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技術 飛行時間型質量分析装置

出願人 日本電子株式会社
発明者 石原盛男
出願日 1999年11月10日 (20年3ヶ月経過) 出願番号 1999-319940
公開日 2001年5月25日 (18年9ヶ月経過) 公開番号 2001-143654
状態 特許登録済
技術分野 その他の電気的手段による材料の調査、分析 計測用電子管
主要キーワード パルス直流電圧 取り出し穴 閉軌道 トラップ領域内 周回回数 軌道外 円形軌道 連動関係
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2001年5月25日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (4)

課題

小型で高分解能飛行時間型質量分析計を提供する。

解決手段

複数の扇形電場によって閉軌道を構成し、イオンが閉軌道を複数回周回可能とする。この閉軌道上にイオントラップが配置される。イオントラップは、作動させないときに閉軌道を進行するイオンが通過できる様な通過口を有する。閉軌道からイオンを取り出すための出射軌道が設けられる。イオントラップはその内部にイオンを蓄積することができる。また、蓄積されたイオンをイオントラップ内からパルス的に追い出して軌道上を進ませるように、イオントラップの各電極に追い出しのためのパルス直流電圧印加される。

概要

背景

飛行時間型質量分析計(TOFMS)においては、一定の加速エネルギー加速した試料イオンが質量に応じた飛行速度を持つことに基づき、一定距離を飛行するのに要する飛行時間を計測して質量を求める。

この飛行時間型質量分析計の分解能は、イオン源の条件が同一の場合、イオン飛行距離に比例する。従って、高分解能を実現するためには飛行距離を大きくすれば良いが、通常、それは装置の大型化に結びつく

そこで、飛行距離を長くすることと装置の小型化を両立させるため、例えば、電場を用いてイオンの飛行方向を変えてUターンさせることが行われている。さらには、電場の数を増して閉じた軌道を構成し、この軌道上でイオンを1回以上周回させることにより、長い飛行距離を実現しようとする試みもある。

概要

小型で高分解能の飛行時間型質量分析計を提供する。

複数の扇形電場によって閉軌道を構成し、イオンが閉軌道を複数回周回可能とする。この閉軌道上にイオントラップが配置される。イオントラップは、作動させないときに閉軌道を進行するイオンが通過できる様な通過口を有する。閉軌道からイオンを取り出すための出射軌道が設けられる。イオントラップはその内部にイオンを蓄積することができる。また、蓄積されたイオンをイオントラップ内からパルス的に追い出して軌道上を進ませるように、イオントラップの各電極に追い出しのためのパルス直流電圧印加される。

目的

本発明の目的は、上述した点に鑑み、イオンが周回する閉軌道を有し、この閉軌道にイオンを打ち込み、取り出しすることにより、飛行距離を長くすることと装置の小型化を両立させた飛行時間型質量分析計を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
11件
牽制数
6件

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請求項1

試料イオンを、閉じた軌道に沿って飛行させて質量分析する飛行時間型質量分析装置において、前記軌道上にイオントラップを配置したことを特徴とする飛行時間型質量分析装置。

請求項2

前記イオントラップは、対向配置される一対のエンドキャップ電極と、該エンドギャップ電極の間に配置されるリング電極とから構成され、該一対のエンドギャップ電極には、イオンが通過する通過口が設けられていることを特徴とする請求項1記載の飛行時間型質量分析装置。

請求項3

前記イオントラップは、その内部においてイオンを生成させることが可能になっていることを特徴とする請求項1又は2記載の飛行時間型質量分析装置。

請求項4

前記イオントラップへの高周波の供給を停止して、パルス電圧印加することによってイオントラップ内部のイオンを飛行時間型質量分析装置のイオン軌道へ取り出し得るようになっていることを特徴とする請求項3記載の飛行時間型質量分析装置。

請求項5

前記イオントラップを構成する電極にパルス電圧を印加することによって軌道上にあるイオンをイオントラップ内部にトラップし得るようになっていることを特徴とする請求項3記載の飛行時間型質量分析装置。

請求項6

前記閉軌道は、複数の扇形電場の組み合わせにより構成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の飛行時間型質量分析計

技術分野

0001

本発明は、飛行時間型質量分析計(TOFMS)に関するものである。

背景技術

0002

飛行時間型質量分析計(TOFMS)においては、一定の加速エネルギー加速した試料イオンが質量に応じた飛行速度を持つことに基づき、一定距離を飛行するのに要する飛行時間を計測して質量を求める。

0003

この飛行時間型質量分析計の分解能は、イオン源の条件が同一の場合、イオン飛行距離に比例する。従って、高分解能を実現するためには飛行距離を大きくすれば良いが、通常、それは装置の大型化に結びつく

0004

そこで、飛行距離を長くすることと装置の小型化を両立させるため、例えば、電場を用いてイオンの飛行方向を変えてUターンさせることが行われている。さらには、電場の数を増して閉じた軌道を構成し、この軌道上でイオンを1回以上周回させることにより、長い飛行距離を実現しようとする試みもある。

発明が解決しようとする課題

0005

このように、周回軌道を構成する場合、鍵となるのは、閉じた軌道に対するイオンの入出射のための機構である。すなわち、閉じたイオン軌道にイオンを入射させる機構と、周回軌道からイオンを検出器へ向けて出射させる技術である。

0006

本発明の目的は、上述した点に鑑み、イオンが周回する閉軌道を有し、この閉軌道にイオンを打ち込み、取り出しすることにより、飛行距離を長くすることと装置の小型化を両立させた飛行時間型質量分析計を提供することにある。

課題を解決するための手段

0007

この目的を達成するため、本発明は、試料イオンを閉じた軌道に沿って飛行させて質量分析する飛行時間型質量分析計において、前記軌道上にイオントラップを配置したことを特徴としている。

0008

また、前記イオントラップは、対向配置される一対のエンドキャップ電極と、該エンドギャップ電極の間に配置されるリング電極とから構成され、該一対のエンドギャップ電極には、イオンが通過する通過口が設けられていることを特徴としている。

発明を実施するための最良の形態

0009

以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1は本発明を実施した飛行時間型質量分析計の一例を示すイオン光学図である。図1において、旋回角度が180°よりも小さい4つの扇形電場E1,E2,E3,E4を8の字の湾曲部分に配置することにより、8の字状の閉じたイオン軌道Aが形成される。この軌道Aは、4つの扇形電場E1〜E4内の円形軌道A1〜A3と、扇形電場間を結ぶ4つの直進軌道A12,A23,A34,A41から構成されている。

0010

扇形電場E1とE4の間の直進軌道A41の途中には、イオントラップ1が配置されている。イオントラップ1は、基本構成として、イオン軌道(直進軌道A41)がリング中心軸を通るように配置されるリング電極2と、このリング電極2を間に挟むように間隔を置いて対向配置される一対のエンドキャップ電極3,4とを含む。リング電極2の内側のエンドキャップ電極3,4により囲まれた空間がトラップ領域となる。エンドキャップ電極3,4のイオン軌道と交差する位置には、イオンがイオントラップを通過出来るように通過口5,6が設けられている。更に、前記トラップ領域へ試料ガスを導入するための導入管7及び導入された試料ガスを電子衝撃によりイオン化するための電子銃8が設けられている。

0011

図2は、イオントラップ1へ給電するための回路構成の概略を示す図である。図2に示すように、リング電極2及びエンドキャップ電極3,4には、連動関係にある3接点切換スイッチS2,S3,S4を介してa,b,c3種類のモードで電圧(接地含む)がそれぞれ供給される。すなわち、aモードでは、エンドキャップ電極3,4は接地電位とされ、リング電極2にはトラップ用の高周波電圧高周波電源9より供給される。bモードでは、リング電極2及びエンドキャップ電極3,4には、直流電源10,11,12より直流電圧V2,V3,V4がそれぞれ供給される。更に、cモードでは、すべての電極は接地される。

0012

前記直進軌道A12には、イオンを軌道外部へ取り出すための扇形電場13及び取り出されたイオンを検出するイオン検出器14が設けられている。扇形電場13は、取り出しを行うとき付勢され、それ以外の時は付勢されず、イオンは扇形電場に設けられた通過口を介して直進する。

0013

上記構成における動作を説明する。始めに、切換スイッチS2,S3,S4は、aモードに設定される。aモードでは、トラップ領域にイオンを安定にトラップする四重極電界が形成される。そして、導入管7からこの領域に導入されたガスが電子銃8からの電子による衝撃を受けて生成されたイオン(正イオン)は、このトラップ領域に蓄積されて行く。

0014

十分な量のイオンが蓄積された後、ガスの導入は停止され、次いで、切換スイッチS2,S3,S4は、短時間bモードに設定された後、cモードに設定される。このbモードでは、リング電極2及びエンドキャップ電極3,4には、直流電源10,11,12より直流電圧V2,V3,V4がそれぞれ供給されるが、V2,V3,V4には、V2>V3>V4の関係が与えられているため、トラップ領域には正イオンを図1における上方へ押し出す電場が形成され、その電場により、トラップ領域に蓄積されていたイオンは、等しいエネルギーを与えられつつパルス的にイオントラップ1から押し出され、扇形電場E1へ向かって飛行を開始する。

0015

このようにしてイオントラップ1からパルス的に取り出されたイオンは、扇形電場E1,E2,E3,E4を順次通過してイオントラップ1へ戻って来るが、このときにはイオントラップ1の各電極はcモードにて接地電位に設定されているため、イオンは加減速を受けず通過口5,6を介してイオントラップを通過することができる。そして、イオントラップを通過したイオンは、再度扇形電場E1,E2,E3,E4を順次通過し、これを繰り返すことにより、周回を重ねることになる。その間に、イオンは、その速度に応じて展開される。

0016

適当な周回数を経てイオンの展開が進んだ時点で、取り出し用扇形電場13を付勢すると、質量に応じて展開されたイオンは次々と周回軌道から取り出され、検出器14に入射して検出される。

0017

なお、取り出し用扇形電場13の付勢のタイミングは、周回軌道上で最も軽いイオンを先頭として展開されているイオンの先頭が扇形電場13に到達する直前から最後尾が通過し終わるまでの期間である。

0018

以上のように、飛行時間型質量分析装置におけるイオンの周回軌道上にイオントラップを配置した本発明では、イオントラップに蓄積されたイオンを飛行時間型質量分析装置の軌道上に追い出して質量分析を行うことができる。また、イオントラップ内にイオンを単に蓄積するだけでなく、種々の実験(例えばイオントラップにより予め蓄積するイオンの質量を選択しておく、あるいはイオントラップ内に蓄積されたイオンにレーザー光照射してイオンをこわすなど)を行った後にイオンを軌道上に追い出して質量分析することも可能である。

0019

更に、一旦周回軌道上に追い出して質量分離を行った特定のイオン種をイオントラップ内に捕捉することによって、イオントラップ内でさらなる実験を行うことができる。外から飛行してきたイオンをイオントラップ内に捕捉するには、イオントラップの各電極にイオンを追い出したときの加速電圧を、イオンがイオントラップに入射する瞬間にパルス的に印加し、その後リング電極に高周波電圧を印加してトラップ領域にイオンを安定にトラップする四重極電界が形成されるようにすればよい。

0020

上記実施例では、トラップ領域内にガスを導入してイオン化したが、別の場所で生成されたイオンを外からトラップ領域内に導入するようにしても良い。図4はこのような考え方に基づく他の実施例の構成を示している。本実施例では、外部のイオン源21で生成されたイオンを、イオン周回軌道上へ導く扇形電場22が設けられている。この扇形電場22により周回軌道上へ導かれたイオンは、イオントラップ内に導入されて蓄積される。また、本実施例では、取り出し用扇形電場を設けずに、扇形電場E2を発生するための電極の一方に、取り出し穴を設け、取り出しの際には扇形電場E2の強度をとしてイオンを直進させ、その取り出し穴を介して周回軌道外へイオンを取り出し、イオン検出器へ導いて検出するようにしている。

0021

本実施例では、外部のイオン源21で生成されたイオンをイオントラップ内に導入し蓄積するが、蓄積後にイオンをパルス的に取り出して周回軌道に乗せ、質量に応じて展開させて検出する過程は、先の実施例と全く同一である。

発明の効果

0022

本発明の飛行時間型質量分析計は、試料イオンを、閉じた軌道に沿って飛行させて質量分析する飛行時間型質量分析計において、前記軌道上にイオントラップを配置したため、小型でありながらイオンの周回回数を増やして飛行距離を延ばすことができる飛行時間型質量分析装置が実現される。

図面の簡単な説明

0023

図1本発明の一実施例を示す図である。
図2イオントラップ1へ給電するための回路構成の概略を示す図である。
図3本発明の一実施例を示す図である。

--

0024

E1,E2,E3,E4:扇形電場
1:イオントラップ14:イオン検出器

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