し、ついで、各電極部16に、セル間接続用のリボン(図示せず)を接続しておく。このようにして、セル中間体17を得る。

0024

つぎに、図3(a)に示すように、2枚一対のモジュール用の透明カバー(ガラス板,FRP,透明樹脂板等)18を用意し、一方の透明カバー18の内側面に、完成モジュールを想定した配置で、上記電極部16が表裏面に形成されたセル中間体17の、片面の電極部16付透明導電膜層15を、接着剤層19を介して固定する。また、反対面の電極部16付透明導電膜層15に、もう一方の透明カバー18を、上記の取り付け方と同様にして、接着剤層19を介して固定する。これによって、2枚の透明カバー18が、上下からセル中間体17を挟持した構造が得られる。なお、上記接着剤層19の材質としては、ポリビニルブチロール(PVB),エチレンビニルアセテート(EVA)等があげられる。また、図では、セル中間体17を1個しか示してないが、実際には、セル中間体17は、透明カバー18に対し、縦横複数個ずつ列状に並べられた状態で取り付けられる(図5〔b〕におけるセル30の配列を参照)。

0025

つぎに、図3(b)に示すように、上記透明カバー18を、矢印で示すように、互いの間隔が広がるように移動させて、電極部16、透明導電膜層15、n層14および結晶膜層13を、透明カバー18と一体化した状態で、マスク層11付基板10からそれぞれ剥離させる。これにより、2個のモジュール部材20と、マスク層11付基板10の3つの部材に分かれる。なお、上記透明カバー18の移動には、透明カバー18の外側面に真空吸着パッドで吸いつけて後退させる等の機械的移動手段が適用される。

0026

そこで、各モジュール部材20を用い、従来公知の、適宜の太陽電池モジュール作製方法に準じて、太陽電池モジュールを完成させる。例えば、まず、図4(a)に示すように、露出した結晶膜層13の上に、p+ 層21を積層形成する。これは、そのつぎに形成される電極層22によって変換効率が低下するのを防止するために設けられる層であり、必ずしも必要ではないが、設けることが望ましい。

0027

上記p+ 層21の形成は、どのような方法によっても行うことができるが、例えばプラズマCVD装置を用い、200℃以下の条件で、p+ 層21を形成することにより、低温形成を行うことが好ましい。そして、上記p+ 層21の厚みは、特に限定されるものではないが、通常、100〜1000nm程度に設定することが好適である。

0028

つぎに、図4(b)に示すように、上記p+ 層21の上に、アルミニウム,銀等からなる裏面電極22を形成する。この裏面電極層22は、入射した光を透過させないよう反射する機能も兼ねており、通常、全面に形成される。上記電極部16,n層14,透明導電膜層15,結晶膜層13,p+ 層21および裏面電極層22からなる部分が、いわゆるセル30に相当する部分である。

0029

つぎに、図4(c)に示すように、各セル30の電極部16に予め取り付けられた接続用のリボン31を、隣のセル30の裏面電極層22に接続することにより、各セル30同士を、直列もしくは並列に接続する。

0030

そして、図4(d)に示すように、セル30の裏面側(透明カバー18が取り付けられている側と反対側)に充填材32を充填し、バックシート33で被覆してラミネートする。これにより、全体が一つにパッケージ化される。なお、上記充填材32としては、前記接着剤層19の構成材料と同様のものがあげられ、両者は、互いに同一であっても異なっていてもよい。また、上記バックシート33としては、耐水性耐湿性耐候性等に優れた有機シートが好適に用いられる。このような有機シートとしては、フッ化ビニルフィルムや、アルミ箔をフッ化ビニルフィルムで挟んだラミネートシート等があげられる。

0031

つぎに、得られたパッケージ体の周囲を、図5(a)に示すように、アルミ枠34で締め込んで固定する。これによって、パッケージ体の機械的な強度が高められる。なお、上記パッケージ体は、通常、長方形等の矩形であることから、アルミ枠34は、図5(b)に示すように、パッケージ体の四辺にそれぞれ取り付けられるようになっている。

0032

そして、図6に示すように、上記パッケージ体の裏面側に、端子ボックス35を取り付けることにより、目的とする太陽電池モジュールを得ることができる。

0033

一方、残部であるマスク層11付基板10は、図1(c)に示す段階のものと同一であり、以下の工程に、そのまま繰り返し利用することができる。なお、繰り返し使用することにより、変形や破損等が生じて再利用できなくなった場合は、マスク層11部分を除去してシリコン部分のみとした上で、LPE法原料シリコン溶質)として再利用することができる。

0034

上記製法によれば、基板10の表裏面に順次層を重ねていき、両側から透明カバー18を固定したのち、それぞれを、セルとなる部分ごと外すことにより、一度に2個のモジュール部材を得ることができ、しかも残部であるマスク層11付基板10を繰り返し利用することができるため、製造コストを安価に抑えることができる。また、材料無駄がない。そして、殆どの処理において、表裏面同時に成膜等の処理を行うことができるため、製造効率がよい。

0035

また、基板10として、少なくともその表裏面が(100)単結晶シリコンで形成されたものを用いると、その上に成長する結晶膜層13が、テクスチャ構造を備えたものとなるため、より高性能の太陽電池モジュールが得られるという利点がある。

0036

さらに、上記基板10の上に形成するマスク層11の開口12を、2〜10μm平方の大きさで、前後左右の30〜100μmピッチで並ぶようにすると、上記テクスチャ構造が、精度よく形成されるとともに、マスク層11と結晶膜層13との界面剥離が良好に行われるという利点を有する。

0037

なお、上記の方法では、p型の結晶膜層13に接合を形成するために、その上にn層14を形成し(図2〔a〕参照)、モジュール部材20となった段階で、結晶膜層13の裏面側にp+ 層21を形成している(図4〔a〕参照)が、結晶膜層13がn型である場合には、接合形成のためにはp層を形成し、モジュール部材20における裏面側にはn+ 層を形成するようにする。また、これらの形成条件は、できるだけ穏やかな、低温形成によることが好ましいが、場合によっては、高温下での拡散法によって接合を形成することもできる。

0038

また、上記の方法では、基板10の表裏面の全面に、マスク層11を形成したのち、パターニングにより開口12を形成しているが、場合によっては、ゾルゲル法等によって、一工程で、開口12付のマスク層11を形成するようにしても差し支えはない。

0039

さらに、上記の方法では、殆どの工程において、表裏面を同時に処理するようにしているが、場合によっては、各面への処理を交互に行うようにしても差し支えはない。

0040

つぎに、本発明の実施例について説明する。

0041

厚み0.5mmで10cm角の(100)単結晶シリコンウェーハを基板として用いた。なお、このものの両面を、HF:HNO3 =1:5の処理液を用いてケミカルエッチングを施してミラー面とした。つぎに、その表裏面に、熱酸化法により、膜厚50nmのSiO2 膜を形成したのち、ホトリソ工程によって、上記SiO2 膜に、5μm平方の開口を50μmピッチで縦横に並べて形成した。そして、1000℃の溶融Snを溶媒とし、媒質としてSiを溶かして飽和した浴を調製して、この中に、上記SiO2 膜付の基板を浸して、0.1℃/分で800℃まで徐冷することにより、高さ30μm、底辺50μmのピラミッド構造シリコン単結晶からなる結晶膜層を得た。

0043

つぎに、プラズマCVD装置を利用して、基板温度200℃、圧力26.6Pa、原料ガスSiH4 :H2 =5:95を20SCCM(「SCCM」は0℃、1.013×102 KPaでのガスが1分間に流れる流量ccを示す単位)、ドーピングガスPH3 :H2 =1:99を3SCCM、PF電力38mW/cm2、成膜時間17分の条件下で、上記表裏面の結晶膜層の上に、3×1020(cm-3)のキャリア濃度のn層を得た。

0044

つぎに、スパッタにより、上記表裏面のn層の上に、厚み50nmのITO膜を得たのち、その表裏面の上にそれぞれ水銀電極を形成し、それにセル間接続用のリボンを接続することにより、セル中間体を得た。そして、接着剤(EVA)を用いて、縦118cm×53cmのモジュール用透明ガラス板に、上記セル中間体を、縦9枚×横4枚の計36枚を並べて貼着して固定した。そして、セル中間体が露出している方の面に、上記と同様にして、もう一枚のモジュール用透明ガラス板を固定した。

0045

つぎに、両側の透明ガラス板の外側面を、それぞれ真空吸着パッドで吸引保持した状態で外側に開き、2個のモジュール部材と、SiO2膜付基板残部とに分離した(図3〔b〕参照)。そして、上記各モジュール部材のセル中間体において、露出している結晶膜層の上に、プラズマCVD装置を利用して、基板温度200℃、圧力26.6Pa、原料ガスSiH4 :H2 =5:95を20SCCM、ドーピングガスBH3 :H2 =1:99を3SCCM、PF電力38mW/cm2 、成膜時間17分の条件下で、3×1019(cm-3)のキャリア濃度のp+層を得た。

0046

そして、以下、通常のモジュール形成と同様にして、アルミニウム膜によって裏面電極を形成し、セル間接続を行ったのち、裏面に充填材(EVA)を充填し、バックシートで被覆してラミネートすることにより、全体をパッケージ化した。そして、周囲をアルミ枠で囲い、裏面に端子ボックスを取り付けることにより、太陽電池モジュールを得た。このもののモジュール変換効率(〔出力電気エネルギー太陽光エネルギー〕×100)は13〜15%であり、従来品に比べて、良好な変換効率であった。また、上記モジュール製造に際し、モジュール部材を分離した残部であるSiO2膜付基板は、SiO2 膜表面がきれいに結晶膜層と剥離しており、その形のまま結晶膜層形成に再利用することができた。

0047

以上のように、本発明の太陽電池モジュールの製法によれば、基板の表裏面に順次セルとなる層を重ねていき、両側からモジュール形成用の透明カバーを固定したのち、それぞれを、セルとなる部分ごと外すようになっているため、セル中間体とする薄膜形成時には、基板が全体を保持する支持体となり、透明カバー側に上記薄膜を一体的に固定して外したのちは、上記透明カバーが支持体となって、これを保持するようになっている。したがって、太陽電池の主要部となる薄膜部分が、つねに安定的に保持されており、歪んだり損傷したりすることなく、高性能を保ったまま、モジュール化することができる。そして、一度に2個のモジュール部材を得ることができ、しかも残部である酸化膜層付基板を繰り返し利用することができるため、製造コストを安価に抑えることができる。また、従来のように、分離のために特別な層を形成して分離後はその層を除去する、という余分な工程と材料の無駄がなく、これによっても、低コスト化を図ることができる。そして、殆どの処理において、表裏面同時に成膜等の処理を行うことができるため、製造効率がよいという利点を有する。

発明の効果

0048

図1(a)〜(d)はいずれも本発明の一実施例における工程説明図である。
図2(a)〜(c)はいずれも本発明の一実施例における工程説明図である。
図3(a),(b)はともに本発明の一実施例における工程説明図である。
図4(a)〜(d)はいずれも本発明の一実施例における工程説明図である。
図5(a),(b)はともに本発明の一実施例における工程説明図である。
図6本発明の一実施例における工程説明図である。
図7従来の太陽電池モジュールの一例を示す説明図である。

図面の簡単な説明

0049

10基板
11マスク層
13結晶膜層
14n層
15 透明導電膜層
16電極部
18 透明カバー
19接着剤層
20 モジュール部材

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    【課題】耐衝撃性を高めることができる携帯型電子機器を提供する。【解決手段】携帯型電子機器100は、開口101を有する外装ケース10と、開口101を塞ぐ光透過性を有するカバー部材13と、外装ケース10に... 詳細

  • 株式会社東芝の「 太陽電池、多接合型太陽電池、太陽電池モジュール及び太陽光発電システム」が 公開されました。( 2019/09/12)

    【課題】 変換効率を改善した太陽電池、多接合型太陽電池、太陽電池モジュール及び太陽光発電システムを提供すること。【解決手段】 実施形態の太陽電池は、第1電極と、第2電極と、前記第1電極と前記第2電... 詳細

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