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技術 製紙用二層織物

出願人 日本フイルコン株式会社
発明者 久慈健仁
出願日 1999年11月30日 (20年4ヶ月経過) 出願番号 1999-376120
公開日 2001年6月12日 (18年10ヶ月経過) 公開番号 2001-159086
状態 特許登録済
技術分野 紙(4)
主要キーワード エンドレス加工 ドライヤーゾーン プレスゾーン 意匠図 製紙会社 モノフイラメント プレスロール間 バルキーヤーン
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2001年6月12日)のものです。
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図面 (3)

課題

織継工程における生産性を向上させる。

解決手段

接結糸組織を例えば接結糸3′のように1本の製紙面側経糸6の上側を通り、次いで2本の製紙面側経糸7,8と走行面側緯糸7,8の間を通り、次いで1本の製紙面側経糸1の上側を通って製紙面側織物と織り合った後、1本の製紙面側経糸2と走行面側緯糸2の間を通り、次いで2本平行に配置されている走行面側経糸3,4の下側を通り、次いで1本の製紙面側経糸5と走行面側緯糸5の間を通って走行面側織物と織り合う組織とし、さらにこの接結糸を完全組織内において全ての製紙面側経糸の上側を接結糸が通るように配置する。

概要

背景

製紙方法は周知の技術であって、まずパルプ繊維等を含む製紙原料が、ヘッドボックスからエンドレスに形成されて抄紙機ロール間に掛け入れられ走行している抄紙用織物上に供給される。抄紙用織物の原料が供給される側が製紙面、その反対側が走行面である。供給された原料は抄紙用織物の走行にともなって移動し、移動中に織物の走行面側に設置されたサクションボックスフォイル等の脱水装置によって、水分が除去され、湿紙が形成される。すなわち抄紙用織物がフィルターとして機能し、パルプ繊維と水を分離するのである。この抄紙ゾーンで形成された湿紙は、次にプレスゾーンドライヤーゾーン移送される。プレスゾーンでは、湿紙は抄紙用フェルトによって移送され製紙用フェルトとともにプレスロール間ニップ圧によって搾水され、さらに水分が除去される。ドライヤーゾーンでは、湿紙は抄紙用キャンバスによって移送され、乾燥されて紙が製造される。

製紙用織物は、合成樹脂モノフイラメント等の経糸緯糸を用いて織機製織される。無端状に形成するには周知の織継やピンシーム等によって無端状に形成されるか、袋織り織機により製織の段階で無端状に形成される。袋織りの場合は織機上と使用時では経糸と緯糸の関係が逆になる。本明細書にて、経糸とは製紙機械機械方向すなわち織物の進行方向に伸びている糸であり、緯糸とは製紙機械の機械横断方向すなわち織物の方向に伸びている糸である。

ところで、効果的に繊維の支持性を向上させ、紙にワイヤーマークを発生させずに、良質な紙を抄造するためには、好適には緯糸で繊維を支持することが重要である。なぜならば、一般的にヘッドボックスから抄紙用織物上に供給されるパルプ繊維は機械方向、すなわち経糸方向配向するからである。経糸間の凹みを緯糸で分断して繊維を支持してやることにより、繊維が経糸間に滞留するのを防止するのである。また、製紙用織物においては製紙面側織物と走行面側織物とを接結糸によって連結した二層織物が使用されている。剛性に優れ、製紙面側と走行面側のそれぞれに要求される性能に応じた織物を採用できるという効果を有するからである。

近年、ティッシュ製造用の製紙用織物においても二層織物が使用されるようになり、特に高速の抄紙機において成功をおさめている。従来よりティッシュ製造用の製紙用織物としては、主として緯糸が製紙面側にロングクリンプを形成するタイプの単層織物が使用されてきた。しかし、益々高速化する抄紙機の増大する機械的負荷に対応することができなってきたのである。単層織物は良好なろ水性等の利点を有するものの、その織り構造からくる剛性不足要因となる地合不良、リテンションが悪い等の不利益が非常に大きかったのである。そこで、剛性を有しリテンションが良好な二層織物が試みられるにいたり、それは十分に期待に応え高速抄紙機の機械的負荷に対応し、大幅な地合改善、平滑性の向上、リテンション向上等の成功を果たしたのである。前述の二層織物には、ろ水性確保、小さな保水性確保の点で網厚を薄くする等の目的から、走行面側織物が経糸を2本平行に揃えて配置した畝織りの平織り組織で、接結糸が1本の製紙面側経糸の上側を通った後下方に向かって走行面側織物と織り合わされるタイプがもっぱら使用されていた。

製紙会社にて使用される点については前述のように成功していたのであるが、織物製造工程において生産性が悪くコストが高くなってしまうという欠点があった。製紙用織物は、通常エンドレスに加工されて使用されるが、エンドレス加工部のマークが紙に出ないよう加工部を普通部と同等に形成するために織継という特殊な方法が採用されている。織継加工では、織物両端部の緯糸を取り除いて経糸のみの部分を作成し、別に用意した経糸を取り除いて緯糸のみとしたものの緯糸を織り組織通りに開口させてその開口部に前記両端部の経糸のみの部分を挿入して織り合わせることによってエンドレスに加工している。この織継の工程において生産性が非常に悪かったのである。

概要

織継工程における生産性を向上させる。

接結糸の組織を例えば接結糸3′のように1本の製紙面側経糸6の上側を通り、次いで2本の製紙面側経糸7,8と走行面側緯糸7,8の間を通り、次いで1本の製紙面側経糸1の上側を通って製紙面側織物と織り合った後、1本の製紙面側経糸2と走行面側緯糸2の間を通り、次いで2本平行に配置されている走行面側経糸3,4の下側を通り、次いで1本の製紙面側経糸5と走行面側緯糸5の間を通って走行面側織物と織り合う組織とし、さらにこの接結糸を完全組織内において全ての製紙面側経糸の上側を接結糸が通るように配置する。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

製紙面側経糸製紙面側緯糸とからなる製紙面側織物と、走行面側経糸走行面側緯糸とからなる走行面側織物と、製紙面側織物と走行面側織物とを接続する接結糸とからなり、製紙面側緯糸が、連続する3本の製紙面側経糸の上側を通って製紙面側にロングクリンプを形成した後1本の製紙面側経糸の下側を通る組織の繰り返しで、走行面側経糸が2本平行に同組織で配置された畝織り組織の平織組織である製紙用二層織物において、接結糸が1本の製紙面側経糸の上側を通り、次いで2本の製紙面側経糸と走行面側経糸の間を通り、次いで1本の製紙面側経糸の上側を通って製紙面側織物と織り合った後、1本の製紙面側経糸と走行面側経糸の間を通り、次いで2本平行に配置されている走行面側経糸の下側を通り、次いでの1本の製紙面側経糸と走行面側経糸の間を通って走行面側織物と織り合う組織の繰り返しである接結糸であり、かつ該接結糸を完全組織内で全ての製紙面側経糸の上側を通るように配置したことを特徴とする製紙用二層織物。

技術分野

0001

本発明は製紙用織物に関し、特にはティッシュ製造用抄紙用織物に関する。

背景技術

0002

製紙方法は周知の技術であって、まずパルプ繊維等を含む製紙原料が、ヘッドボックスからエンドレスに形成されて抄紙機ロール間に掛け入れられ走行している抄紙用織物上に供給される。抄紙用織物の原料が供給される側が製紙面、その反対側が走行面である。供給された原料は抄紙用織物の走行にともなって移動し、移動中に織物の走行面側に設置されたサクションボックスフォイル等の脱水装置によって、水分が除去され、湿紙が形成される。すなわち抄紙用織物がフィルターとして機能し、パルプ繊維と水を分離するのである。この抄紙ゾーンで形成された湿紙は、次にプレスゾーンドライヤーゾーン移送される。プレスゾーンでは、湿紙は抄紙用フェルトによって移送され製紙用フェルトとともにプレスロール間ニップ圧によって搾水され、さらに水分が除去される。ドライヤーゾーンでは、湿紙は抄紙用キャンバスによって移送され、乾燥されて紙が製造される。

0003

製紙用織物は、合成樹脂モノフイラメント等の経糸緯糸を用いて織機製織される。無端状に形成するには周知の織継やピンシーム等によって無端状に形成されるか、袋織り織機により製織の段階で無端状に形成される。袋織りの場合は織機上と使用時では経糸と緯糸の関係が逆になる。本明細書にて、経糸とは製紙機械機械方向すなわち織物の進行方向に伸びている糸であり、緯糸とは製紙機械の機械横断方向すなわち織物の方向に伸びている糸である。

0004

ところで、効果的に繊維の支持性を向上させ、紙にワイヤーマークを発生させずに、良質な紙を抄造するためには、好適には緯糸で繊維を支持することが重要である。なぜならば、一般的にヘッドボックスから抄紙用織物上に供給されるパルプ繊維は機械方向、すなわち経糸方向配向するからである。経糸間の凹みを緯糸で分断して繊維を支持してやることにより、繊維が経糸間に滞留するのを防止するのである。また、製紙用織物においては製紙面側織物と走行面側織物とを接結糸によって連結した二層織物が使用されている。剛性に優れ、製紙面側と走行面側のそれぞれに要求される性能に応じた織物を採用できるという効果を有するからである。

0005

近年、ティッシュ製造用の製紙用織物においても二層織物が使用されるようになり、特に高速の抄紙機において成功をおさめている。従来よりティッシュ製造用の製紙用織物としては、主として緯糸が製紙面側にロングクリンプを形成するタイプの単層織物が使用されてきた。しかし、益々高速化する抄紙機の増大する機械的負荷に対応することができなってきたのである。単層織物は良好なろ水性等の利点を有するものの、その織り構造からくる剛性不足要因となる地合不良、リテンションが悪い等の不利益が非常に大きかったのである。そこで、剛性を有しリテンションが良好な二層織物が試みられるにいたり、それは十分に期待に応え高速抄紙機の機械的負荷に対応し、大幅な地合改善、平滑性の向上、リテンション向上等の成功を果たしたのである。前述の二層織物には、ろ水性確保、小さな保水性確保の点で網厚を薄くする等の目的から、走行面側織物が経糸を2本平行に揃えて配置した畝織りの平織り組織で、接結糸が1本の製紙面側経糸の上側を通った後下方に向かって走行面側織物と織り合わされるタイプがもっぱら使用されていた。

0006

製紙会社にて使用される点については前述のように成功していたのであるが、織物製造工程において生産性が悪くコストが高くなってしまうという欠点があった。製紙用織物は、通常エンドレスに加工されて使用されるが、エンドレス加工部のマークが紙に出ないよう加工部を普通部と同等に形成するために織継という特殊な方法が採用されている。織継加工では、織物両端部の緯糸を取り除いて経糸のみの部分を作成し、別に用意した経糸を取り除いて緯糸のみとしたものの緯糸を織り組織通りに開口させてその開口部に前記両端部の経糸のみの部分を挿入して織り合わせることによってエンドレスに加工している。この織継の工程において生産性が非常に悪かったのである。

発明が解決しようとする課題

0007

まず、本発明者はなぜ織継工程における生産性が低下してしまうのかを研究してどこに原因があるのかををつきとめた。従来の二層織物は、前述の構成であるため製紙面側経糸が、接結糸が上側を通過する経糸と上側を通過しない経糸の2種類存在することとなる。織継工程において、この2種類の経糸の緯糸との織り合わせ性能が異なり不具合を発生させていたのである。すなわち接結糸が上側を通過しない経糸のおさまりが悪く、織り合わせ性能が非常に不安定だったのである。本発明は上記の問題に鑑みて、他の性能に悪影響を与えることなく、全ての製紙面側経糸の上を接結糸が通る構成とすることすることによって織継工程の生産性を向上させた製紙用織物を提供しようとするものである。

課題を解決するための手段

0008

本発明は、「製紙面側経糸と製紙面側緯糸とからなる製紙面側織物と、走行面側経糸走行面側緯糸とからなる走行面側織物と、製紙面側織物と走行面側織物とを接続する接結糸とからなり、製紙面側緯糸が、連続する3本の製紙面側経糸の上側を通って製紙面側にロングクリンプを形成した後1本の製紙面側経糸の下側を通る組織の繰り返しで、走行面側経糸が2本平行に同組織で配置された畝織り組織の平織組織である製紙用二層織物において、接結糸が1本の製紙面側経糸の上側を通り、次いで2本の製紙面側経糸と走行面側経糸の間を通り、次いで1本の製紙面側経糸の上側を通って製紙面側織物と織り合った後、1本の製紙面側経糸と走行面側経糸の間を通り、次いで2本平行に配置されている走行面側経糸の下側を通り、次いでの1本の製紙面側経糸と走行面側経糸の間を通って走行面側織物と織り合う組織の繰り返しである接結糸であり、かつ該接結糸を完全組織内で全ての製紙面側経糸の上側を通るように配置したことを特徴とする製紙用二層織物。」に関するものである。

0009

本発明の製紙用織物の製紙面側織物は、製紙面側緯糸が連続する3本の製紙面側経糸の上側を通った後1本の製紙面側経糸の下側を通る組織の繰り返しの綾織りもしくは崩し綾織り組織である。製紙面側緯糸が、連続する製紙面側経糸3本分のロングクリンプを形成するため、緯糸の繊維支持性が非常に良好である。

0010

走行面側織物は、経糸を複数本同組織で揃えて配置した畝織り組織の平織り組織であるため、網厚を薄くすることができ、また、走行面側経糸間に大きな空間が形成されるため良好なろ水性を確保できる。したがって、良好なろ水性、網圧が薄いこと、経糸方向に繊維が配向し繊維長が長いために緯糸の繊維支持性が良いことを要求されるティッシュ製造用の抄紙用織物に特に好適である。

0011

そして、接結糸が1本の製紙面側経糸の上側を通り、次いで2本の製紙面側経糸と走行面側緯糸の間を通り、次いで1本の製紙面側経糸の上側を通って製紙面側織物と織り合った後、1本の製紙面側経糸と走行面側緯糸の間を通り、次いで2本平行に配置されている走行面側経糸の下側を通り、次いで1本の製紙面側経糸と走行面側緯糸の間を通って走行面側織物と織り合う組織の繰り返しであり、さらにこの接結糸を完全組織内において全ての製紙面側経糸の上側を接結糸が通るように配置したために、全ての製紙面側経糸が同条件となり、織継工程の不具合が解消され生産性が向上する。また、全ての製紙面側経糸を接結糸が織り込むこととなるため、製紙面を接結糸が引き込む均一性増し表面性も向上する。

0012

ところで、走行面側織物を経糸を2本平行に揃えて配置した畝織り組織とすると、接結糸と走行面側経糸とを織り合わせる場合は、2本平行に揃えて配置された走行面側経糸の下側を通って織り合わせることとなる。それ以外の走行面側経糸、例えば1本の走行面側経糸の下側を通過させると、その部分で揃っている走行面側経糸が無理矢理離されて組織が乱れてしまうからである。したがって、完全組織内で接結糸をずらして配置する時のずらす経糸本数は偶数本分と決まってしまう。このために、従来は全ての製紙面側経糸の上側を接結糸が通る構成とすることができなかったのである。しかし、本発明では接結糸の組織を上記組織としたため、全ての製紙面側経糸の上側を接結糸が通過する構成とすることが可能となったのである。詳細は実施例において説明する。

0013

また、従来は1本の製紙面側経糸と織り合わされていたのに対し、本発明では2本の製紙面側経糸と織り合わされ、製紙面側織物を走行面側に引き込むため接結力が強くなるのである。接結力が強くなると、前述したような接結糸が製紙面側織物と走行面側織物の間で揉まれて内部摩耗が発生することがなくなって織物間に隙間が発生したり、分離してしまうという問題が発生しない。

0014

また、本発明の接結糸は、2ヶ所の接結糸が製紙面側経糸の上側を通る部分と走行面側経糸の下側を通る部分との距離がそれぞれ経糸1本分と等しいために、2ヶ所の接結糸が製紙面側経糸を織り込む条件が同一となり、表面性等に悪影響を及ぼさないのである。

0015

尚、製紙面側織物に対する糸本数の密度は特に限定されず、走行面側緯糸を製紙面側と同密度や1/2や2/3等の密度にすることができる。本発明に使用される糸としては、製紙用織物に望まれる特性によって自由に選択でき特に限定されない。例えばモノフイラメントの他、マルチフイラメントスパンヤーン、捲縮加工や嵩高加工等を施した一般的にテクスチャードヤーンバルキーヤーンストレッチヤーンと称される加工糸モール糸、あるいはこれらをより合わせる等して組み合わた糸等が使用できる。また、糸の断面形状も円形だけでなく四角形状や星型等の矩形状の糸や楕円形状、中空等の糸が使用できる。また、糸の材質としても自由に選択でき、ポリエステルナイロンポリフェニレンサルファイドポリふっかビニリデン、4ふっかエチレンポリプロ、アラミドポリエーテルエーテルケトンポリエチレンナフタレート、綿、ウール、金属等が使用できる。勿論、共重合体やこれらの材質に目的に応じて色々な物質ブレンドしたり含有させた糸を使用しても良い。

0016

一般的には、製紙面側経糸、走行面側経糸、製紙面側緯糸には剛性があり、寸法安定性が優れているポリエステルモノフイラメントを用いるのが好ましい。また、接結糸は、線径が小さく耐シャワー性、耐フィブリル化性、前述した内部摩耗に対する耐摩耗性を要求されるためナイロンモノフイラメントを用いるのが好ましい。また、耐摩耗性が要求される走行面側緯糸にはポリエステルモノフイラメントとナイロンモノフイラメントを交互に配置する等、交織して剛性を確保しつつ耐摩耗性を向上させることもできる。

発明を実施するための最良の形態

0017

発明の実施の形態を実施例にもとづき図面を参照して説明する。図1,2は、本発明の実施例の完全組織を示す意匠図である。完全組織とは、織物組織の最小の繰り返し単位であって、この完全組織が上下左右につながって織物全体の組織が形成される。意匠図において、経糸はアラビア数字、例えば1,2,3,で示し、緯糸はダッシュを付したアラビア数字、例えば1′,2′,3′,で示す。また、×印は製紙面側経糸が製紙面側緯糸の上側に位置していることを示し、○印は走行面側経糸が走行面側緯糸の下側に位置していることを示し、▲黒四角▼印は接結糸が製紙面側経糸の上側に位置していることを示し、囗印は接結糸が走行面側経糸の下側に位置していることを示す。

0018

製紙面側と走行面側の経糸、緯糸は上下に重なって配置されている。尚、意匠図では糸が上下に正確に重なって製紙面側の経糸、緯糸の真下に走行面側の経糸、緯糸が配置されることになっているが、これは図面の都合上であって実際の織物ではずれて配置されても構わないものである。

0019

実施例1
図1が本発明の実施例1の完全組織を示す意匠図である。図1の意匠図において、1,2,3,4,5,6,7,8が経糸であり製紙面側経糸と走行面側経糸が上下に配置されている。1′,2′,4′,5′,7′,8′,10′,11′が緯糸であって製紙面側緯糸が上側に配置され走行面側緯糸が半分の密度で製紙面側緯糸2′,5′,8′,11′の下側に配置されている。3′,6′,9′,12′が接結糸である。意匠図より本実施例は、製紙面側織物、走行面側織物とあわせて16シャフトの織物であることが分かる。

0020

まず製紙面側織物をみてみると、例えば製紙面側緯糸1′は3本の製紙面側経糸1,2,3の上側を通り、次いで1本の製紙面側経糸4の下側を通り、次いで3本の製紙面側経糸5,6,7の上側を通り、次いで1本の製紙面側経糸8の下側を通っており、連続する3本の製紙面側経糸の上側を通った後1本の製紙面側経糸の下側を通過する組織が2回繰り返されていることがわかり、製紙面側経糸も連続する3本の製紙面側緯糸の下側を通った後1本の製紙面側緯糸の上側を通過する組織が2回繰り返されていることがわかる。製紙面側に製紙面側経糸3本分のロングクリンプを形成するため緯糸の繊維支持性が良好となる。製紙面側経糸は製紙面側緯糸1本分上側へシフトして順次配置されており綾織りであることがわかる。意匠図では4シャフトの綾織りの製紙面側織物の完全組織が2つ縦横に並んで合計4つ配置されて形成されているのである。

0021

次に走行面側織物をみてみると、走行面側経糸1と2、3と4、5と6、7と8が同組織で揃って配置された畝織りの平織り組織であることがわかる。網厚を薄くすることが可能であり、特にティッシュ製造用の抄紙用織物として好適である。ただし本発明がティッシュ製造用の抄紙用織物に限定されるわけではない。実際の織物では製紙面側経糸1、2の間の下側に走行面側経糸1、2が密着して配置される。畝織り構造とすることの利点としては、2本分の断面積を有する1本の太い経糸を配置した場合と比較し、断面扁平の糸を使用した場合と同じことになるため網厚を薄くでき、緯糸摩耗型に形成される点がある。

0022

次に接結糸をみてみると、例えば3′は製紙面側経糸1の上側を通り、製紙面側経糸2と走行面側経糸2との間を通り、次いで2本平行に配置されている走行面側経糸3,4の下側を通り、次いで製紙面側経糸5と走行面側経糸5との間を通り、次いで製紙面側経糸6の上側を通り、次いで製紙面側経糸7,8と走行面側経糸7,8の間を通っている。この組織は、製紙面側経糸6の部分から考えれば1本の製紙面側経糸の上側を通り、次いで2本の製紙面側経糸と走行面側経糸の間を通り、次いで1本の製紙面側経糸の上側を通って製紙面側織物と織り合った後、1本の製紙面側経糸と走行面側経糸の間を通り、次いで2本平行に配置されている走行面側経糸の下側を通り、次いで1本の製紙面側経糸と走行面側経糸の間を通って走行面側織物と織り合う組織であることがわかる。そして、この接結糸3′を経糸2本分右側に順次ずらして接結糸6′,9′,12′が配置されており、全ての製紙面側経糸の上側を接結糸が通っていることが理解できる。また、全ての接結糸がずれて配置されただけの同組織の接結糸であることが理解できる。

0023

前述したように、接結糸を順次ずらして配置する場合のずらす経糸本数は走行面側織物の組織により偶数本分とおのずから決まってしまうため、従来の1ヶ所で1本の製紙面側経糸の上側を通る接結糸では全ての製紙面側経糸の上側を接結糸を通すことができないのである。例えば製紙面側経糸1の上側を通る接結糸を偶数本分いくらずらして配置しても、上側を通すことができる製紙面側経糸は奇数番目のの製紙面側経糸であって偶数番目の製紙面側経糸の上側を通すことはできないのである。異なる組織の接結糸を配置すれば可能とはなるが、接結糸が製紙面側経糸の上側を通る条件も当然異なってしまい、接結糸が製紙面側経糸を織り込む力や方向に差異が生じ表面性や製紙面側経糸と走行面側経糸の重なりの状態の均一性に悪影響を及ぼすのである。

0024

本発明では、本実施例の接結糸3′が製紙面側経糸1と製紙面側経糸6の上側を通過しているように、接結糸が奇数番目と偶数番目の製紙面側経糸の上側を通過するため、同組織の接結糸を経糸偶数本分ずらして配置するということであっても、全ての製紙面側経糸の上側を通すことが可能となるのである。また、製紙面側経糸1と製紙面側経糸6の上側を通過している部分から走行面側経糸3,4の下側を通過している部分の距離はそれぞれ経糸2と経糸5のそれぞれ1本分で等しいため、製紙面側経糸1と製紙面側経糸6の両糸を接結糸3′が織り込む条件が同じとなり、表面性等に悪影響を及ぼさないのである。以上説明したように、接結糸が製紙面側経糸を織り込む条件が全て同一となるため表面性や製紙面側経糸と走行面側経糸の重なりの状態の均一性が確保できるのである。

0025

実施例2
図2が本発明の実施例2の完全組織を示す意匠図である。本実施例は、製紙面側織物の組織、走行面側織物の組織の配置は実施例1と同じである。糸と符号の関係も同じであって、製紙面側織物と走行面側織物の重なり方、製紙面側織物に対する接結糸の織り合わせ方が異なる実施例である。

発明の効果

0026

本発明の製紙用二層織物は、接結糸が全ての製紙面側経糸の上側を同条件で通過さするため、織継工程における経糸と緯糸の織り合わせ性が均一になり生産性が向上する。さらに全ての製紙面側経糸を同条件で接結糸によって織り込むこととなるため製紙面を接結糸が引き込む均一性が増し、表面性が向上する。また接結糸が製紙面側経糸を織り込む回数が増加するため接結強度が向上して内部摩耗の問題が解消されるという優れた効果を奏するのである。

図面の簡単な説明

0027

図1本発明の実施例1の完全組織を示す意匠図である。
図2本発明の実施例2の完全組織を示す意匠図である。

--

0028

1,2,3,4,5,6,7,8経糸
1′,2′,4′,5′,7′,8′,10′,11′緯糸
3′,6′,9′,12′ 補助緯糸

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