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技術 太陽電池の製法

出願人 エア・ウォーター株式会社
発明者 横山敬志三島孝博伊藤茂樹
出願日 1999年12月21日 (20年2ヶ月経過) 出願番号 1999-363379
公開日 2001年6月29日 (18年8ヶ月経過) 公開番号 2001-177128
状態 特許登録済
技術分野 光起電力装置 光起電力装置
主要キーワード 切欠きの幅 出力電気エネルギー ガス拡散法 形成予定部分 細線電極 拡散条件 内部電場 予定部分
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2001年6月29日)のものです。
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図面 (4)

課題

浅い拡散層と深い拡散層を、同一拡散条件のもとで同時に形成することにより、高性能太陽電池低コストで製造する方法を提供する。

解決手段

基板10に、形成すべき表面電極18の形成予定部分切欠き12になった酸化膜層11を形成し、この酸化膜層11付の基板10に拡散処理を施すことにより、上記切欠き12部分の基板表層部に濃く深い拡散層13を形成し、酸化膜層11が形成されている部分の基板表層部に薄く浅い拡散層14を形成する。そして、上記酸化膜層11を除去するようにした。

概要

背景

シリコン結晶太陽電池は、一般的に、例えば図3に示すような構造になっている。すなわち、p型のシリコン結晶基板1の表層部分に、n型不純物の導入によりn+ 層2が形成されて、内部電場をつくり出すPN接合3がつくられている。また、その表面(受光面)には、反射防止膜4を介して、細いフィンガー電極5と太いバスバー電極6とが取り付けられており、この部分から発生した電力を取り出すようになっている。7は裏面電極である。

このような太陽電池セルにおいて、高い性能を得るには、入射した光によって発生した少数キャリア接合部分(図3における3)に有効に到達する必要がある。そのため、いわゆるパッシベーション層、すなわち太陽電池表面の大部分を熱酸化膜被覆して、表面での少数キャリアの再結合を減少させる方法が提案され使用されている。

概要

浅い拡散層と深い拡散層を、同一拡散条件のもとで同時に形成することにより、高性能の太陽電池を低コストで製造する方法を提供する。

基板10に、形成すべき表面電極18の形成予定部分切欠き12になった酸化膜層11を形成し、この酸化膜層11付の基板10に拡散処理を施すことにより、上記切欠き12部分の基板表層部に濃く深い拡散層13を形成し、酸化膜層11が形成されている部分の基板表層部に薄く浅い拡散層14を形成する。そして、上記酸化膜層11を除去するようにした。

目的

本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、上記浅い拡散層と深い拡散層を、同一拡散条件のもとで同時に形成することにより、高性能の太陽電池を低コストで製造する方法の提供をその目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
3件

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請求項1

形成すべき表面電極形成予定部分以外の表面部分酸化膜層が形成された半導体基板を準備する工程と、上記部分的に酸化膜層が形成された半導体基板に拡散処理を施すことにより、酸化膜層が形成されていない部分の基板表層部に、キャリア濃度が高く深さの深い拡散層を形成し、酸化膜層が形成されている部分の基板表層部に、キャリア濃度が低く深さの浅い拡散層を形成する工程と、上記酸化膜層を除去する工程と、上記キャリア濃度が高く深さの深い拡散層が形成された基板部分の上に表面電極を形成する工程とを備えたことを特徴とする太陽電池製法

請求項2

上記キャリア濃度が高く深さの深い拡散層として、表面抵抗が10〜50Ω/cm2 で深さ0.3〜0.5μmの拡散層が形成され、上記キャリア濃度が低く深さの浅い拡散層として、表面抵抗が100〜300Ω/cm2 で深さ0.001〜0.1μmの拡散層が形成されるようにした請求項1記載の太陽電池の製法。

請求項3

上記半導体基板表面に形成される酸化膜層の厚みが、5〜20nmになるようにした請求項1または2記載の太陽電池の製法。

技術分野

0001

本発明は、高性能太陽電池を得ることのできる太陽電池の製法に関するものである。

背景技術

0002

シリコン結晶太陽電池は、一般的に、例えば図3に示すような構造になっている。すなわち、p型のシリコン結晶基板1の表層部分に、n型不純物の導入によりn+ 層2が形成されて、内部電場をつくり出すPN接合3がつくられている。また、その表面(受光面)には、反射防止膜4を介して、細いフィンガー電極5と太いバスバー電極6とが取り付けられており、この部分から発生した電力を取り出すようになっている。7は裏面電極である。

0003

このような太陽電池セルにおいて、高い性能を得るには、入射した光によって発生した少数キャリア接合部分(図3における3)に有効に到達する必要がある。そのため、いわゆるパッシベーション層、すなわち太陽電池表面の大部分を熱酸化膜被覆して、表面での少数キャリアの再結合を減少させる方法が提案され使用されている。

発明が解決しようとする課題

0004

また、PN接合の深さや濃度も重要な問題となる。すなわち、短波長側の光を有効に使用するためには、接合の深さをできるだけ浅くするとともに濃度をできるだけ低くする必要があるが、あまり浅く薄くしすぎると、表面電極を形成した場合に、電極がPN接合を突き破るおそれがあり、PN接合を突き破らないようにして電極を形成したとしても、電極との抵抗が高くなり、結局太陽電池の性能向上にはつながらず、かえって性能の悪い太陽電池になってしまうという問題がある。

0005

そこで、表面電極を形成する部分に限って、キャリア濃度が高く深さの深い拡散層を形成し、それ以外の基板表面には、濃度が低く深さの浅い拡散層を形成する方法がいくつか提案されている(特開昭55−158680号公報、特開昭56−12782号公報、特開昭59−79580号公報等)。しかしながら、これらの方法はいずれも、浅い拡散層と深い拡散層を、それぞれ別の拡散条件で段階的に行うため、工程が複雑で、製造コストが高くなるという問題がある。

0006

本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、上記浅い拡散層と深い拡散層を、同一拡散条件のもとで同時に形成することにより、高性能の太陽電池を低コストで製造する方法の提供をその目的とする。

課題を解決するための手段

0007

上記の目的を達成するため、本発明は、形成すべき表面電極の形成予定部分以外の表面部分酸化膜層が形成された半導体基板を準備する工程と、上記部分的に酸化膜層が形成された半導体基板に拡散処理を施すことにより、酸化膜層が形成されていない部分の基板表層部に、キャリア濃度が高く深さの深い拡散層(以下「濃く深い拡散層」という)を形成し、酸化膜層が形成されている部分の基板表層部に、キャリア濃度が低く深さの浅い拡散層(以下「薄く浅い拡散層」という)を形成する工程と、上記酸化膜層を除去する工程と、上記キャリア濃度が高く深さの深い拡散層が形成された基板部分の上に表面電極を形成する工程とを備えた太陽電池の製法を第1の要旨とする。

0008

また、本発明は、上記太陽電池の製法のなかでも、特に、上記キャリア濃度が高く深さの深い拡散層として、表面抵抗が10〜50Ω/cm2 で深さ0.3〜0.5μmの拡散層が形成され、上記キャリア濃度が低く深さの浅い拡散層として、表面抵抗が100〜300Ω/cm2 で深さ0.001〜0.1μmの拡散層が形成されるようにした製法を第2の要旨とし、それらのなかでも、特に、上記半導体基板表面に形成される酸化膜層の厚みが、5〜20nmになるようにした製法を第3の要旨とする。

0009

すなわち、本発明は、拡散層の形成に先立って、半導体基板表面のうち、表面電極の形成予定部分以外の部分を、酸化膜層でマスクし、その状態で、拡散処理を施すことにより、上記酸化膜層でマスクされていない部分、すなわち表面電極形成予定部分には、濃く深い拡散層を形成し、上記酸化膜層でマスクされている部分には、この酸化膜層を通して、薄く浅い拡散層を形成するようにしたものである。したがって、この方法によれば、一工程で、簡単に、濃く深い拡散層と薄く浅い拡散層とを形成することができ、高性能の太陽電池を低コストで得ることができる。

発明を実施するための最良の形態

0010

つぎに、本発明の実施の形態について説明する。

0011

本発明によれば、例えばつぎのようにして太陽電池を得ることができる。すなわち、まず、図1(a)に示すように、半導体基板10(以下、単に「基板」という)を準備する。ただし、基板10の表裏面は、ミラー面となるよう、例えばHF:HNO3 =1:5の処理液を用いてケミカルエッチングを施すことが好適である。また、基板10は、p型であってもn型であってもよいが、通常、p型のシリコン基板が好適に用いられる。もちろん、材質は、シリコンに限らず、太陽電池に用いることのできる半導体であれば、どのようなものであっても差し支えない。そして、単結晶であっても多結晶であっても差し支えない。

0012

つぎに、上記基板10の表面全体に、図1(b)に示すように、SiO2 等からなる酸化膜層11を、熱酸化法等によって形成する。

0013

なお、上記酸化膜層11の厚みは、特に限定するものではないが、後で、この酸化層11を通して、薄くて浅い拡散層を形成することになるため、その厚みは、上記薄くて浅い拡散層の要求される厚みに応じて、適宜に調整される。特に、上記薄くて浅い拡散層を好ましい状態で得るには、上記酸化膜層11の厚みを、5〜20nm程度に設定することが好適である。すなわち、酸化膜層11が厚すぎると、薄くて浅い拡散層の形成が困難となり、逆に薄すぎると、酸化膜層11としての効果が殆ど期待できず、濃く深い拡散層との差異があまり得られなくなるからである。

0014

つぎに、上記酸化膜層11のうち、表面電極の形成予定部分に、図1(c)に示すように、その形状と略等しい形状の切欠き12を形成する。このとき、上記切欠き12の大きさは、上記表面電極の形成予定部分と全く同一にするか、それよりもやや大きく設定することが好適である。

0015

なお、上記切欠き12の形成は、ホトリソグラフィ工程、スクリーン印刷工程等によって行うことが好適である。

0016

つぎに、拡散処理を施すことにより、図2(a)に示すように、基板10の表層部のうち、上記切欠き12が形成され酸化膜層11がない部分に、濃く深い拡散層13を形成し、酸化膜層11が形成されている部分に、薄く浅い拡散層14を形成する。

0017

すなわち、上記拡散処理において、酸化膜層11がない部分(切欠き12の部分)では、不純物が直接基板10の表層部に入っていくため、濃く深い拡散層13となる。一方、酸化膜層11が形成されている部分では、不純物が、酸化膜層11を通って基板10内に低い濃度で入っていくため、薄く浅い拡散層14となる。したがって、上記拡散処理の方法としては、ガス拡散法を用いることが好適である。また、拡散源としては、例えばPOCl3 (液体)やPH3 (気体)、P2 O5 (固体)等があげられ、900〜1000℃×10〜30分の処理条件で処理することが好適である。

0018

つぎに、全体をHFに浸す等して、拡散層13,14が形成された基板10の表面から酸化膜層11を除去する。この状態を、図2(b)に示す。

0019

このようにして、濃く深い拡散層13と薄く浅い拡散層14とが形成された基板10を得ることができる。この基板10に対し、例えば図2(c)に示すように、まず、基板10の表面に、パッシベーション膜15を形成し、つぎに、反射防止膜16を形成する。そして、裏面電極17を形成したのち、濃く深い拡散層13が形成された部分に、表面電極18を形成する。そして、鎖線で示すように、側面の薄く浅い拡散層14を除去することにより、太陽電池を得ることができる。

0020

上記製法によれば、濃く深い拡散層13と薄く浅い拡散層14とを、一工程で同時に形成することができるため、工程管理が簡単で、製造コストも低く抑えることができる。そして、上記濃く深い拡散層13の上に、表面電極18を形成することができるため、電極18がPN接合を突き破ることがなく、また、他の部分は薄く浅い拡散層14になっているため、高性能の太陽電池を得ることができる。

0021

なお、本発明において、濃く深い拡散層13の「濃く深い」程度と、薄く浅い拡散層14の「薄く浅い」程度は、両者の相対的な関係によるのであり、特に限定するものではないが、一般に、「濃く深い」とは、表面抵抗が10〜50Ω/cm2 で深さ0.3〜0.5μm程度であることが好適であり、「薄く浅い」とは、表面抵抗が100〜300Ω/cm2 で深さ0.001〜0.1μm程度であることが好適である。

0022

また、上記の方法では、酸化膜層11を基板10の全面に形成したのち、パターニングにより切欠き12を形成しているが、場合によっては、ゾルゲル法等によって、一工程で、切欠き12付の酸化膜層11を形成するようにしても差し支えはない。ただし、その場合、非常に薄い膜を均一に形成しなければならないため、造膜条件の制御管理が重要となる。

0023

つぎに、本発明の実施例について説明する。

0024

まず、基板として、厚み0.4mm、10cm角のp型単結晶シリコンウェーハ抵抗率1Ω・cm)を準備し、その表面をアルカリ溶液エッチングすることにより、反射防止構造テクスチャ構造)を得た。そして、酸素雰囲気中で、920℃×30分処理することにより、この基板表面に、約10nmの酸化膜(SiO2 膜)を形成した。

0026

つぎに、上記酸化膜のうち、形成すべき表面電極の形状予定部分に、ホトリソ工程によって、その形状に略一致する形状の切欠きをパターニングした。このとき、幅500μmのバスバー電極が形成される部分に相当する切欠きの幅を550μmとした。また、幅100μmの細線電極が形成される部分に相当する切欠きの幅を150μmとした。そして、切欠きをつくるための酸化膜除去には、HFを用いた。

0027

つぎに、850℃のチャンバ内に基板を装填し、10分間保持したのち、POCl3 (液体)を拡散源とし、これをN2バブリングによってチャンバ内に気化させながら注入することにより、拡散処理を行った。この処理を17分間維持したのち、基板を取り出して徐冷した。

0028

つぎに、全体をHFに浸漬し、基板表面の酸化膜層を全て除去した。このようにして、表面電極形成予定部に濃く深い拡散層が形成され、それ以外の部分に薄く浅い拡散層が形成された基板を得た。

0029

なお、上記濃く深い拡散層は、その部分の表面抵抗が40Ω/cm2 で、その深さは0.5μmであった。また、上記薄く浅い拡散層は、その部分の表面抵抗が300Ω/cm2 で、その深さは0.05μmであった。

0030

そして、従来公知の方法にしたがって、パッシベーション膜、反射防止膜、裏面電極を形成したのち、上記濃く深い拡散層が形成された部分の上に、表面電極を形成して、目的とする太陽電池を得た。この太陽電池は、セル変換効率(〔出力電気エネルギー太陽光エネルギー〕×100)が18〜19%であり、良好な変換効率であった。

0031

以上のように、本発明の太陽電池の製法によれば、濃く深い拡散層と薄く浅い拡散層とを、一工程で同時に形成することができるため、工程管理が簡単で、製造コストも低く抑えることができる。そして、上記濃く深い拡散層の上に、表面電極を形成することができるため、電極がPN接合を突き破ることがなく、また、他の部分は薄く浅い拡散層となっているため、高性能の太陽電池を得ることができる。

発明の効果

0032

図1(a)〜(c)はいずれも本発明の一実施例における工程説明図である。
図2(a)〜(c)はいずれも本発明の一実施例における工程説明図である。
図3従来の太陽電池の一例を示す説明図である。

図面の簡単な説明

0033

10基板
11酸化膜層
12切欠き
13 濃く深い拡散層
14 薄く浅い拡散層
18 表面電極

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