図面 (/)

技術 熱不融樹脂微粒子

出願人 住友ベークライト株式会社
発明者 松尾芳大
出願日 1999年11月30日 (21年0ヶ月経過) 出願番号 1999-339568
公開日 2001年6月5日 (19年6ヶ月経過) 公開番号 2001-151839
状態 特許登録済
技術分野 抗スリップ物質 潤滑剤 フェノ-ル樹脂、アミノ樹脂
主要キーワード 球どうし 遊離塩素イオン 水分比 水分割合 アセトン抽出率 球状硬化物 フェノール樹脂微粒子 微小球状
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2001年6月5日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (6)

課題

本発明は、極めて優れた耐熱性耐溶剤性に優れた熱不融樹脂微粒子に関する。

解決手段

本発明はベンゼン環個当たりフェノール性水酸基を2個以上有する化合物を、水の存在下でアルデヒド類と反応して得られる熱不融樹脂微粒子である。

概要

背景

従来、ポリマー微粒子を合成する方法として、懸濁重合エマルジョン重合による方法が試みられてきた。このプロセスは安価なものであるため、汎用プラスチックであるポリスチレン架橋ポリスチレンポリメチルメタクリレート粉体ポリエステル樹脂等の製造分野などで利用されてきた。近年、ソープフリー乳化重合シード乳化重合が注目されてきている。これは、懸濁重合や乳化重合とは異なり、懸濁剤乳化剤界面活性剤を一切使用しないため、後工程の洗浄が省略できるという非常に大きなメリットがある。また、数μmから数十nm程度の非常に径の小さな粒子の合成が容易にできる、さらに粒度分布がほとんどない微粒子が合成されるという特長をも有している。一方、フェノール樹脂の懸濁重合プロセスによる球状硬化物の合成も様々なところで行われている。特開昭61−127719号公報及び特開昭62−235312号公報では、懸濁重合プロセスによりフェノール樹脂微粒子が得られている。しかしながら、懸濁重合プロセスでは、粒径が一般的な懸濁重合の粒度分布の範囲である数μm〜2mmであり、サブミクロンオーダーの球状硬化物は、この重合方法では得られていないのが現状である。さらに、懸濁重合プロセスでは、懸濁安定剤を添加して反応を行うため、反応終了後に洗浄工程を必要とする。小粒径になるほど洗浄−分離工程が困難となる。 特開平10−338728号公報記載の製法において、セルロース類を懸濁安定剤として、粒径が0.1〜10μm程度の樹脂微粒子を合成している。この方法でも、樹脂製造後に、熱水抽出を行って反応に関与しないセルロースを除去する工程が必要となる。しかも、完全に除去を行うことは困難であり、粒子が独立した球とならずに凝集してしまう。懸濁安定剤を全く使用しない系での微小球状フェノール樹脂の合成も試みられている。特公昭62−30210号公報及び特開平07−18043号公報記載の方法では、懸濁安定剤を全く使用していない。しかし、この方法では、粒度分布が1〜20μmと広く、また凝集物となっていることがある。さらに、この方法は高濃度塩酸存在下で反応を行うため、洗浄工程が必要となる。洗浄しても、千ppmオーダー遊離塩素イオン残留してしまうという欠点がある。

概要

本発明は、極めて優れた耐熱性耐溶剤性に優れた熱不融樹脂微粒子に関する。

本発明はベンゼン環個当たりフェノール性水酸基を2個以上有する化合物を、水の存在下でアルデヒド類と反応して得られる熱不融樹脂微粒子である。

目的

本発明の目的とするところは、耐熱性、耐溶剤性に優れた熱不融樹脂微粒子を提供するものである。更に詳しくは、界面活性剤を使用せずにサブミクロンオーダーの熱不融樹脂微粒子を提供するものである。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
2件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

ベンゼン環個当たりフェノール性水酸基を2個以上有する化合物を、水の存在下でアルデヒド類と反応して得られる熱不融樹脂微粒子

請求項2

ベンゼン環1個当たりフェノール性水酸基を2個以上有する化合物が、カテコールレゾルシノールヒドロキノンフロログルシノールピロガロールの中から選ばれた1種以上である請求項1記載の熱不融樹脂微粒子。

請求項3

平均粒径が2μm以下であることを特徴とする請求項1又は2記載の熱不融樹脂微粒子。

請求項4

アセトンを用いて25℃での抽出率が1%以下である請求項1、2又は3記載の熱不融樹脂微粒子。

技術分野

0001

本発明は、耐熱性耐溶剤性に優れた熱不融樹脂微粒子に関する。この熱不融樹脂微粒子は吸着剤研磨材への用途に適する。

背景技術

0002

従来、ポリマー微粒子を合成する方法として、懸濁重合エマルジョン重合による方法が試みられてきた。このプロセスは安価なものであるため、汎用プラスチックであるポリスチレン架橋ポリスチレンポリメチルメタクリレート粉体ポリエステル樹脂等の製造分野などで利用されてきた。近年、ソープフリー乳化重合シード乳化重合が注目されてきている。これは、懸濁重合や乳化重合とは異なり、懸濁剤乳化剤界面活性剤を一切使用しないため、後工程の洗浄が省略できるという非常に大きなメリットがある。また、数μmから数十nm程度の非常に径の小さな粒子の合成が容易にできる、さらに粒度分布がほとんどない微粒子が合成されるという特長をも有している。一方、フェノール樹脂の懸濁重合プロセスによる球状硬化物の合成も様々なところで行われている。特開昭61−127719号公報及び特開昭62−235312号公報では、懸濁重合プロセスによりフェノール樹脂微粒子が得られている。しかしながら、懸濁重合プロセスでは、粒径が一般的な懸濁重合の粒度分布の範囲である数μm〜2mmであり、サブミクロンオーダーの球状硬化物は、この重合方法では得られていないのが現状である。さらに、懸濁重合プロセスでは、懸濁安定剤を添加して反応を行うため、反応終了後に洗浄工程を必要とする。小粒径になるほど洗浄−分離工程が困難となる。 特開平10−338728号公報記載の製法において、セルロース類を懸濁安定剤として、粒径が0.1〜10μm程度の樹脂微粒子を合成している。この方法でも、樹脂製造後に、熱水抽出を行って反応に関与しないセルロースを除去する工程が必要となる。しかも、完全に除去を行うことは困難であり、粒子が独立した球とならずに凝集してしまう。懸濁安定剤を全く使用しない系での微小球状フェノール樹脂の合成も試みられている。特公昭62−30210号公報及び特開平07−18043号公報記載の方法では、懸濁安定剤を全く使用していない。しかし、この方法では、粒度分布が1〜20μmと広く、また凝集物となっていることがある。さらに、この方法は高濃度塩酸存在下で反応を行うため、洗浄工程が必要となる。洗浄しても、千ppmオーダー遊離塩素イオン残留してしまうという欠点がある。

発明が解決しようとする課題

0003

本発明の目的とするところは、耐熱性、耐溶剤性に優れた熱不融樹脂微粒子を提供するものである。更に詳しくは、界面活性剤を使用せずにサブミクロンオーダーの熱不融樹脂微粒子を提供するものである。

課題を解決するための手段

0004

本発明に関して、発明者らが鋭意検討を行った結果、ある特定のフェノール類ホルムアルデヒド類とを用いて重合を行うに際し、溶解するだけで、攪拌することなしに均一に重合が進行し、熱不融樹脂微粒子が得られることを見出し本発明を完成させるに至った。即ち、本発明はベンゼン環個当たりフェノール性水酸基を2個以上有する化合物を、水の存在下でアルデヒド類と反応して得られる熱不融樹脂微粒子である。

0005

本発明は、ベンゼン環1個当たりフェノール性水酸基を2個以上有する化合物を使用する。例えば、レゾルシノールカテコールヒドロキノンフロログルシノールピロガロール等が挙げられ、これらを単独もしくは併用して使用しても良い。好ましくは、アルデヒド類との反応性がよいことから、レゾルシノール及びフロログルシノールである。ベンゼン環一個当たりのフェノール性水酸基が2個未満であると、重合反応が進行したときに水との相溶性が低くなり、樹脂層水層に分離してしまい、目標とする微粒子を得ることができない。

0006

本発明におけるアルデヒド類としてはホルマリンパラホルムアルデヒドベンズアルデヒド等を単独もしくは併用して使用しても良い。

0007

また、重合溶媒は、後工程となる乾燥工程における作業性や安全性の観点から水が最も好ましいが、有機系の溶剤を使用しても構わない。有機系の溶剤としては、メタノールエタノールアセトンメチルエチルケトン酢酸エチル等が挙げられる。これらを単独もしくは併用して使用しても構わない。

0008

本発明の、ベンゼン環1個当たりフェノール性水酸基を2個以上有する化合物とアルデヒド類との反応について以下に説明する。反応温度は30〜90℃が好ましく、より好ましくは50〜80℃である。30℃未満であると反応時間が非常に長く実用的ではない。また、90℃を越えると、水の蒸発激しくなり、反応系の水分割合が変化して、生成する微粒子の粒径が変化する恐れがある。また、反応時間の最適値は反応温度及びモル比により異なるが、いずれの条件でも12時間反応によりアセトンへの抽出が1%以下の球状硬化物が得られる。また、本発明のベンゼン環1個当たりフェノール性水酸基を2個以上有する化合物とアルデヒド類との水存在下での反応は、触媒がなくても反応は進行するが、炭酸ナトリウムなどの金属系のものや、アミン系の触媒を使用しても良い。触媒量はモノマーに対して0.1%以下であることが好ましい。例えば、ベンゼン環1個当たりフェノール性水酸基を2個有する化合物とアルデヒド類との水存在下で反応は、反応温度50℃〜80℃、反応時間12時間以上で行うことできる。かかる反応では、平均粒径で2〜0.5ミクロン球状微粒子が得られる。

0009

アルデヒド類とベンゼン環1個当たりフェノール性水酸基を2個以上有する化合物とのモル比は特に規定されるものではないが、1.5〜3.0が好ましい。1.5未満であると反応速度が遅くなってしまう。また、有機溶剤への抽出率も高くなってしまう。一方、3.0を越えると臭気が激しくまた、未反応アルデヒド類の濃度も高くなってしまう。

0010

得られる熱不融樹脂微粒子の重量は、水分と熱不融樹脂微粒子との重量比が、1〜30、好ましくは5〜15になるようにする。水分濃度が高いと反応速度が低下したり、安定性が悪くなり、熱不融樹脂微粒子が得られない。また、容積当たりの収率を上げるには水分比を低くした方が好ましいが、水分比が低いと得られた球どうしが凝集してしまい、熱不融樹脂微粒子が得られにくい。以上の条件で、ベンゼン環1個当たりフェノール性水酸基を2個有するモノマーを出発物質として熱不融樹脂微粒子を製造すると、平均粒径で2〜0.5μmの球状微粒子が得られる。また、ベンゼン環1個当たりフェノール性水酸基を3個有するモノマーを出発物質として得られる熱不融樹脂微粒子は、平均粒径が1〜0.05μmの球状微粒子である。本発明では、混合するだけで重合反応が進行することが特長の1つであるが、攪拌等による混合を行いながら熱不融樹脂微粒子を合成しても差し支えない。なお、混合方法は特に限定されるものではない。

0011

また、熱不融樹脂微粒子と水とのスラリーから熱不融樹脂微粒子を取り出す方法は、スラリードライヤーが最も好ましい。流動床は、水分量が多いため使用ではない。また、固定床での乾燥は、粒子が凝集してしまうため不可である。

0012

本発明における平均粒径は、走査型電子顕微鏡(SEM)観察で得られた写真中の熱不融樹脂微粒子の直径を実測することにより算出した。なお、n=200個の実測値から平均値を求めた。本発明における熱不融樹脂微粒子の平均粒径が2μmを越えたものはフェノールをモノマーとして、懸濁安定剤を用いた懸濁重合でも製造することが可能となり、特に特徴的なものではない。

0013

本発明におけるアセトン抽出率は、100mlのガラス瓶に熱不融樹脂微粒子を10g、アセトン75gを入れて25℃、24時間浸漬した。浸漬後、溶液遠心分離器で10000rpmで分離を行い、上澄みを乾燥機で150℃、2時間乾燥し、固形分を算出して求めた。尚、アセトン抽出率が1%を越えると乾燥するときに熱不融樹脂微粒子どうしが凝集してしまう。

0014

次に、実施例により本発明を説明する。平均粒径は上述のように、得られた熱不融樹脂微粒子を操作型電子顕微鏡にて観察して求めた。加速電圧は25keVで倍率5000〜10000倍で測定した。この写真から、直径を定規で実測し、n=200の平均値を平均粒径とした。アセトン抽出率は、上述の方法で測定した。また、耐熱性については、樹脂微粒子の熱重量測定(以下、TG測定と略す)を行った。加熱条件は150℃で10時間とした。そのときの重量減少率を求めた。

0015

[実施例1]レゾルシノール100重量部、水1000重量部、炭酸ナトリウム0.1重量部、37%ホルムアルデヒド水溶液200重量部を添加してレゾルシノールが完全に溶解するまで攪拌した。攪拌後、ガラス容器に溶液を入れて、80℃の恒温槽で72時間放置した。放置後スラリードライヤーで乾燥を行うことで、平均粒径が1.9μmの球状硬化物が得られた。

0016

[実施例2]レゾルシノールをフロログルシノール10重量部で使用した以外は実施例1と同様の方法で行った。

0017

[実施例3]レゾルシノール100重量部に対して水を500重量部とした以外は実施例1と同様の方法で行った。

0018

[実施例4]レゾルシノールをカテコール100重量部で使用した以外は実施例1と同様の方法で行った。

0019

[比較例1]フェノールを100重量部とした以外は実施例1と同様の方法で行った。

0020

[比較例2]フェノール100重量部、37%ホルマリン水溶液130重量部、水160重量部、トリエチルアミン3重量部、ポリビニルアルコールクラポバールPVA117:クラレ)10重量部を500mlのフラスコに入れて300回転で反応を行った。反応温度は100℃、反応時間は4時間とした。

0021

[比較例3]市販の球状フェノール樹脂微粒子(紡:ベルパールS890)をそのまま用いて評価を行った。

0022

実施例及び比較例の結果を表1に示す。

0023

発明の効果

0024

本発明により、界面活性剤を使用することなく、耐熱性、耐溶剤性に優れた熱不融樹脂微粒子が得られる。更に詳しくは、熱硬化型樹脂のミクロン及びサブミクロンオーダーの球状物の合成が可能となった。これらは、粒度分布がシャープであることから、液晶スペーサーや研磨材、潤滑剤としての利用が可能である。また、固定炭素が高いことから、炭素材料としての応用も可能である。トナー用炭素材電極材料として応用できる。

図面の簡単な説明

0025

図1実施例1で得られた熱不融樹脂微粒子の電子顕微鏡写真
図2実施例2で得られた熱不融樹脂微粒子の電子顕微鏡写真
図3実施例3で得られた熱不融樹脂微粒子の電子顕微鏡写真
図4実施例4で得られた熱不融樹脂微粒子の電子顕微鏡写真
図5比較例2で得られた樹脂微粒子の電子顕微鏡写真
図6比較例3で得られた樹脂微粒子の電子顕微鏡写真

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ